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JP4806837B2 - ポリマー電池外装体の製造方法 - Google Patents
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JP4806837B2 - ポリマー電池外装体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防湿性、耐内容物性を有する、液体または固体有機電解質(高分子ポリマー電解質)を持つポリマー電池外装体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリマー電池とは、リチウム2次電池ともいわれ、高分子ポリマー電解質を持ち、リチウムイオンの移動で電流を発生する電池であって、正極・負極活物質が高分子ポリマーからなるものを含むものである。
リチウム2次電池の構成は、正極集電材(アルミニウム、ニッケル)/正極活性物質層(金属酸化物、カーボンブラック、金属硫化物、電解液、ポリアクリロニトリル等の高分子正極材料)/電解質層(プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、炭酸ジメチル、エチレンメチルカーボネート等のカーボネート系電解液、リチウム塩からなる無機固体電解質、ゲル電解質)/負極活性物質(リチウム金属、合金、カーボン、電解液、ポリアクリロニトリルなどの高分子負極材料)/負極集電材(銅、ニッケル、ステンレス)及びそれらを包装する外装体からなる。
ポリマー電池の用途としては、パソコン、携帯端末装置(携帯電話、PDA等)、ビデオカメラ、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星等に用いられる。
前記ポリマー電池の外装体としては、金属をプレス加工して円筒状または直方体状に容器化した金属製缶、あるいは、基材層、アルミニウム、シーラント層から構成される積層体を袋状にしたものが用いられていた。
前記外装体には、積層体をそのまま折曲げて周縁をヒートシールする三方シールまたは四方シールの袋とするパウチタイプと、少なくとも、片面をプレス成形して、その周縁をヒートシールするエンボスタイプとがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、ポリマー電池の外装体として、次のような問題があった。金属製缶においては、容器外壁がリジッドであるため、電池自体の形状が決められてしまう。そのため、ハード側を電池にあわせる設計をするため、該電池を用いるハードの寸法が電池により決定されてしまい形状の自由度が少なくなる。ポリマー電池用包装材料はポリマー電池本体を包装する外装体を形成するものであって、その外装体の形式によってパウチタイプとエンボスタイプとがある。そして、ポリマー電池用包装材料としては、一般的に、少なくとも、基材層、バリア層、ヒートシール層からなる積層体とする。パウチタイプ、エンボスタイプのいずれにおいても周縁のヒートシールによる密封は確実でなければならない。さらに、前記各層の層間の接着強度が、ポリマー電池の外装体として必要な性質に影響をあたえることが確認されている。例えば、バリア層とヒートシール層との接着強度が不十分であると、外部から水分の浸入の原因となり、ポリマー電池を形成する成分の中の電解質と前記水分との反応により生成するフッ化水素酸により前記アルミニウム面が腐食して、バリア層とヒートシール層との間にデラミネーションが発生する。前記パウチタイプには、三方シール、四方シール等およびピロータイプ等の袋形式があり、また、前記エンボスタイプとしては、片面に凹部を形成するか両面に凹部を形成してポリマー電池本体を収納して周縁の四方をヒートシールして密封することがある。また、前記パウチ、エンボスタイプにおいて、製袋形式として、2つ折り部をもつ外装体がある。前記パウチタイプ、エンボスタイプの形態において、図7(a)に示すような折り曲げ状態の部分を含むエンボスタイプの外装体、あるいは、図8に示すようなパウチタイプの外装体の場合、折り曲げによる該2つ折り部9の部位の、特に内面層にクラックが発生するおそれがあり、また、積層体の剛性が強くて折り曲げにくく、製袋においてしわが発生することがあった。その結果、前記クラックの生じた部分から電解液が進入して、バリア層と接着している樹脂層との間でデラミネーションが起こり、ポリマー電池としての性能に支障を来すことがあった。また、折り曲げ時のしわはシール抜け(ピンホール)の原因となることがあった。本発明の目的は、ポリマー電池の外装体を形成する際の折り曲げ時に積層体にクラック、しわ等を発生させずに安定した外装体を形成する方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。少なくとも、基材層、バリア層、ヒートシール層からなる積層体を用いて2つ折りにして、ポリマー電池本体を収納し折り曲げ辺以外の辺をヒートシールして密封するポリマー電池の外装体を製造する際に、折り曲げする位置に、予め、線状突起体を備えた雄型と線状突起体に係合する凹部を備えた雌型とからなる押し罫加工装置で線状突起体を押圧することにより押圧側を凹条とし、その反対側を凸条とする押し罫を設けることを特徴とするポリマー電池外装体の製造方法であって、加熱した線状突起体を用いることを含むものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明は、防湿性、耐内容物性、及び、生産性が良く、ヒートシール層にクラックが発生しにくいポリマー電池用包装材料である。その積層体の層構成および製造方法について、図等を利用してさらに詳細に説明する。
図1は、本発明のポリマー電池外装体の製造方法により製造されたエンボスタイプの外装体のポリマー電池を説明する図であって、(a)ポリマー電池の斜視図、(b)ポリマー電池本体を収納する状態を示す斜視図、(c)X1−X1部断面図、(d)Y1部拡大図である。図2は、本発明のポリマー電池外装体の製造方法により製造されたパウチタイプの外装体のポリマー電池を説明する図であって、(a)ポリマー電池の斜視図、(b)ポリマー電池本体を収納する状態を示す斜視図、(c)外装体の展開図である。図3は、本発明のポリマー電池外装体の製造方法により製造された別のパウチタイプの外装体のポリマー電池を説明する図であって、(a)ポリマー電池の斜視図、(b)ポリマー電池本体を収納する状態を示す斜視図、(c)外装体の展開図である。図4は、本発明のポリマー電池外装体の製造方法により押し罫を形成する方法の実施例を説明する概念図である。図5は、ポリマー電池用包装材料を形成する積層体の層構成を説明する断面図である。図6は、ポリマー電池用包装材料とタブとの接着における接着性フィルムの装着方法を説明する斜視図である。
【0006】
ポリマー電池用包装材料は、例えば、ナイロン/接着層/アルミニウム/接着層/ヒートシール層のような構成の積層体がサンドイッチラミネート法、ドライラミネート法、共押出しラミネート法、熱ラミネート法等により形成されている。
前記のような積層体を用いて、パウチまたはエンボスタイプのポリマー電池の外装体とする。ポリマー電池の外装体は、ポリマー電池本体を確実に防湿包装しなければならない。しかし、外装体の形成において、ポリマー電池としての外形寸法をできるだけ小さくする必要から、密封系を形成する周縁に、半折状態の縁とすることがある。例えば、エンボスタイプにおいては、図7(b)に示すように、周縁の1縁9´を2つ折り部9として折り返し縁とすることがある。
また、パウチタイプにおいても、図8(a)に示すように、例えば、3方シールパウチの1縁を2つ折り部9とすることがある。
【0007】
このような、2つ折り部を有する外装体の形成において、従来は、製袋機または包装機の折り部において、ガイド板、またはフォーマーと言われる個所で折りたたまれていたが、積層体の剛性による反撥力が働き、折り部にしわが発生することがあった。また、積層体の折り込み部の特にヒートシール層に長期にわたりストレスが加わり、その結果、クラックが発生してポリマー電池の電解液が該クラック部から浸透し、バリア層(アルミニウム)とアルミニウムに接着している樹脂層とのデラミネーションの原因となることがあった。
【0008】
そこで、本発明者らは、前記半折状態の2つ折りの加工において、しわの発生のない、また、2つ折り部に過度のストレスをかけずに折り加工をすることによって、当該部位にクラックを発生させない方法について、鋭意研究の結果、2つ折り予定部に予め、押し罫を設けることによって前記課題を解決し得ることを見出し本発明を完成するに到った。
【0009】
本発明のポリマー電池外装体の製造方法における前記押し罫は、たとえば、図4に示すように、雄型31と雌型32との間に積層体5を挿入し、所定の位置において、雄型31を積層体5に押圧することにより押し罫8を形成することができる。
ポリマー電池の外装体の場合に設ける押し罫としては、罫の巾が0.1〜1.0mm、押し罫の深さが0.01〜1.0mmの範囲であり、このような押し罫を設けるための雄型、雌型の各部寸法は、w1=0.1〜5.0mm、w2=0.05〜、w3=0.5〜3mmの範囲が適当である。
押し罫8を形成する際に、前記雄型31および/または雌型32を加熱することによって、得られる押し罫8の形状はさらに安定する。種々の実験の結果、ポリマー電池用包装材料に押し罫を形成する場合、その温度としては、雄型、雌型ともに50℃〜150℃の範囲が適当であった。本発明においては、雄型、雌型のいずれか一方の加熱でもよい。また、押圧は、1個当たり0.1〜10MPaの範囲が適当である。
【0010】
次に、本発明におけるポリマー電池用包装材料を形成する積層体の各層を構成する材料およびラミネートについて説明する。
【0011】
本発明のポリマー電池外装体の製造方法に用いられる積層体の構成は、図5(a)に示すように、少なくとも、基材層11、バリア層12、ヒートシール層14からなり、前記各層はドライラミネート、熱ラミネート、サンドイッチラミネート法、共押出ラミネート等の方法によって積層される。
【0012】
前記基材層11は、延伸ポリエステルまたはナイロンフィルムからなるが、この時、ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、共重合ポリエステル、ポリカーボネート等が挙げられる。またナイロンとしては、ポリアミド樹脂、すなわち、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6とナイロン6,6との共重合体、ナイロン6,10、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等が挙げられる。
【0013】
前記基材層11は、ポリマー電池として用いられる場合、ハードと直接接触する部位であるため、基本的に絶縁性を有する樹脂層がよい。フィルム単体でのピンホールの存在、および加工時のピンホールの発生等を考慮すると、基材層は6μm以上の厚さが必要であり、好ましい厚さとしては12〜25μmである。
【0014】
本発明においては、基材層11は耐ピンホール性および電池の外装体とした時の絶縁性を向上させるために積層化することも可能である。
基材層を積層体化する場合、基材層が2層以上の樹脂層を少なくとも一つを含み、各層の厚みが6μm以上、好ましくは、12〜25μmである。基材層を積層化する例としては、図示はしないが次の1)〜7)が挙げられる。
1)延伸ポリエチレンテレフタレート/延伸ナイロン
2)延伸ナイロン/延伸延伸ポリエチレンテレフタレート
また、包装材料の機械適性(包装機械、加工機械の中での搬送の安定性)、表面保護性(耐熱性、耐電解質性)、2次加工とてポリマー電池用の外装体をエンボスタイプとする際に、エンボス時の金型と基材層との摩擦抵抗を小さくする目的あるいは電解液が付着した場合に基材層を保護するために、基材層を多層化、基材層表面にフッ素系樹脂層、アクリル系樹脂層、シリコーン系樹脂層、ポリエステル系樹脂層等を設けることが好ましい。例えば、
3)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート(フッ素系樹脂は、フィルム状物、または液状コーティング後乾燥で形成)
4)シリコーン系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート(シリコーン系樹脂は、フィルム状物、または液状コーティング後乾燥で形成)
5)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート/延伸ナイロン
6)シリコーン系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート/延伸ナイロン
7)アクリル系樹脂/延伸ナイロン(アクリル系樹脂はフィルム状、または液状コーティング後乾燥で硬化)
【0015】
前記バリア層12は、外部からポリマー電池の内部に特に水蒸気が浸入することを防止するための層で、バリア層単体のピンホール、及び加工適性(パウチ化、エンボス成形性)を安定化し、かつ耐ピンホールをもたせるために厚さ15μm以上のアルミニウム、ニッケルなどの金属、又は、無機化合物、例えば、酸化珪素、アルミナ等を蒸着したフィルムなども挙げられるが、バリア層として好ましくは厚さが20〜80μmのアルミニウムとする。
ピンホールの発生をさらに改善し、ポリマー電池の外装体のタイプをエンボスタイプとする場合、エンボス成形におけるクラックなどの発生のないものとするために、本発明者らは、バリア層として用いるアルミニウムの材質が、鉄含有量が0.3〜9.0重量%、好ましくは0.7〜2.0重量%とすることによって、鉄を含有していないアルミニウムと比較して、アルミニウムの展延性がよく、積層体として折り曲げによるピンホールの発生が少なくなり、かつ前記エンボスタイプの外装体を成形する時に側壁の形成も容易にできることを見出した。前記鉄含有量が、0.3重量%未満の場合は、ピンホールの発生の防止、エンボス成形性の改善等の効果が認められず、前記アルミニウムの鉄含有量が9.0重量%を超える場合は、アルミニウムとしての柔軟性が阻害され、積層体として製袋性が悪くなる。
【0016】
また、冷間圧延で製造されるアルミニウムは焼きなまし(いわゆる焼鈍処理)条件でその柔軟性・腰の強さ・硬さが変化するが、本発明において用いるアルミニウムは焼きなましをしていない硬質処理品より、多少または完全に焼きなまし処理をした軟質傾向にあるアルミニウムがよい。
前記、アルミニウムの柔軟性・腰の強さ・硬さの度合い、すなわち焼きなましの条件は、加工適性(パウチ化、エンボス成形)に合わせ適宜選定すればよい。たとえば、エンボス成形時のしわやピンホールを防止するためには、成形の程度に応じた焼きなましされた軟質アルミニウムを用いることができる。
【0017】
本発明の課題に対して、本発明者らは、鋭意研究の結果、ポリマー電池用包装材料のバリア層12であるアルミニウム表、裏面に化成処理を施すことによって、前記包装材料として満足できる積層体とすることができた。前記化成処理とは、具体的にはリン酸塩、クロム酸塩、フッ化物、トリアジンチオール化合物等の耐酸性皮膜を形成することによってエンボス成形時のアルミニウムと基材層との間のデラミネーション防止と、ポリマー電池の電解質と水分とによる反応で生成するフッ化水素により、アルミニウム表面の溶解、腐食、特にアルミニウムの表面に存在する酸化アルミが溶解、腐食することを防止し、かつ、アルミニウム表面の接着性(濡れ性)を向上させ、エンボス成形時、ヒートシール時の基材層とアルミニウムとのデラミネーション防止、電解質と水分との反応により生成するフッ化水素によるアルミニウム内面側でのデラミネーション防止効果が得られた。
各種の物質を用いて、アルミニウム面に化成処理を施し、その効果について研究した結果、前記耐酸性皮膜形成物質のなかでも、フェノール樹脂、フッ化クロム(3)化合物、リン酸の3成分から構成されたものを用いるリン酸クロメート処理が良好であった。
【0018】
前記化成処理層15の形成は、ポリマー電池の外装体がパウチタイプの場合には、アルミニウムの最内層側の片面だけでよい。
ポリマー電池の外装体がエンボスタイプの場合には、アルミニウムの両面に化成処理層15(1)、15(2)を設けることによって、エンボス成形時のアルミニウムと基材層との間のデラミネーションを防止することができる。アルミニウムの両面に化成処理した積層体をパウチタイプに用いてもよい。
【0019】
ポリマー電池用包装材料のヒートシール層14を形成する樹脂としては、酸変性ポリプロピレン、酸変性ポリエチレン等が好ましいが、種々の加工法、オゾン処理法、積層体の後加熱法等を用いることによって、前記以外の、内容物保護性、加工性、ヒートシール性等に優れている、ポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系樹脂を用いることもできる。ここで用いられるポリエチレン系樹脂としては、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が挙げられるが、前記第1の製造方法におけるヒートシール層としては、中密度ポリエチレンまたは線状低密度ポリエチレンを用いることが好ましい。また、前記第2または第3の製造方法における接着樹脂としては中密度ポリエチレンまたは線状低密度ポリエチレン、ヒートシール層としては、中密度ポリエチレンまたは線状低密度ポリエチレンまたは同樹脂からなるフィルムを用いることができる。
【0020】
本発明のポリマー電池用包装材料の積層体10として、前記、基材層11、バリア層12、ヒートシール層14の他に、図5(b)に示すように、バリア層12とヒートシール層14との間に、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等の2軸延伸フィルムからなる中間層13を設けてもよい。中間層13は、ポリマー電池用包装材料としての強度向上、バリア性の改善安定化、ポリマー電池外装体のヒートシール時のタブとバリア層12の接触による短絡を防止するなどのために積層される。
【0021】
本発明の積層体における前記の各層には、適宜、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボス成形)適性を向上、安定化する目的のために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理等の表面活性化処理をしてもよい。また,成形性を向上させるために、流動パラフィンを2〜6g/m2コーティングしてもよい。
【0022】
本発明において、金属に対するヒートシール性がないヒートシール層を用いる場合には、ポリマー電池におけるタブ部のヒートシールの際には、図6(a)、図6(b)、図6(c)に示すように、タブと積層体のヒートシール層との間に、金属とヒートシール層との双方に対してヒートシール性を有する接着性フィルムを介在させることにより、タブ部での密封性も確実となる。前記接着性フィルムは、図6(d)、図6(e)、図6(f)に示すように、タブの所定の位置に巻き付けても良い。
前記接着性フィルムとしては、前記不飽和カルボングラフトポリオレフィン、金属架橋ポリエチレン、エチレンまたはプロピレンとアクリル酸、またはメタクリル酸との共重合物からなるフィルムを用いることができる。
【0023】
【実施例】
本発明のポリマー電池外装体の製造方法について、実施例により、具体的に説明する。
以下の、実施例、比較例における外装体はいずれも次の通りの形状および寸法とした。
(1)パウチタイプ
形態は、図2に示す3方シールタイプとし、m1=50mm、n1=80mmとし、シール部のシール巾は5mmとした.
(2)エンボスタイプ
形態は、図1に示す片面エンボスタイプとし、m2=40mm、n2=55mm、d=3.5mmとし、シール部のシール巾は5mmとした.
[実施例1](パウチタイプ)
アルミニウム20μmの両面に化成処理を施し、化成処理した一方の面にナイロン25μmをドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化成処理した他の面に、酸変性ポリプロピレンを接着樹脂として、20μmの厚さに押出して、ランダムポリプロピレンからなるフィルム(厚さ30μm)をサンドイッチラミネート法により積層し、得られた積層体を酸変性ポリプロピレンの軟化点以上となる条件で加熱して、製袋時に2つ折り部に、巾1mmね深さ0.5mmの押し罫を設けて製袋し、開口部からポリマー電池本体を収納して、該開口部をヒートシールして検体実施例1を得た。
[実施例2](エンボスタイプ)
アルミニウム40μmの両面に化成処理を施し、化成処理した一方の面にナイロン25μmをドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化成処理した他の面に、酸変性ポリプロピレンを接着樹脂として20μmの厚さに押出して、ランダムポリプロピレンからなるフィルム(厚さ30μm)をサンドイッチラミネート法により積層し、得られた積層体を酸変性ポリプロピレンの軟化点以上となる条件で加熱し、次に、該積層体をプレス成形して凹部を形成するとともに、2つ折り部に、巾1mm、深さ0.5mmの押し罫を設け、前記凹部にポリマー電池本体を収納して、前記押し罫部で2つ折りして2つ折り部以外の周縁部をヒートシールして検体実施例2を得た。
なお、ランダムポリプロピレンフィルムの製膜において、シリカ(平均粒径 10μm)を0.2重量%添加した。
[実施例3](パウチタイプ)
アルミニウム20μmの両面に化成処理を施し、化成処理した一方の面にナイロン25μmをドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化成処理した他の面に、酸変性ポリプロピレンを接着樹脂として、20μmの厚さに押出して、ランダムポリプロピレンからなるフィルム(厚さ30μm)をサンドイッチラミネート法により積層し、得られた積層体を酸変性ポリプロピレンの軟化点以上となる条件で加熱して、製袋時に2つ折り部に、巾1mm、深さ0.5mmの押し罫を設けて製袋し、開口部からポリマー電池本体を収納して、該開口部をヒートシールして検体実施例3を得た。
前記押し罫を設ける際に、雄型を**℃、雌型を**℃に加熱した状態で加圧した。
[実施例4](エンボスタイプ)
アルミニウム40μmの両面に化成処理を施し、化成処理した一方の面にナイロン25μmをドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化成処理した他の面に、酸変性ポリプロピレンを接着樹脂として20μmの厚さに押出して、ランダムポリプロピレンからなるフィルム(厚さ30μm)をサンドイッチラミネート法により積層し、得られた積層体を酸変性ポリプロピレンの軟化点以上となる条件で加熱して、次に、該積層体をプレス成形して凹部を形成するとともに、2つ折り部に、巾1mm、深さ0.5mmの押し罫を設け、前記凹部にポリマー電池本体を収納して、前記押し罫部で2つ折りして2つ折り部以外の周縁部をヒートシールして検体実施例4を得た。前記押し罫を設ける際に、雄型を**℃、雌型を**℃に加熱した状態で加圧した。
なお、ランダムポリプロピレンフィルムの製膜において、シリカ(平均粒径 10μm)を0.2重量%添加した。
[比較例1]
アルミニウム20μmの両面に化成処理を施し、化成処理した一方の面にナイロン25μmをドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化成処理した他の面に、酸変性ポリプロピレンを接着樹脂として、20μmの厚さに押出して、ランダムポリプロピレンからなるフィルム(厚さ30μm)をサンドイッチラミネート法により積層し、得られた積層体を酸変性ポリプロピレンの軟化点以上となる条件で加熱して、ガセット積層体を2つ折りして製袋し、開口部からポリマー電池本体を収納して、該開口部をヒートシールして検体比較例1を得た。
[比較例2]
アルミニウム40μmの両面に化成処理を施し、化成処理した一方の面にナイロン25μmをドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化成処理した他の面に、酸変性ポリプロピレンを接着樹脂として20μmの厚さに押出して、ランダムポリプロピレンからなるフィルム(厚さ30μm)をサンドイッチラミネート法により積層し、得られた積層体を酸変性ポリプロピレンの軟化点以上となる条件で加熱して検体比較例2を得た。
なお、ランダムポリプロピレンフィルムの製膜において、シリカ(平均粒径 10μm)を0.2重量%添加した。
【0024】
<パウチ化、エンボス成形、包装>
前述のように、実施例1、実施例3、比較例1は、パウチタイプ、実施例2、実施例4、比較例2は、エンボスタイプとしてポリマー電池本体を収納して密封包装した。
【0025】
<評価方法>
包装後の2つ折り部でのしわの発生の有無を確認し、保存条件として、前記条件毎の各検体にリチウム塩を添加したカーボネート系溶剤を封入し、60℃、90%RHの恒温槽に、7日間保存した後に、アルミニウムと接着基部樹脂層との接着面におけるデラミネーションの有無を確認した。。
【0026】
<結果>
実施例1〜実施例4は、パウチ、エンボスのいずれのタイプにも、しわおよびデラミネーションはみられなかった。実施例3および実施例4にもうけた押し罫は、実施例1および実施例2に設けた押し罫よりもシャープな係止部(28)形状であり、型を加熱した効果が認められた。
比較例1においては、100検体中30検体で、2つ折り部の両端シール部にしわが発生し、100検体中20検体でデラミネーションが観察された、比較例2においては、100検体中75検体で、2つ折り部の両端シール部にしわが発生し、100検体中30検体でデラミネーションが観察されたパウチ化においてはデラミネーションはなかったが、耐内容物性においては全数デラミネーションを起こした。
【0027】
【発明の効果】
本発明のポリマー電池外装体の製造方法による半折部に押し罫を設けることによって、得られる外装体の半折部のしわの発生が防止でき、また、半折部でのストレスクラックの発生が減少したため、アルミニウム面の内容物側デラミネーションを防止することができ、優れた外装体とすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリマー電池外装体の製造方法により製造されたエンボスタイプの外装体のポリマー電池を説明する図であって、(a)ポリマー電池の斜視図、(b)ポリマー電池本体を収納する状態を示す斜視図、(c)X1−X1部断面図、(d)Y1部拡大図である。
【図2】本発明のポリマー電池外装体の製造方法により製造されたパウチタイプの外装体のポリマー電池を説明する図であって、(a)ポリマー電池の斜視図、(b)ポリマー電池本体を収納する状態を示す斜視図、(c)外装体の展開図である。
【図3】本発明のポリマー電池外装体の製造方法により製造された別のパウチタイプである外装体のポリマー電池を説明する図であって、(a)ポリマー電池の斜視図、(b)ポリマー電池本体を収納する状態を示す斜視図、(c)外装体の展開図である。
【図4】本発明のポリマー電池外装体の製造方法により押し罫を形成する方法の実施例を説明する概念図である。
【図5】ポリマー電池用包装材料を形成する積層体の層構成を説明する断面図である。
【図6】ポリマー電池用包装材料とタブとの接着における接着性フィルムの装着方法を説明する斜視図である。
【図7】2つ折りされた外装体により包装されたパウチタイプのポリマー電池を説明する図で、(a)ポリマー電池の斜視図、(b)ポリマー電池本体を収納する状態を示す斜視図、(c)X2−X2部断面図、(d)X3−X3部断面図である。
【図8】2つ折りされた外装体により包装されたエンボスタイプのポリマー電池を説明する図で、(a)ポリマー電池の斜視図、(b)ポリマー電池本体を収納する状態を示す斜視図、(c)X4−X4部断面図、(d)X5−X5部断面図である。
【符号の説明】
1 ポリマー電池
2 ポリマー電池本体
3 セル(蓄電部)
4 タブ(電極)
5 外装体
6 シール部
7 凹部
8 押し罫
9 2つ折り部
10 積層体(ポリマー電池用包装材料)
11 基材層
12 アルミニウム(バリア層)
13 中間層
14 ヒートシール層
15 化成処理層
16 接着層
17 オゾン処理面
20 プレス成形部
21 オス型
22 メス型
23 キャビティ
30 押し罫加工装置
31 雄型
32 雌型
40 接着性フィルム

Claims (2)

  1. 少なくとも、基材層、バリア層、ヒートシール層からなる積層体を用いて2つ折りにして、ポリマー電池本体を収納し折り曲げ辺以外の辺をヒートシールして密封するポリマー電池の外装体を製造する際に、折り曲げする位置に、予め、線状突起体を備えた雄型と線状突起体に係合する凹部を備えた雌型とからなる押し罫加工装置で線状突起体を押圧することにより押圧側を凹条とし、その反対側を凸条とする押し罫を設けることを特徴とするポリマー電池外装体の製造方法。
  2. 加熱した線状突起体を用いることを特徴とする請求項1に記載のポリマー電池外装体の製造方法。
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