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JP4820263B2 - 半導体モジュール装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description

本発明は、フラットディスプレイなどの表示装置に用いられるTCP(Tape Carrier Package)の半導体モジュール装置に関する。
フラットディスプレイなどを制御する半導体チップのように、発熱量が大きい半導体チップは、放熱体が取り付けられたモジュール装置(以下、半導体モジュール装置と称す)として構成される。半導体モジュール装置としては、図10、11に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図10は、従来の半導体モジュール装置の分解斜視図である。図11は、C−C’の線断面図である。半導体モジュール装置101aは、半導体チップ102が実装されたフレキシブル基板103が、放熱体104aと接着して形成されている。フレキシブル基板103と半導体チップ102の接合部分は、保護樹脂109で覆われている。放熱体104aには、格納凹部106が設けられている。
接着剤105は、放熱体104a上に格納凹部106を囲んで設けられ、放熱体104aとフレキシブル基板103とを接着している。なお、接着剤105の幅は、各辺同一、少なくとも、幅が最小の2辺が同一の幅となるように形成されている。半導体チップ102の裏面は、放熱材107であるシリコーングリスや放熱シートなどを介して放熱体104aの格納凹部106に接触している。この構成により、半導体チップ102で発生した熱を、放熱材107を介して、放熱体104aへ効率よく逃がすことができる。
図11において、空間110は、半導体チップ102、フレキシブル基板103、接着剤105、放熱体104a、放熱材107、および保護樹脂109で密閉された空間である。半導体チップ102が発熱すると、空間110の空気の温度が上昇し、膨張する。空間110の空気が膨張すると、フレキシブル基板103には、図11における上向きに力が加わる。フレキシブル基板103に上向きの力が加わると、半導体チップ102と放熱材107または、放熱材107と放熱体104aとの間に隙間が生じる。隙間が生じると、放熱効率が低下し、半導体チップ102は、熱暴走して、破損あるいは動作不良を引き起こす。また、フレキシブル基板103に上向きの力が加わると、フレキシブル基板103の配線に力が掛かり、断線する恐れがある。
図12は、この問題を解決するために、空間110を外部と連通する通気路111を設けた半導体モジュール装置101bの断面構成を示す断面図である。放熱体104bに通気路111が設けられた点以外は、図11の半導体モジュール装置101aの構成を同様である。この構成により、空間110で膨張した空気は、通気路111を通り、フレキシブル基板103には、上向きの力が加わらず、半導体チップ102の破損、フレキシブル基板103の配線の断線を防ぐことができる。
特開2005−327850号公報
しかしながら、図12に示す半導体モジュール101bでは、放熱材107として、代表的なシリコーングリスを用いると、シリコーングリスの成分が時間経過と共に通気路111を伝って、漏れ出す。漏れ出したシリコーングリスは、半導体モジュール装置、あるいは周辺の装置を汚染する。また、シリコーングリスの一成分が漏れ出すと、放熱材107が硬化して、放熱効率を低下させる。
本発明は、上記の課題を解決するもので、放熱効率を低下させず、フレキシブル基板の配線の断線を防ぎ、シリコーングリスの漏れ出しを防止することができる半導体モジュール装置を提供することを目的とする。
本発明の半導体モジュール装置は、上記課題を解決するために、配線パターンが形成されたフレキシブル基板と、前記フレキシブル基板に実装された半導体チップと、格納凹部が設けられ、前記格納凹部に前記半導体チップが配置された放熱体と、前記格納凹部を囲み、前記フレキシブル基板と前記放熱体とを接着する接着剤とを備え、前記接着剤は、前記格納凹部の一辺に、他の辺より幅の狭い接着剤狭幅部を有し、前記接着剤狭幅部は、前記フレキシブル基板との間または前記放熱体との間で部分的に剥離可能に形成され、前記接着剤狭幅部の剥離部分を通じて、前記フレキシブル基板、前記放熱体、前記接着剤に囲まれた空間から前記空間の外部へと空気が通過可能であることを特徴とする。
また、本発明の別の半導体モジュール装置は、上記課題を解決するために、配線パターンが形成されたフレキシブル基板と、前記フレキシブル基板に実装された半導体チップと、格納凹部が設けられ、前記格納凹部に前記半導体チップが配置された放熱体と、前記格納凹部を囲み、前記フレキシブル基板と前記放熱体とを接着する接着剤とを備、前記放熱体は、凹部状に形成された通気凹部と、前記格納凹部と前記通気凹部を連通する通気路とを有し、前記通気凹部の周囲に、前記接着剤が設けられ、前記接着剤は、前記通気凹部の一辺に、他の辺より幅の狭い接着剤狭幅部を有し、前記接着剤狭幅部は、前記フレキシブル基板との間または前記放熱体との間で部分的に剥離可能に形成され、前記接着剤狭幅部の剥離部分を通じて、前記フレキシブル基板、前記放熱体、前記接着剤に囲まれた空間から前記通気凹部へと空気が通過可能であることを特徴とする。
また、本発明の半導体モジュール装置の製造方法は、半導体チップを実装したフレキシブル基板と、格納凹部が設けられた放熱体とを接着する。上記課題を解決するために、前記放熱体に、前記放熱体の前記格納凹部を囲み、一辺が他の辺よりも幅が狭くなるように、接着剤を付設する工程と、前記半導体チップが前記格納凹部に配置されるように位置決めし、前記フレキシブル基板と前記放熱体を接着する工程とを有し、前記接着剤を付設する工程前に、前記接着剤の幅が狭く形成された一辺に凹凸を形成することを特徴とする。
本発明によれば、格納凹部周囲の接着剤の一辺を他の辺より幅を狭くすることにより、放熱効率を低下させず、フレキシブル基板の配線の断線を防ぎ、シリコーングリスの漏れ出しを防止することができる半導体モジュール装置を提供する。
本発明の別の構成の半導体モジュール装置において、前記通気路は、前記放熱体に凹部状に設けられ、前記接着剤は、前記通気路を覆って形成された構成にすることもできる。この構成により、容易に通気路を形成することができる。
また、他の辺より幅が狭く形成された辺の前記接着剤は、前記放熱体および前記フレキシブル基板の少なくとも1方から、剥がれる向きに内部応力が生じている構成にすることもできる。この構成により、安定した剥離が生じ、放熱効率を低下させず、フレキシブル基板の配線の断線を防ぐことができる。
また、前記フレキシブル基板と、前記放熱体と、前記半導体チップと、前記接着剤とに囲まれた空間の体積が、前記格納凹部、前記通気凹部および前記通気路の容積の35パーセント以下である構成にすることもできる。
また、本発明の半導体モジュール装置の製造方法において、前記位置決め工程の前に、前記格納凹部に放熱材を注入する工程を有し、前記格納凹部の容積に対して、前記フレキシブル基板、前記放熱体、前記半導体チップ、前記接着剤および前記放熱材で囲まれた空間の体積が、35パーセント以下となる量だけ、前記放熱材を注入してもよい。
また、接着剤を付設する工程前に、前記接着剤の幅が狭く形成された一辺に凹凸を形成してもよい。
(実施の形態1)
図1は、本発明の半導体モジュール装置を備えた表示装置20の構成を示す平面図である。フラットディスプレイパネル21に半導体モジュール装置1aが複数設けられている。半導体モジュール装置1aは、フラットディスプレイパネル21を制御し、フラットディスプレイパネル21に画像を表示させる。図2は、半導体モジュール装置1aの構成を示す分解斜視図である。なお、実際には、フレキシブル基板3と接着剤5は接着されている。図3は、図2の半導体モジュール装置1aにおけるA−A’断面の構成を示す断面図である。
フレキシブル基板3は、ポリイミド材料などの可撓性の樹脂フィルムで形成されている。フレキシブル基板3の一端には、フラットディスプレイパネル21と接続する電極8が、他端には制御基板(図示せず)と接続される電極7が設けられている。電極8は、図1において、フラットディスプレイパネル21に形成された電極と、異方性導電フィルムなどを介して接続される(図示せず)。電極7は、制御基板に形成された電極と、コネクタなどを介して接続される(図示せず)。
また、フレキシブル基板3には、半導体チップ2が、バンプなどを介して実装されている。また、フレキシブル基板3には、電極7、8と半導体チップ2との間を接続する配線が設けられている。保護樹脂10は、半導体チップ2とフレキシブル基板3との接続部分を封止して、接続部分を補強し、接続部分を他の部材から電気的に絶縁させている。
放熱体4aは、アルミニウムなど熱伝導の高い材料で形成されている。放熱体4aには、半導体チップ2より大きい格納凹部6aが設けられている。格納凹部6aの底面には、放熱材9aが充填され、半導体チップ2のフレキシブル基板3と接続された面の裏面に接触している。空間11aは、半導体チップ2、フレキシブル基板3、放熱体4a、接着剤5aおよび放熱材9aで囲まれた密閉空間である。
接着剤5aは、フレキシブル基板3と放熱体4aとを接着する。接着剤5aは、放熱体4aの格納凹部6aを囲んで貼付けられている。図3に示すように、格納凹部6aを囲んだ接着剤5aの一辺である接着剤狭幅部5a−1は、他の辺に形成された接着剤広幅部5a−2より幅が狭く、接着面積が小さく形成されている。
フレキシブル基板3と放熱体4aとの接着は、まず、放熱体4aに接着剤5aを付設し、放熱材9aを半導体チップ2の裏面が十分に覆われる範囲で格納凹部6aに塗布する。つぎに、フレキシブル基板3と放熱体4aを位置合わせして、半導体チップ2を格納凹部6aの放熱材9aに接触させる。つぎに、接着剤5aが付設された領域を回転ローラーなどで押圧して、フレキシブル基板3と放熱体4aとを確実に接着させる。
次に、半導体モジュール装置1aの放熱効率保持のメカニズムについて説明する。半導体モジュール装置1aの実使用状態において、半導体チップ2が動作して発熱すると、半導体チップ2で発生した熱は、放熱材4aを介して、接着剤5aに伝導される。接着剤5aは、熱が加わることで軟化した状態になり、接着力が低下する。
また、半導体チップ2が発熱すると、空間11aの温度が上昇し、空間11aの空気が膨張する。空間11aの空気が膨張すると、空間11aの気圧が高くなり、フレキシブル基板3に、図3の上向きの力が掛かる。フレキシブル基板3に力が掛かると、フレキシブル基板3と接着剤5aおよび接着剤5aと放熱体4aとの間に剥がれる向きに力が加わる。
接着剤狭幅部5a−1は、接着剤広幅部5a−2より幅が狭く、温度上昇により接着力が低下した状態で、フレキシブル基板3および放熱体4aとの間に剥がれる向きの力が加えられる。そのため、接着剤狭幅部5a−1は、接着剤広幅部5a−2よりも先に、フレキシブル基板3あるいは放熱体4aとの間で、局所的に剥離する。
接着剤狭幅部5a−1が剥離すると、空間11aの空気は、剥離した部分を通過して、外部へ抜ける。空気が外部へ抜けることにより、空間11aの気圧が半導体チップ2を持ち上げたり、フレキシブル基板3の配線を切断したりする気圧となる前に、気圧の上昇を抑えることができる。
つぎに、表示装置20を停止させると、半導体モジュール装置1aは、常温に戻り、その際に、熱膨張していた各基材は収縮する。フレキシブル基板3の基材をポリイミド材料、放熱体4aをアルミニウムで形成すると、フレキシブル基板3および放熱体4aの線膨張係数は、それぞれ5.5×10-5/℃>2.4×10-5/℃程度であり、フレキシブル基板3の方が大きい。表示装置20を停止させると、動作時より110℃程度温度が低下する。フレキシブル基板3は、放熱体4aより、温度低下により収縮する長さが長いので、その収縮量の差により、フレキシブル基板3と放熱体4aとの間に、接着剤5aを押さえつける向きに力が掛かり、再接着される。
この構成により、空間11aの気圧が上がると、接着剤狭幅部5a−1が部分的に剥離し、気圧が上がることを防止する。このため、フレキシブル基板3を持ち上げる力が、配線を切断することを防止し、半導体チップ2を放熱剤9aから剥がすほど大きくなることを防いで、放熱効率の低下を防止することができる。さらに、放熱材9aが溶け出しても、空間11aが密閉あるいは、わずかな隙間が生じるのみであるから、放熱材9aが空間11aから漏れ出すことを防ぐこともできる。
上述の効果を得る半導体モジュール装置1aの一仕様例を挙げる。接着剤5aは、アクリル系粘着剤で、厚みが0.05mmの支持基材レスタイプの部品固定用両面接着テープである。接着剤5aは、粘着力が6.5N/20mm(アルミニウム板、180°引き剥がし粘着力)程度のものを使用する。また、接着剤5aは、接着剤狭幅部5a−1で幅が1.5mm、接着剤広幅部5a−2で幅が4.0mmである。半導体チップ2は、1.5mm×10.0mm、厚さ0.6mmであり、格納凹部6aは、4.5mm×13.0mm、深さ0.6mmである。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態に2に係る半導体モジュール装置の構成を示す分解斜視図である。放熱体4bに記された破線は、接着剤5bの接着位置を示す。図5は、図4の半導体モジュール装置1bにおけるB−B’断面の構成を示す断面図である。本実施の形態に係る半導体モジュール装置1bは、通気凹部12および通気路13が設けられた放熱体4bおよび接着剤5bが異なる以外は、実施の形態1に係る半導体モジュール装置1aと同様であり、同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、放熱体4bには、凹部状に形成された通気凹部12と、凹部状に形成され、格納凹部6aと通気凹部12を連通させる通気路13とが形成されている。通気凹部12は、放熱体4bの端部付近に形成され、放熱体4bの端部に対して平行に形成されている。通気凹部12のサイズは、一例として4.5mm×2.0mmである。また、通気路13は、例えば幅が1.0mmのV字形状に形成されている。接着剤5bは、通気凹部12に対応する部分に貫通孔14が設けられている。また、接着剤5bは、通気路13上に設けられ、通気路13は、収納凹部6aおよび通気凹部12以外には、空気が漏れないように構成されている。接着剤5bにおいて、格納凹部6aの周辺の接着剤広幅部5b−2と、通気凹部12のと端部の間の通気凹部接着剤狭幅部5b−3とは、それぞれ幅が4.0mm、1.5mmで形成されている。
次に、半導体モジュール装置1bの放熱効率保持のメカニズムについて説明する。半導体モジュール装置1bの実使用状態において、半導体チップ2が動作して発熱する。半導体チップ2で発生した熱は、放熱体4bを介して、接着剤5bに伝導される。接着剤5bは、熱が加わることで軟化した状態になり、接着力が低下する。
また、半導体チップ2が発熱すると、空間11bの温度が上昇し、空間11bの空気が膨張する。空間11bの空気が膨張すると、空間11b、および通気路13により空間11bと連通した通気凹部12の気圧が大きくなる。気圧が大きくなると、フレキシブル基板3に、図5の上向きの力が掛かる。
通気凹部接着剤狭幅部5b−3は、接着剤広幅部5b−2より幅が狭く、温度上昇により接着力が低下し、さらに、フレキシブル基板3および放熱体4aとの間に、剥がれる向きの力が加えられる。そのため、通気凹部接着剤狭幅部5b−3は、接着剤広幅部5a−2よりも先に、フレキシブル基板3あるいは、放熱体4aとの間で、局所的に剥離する。
通気凹部接着剤狭幅部5b−3が剥離すると、空間11bの空気が剥離した部分を通過して、外部へ抜ける。空気が外部へ抜けることにより、空間11bの気圧が、半導体チップ2を持ち上げたり、フレキシブル基板3の配線を切断したりする気圧となる前に、気圧の上昇を抑えることができる。
この構成により、空間11bの気圧が上がると、通気凹部接着剤狭幅部5b−3が部分的に剥離し、空間11bの気圧が上がることを防止する。このため、気圧上昇により、フレキシブル基板3を持ち上げる力が、フレキシブル基板3の配線を切断する、あるいは、半導体チップ2を放熱剤9bから剥がして、放熱効率を低下させることを防ぐことができる。さらに、放熱材9bが溶け出しても、空間11bおよび通気凹部12が密閉あるいは、わずかな隙間が生じるのみであるから、空間11bおよび通気凹部12から漏れ出すことも防ぐことができる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3に係る半導体モジュール装置の断面構成を示す断面図である。本実施の形態に係る半導体モジュール装置1cは、放熱材9cとして熱硬化性導電ペーストを用いたこと以外、実施の形態1に係る半導体モジュール装置1aと同様であり、同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
放熱材9cは、放熱体4aと半導体チップ2を強固に固定する。そのため、熱の伝導が確実に行われる。半導体チップ2の発熱により、空間6aが膨張すると、フレキシブル基板3を持ち上げる力が、配線に集中する。空間11aの気圧が、配線が切断される気圧となる前に、接着剤狭幅部5a−1の一部が剥離するように、接着剤狭幅部5a−1の幅を調整することにより、実施の形態1に係る半導体モジュール装置1aと同様の効果を得ることができる。さらに、放熱体4aと半導体チップ2が強固に固定されているため、実施の形態1に係る半導体モジュール装置1aより、放熱効率をさらに上げることができる。
次に、半導体モジュール装置1cの製造工程について説明する。まず、半導体チップ2をフレキシブル基板3に実装した状態で、接着剤5aをフレキシブル基板3の放熱体4aと接着する面に貼付ける。つぎに、放熱体4aの格納凹部6aに、放熱材9cを半導体チップ2の裏面が十分に覆われる範囲に塗布する。ここで、半導体チップ2を放熱材9cに接着固定する為に、放熱体4aの格納凹部6aの周辺を局所的に過熱しながら、フレキシブル基板3と放熱体4aとを位置合せして、半導体チップ2を格納凹部6aに配置する。この状態で、半導体チップ2を放熱体4aに軽く押圧すると共に、接着剤5aの貼付け領域も同様にローラーなどで押圧し、硬化時間保持して、放熱材9cを硬化させて、半導体モジュール装置1cが完成する。
この時用いる放熱材9cとしての熱硬化性導電ペーストは、ダイレクトキュアタイプであれば加熱温度200℃で、硬化時間20秒程度で硬化が完了する。熱硬化性導電ペーストを硬化させる際に、放熱体4aが過熱され、接着剤5aも少なからず熱せられ、接着力が劣化する可能性がある。そこで、熱硬化性導電ペーストを硬化させる際に、フレキシブル基板3に、接着剤5aとの接着面の反対側から、冷却エアー(図示なし)を接着剤5aとの貼付け領域全体に吹きかける。さらに、放熱体4aへも接着剤5aとの接着面と反対側から格納凹部6aを避けて、冷却エアー(図示なし)を吹きかける。
(実施の形態4)
図7Aは、本発明の実施の形態4に係る半導体モジュール装置1dの断面構成を示す断面図である。本実施の形態に係る半導体モジュール装置1dは、放熱材9dを多く用い、空間11dを狭く形成した以外、実施の形態1に係る半導体モジュール装置1aと同様であり、同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
空間11dは、半導体チップ2、フレキシブル基板3、放熱体4a、接着剤5a、および放熱剤9aで囲まれる空間である。放熱材9dは、一部が半導体チップの側面にフィレット状にはみ出し、空間11dが格納凹部6aの容積の35%以下となるように量が調整されている。
このような構成により、空間11dの空気が、半導体チップ2の発熱により膨張しても、フレキシブル基板3に加わる力が小さい。また、フレキシブル基板3の配線を切断する気圧となる前に、接着剤狭幅部5a−1が部分的に剥離して、空間11dの空気を逃がすことにより、気圧の上昇を抑えることができる。
図7Bは、本実施の形態に係る半導体モジュール装置1dとは、別の構成の半導体モジュール装置1eの構成を示す断面図である。本実施の形態に係る半導体モジュール装置1eは、放熱体4eに設けられた、格納凹部6aより容積が小さな格納凹部6eと、空間11aより狭い空間11e以外、実施の形態1に係る半導体モジュール装置1aと同様であり、同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
格納凹部6eは、小さく形成されることにより、空間11eが、格納凹部6eの容積の35%以下となる。このように半導体モジュール装置1eを構成しても、半導体モジュール装置1dと同様の効果を得ることができる。
(実施の形態5)
図8は、本発明の実施の形態5に係る半導体モジュール装置1fの断面構成を示す断面図である。半導体モジュール装置1fは、接着剤狭幅部5f−1が、実施の形態1に係る半導体モジュール装置1aの接着剤狭幅部5a−1に永久歪を生じさせた構成である以外は、半導体モジュール装置1aと同様であり、同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
図9は、接着剤狭幅部5f−1に歪を生じさせる工程を示す断面図である。接着剤は、半導体モジュール装置1fの製造段階において、保護シート15に挟まれた状態で保存されている。この状態で、接着剤を放熱体4aもしくはフレキシブル基板3に貼付ける所定のサイズに切断する。
つぎに、切断された接着剤5fの接着剤狭幅部5f−1に、治具16を用いて圧力を掛ける。例えば、この上部の治具16表面には2mm〜5mmピッチ間隔で段差が設けられ、保護シート15を介して、接着剤狭幅部5f−1を押圧する。この押圧する圧力は、接着剤狭幅部5f−1に凹凸状の歪を生じさせるが、下側の保護シート15には、歪を生じさせないように、調整されている。以上のような工程により、接着剤狭幅部5f−1に永久歪が生じる。つぎに、保護シート15を剥がして、放熱体4aもしくはフレキシブル基板2に貼付ける。
半導体チップ2を実装したフレキシブル基板3と放熱体4aを固定する際、接着剤狭幅部5f−1に凹凸状の歪が生じているが、フレキシブル基板3は可撓性があるので、凹凸が塞がれて密閉性を確保することができる。なお、凹凸状の永久歪が生じていた箇所およびその箇所に接する箇所のフレキシブル基板3には、剥がれる向きに内部応力が作用しており、他の場所より剥がれ易い。
また、剛性の高い放熱体4aとの接着面においても、接着剤狭幅部5f−1自体に柔軟性があり、凹凸が塞がれて密閉性を確保することができる。なお、凹凸状の永久歪が生じていた箇所には、剥がれる向きに内部応力が作用しており、他の場所より剥がれ易い。
半導体モジュール装置1fの実使用状態において、半導体チップ2が発熱して、空気が膨張して、空間11aの気圧が上がる。空間11aの気圧が上がると、フレキシブル基板2に上向きの力が掛かる。フレキシブル基板2が持ち上がると、接着剤5fと、フレキシブル基板2あるいは放熱体4aとの間に、剥がす力が働く。接着剤狭幅部5f−1には、歪が生じており、他の部分よりも剥がれ易い。接着剤狭幅部5f−1に剥がす力が一定値を超えると、歪が生じている部分の領域が剥離し、空間11aの空気が通過して、気圧の上昇を抑えることができる。
以上のように、接着剤狭幅部5f−1に、歪が生じていると、接着剤狭幅部5f−1がフレキシブル基板2あるいは放熱体4aと剥離する際の起点として働く。そのため、安定した剥離を実現し、空間11dの空気の膨張により、配線が切断されることを防ぐことができる。また、接着剤狭幅部5f−1が部分的に剥離することにより、半導体チップ2を放熱剤9bから剥がすほど大きくなることを防ぎ、放熱効率の低下を防止することができる。
なお、半導体モジュール装置1fのフラットディスプレイパネル21への取り付け位置は、放熱材9aを接着剤3で密閉され、放熱剤9aが漏れ出さないので、特に制約されずパネル上部下部へ取り付けが可能である。ただし、剥離により接着剤狭幅部5f−1に生じる孔は、小さいので、半導体チップ2が急激な温度上昇する場合には、本発明の効果で対応できないでことがある。この場合、放熱体4aを金属シャーシ(図示なし)などに固定して、金属シャーシへ放熱が十分に行われるように、表示装置20を設計することにより、配線の断線を防止し、半導体チップ2の熱暴走を防止することができる。
また、急激な半導体チップ2の温度上昇を伴い、パネル負荷を与えるような場合には、電気回路を制御して消費電力を抑制し、あるいは放熱体4aをファン(図示なし)などを設けて、強制的に空冷するなどの方法を用いることができる。
本発明は、放熱効率を低下させず、フレキシブル基板の配線の断線を防ぎ、シリコーングリスの漏れ出しを防止することができ、半導体モジュール装置として利用可能である。
本発明の半導体モジュール装置が用いられる表示装置の構成を示す斜視図 本発明の実施の形態1に係る半導体モジュール装置の構成を示す分解斜視図 同上半導体モジュール装置のA−A’断面の構成を示す断面図 本発明の実施の形態2に係る半導体モジュール装置の構成を示す分解斜視図 同上半導体モジュール装置のB−B’断面の構成を示す断面図 本発明の実施の形態3に係る半導体モジュール装置の断面構成を示す断面図 本発明の実施の形態4に係る半導体モジュール装置の断面構成を示す断面図 本発明の実施の形態4に係る別の構成の半導体モジュール装置の断面構成を示す断面図 本発明の実施の形態5に係る半導体モジュール装置の断面構成を示す断面図 本発明の実施の形態5に係る半導体モジュール装置の接着剤に凹凸を設ける工程を示す断面図 従来の半導体モジュール装置の構成を示す分解斜視図 同上半導体モジュール装置のC−C’断面構成を示す断面図 従来の半導体モジュール装置の別の構成を示す断面図
符号の説明
1a、1b、1c、1e、1f、1e 半導体モジュール装置
2 半導体チップ
3 フレキシブル基板
4a、4b、4e 放熱体
5a、5b、5f 接着剤
5a−1 接着剤狭幅部
5a−2、5b−2 接着剤広幅部
5b−3 通気凹部接着剤狭幅部
6a、6e 格納凹部
7、8 電極
9a、9c、9d 放熱材
10 保護樹脂
11a、11b、11d、11e 空間
12 通気凹部
13 通気路
14 貫通孔
15 保護シート
16 治具
20 表示装置
21 フラットディスプレイパネル

Claims (8)

  1. 配線パターンが形成されたフレキシブル基板と、
    前記フレキシブル基板に実装された半導体チップと、
    格納凹部が設けられ、前記格納凹部に前記半導体チップが配置された放熱体と、
    前記格納凹部を囲み、前記フレキシブル基板と前記放熱体とを接着する接着剤と
    を備え、
    前記接着剤は、前記格納凹部の一辺に、他の辺より幅の狭い接着剤狭幅部を有し、
    前記接着剤狭幅部は、前記フレキシブル基板との間または前記放熱体との間で部分的に剥離可能に形成され、前記接着剤狭幅部の剥離部分を通じて、前記フレキシブル基板、前記放熱体、前記接着剤に囲まれた空間から前記空間の外部へと空気が通過可能である
    ことを特徴とする半導体モジュール装置。
  2. 配線パターンが形成されたフレキシブル基板と、
    前記フレキシブル基板に実装された半導体チップと、
    格納凹部が設けられ、前記格納凹部に前記半導体チップが配置された放熱体と、
    前記格納凹部を囲み、前記フレキシブル基板と前記放熱体とを接着する接着剤とを備
    前記放熱体は、凹部状に形成された通気凹部と、前記格納凹部と前記通気凹部を連通する通気路とを有し、
    前記通気凹部の周囲に、前記接着剤が設けられ、
    前記接着剤は、前記通気凹部の一辺に、他の辺より幅の狭い接着剤狭幅部を有し、
    前記接着剤狭幅部は、前記フレキシブル基板との間または前記放熱体との間で部分的に剥離可能に形成され、前記接着剤狭幅部の剥離部分を通じて、前記フレキシブル基板、前記放熱体、前記接着剤に囲まれた空間から前記通気凹部へと空気が通過可能である
    ことを特徴とする半導体モジュール装置。
  3. 前記通気路は、前記放熱体に凹部状に設けられ、
    前記接着剤は、前記通気路を覆って形成された請求項2記載の半導体モジュール装置。
  4. 前記空間の体積が、前記格納凹部の容積の35パーセント以下である請求項1記載の半導体モジュール装置。
  5. 前記空間の体積が、前記格納凹部、前記通気凹部および前記通気路の容積の35パーセント以下である請求項2または3に記載の半導体モジュール装置。
  6. 前記接着剤狭幅部は、前記放熱体および前記フレキシブル基板の少なくとも1方から、剥がれる向きに内部応力が生じる請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体モジュール装置。
  7. 半導体チップを実装したフレキシブル基板と、格納凹部が設けられた放熱体とを接着する半導体モジュール装置の製造方法において、
    前記放熱体に、前記放熱体の前記格納凹部を囲み、一辺が他の辺よりも幅が狭くなるように、接着剤を付設する工程と、
    前記半導体チップが前記格納凹部に配置されるように位置決めし、前記フレキシブル基板と前記放熱体を接着する工程とを有し、
    前記接着剤を付設する工程前に、前記接着剤の幅が狭く形成された一辺に凹凸を形成する
    ことを特徴とする半導体モジュール装置の製造方法。
  8. 前記位置決め工程の前に、前記格納凹部に放熱材を注入する工程を有し、
    前記格納凹部の容積に対して、前記フレキシブル基板、前記放熱体、前記半導体チップ、前記接着剤および前記放熱材で囲まれた空間の体積が、35パーセント以下となる量だけ、前記放熱材を注入する請求項記載の半導体モジュール装置の製造方法。
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