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JP4808515B2 - 携帯型口腔内観察器具 - Google Patents
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JP4808515B2 - 携帯型口腔内観察器具 - Google Patents

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Description

本発明は、歯垢および歯石を容易に視認できる携帯型口腔内観察器具に関する。
う蝕または歯周疾患は、歯垢中に存在する細菌に起因する感染症として考えられており、歯垢および歯石を除去することが、口腔の健康のために非常に重要であることが知られている。しかしながら、歯垢および歯石を肉眼で識別することは一般の人には困難であり、正確に歯垢および歯石の付着部位、及びその付着程度を確認することは難しかった。
付着した歯垢および歯石を明らかにする手段としては、色素の含有された歯垢染色剤で歯垢および歯石を染色し、その存在部位を顕示させる方法が一般的である。歯垢および歯石を染色する色素としては赤色3号(エリスロシン)、赤色104号(フロキシン)、赤色105号(ローズベンガル)等のタール色素が用いられている。しかし、これら色素は歯垢や歯石だけでなく、歯肉、口腔粘膜、唇等も無差別に赤色に染色してしまう。この赤色は、簡単に除去できないため、不快感を伴うことや、衣類や洗面台周辺まで汚してしまうことなどが問題となっていた。
また、歯垢染色剤を使用せずに口腔内を観察する手段として、口腔内に光を照射する器具(特許文献1)や、特定の光を照射してう蝕を検出する方法(特許文献2)が開示されている。また、特定の光を照射し、歯垢を検出する技術(特許文献3、特許文献4、特許文献5)も開示されている。これらの技術によれば、歯垢染色剤を用いることなく、口腔内を観察できる。
特開2002−85351号公報 特許第1944198号公報 特表2002−515276号公報 特開2004−65994号公報 特開2004−237081号公報
しかしながら、従来の歯垢染色剤を使用せずに口腔内を観察する技術では、歯垢や歯石の付着量が僅かであるときや、奥歯や前歯の舌側のような光を照射しにくい部位に歯垢や歯石が存在するときなど、歯垢および歯石が検知しづらい場合があった。
また、従来の歯垢染色剤を使用せずに口腔内を観察する技術において、歯垢や歯石からの反射光をフィルタリングして観察する場合には、装置の本体部分にフィルターを設置したり、フィルター付の眼鏡を装着したりする必要があり、観察のしやすさや、操作しやすさを向上させることが要求されていた。
また、従来の歯垢染色剤を使用せずに口腔内を観察する技術において、画像装置を用いて歯垢や歯石を観察する場合には、装置が大きくなるとともに、操作が複雑になり、一般家庭で使用しづらかった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、歯垢や歯石の付着量が僅かである場合や、歯垢や歯石が奥歯や前歯の舌側などの光を照射しにくい部位に付着している場合であっても、歯垢染色剤を使用せずに歯垢や歯石を容易に視認することができる携帯型口腔内観察器具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は以下の構成を採用した。
本発明の携帯型口腔内観察器具は、握り部と、前記握り部の一端に設けられたアーム部とからなる携帯型口腔内観察器具であって、前記アーム部は、前記握り部の長さ方向に対して20°〜50°湾曲された湾曲部と、前記湾曲部から先端に向かって延びる先端部と、前記先端部の先端に設けられた発光ダイオードとを備え、前記発光ダイオードは、380nm〜405nmに最大ピーク波長を有し、前記最大ピーク波長の照射強度に対する420nmの照射強度が15%未満であるものであり、前記発光ダイオードの先端から前記湾曲部までの長さが10mm〜30mmの範囲であり、前記握り部の内部に、前記発光ダイオードに電力を供給するための電池を収納する電池ボックスが設けられていることを特徴とする。
なお、本発明において「発光ダイオードの先端から湾曲部までの長さ」とは、先端部の中心線と握り部の中心線との交点から発光ダイオードの先端までの長さのことをいう。
また、上記の携帯型口腔内観察器具においては、前記発光ダイオードの先端から前記湾曲部までの長さと、前記湾曲部から前記握り部の一端までの長さとを足した長さが40mm〜70mmであるものとすることができる。
なお、本発明において「湾曲部から握り部の一端までの長さ」とは、先端部の中心線と握り部の中心線との交点から握り部の一端までの長さのことをいう。
本発明によれば、アーム部が、握り部の長さ方向に対して20°〜50°湾曲された湾曲部と、前記湾曲部から先端に向かって延びる先端部と、前記先端部の先端に設けられた発光ダイオードとを備え、前記発光ダイオードが、380nm〜405nmに最大ピーク波長を有し、前記最大ピーク波長の照射強度に対する420nmの照射強度が15%未満であるものであり、前記発光ダイオードの先端から前記湾曲部までの長さが10mm〜30mmの範囲であるものであるので、歯垢や歯石の付着量が僅かである場合や、歯垢や歯石が奥歯や前歯の舌側などの光を照射しにくい部位に付着している場合であっても、歯垢染色剤を使用せずに歯垢や歯石を容易に視認することができ、しかも、操作性に優れた携帯型口腔内観察器具を実現できる。
さらに、本発明の携帯型口腔内観察器具においては、握り部の内部に、前記発光ダイオードに電力を供給するための電池を収納する電池ボックスが設けられているので、操作性および携帯性に優れたハンディタイプの携帯型口腔内観察器具を実現できる。
また、上記の携帯型口腔内観察器具においては、前記発光ダイオードの先端から前記湾曲部までの長さと、前記湾曲部から前記握り部の一端までの長さとを足した長さを40mm〜70mmとすることで、より一層、視認性および操作性に優れたものとなる。
次に、図面を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施の形態に限定されない。
図1は、本発明の携帯型口腔内観察器具の一例を説明するための模式図である。図1に示す携帯型口腔内観察器具は、握り部5と、握り部5の一端5aに設けられたアーム部4とからなるものである。
握り部5は、図1に示すように、一端5aから他端5bに向かって外径が徐々に大きくなる形状とされており、使用時に握りやすい形状とされている。また、握り部5は、中空のものであり、握り部5の内部には、図1に示すように、発光ダイオード1に電力を供給するための電池7を収納する電池ボックス6と、発光ダイオード1と電池ボックス6との間に配置された抵抗体3と、発光ダイオード1と電池ボックス6とスイッチ8と抵抗体3との間を導電接続するための配線2とが設けられている。また、握り部5の他端5bには、電池7から発光ダイオード1への電力の供給と電力の供給停止とを切り替えるスイッチ8が設けられている。
また、アーム部4は、握り部5の長さ方向に対して湾曲された湾曲部4aと、湾曲部4aから握り部5の一端5aに向かって握り部5の長さ方向に延びる取り付け部4cと、湾曲部4aから先端に向かって延びる先端部4bと、先端部4bの先端4dに設けられた発光ダイオード1とを備えている。
発光ダイオード1は、380nm〜405nmに最大ピーク波長を有し、最大ピーク波長の照射強度に対する420nmの照射強度が15%未満であるものが用いられる。このような特定波長の光を歯垢、歯石など口腔内の付着物に照射することにより、対象物からの反射光として、600nm〜680nmに最大ピークを有する鮮やかなオレンジ色〜赤色の蛍光を発光させることができ、歯垢、歯石など口腔内の付着物を容易に視認化可能とすることができる。
発光ダイオード1の最大ピーク波長は、380nm〜405nmとすることができるがが、390nm〜405nmとした場合、歯垢や歯石に光を照射したときに得られる歯垢や歯石からの反射光の強度が強いものとなるため、より好ましい。
なお、発光ダイオード1の最大ピーク波長が380nm未満であっても、405nmを超えても、歯垢や歯石に光を照射したときに得られる歯垢や歯石からの反射光の強度が著しく低下し、歯垢や歯石の視認性が低下するため望ましくない。
また、発光ダイオード1としては、最大ピーク波長の照射強度に対する420nmの照射強度が15%未満であるものが用いられる。また、最大ピーク波長の照射強度に対する420nmの照射強度は、10%未満であることがより好ましく、0%であってもよい。
発光ダイオード1の最大ピーク波長の照射強度に対する420nmの照射強度が15%以上であると、波長が380nm〜405nmの光を歯垢や歯石に照射したときに得られる歯垢や歯石からの反射光の視認性が、波長が420nmの光によって妨害されてしまうので、歯垢や歯石からの反射光の視認性が顕著に低下するため好ましくない。
また、発光ダイオード1は、小型、軽量である、光の強度が適度である、発光させてもほとんど発熱しないため安全に使用できる、波長分布がシャープであり目的とする波長の光を選択的に照射しやすいなどの利点を有する。
また、発光ダイオード1の先端1aから湾曲部4aまでの長さL1は、10mm〜30mmの範囲とされ、10mm〜20mmの範囲とすることがより好ましい。ここでの発光ダイオード1の先端1aから湾曲部4aまでの長さL1とは、先端部4bの中心線l1と握り部5の中心線l2との交点Pから発光ダイオード1の先端1aまでの長さL1のことをいう。
発光ダイオード1の先端1aから湾曲部4aまでの長さL1が、10mm未満であると、発光ダイオード1をアーム部4の先端部4bに設置することが技術的に困難となるため好ましくない。また、発光ダイオード1の先端1aから湾曲部4aまでの長さL1が30mmを超えると、口腔内でアーム部4を動かしにくくなり、奥歯などの光を照射しにくい部位に付着している歯垢や歯石を観察する際の操作性を低下させる恐れがあり、好ましくない。
また、発光ダイオード1の先端1aから握り部5の一端5aまでの長さであって、発光ダイオード1の先端1aから湾曲部4aまでの長さL1と、湾曲部4aから握り部5の一端5aまでの長さL2とを足した長さ(L1+L2)(アーム部の長さ)は、40mm〜70mmとされ、50mm〜60mmであることがより好ましい。ここでの湾曲部4aから握り部5の一端5aまでの長さL2とは、取り付け部4cの長さL2のことであって、先端部4bの中心線l1と握り部5の中心線l2との交点Pから握り部5の一端5aまでの長さL2のことをいう。
アーム部4の長さ(L1+L2)が40mm未満であると、発光ダイオード1の先端1aを奥歯の近傍に配置しにくくなり、奥歯に付着している歯垢や歯石に光を照射しにくくなり、奥歯に付着している歯垢や歯石を観察する際の操作性や視認性が低下する虞があり、好ましくない。また、アーム部4の長さ(L1+L2)が70mmを超えると、口腔内でアーム部4を動かしにくくなり、奥歯などの光を照射しにくい部位に付着している歯垢や歯石を観察する際の操作性が悪くなり、好ましくない。
また、発光ダイオード1は、発光ダイオード1の全長に対するアーム部4から露出する発光ダイオード1の長さの比率である発光ダイオード1の露出比率が、20%〜60%となるようにアーム部4の先端部4bに埋め込んで設置されることが好ましい。さらに、例えば、外径φ3mm〜φ5mmの発光ダイオード1を使用する場合には、30〜50%とされることがより好ましい。
発光ダイオード1の露出比率が20%未満であると、光を歯垢や歯石に照射したときの照射面の明るさが不十分となり、歯垢や歯石など対象物からの反射光が不十分となって、歯垢や歯石が見えにくくなる場合がある。また、発光ダイオード1の露出比率が60%を超えると、発光ダイオード1の側面から発光する散乱光の量が多くなり、歯垢や歯石が視認しにくくなる場合があるため好ましくない。
発光ダイオード1の形状は特に限定されないが、十分な光量が得られ、操作性を低下させない程度に十分に小さく、光の指向性に優れたものであることが望ましい。具体的には、発光ダイオード1として、外径がφ2mm〜φ6mmのものを用いることが好ましく、外径がφ3mm〜φ5mmの砲弾型のものを用いることがより好ましい。
本発明の携帯型口腔内観察器具に好適に用いられる発光ダイオード1としては、具体的には、EPITEC社製のL395UV、L385UV、YIOW CHIE社製のYC513CUV−K、YC314CUV、YC314UVなどを使用することができる。
また、アーム部4を構成する湾曲部4aの湾曲された角度αであって、握り部5の長さ方向と先端部4bの延在方向とのなす角度αは、20°〜50°とされ、30°〜40°とすることがより好ましい。なす角度αが20°未満である場合、発光ダイオード1を奥歯に接近させにくくなり、奥歯に付着している歯垢や歯石などの対象物に対し垂直方向から光を照射しにくくなる。また、なす角度αが50°を超える場合には、発光ダイオード1を前歯の舌側に接近させにくくなり、前歯の舌側に付着している歯垢や歯石などの対象物に対し垂直方向から光を照射しにくくなる。対象物に対し垂直方向から光を照射しにくくなると、比較的初期段階の歯垢など付着量が僅かな付着物を視認化しにくくなるため好ましくない。
また、アーム部4の断面形状は、円形、楕円形、四角形、その他多角形などにすることができ、特に限定されないが、口腔内に挿入したときの操作性の点からアーム部4の断面形状は円形とすることが最も好ましい。アーム部4の断面形状を円形とした場合、アーム部4の外径はφ4mm〜φ12mmであることが好ましく、φ5mm〜φ8mmとすることがより好ましい。
電池7としては、ボタン電池やアルカリ電池、マンガン電池などの乾電池、二次電池などが使用可能であるが、携帯性に優れたものとするために、より小型の電池を用いることが好ましく、ボタン電池が好適である。本実施形態においては、電池7として、図1に示すように、3つのボタン電池を備えている。
スイッチ8は、発光ダイオード1への電力の供給をオン・オフするものである。図1に示すスイッチ8は、指などで押し込むことにより凹部状に固定されるとともに電力を供給し、再度押し込むことにより凹部状に固定された状態から押し込む前の位置にばね等で付勢されて復帰するとともに電力の供給を停止するタイプのものを用いることができる。なお、スイッチ8は握り部5の他端5bに設けることができるが、握り部5の側面などに設けてもよく、握り部5を持ったときに邪魔にならない位置であればどこに設置しても良い。
抵抗体3は、発光ダイオード1に10mA〜40mAの電流が流れるようにするものである。発光ダイオード1に40mAを超える電流を流した場合、歯垢や歯石などの対象物に光が照射されたときに、ハレーションをおこして歯垢および歯石の観察しやすさが低下する虞がある。また、発光ダイオード1に10mA未満の電流を流した場合、光を歯垢や歯石に照射したときの照射面の明るさが不十分となり、歯垢や歯石など対象物からの反射光が不十分となって、歯垢や歯石が見えにくくなる場合がある。
また、湾曲部4a、先端部4b、取り付け部4c、握り部5の材質は、特に限定されないが、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、スチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂などのプラスチックや、ステンレス、真鍮、チタン、アルミニウムなどの金属を使用することが好ましい。
また、アーム部4の材質として、ステンレス、真鍮、チタン、アルミニウムなどの金属を用いることで、使用時に、口腔内に入れたアーム部4を噛んだり破損したりした場合の安全性に優れたものとなる。
本実施形態の携帯型口腔内観察器具を用いて口腔内の歯垢や歯石を観察するには、例えば、以下に示す方法によって行うことができる。すなわち、スイッチ8をオンにして発光ダイオード1への電力の供給を開始し、使用者が握り部5を手に持ってアーム部4を口腔内に入れ、発光ダイオード1が発光する上述した特定波長の光を、口腔内の任意の部位に付着した歯垢や歯石などの付着物に照射することにより、対象物からの反射光として、600nm〜680nmに最大ピーク波長を有する鮮やかなオレンジ色〜赤色の蛍光を発光させ、対象物を視認化させる方法によって行われる。
なお、本実施形態の携帯型口腔内観察器具を用いる場合において、自分では観察しにくい歯の裏側などの部位を観察したいときなどは、必要に応じて市販のデンタルミラーなど口の中に挿入可能な鏡で対象物からの反射光を反射させて観察してもよい。また、観察に用いる鏡は特に限定されるものではないが、橘医療器(株)製のマウスミラーII、ホワイトミラー、スーパーミラー300などのデンタルミラーや橘医療器(株)製の口腔内撮影用ミラーなども使用できる。
本実施形態の携帯型口腔内観察器具によれば、歯垢や歯石の付着量が僅かである場合や、歯垢や歯石が奥歯や前歯の舌側などの光を照射しにくい部位に付着している場合であっても、歯垢染色剤を使用せずに歯垢や歯石を容易に視認することができる。
しかも、本実施形態の携帯型口腔内観察器具は、従来の歯垢染色剤を使用せずに口腔内を観察する技術のように、装置の本体部分にフィルターを設置したり、フィルター付の眼鏡を装着したり、画像装置を用いたりする必要がなく、操作性に優れ、装置が小さく、一般家庭でも使用しやすいものとなる。
また、本実施形態の携帯型口腔内観察器具では、発光ダイオード1が、380nm〜405nmに最大ピーク波長を有しているので、歯垢や歯石に光を照射したときに得られる歯垢や歯石からの反射光の発光レベルが十分に大きく、歯垢や歯石の視認性に優れたものとなる。しかも、本実施形態の携帯型口腔内観察器具では、発光ダイオード1の最大ピーク波長の照射強度に対する420nmの照射強度が15%未満であるので、波長が380nm〜405nmの光を歯垢や歯石に照射したときに得られる歯垢や歯石から反射光の視認性が420nmの光によって妨害されにくいものとなる。
このため、比較的初期段階の歯垢などの口腔内の付着物に光を照射した場合でも充分に視認することができる。また、歯垢や歯石の付着量が僅かであっても、歯垢染色剤を使用せずに歯垢や歯石を容易に視認することができる。
また、発光ダイオード1が、アーム部4の先端部4bの先端4dに設けられているので、発光ダイオード1を容易に歯に接近させることができるとともに、奥歯に付着している歯垢や歯石などの対象物に対して垂直方向から十分な強度の光を照射することができる。よって、比較的初期段階の歯垢などの口腔内の付着物を容易に視認することができる。
しかも、本実施形態の携帯型口腔内観察器具では、アーム部4の湾曲部4aが握り部5の長さ方向に対して20°〜50°湾曲されているので、発光ダイオード1を奥歯や前歯の舌側に容易に接近させることができ、奥歯や前歯の舌側に付着している歯垢や歯石などの対象物に対して垂直方向から十分な強度の光を照射することができる。したがって、奥歯や前歯の舌側などの光を照射しにくい部位に付着している比較的初期段階の歯垢や歯石など付着量が僅かな付着物を容易に視認することができる。
さらに、発光ダイオード1の先端1aから湾曲部4aまでの長さL1が10mm〜30mmの範囲であるので、発光ダイオード1をアーム部4の先端部4bに容易に設置することができ、なおかつ、口腔内でアーム部4を動かしやすい操作性に優れたものとなる。
また、アーム部の長さ(L1+L2)が40mm〜70mmであるので、発光ダイオード1の先端1aを奥歯の近傍に容易に配置させることができ、なおかつ、口腔内でアーム部4を動かしやすい操作性に優れたものとなる。
なお、本発明の携帯型口腔内観察器具は、上述した図1に示す実施形態に限定されるものではなく、例えば、図2に示す携帯型口腔内観察器具とすることができる。
図2に示す携帯型口腔内観察器具においては、図1に示す携帯型口腔内観察器具と異なり、スイッチ8aが握り部5に対して回転するタイプのものとされている。なお、スイッチ8aとしては、図1に示すものや図2に示すものだけでなく、例えば、押し込む前の位置に復帰するようにばね等で付勢され、押しているときだけ電力を供給するタイプや、板状部材をスライドするタイプなどいずれのタイプを用いてもよい。
また、図2に示す携帯型口腔内観察器具においては、図1に示す携帯型口腔内観察器具と異なり、握り部5の長さ方向中心部の外径が小さく形成されており、使用時に握りやすい形状とされている。
「実施例」
以下、実施例および比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
<実施例1〜12、比較例1〜10>
まず、外径φ6mm、厚み0.4mmのステンレス製のパイプの先端に、表1および表2に示す最大ピーク波長、420nmの照射強度の以下に示す発光ダイオードを装着し、表1および表2に示す湾曲部の角度、アーム部の長さ、光源(発光ダイオード)の先端から湾曲部までの長さ、発光ダイオードの露出比率のアーム部を作成した。
次いで、ボタン電池(LR44)3個を収納した電池ボックスと、発光ダイオードに供給される電流値が20mAとなるように電池ボックスと発光ダイオードとの間に設置された抵抗体とが、内部に設けられたアクリル樹脂からなる外径φ15mmの棒状の握り部を作成した。
このようにして得られた握り部とアーム部とを接着剤で固定して、実施例1〜12、比較例1〜10の携帯型口腔内観察器具を作製した。
Figure 0004808515
Figure 0004808515
<実施例13>
実施例1と同様にしてアーム部を作成した。次いで、握り部の材質をABS樹脂としたこと以外は、実施例1と同様にして握り部を作成した。そして、得られた握り部とアーム部とを接着剤で固定して、実施例13の携帯型口腔内観察器具を作製した。
<実施例14>
外径φ8mm、厚み1mmのABS樹脂製のパイプを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてアーム部を作成し、握り部の材質をABS樹脂としたこと以外は、実施例1と同様にして握り部を作成した。そして、得られた握り部とアーム部とを接着剤で固定して、実施例14の携帯型口腔内観察器具を作製した。
「実施例1〜14、比較例1〜10において使用した発光ダイオード」
実施例1、実施例13:YIOW CHIE社製 YC314UV(外径φ3mm、砲弾型)
実施例2:EPITEC社製 385UV(外径φ5mm、砲弾型)
実施例3:YIOW CHIE社製 YCN513UV(外径φ5mm、砲弾型)
実施例4:LUCKY LIGHT社製 LL504UV(外径φ5mm、砲弾型)
実施例5〜12、実施例14、比較例5〜10:EPITEC社製 395UV(外径φ3mm、砲弾型)
比較例1:EPITEC社製 430(外径φ5mm、砲弾型)
比較例2:BRIGHT ERECTRIC社製 BL−BIC3V1(外径φ3mm、砲弾型)
比較例3:EPITEC社製 405UV(外径φ5mm、砲弾型)
比較例4:EPITEC社製 375UV(外径φ5mm、砲弾型)
なお、実施例1〜14、比較例1〜10の携帯型口腔内観察器具を作製するに際し、外径φ3mmの発光ダイオードを用いた場合にはパイプの先端に樹脂と接着剤で発光ダイオードを固定し、外径φ5mmの発光ダイオードを用いた場合にはパイプの先端に接着剤で発光ダイオードを固定した。
また、表1および表2に示す420nmの照射強度とは、最大ピーク波長の照射強度に対する420nmの照射強度を意味し、浜松ホトニクス社製の簡易型マルチチャンネル測定システムPMA−10を用いて測定した結果から算出したものである。
実施例1〜14、比較例1〜10の携帯型口腔内観察器具を用いて「前歯部舌側」「臼歯部舌側」「臼歯部頬側」の歯面に付着した歯垢および歯石を観察し、以下に示すように、歯垢および歯石の視認性と操作性とを調べた。
<歯垢および歯石の視認性>
下顎部の口腔清掃を3日間中止した10人のパネラーが、発光ダイオードを発光させた状態の携帯型口腔内観察器具の握り部を手に持って、アーム部を口腔内に入れ、各パネラー自身が鏡を見ながら、発光ダイオードが発光する光を以下に示す各部位の歯面に付着した初期段階の歯垢および歯石に光を照射し、付着物からの反射光の視認しやすさを目視にて以下に示す評価基準に基づいて観察し、評価して点数化した。
観察部位
「前歯部舌側」下顎部の前歯左右1、2番の舌側(計4本)
「臼歯部舌側」下顎部の臼歯部左右6、7番の舌側(計4本)
「臼歯部頬側」下顎部の臼歯部左右6、7番の頬側(計4本)
「評価基準」
7点:非常に良く見えた。
6点:かなり良く見えた。
5点:やや良く見えた。
4点:どちらともいえない。
3点:あまり見えなかった。
2点:かなり見えなかった。
1点:全く見えなかった。
<操作性>
10人のパネラーが、口腔内に挿入したアーム部の操作性の評価として、臼歯部の観察のしやすさを以下に示す評価基準に基づいて評価して点数化した。
「評価基準」
7点:非常に良い。
6点:かなり良い。
5点:やや良い。
4点:どちらともいえない。
3点:あまり良くない。
2点:かなり良くない。
1点:非常に良くない。
このようにして得られた視認性と操作性の評価の点数の平均値を算出し、以下に示す評価基準に従って評価した。その結果を表1および表2に示す。
「評価基準」
6.5点以上 :◎
5.5点以上6.5点未満:○
4.5点以上5.5点未満:○〜△
3点以上4.5点未満 :△
3点未満 :×
表1および表2に示すように、実施例1〜14の携帯型口腔内観察器具を使用して口腔内を観察することで、観察しにくい部位にある比較的初期段階の歯垢および歯石を容易に視認できることが確認できた。
これに対し、最大ピーク波長および420nmの照射強度が本発明の範囲外である比較例1および比較例2、420nmの照射強度が本発明の範囲外である比較例3、最大ピーク波長が本発明の範囲外である比較例4は、実施例1〜14と比較して視認性の評価が低くなった。
また、湾曲部の角度および/または光源(発光ダイオード)の先端から湾曲部までの長さが本発明の範囲外である比較例5〜比較例10では、実施例1〜14と比較して操作性の評価が低くなった。
図1は、本発明の携帯型口腔内観察器具の一例を説明するための模式図である。 図2は、本発明の携帯型口腔内観察器具の他の例を説明するための模式図である。
符号の説明
1・・・発光ダイオード、1a・・・先端、3・・・抵抗体、2・・・配線、4・・・アーム部、4a・・・湾曲部、4b・・・先端部、4c・・・取り付け部、4d・・・先端、5・・・握り部、5a・・・一端、5b・・・他端、6・・・電池ボックス、7・・・電池、8・・・スイッチ。

Claims (2)

  1. 握り部と、前記握り部の一端に設けられたアーム部とからなる携帯型口腔内観察器具であって、
    前記アーム部は、前記握り部の長さ方向に対して20°〜50°湾曲された湾曲部と、前記湾曲部から先端に向かって延びる先端部と、前記先端部の先端に設けられた発光ダイオードとを備え、
    前記発光ダイオードは、380nm〜405nmに最大ピーク波長を有し、前記最大ピーク波長の照射強度に対する420nmの照射強度が15%未満であるものであり、
    前記発光ダイオードの先端から前記湾曲部までの長さが10mm〜30mmの範囲であり、
    前記握り部の内部に、前記発光ダイオードに電力を供給するための電池を収納する電池ボックスが設けられていることを特徴とする携帯型口腔内観察器具。
  2. 前記発光ダイオードの先端から前記湾曲部までの長さと、前記湾曲部から前記握り部の一端までの長さとを足した長さが40mm〜70mmであることを特徴とする請求項1に記載の携帯型口腔内観察器具。


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