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JP4796764B2 - 配管用圧縮継手 - Google Patents
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本発明は、中間層に金属を積層した金属複合樹脂管を接続する配管用圧縮継手に関し、更に詳しくは、継手本体と本体を覆って設けられる圧縮リングとの隙間に金属複合樹脂管を挿入し、圧縮リングを圧縮変形させることで、複合樹脂管を継手本体に圧接して接続する管継手であり、例えば、アルミニウム合金を中間層としてその両面を変性ポリエチレンを介して架橋ポリエチレン層を積層したアルミニウム強化架橋ポリエチレン管等を用いた配管に好適に用いることができる配管用圧縮継手に関するものである。
金属層を積層した樹脂管、特に、中間層をアルミニウム合金層としその両側にポリエチレン層を積層した金属複合樹脂管(以降、複合管という。)は、高温領域で長期に渡って使用でき、かつ耐食性、保温性に優れ、しかも柔軟で軽量であるゆえに施工が簡単であるので、給水給湯配管やファンコイルユニットと冷温水管の接続に多用される。
複合管の接続に用いられる管継手としては、代表的な管継手とて、通常、圧縮式継手、締め込み式継手、差し込み式継手の三種類の接続継手がある。これらの継手の内、製品の単価、接続部の信頼性、施工性等を総合的に考慮して、圧縮式継手が用いられることが多い。圧縮式継手は管口径の大小によらず上記性能を安定的に発現する管継手である。
上記圧縮継手としては、被接続管に挿入される接続部に止水ゴムリングが装着され、接続部の外側に圧縮リングが装着され、被接続管を接続部と圧縮リングとの間に挿入し、専用の圧縮治具で圧縮リングを圧縮変形させて、継手接続部に複合管を強固に食い込ませることにより高い接合部信頼性を実現する圧縮継手が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
図5にこの圧縮継手の構造を示す。この圧縮継手1においては、管接続部2に被接続管例えば複合管Pを挿入し、その外側に設けられている圧縮リング6を専用工具を用いて圧縮すると止水パッキン4に被接続管Pの内面が強く押し付けられて止水性能を得る。
濱秀行,「「エスロン スーパーエスロメタックス」のご紹介」,月刊コア,日本設備工業新聞社,平成16年2月1日,第16巻,第2号,通巻第171号,P.20−P.23
上記圧縮継手1の管接続部2に装着される圧縮リング6は、元部61が圧縮継手1の管軸側に屈曲され、継手本体1の圧縮リング挿入溝5に、元部即ち屈曲側端部61が挿入されて圧縮継手1に装着されている。屈曲側端部61の外径は、挿入溝5の外周側壁の内径より僅かに広くされているので、装着時に、装着用の治具を用いて挿入溝5に押し込むことで摩擦力によって抜け難くなる。
しかしながら、、圧縮継手1の輸送や保管時には、輸送時の振動や取り扱い時の落下で、圧縮リング6が挿入溝5から外れてしまうことが起こる。継手使用前に外れると、手のみで再挿入することは困難であるために、そのまま圧縮リング6を締め付けて複合管Pを接続してしまうことがある。この場合、複合管Pの接続が不完全になり、漏水の原因になったり、接続が外れてしまうという問題点が起こる。これを防止するために、継手本体と圧縮リングとに引っ掛かり形状を設けたり、ねじ止めするための加工をする等の特殊な加工を施すことで圧縮リング6の外れを防ぐことは可能であるが、大幅なコストアップにとなって製品競争力が失われる恐れがある。
本発明は、圧縮リングが外れにくい配管用圧縮継手を安価に提供する目的でなされたものである。同時に、複合管の金属層が継手本体と接触しない構造の配管用圧縮継手を提供するものである。
請求項1記載の配管用圧縮継手は、金属製の継手本体と本体を覆って設けられる金属製の圧縮リングとの隙間に金属複合樹脂管を挿入し、圧縮リングを圧縮変形させることで、金属複合樹脂管を継手本体に圧接して接続する管継手であって、該圧縮リングの元部が管継手側に屈曲されると共に、圧縮リングの屈曲部側端部が継手本体奥側の圧縮リング挿入溝に挿入されると共に、圧縮リングの屈曲部内周面と圧縮リング挿入溝壁面との間に、弾性体からなる電気絶縁性を有する環状部材が押し込まれて、圧縮リング外周面と圧縮リング挿入溝壁との摩擦力が増大する事によって圧縮リングが継手本体に保持されるていることを特徴とする。
請求項1の圧縮継手は、いずれも、アルミニウム、防食された鉄、銅、ステンレススチール、真鍮等の金属類で形成されることが好ましい。被接続管は、合成樹脂とアルミニウム等の金属材料との複合管類;硬質塩化ビニル系樹脂管、ポリエチレン管、架橋ポリエチレン管、ポリプロピレン管、ポリブデン管、ポリエチレンと架橋ポリエチレンの二層複層管、ポリアミド径樹脂管ポリフェニレンサルファイド管等の合成樹脂管類などが挙げられる。
接続本体奥には、被接続管がそれ以上奥に挿入されないように、管の突き当たり壁が設けられる。圧縮リングの挿入溝は、更にその突き当たり壁の奥側に設けられる。
圧縮リングは、元部が管継手側に屈曲され、屈曲部側端部が継手本体奥側の圧縮リング挿入溝に挿入されて継手に装着される。それゆえ、圧縮リングは接続部の外側に装着されることになり、接続部と圧縮リングの間に被接続管が挿入される。
圧縮リングはその外側から圧縮治具でかしめられて、被接続管を接続部に密着させる。従って、その材質は、圧縮変形された場合に、塑性変形して変形された形状を保つことが必要であり、例えば一例として、ステンレススチール、アルミニウム、防食された鉄、真鍮等の金属薄板を円筒形状に加工したものが挙げられる。
請求項1においては、金属製の継手本体奥部の圧縮リング挿入溝に挿入された金属製の圧縮リングの、屈曲部内周面と挿入溝壁面との隙間には、弾性体からなる電気絶縁性を有する環状部材が押し込まれている。この環状部材の幅は、上記隙間の幅より僅かに広くされ、隙間に押し込まれた時にその両壁面を圧迫し、圧縮リング外周面と挿入溝壁との摩擦力を増大するように作用する。従って、継手本体に装着された圧縮リングは外れ難くなる。
環状部材の材質は、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリサルファイド、アミド樹脂、アクリルスチレンブタジエン共重合樹脂等の熱可塑性樹脂類;これら樹脂の低倍率発泡体類;天然ゴム、合成ゴム等のゴム弾性体等、が挙げられる。
環状部材を圧縮リングと挿入溝との隙間に挿入するには、先ず圧縮リングの屈曲部位置に環状部材を挿着して継手の管接続部に挿嵌する。次いで、圧縮リングの端面を押して圧縮リングを挿入溝に押し込むリング押込み部を有し、かつ上記隙間に挿入可能で環状部材を押し込む環状押込み筒を有する圧縮リング挿着具で、圧縮リングを挿入溝に押し込んで挿入すると、環状部材は環状押し込み筒によって挿入溝底面位置に押し込まれる。
また、環状部材が電気絶縁性を有する材質であるので金属複合管接続後に、金属複合管の中間金属層が継手と接触することがほとんどなくなる。上記材質であればほとんどその作用を有するので好都合である。
なお、接続部奥の被接続管の突き当たり壁は、複合管の金属層と継手の金属とが接触して電食することを防止するため、複合管を奥部まで差し込んで突き当たり壁に当てた時に、複合管の端面が接続部奥壁と接触しないように、段付きとされているものである。
請求項1においては、弾性を有する電気絶縁性を有する環状部材を圧縮リングと圧縮リング挿入溝との間に押し込むのみで、圧縮リング外周面と挿入溝壁との間の摩擦力が増大して圧縮リングが外れにくくなり、かつ安価に提供できる。
さらには、環状部材が電気絶縁性を有するので、金属複合管の中間金属層が継手と接触することがほとんどなくなる。
次に図面を参照して本発明を説明する。図1は請求項記載の配管用圧縮継手の一例の断面図である。図2は環状部材の一例であり(a)は断面形状が円形であるものの一例の断面図、(b)は断面形状が矩形であるものの一例の断面図である。図3は参考例1の配管用圧縮継手の一例の断面図である。図4は参考例3の配管用圧縮継手の一例の断面図である。図5は従来の配管用圧縮継手の断面図である。
図1の配管用圧縮継手においては、圧縮継手1の管接続部2に圧縮リング6が装着されている。圧縮リング6と管接続部2との間には複合管Pが挿入される。圧縮リングは6は継手1の奥部に設けられる圧縮リング挿入溝5に挿入されて継手1に装着されている。複合管Pは、その差し込み端面が、管接続部2の奥部に設けられた突き当たり壁3に当たってそれ以上奥に過挿入しないようにされている。従って、複合管Pの端面に露出している、中間層として積層されている金属層(アルミニウム層)Aは、圧縮継手1に接触しないので電食は起こらない。
圧縮リング6の元部61は、管軸側に屈曲されている。この屈曲は圧縮リング6を挿入溝に挿入する時に、屈曲外面が挿入溝5の上方エッジ部に当たって滑らかに滑って挿入し易くするために設けられる。元部61の内周面と挿入溝5の間には、弾性を有する環状部材7、(本例ではEPDM(エチレンプロピレンジエンターポリマー)製のOリング)が挿着されている。
元部61の外径は、挿入溝5の外周側壁の内径より僅かに広くされ、圧縮リング6外周面と挿入溝5壁面とは摩擦力が働き、抜け難くなっている。図1の継手1においては、上記の摩擦力に加え、挿着された環状部材7によって圧縮部材6の元部61が更に強く挿入溝5の外周側溝壁に圧迫されることにより、摩擦力が増大して抜け難くなる。
弾性を有する環状部材は環状であれば良く、その断面形状は特に限定されない。例えば図2(a)、図2(b)に示されるように断面形状が円形、または矩形であっても良い。
図3の配管用圧縮継手においては、圧縮リング挿入溝5に突条環51が設けられている。突条環51は挿入溝5の管軸側内周壁に沿って設けられている。従って、挿入溝5底面の溝幅が、突条環51の外周側側壁によって狭くされたことになる。
狭くされた溝幅は、圧縮リング6が挿入溝5に挿入可能で、かつ圧縮リング6の元部61の上面投影幅よりも狭くされている。従って、圧縮リング6外周面と挿入溝5壁との間の摩擦力が増大することに加え、圧縮リング6の屈曲側端部が突条環51の側壁に圧接された摩擦力が加わり、抜け難くなる。
なお、突条環の、挿入溝底面から管軸方向への高さが、接続部2に差し込まれた複合管の金属層(アルミニウム層)に接触しない高さとされていると、異種金属同士が接触して発生する電食は起こらない。
図4の配管圧縮継手においては、圧縮リング6の元部61の屈曲部が、平面投影寸幅で挿入溝5の溝幅より大きくなるようにされている。従って、圧縮リング6の元部61を挿入溝5に挿入したら、圧縮リング6外周面と挿入溝5壁との間の摩擦力が増大することに加え、圧縮リング6の屈曲側端部が圧縮リング挿入溝の側壁に圧接された摩擦力が加わり、抜け難くなる。この場合も、複合管Pの端面が突き当たり壁3に当たるので、複合管Pの端面に露出している、中間層として積層されている金属層(アルミニウム層)Aは、圧縮継手1に接触しないので、電食は起こらない。
実施例1として、図1に示す圧縮継手を用い、圧縮リング内周面と挿入溝内側壁とのクリアランスを1.15mmとした。環状部材として、図2(a)に示す、断面形状が線径1.30mmの円形のEPDM製リングを用い、ゴムの圧縮率が15%となるようにした。
この圧縮継手の、圧縮リングの挿入溝からの引き抜き抵抗力を測定した。引き抜き抵抗力は、引っ張り試験機(島津製作所社製、テンシロン、モデルUTA−50KN)の下部治具に圧縮継手のねじ部を固定し、上部治具に圧縮リングの上部鍔部を掛け、引っ張り速度50mm/minで上部治具を上方に引き、ロードセルで引き抜き抵抗力を測定した。
実施例2として、環状部材として、図2(b)に示す、断面が一辺1.30mmの矩形のEPDM製Oリングを用いた以外は実施例1と同様して、引き抜き抵抗力を測定した。
参考例1として、図3に示す圧縮継手において、突条環を挿入溝の全周に渡って設けたものを用いた。圧縮リング元部の平面投影幅を2.41mmとし、突条環壁と挿入溝外側壁とのクリアランスを1.845mmとした。この圧縮継手の、圧縮リングの挿入溝からの引き抜き抵抗力を、実施例1と同様に測定した。
参考例2として、突条環を四分割して挿入溝に均等な間隔で設けたものを用いた。突条環の合計長さは、挿入溝全周長さの1/2とした。この圧縮継手の、圧縮リングの挿入溝からの引き抜き抵抗力を、実施例1と同様に測定した。
参考例3として、図4に示す圧縮継手において、圧縮リング元部の平面投影幅を2.41mmとし、挿入溝の幅を1.845mmとした。この圧縮継手の、圧縮リングの挿入溝からの引き抜き抵抗力を、実施例1と同様に測定した。
比較のために行った実施した例(以降、比較例という。)として、環状部材を用いず、突条環を設けない従来の圧縮継手を用いて、実施例1と同様にして圧縮リングの引き抜き抵抗力を測定した。
実施例及び比較例における引き抜き抵抗力を表1に示す。実施例1、2においては、いずれも比較例と比べて4倍以上の引き抜き抵抗があり、参考例1、2、3においては、いずれも30%以上の引き抜き抵抗力の向上が見られた。

請求項記載の配管用圧縮継手の一例の断面図である。 環状部材の一例であり(a)は断面形状が円形であるものの一例の断面図、(b)は断面形状が矩形であるものの一例の断面図である。 参考例1の配管用圧縮継手の一例の断面図である。 参考例3の配管用圧縮継手の一例の断面図である。 従来の配管用圧縮継手の断面図である。
符号の説明
1 圧縮継手
2 管接続部
3 突き当たり壁
4 止水パッキン
5 圧縮リング挿入溝
51 突条環
6 圧縮リング
61 元部(屈曲側端部)
7 環状部材
P 被接続管(複合管)
A 金属層(アルミニウム層)

Claims (1)

  1. 金属製の継手本体と本体を覆って設けられる金属製の圧縮リングとの隙間に金属複合樹脂管を挿入し、圧縮リングを圧縮変形させることで、金属複合樹脂管を継手本体に圧接して接続する管継手であって、
    該圧縮リングの元部が管継手側に屈曲されると共に、圧縮リングの屈曲部側端部が継手本体奥側の圧縮リング挿入溝に挿入され、
    圧縮リングの屈曲部内周面と圧縮リング挿入溝壁面との間に、弾性体からなる電気絶縁性を有する環状部材が押し込まれて、圧縮リング外周面と圧縮リング挿入溝壁との摩擦力が増大する事によって圧縮リングが継手本体に保持されるている
    ことを特徴とする配管用圧縮継手。
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