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JP4789964B2 - 画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、および電子機器 - Google Patents
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画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、電子撮像機器・画像システムにおける複数枚画像の位置合わせ技術、画像重ね合わせ技術、画像間のブレ補正技術に関する。
従来、複数枚の画像間における動きベクトルを検出する手段として、相関演算に基づく相関法やブロックマッチング法が知られている。ブロックマッチング法は、入力された画像信号を複数の適当な大きさのブロック(例えば8画素×8ライン)に分割し、このブロック単位で前のフレームの一定範囲の画素との差を計算し、この差の絶対値の和が最小となるブロックの位置を探索する方法である。画面間の相対的なずれが、そのブロックの動きベクトルを示している。最終的に画像の位置合わせを行うには、各ブロックの動きベクトルを統合して、フレーム間の代表的な動きベクトルを算出して使用する。
ブロックマッチングでの相関の高いブロックの探索方法としては、画素値の差分の自乗和である誤差自乗和SSD(Sum of Squared intensity Difference)や、画素値の差分の絶対値和である誤差絶対値和SAD(Sum of Absolute intensity Difference)を求める方法がある。この方法では、SSD、SADが小さいほど、相関(一致度)が高いと判断する。マッチングの基準ブロック領域Iおよび対象とするブロック領域I'において、画素位置p∈Iおよび、q∈I'(p、qは2次元の値を持つ量で、I,I'は2次元の領域、p∈Iは座標pが領域Iに含まれていることを示す)の画素値をそれぞれLp、Lqとすると、SSD、SADは、それぞれ次式(1)、(2)で表される。
その他に、正規化相互相関NCC(Normalized Cross-Correlation)を用いる方法がある。ゼロ平均相関は、マッチングの基準ブロック領域Iおよび対象とするブロック領域I'の各々に含まれる画素p∈Iおよび、q∈I'の平均値Ave(Lp)、Ave(Lq)を算出し、各ブロックに含まれる画素値との差分を次式(3)、(4)により計算する。
続いて、正規化相互相関NCCを次式(5)により計算する。
正規化相互相関NCCの大きいブロックを一致度の高い(相関の高い)ブロックと判断し、最も一致度の高いブロックI'とIの間の相対的ズレ量を求める。
また、検出した動きベクトルの信頼度を評価する方法として、ブロック内の水平、垂直方向のエッジ数を検出して重み付けする方法(特許文献1)や、相関値そのものの値に基づいて信頼性判定を行う方法(特許文献2)などが知られている。
特開平5−233815号公報 特開2005−260481号公報
ここで、内視鏡のように広画角で歪曲収差が大きい光学系を用いて画像を取得した場合、撮像素子に結像する位置によって光学系の局所的な倍率が大きく変化する。例えば、光学系が図9に示すような負の歪曲収差(樽形歪曲収差)を持つ場合、物体面で微小な長さΔYをもつ被写体を撮像しても、光学系の局所倍率の違いにより、図10に示すように、画像周辺に結像した像ΔY'oは、画像中心に結像した像ΔY'cに比べて、より小さくなる。このような光学系を用いて撮像した複数の画像間でブロックの動きベクトルを検出しようとしても、図11に示すように、像面における半径方向の動きが大きい場合には、像位置の移動による被写体像の大きさの変動も大きいため、ブロック間の相関が低くなり、動きベクトルを検出することは困難である。
また、例えば生体の粘膜や血管構造のように、広い範囲の空間周波数にわたって類似した特徴点が多数存在するような被写体の場合、本来注目している部位と異なる部位が倍率の変化によって偶然似たような特徴の画像となり、誤った動きベクトルとして検出される現象が起こりうる。このように、誤った動きベクトルを含んだまま動きベクトルを統合してフレーム間の代表的な動きベクトルを算出すると、位置合わせの精度が著しく劣化するため、動きベクトルを統合する際に、誤った動きベクトルを低く評価、または除外する必要がある。しかしながら、前述の特許文献1や特許文献2に示された手法では、このような光学系の収差の影響が考慮されていなかった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光学系の収差の影響を考慮して、精度の高い画像間の位置合わせを実現することである。
本発明のある態様に係る画像処理装置は、複数枚の画像間で、動きベクトル算出により画像の位置合わせ処理を行う画像処理装置であって、動きベクトルを測定するための複数の動きベクトル測定領域を設定する動きベクトル測定領域設定部と、前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを算出する動きベクトル算出部と、画像を取得する際に用いられた光学系の予め格納された局所倍率の情報に基づいて、前記複数の動きベクトル測定領域の位置情報から前記複数の動きベクトル測定領域の局所倍率を求めることで動きベクトルの信頼度を算出する動きベクトル信頼度算出部と、前記動きベクトルの信頼度に応じて、前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを統合することにより、画像間の動きベクトルを求める動きベクトル統合処理部と、を備え、前記動きベクトル信頼度算出部は、前記複数の動きベクトル測定領域の各動きベクトルの始点および終点における前記光学系の局所倍率を求めることによって、各動きベクトルに対する局所倍率の変動量を求める倍率変動算出部を備え、前記局所倍率の変動量に基づいて、各動きベクトルの信頼度を算出する、ことを特徴とする。
本発明の別の態様に係る画像処理プログラムは、動きベクトル算出による複数枚の画像間の位置合わせ処理をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムであって、動きベクトルを測定するための複数の動きベクトル測定領域を設定するステップと、前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを算出するステップと、画像を取得する際に用いられた光学系の局所倍率の予め格納された情報に基づいて、前記複数の動きベクトル測定領域の位置情報から前記複数の動きベクトル測定領域の局所倍率を求めることで動きベクトルの信頼度を算出するステップと、前記動きベクトルの信頼度に応じて、前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを統合することにより、画像間の動きベクトルを求めるステップと、を備え、前記動きベクトルの信頼度は、各動きベクトルの始点および終点における前記光学系の局所倍率を求めることによって、各動きベクトルに対する局所倍率の変動量を求め、前記局所倍率の変動量に基づいて算出することを特徴とする。
本発明のさらに別の態様に係る画像処理方法は、複数枚の画像間で、動きベクトル算出により画像の位置合わせ処理を行う画像処理方法であって、動きベクトルを測定するための複数の動きベクトル測定領域を設定するステップと、前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを算出するステップと、画像を取得する際に用いられた光学系の局所倍率の予め格納された情報に基づいて、前記複数の動きベクトル測定領域の位置情報から前記複数の動きベクトル測定領域の局所倍率を求めることで動きベクトルの信頼度を算出するステップと、前記動きベクトルの信頼度に応じて、前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを統合することにより、画像間の動きベクトルを求めるステップと、を備え、前記動きベクトルの信頼度は、各動きベクトルの始点および終点における前記光学系の局所倍率を求めることによって、各動きベクトルに対する局所倍率の変動量を求め、前記局所倍率の変動量に基づいて算出することを特徴とする。
これら態様によれば、光学系の局所倍率の情報を考慮にいれて複数の動きベクトル測定領域における動きベクトルの信頼度を算出するため、正確で信頼性の高い画像間の動きベクトルを算出することができる。その結果、精度の高い画像間の位置合わせを実現できる。
本発明によれば、精度の高い画像間の位置合わせを実現できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は、一実施の形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。図中、点線は制御信号、細線は動きベクトルや信頼度等のデータの流れ、太線は画像データの流れを表している。なお、本実施の形態に係る画像処理装置は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラや内視鏡など、正しく作動するために電流または電磁界に依存する機器である電子機器に搭載される。
メインコントローラ102は、装置全体の動作制御を行うプロセッサであり、例えば、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)などのCPUが用いられる。
撮像部101によって撮影された複数フレームの画像は、フレームメモリ107にいったん格納される。フレームメモリ107に格納された複数のフレームデータには、位置合わせの基準となるフレーム(以下、基準フレームと呼ぶ)のデータと、基準フレームに対して位置合わせを行うフレーム(以下、対象フレームと呼ぶ)のデータとがある。
動きベクトル測定ブロック設定部103は、フレームメモリ107に格納されている基準フレームに対して、所定の複数の動きベクトル測定ブロックを設定する。この動きベクトル測定ブロックは、基準フレームと対象フレームとの位置合わせを行う際に用いられる。なお、以下では、この動きベクトル測定ブロックを単に「ブロック」とも呼ぶ。
図2は、基準フレームに対して設定された動きベクトル測定ブロックの一例を示す図である。図2に示す例では、動きベクトル測定ブロックは、基準フレーム上に、格子状に設定されている。この動きベクトル測定ブロックの中心座標が、動きベクトルの始点となる。
動きベクトル算出部104は、フレームメモリ107に格納された基準フレームおよび対象フレームの画像データと、動きベクトル測定ブロック設定部103で設定された動きベクトル測定ブロックのデータとを用いて、上述したSSD、SAD、NCC等の一致指標を演算するブロックマッチングにより、基準フレームの動きベクトル測定ブロックに対して、対象フレーム中の相関の高いブロック位置を算出する。この処理は、全ての動きベクトル測定ブロックに対して行う。
対象フレーム中の相関の高いブロックの中心座標は、動きベクトルの終点となる。従って、基本フレーム中の動きベクトル測定ブロックの中心座標から、対象フレーム中の相関の高いブロックの中心座標に対応する基本フレームの位置座標に向かうベクトルが動きベクトルとなる。
動きベクトル信頼度算出部105は、撮像部101の光学系の局所倍率情報を読み込み、動きベクトル算出部104で算出された各動きベクトルの信頼性を示す信頼度を算出する。光学系の局所倍率情報は、撮像部101に設けられたROM109に予め格納されている。各動きベクトルの信頼度を算出する方法については、後述する。
動きベクトル統合処理部106は、動きベクトル信頼度算出部105によって算出された動きベクトルの信頼度の情報に従って各動きベクトルのデータの統合を行い、フレーム間の動きベクトルの代表値を算出する。動きベクトル統合処理部106が行う処理の詳細についても後述する。
フレーム加算部108は、フレームメモリ107に格納されている基準フレームおよび対象フレームの画像データと、動きベクトル統合処理部106によって算出された補正ベクトルデータ(画像間の動きベクトルの代表値)とに基づいて、フレーム加算処理を行う。
なお、図1に示す構成では、フレーム加算の例を示したが、補正ベクトルを用いて、基準フレームに対する対象フレームの位置あわせを行う動画ブレ補正を行う構成としてもよい。動画ブレ補正では、補正ベクトルを用いて、対象フレームが基準フレームに対して、ブレが少なくなるような補正を行う。
図3は、動きベクトル信頼度算出部105の詳細な構成を示すブロック図である。動きベクトル信頼度算出部105は、像高値算出部1051と、倍率変動算出部1052と、信頼度算出部1053とを備える。
像高値算出部1051は、各動きベクトルの始点となる、基準フレームにおける各ブロックの位置情報と、各動きベクトルの終点となる、対象フレームにおける各ブロックの位置情報を用いて、各動きベクトルの始点および終点における正規化された像高である像高値を算出する。
倍率変動算出部1052は、像高値算出部1051で算出された各動きベクトルの始点および終点における像高値と、ROM109から読み込んだ光学系の局所倍率情報とに基づいて、各動きベクトルの始点および終点における光学系の倍率変動量を算出する。
信頼度算出部1053は、倍率変動算出部1052で算出された倍率変動量に基づいて、倍率変動量が大きい場合はブロックマッチングの結果が信頼できないため信頼度を小さくし、倍率変動量が小さい場合は信頼度が大きくなるように、各動きベクトルの信頼度を算出する。
なお、像高値算出部1051、倍率変動算出部1052、および、信頼度算出部1053で行われる処理の詳細については、図4に示すフローチャートを用いて後述する。
図4は、一実施の形態における画像処理装置によって行われる処理の処理手順を示すフローチャートである。ステップS10において、動きベクトル測定ブロック設定部103は、フレームメモリ107に格納されている基準フレームに対して、複数の動きベクトル測定ブロックを設定する。
ステップS20において、動きベクトル算出部104は、各動きベクトル測定ブロックの動きベクトルを算出する。
ステップS30〜ステップS70の処理は、動きベクトル信頼度算出部105によって行われる。ステップS30において、像高値算出部1051は、基準フレームにおいてi番目の動きベクトルの始点となるi番目の動きベクトル測定ブロックの像高値IHRiと、対象フレームにおいて、動きベクトルの終点となる、i番目の動きベクトル測定ブロックと相関が高いと判断されたi'番目のブロックの像高値IHRi'を算出する。
ここで、像高値は、図5に示す画像中心から基準フレームのベクトル測定ブロック51の中心座標までの距離IHi、および、図5に示す画像中心から対象フレームの対応ブロック52の中心座標までの距離IHi'をそれぞれ最大像高IHmaxで除算した値である。対象フレームの対応ブロック52とは、ステップS20で動きベクトル53を求める際に求めた、基準フレームのベクトル測定ブロック51と相関の高いブロックのことである。また、最大像高IHmaxは、図5に示すように、画像中心から画像四隅の角までの距離である。画像中心点から画像四隅のそれぞれの角までの距離がそれぞれ異なる場合であれば、それら距離のうち最大の距離、すなわち画像中心点とその中心点から最も遠く離れた最遠点との距離を、最大像高IHmaxとして採用する。
基準フレームのi番目のブロック51の中心座標を(bxi,byi)、対象フレームのi'番目のブロック52の中心座標を(bxi',byi')、画像の中心座標を(x0,y0)とすると、画像中心から基準フレームのベクトル測定ブロック51の中心座標までの距離IHi、および、画像中心から対象フレームの対応ブロック52の中心座標までの距離IHi'はそれぞれ次式(6)、(7)で表される。従って、像高値IHRiおよびIHRi'は、それぞれ次式(8)、(9)で表される。
ステップS40〜ステップS60の処理は、倍率変動算出部1052によって行われる。ステップS40では、ステップS30で算出した像高値IHRi'が像高値IHRi以上であるか否かを判定する。IHRi'がIHRi以上であると判定するとステップS50に進み、IHRi'がIHRiより小さいと判定するとステップS60に進む。
ステップS50およびステップS60では、i番目の動きベクトル53の始点と終点における光学系の倍率変動量Miを算出する。この算出方法を図6を用いて説明する。
図6は、歪曲収差が大きい撮像部101の光学系の像高値と局所倍率との関係を示すグラフの一例である。図6において、横軸は像高値を示し、縦軸は正規化された局所倍率を示す。ここでは、像高値=0(画像中心)での局所倍率が1になるように正規化している。図6に示すグラフから分かるように、像高値が大きくなるほど、局所倍率は小さくなっている。これは、画像中心と周辺に同じ物体が結像した場合には、周辺の方が小さく結像されることを意味している。
図6に示すグラフを3次式で近似すると、次式(10)で表せる。ただし、xは像高値であり、f(x)は局所倍率を表す。
式(10)で表されるf(x)は、ROM109に予め格納しておく。この場合、式(10)で示される多項式の係数のみを格納しておくことができる。また、像高値に対する局所倍率の関係を規定したルックアップテーブルをROM109に格納しておくようにしてもよい。
ステップS50では、式(10)より、基準フレームのi番目のブロック51の中心座標における局所倍率f(IHRi)、および、対象フレームの対応ブロック52の中心座標における局所倍率f(IHRi')を算出して、次式(11)より、i番目の動きベクトル53の始点と終点における光学系の倍率変動量Miを算出する。
一方、ステップS60では、式(10)より、基準フレームのi番目のブロック51の中心座標における局所倍率f(IHRi)、および、対象フレームの対応ブロック52の中心座標における局所倍率f(IHRi')を算出して、次式(12)より、i番目の動きベクトル53の始点と終点における光学系の倍率変動量Miを算出する。
基準フレームと対象フレームでブロックの中心座標における光学系の局所倍率が同じ場合、倍率変動量Miは1であり、局所倍率の変動量が大きくなるにしたがって、Miの値は減少する。ここで、Miは光学系の倍率の比であるから、0以下になることは無い。
なお、倍率変動量Miを求める際に、像高値IHRiではなく、実像高IHiを使用しても同様の結果を得ることが可能であることは言うまでも無い。この場合、実像高と局所倍率の関係を示す関数として、近似式f(x)を予め求めておけばよい。さらに、上述した説明では、像高値と局所倍率の関係を3次式で近似したが、必要に応じて2次式や4次式以上の関数で近似しても良い。
ステップS70において、動きベクトル信頼度算出部105は、次式(13)より、i番目の動きベクトル53の信頼度Siを算出する。式(13)において、Cは任意の係数である。
基準フレームと対象フレームの注目ブロック間で倍率変動が無い場合、倍率変動量Mi=1となるので、信頼度Siは1となる。上述したように、局所倍率の変動量が大きくなるに従ってMiの値は減少するため、これに伴い信頼度Siの値も減少することになる。すなわち、信頼度Siの値は0より大きく、かつ、1以下の値となる。
図7は、動きベクトルと信頼度との関係の一例を示す図である。図7において、動きベクトル74は、基準フレームの動きベクトル測定ブロック71から、対応ブロック72に向かうベクトルであり、動きベクトル75は、基準フレームの動きベクトル測定ブロック71から、対応ブロック73に向かうベクトルである。
図7に示すように、動きベクトル74は像高が大きく変動し、光学系の倍率変動量も大きい。一方、動きベクトル75は、像高がほぼ一定であり、局所倍率変動量も小さい。この場合、式(13)により算出される動きベクトル74の信頼度Siは、動きベクトル75の信頼度Siに比べて小さくなる。
また、図6に示したように、画像の中心付近(像高値が0に近い付近)では、像高の変化に対する光学系の倍率変動が比較的小さいため、画像中心付近においては、動きベクトルの移動量が大きい場合でも、比較的高い信頼度が得られる。逆に、歪みの小さい画像の中心付近から、歪みの大きい画像の端に向かう動きベクトルは、局所倍率変動量が大きくなるため、信頼度が低くなる。
ステップS80において、動きベクトル統合処理部106は、基準フレームの全ての動きベクトル測定ブロックを対象としてステップS20で求めた動きベクトルの測定結果Viと、ステップS70で求めた信頼度Siを用いて、例えば以下の式(14)により、フレーム間の動きベクトルの代表値VFrameを算出する。なお右辺の分母は、正規化の係数である。
式(14)によれば、各動きベクトル測定ブロックの動きベクトルを統合して、基準フレームと対象フレームとの間の動きベクトルの代表値VFrameを算出する際に、信頼度Siの低い動きベクトルの寄与度が低くなるようにしている。これにより、フレーム間の動きベクトルの算出精度を向上させることができる。
−動きベクトル統合処理部106の変形例−
図8は、動きベクトル統合処理部106によって行われる変形処理の処理手順を示すフローチャートであって、図3に示すフローチャートのステップS80の処理の代わりに行われる。
ステップS810では、動きベクトル信頼度算出部105で算出された信頼度Siが所定のしきい値S_Thrより大きいか否かを判定する。信頼度Siが所定のしきい値S_Thrより大きいと判定するとステップS820に進み、S_Thr以下であると判定するとステップS830に進む。
ステップS820では、動きベクトル信頼度算出部105で算出された信頼度Siを信頼性係数STiに代入して(STi=Si)、ステップS840に進む。
一方、ステップS830では、信頼性係数STiの値を0として(STi=0)、ステップS840に進む。
ステップS840では、次式(15)により、基準フレームおよび対象フレーム間の動きベクトルの代表値VFrameを算出する。
図8に示すフローチャートの処理によれば、信頼度Siが所定のしきい値S_Thr以下の動きベクトルの寄与度を0とするので、動きベクトルの代表値VFrameの算出精度をさらに向上させることができる。
以上、一実施の形態における画像処理装置によれば、動きベクトルを測定するための複数の動きベクトル測定ブロックを画像上に設定し、設定した複数の動きベクトル測定ブロックの動きベクトルを算出し、画像を取得する際に用いられた光学系の局所倍率の情報に基づいて、各動きベクトルの信頼度を算出し、算出した動きベクトルの信頼度に応じて、複数の動きベクトル測定ブロックにおける動きベクトルを統合することにより、画像間の動きベクトルを求める。光学系の局所的倍率情報に基づいて、各動きベクトル測定ブロックの動きベクトルの信頼度を算出するので、本来検出されるべきではない局所倍率の変動量が大きいブロックの動きベクトルを低く評価、または除外することができ、正確で信頼性が高いフレーム間の代表的な動きベクトルを算出することができる。
なお、上述した実施の形態の説明では、画像処理装置が行う処理としてハードウェアによる処理を前提としていたが、このような構成に限定される必要はない。例えば、別途ソフトウェアにて処理する構成も可能である。この場合、画像処理装置は、CPU、RAM等の主記憶装置、上記処理の全て或いは一部を実現させるためのプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えている。ここでは、このプログラムを画像処理プログラムと呼ぶ。そして、CPUが上記記憶媒体に記憶されている画像処理プログラムを読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、上述の画像圧縮装置と同様の処理を実現させる。
ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、この画像処理プログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該画像処理プログラムを実行するようにしても良い。
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、上述した実施の形態では、樽形歪曲収差を有する光学系を例に挙げて説明したが、糸巻形歪曲収差を有する光学系に適用することもできるし、その他の種類の歪曲収差を有する光学系に適用することもできる。以下、さらなる変形例を述べる。
実施の形態では、図5に示すように、画像の中心を基準にして動きベクトル測定領域の像高値を求めたが、変形例として、それに限られず、画像の略中心点、すなわち画像の中心付近に存在するある点を基準にして動きベクトル測定領域の像高値を求めてもよい。この場合、画像処理装置は、図5に示す距離IHiとして、その画像の略中心点から基準フレームのベクトル測定ブロック51の中心座標までの距離を設定し、一方、距離IHi'として、その画像の略中心点から基準フレームのベクトル測定ブロック51の中心座標までの距離を設定する。さらに、画像処理装置は、その画像の略中心点から画像四隅のそれぞれの角までの距離を角ごと求め、それら求めた4つの距離のうち最大の距離を最大像高IHmaxとして設定する。なお、それ以外の処理は、実施の形態で述べた処理と同様である。この変形例によっても実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、実施の形態では、画像そのものの形状が矩形である場合を記載したが、これに限られない。すなわち、画像そのものの形状は任意であってもよい。例えば、画像の形状は円であってもよいし、八角形であってもよい。円の場合、画像の略中心点から最も遠く離れた最遠点は円画像の周縁部に位置し、八角形の場合、その最遠点は八角形画像の周縁部、すなわち八隅のうちいずれかの角に位置する。この変形例によっても実施の形態と同様の効果を奏することができる。
実施の形態に係る画像処理装置は、基準フレームおよび対象フレームにおける動きベクトル測定領域の像高値として数式(8)および数式(9)から得られる値を用いたが、変形例として、動きベクトル測定領域の像高値として、画像の略中心点と前記動きベクトル測定領域内の一点との間の距離そのものを用いてもよい。この場合、数式(8)および数式(9)の「IHmax」に1を代入して得たIHRiおよびIHRi'が、距離そのものを示す像高値となる。なお、それ以外の処理は、実施の形態で述べた処理と同様である。 実施の形態では、信頼度Siが所定のしきい値S_Thr以下の動きベクトルの寄与度を0としたが、これに限られず、別の変形例として、0に近い値である略ゼロにしても本発明に係る技術思想を実現できる。すなわち、信頼度Siが所定のしきい値以下の動きベクトルの相対的な寄与度を出来る限り低く抑えればよい。
一実施の形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。 基準フレームに対して設定された動きベクトル測定ブロックの一例を示す図である。 動きベクトル信頼度算出部の詳細な構成を示すブロック図である。 動きベクトル信頼度算出部で行われる処理の処理手順を示すフローチャートである。 像高値の算出に必要な要素を説明するための図である。 歪曲収差が大きい光学系の像高値と局所倍率との関係を示すグラフの一例である。 動きベクトルと信頼度との関係の一例を示す図である。 動きベクトル統合処理部によって行われる変形処理の処理手順を示すフローチャートである。 負の歪曲収差を有する光学系の一例を示す図である。 従来技術の課題を説明するための図である。 従来技術の課題を説明するための図である。
符号の説明
101…撮像部
102…メインコントローラ
103…動きベクトル測定ブロック設定部
104…動きベクトル算出部
105…動きベクトル信頼度算出部
106…動きベクトル統合処理部
107…フレームメモリ
108…フレーム加算部

Claims (10)

  1. 複数枚の画像間で、動きベクトル算出により画像の位置合わせ処理を行う画像処理装置であって、
    動きベクトルを測定するための複数の動きベクトル測定領域を設定する動きベクトル測定領域設定部と、
    前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを算出する動きベクトル算出部と、
    画像を取得する際に用いられた光学系の予め格納された局所倍率の情報に基づいて、前記複数の動きベクトル測定領域の位置情報から前記複数の動きベクトル測定領域の局所倍率を求めることで動きベクトルの信頼度を算出する動きベクトル信頼度算出部と、
    前記動きベクトルの信頼度に応じて、前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを統合することにより、画像間の動きベクトルを求める動きベクトル統合処理部と、
    を備え
    前記動きベクトル信頼度算出部は、
    前記複数の動きベクトル測定領域の各動きベクトルの始点および終点における前記光学系の局所倍率を求めることによって、各動きベクトルに対する局所倍率の変動量を求める倍率変動算出部を備え、
    前記局所倍率の変動量に基づいて、各動きベクトルの信頼度を算出する、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 基準フレームにおいて、動きベクトルの始点となる動きベクトル測定領域の位置座標、および、対象フレームにおいて、動きベクトルの終点となる動きベクトル測定領域の位置座標に基づいて、前記基準フレームおよび前記対象フレームにおける前記動きベクトル測定領域の像高に関する値を示す像高値を算出する像高値算出部をさらに備え、
    前記倍率変動算出部は、前記基準フレームおよび前記対象フレームにおける前記動きベクトル測定領域の像高値に基づいて、前記動きベクトルの始点および終点における前記光学系の局所倍率を求めることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  3. 前記動きベクトル測定領域の像高値は、画像の略中心点と前記動きベクトル測定領域内の一点との間の距離そのものであることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  4. 前記動きベクトル測定領域の像高値は、画像の略中心点と前記動きベクトル測定領域内の一点との間の距離を、画像の略中心点とその略中心点から最も遠く離れた最遠点との間の距離で除算して得た値であることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  5. 前記最遠点は、画像の周縁部に位置することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  6. 前記動きベクトル統合処理部は、前記動きベクトルの信頼度が低い動きベクトルの寄与度が低くなるように、前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを統合することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  7. 前記動きベクトル統合処理部は、前記動きベクトルの信頼度が所定のしきい値以下である動きベクトルの寄与度が略ゼロになるように、前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを統合することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  8. 動きベクトル算出による複数枚の画像間の位置合わせ処理をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムであって、
    動きベクトルを測定するための複数の動きベクトル測定領域を設定するステップと、
    前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを算出するステップと、
    画像を取得する際に用いられた光学系の局所倍率の予め格納された情報に基づいて、前記複数の動きベクトル測定領域の位置情報から前記複数の動きベクトル測定領域の局所倍率を求めることで動きベクトルの信頼度を算出するステップと、
    前記動きベクトルの信頼度に応じて、前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを統合することにより、画像間の動きベクトルを求めるステップと、
    を備え
    前記動きベクトルの信頼度は、各動きベクトルの始点および終点における前記光学系の局所倍率を求めることによって、各動きベクトルに対する局所倍率の変動量を求め、前記局所倍率の変動量に基づいて算出することを特徴とする画像処理プログラム。
  9. 複数枚の画像間で、動きベクトル算出により画像の位置合わせ処理を行う画像処理方法であって、
    動きベクトルを測定するための複数の動きベクトル測定領域を設定するステップと、
    前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを算出するステップと、
    画像を取得する際に用いられた光学系の局所倍率の予め格納された情報に基づいて、前記複数の動きベクトル測定領域の位置情報から前記複数の動きベクトル測定領域の局所倍率を求めることで動きベクトルの信頼度を算出するステップと、
    前記動きベクトルの信頼度に応じて、前記複数の動きベクトル測定領域の動きベクトルを統合することにより、画像間の動きベクトルを求めるステップと、
    を備え
    前記動きベクトルの信頼度は、各動きベクトルの始点および終点における前記光学系の局所倍率を求めることによって、各動きベクトルに対する局所倍率の変動量を求め、前記局所倍率の変動量に基づいて算出することを特徴とする画像処理方法。
  10. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の画像処理装置を有することを特徴とする電子機器。
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