JP4822640B2 - 医療機器システム及びネットワーク端末、並びにそれらの制御方法及びコンピュータプログラム及び記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は医療機器システム及びその医療用画像データ取得システム及びネットワーク端末、並びにそれらの制御方法及びコンピュータプログラム及び記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
X線CT(Computerized Tomography)装置では、ドーナツ状の空洞部を有する装置(一般に、ガントリ装置と呼ばれている)と、被検体を載置させる天板を、ガントリ装置の空洞部に向けて搬送する搬送装置と、ガントリ装置並びに搬送装置に対して各種制御信号を与えると共にガントリ装置より得られた信号(データ)に基づいてX線断層像を再構成し、表示する操作コンソールで構成される。
【0003】
ガントリ装置内には、被検体を挟んで設けられたX線発生源(X線管)及びX線を検出するX線検出器を有し、これらが回転体に固定されている。そして、スキャンを行う場合には、X線管を駆動して、回転体を回動させることで、異なる回動角での被検体を透過した(減衰した)X線量に対応する信号(透過X線データ)を得る。
【0004】
操作コンソールは、ガントリ装置及搬送装置の制御処理を行うことは既に述べたが、その中でも最も処理能力が要求されるのは、ガントリ装置から受信した透過X線データに基づくX線断層像を再構成する処理である。
【0005】
通常、X線CTシステムでは、被検体の搬送を行うことで、その搬送方向(一般にZ軸と呼ばれる)に沿った複数のX線断層像を得ることになるので、必然、その枚数分に比例した画像再構成処理の負荷が操作コンソールにかかる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
操作コンソールは、ハードウェア的には、所謂、ワークステーションもしくはPCと実質的に同様であるが、上記の処理があるが故に、内部に設けられるプロセッサ(CPU)は高速なものが要求される。また、X線断層像を再構成する処理を高速なものとするため、通常この装置が備えるPCIバスに、デジタル信号プロセッサ(DSP等)を搭載したボードを1つ乃至複数接続することもある。このように操作コンソールは、高い処理能力を有するものである。
【0007】
しかしながら、患者さんのCT室に招いて、退室するまでに要する時間はせいぜい数分であり、その間の実際にX線管を駆動するスキャンについては数十秒程度である。そして、操作コンソールについて着目すると、1枚のX線断層像を再構成するのに要する時間も、秒当たり数枚の処理能力を有するから、実スキャンにかかる時間に対する、操作コンソールのCPUの稼働率は、非常に短い時間でしかない。
【0008】
本発明はかかる課題に着目してなされたものであり、被検体をスキャンして被検体内の構造に関するデータを得てその断層像を得る医療用画像データ取得システムがネットワークに接続されているシステムにおいて、当該ネットワーク上の端末の構成を簡単なものとしつつ、高速な後処理を実現し得る医療機器システム及びその医療用画像データ取得システム及びネットワーク端末、並びにそれらの制御方法及びコンピュータプログラム及び記憶媒体を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、例えば本発明の医療機器システムは以下の構成を備える。すなわち、
被検体に関するデータを取得し、該被検体の画像を再構成する医療用画像データ取得システムと、当該医療用画像データ取得システムで再構成された画像を表示する端末とをネットワークを介して接続する医療機器システムであって、
前記医療用画像データ取得システムは、被検体の内部に関するデータを取得するためのスキャン装置と、当該スキャン装置で得られたデータに基づいて画像を演算によって再構成すると共に、後処理を実行する後処理実行手段を備える操作コンソールとを含み、
前記端末は、再構成した画像に対する後処理を指示する指示手段と、該指示手段で指示された後処理を、前記操作コンソールに要求する要求手段とを備え。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
【0011】
なお、説明を簡単なものとするため、実施形態では、医療用画像データ取得システムとしてX線CTシステムを適用した医療用画像システムについて説明する。
【0012】
図1は実施形態における医療用画像システムの構成概念図である。図示において、1000乃至1002はX線CTシステムであって、2000は各X線CTシステムで得られた患者のX線断層像を記憶管理するファイルサーバである。4000乃至4001は、診察室等に設置される端末であって、ファイルサーバ2000に格納されたX線断層像を閲覧したりするために用いられるものである。これら各装置は、これらはネットワーク3000に接続されている。
【0013】
X線CTシステム1000乃至1002は、説明を簡単なものとするため、その全てが同じ構成であるものとし、ここではX線CTシステム1000について説明する。
【0014】
図2はX線CTシステム1000を構成するガントリ装置100、操作コンソール200、及び、搬送装置300のブロック構成図である。
【0015】
ガントリ装置100は、その全体の制御を司るメインコントローラ1を始め以下の構成を備える。
【0016】
2は操作コンソール200との通信を行うためのインタフェース、3は被検体(被検者)を収容するための空洞部を有する回転体であり、内部には、X線発生源であるX線管4(X線管コントローラ5により駆動制御される)、X線の照射範囲を画定するスリットを有するコリメータ6が設けられている。
【0017】
また、回転体3には、被検者を透過したX線を検出する複数の検出素子で構成されるX線検出部9、X線検出部9より得られたデータを収集するデータ収集部10も備える。X線管4とX線検出部9は互いに空洞部分を挟んで対向する位置に設けられ、その関係が維持された状態で回転体3に保持され、図示矢印Aに沿って回動するようになっている。この回動は、モータコントローラ12からの駆動信号により駆動される回転モータ11によって行われる。
【0018】
13は、ガントリ装置100のチルト角を変更するためのチルトモータであり14はメインコントローラ1の制御下でチルトモータ12に駆動信号を供給するモータコントローラである。15は、ガントリのチルト角変更スイッチ、ポジショニングライトのON/OFFを始めとする各種スイッチが設けられている操作パネルである。16は、被検体の位置決め用の光マークを被検体に向けて照射するポジショニングライトである。
【0019】
なお、X線検出部9は、検出素子が1列、或いは多列のいずれでも構わない。因に、1列の検出素子群で構成されるシステムをシングルスライスX線CTシステムと言い、多列の場合をマルチスライスX線CTシステムと言う。実施形態では、説明を簡単なものとするため、検出素子が1列のシングルスライスX線CTシステムとして説明する。
【0020】
ガントリ装置100のメインコントローラ1は、I/F2を介して受信した各種コマンドの解析を行い、それに基づいて上記のX線管コントローラ5、モータコントローラ12に対し、各種制御信号を出力することになる。また、メインコントローラ1は、データ収集部10で収集されたデータを、I/F2を介して操作コンソール200に送出する処理も行うことになる。
【0021】
一方、搬送装置300は、メインコントローラ21を始め以下の構成を備える。
【0022】
22は搬送装置300の昇降を指示する指示スイッチや天板の移動を指示するスイッチ等で構成される操作パネル、23は天板の高さ、及び、天板のガントリ装置100の空洞部に向かう延出量を検出するセンサ群で構成される。24は天板を含む装置の高さを変更するためのモータであり、25はその駆動信号をメインコントローラ21の制御の下で印加するモータコントローラである。26は被検体を載置する天板であり、その材質としてはX線の透過し易く、尚且つ、被検体を載置した状態を保持する強度を有するため、アクリル等の発泡材をCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)等で包んで補強されたものが使われている。27は天板26のZ軸方向の搬送を行わせるモータ、28はそのモータ27に駆動信号を印加するモータコントローラである。そして、29は操作コンソールと接続するためのインタフェースである。
【0023】
上記構成において、搬送装置300のメインコントローラ21は、操作パネル22からの指示、或いは、操作コンソール200からの指示に従い、天板26のZ軸方向への搬送を制御することになる。また、操作パネル22からの指示に従って、装置自身の昇降、すなわち、天板26の昇降制御も行うことになる。
【0024】
次に実施形態における操作コンソール200について説明する。
【0025】
操作コンソール200は、所謂ワークステーションであり、図示に示す如く、装置全体の制御を司るCPU51、ブートプログラムやBIOSを記憶しているROM52、主記憶装置として機能するRAM53を始め、以下の構成を備える。
【0026】
HDD54は、ハードディスク装置であって、ここに図示の如く、OS、ガントリ装置100及び搬送装置300に各種指示を与えたり、X線断層像再構成のためのX線CT用の操作コンソールとして必要な制御プログラム、及び、補助プログラム(詳細は後述)が格納されている。
【0027】
表示コントローラ55は表示しようとするイメージデータを展開するビデオメモリVRAMを搭載し、ここにイメージデータ等を展開することでCRT56に表示させることができるようになっている。なお、X線断層像等の階調画像を高精細に表示するため、表示コントローラ55はXGA(1024×768ドット)もしくはSXGA(1280×1024ドット)の表示能力を備える。
【0028】
57及び58は、各種設定を行うためのキーボード及びマウスである。また、59はガントリ装置100と通信を行うためのインタフェースであり、60はX線断層像の再構成処理を高速に演算するためのデジタルシグナルプロセッサ(DSP)であり、行列演算や高速フーリエ変換を行うためのものである。図示では、DPSとして1つのみ示したが、高速演算のために、複数個搭載する場合もあり得る。61は、ネットワーク3000に接続するためのネットワークインターフェースである。
【0029】
X線CTシステムそのものの動作は公知であるので、ここでは、その動作について簡単に説明する。
【0030】
被検体が搬送装置300の天板26に横たわったのち、操作者(医師又は技師)は、操作コンソール200を操作して、スキャン計画に関する設定を行う。設定内容には様々なものがあるが、代表的なものとしては、ヘリカルスキャン(搬送装置200の天板26の搬送と、ガントリ装置100のスキャンを同時に行うスキャン)にするのか、アキシャルスキャン(搬送装置200の天板26の搬送と、ガントリ装置100のスキャンを交互に行うスキャン)にするのかのスキャン法の選択と、Z軸(被検体の搬送方向)のスキャンする範囲、再構成するX線断層像のスライス厚をいくつにするのか、何枚のX線断層像を再構成させるのか等である。なお、カルテに記載された被検体を特定する情報(患者名もしくはID)も含まれる。
【0031】
かかる設定を行った後、操作コンソール200は、設定した内容にしたがって搬送装置300及びガントリ装置100に対して駆動指示を所定のタイミングで出力する。この結果、ガントリ装置100からは、被検体を透過したX線データを受信するので、操作コンソール200のCPU51は、そのデータに基づいてDSP60を活用しながら、X線断層像の再構成処理を行い、その結果をCRT56に表示する処理を行う。なお、再構成されたX線断層像は、ファイルサーバ2000に、その被検体を特定するフォルダ(ディレクトリ)に格納していき、X線断層像を一元管理することになる。ファイルサーバ2000には、診察室等の別部屋に設置された端末4000等からアクセスできるので、医師はその像をファイルサーバから読み出し、表示や印刷といった操作を行うことで、診断を行うことが可能となる。
【0032】
次に、実施形態におけるファイルサーバ2000の構造を図3にしたがって説明する。
【0033】
同図において、2001はファイルサーバ2000の全体の制御を司るCPUであり、マルチユーザマルチタスクを実現するOSが動作し、クライアント(各X線CTシステムにおける操作コンソール200や端末4000等)からの要望にしたがってデータの管理及び検索するための処理を行うためのデータベース管理システム(一般に、DBMS)を実行することになる。したがって、操作コンソール200のようなDSP等は不要である。
【0034】
また、2002はブートプログラムを格納しているROM、2003はCPU2001のワークエリアとして使用されるRAMであり、ここにサーバOS(例えば米国AT&Tが開発したUNIXや、米国マイクロソフト社が提供するWindowsNT等)がロードされる。2004は上記OSや、各X線CTシステムからの断層像を記憶管理するDBMSサーバプログラムを格納するためのハードディスクドライブ(HDD)である。ただし、ファイルサーバ2000は、その記憶管理する対象のファイルを安全なものとするため、例えばRAIDシステムを導入しているものとする(例えばRAID5等)。
【0035】
2005は表示コントローラであり、表示用イメージを展開するVRAMを備え、そのVRAMに展開されたイメージはCRT2006に表示される。但し、ファイルサーバ2000は、クライアント(各X線CTシステムにおける操作コンソール200や端末4000等)からの依頼でファイルの書き込み、読み出しを行うのが目的であるため、表示品位は高くなくても良い。つまり、VGA(640×480ドット)クラスの表示能力であれば充分で、表示に関しては安価なもので構わない。2007、2008はキーボード及びマウスである。2010はネットワーク3000に接続するためのネットワークインターフェースである。
【0036】
次に、図1における端末4000(4001)の構成を図4にしたがって説明する。
【0037】
図示に示す如く、その構成は、ファイルサーバ2000と論理的にはほぼ同じ構成となっている。図示において、4001は端末4000(4001)の全体の制御を司るCPUであり、クライアントOSを動作するものであれば良い。4002はブートプログラムを格納しているROM、4003はCPU4001のワークエリアとして使用されるRAMであり、ここにクライアントOS(例えば米国AT&Tが開発したUNIXや、米国マイクロソフト社が提供するWindows等)がロードされる。4004は上記OSや、ファイルサーバ2000にアクセスしたりするクライアントプログラム(後述)を格納しているハードディスクドライブ(HDD)である。4005は表示コントローラであり、診断に際に詳細に像を表示するため、操作コンソール200と同程度の表示能力を備えるものである。4006は、表示コントローラ4005のVRAMに展開されたイメージを表示するCRTである。4007、4008はキーボード及びマウスである。4010はネットワーク3000に接続するためのネットワークインターフェースである。
【0038】
以上が、図1に示した医療用画像システムを構成するX線CTシステム1000乃至1002、ファイルサーバ2000、端末4001、4002の構成である。
【0039】
次に、実施形態における特徴部分である後(あと)処理について説明する。後処理とは、一旦、再構成されたX線断層像に対して、医師或いは技師等が、その像を目的に応じて加工する等の処理を言う。例えば、再構成されたX線断層像に対して、ノイズリダクション処理やエッジ強調、3D像の作成、任意の断面の像を作成、動画像の作成等を挙げることができる。また、Fusion(画像の重ね合わせ)、IVI(Interactive Vascular Imaging)も含まれる。
これらの処理は、文字通り画像処理となるが、その演算はX線断層像を再構成する場合とほぼ同等か、場合によってはそれより遥かに複雑で時間のかかる処理もある。時間のかかる処理の代表的なものとしては、動画像作成処理が挙げられる。特に、3D動画像については、高い演算能力を必要とする。3D動画像を簡単に説明すると次の通りである。
【0040】
1mm厚のX線断層像をZ軸(被検体の搬送方向を言う)に沿って1mm毎に再構成していた場合、それらの像をそのZ軸位置に沿って接続することで、3Dオブジェクトを規定することができる。このオブジェクトを、例えばx,y,z軸の座標系上の或る視点位置(開始視点位置)から他の視点位置(終了視点位置)まで変化させたとしたとき、その3Dオブジェクトがどのように見えるかを調べるには、開始視点位置及び終了視点位置間の、幾つもの各視点位置における2次元像を作成する必要がある。例えば、自然な動画像を再現するには30フレーム/秒程度で再現する必要があるので、1分の3D動画像を作成する場合であっても実に1800(=30×60)フレームを作成しなければならない計算になる。
【0041】
また、エッジ強調処理でも、一度に多数のX線断層像について行う場合も同様である。
【0042】
通常、これらの後処理は、端末4000(或いは4001)を操作した医師等が、その場で、その指示を与えることになる。したがって、端末4000(4001)のCPU4001は高速なプロセッサが要求されるし、場合によってはDSPを1つ乃至複数搭載することが必要となる。
【0043】
本実施形態の特徴は、端末4000に、このような高度で高速なハードウェアを必要としないことを実現することにある。以下、その実現手段を詳細に説明する。
【0044】
発明者は、図1に示すような医療用画像システムにおける、各X線CTシステム1000乃至1002における操作コンソールの存在に着目した。すなわち、各操作コンソールはX線断層像の再構成処理するだけの必要な演算能力を有していることに着目し、これを活用しようとするものである。しかも、各操作コンソール200における最も負荷のかかる処理はX線断層像の再構成処理であって、その時間は極々短い時間であって、それ以外のスキャン計画を設定する等ではCPU51にかかる負荷は軽く、待機状態では実質的に0に近いものである。
【0045】
そこで、端末4000の操作者(医師等)が、ファイルサーバ2000にアクセスし、必要とする患者のX線断層像を表示させる等した後、後処理を指示したとき、その時点で比較的負荷が少ないX線CTシステムの操作コンソールを見つけ出し、その操作コンソールでもって後処理である画像処理を依頼するようにした。
【0046】
負荷の少ない操作コンソールの見つけ出す方法であるが、UNIXを用いたネットワーク(TCP/IPプロトコル)では、ログイン先のマシンで、psコマンドを用いることでそのマシンのCPUの負荷率を検出できるので、実施形態ではこれを用いて相手先マシン(実施形態での操作コンソール)の負荷率を検出するようにした。なお、マシン内のCPUの負荷率を検出する技術には、これ以外の公知のものがあるので、勿論それを活用しても構わないので、これによって本発明が限定されるものではない。特に、実施形態のようなシステム環境では、X線CTシステムの操作コンソール内のCPUの単位時間当たりの稼働率が最大になるのは、これまで説明したようにX線断層像の再構成処理中であるので、実際は、X線断層像を再構成しているか否か程度の粗い負荷率を検出できさえすればよい。したがって、以下では、各操作コンソールのCPUの負荷率については、適当な閾値を設定して、それより大きいか否か、すなわち、負荷率が高いか低いかという表現を用いて説明する。
【0047】
さて、端末4000上で後処理の指示を行うと、上記のようにしてネットワーク3000に接続されている各X線CTシステムの操作コンソールについての負荷率をそれぞれ求め、それに応じて後処理を依頼する操作コンソールを決定する。依頼する操作コンソールの最大数は、その時点での負荷率の低い操作コンソールの数であるが、例えば1枚のX線段像層についてのエッジ強調処理を行う場合には、依頼する操作コンソールはむしろ1つで良い(複数に分散させると返って時間がかかる)。また、複数のX線断層像についてエッジ強調処理を行う場合には、負荷率の低い操作コンソールの数で除算し、その数のエッジ強調処理を各操作コンソールに分散させる。いずれにしても、エッジ強調処理を依頼する場合には、エッジ強調しようとするX線断層像の所在を示すデータ(ファイルサーバ2000内のX線断層像を格納したファイルのアドレスとファイル名)と、エッジ強調の度合を示すパラメータを各操作コンソールに通知することになる。また、エッジ強調処理後のX線断層像は、端末4000に送り返すのではなく、ファイルサーバ2000とするため、その格納先として、ファイルサーバ2000のアドレスを指定しておく。これ以外の画像処理についても同様である。
【0048】
また、3D動画像を作成の場合には、連続するフレームを1つの操作コンソールで作成した方が都合が良い。したがって、例えば1分の動画像を作成する場合であって、負荷率の低い操作コンソールが2つ見つかった場合には、前半と後半の30秒ずつを、それぞれの操作コンソールに依頼すれば良い。このとき、それぞれの操作コンソールで動画像作成に必要なデータ(オリジナルのX線断層像の格納位置を示すデータ)及びパラメータ(視点の開始位置と終了位置等)をそれぞれの操作コンソールに通知する。また、分担して出来上った部分的な動画像の格納先としてファイルサーバ2000を指定するのは、上記のエッジ強調処理のときと同じである。なお、動画像のファイル形式としては、ファイルサイズを小さくでき、画質的に優れるMPEGが望ましいが、勿論、それ以外であっても構わない。
【0049】
以上の処理を実現するためには、各X線CTシステム1000乃至1002の操作コンソールには、端末4000や4001等から要求された後処理を実現するためのプログラムが格納されている必要がある。図2に示した補助プログラムはこの処理のためのプログラムである。すなわち、この補助プログラムは、端末4000等からの要求があったとき、その後処理を行うものである。
【0050】
そこで、先ず、操作コンソール200における補助プログラムの動作処理手順を説明し、その後で、端末4000(4001も同様)の動作処理手順を説明する。なお、X線CTシステムとしての操作コンソール200における動作処理そのものは先に説明したとおり公知の手順であり、その再構成処理も公知であるので、ここでの説明は省略する。ただし、再構成して出来上ったX線断層像とそのときのスキャンに関する関するデータ(患者名やスキャン計画に関するデータ)をファイルサーバ2000に格納する処理は操作者によって既に行われているものとする。
【0051】
図5は各X線CTシステム1000乃至1002における操作コンソールにおける補助プログラムの手順を示すフローチャートである。
【0052】
先ず、ステップS1で、ネットワーク上の端末4000、4001等から後処理の依頼があったか否かを判断する。後処理の依頼があったと判断した場合には、ステップS2に進み、依頼のあった後処理に必要なデータを受信する。受信するデータの内容は、後処理の種別、後処理を行う場合のパラメータ、例えばエッジ強調処理であればエッジ強調の度合を示すパラメータ、動画像であれば動画像を生成するためのフレーム数と視点開始位置と終了位置等、対象となるX断層像の所在位置とそのファイル名(複数可)、そして、後処理が完了した場合の格納先アドレス(ファイルサーバ2000のディレクトリ名とファイル名)である。
【0053】
ステップS3では、この受信したデータを解析し、如何なる後処理を行うか等の解析を行う。
【0054】
ステップS4では、解析結果に基づいて後処理を行う。このステップS4での後処理では、指定された対象となるX線断層像のファイルをファイルサーバ2000からの読み取り(ダウンロード)、その読み取ったX線断層像に基づいて各種画像処理を行うことになる。
【0055】
ステップS5では、要求された後処理が完了したか否かを判断する。否の場合には、ステップS4に戻り、後処理を継続することになる。なお、ステップS5における判断は、要求された枚数のX線断層像に対する処理が完了したか等で判断すればよい。
【0056】
こうして、後処理が完了すると、その処理結果を、先のステップS3で解析して得られた格納先(ファイルサーバ2000)に格納(アップロード)し、本処理を終える。
【0057】
次に、実施形態における端末4000(4001も同様)の動作処理手順を図6のフローチャートにしたがって説明する。
【0058】
先ず、ステップS11で、ファイルサーバ2000に格納されている目的とする患者のX線断層像のファイル名一覧を表示させ、その中の所望とするファイルを選択(例えばマウス4008によるダブルクリック等)することで、そのX線断層像を表示する、という閲覧処理を行う。
【0059】
ファイル名一覧が表示された状態で、表示画面上の「後処理」のプルダウンメニュー、例えばノイズリダクション、エッジ強調、3D像の作成、任意断面像作成、動画像の作成等のいずれかがマウス4008等で指定されたことが検出された場合(ステップS12)、処理はステップS13に進むことになる。
【0060】
次いで、ファイル一覧の中から、選択した後処理を行うファイルを選択する。選択するファイルは1つでも複数でも良い。また、或るホルダー(ディレクトリ)内の全ファイルを選択する場合には、そのホルダーそのものを選択することで実現するようにした。
【0061】
この選択作業が終了すると、ステップS14に進み、ネットワーク3000上の各X線CTシステムの操作コンソールの中から負荷率が低いものを探し出す。低負荷率の操作コンソールの探し方は先に説明した通りである。これによって低負荷率の操作コンソールが発見できた場合、その操作コンソールのネットワーク上でのIPアドレスを、一時的にRAM4003に格納しておく。
【0062】
次いで、ステップS15に進み、選択された後処理を依頼する操作コンソールを決定する。対象となるX線断層像の数nが、低負荷率の操作コンソールの数mに対してn<mの関係にある場合には、予め設定された優先順位の上位n個の操作コンソールに1つのX線断層像を後処理を依頼すべく決定する。また、n>mの場合には、n/m個のX線断層像をm個の操作コンソールに均等に割り振るようにする。ただし、n/mに余りがでる場合もあるので、その余り分を優先順位の上位にある操作コンソールに依頼するように決定する。なお、3D動画像を作成するような場合には、低負荷と判断されたすべての操作コンソールに共通のX線断層像のファイルを提供する必要がある。
【0063】
こうして、後処理を依頼する操作コンソールが決定されると、ステップS16で、それぞれの操作コンソール毎に、後処理の要求メッセージ(依頼する後処理の種別とそれに用いられるパラメータ、対処となるファイルの所在、後処理が完了した場合の格納先とファイル名等)及びを作成する。次いで、ステップS17において、上記のステップS15で決定した操作コンソールにそれぞれの要求メッセージを送信する。
【0064】
この結果、要求した操作コンソールは、先に説明した手順(図5)にしたがって、要求内容にしたがって後処理を開始することになる。したがって、端末4000は、ステップS18で、要求したファイルがファイルサーバ2000の指定された箇所に指定されたファイル名で格納されたか否かを待つ。
【0065】
そして、そのファイルが格納されていることが判明した場合には、ステップS19に進んで、CRT4006に表示し、本処理を終える。なお、動画像の場合、複数の部分的な動画ファイルが作成されるので、個々の部分的な動画像ファイルを接続する処理は、端末4000側で行えば良い。
【0066】
以上説明したように本発明によれば、X線CTシステムで再構成して得られたX線断層像に対する後処理を行わせる場合、その依頼元である端末に高速なハードウェアを搭載していなくても、その後処理の結果を短時間で再現できるようになる。また、X線CTシステムにおける各操作コンソール内のCPU51についての稼働率を上げることが可能となる。
【0067】
特に、上記の実施形態で説明したように、複数のX線CTシステムを導入している場合には、各操作コンソールに後処理の分散が行われることになるので、後処理の結果を得るまでの時間を更に短縮させることが可能となる。
【0068】
なお、上記実施形態では、ステップS18でファイルサーバ2000に目的とするファイルが格納されているか否かについて判断するようにしたが、例えばファイルサーバ2000に、メールサーバを導入し、そのメールサーバが後処理完了の通知をメールで端末4000に通知するようにしても良い。
【0069】
また、分散処理可能なコンソールがいくつあるのかを予め把握できるほうが、コンソールの選択をすばやく行える。従って、例えば、システムドライブのetc/hostsというテキストファイルに予め各コンソールのIPを記入しておく等が望ましい。
【0070】
また、psコマンドを用いるとCPUの稼働率の他に、CPU時間を消費しているプロセスのプライオリティがわかる。従って、後処理よりも高いプライオリティのプロセス(例えばスキャン)が動作しているかどうかも併せて判断し、もし後処理よりも高いプライオリティのプロセスが動作中の場合にはそのコンソールは対象外にすることが望ましい。
【0071】
また、実施形態では、端末400番台からコンソール200番台へ依頼する例を説明したが、200番台どうしや、200番台から400番への依頼を行うようにしても構わない。
【0072】
また、更に実施形態では、ローカルネットワークについて説明したが、外部(インターネット等)に接続されたコンソールも分散処理可能にしても構わない。この場合、pingコマンドにて外部コンソールの距離を確認できるほうが望ましい。
【0073】
また、分散処理可能なコンソールが自身以外に存在しない場合には、自身の装置で行うようにしても構わない。
【0074】
また、上記実施形態では、医療用画像データ取得システムとしてX線CTシステムを例にし、そのX線CTシステムを複数備える医療用画像システムについて説明したが、本発明はかかる点に限定されるものではない。例えば、MRI(磁気共鳴画像)システムでも、被検体をスキャンしてその断層像の再構成処理するものであり、その演算はX線CTにおける操作コンソールと同様、高速な演算能力を有するものであるから、X線CTシステムの代わりにMRIシステムを適用しても構わない。
【0075】
また、X線CTシステム及びMRIシステム等の相異なる医療用画像データ取得システムが混在したシステムに適合しても構わない。この場合、各システムにおける操作コンソールに、上記の補助プログラムを導入しておけば良いだけである。
【0076】
また、実施形態ではファイルサーバ2000と端末4000(4001)とを別装置として説明したが、端末4000とファイルサーバ2000とは同一装置で実現しても構わないし、操作コンソールがファイルサーバとして機能するようになっていても構わない。
【0077】
また、実施形態ではネットワーク等のハードウェアを必要とするものの、それらは既存の資源を活用すれば良く、実施形態の機能を実現する大部分は端末或いは操作コンソールに導入されるプログラムによるところが大である。したがって、本発明はかかる機能を有するプログラムをもその範疇とするものである。また、コンピュータにプログラムを導入する場合、通常、フロッピーディスクやCD−ROM等の記憶媒体を装置にセットして、HDDにコピー或いはインストールするものであるので、かかる記憶媒体も本発明の範疇に含まれるものである。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、被検体をスキャンして被検体内の構造に関するデータを得てその断層像を得る医療用画像データ取得システムがネットワークに接続されているシステムにおいて、当該ネットワーク上の端末の構成を簡単なものとしつつ、高速な後処理を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態における医療用画像システムの全体構成図である。
【図2】実施形態におけるX線CTシステムのブロック構成図である。
【図3】実施形態におけるファイルサーバのブロック構成図である。
【図4】実施形態における端末のブロック構成図である。
【図5】実施形態における操作コンソールに導入された補助プログラムの処理手順を示すフローチャートである。
【図6】実施形態における端末の処理手順を示すフローチャートである。
Claims (10)
- 被検体に関するデータを取得し、該被検体の画像を再構成する複数の医療用画像データ取得システムと、当該医療用画像データ取得システムで再構成された画像を表示する端末とをネットワークを介して接続する医療機器システムであって、
前記複数の医療用画像データ取得システムは、被検体の内部に関するデータを取得するためのスキャン装置と、当該スキャン装置で得られたデータに基づいて画像を演算によって再構成すると共に、後処理を実行する後処理実行手段をそれぞれ備える操作コンソールとを含み、
前記端末は、再構成した画像に対する後処理を指示する指示手段と、前記操作コンソールのCPUの稼働状況に基づいて前記後処理を依頼する操作コンソールを前記複数の医療用画像データ取得システムにおける操作コンソールの中から少なくとも1つ決定する決定手段と、該指示手段で指示された後処理を、前記決定手段で決定した操作コンソールに要求する要求手段とを備えることを特徴とする医療機器システム。 - 前記決定手段は、指示された後処理の内容に応じて、前記後処理を依頼する操作コンソールを決定するものであることを特徴とする請求項1に記載の医療機器システム。
- 前記ネットワークに接続されており、前記医療用画像データ取得システムで再構成された画像を格納するファイルサーバを更に備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医療機器システム。
- 前記後処理は、ノイズリダクション処理、エッジ強調処理、3D像の作成、任意の断面の像を作成及び動画像の作成のうち少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の医療機器システム。
- 前記スキャン装置は、X線CTにおけるガントリ装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の医療用画像データ取得システム。
- 被検体の内部構造に関するデータを取得するためのスキャン装置と、被検体を該スキャン装置に向けて搬送する搬送装置と、前記スキャン装置及び搬送装置を制御し、前記スキャン装置からのデータに基づいて断層像を再構成するとともに、ネットワークに接続される操作コンソールとでそれぞれ構成される複数の医療用画像データ取得システムと、
前記ネットワークに接続され、前記医療用画像データ取得システムで再構成された断層像を記憶管理するファイルサーバとで構成される医療機器システムにおけるネットワーク端末であって、
前記ファイルサーバに格納されている再構成された断層像に対して、後処理を指示する指示手段と、
前記操作コンソールのCPUの稼働状況に基づいて前記後処理を依頼する操作コンソールを前記複数の医療用画像データ取得システムにおける操作コンソールの中から少なくとも1つ決定する決定手段と、
該指示手段で指示された後処理を、前記決定手段で決定した操作コンソールに要求する要求手段と、
要求した後処理結果を表示する表示手段と
を備えることを特徴とする医療機器システム用のネットワーク端末。 - 前記後処理は、ノイズリダクション処理やエッジ強調、3D像の作成、任意の断面の像を作成、動画像の作成が含まれることを特徴とする請求項6に記載の医療機器システム用のネットワーク端末。
- 被検体の内部構造に関するデータを取得するためのスキャン装置と、被検体を該スキャン装置に向けて搬送する搬送装置と、前記スキャン装置及び搬送装置を制御し、前記スキャン装置からのデータに基づいて断層像を再構成するとともに、ネットワークに接続される操作コンソールとでそれぞれ構成される複数の医療用画像データ取得システムと、前記ネットワークに接続され、前記医療用画像データ取得システムで再構成された断層像を記憶管理するファイルサーバとで構成される医療機器システム用のネットワーク端末の制御方法であって、
前記ファイルサーバに格納されている再構成された断層像に対して、後処理を指示する指示工程と、
前記操作コンソールのCPUの稼働状況に基づいて前記後処理を依頼する操作コンソールを前記複数の医療用画像データ取得システムにおける操作コンソールの中から少なくとも1つ決定する決定工程と、
該指示工程で指示された後処理を、前記決定手段で決定した前記医療用画像データ取得システムの操作コンソールに要求する要求工程と、
要求した後処理結果を表示する表示工程と
を備えることを特徴とする医療機器システム用のネットワーク端末の制御方法。 - 被検体の内部構造に関するデータを取得するためのスキャン装置、被検体を該スキャン装置に向けて搬送する搬送装置、及び、前記スキャン装置及び搬送装置を制御すると共に前記スキャン装置からのデータに基づいて断層像を再構成し、ネットワークに接続される操作コンソールとでそれぞれ構成される複数の医療用画像データ取得システムと、前記ネットワークに接続され、前記医療用画像データ取得システムで再構成された断層像を記憶管理するファイルサーバとで構成される医療機器システムにおけるネットワーク端末用のコンピュータプログラムであって、
前記ファイルサーバに格納されている再構成された断層像に対して、後処理を指示する指示工程のプログラムコードと、
前記操作コンソールのCPUの稼働状況に基づいて前記後処理を依頼する操作コンソールを前記複数の医療用画像データ取得システムにおける操作コンソールの中から少なくとも1つ決定する決定工程のプログラムコードと、
該指示工程で指示された後処理を、前記決定手段で決定した前記医療用画像データ取得システムの操作コンソールに要求する要求工程のプログラムコードと、
要求した後処理結果を表示する表示工程のプログラムコードと
を備えることを特徴とする医療機器システムにおけるネットワーク端末用コンピュータプログラム。 - 請求項9に記載のコンピュータプログラムを格納することを特徴とする記憶媒体。
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