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JP4817606B2 - ガスハイドレートの再ガス化装置 - Google Patents
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本発明は、ガスハイドレートの再ガス化装置に関する。
ガスハイドレートは、水分子の作る籠の中にガスを取り込んでなる固体として安定な水和物であり、取り込まれたガスがメタンの場合はメタンハイドレート、天然ガス(通常、メタンを主成分とした混合ガス)の場合は天然ガスハイドレートと呼ばれている。天然ガスハイドレートは、低温高圧の下で安定し、常温常圧の下で不安定になるため、陸上では永久凍土地域、海域では水深500m以深の海底下に存在することが確認され、有望な天然ガス資源として注目されている。
一方で、ガスハイドレートは、その構造中に大量のガスを貯蔵でき、かつ、−10数℃、大気圧で輸送、貯蔵することができることから、天然ガスハイドレート(NGH)を工業的に生産し、液化天然ガス(LNG)に代わる天然ガスの輸送や貯蔵の手段として利用する研究が進められている。
ガスハイドレートを利用する場合、一般に、ガス化容器内にガスハイドレートと加熱媒体としての温水を供給し、ガスハイドレートを加熱分解してガスを取り出す、いわゆる再ガス化が行われる。(例えば、特許文献1参照)。これによれば、ガス化容器内で生成されたガスと温水を気液分離器に導いて分離し、この気液分離器からガスを取り出すとともに、温水はポンプで抜き出して加熱した後に再びガス化容器に戻すように構成している。
特開2001−279281号公報(第1図、第2−4頁参照)
しかし、上記の特許文献1に記載された従来技術によれば、ガス化容器の他に気液分離器が必要になるとともに、横型円筒のガス化容器を回転させながらガスハイドレートと温水とを攪拌するようにしていることから、装置が複雑になるという問題がある。
そこで、ガス化容器を固定式にして、容器内のガスハイドレートと温水とを例えば、攪拌機などで攪拌し、容器頂部からガスを取り出すとともに、容器の底部から循環水ポンプで温水を抜き出して循環させることが考えられる。
しかし、攪拌機により攪拌された多くの気泡を含む循環水が循環ポンプに流入してポンプに悪影響を及ぼすおそれがある。また、循環水の一部を生成水として抜き出すと、この生成水に多くのガスが混入してしまうことになる。
本発明は、固定式のガス化容器によりガスハイドレートが投入された水を攪拌してガスハイドレートをガス化しながら、ガス化容器の水を循環するにあたり、循環水に混入するガスの気泡を低減することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のガスハイドレートの再ガス化装置は、ガスハイドレートと水が供給され頂部にガスの排出口を有するガス化容器と、このガス化容器内の水を攪拌する攪拌機と、このガス化容器の底部に設けられた抜出口から水を抜き出してガス化容器の上部に戻す循環水ポンプと、ガス化容器内の水および/又はガス化容器の上部に戻される循環水を加熱する加熱器とを備え、ガス化容器内に抜出口に臨ませてじゃま板を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、攪拌機によりガス化容器内で水とガスハイドレートを攪拌することで、ガス化が促進されるとともに、ガスの気泡の凝集により気液分離が促進され、容器頂部からガスを取り出すことができる。この場合、攪拌されることにより多くの気泡が含まれた水が直接抜出口に流入すると、気泡によりポンプに悪影響が生じるが、抜出口に直接流入する流れをじゃま板で遮ることができるので気泡がポンプに流入するのを低減できる。ここで、攪拌機は、ガス化容器内の水を攪拌する回転羽根を用いることができる。
また、加熱器として、熱交換器を用いることができ、この熱交換器は、ガス化容器内あるいは循環水ポンプの吐出側流路に配設することができる。熱交換器をガス化容器内に配設するものは、ガス化容器を縦型円筒状に形成し、円筒状の熱交換器をガス化容器の胴部に同心状に設ける構成にできる。この場合において、熱交換器は、内筒と外筒の両端を閉塞板で塞いで形成された空間を有し、上下の閉塞板を貫通させて複数の伝熱管が設けられ、空間に熱媒の流出入口が連通されてなり、内筒内に回転羽根が配置され、内筒内の循環水を下方に流動させる構成にすることができる。これによれば、攪拌機による下降流は、じゃま板の上面に衝突して下降が妨げられて直接抜出口に流入することを抑制できる。いずれの場合においても、じゃま板は笠状に形成して突出側を下に向けて配置するのが好ましい。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明のガスハイドレートの再ガス化装置の一実施形態を示す断面図である。本実施形態で使用するガスハイドレートは、例えば、天然ガスハイドレートやメタンガスハイドレートなどを用いることができる。また、本実施形態では、ガスハイドレートを加熱するための循環水として、例えば水を用いる。
図1に示すように、ガス化槽として設けられた容器1は、例えば、縦型円筒状に形成され、内部に破砕機2、加熱器である円筒状の熱交換器3、および攪拌機7を備えて構成されている。
破砕機2は、籠21と籠21内に配置された破砕羽根23とを備えて構成されている。籠21は、例えば、網目(例えば、目が1〜2mm)状の部材で形成され、破砕羽根23は、容器1の頂部を挿通して垂下する回転軸25に連結されている。回転軸25は、図示していない回転駆動装置に連結されている。籠21の上方の容器1頂部にノズル27が設けられ、籠21に図示していない供給装置からガスハイドレート(例えば、粒径20〜50mm)が投入されるようになっている。
籠21の上方の容器1頂部に水を供給するノズル17が設けられ、容器1の底部に水の抜出口11が設けられている。抜出口11には、循環水ポンプ13の吸引側が連結され、循環水ポンプ13の吐出側は補助熱交換器15を介してノズル17に連結されている。ノズル17の先端に、例えば、容器1と同心状の中空リング18が連結され、この中空リング18には複数の小孔が形成されている。複数の小孔は、水9を容器1の内壁や籠21に向けて放出するように形成されている。
熱交換器3は、容器1の胴部と同心に配置された内筒31と外筒33を有している。内筒31の上端と外筒33の上端、および内筒31の下端と外筒33の下端は、全周にわたって閉塞板35、36で連結され、これにより内筒31、外筒33、閉塞板35、36で囲まれた空間37が形成されている。内筒31と外筒33の間に、複数の伝熱管38が閉塞板35、36を貫通させて設けられている。空間37は、熱媒40の流入口42と流出口43が連結され、加熱された熱媒40が循環されるようになっている。なお、熱交換器3の外筒33を容器1の胴部で兼用した構成にしたが、外筒33と容器1の胴部を別部材で構成することができる。
攪拌機7は、破砕羽根23の回転軸25の先端に連結された回転羽根44を備え、回転羽根44は、内筒31内に配置されている。回転軸25は、籠21の底に形成された貫通孔24に挿通し、下方に延在している。なお、回転軸25を二重管で形成して破砕羽根23と回転羽根44をそれぞれ別々に回転してもよい。
本実施形態の特徴部のじゃま板である気泡分離板45(バッフル)は、抜き出し部である抜出口11に臨ませて設けられている。気泡分離板45は、容器1底部の内径よりも小径の笠状に形成され、突出側を下に向けて配置されている。
このような本実施形態のガスハイドレートの再ガス化装置の動作について説明する。まず、容器1内に少なくとも熱交換器3が水没するように水9を張り、熱交換器3に熱媒を通流させて水9を加熱し、回転軸25を回転させて破砕羽根23と回転羽根44を回転させる。これにより、ノズル27から投入されたガスハイドレートを破砕機2で破砕されて水9中に落下し、水中に落下したガスハイドレートは、水9と接触して加熱され、いわゆる分解ガス化によってガスと水とに分離され、ガスの気泡(例えば、径が数十μm〜数μm)が生じる。水9は攪拌機7により下方に送られる。この下降流は、容器1の底部で反転し上昇して伝熱管38を通流して循環する。これにより水9が加熱され、ガス化に必要な熱が供給される。
上述したガス化は、攪拌することによって活発化され、かつ、ガスの気泡の凝集を促進させることになる。この凝集により生じた大きな気泡は水中を上昇し、容器頂部に設けられたガスの排出口であるノズル29から排出され、ガスの利用機器やガスを貯留するタンクなどに送られる。
一方、攪拌機7により攪拌された多くの気泡を含む水9は抜出口11に向かって流れるが、この流れは、気泡分離板45に遮られるから、気泡が抜出口11に直接流入することを抑制できる。また、この流れの一部は、気泡分離板45と容器1の内壁の隙間から下降し、抜出口11から抜き出され、循環使用される。この循環水の一部を生成水として抜き出すことができ、これによれば、例えば、容器1内の水位を調整することができる。
このように、本実施形態によれば、気泡分離板45によって抜出口11から抜き出される水9に気泡が混入するのを抑制できる。特に、容器1内に、容器1内の水9を下方に流動させて攪拌する攪拌機7が設けられていると、攪拌機7による流れが抜出口11に向かうが、この流れは気泡分離板45に衝突するので、気泡が抜出口11に流入するのを抑制できる。また、気泡分離板45を、笠状に形成して突出側を下に向けて配置することで気泡分離板45の上面に衝突した気泡が上昇し易くなるから、気泡が抜出口11から抜き出される水9に同伴されることをさらに抑制できる。これにより、従来において気泡と水とを分離させるために必要であった、例えば、容器に十分な滞留時間を持たせる、あるいは気液分離器などのガス分離層を別途設置したり、特殊な循環ポンプを使用するなどの設備が不要になるので好ましい。
また、本実施形態では、熱交換器3と補助熱交換器15を設けた構成について説明したが、図2に示すように、補助熱交換器15に代えて容量の大きい熱交換器55を設けるようにすれば、熱交換器3を省略することができる。また、図1において、補助熱交換器15を省略することもできる。このように加熱器として熱交換器3や補助熱交換器15を用いたが、これに代えて周知の電熱ヒータなどの加熱器を用いてもよい。
本実施形態では、じゃま板として笠状の気泡分離板45を用いたが、じゃま板は、抜出口11に気泡が流入するのを抑制できればよく、平板状などの種々の形状にしてよい。
本発明の一実施形態のガスハイドレートの再ガス化装置の断面図である。 図1に示す実施形態の変形例を示した断面図である。
符号の説明
1 容器
2 破砕機
3 熱交換器
7 攪拌機
9 水
11 抜出口
13 循環水ポンプ
15 補助熱交換器
17、27、29 ノズル
45 気泡分離板

Claims (5)

  1. ガスハイドレートと水が供給され頂部にガスの排出口を有するガス化容器と、該ガス化容器内の水を攪拌する攪拌機と、該ガス化容器の底部に設けられた抜出口から前記水を抜き出して前記ガス化容器の上部に戻す循環水ポンプと、前記ガス化容器内の水および/又はガス化容器の上部に戻される循環水を加熱する加熱器とを備え、前記ガス化容器内に前記抜出口に臨ませてじゃま板を設けてなるガスハイドレートの再ガス化装置。
  2. 前記攪拌機は、前記ガス化容器内の前記水を攪拌する回転羽根であることを特徴とする請求項1に記載のガスハイドレートの再ガス化装置。
  3. 前記加熱器は、前記循環水ポンプの吐出側流路に設けられ、前記ガス化容器から抜き出され前記ガス化容器に戻される前記水を加熱する熱交換器であることを特徴とする請求項1または2に記載のガスハイドレートの再ガス化装置。
  4. 前記ガス化容器は円筒縦型に形成され、前記加熱器は、前記ガス化容器の胴部に同心状に設けられ、内筒と外筒の両端を閉塞板で塞いで空間が形成され、前記上下の閉塞板を貫通させて複数の伝熱管が設けられ、前記空間に熱媒の流出入口が連通されてなり、前記攪拌機は、前記内筒内に配置され、前記内筒内の前記水を下方に流動させる回転羽根であることを特徴とする請求項1に記載のガスハイドレートの再ガス化装置。
  5. 前記じゃま板は、笠状に形成され、突出側を下に向けて配置されてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のガスハイドレートの再ガス化装置。
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