JP4789334B2 - シワ改善及び予防対応用皮膚外用剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、しわ改善及びしわ予防に対応した化粧料などの皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
人間は年齢とともにその形態が変化し、老化の兆候を見せる。皮膚に於けるこの様な兆候の一つにしわの形成が挙げられ、この様な兆候の形成の抑制が化粧料の大きなテーマとなっている。この様なしわの形成について、その発生メカニズムとしては1)エラスチンなどの皮膚弾力線維の断裂、断片化などに伴う弾力損失や2)真皮コラーゲン線維束構造の崩壊乃至はその構造の乱れ等があるといわれている。このうち、1)エラスチンなどの皮膚弾力線維の断裂、断片化などに伴う弾力損失については、エラスチンの補給や大豆蛋白などによるエラスチンの断絶の抑制等の対応策が挙げられているが、2)真皮コラーゲン線維束構造の崩壊乃至はその構造の乱れに対しては、僅かにウルソール酸及びその誘導体に真皮コラーゲン線維束の再構築作用が知られているにすぎず、真皮コラーゲン線維束構造を再構築する、新たな真皮コラーゲン線維束再構築剤の開発が望まれていた。
【0003】
一方、チョウジ抽出物であるオイゲノールやその誘導体であるイソオイゲノール、デスメチルオイゲノール、デスメチルイソオイゲノール、酢酸オイゲノールやその塩は、化粧料などで香料成分として使用されているが、これらの化合物が前記真皮コラーゲン線維束再構築作用を有することは全く知られていない。
【0004】
しかし、ウルソール酸及びその誘導体から選ばれる1種乃至は2種以上とオイゲノール及びその誘導体から選ばれる1種乃至は2種以上とを組み合わせて皮膚外用剤に含有させることにより、両者一方を配合した皮膚外用剤よりも相乗的に真皮コラーゲン線維束構造を整え、しわの改善或いは予防を行うことは全く知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、真皮コラーゲン線維束構造を再構築する、即ち、しわ改善及びしわ予防用皮膚外用剤を提供することを課題とする。
【0006】
【課題の解決手段】
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、しわ改善及びしわ予防皮膚外用剤を求めて鋭意研究努力を重ねた結果、ウルソール酸及びその誘導体から選ばれる1種乃至は2種以上とオイゲノール及びその誘導体から選ばれる1種乃至は2種以上を皮膚外用剤に含有させることにより、そのような作用を持つ皮膚外用剤が得られることを見いだし発明を完成させた。即ち、本発明は次に示す技術に関するものである。
(1) ウルソール酸及びその誘導体から選ばれる1種乃至は2種以上とオイゲノール及びその誘導体から選ばれる一種乃至は二種以上とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
(2) ウルソール酸及びその誘導体が、ウルソール酸ベンジルであることを特徴とする、(1)に記載の皮膚外用剤。
(3) 美肌用であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の皮膚外用剤。
(4) シワ改善用及び/又はシワ予防用であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の皮膚外用剤。
(5) シワが真皮コラーゲン線維束の崩壊或いは構造の乱れに起因するものであることを特徴とする、(4)に記載の皮膚外用剤。
以下、本発明について、実施の形態を中心に更に詳細に説明を加える。
【0007】
【発明の実施の形態】
(1)本発明の皮膚外用剤の必須成分としてのウルソール酸
本発明の皮膚外用剤は、真皮コラーゲン線維束再構築成分としてウルソール酸及びその誘導体から選ばれる一種乃至は二種以上を含有することを特徴とする。シラカバ、柿のへた、ウツボグサは、トリテルペン系のウルソール酸を含んでおり、消炎鎮痛作用、抗炎症作用、鎮咳作用がある。また、トリテルペン類の一種であるウルソール酸には、光老化皮膚の改善作用、変性コラーゲン線維束構造の改善作用がある。他にも、へアレスマウス光老化モデルでの、コラーゲン代謝への影響が報告されている生理活性物質(レチノイド等)、もしくは肺線維症・肝硬変等のコラーゲン線維構造の変性を伴う疾病での治療効果が報告されている薬剤・生薬類として知られている。このウルソール酸を皮膚へ塗布すると、皮膚弾力性・シワ・キメの改善効果があることが知られている。尚、現在、シワ改善効果が医薬品承認(欧米のみ)されているレチノイン酸の皮膚への塗布では顕著なシワ改善効果が認められるものの、コラーゲン線維束構造の回復および弾力性・キメの回復が認められず、ウルソール酸とは、メカニズムが異なっている。更に、本発明者らの検討では、ヘアレスマウス光老化モデル皮膚中のコラーゲン線維の再配列を阻害するグリコサミノグリカンが、減少することが認められた。しかし、レチノイン酸では、グリコサミノグリカンが増加した。この点でも、抗皮膚老化のメカニズムが異なっていると思われる。グリコサミノグリカンの1種であるヘパリンの添加によりコラーゲン線維の再配列が濃度依存的に阻害されることが明らかとなった。また、ウルソール酸はヘパリン産生細胞であるマスト細胞数を減少させ、コラーゲン線維の再配列を阻害するヘパリン(グリコサミノグリカン)を減少させ、光老化皮膚での線維束構造の回復に働いていることを本発明者らは見いだしている。ここで、真皮コラーゲン線維束再構築剤として用いられる、ウルソール酸の誘導体としては、ウルソール酸から容易に誘導されるものであれば、本発明の誘導体に属し、例えば、アルカリとの塩類、アルコールとのエステル類、アミンとのアミド類などが例示でき、本発明では塩或いはエステル類が好ましく例示できる。ウルソール酸のエステル類としては、ウルソール酸メチル、ウルソール酸エチル、ウルソール酸プロピル、ウルソール酸ブチル、ウルソール酸ベンジル等が特に好ましく例示できる。これらの内、更に好ましいものはウルソール酸ベンジルである。これは、効果と安定性が優れるためである。また、これらの化合物の塩としては、生理的に許容されるものであれば特段の限定無く使用することが出来、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩やトリエタノールアミン塩などの有機アミン塩、アルギニン塩やリジン塩等の塩基性アミノ酸塩などが例示できる。これらのウルソール酸及び/又は、その誘導体(特にエステルと塩)は、構造が乱された真皮コラーゲン線維束構造を再構築し、その構造を整え、以て、前記構造の乱れに起因するしわを改善させる作用を有する。この様な、本発明の皮膚外用剤に含有される真皮コラーゲン線維束再構築成分としてのウルソール酸及びその誘導体は唯1種を用いることも出来るし、2種以上を組み合わせて用いることも出来る。これら本発明の皮膚外用剤に含有されるウルソール酸及びその誘導体の、皮膚外用剤に於ける好ましい含有量は、総量で皮膚外用剤全量に対して、0.01〜10重量%であり、更に好ましくは0.05〜5重量%である。これは、含有量が多すぎても効果が頭打ちになり、徒に処方の自由度を損なう場合があり、少なすぎると、真皮コラーゲン線維束構造再構築作用を発揮しない場合があるからである。
【0008】
尚、ウルソール酸のエステル類は、例えば、ウルソール酸をトリエチルアミンなどのアルカリで塩と為し、これに対応するアルコールを塩化チオニルなどのハロゲン化剤で処理してハライドとしたものを反応させることにより製造することが出来る。以下に、ウルソール酸エステルの製造例を示す。
【0009】
(製造例1)
ウルソール酸1重量部を30重量部のトリエチルアミンと30重量部のジメチルホルムアミドに溶かし、これにエチルブロマイド1重量部を加え、室温で72時間攪拌し、減圧濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=100:0〜80:20)で精製し、ウルソール酸エチルを得た。
【0010】
(製造例2)
ウルソール酸1重量部を30重量部のトリエチルアミンと30重量部のジメチルホルムアミドに溶かし、これにイソオクタノール4重量部に塩化チオニル1重量部を加え10分間攪拌した後、濃縮し、ジメチルホルムアミド10重量部に溶かして加え、室温で72時間攪拌し、減圧濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=100:0〜80:20)で精製し、ウルソール酸イソオクチルを得た。
【0011】
(製造例3)
ウルソール酸1重量部を30重量部のトリエチルアミンと30重量部のジメチルホルムアミドに溶かし、これにラウリルアルコール5重量部に塩化チオニル1重量部を加え10分間攪拌した後、濃縮し、ジメチルホルムアミド10重量部に溶かして加え、室温で72時間攪拌し、減圧濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=100:0〜80:20)で精製し、ウルソール酸ラウリルを得た。
【0012】
(製造例4)
ウルソール酸1重量部を30重量部のトリエチルアミンと30重量部のジメチルホルムアミドに溶かし、これにベンジルアルコール4重量部に塩化チオニル1重量部を加え10分間攪拌した後、濃縮し、ジメチルホルムアミド10重量部に溶かして加え、室温で72時間攪拌し、減圧濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=100:0〜80:20)で精製し、ウルソール酸ベンジルを得た。
【0013】
(2)本発明の皮膚外用剤の必須成分としてのオイゲノール
本発明の皮膚外用剤は、オイゲノール及びその誘導体から選ばれる1種乃至は2種以上含有することを特徴とする。かかるオイゲノール類はオイゲノールを含むチョウジエキスを起源とすること、或いは、それを原料に誘導することが好ましい。オイゲノールを含むチョウジエキスやオイゲノールは、抗痙攣作用、鎮痛作用、麻酔作用、瘢痕形成作用があることで古来より知られている。ここで、本発明でいうチョウジエキスとは、フトモモ科(Myrtaceae)チョウジノキ(Syzygium aromaticum L.MERR. Et PERRY)の植物体それ自身、植物体を乾燥、細切、粉砕など加工した加工物、植物体乃至はその加工物に溶媒を加えて抽出した溶媒抽出物、抽出物から溶媒を除去した抽出物の溶媒除去物、それらをカラムクロマトグラフィーや液液抽出など精製した精製物などの総称を意味する。本発明のエキスに適用するチョウジとしては、オイゲノールを含有し、漢方分類でチョウジに分類されるものであれば特段の限定無く使用でき、また、オイゲノールの誘導体は、シナモン(樹皮、葉)、ジャスミン、ロックローズにも含有されることがあるので、これらのオイゲノールを含む植物体を起源植物として用いることもできる。本発明のエキスの調製に用いる植物体の部位としては、植物体のいずれの部位も使用できるが、植物種により異なり、チョウジでは果実、シナモンでは樹皮及び葉、ジャスミンでは花、ロックローズでは花が好ましい。これはこの部位に真皮コラーゲン線維束を再構築する成分が多く含まれているためである。又、本発明の皮膚外用剤に含有されるエキスとしては、極性溶媒抽出物或いはその溶媒除去物が特に好ましく例示でき、極性溶媒としては、エタノールやメタノールなどのアルコール類、酢酸エチルや蟻酸メチルなどのエステル類、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテルやテトラヒドロフランなどのエーテル類、クロロホルムや塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類、水等から選ばれる1種乃至は2種以上が好ましく例示できる。これらの内、特に好ましいものは、水及びアルコールから選ばれる1種乃至は2種以上である。この様な抽出物乃至はその溶媒除去物は、植物体乃至はその加工物に1〜10倍量の溶媒を加え、室温であれば数日間、沸点付近の温度であれば、数時間浸漬すればよい。溶媒除去は、蒸発乾固、減圧濃縮、凍結乾燥いずれも可能である。もっとも好ましいものは減圧濃縮と凍結乾燥である。一方、オイゲノールの代表される誘導体としては、例えば酢酸オイゲノール、イソオイゲノール、デスメチルオイゲノール或いはデスメチルイソオイゲノールなどが例示できる。本発明の皮膚外用剤に含有させるオイゲノール類としては、薬効が高く、使用実績も充実しているオイゲノールを使用することが特に好ましい。これらのオイゲノール乃至は誘導体は、構造が乱された真皮コラーゲン線維束構造を再構築し、その構造を整え、以て、前記構造の乱れに起因するしわを改善させる作用を有する。本発明の皮膚外用剤に於いては、これらオイゲノール及びその誘導体は唯一種を含有させることもできるし、二種以上を含有させることもでき、好ましい含有量としては、0.01〜10重量%、更に好ましくは0.05〜5重量%が例示できる。これは、少なすぎると効果を発揮しない場合があり、多すぎても効果が頭打ちになり、処方の自由度が損なわれる場合があるからである。本発明の皮膚外用剤に含有されるオイゲノール及びその誘導体は、老化や光などによって崩れた真皮コラーゲン線維束を再構築し、正常な構造に戻す作用及び真皮コラーゲン線維束構造が光や老化により崩れるのを防ぐ作用を有し、この様な作用によりしわを改善したり、しわが形成するのを抑制したりする作用を有する。本発明の真皮コラーゲン線維束再構築剤がその作用を発揮するしわは、真皮コラーゲン線維束の崩壊や構造の乱れに起因するものに適用するのが好ましい。
【0014】
(3)本発明の皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、ウルソール酸及びその誘導体から選ばれる1種乃至は2種以上とオイゲノール及びその誘導体から選ばれる一種乃至は二種以上とを含有することを特徴とする。この様に、ウルソール酸及びその誘導体から選ばれる一種乃至は二種以上とオイゲノール及びその誘導体から選ばれる一種乃至は二種以上とを組み合わせ含有させることにより、各々単独で皮膚外用剤に含有させるよりも、真皮コラーゲン線維束再構築において相乗的、且つ有意に機能を発揮する。本発明の皮膚外用剤としては、化粧料、皮膚外用医薬組成物などが好ましく例示でき、中でも化粧料に適用するのが特に好ましい。これは本発明の真皮コラーゲン線維束再構築成分の作用が緩和であり、加えて、このものの安全性が極めて高いため、長期連用に好適であるからである。本発明の皮膚外用剤は、含有する真皮コラーゲン線維束再構築成分の効果により、真皮コラーゲン線維束の崩壊又は構造の乱れに起因するしわの改善と予防に優れた作用を発揮する。又、しわに至らないまでも、同様のメカニズムによって生じるキメのあれやはりの低下についても改善或いは予防する作用を示す。言い換えれば、真皮コラーゲン線維束構造の崩壊や構造の乱れに起因して起こる様々な生体に好ましくない事象を予防或いは改善し、美肌を具現化する作用を示す。この様な用途に用いることが本発明の皮膚外用剤に於いては好ましい。特筆すべきは、真皮コラーゲン線維束の崩壊や構造の乱れによって生じるシワへの効果であって、この様なしわは炎症を起こさない程度の紫外線に長時間当たることにより生成されるが、この様なしわに対する効果を発揮する皮膚外用剤は極めてまれである。従って、本発明の皮膚外用剤は、この様なメカニズムで起こるしわ用に適用することが好ましい。本発明の皮膚外用剤に於いては、前記本発明の真皮コラーゲン線維束再構築成分以外に、通常皮膚外用剤で使用される任意成分を含有することができる。かかる任意成分としては、例えば、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、ホホバ油、カルナウバワックス,オレイン酸オクチルドデシル等のエステル類、オリーブ油、牛脂、椰子油等のトリグリセライド類、ジメチコンやフェメチコン、アモジメチコン等のシリコーン類、ステアリン酸、オレイン酸、リチノレイン酸等の脂肪酸、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、スルホコハク酸エステルやポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤類、アルキルベタイン塩等の両性界面活性剤類、ジアルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、これらのポリオキシエチレン付加物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール等の多価アルコール類、キサンタンガム、グァーガム、カルボキシビニルポリマー、カチオン化セルロースエーテル、カチオン化グァーガムなどの増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料、色材、防腐剤、粉体等が好ましく例示できる。本発明の皮膚外用剤は、これらの任意成分と必須の成分とを常法に従って処理することにより、本発明の皮膚外用剤は製造することができる。
【0015】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ限定されないことはいうまでもない。
【0016】
<実施例1>
(UVB照射ヘアレスマウスの光老化モデルの作成及び有効性試験)
ヘアレスマウス(Hos:HR1,雌、5週齢)の背部に、1週目にUVB照射(50 mJ/cm 2 )を週3回(1日おき)照射し、2〜10週目に、100 mJ/cm 2 を週3回(1日おき)照射した。その後、被験物質を各動物に各被験物質100μl(80%エタノールに、ウルソール酸ベンジル(UAB)が0.2重量%、チョウジエキスが1重量%)を6週間塗布した(1日1回、週5回)。次に、全動物の背部中央部から尾部にかけての表面形態を、SILFLOでレプリカを採取した。最後に、シワ及びコラーゲン線維束の構造の評価を次のように行った。レプリカをバスコークでガラス板になるべく歪まないように貼り付け固定した後、レプリカの頭側から25°で光ファイバー光(Olympus LGPS)を照射し、グレー画像を取り込んだ。得られた画像は、Adobe Photoshop 5.5にて自動レベル調整後、ハイパスフィルター半径250mmで大きなうねりを除去してから、35%で印刷し、評価に用いた。一方、コラーゲン線維束構造は、SEM(走査型電子顕微鏡)を用い観察した。図1にベヒクルのみの添加のレプリカの写真(図面代用写真)を、図2にUAB添加のレプリカの写真(図面代用写真)を示す。図3にチョウジエキス添加のレプリカの写真(図面代用写真)を示す。図4にUAB+チョウジエキス添加のレプリカの写真(図面代用写真)を示す。以上の図1〜4において、ベヒクル、チョウジエキス、UAB、チョウジエキス+UABの順に、レプリカからチョウジエキス+UABの組み合わせ添加が一番しわの状態が改善されていることが分かる。図5にベヒクルのみの添加の真皮コラーゲン線維束構造の写真(図面代用写真)を、図6にUAB添加の真皮コラーゲン線維束構造の写真(図面代用写真)を示す。図7にチョウジエキス添加の真皮コラーゲン線維束構造の写真(図面代用写真)を示す。図8にUAB+チョウジエキス添加の真皮コラーゲン線維束構造の写真(図面代用写真)を示す。以上の図5〜8において、ベヒクル、チョウジエキス、UAB、チョウジエキス+UABの順に、レプリカからチョウジエキス+UABの組み合わせ添加が一番コラーゲン線維束構造が、再構築され規則正しく改善されていることが分かる。
【0017】
<実施例2〜4>
実施例1と同様に、オイゲノール誘導体とUABの組み合わせによる真皮コラーゲン線維束構造再構築作用を調べた。実施例2として、イソオイゲノール+UABの添加系、実施例3として、デスメチルオイゲノール+UABの添加系、実施例4として、デスメチルイソオイゲノール+UABの添加系、比較例1として、イソオイゲノールのみの添加系、比較例2として、UABのみの添加系を用い、真皮コラーゲン線維束構造再構築作用を調べた。実験は、3回行われ平均値を取った。即ち、比較例1のイソオイゲノール添加系及び比較例2のUAB添加系の真皮コラーゲン線維束再構築作用をスコア2とした場合、やや劣るが作用がみとめられるをスコア1、作用が認められないをスコア0、やや優れた作用が認められるをスコア3及び明確に優れた作用がみとめられるをスコア4として判定した。結果は、実施例2のイソオイゲノール+UABの添加系:3.5、実施例3のデスメチルオイゲノール+UABの添加系:3.9、実施例4のデスメチルイソオイゲノールUABの添加系:4.2であり、オイゲノール誘導体とUABとの組み合わせにより、真皮コラーゲン線維束再構築作用は、それぞれの単独投与より、相乗的に改善されたことがわかる。
【0018】
<実施例5>
下記に示す処方に従って、本発明の真皮コラーゲン線維束の崩壊又は構造の乱れに起因する、しわの予防又は改善用の化粧料(化粧水)を作成した。即ち、処方成分を70℃で加熱、攪拌、可溶化し、攪拌冷却して化粧水を得た。
ウルソール酸ベンジル 0.1重量部
チョウジエキス 0.1重量部
グリセリン 5 重量部
1,2−ペンタンジオール 4 重量部
ポリホスファチジルオキシエチルメタクリレート 0.1重量部
フェノキシエタノール 0.1重量部
エタノール 5 重量部
POE(60)硬化ひまし油 0.1重量部
水 85.5重量部
【0019】
<実施例6>
下記に示す処方に従って、本発明の真皮コラーゲン線維束の崩壊又は構造の乱れに起因する、しわの予防又は改善用の化粧料(化粧水)を作成した。即ち、処方成分を70℃で加熱、攪拌、可溶化し、攪拌冷却して化粧水を得た。
ウルソール酸ベンジル 0.1重量部
オイゲノール 0.1重量部
グリセリン 5 重量部
1,2−ペンタンジオール 4 重量部
ポリホスファチジルオキシエチルメタクリレート 0.1重量部
フェノキシエタノール 0.1重量部
エタノール 5 重量部
POE(60)硬化ひまし油 0.1重量部
水 85.5重量部
【0020】
<実施例7>
上記、実施例6の化粧水と、実施例5の化粧水のウルソール酸ベンジルを水に置換した比較例3の化粧水及び、実施例5の化粧水のオイゲノールを水に置換した比較例4の化粧水に関して、1群10名のしわに悩むパネラーを用いて、長期連用試験(3ヶ月)を行い、しわの改善を著効、効果あり、効果なしの3段階で評価したところ、実施例5の使用テスト群では、9名に著効、1名に効果ありが認められたが、比較例3及び比較例4は、1名が効果ありのみであった。これより、本発明の皮膚外用剤である化粧水が、しわの改善に有効であると判断された。
【0021】
<実施例8>
以下に示す処方に従って、本発明の乳液を作成した。即ち、イ、ロ及びハの成分をそれぞれ70℃に加熱し、イにロを加え中和し、これにハを徐々に加え乳化した。これを攪拌冷却し、本発明の皮膚外用剤である乳液を作成した。このものを10名のパネラーを対象に4週間の実使用テストを行ったところ、7名に肌理の著効改善が観察され、2名に明かなハリの向上が認められた。又、この様な効果を全く乃至は殆ど認められないパネラーも1名存在し、これらのパネラーの肌理のあれやハリの低下のメカニズムが真皮コラーゲン線維束構造の崩壊や構造の乱れに起因しないことが推測された。
イ
1,2−ペンタンジオール 5 重量部
イソプレングリコール 4 重量部
アクリル酸・メタクリル酸アルキルポリマー 0.6重量部
フェノキシエタノール 0.1重量部
水 30 重量部
ロ
10%水酸化カリウム水溶液 3 重量部
水 39.7重量部
ハ
スクワラン 5 重量部
ホホバ油 5 重量部
オリーブ油 5 重量部
ウルソール酸エチル 0.2 重量部
イソオイゲノール 0.2 重量部
【0022】
<実施例9>
下記に示す処方に従って、パック化粧料を作成した。即ち、処方成分を攪拌、均一化しパック化粧料とした。このものは肌理、ハリの改善及びしわ改善に有効であった。
酢酸ビニルエマルジョン 40 重量部
1,3−ブタンジオール 5 重量部
グリセリン 5 重量部
1,2−ペンタンジオール 5 重量部
ウルソール酸メチル 0.2重量部
デスメチルオイゲノール 0.2
フェノキシエタノール 0.2重量部
エチルパラベン 0.1重量部
水 34.3重量部
【0023】
<実施例10>
下記に示す処方に従って、パック化粧料を作成した。即ち、処方成分を攪拌、均一化しパック化粧料とした。このものは肌理、ハリの改善及びしわ改善に有効であった。
酢酸ビニルエマルジョン 40 重量部
1,3−ブタンジオール 5 重量部
グリセリン 5 重量部
1,2−ペンタンジオール 5 重量部
ウルソール酸ブチル 0.2重量部
酢酸オイゲノール 0.2重量部
フェノキシエタノール 0.2重量部
エチルパラベン 0.1重量部
水 35.1重量部
【0024】
<実施例11>
下記に示す処方に従って、パック化粧料を作成した。即ち、処方成分を攪拌、均一化しパック化粧料とした。このものは肌理、ハリの改善及びしわ改善に有効であった。
酢酸ビニルエマルジョン 40 重量部
1,3−ブタンジオール 5 重量部
グリセリン 5 重量部
1,2−ペンタンジオール 5 重量部
ウルソール酸プロピル 5 重量部
イソオイゲノール 0.2重量部
フェノキシエタノール 0.2重量部
エチルパラベン 0.1重量部
水 39.5重量部
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、真皮コラーゲン線維束構造を再構築し、シワの改善及び予防に対応した皮膚外用剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベヒクルのみの添加のレプリカを示す図である。(図面代用写真)
【図2】UAB添加のレプリカを示す図である。(図面代用写真)
【図3】チョウジエキス添加のレプリカを示す図である。(図面代用写真)
【図4】UAB+チョウジエキス添加のレプリカを示す図である。(図面代用写真)
【図5】ベヒクルのみの添加の真皮コラーゲン線維束構造を示す図である。(図面代用写真)
【図6】UAB添加の真皮コラーゲン線維束構造を示す図である。(図面代用写真)
【図7】チョウジエキス添加の真皮コラーゲン線維束構造を示す図である。(図面代用写真)
【図8】UAB+チョウジエキス添加の真皮コラーゲン線維束構造を示す図である。(図面代用写真)
Claims (5)
- ウルソール酸及びその誘導体から選ばれる一種乃至は二種以上とオイゲノール及びその誘導体から選ばれる一種乃至は二種以上とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
- ウルソール酸及びその誘導体が、ウルソール酸ベンジルであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
- 美肌用であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
- シワ改善用及び/又はシワ予防用であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
- シワが真皮コラーゲン線維束の崩壊或いは構造の乱れに起因するものであることを特徴とする、請求項4に記載の皮膚外用剤。
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