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JP4803068B2 - 半導体モジュール - Google Patents
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Description

本発明は半導体モジュールに関する。特に、バスバーを介して電源とスイッチング素子とを接続する半導体モジュールに関する。
IGBT等の半導体スイッチング素子により、直流電圧を交流電圧に変換する半導体モジュールが知られている。例えば、ハイブリッド自動車では、バッテリの電圧を利用してモータを駆動するために、バッテリの直流電圧を交流電圧に変換する必要がある。そのため、バッテリの直流電圧をインバータに入力し、インバータに備えられた半導体モジュールによって交流電圧に変換する。
半導体モジュールは、スイッチング素子の他に、外部電源の正極と接続されてスイッチング素子に電圧を供給する第1バスバーと、外部電源の負極と接続されてスイッチング素子に電圧を供給する第2バスバーを備えている。この半導体モジュールでは、第1バスバーと第2バスバーとの間に絶縁関係が維持されていなければならないため、両者は互いに接触しないように配置されている。
この半導体モジュールでは、第1バスバーと第2バスバーの配線インダクタンスによって、スイッチング時にサージ電圧が発生する。特に、ハイブリッド自動車等の大電圧下で使用される半導体モジュールでは、発生するサージ電圧も大きくなる。大きなサージ電圧がスイッチング素子に印加されると、スイッチング素子の破壊等の要因となる。そこで、スイッチング時に発生するサージ電圧を低減する方法が開発されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1の半導体モジュールは、半導体素子と、半導体素子に直流高電圧バッテリの負極の電圧を供給する負極側配線導体と、半導体素子に直流高電圧バッテリの正極の電圧を供給する正極側配線導体とを備えている。負極側配線導体は、Nバスバー(第2バスバー)を介して高電圧バッテリと接続されている。正極側配線導体は、Pバスバー(第1バスバー)を介して高電圧バッテリと接続されている。負極側配線導体と正極側配線導体は、薄板形状に形成され、所定の間隔を空けて平行に配置されている。負極側配線導体と正極側配線導体の間には、板状の誘電体が配置されている。誘電体には、誘電性を有するセラミックス体が用いられている。この構成では、正極側配線導体と負極側配線導体との間に誘電体を配置することで、両者の間にコンデンサが形成される。スイッチング時に発生するサージ電圧は、誘電体に放電されることで低減される。
なお、セラミックス体は、高温下に置かれると、膨張や反り等の熱変形が発生する。セラミックス体の変形が正極側配線導体及び負極側配線導体によって拘束されると、熱変形によってセラミックス体が破損する虞がある。セラミックス体が破損すると、その割れ目に埃や水分が付着しやすくなる。これにより、正極側配線導体と負極側配線導体とが短絡してしまう。また、負極側配線導体と正極側配線導体が熱変形する場合がある。この場合も、セラミックス体に応力が作用し、セラミックス体が破損する虞が生じる。
そこで、特許文献1の正極側配線導体と負極側配線導体は、セラミックス体の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する材料で作製されている。また、正極側配線導体と負極側配線導体は、板厚の薄い薄板形状とされる。そのため、セラミックス体が熱変形すると、その変形に伴って正極側配線導体と負極側配線導体も容易に変形することができる。また、正極側配線導体と負極側配線導体が熱変形しても、セラミックス体に作用する応力は小さい。これらによって、セラミックス体が破損することが防止されている。
特開2005−191233号
しかしながら、半導体モジュールを小型化、簡素化するために、薄板形状の正極側配線導体及び負極側配線導体を使用しない場合がある。かかる構成では、例えば、第1バスバーと第2バスバーが、スイッチング素子の近傍に配置される。そして、第1バスバーと第2バスバーが、それぞれ短いワイヤを介してスイッチング素子に接続される。このような半導体モジュールでは、スイッチング時のサージ電圧を低減するために、第1バスバーと第2バスバーとの間にセラミックス体を配置しなければならない。しかしながら、第1バスバー及び第2バスバーは、薄板形状の配線導体とは異なり、ある程度の剛性を有している。したがって、板状のセラミックス体を第1バスバーと第2バスバーとの間に配置すると、各バスバーとセラミックス体の熱変形によってセラミックス体が破損してしまう。このため、薄板形状の配線導体を用いない半導体モジュールでは、第1バスバーと第2バスバーの間に充分な容量のコンデンサを形成することができず、スイッチング時のサージ電圧を充分に低減することができないという問題があった。
本発明は上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、正極側の第1バスバーと負極側の第2バスバーとの間に充分な容量のコンデンサを形成することができ、これによって、スイッチング時に発生するサージ電圧を低減することができる半導体モジュールを提案することである。
本発明の半導体モジュールは、一対のスイッチング部と、一方のスイッチング部と接続されると共に電源の正極側に接続される第1バスバーと、他方のスイッチング部と接続されると共に電源の負極側に接続される第2バスバーと、各スイッチング部と接続されると共に外部装置に接続される第3バスバーと、第1バスバーと第2バスバーとの間に配置された絶縁体と、を備えており、絶縁体内には、複数の誘電性の平板状のセラミックス体が、少なくとも絶縁体の長手方向に並んで配置されており、各セラミックス体は、隣接するセラミックス体と離間して配置されている半導体モジュール。
また、本明細書で開示される半導体モジュールは、一対のスイッチング部と、一方のスイッチング部と接続されると共に電源の正極側に接続される第1バスバーと、他方のスイッチング部と接続されると共に電源の負極側に接続される第2バスバーと、各スイッチング部と接続されると共に外部装置に接続される第3バスバーと、第1バスバーと第2バスバーとの間に配置された絶縁体と、を備えている。そして、絶縁体内には、少なくともその長手方向に間隔を空けて複数の誘電性の平板状セラミックス体が配置されている。
この半導体モジュールでは、正極側の第1バスバーと負極側の第2バスバーとの間に、絶縁体が配されている。少なくとも絶縁体の長手方向に、間隔を空けて複数の誘電性の平板状セラミックス体を配置することで、第1バスバーと第2バスバーの間に充分な容量のコンデンサが形成される。これにより、第1バスバーと第2バスバーの配線インダクタンスによって発生したサージ電圧を充分に低減することができる。
また、複数のセラミックス体を用いることで、各セラミックス体の、絶縁体の長手方向の長さとそれに直交する方向の長さの比率(アスペクト比)を小さくすることができる。このため、各セラミックス体が熱変形しても、その変形量は小さく、また、剛性も上がるため、セラミックス体が破損することが防止される。また、複数のセラミックス体は、絶縁体の長手方向に間隔を空けて配列されている。そのため、第1バスバー及び第2バスバーが熱変形して、長手方向に沿って大きく変形しても、隣り合うセラミックス体の位置関係が変わることによって、セラミックス体自体に高い応力が作用することが抑えられる。これらによって、セラミックス体の破損を防止することができる。
なお、絶縁体は、その長手方向及び第1バスバーと第2バスバーとの隙間方向に直行する方向にも、所定の間隔を空けて複数のセラミックス体を配置してもよい。
この半導体モジュールでは、絶縁体は、各セラミックス体と第1バスバーの間に配置された第1樹脂層と、各セラミックス体と第2バスバーの間に配置された第2樹脂層をさらに有していることが好ましい。この構成によれば、第1バスバーや第2バスバーが熱変形すると、それに応じて樹脂層が変形することで、セラミックス体に作用する応力を低減することができる。また、セラミックス体が熱変形すると、それに応じて樹脂層が変形することで、セラミックス体に作用する応力を低減することができる。
なお、誘電性のセラミックス体と第1樹脂層と第2樹脂層は、インサート成形によって一体化して形成することができる。あるいは、誘電性のセラミックス体の一方の面に樹脂シート(樹脂層)を貼着し、他方の面に樹脂シート(樹脂層)を貼着するようにしてもよい。
下記の実施例に記載の技術の主要な特徴について列記する。
(形態1) 第1バスバー、第2バスバー及び第3バスバーは、インサート成形によってハウジングに一体化される。
(形態2) 絶縁体(セラミックス体と樹脂層)は、インサート成形によってハウジングに一体化される。
(形態3) 絶縁体(セラミックス体と樹脂層)は、インサート成形によってハウジングに一体化された第1バスバーと第2バスバーとの間に挿入される。
(形態4) セラミックス体は、チタン酸バリウム(BaTiO)又はチタン酸ストロンチウム(SrTiO)で作製されている。
本発明を具現化した実施例に係る半導体モジュールを図面に基づいて説明する。図1は本実施例の半導体モジュール10の側面図である。図2は半導体モジュール10から第1バスバー30、第2バスバー20、第3バスバー24及び絶縁体14を抜粋した上面図である。図3は第1バスバー30、第2バスバー20、第3バスバー24及び絶縁体14の位置関係を示す分解斜視図である。
図1〜3に示すように、半導体モジュール10は、ハウジング40に一体化された第1バスバー30、第2バスバー20及び第3バスバー24と、絶縁体14を備えている。
図3によく示されるように、第1バスバー30は、その長手方向が前後方向に伸びる第1支持板部30aと、第1支持板部30aと平行に伸びる第1上板部30cと、第1上板部30cに垂直に立設された第1挟持板部30dと、第1支持板部30aと第1上板部30cとを連接する第1連接板部30bを有している。第1挟持板部30dは、第1支持板部30aの長手方向の全長と略同一の長さを有している。第1挟持板部30dは、第1上板部30cの右端(図3の右側)に立設されている。第1連接板部30bは、第1支持板部30aの後端から側方(図3の右側)に伸びてから垂直上方(図3の上方)に向かって折れ曲がっており、その上端が第1上板部30cに接続されている。第1支持板部30a、第1連接板部30b、第1上板部30c及び第1挟持板部30dは、導電性の金属によって一体で作製されている。
第3バスバー24は、その長手方向が前後方向に伸びる第3支持板部24aと、第3支持板部24aと平行に伸びる第3上板部24cと、第3支持板部24aと第3上板部24cを連接する第3連接板部24bを有している。第3連接板部24bは、第3支持板部24aの前端から側方(図3の左側)に伸びてから垂直上方に折れ曲がっており、その上端が第3上板部24cに接続されている。第3支持板部24a、第3連接板部24b及び第3上板部24cは、導電性の金属によって一体で作製されている。
第1バスバー30と第3バスバー24がハウジング40にインサートされた状態では、ハウジング40の台座40a上に第1バスバー30の第1支持板部30aと第3バスバー24の第3支持板部24aが配置される。また、第1支持板部30aの上方には、第3バスバー24の第3上板部24cが第1支持板部30aと平行に配置される。第3バスバー24の第3連接板部24bの上方には、第1バスバー30の第1上板部30cが第3連接板部24bと平行に配置されている。図1に示すように、第1支持板部30aと第3上板部24cの間には樹脂製の絶縁部40dが形成される。絶縁部40dは、第1支持板部30aと第3連接板部24bの間にも形成される。また、第1上板部30cと第3連接板部24bの間には絶縁部40bが形成される。第1上板部30cと第3上板部24cの間には絶縁部40cが形成される。絶縁部40cは、第3上板部24cの上面にも配置されている。これにより、第1バスバー30と第3バスバー24が互いに接触することなく絶縁されている。
第2バスバー20は、その長手方向が前後方向に伸びる第2支持板部20aと、第2支持板部20aに垂直に立設された第2挟持板部20bを有している。第2挟持板部20bは、第1挟持板部30dの長手方向の全長と略同一の長さを有している。第2挟持板部20bは、第2支持板部20aの左端(図3の左側)に立設されている。第2支持板部20aと第2挟持板部20bは、導電性の金属によって一体で作製されている。第2バスバー20は、第3バスバー24の第3支持板部24aの上方で、かつ、第2支持板部20aが第3支持板部24aと平行となるように配置されている。第2支持板部20aは、第3支持板部24aより幅が狭く形成されている。図1に示すように、第3支持板部24aと第2支持板部20aの間には、絶縁部40bが形成されている。これにより、第2バスバー20と第3バスバー24が互いに接触することなく絶縁されている。
第2バスバー20の第2挟持板部20bは、第1バスバー30の第1挟持板部30dに対して一定の間隔(例えば0.5mm)空けて平行に配置されている。第2挟持板部20bは、第1挟持板部30dとその長手方向が略同一の長さを有している。第2挟持板部20bの上下方向の長さは、第1挟持板部30dの上下方向に長さと略同一である。第2挟持板部20bと第1挟持板部30dとの間には、絶縁体14が配置されている。絶縁体14は、第2挟持板部20bの長手方向の長さ(第1挟持板部30dの長手方向の長さ)と略同一の長さを有している。また、絶縁体14は、第2挟持板部20bの上下方向の長さ(第1挟持板部30dの上下方向の長さ)よりも長く形成されている。詳しくは、絶縁体14の下端は、第2挟持板部20b(第1挟持板部30d)の下端と略同一平面上に配置されており、絶縁体14の上端は、第2挟持板部20(第1挟持板部30d)の上端よりも上方に突出している。絶縁体14の左右方向(図3の左右方向)の幅は、第2挟持板部20bと第1挟持板部30の間隔と略同一である。絶縁体14は、第1挟持板部30dと第2挟持板部20bで挟持されている。絶縁体14の上端には、樹脂製の絶縁部40eが形成されている。
絶縁体14は、複数の誘電性のセラミックス体14aと、セラミックス体14aの周囲に配された樹脂製の樹脂部14bを有している。各セラミックス体14aは、絶縁体14の長手方向、即ち、第2挟持板部20b及び第1挟持板部30dの長手方向に所定の間隔を空けて配置されている。セラミックス体14aは平板形状を有しており、全てが同一の形状を有している。セラミックス体14aは、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)又はチタン酸ストロンチウム(SrTiO)等、比誘電率が高いセラミックスで作製されている。なお、チタン酸バリウム(BaTiO)又はチタン酸ストロンチウム(SrTiO)は、高温下や高電界下で使用しても比誘電率が低下しにくい性質を有している。セラミックス体14aの上下方向の長さは、絶縁体14の上下方向の長さと略同一であってもよいし、短くてもよい。また、セラミックス体14aは、絶縁体14の上下方向に間隔を空けて複数配置されていてもよい。
樹脂部14bは、隣接するセラミックス体14aの間、セラミックス体14aと第1挟持板部30dとの間、及び、セラミックス体14aと第2挟持板部20bとの間に配されている。複数のセラミックス体14aは、インサート成形によって樹脂部14bに一体化されている。
半導体モジュール10では、ハウジング40の台座40a、絶縁部40b、絶縁部40c、絶縁部40d及び絶縁部40eは、射出成形によって成形されている。第1バスバー30、第2バスバー20、第3バスバー24及び絶縁体14は、射出成形時に金型にインサートされている。すなわち、第1バスバー30、第2バスバー20、第3バスバー24及び絶縁体14は、インサート成形によってハウジング40に一体化されている。そして、インサート成形された成形体は、放熱板42上に固定され、その成形体の左右両側の放熱板42の上面に、スイッチング部50,52が取り付けられる。
放熱板42上には、台座40aの右側にスイッチング部50が取り付けられている。スイッチング部50は、スイッチング素子51と基板54を有している。基板54には、配線(図示省略)が設けられている。基板54に設けられた配線の一端は、ワイヤ36を介して第3バスバー24の第3支持板部24aに接続されている。詳しくは、第3バスバー24の第3支持板部24aの露出面に、ワイヤ36の一端がワイヤボンディングによって接着されている。ワイヤ36の他端は、基板54の配線に接続されている。基板54上には、スイッチング素子51が取り付けられている。スイッチング素子51は、基板54に設けられた配線の他端に接続されている。スイッチング素子51は、第2バスバー20の第2支持板部20aとワイヤ26を介して接続されている。詳しくは、第2バスバー20の第2支持板部20aの露出面に、ワイヤ26の一端がワイヤボンディングによって接着されている。ワイヤ26の他端は、スイッチング素子51に接続されている。
放熱板42上には、台座40aの左側にスイッチング部52が取り付けられている。スイッチング部52は、スイッチング素子53と基板56を有している。基板56には、配線(図示省略)が設けられている。基板56に設けられた配線の一端は、ワイヤ38を介して第1バスバー30の第1支持板部30aと接続されている。詳しくは、第1バスバー30の第1支持板部30aの露出面に、ワイヤ38の一端がワイヤボンディングによって接着されている。ワイヤ36の他端は、基板56の配線に接続されている。基板56上には、スイッチング素子53が取り付けられている。スイッチング素子53は、基板56に設けられた配線の他端に接続されている。スイッチング素子53は、第3バスバー24の第3上板部24cとワイヤ28を介して接続されている。詳しくは、第3バスバー24の第3上板部24cの露出面に、ワイヤ28の一端がワイヤボンディングによって接着されている。ワイヤ28の他端は、スイッチング素子53に接続されている。なお、本実施例では、第1バスバー30、第2バスバー20及び第3バスバー24の各ワイヤがワイヤボンディングされる平面が表面に露出している。そのため、ワイヤボンディングを容易に行うことができる。
次に、半導体モジュール10の電気の流れについて説明する。第1バスバー30は、バッテリ(図示省略)の正極に接続される。第2バスバー20は、バッテリの負極に接続される。バッテリから電圧が供給されると、第1バスバー30は正極の電位を有し、第2バスバー20は負極の電位を有する。第1バスバー30に供給された電圧は、ワイヤ38から基板56の配線を介してスイッチング素子53に入力される。第2バスバー20に供給された電圧は、ワイヤ26からスイッチング素子51に入力される。スイッチング素子51,53に入力された電圧は、スイッチングされて、交流電圧に変換される。この交流電圧は、第3バスバー24を介してモータ(図示省略)に供給される。
半導体モジュール10に直流電圧が供給され、スイッチング素子51,53がスイッチングを行うと、第1バスバー30と第2バスバー20の配線インダクタンスによって、サージ電圧が発生する。半導体モジュール10では、第1バスバー30と第2バスバー20の間(詳しくは、第1挟持板部30dと第2挟持板部20bの間)に絶縁体14が配置されている。第1バスバー30、第2バスバー20及びこれらの間に配置されている絶縁体14のセラミックス体14aは、コンデンサの役割を有している。発生したサージ電圧は、絶縁体14に放電される。これにより、サージ電圧を低減することができる。
上記した半導体モジュール10の絶縁体14は、複数の誘電性の平板形状を有するセラミックス体14aを有している。また、セラミックス体14aは、樹脂部14bに埋設され、一体化されている。半導体モジュール10が高温下で使用されると、第1バスバー30の第1挟持板部30dや第2バスバー20の第2挟持板部20bが熱膨張等によって変形が生じる場合がある。また、インサート成形時の熱によっても変形が生じる場合がある。本実施例の半導体モジュール10の絶縁体14では、セラミックス体14aが樹脂部14bを介して第1挟持板部30dと第2挟持板部20bに挟持されている。したがって、第1挟持板部30dや第2挟持板部20bが熱変形しても、それに伴って樹脂部14bが変形することで、セラミックス体14aに作用する応力が軽減される。また、セラミックス体14aは、第1挟持板部30dと第2挟持板部20bの長手方向に断続的に配置されている。そのため、絶縁体14は、その長手方向に柔軟性を有している。したがって、第1挟持板部30dや第2挟持板部20bがその長手方向に沿って変形しても、隣り合うセラミックス体14a同士の位置がずれることで、セラミックス体14a自体に作用する応力を低減することができる。これにより、セラミックス体14aの破損を防止することができる。
また、半導体モジュール10が高温下で使用されると、セラミックス体14a自体も変形する。セラミックス体14a自体に変形が生じると、その周りに配置された樹脂部14bが変形する。つまり、セラミックス体14aの変形は、樹脂部14bによって許容されており、第1挟持板部30dや第2挟持板部20bによって拘束される程度が軽減されている。これにより、セラミックス体14aが破損することを防止することができる。
上述した実施例では、第1バスバー30、第2バスバー20及び第3バスバー24をハウジング40にインサート成形する際に、同時に絶縁体14をインサート成形している。しかしながら、絶縁体14は、第1バスバー30、第2バスバー20及び第3バスバー24をハウジング40にインサート成形した後、第1バスバー30と第2バスバー20の間に絶縁体14を配置するようにしてもよい。バスバーをインサート成形すると、インサート成形時の溶融樹脂の圧力や熱によりバスバーが変形することがある。本実施例の絶縁体14は、セラミックス体14aの周囲に樹脂部14bが配置されているため、樹脂部14bがバスバー20,30の変形に応じて変形することで、絶縁体14を第1バスバー30と第2バスバー20との間に配置することができる。なお、絶縁体14をインサート成形後に配置する場合には、絶縁体14と第1挟持板部30d及び第2挟持板部20bとを接着剤によって接着することができる。
上記した絶縁体14のその他の実施例について図面を参照して説明する。図4は、絶縁体100の上面図である。図4には、半導体モジュール10の第1バスバー30の第1挟持板部30dと、第2バスバー20の第2挟持板部20bも図示している。ここで、図4では、上記した図2と同一構成の部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
絶縁体100は、第1バスバー30の第1挟持板部30dと第2バスバー20の第2挟持板部20bとの間に配置されている。絶縁体100は、複数の誘電性のセラミックス体100aと、複数のセラミックス体100aの両側に配置された一対の樹脂シート100bを有している。各セラミックス体100aは、絶縁体100の長手方向、即ち、第2挟持板部20b及び第1挟持板部30dの長手方向に所定の間隔を空けて配置されている。セラミックス体100aは、セラミックス体14aと同様に平板形状を有している。各セラミックス体100aは、同一の形状を有している。各セラミックス体100aの一方の面には樹脂シート100bが貼着(接着)され、各セラミックス体100aの他方の面には樹脂シート100bが貼着(接着)されている。一方の樹脂シート100bは、セラミックス体100aと第1挟持板部30dとの間に配置され、他方の樹脂シート100bは、セラミックス体100aと第2挟持板部20bとの間に配置されている。絶縁体100を用いても、絶縁体14と同等の効果を得ることができる。なお、絶縁体100は、一方の樹脂シート100bにセラミックス体100aの一方の面を貼着し、セラミックス体100aの一方の面に対向する他方の面に他方の樹脂シート100bを貼着して作製する。また、絶縁体100は、バスバーをハウジング40にインサート成形した後、第1挟持板部30dと第2挟持板部20bとの間に配置される。
次に、上記した半導体モジュール10のその他の実施例について説明する。図5は、その他の実施例の半導体モジュール200の側面図である。図6は、第1バスバー230、第2バスバー220、第3バスバー24及び絶縁体214の位置関係を示す分解斜視図である。半導体モジュール200では、半導体モジュール10と同一構成の部分については、半導体モジュール10と同一の符号を付して、その説明を省略する。
図6によく示されるように、第1バスバー230は、その長手方向が前後方向に伸びる第1支持板部230aと、第1支持板部230aと平行に伸びる第1挟持板部230cと、第1支持板部230aと第1挟持板部230cとを連接する第1連接板部230bを有している。第1挟持板部230cは、第3バスバーの第3支持板部24aと平行に配置されている。第1連接板部230bは、第1支持板部230aの後端から側方(図6の右側)に伸びてから垂直上方(図6の上方)に向かって折れ曲がっており、その上端が第1挟持板部230cに接続されている。第1支持板部230aと第1連接板部230bと第1挟持板部230cは、導電性の金属によって一体で作製されている。
第2バスバー220は、導電性の金属によって平面視すると矩形の平板形状に形成されている。第2バスバー220は、第1挟持板部230cの下方で、かつ、第3バスバー24の第3支持板部24aの上方に配置されている。第2バスバー220は、第1挟持板部230c及び第3支持板部24aと平行に配置されている。第2バスバー220は、第3支持板部24aより幅が狭く形成されている。図5に示すように、第3支持板部24aと第2バスバー220の間には、絶縁部40bが形成されている。また、第2バスバー220と第1連接板部230bとの間には、絶縁部240fが形成されている。第2バスバー220と第1挟持板部230cの間には、絶縁体214が配置されている。
図6によく示されるように、絶縁体214は、複数の誘電性のセラミック体214aと、複数のセラミックス体214aの周囲に配置された樹脂部214bを有している。セラミックス体214a及び樹脂部214bは、半導体モジュール10の絶縁体14のセラミックス体14aと樹脂部14bとそれぞれ同じ構成を有している。
半導体モジュール200では、正極側の第1バスバー230と負極側の第2バスバー220に直流電圧が供給され、スイッチング素子51,53がスイッチングを行うと、第1バスバー230と第2バスバー220の配線インダクタンスによって、サージ電圧が発生する。半導体モジュール200では、第1バスバー230と第2バスバー220の間に絶縁体214が配置されている。第1バスバー230、第2バスバー220及びこれらの間に配置されている絶縁体214は、コンデンサの役割を有している。発生したサージ電圧は、絶縁体214に放電される。これにより、サージ電圧を低減することができる。
また、セラミックス体214aは樹脂部214bで覆われている。したがって、半導体モジュール10の絶縁体14と同様に、第1バスバー230、第2バスバー220及びセラミックス体214aの変形は、樹脂部214bが変形されることによって吸収される。これにより、セラミックス体214aの破損を防止することができる。
最後に、図1に示す半導体モジュール10において、第1バスバー30の第1挟持板部30dと第2バスバー20の第2挟持板部20bとの間に形成されるコンデンサの容量と、発生するサージ電圧との関係について説明する。
図7は、コンデンサ容量を変化させて、半導体モジュール10に発生するサージ電圧を算出した計算結果を示すグラフである。図7の横軸はコンデンサ容量を示しており、縦軸はサージ電圧を示している。ここで、半導体モジュール10には、650Vの直流電圧を付加した。
図7の算出点300は、コンデンサ容量が0.001μFのときに発生するサージ電圧であり、コンデンサ容量0.001μFは第1挟持板部30dと第2挟持板部20bとの間にPPS樹脂を配置した場合のコンデンサ容量に相当する。算出点302は、コンデンサ容量0.15μFのときに発生するサージ電圧であり、コンデンサ容量0.15μFは第1挟持板部30dと第2挟持板部20bとの間に絶縁体14を配置した場合のコンデンサ容量に相当する。
図7に示すように、コンデンサ容量が増加するに従って、サージ電圧は低くなる。そして、絶縁体14を配置した(計測点302)半導体モジュール10では、PPS樹脂を配置した(計測点300)場合に比べて、サージ電圧が半分以下に低減している。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は、複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
半導体モジュールの側面図。 半導体モジュールの各バスバー及び絶縁体を抜粋した上面図。 各バスバー及び絶縁体の位置関係を示す分解斜視図。 絶縁体のその他の実施例。 半導体モジュールのその他の実施例の側面図。 半導体モジュールのその他の実施例の各バスバー及び絶縁体の位置関係を示す分解斜視図。 コンデンサ容量とサージ電圧の関係を示すグラフ。
符号の説明
10:半導体モジュール
14:絶縁体
14a:セラミックス体
14b:樹脂部
20:第2バスバー
24:第3バスバー
26,28,36,38:ワイヤ
30:第1バスバー
40:ハウジング
50,52:スイッチング部
51,53:スイッチング素子
54,56:基板
100:絶縁体

Claims (2)

  1. 一対のスイッチング部と、
    一方のスイッチング部と接続されると共に電源の正極側に接続される第1バスバーと、
    他方のスイッチング部と接続されると共に電源の負極側に接続される第2バスバーと、
    各スイッチング部と接続されると共に外部装置に接続される第3バスバーと、
    第1バスバーと第2バスバーとの間に配置された絶縁体と、を備えており、
    絶縁体内には、複数の誘電性の平板状のセラミックス体が、少なくとも絶縁体の長手方向に並んで配置されており、
    各セラミックス体は、隣接するセラミックス体と離間して配置されている半導体モジュール。
  2. 絶縁体は、各セラミックス体と第1バスバーの間に配置された第1樹脂層と、各セラミックス体と第2バスバーの間に配置された第2樹脂層をさらに有していることを特徴とする請求項1に記載の半導体モジュール。
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