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JP4811049B2 - 部材取付構造 - Google Patents
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本発明は、部材取付構造に関する。
従来の部材取付構造として、たとえば特許文献1には、窓ガラスの周縁部分を自動車の窓の開口枠の固定用フランジに接着させるようにした構成が記載されている。
ところで、このような自動車のガラスの取付部では、電線等の貫通部材を、ガラスと車体パネルの間の接着面を横断させて、車体の内外を連通するように配設したい場合が多い。
しかし、たとえば特許文献1の構造において、固定用フランジに単に貫通部材を貫通させると、貫通部材のわずかな移動等によって固定用フランジが傾き、接着部分にいわゆるピンホール等の隙間が発生するおそれがある。
特許第2882640号公報
本発明は上記事実を考慮し、被取付部材どうしを取り付けた状態で被取付部材と充填剤との隙間発生を抑制して貫通部材を被取付部材間に貫通させることが可能な部材取付構造を得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、複数の被取付部材の間に充填される充填剤と、前記被取付部材のいずれかに向かって断面の形状が広がる台形状に形成され、貫通部材が貫通されると共にこの貫通部材が複数の前記被取付部材の間を横断するように前記充填剤に埋設される貫通補助手段と、前記貫通補助手段に設けられ、前記被取付部材の少なくとも一方に接触して被取付部材と貫通補助手段との間隔を維持する間隔維持手段と、を有することを特徴とする。
本発明では、複数の被取付部材の間に充填剤が充填され、これらの隙間が埋められる。被取付部材どうしはこの充填剤により、あるいは他の接着剤等を使用してたがいに取り付けられる。また、貫通部材が貫通される貫通補助手段が充填剤に埋設され、貫通部材が複数の被取付部材間を横断して貫通する。
ここで、貫通補助手段には間隔維持手段が設けられており、この間隔維持手段が被取付部材の少なくとも一方に接触して、被取付部材と貫通補助手段との間隔を維持する。このため、貫通補助部材の傾きが防止されると共に、被取付部材と充填剤との隙間の発生が抑制される。
しかも、貫通補助手段は、断面が台形状に形成されており、被取付部材のいずれかに向かって断面の形状が広がっている。したがって、被取付部材間に充填される充填剤が、台形状の斜面に沿って被取付部材に達するので、被取付部材と接着剤との隙間の発生をより効果的に抑制できる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記間隔維持手段が、前記貫通補助手段から突出された凸部、であることを特徴とする。
このように、間隔維持手段として凸部を設けることで、凸部の先端のみが被取付部材に点接触し、貫通補助手段の凸部が形成されていない部分と被取付部材の隙間には充填剤が入り込み、これらの間の隙間の発生を抑制できる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記凸部が、断面が台形状とされた前記貫通補助手段の幅広面に設けられていることを特徴とする。
したがって、幅広面に設けられた凸部が被取付部材の一方に接触することで、貫通補助手段の幅広面と被取付部材との間隔、すなわち充填剤の充填間隔を一定に保つことができ、被取付部材と接着剤との隙間の発生をより効果的に抑制できる。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記貫通補助手段に設けられ、前記被取付部材の少なくとも一方の縁部に対する前記貫通部材の干渉を防止する干渉防止手段、を有することを特徴とする。
干渉防止手段により、被取付部材の少なくとも一方の縁部と貫通部材との干渉を防止できる。
また、これにより、被取付部材と貫通部材との間隔を、干渉防止を考慮して広く確保する必要がなくなるため、充填剤の厚みも小さくできる。これにより、貫通補助手段が傾くことをより効果的に抑制できる。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記被取付部材の一方が車体パネルであり、前記被取付部材の他方がガラスであり、前記貫通部材が電線である、ことを特徴とする。
これにより、このガラスや車体パネルとこれらの間の充填剤との隙間発生を抑制して電線をこれらの間に貫通させることが可能となる。
本発明は上記構成としたので、被取付部材どうしを取り付けた状態で取付被取付部材と充填剤との隙間発生を抑制して貫通部材を被取付部材間に貫通させることが可能となる。
図1、図3及び図4には、本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネス20を適用した部材取付構造12が示されている。また、図2には、ワイヤーハーネス20が示されている。この部材取付構造12は、自動車の車体パネル14に形成された開口部16に、ガラス18を取り付ける場合に適用される。図3に示すように、ガラス18と車体パネル14の間には、ウレタン22が充填されている。そして、このウレタン22に電線24を横断させて、車室内26と車室外28とを貫通させたいときに、部材取付構造12が適用される。
図2(A)〜(C)にも詳細に示すように、ワイヤーハーネス20は樹脂製で全体としてブロック状とされ、2つの端面30Tが台形状(したがって断面も台形状)に形成された貫通補助部30を有している。特に、本実施形態では端面30Tを等脚台形状としている。そして、ワイヤーハーネス20の使用状態では、貫通補助部30は、図3に示すように、台形の下底に対応する幅広面30Wがガラス18に対向し、上底に対応する幅狭面30Nが車体パネル14に対向するように配置される。この状態で、幅広面30Wとガラス18の間はウレタン32によって接着されている。
図2及び図3に示すように、幅広面30Wからは、複数(本実施形態では、中心に1つと、4つの角部近傍に1つずつの合計5つ)のダボ34が突設されている。ダボ34は幅広面30Wから円柱状又は円錐状に突設され、先端34Tは半球状に丸められている。5つのダボ34の先端34Tは厳密に同一平面状に位置するように形成されており、先端34Tのすべてがガラス18に点接触している。そしてこれにより、ガラス18に対するワイヤーハーネス20の傾きが阻止されると共に、高さ方向(矢印H1方向)での位置のばらつきが解消されている。
幅狭面30Nと車体パネル14の間にも、ウレタン22が充填されており、ワイヤーハーネス20と車体パネル14の隙間がこのウレタン22によって埋められている。特に本実施形態では、このウレタン22を、幅広面30Wとガラス18の接着に使用したウレタン32と同材質としている。
貫通補助部30の台形状の端面30Tからは、それぞれ離間する方向に向かって、略円柱状の干渉防止部36が延出されており、電線24は、一方の干渉防止部36から貫通補助部30を経て、他方の干渉防止部36へと貫通している。干渉防止部36は、貫通補助部30の近傍では、貫通補助部30の高さH1よりも低くされており、ワイヤーハーネス20をガラス18と車体パネル14の間に配設する際に不用意にガラス18や車体パネル14に接触することがないようになっているが、貫通補助部30から離れた位置では、図3(C)に示すように電線24よりも太径とされている。これにより、図1に示すように、ワイヤーハーネス20の使用状態で、電線24がガラス18の周縁部18Eや、あるいは車体パネル14の周縁部14Eに干渉することを防止している。
このような構成とされたワイヤーハーネス20を使用した部材取付構造12では、図3に示すように、ウレタン32を接着剤として作用させることで、幅広面30Wがガラス18に対向した状態で、このガラス18にワイヤーハーネス20が接着される。ダボ34の先端34Tがガラス18に接触するので、ワイヤーハーネス20が高さ方向(矢印H1方向)に位置決めされる。また、たとえば電線24等に力が作用した場合でも、ワイヤーハーネス20の不用意な傾きやがたつきが阻止される。
この状態で、図3及び図4に示すように、貫通補助部30の幅狭面30Nと車体パネル14の間、及びガラス18と車体パネル14の間にはウレタン22が配設される。これにより、貫通補助部30と車体パネル14の隙間、及び、ガラス18と車体パネル14の隙間がウレタン32によって充填され、これらの間での気体や液体の流通が阻止される。そしてこれにより、ワイヤーハーネス20がウレタン32に埋設されると共に、ワイヤーハーネス20を貫通された電線24がウレタン32をまたぎ、車室内26と車室外28とを貫通することになる。なお、必要に応じて、ガラス18と車体パネル14の間には周縁モール38やカバー部材40が配置され、これらの間での気体や液体の流通がより確実に阻止される。
ここで、本実施形態では、ダボ34がガラス18に接触してワイヤーハーネス20の不用意な傾きやがたつきが阻止されているので、貫通補助部30とガラス18の間隔、すなわちウレタン22、32の充填間隔を一定に保つことができ、ウレタン22、32でのピンホールの発生を抑制できる。
また、本実施形態の貫通補助部30は端面30Tを台形状としているので、図1、図2(B)、(C)及び図3に示すように、幅狭面30Nから幅広面30Wに至る斜面30Sが存在することとなり、ウレタン22の充填時には、この斜面30Sに沿ってウレタン32が充填塗布される。したがって、ウレタン22とガラス18との間でのいわゆるピンホール(ウレタン22が充填されない微小な領域)の発生も防止される。たとえば、図5に比較例として示すように、端面が矩形状(直方体形状)の貫通補助部50を考えると、この貫通補助部50では斜面30Sではなくガラス18と垂直な垂直面50Sが存在しているので、ガラス18との近傍領域E1等にピンホールが生じるおそれが高くなる。しかし、本実施形態ではこのような可能性が低くなっている。
しかも、本実施形態では、ウレタン32とウレタン22とを同材料としている。したがって、これらを異種の材料で構成したものと比較して、ウレタン22、32の密着性や相溶性が高くなり、これらの間のピンホールの発生も効果的に防止できるので、信頼性が高まる。
また、本実施形態のワイヤーハーネス20には干渉防止部36が形成されているので、電線24とガラス18の周縁部18Eや車体パネル14の周縁部14Eとの干渉が防止される。これにより、電線24の損傷等も防止される。そして、電線24の車体パネル14等との干渉防止のために、これらの間のスペースを大きくとる必要がなくなるので、充填材であるウレタン22の厚みも薄くできる。その結果、貫通補助部30の傾きをより確実に抑制できる。
なお、上記では、本発明の凸部として、先端34Tが半球状とされたダボ34を挙げたが、凸部はこれに限定されず、たとえば先端がガラス18に面接触するようなダボでもよい。ダボ34の数も限定されないが、少なくとも3つ形成すると、3つのダボの先端で平面が決まるので、ワイヤーハーネス20の傾き防止の観点から好ましい。4つ以上のダボを形成する場合には、すべてのダボの先端が同一平面状に位置するようにすればよい。また、複数のダボは、ガラス18の法線方向に見たときに、ワイヤーハーネス20の形状に対応して対称に、あるいは過度な偏在がないように配置することが好ましい。
さらにダボは、ガラス18に接触する側だけでなく、車体パネル14に接触するように形成することも可能である。これにより、車体パネル14に対するワイヤーハーネス20の不用意な傾きやがたつきが阻止される。換言すれば、2つの被取付部材である車体パネル14とガラス18の関係は相対的であるため、これらのどちらを基準にしてワイヤーハーネス20の傾きやがたつきを阻止する構成でもよく、双方を基準にする(すなわち、車体パネル14に接触するダボとガラス18に接触するダボの双方を設ける)構成でもよい。ただし、車体パネル14(主として板金製)とガラス18とを比較すると、その表面での平面性は、ガラス18のほうが確保しやすいことが多いので、少なくともガラス18に接触するダボを形成することが好ましい。
加えて、上記では、本発明の部材取付構造の一例として、ガラス18と車体パネル14とを被取付部材として挙げ、これらが取り付けられる構造にワイヤーハーネス20を適用した例を示したが、本発明の部材取付構造の対象である被取付部材は、ガラス18や車体パネル14に限定されない。すなわち、複数の被取付部材間に充填剤が充填される構造であって、且つ充填剤を横断するようにして貫通部材が貫通する構成に、本発明を適用できる。貫通部材としても、上記では電線24を採り上げたが、これに限定されるものではない。
本発明の一実施形態の部材取付構造の概略構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態の部材取付構造を構成するワイヤーハーネスを示し、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線端面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。 本発明の一実施形態の部材取付構造を示す断面図である。 本発明の一実施形態の部材取付構造の概略構成を示す説明図である。 比較例の部材取付構造を図3と同様の断面で示す断面図である。
符号の説明
12 部材取付構造
14 車体パネル(被取付部材)
14E 周縁部
16 開口部
18 ガラス(被取付部材)
18E 周縁部
20 ワイヤーハーネス
22 ウレタン(充填剤)
24 電線(貫通部材)
26 車室内
28 車室外
30 貫通補助部(貫通補助手段)
30S 斜面
30T 端面
30N 幅狭面
30W 幅広面
32 ウレタン(充填剤)
34 ダボ(凸部、間隔維持手段)
34T 先端
36 干渉防止部(干渉防止手段)
38 周縁モール
40 カバー部材

Claims (5)

  1. 複数の被取付部材の間に充填される充填剤と、
    前記被取付部材のいずれかに向かって断面の形状が広がる台形状に形成され、貫通部材が貫通されると共にこの貫通部材が複数の前記被取付部材の間を横断するように前記充填剤に埋設される貫通補助手段と、
    前記貫通補助手段に設けられ、前記被取付部材の少なくとも一方に接触して被取付部材と貫通補助手段との間隔を維持する間隔維持手段と、
    を有することを特徴とする部材取付構造。
  2. 前記間隔維持手段が、前記貫通補助手段から突出された凸部、
    であることを特徴とする請求項1に記載の部材取付構造。
  3. 前記凸部が、断面が台形状とされた前記貫通補助手段の幅広面に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の部材取付構造。
  4. 前記貫通補助手段に設けられ、前記被取付部材の少なくとも一方の縁部に対する前記貫通部材の干渉を防止する干渉防止手段、
    を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の部材取付構造。
  5. 前記被取付部材の一方が車体パネルであり、
    前記被取付部材の他方がガラスであり、
    前記貫通部材が電線である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の部材取付構造。
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