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JP4823764B2 - 電磁ノイズをフィルタするための集積型マイクロエレクトロニクス構成要素、およびそれを備える無線周波数伝送回路 - Google Patents
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JP4823764B2 - 電磁ノイズをフィルタするための集積型マイクロエレクトロニクス構成要素、およびそれを備える無線周波数伝送回路 - Google Patents

電磁ノイズをフィルタするための集積型マイクロエレクトロニクス構成要素、およびそれを備える無線周波数伝送回路 Download PDF

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Description

本発明は、無線周波数電磁波用の伝送線路素子を形成する導体を備える集積型マイクロエレクトロニクス構成要素と、特に磁気共振によって電磁ノイズをフィルタするための手段とに関するものであり、前記電磁ノイズをフィルタするための手段は、強磁性材料層を含む。本発明はまた、そうした構成要素を備える無線周波数伝送回路に関する。
非特許文献1は、強磁性共振の原理を用いたRF集積フィルタを構成するコプレーナ伝送線路と関連付けられる、非晶質磁性材料(CoNbZr)膜の寸法付けの影響について検討している。磁気ストライプの形のそうした磁性膜は、伝送線路の阻止帯域内で基本信号の高調波を減衰させる。ただし減衰量は、50μmの幅と15mmの長さと2μmの厚さとを有するストライプの場合、6GHz付近で−3dBを超えることはない。磁性膜の全体容量を大きくすることが減衰を改善し、一方、その厚みを増やすことが共振周波数を高める。しかし200μmを超えると、もはやストライプの幅は減衰に影響を及ぼさなくなり、その結果、もはや阻止帯域のモードを制御することができなくなり、周波数の調整はもはやストライプの実寸法に単純に依存しなくなる。
非特許文献2では、線路幅に関して磁性面を過剰に寸法付けする(over−dimensioning)ことによって得られる組み合わせられた容量効果によって、高周波数でのダイナミクスを高めることが提唱されている。その結果、接地平面と重なる部分が容量効果にきわめて大きく寄与するようになる。しかし、高いジャイロ磁気共振が小さい横方向寸法を必要とし、一方、高周波数の容量効果が大きい寸法を必要とする限り、これらの装置を最適化することは難しい。
実際には、強磁性共振を用いる既知の装置は、ジャイロ磁気効果だけで2GHz超の周波数範囲を得ることができない。十分な吸収容量を得るためには、それらはさらに、一般に5〜15mmの間に含まれる比較的大きい線路長を必要とする。
非特許文献3は、より高い周波数においてモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)の形で動作するフィルタの製造について述べている。これらの構成要素は、72kA/mの外部場の作用下で、約15GHzの共振周波数に対して約35dB/cmの減衰を得ることを可能にする金属強磁性材料(鉄またはパーマロイ)のマグネトロンスパッタリング堆積を使用する。したがって、これらの構成要素は、組み込むことができない補助磁場の供給源を必要とし、したがって、この解決策を完全な集積型システムに適用することはできない。
Ki Hyeon Kim等の論文"Dimensional effects of the Magnetic Film on Coplanar Transmission Line for RF Noise Suppression",IEEE Transactions on Magnetics,2004年7月,第40巻,p.2847−2849 Ki Hyeon Kim等の論文"RF Integrated Noise Suppressor Using Soft Magnetic Films",IEEE Transactions on Magnetics,2004年7月,第40巻,第4号,p.2838−2840 Bijoy Kuanr等の論文"Iron and Permalloy based magnetic monolithic tunable microwave devices",Journal of Applied Physics,2003年5月15日,第93巻,第10号,p.8591−8593
本発明の一つの目的は、これらの欠点を示さない、とりわけ、補助磁場の供給源を必要とせずに高い周波数範囲における動作を可能にする集積型マイクロエレクトロニクス構成要素を提供することである。
本発明の他の目的は、少なくとも1つのこのタイプのマイクロエレクトロニクス構成要素を備える伝送回路を提供することである。
本発明によれば、
無線周波数電磁波用の伝送線路素子を形成する少なくとも1つの導体と、電磁ノイズをフィルタするためのフィルタ手段であって強磁性材料層を有する手段とを備える集積型マイクロエレクトロニクス構成要素であって、前記磁性材料層が、隣接する強磁性材料層に一軸磁気異方性を生じさせるように、前記強磁性材料が800kA/m以上の飽和磁化値を有し、前記磁気ノイズをフィルタするための手段は、前記導体を囲み、かつ少なくとも前記強磁性材料層と前記磁性材料層との重ね合わせによって形成される磁気回路で形成されることを特徴とする構成要素が提供される。
また、本発明によれば、
少なくとも1つの中央の伝送線路および2つの横の接地平面を備える伝送回路であって、上記本発明に係る構成要素を少なくとも1つ含むことを特徴とする伝送回路が提供される。
他の利点および特徴は、単に非限定的な例として示され、添付図面に図示される本発明の特定の実施形態についての以降の記述からよりはっきりと明らかになるであろう。
図1〜3に示される特定の実施形態では、MMICタイプの集積型マイクロエレクトロニクス構成要素Cが基板1を備え、その上に絶縁材料層2が堆積されている。信号伝送線路素子を構成する導体3は、層2の中に組み込まれている。図2および3では、構成要素Cは、導体3に平行でその両側に配置された2つのコプレーナ接地平面4を備える伝送回路内に組み込まれている。図3では、導体3はその端部にコンタクトスタッド5を含み、接地平面4も同様である。
導体3は、その端部に配置された2つのコンタクトスタッド5の間で、通常は1つまたは複数の漂遊周波数(stray frequency)で構成され、かつ伝送線路を通過する波に関連付けられる電磁ノイズをフィルタするように設計された磁気回路6によって囲まれている。図2に示される好ましい実施形態では、磁気回路6は閉磁気回路であり、すなわち空隙がなく、導体3を完全に囲んでいる。代替実施形態(図13および14)では、磁気回路6は1つまたは複数の空隙を有することができる。ただし、それは導体3を実質的に完全に囲んでいる。
すべての場合において、磁気回路6の壁は、少なくとも2つの層、すなわち強磁性材料fの層7と磁性材料mの層8との重ね合わせによって形成される。電気導体3に関して、層7および8の順序は重要ではない。
図4および5の代替実施形態に示されるように、磁気回路6は、複数の強磁性材料fの層7と磁性材料mの層8とを互い違いにすることによって形成されてもよい。したがって、より一般的な方法では、磁気回路6の壁は外側から、図4に示されるような層の重ね合わせ(f/m)n、図5に示されるような(m/f)nまたは(m/f/m)nによって形成されてもよい(nは1以上の整数)。
磁性材料mの層8と強磁性材料fの層7とを関連付けると、例えばmが反強磁性層である場合の境界面における交換結合作用によって、隣接する強磁性材料fの層に一軸磁気異方性を生じさせる、またはその本来の異方性を高める。
この現象は、反強磁性材料の2つの薄層間における本来ソフトではない強磁性材料(CoFe)の薄層の特性について検討した、B.Viala等の論文“AF−Biased CoFe Multilayer Films with FMR Frequency at 5GHz and Beyond”,IEEE Transactions on Magnetics,2004年7月,第40巻,第4号,p.1996−1998で言及されており、論文の文脈では、RF回路に使用されるインダクタの磁気共振周波数を高めることについて述べている。
したがって、好ましくはRF伝送線路またはRF伝送線路素子として働く電気導体3を囲む閉磁気回路6は、ジャイロ磁気共振効果(図11に示される動作モード時)または波長短縮効果(図12に示される動作モード時)に基づく磁気的なマイクロ共振器を形成する。伝送線路によって生成される電磁場は、マイクロ共振器内部の最大値に制限される。
特に強磁性のインダクタを形成するために、通常マイクロエレクトロニクスにおいて用いられる従来型の均一な異方性の軟強磁性材料および合金は、比較的低い周波数(最大1GHzまで)での利用を可能にするだけである。確かに、これらの材料は最大約1GHzの固有共振周波数を与えるだけである。一方、強磁性材料層fと反強磁性材料層mとを関連付けると、例えば40kA/m(または1Oe=(1000/4π)A/mであるC.G.S単位ではHk≧500Oe)以上の高い一軸異方性Hkと、Ms≧800kA/m(すなわち、4πMs≧10kOe)、好ましくは最大値が約1920kA/m(すなわち、4πMs≧24kOe)のきわめて強い飽和磁化との組合せを可能にし、それが10GHz以上の固有共振周波数を得ることを可能にする。
2つの層7と8とは、まったく別々の機能を有する。したがって、強磁性材料fでできた層7は何よりもまず、できるだけ高い飽和磁化を確保する機能を有する。強磁性材料はソフトである必要はなく、現時点で知られている最も強い磁化を示すコバルトと鉄との合金CoFeによって形成されることが好ましい。しかし、これらの材料は本来ソフトではないため、これまでRFの用途には使われていなかった。実際に、これらは約3kA/m(すなわち40Oe)のきわめて高い抗電界Hcを有し、一方、例えばパーマロイなど従来型のソフトな材料は、一般に約80A/m(1Oe)以下の値によって特徴付けられる。鉄とコバルトとの合金は、それが本来のものであれ、磁場の下で従来の堆積工程によってもたらされるものであれ、一軸磁気異方性を有してはおらず、したがって初めは強磁性共振効果を生じさせるのに必要な動的特性を示さない。
層7を形成する強磁性材料は、鉄、コバルト、鉄および/またはコバルトベースの合金とから選択されることが好ましい。それがFe65Co35、Fe50Co50およびFe90Co10など鉄とコバルトとをベースにする合金によって形成されると有利である。現在のところ、Fe65Co35合金が、約1920kA/m(すなわち4πMs≧24kOe)という最も高い飽和磁化Msを与える。
特定の実施形態では、強磁性材料層7は、前述の合金を、少量の、有利には重量で1%未満の誘電体材料、例えばアルミナ(Al2O3)などと混合することによって電気的に絶縁状態にされる。その場合、材料は粒形であることが好ましい。
磁性材料mの層8は、強磁性材料層7の異方性を確保する機能を有する。好ましい実施形態では、磁性材料は反強磁性材料である。使用される反強磁性材料は、ベースのマンガン(Mn)と、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、プラチナ(Pt)およびイリジウム(Ir)から選択される元素とを有する合金であることが好ましい。これらがニッケル、および/または鉄、および/または酸化コバルトから得られると有利になることがある。
磁性材料mの層8は、永久磁石タイプの硬磁性材料でできていてもよい。例えばその場合、この層の材料は、鉄/サマリウム(Fe/Sm)、コバルト/サマリウム(Co/Sm)、コバルト/プラチナ(Co/Pt)、コバルト/クロム(Co/Cr)、および鉄/ネオジム/ホウ素(FeNdB)合金から選択されてもよい。
磁性層および強磁性層が、例えば陰極スパッタリング、蒸着またはイオンスパッタリングなどのスパッタリングによって形成されると有利である。
図6および7は、2つのNiMn層8の間にCoFe(それぞれFe65Co35、Fe50Co50およびFe90Co10)の層7を有する閉磁気回路6について、強磁性材料層7および磁性材料層8のそれぞれの厚さに対する強磁性共振周波数fFMRの変化を示している。図6では、反強磁性材料層8の厚さeAFは、一定に500オングストローム(10−10m)に保たれている。その結果、強磁性材料の薄層7の厚さeが2000オングストロームから100オングストロームになると、強磁性共振周波数は3GHzから10GHzに変化する。図7では、強磁性材料層7の厚さeは、一定に500オングストロームに保たれている。強磁性共振周波数は、初めは(選択された特定のCoFe合金に応じて)1.8〜3.5GHzの間に含まれるが、反強磁性材料層8の厚さeが100オングストロームから600オングストロームになると、約5GHzまで増大する。
これらの変化を考慮すると、層7および8の厚さを調整することによって周波数を適応させるように、磁性材料および強磁性材料の層のそれぞれの厚さは企図される用途に従って選択されてもよい。異なる層7および8がすべて同じ厚さを有していても、異なる厚さを有していてもよい。
図8〜10は、様々な用途での周波数fに対する減衰量S21の変化を示す図の上に、(黒い点で表される)動作点の選択を示している。例えば図8では、層7および8のそれぞれの厚さは、ただ1つの共振ピークがフィルタされる周波数に集中されて、ただ1つの帯域消去フィルタ機能を果たすように選択されている。図9では、層7および8のそれぞれの厚さは、重なりのない別々の共振ピークがフィルタされる異なる周波数に集中されて、多重帯域消去フィルタ機能または帯域通過機能を果たすように選択されている。適切な2つまたは3つの厚さの選択は特に、2重または3重の帯域消去フィルタ機能に対して2つまたは3つの別々の共振ピークを定めることを可能にする。
これらの様々なタイプのフィルタ機能は特に、
−局所的な発振器の本来の周波数に関連付けられる、少なくとも1つの漂遊周波数からのスペクトル帯域をクリーンにする(clean)ことが求められる周波数ミキサ、
−少なくとも1つの基本信号の高調波を除去することが求められる伝送回路、
−そのチャネル間絶縁を改善することが求められる多重チャネル伝送システム、
−そのスペクトル純度を高めることが求められる発振器・・・
に用いることができる。
図10は、特に低域通過フィルタおよびノイズ抑制フィルタ向けの、高い方のスペクトル帯域における信号伝送をなくすように設計されたフィルタ機能を果たす、重なりを伴う複数の共振ピークの組合せを示している。
図11および12は、周波数fに対する磁気損失μ”の変化を実線で表す図の上に動作点の選択を示しており、3つの別々の共振ピークそれぞれが破線で表される異なる透磁率μ’に対応している。
図11に示すように、導体3がRF伝送線路素子またはRF伝送線路を構成する構成要素は、その吸収帯域内で使用されてもよく、動作点は磁気共振周波数に集中される。また図12に示すように、それは、線路のインダクタンスおよび特性値を高め、かつ/または信号波長を短くすることによって線路長を短縮するために、その吸収帯域の前に用いられてもよい。その結果、そうした伝送線路素子が、マイクロ波の用途向けの伝送線路に使用されることが可能になる。これは特に、既存の回路(RLCフィルタ、1/2波長および1/4波長線路・・・)の性能およびコンパクト性を改善し、新しい機能性を生じることを可能にする。
さらに、層7と8を関連付けることは、動的な目的のために用いられる交換結合から生じる、トラップ方向から90°の位置での磁化のコヒーレントな回転を可能にする。強磁性材料層7の磁化は、交換結合による強いトラップによって準飽和状態に保たれる。したがって、層は自然に単一ドメインタイプのものになり、その結果、通常はドメイン内の磁化分布に結びつけられる諸問題を克服することができる。その結果、理論的な散逸挙動が準最適になり、トラップ方向から90°の位置での磁化の回転は、モーメントの分布が均一で、層にドメインがない理想的な理論的ケースにきわめて近くなる。
所期の用途に従って、異なる強磁性材料層7は、同一または反対のトラップ方向を有することができる。またこれらのトラップ方向は、必要に応じて同一または異なる向きに定められてもよい。
したがって、磁性および/もしくは強磁性材料の異なる層の厚さを別々に調整することによって、ならびに/またはトラップ方向および/またはそれらの面内の層の角度配向を調整することによって、周波数の調整が行われてもよい。一般に5〜20GHzに及ぶ周波数可変性は、特に層7および8のそれぞれの厚さを調整するだけで得ることができる。
構成要素は、マイクロエレクトロニクスで用いられる標準的な製造方法によって製造されてもよい。図13〜15は、導体3を囲む磁気回路6を製造するために実施可能な3つの代替実施形態を断面図として示している。
図13の代替実施形態では、基板1の中に空洞が形成される。この空洞は、平坦な底と、空洞内で上に向かって広くなる傾斜した2つの平坦な側壁とを有している。空洞が、例えばSi<100>シリコンでできた基板1の中に異方性エッチング(KOH)によって形成される場合、空洞の傾斜した側壁は水平面と54.7°の角度をなす。空洞の底および壁は、絶縁材料2によって覆われる。次いで、磁気回路6の下部が、空洞の底および壁の上に前記回路を構成する異なる層7および8の連続的な堆積によって形成される。絶縁材料2を新たに堆積させた後、導体の堆積とその後に続く平坦化とによって、空洞内部に導体3が形成される。次いで、その厚さが磁気回路6の空隙の厚さを制御する絶縁材料2の層が、空洞の上に平らに堆積される。次いで、この最後の絶縁体層の上に異なる層7および8を堆積させることによって、磁気回路6の上部を形成する平坦な壁が形成される。したがって図13に示すように、導体3のほぼ全体を囲む磁気回路6は、その下部と上部との間に2つの空隙を有している。
図14の代替実施形態では、基板1を覆う絶縁材料2の層の中に空洞が形成される。図13と同様に、この空洞は平坦な底と、上に向かって広くなる傾斜した2つの側壁とを有している。それは、水平面と10°〜45°の間に含まれる角度をなすパターンエッジにおける側面を表す、描画されたフォトレジスト(例えばPFRIX420 19Cp)からエッチングすることによって絶縁材料2の中に形成される。この角度は、例えばマスクとフォトレジストとの間の制御された距離と共に近接露光技術を用いて調整されてもよい。この制御された距離は、一般に10〜100μmの間に含まれる。他の実施可能な技術は、位相差マスクを用いることにある。次いで図13と同様に、磁気回路6の下部が、それを構成する異なる層7および8を空洞の底および壁の上に連続的に堆積させることによって形成される。絶縁材料2を新たに堆積させた後、導体の堆積とその後に続く平坦化とによって、空洞内部に導体3が形成される。次いで、その厚さが磁気回路6の空隙の厚さを制御する絶縁材料2の層が、空洞の上に平らに堆積される。次いで、この最後の絶縁層の上に異なる層7および8を堆積させることによって、磁気回路6の上部を形成する平坦な壁が形成される。
図15の代替実施形態では、異なる層7および8の連続的な堆積によって絶縁材料層2の上に形成される平坦な壁により、磁気回路6の下部が形成される。絶縁材料2の新しい層の堆積および平坦化の後、絶縁材料内に作成されたくぼみの内部に導体3が形成される。次いで、それが絶縁材料で覆われる。次いで絶縁材料は、平坦な上部の壁と、上に向かって狭くなる傾斜した2つの側壁とによって表される台形の形を有する磁気回路6の下部までエッチングされる。図14の実施形態と同様に、台形は、水平面と10°〜45°の間に含まれる角度をなすパターンエッジにおける側面を表す、描画されたフォトレジスト(例えばPFRIX420 19Cp)からエッチングすることによって絶縁材料2の中に形成される。この角度は、例えば、一般に10〜100μmの間に含まれる、マスクとフォトレジストとの間の制御された距離と共に近接露光技術を用いて、あるいは位相差マスクを使用することによって調整されてもよい。次いで、磁気回路の上部が、それを構成する異なる層7および8を、台形の平坦な上部の壁の上および傾斜した側壁の上に連続的に堆積させることによって形成される。回路6の上部はその下部と接触しており、したがって閉磁気回路6を形成する。
図14および15の代替実施形態は、傾斜した側壁と水平面とによって形成される角度が10°〜45°の間に含まれる値までそれらが低減されることを可能にするので、図13の代替実施形態と比べて有利である。これは、これらの傾斜した側壁の上に堆積された磁性材料の動的性能(高い透磁率)を保証する。
図15による代替実施形態は、傾斜した壁の傾斜度に関する限り最適な下部と、平坦な壁によって形成される最適な上部とを有する閉磁気回路6を得ることを可能にする唯一のものであるため、いっそう有利である。一方、閉磁気回路が必要とされる場合、図13および14の代替実施形態で用いられる製造方法を用いて、平坦な壁によって形成される上部を得ることはできない。
他の代替実施形態では、図15の構成要素の磁気回路6の側面部分が省略かれてもよく、したがって(図13および14に示すような)2つの空隙を有する磁気回路を形成する。
したがって、本発明による構成要素は、コプレーナ、マイクロストライプまたはトリウェハ(tri−wafer)のトポロジーに関係なく用いることが可能な磁気マイクロ共振器を形成する。こうした構成要素の製造は、マイクロエレクトロニクス技術および様々なタイプの基板(Si、SOI、セラミック、PCB、Kapton(登録商標)・・・)に適合している。
例えばフィルタする領域において、本発明によるコプレーナなトポロジーの構成要素は、−30dB/mmの最大減衰量および−3dB/mm未満の挿入損失で、フィルタの中心周波数を2〜20GHzに調整することを可能にする。
例えば図1による構成要素Cは、
−5〜150μmの幅と100〜1000μmの長さと0.5〜5μmの厚さとを有する導体3および接地平面4、
−導体3と閉磁気回路6との間の、1μm未満の厚さを有するベンゾシクロブテンベースの樹脂(BCB)によって形成される絶縁体2、
−FeCo合金の層7のそれぞれが0.01〜0.5μmの間に含まれる厚さを有し、NiMn合金の層8のそれぞれが0.01〜0.05μmの間に含まれる厚さを有する、図4に示した層7および8のスタック(f/m)n(ただし、nは1〜100の間に含まれる)、または0.1〜1μmの厚さを有する図5による層7および8のスタック(m/f/m)n
を備えることができる。
図16〜18は、少なくとも1つの構成要素Cを用いた無線周波伝送回路の様々な実施形態を示している。
図16による伝送回路は、構成要素Cの磁気回路6が、例えば磁気回路6を構成要素Cの両側に配置された接地平面4と接続する、横断する電気接続9によって接地されることにより、図3による伝送回路とは異なっている。これは、回路の吸収容量を高めることを可能にする。図16に示した代替実施形態では、3つの横断する電気接続9が各接地平面と関連付けられている。これらの端接続9の2つは磁気回路6の端部を関連付けられた接地平面の端部に接続し、一方、中央の第3の接続9は他の2つの間に配置されている。
図17による回路は、接地平面4のうちで2つの端部の電気接続9の間に配置される部分が削除されていることにより、図16による回路とは異なっている。
図16および17による回路では、図3と同様に、構成要素Cの導体3は、2つの横の接地平面4の間に配置された中央の伝送線路に属している。
伝送回路は、複数の構成要素Cを含むことができる。例えば図18および19による回路は、中央の伝送線路(10)と横の接地平面(4)との間にそれぞれ配置された2つの構成要素(C1、C2)を備えることにより、図3による回路とは異なっている。図18では、中央の伝送線路(10)と構成要素C1およびC2の導体3との間に電気接続は存在せず、一方、図19では、構成要素C1およびC2の導体3が、それらの端部のレベルで接続11によって中央の伝送線路に電気的に接続されている。また複数の構成要素C1(またはC2)は、中央の伝送線路10と接地平面4の一方との間に、例えば横並びにまたは上下に配置されてもよい。
本発明による構成要素の特定の実施形態の断面を示す図である。 図1による構成要素を含む伝送回路の特定の実施形態をA−Aに沿った断面で示す図である。 図1による構成要素を含む伝送回路の特定の実施形態をB−Bに沿った断面で示す図である。 本発明による構成要素の磁気回路の壁に関する一つの代替実施形態の断面を示す図である。 本発明による構成要素の磁気回路の壁に関する他の代替実施形態の断面を示す図である。 本発明による構成要素の磁気回路の壁を形成する強磁性層および磁性層のそれぞれの厚さに対する、強磁性共振周波数fFMRの変化を示す図である。 本発明による構成要素の磁気回路の壁を形成する強磁性層および磁性層のそれぞれの厚さに対する、強磁性共振周波数fFMRの変化を示す図である。 様々な用途での周波数fに対する減衰量S21の変化を表す図の上に、動作点の選択を示す図である。 様々な用途での周波数fに対する減衰量S21の変化を表す図の上に、動作点の選択を示す図である。 様々な用途での周波数fに対する減衰量S21の変化を表す図の上に、動作点の選択を示す図である。 様々な用途について、周波数fに対する磁気損失μ”の変化を実線で、透磁率μ’の変化を破線で表す図の上に、動作点の選択を示す図である。 様々な用途について、周波数fに対する磁気損失μ”の変化を実線で、透磁率μ’の変化を破線で表す図の上に、動作点の選択を示す図である。 本発明による構成要素の他の代替実施形態を示す図である。 本発明による構成要素の他の代替実施形態を示す図である。 本発明による構成要素の他の代替実施形態を示す図である。 本発明による少なくとも1つの構成要素を用いた伝送回路の一例を示す図である。 本発明による少なくとも1つの構成要素を用いた伝送回路の他の例を示す図である。 本発明による少なくとも1つの構成要素を用いた伝送回路の他の例を示す図である。 本発明による少なくとも1つの構成要素を用いた伝送回路の他の例を示す図である。
符号の説明
3:導体
4:接地平面
5:コンタクトスタッド
6:閉磁気回路
7:強磁性材料層
8:磁性材料層
10:中央の伝送線路
C1,C2:構成要素

Claims (15)

  1. 無線周波数電磁波用の第1の伝送線路素子を形成する少なくとも1つの第1の導体と、電磁ノイズをフィルタするためのフィルタ手段であって強磁性材料の層を有するフィルタ手段とを備える集積型マイクロエレクトロニクス構成要素であって、
    前記強磁性材料、800kA/m以上の飽和磁化値を有し、
    前記電磁ノイズをフィルタするための手段は、前記第1の導体を囲み、かつ少なくとも強磁性材料の前記層と磁性材料層との重ね合わせによって形成される磁気回路で形成され、これにより、磁性材料の前記層が、強磁性材料の隣接する層に一軸磁気異方性を生じさせる、
    ことを特徴とする構成要素。
  2. 前記第1の導体を囲む前記磁気回路が閉磁気回路であることを特徴とする請求項1に記載の構成要素。
  3. 前記第1の導体を囲む前記磁気回路は、少なくとも1つの空隙を有することを特徴とする請求項1に記載の構成要素。
  4. 前記強磁性材料は、約1920kA/mの飽和磁化値を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の構成要素。
  5. 前記磁気回路は、複数の強磁性材料でできた層と磁性材料でできた層とを互い違いにすることによって形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の構成要素。
  6. 前記磁性材料は反強磁性材料であり、
    前記磁性材料の層は、境界面における交換結合作用によって、強磁性材料の前記隣接する層に一軸磁気異方性を生じさせ、またはその本来の異方性を高める、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の構成要素。
  7. 前記反強磁性材料は、マンガンベースの合金と、ニッケル、鉄、プラチナおよびイリジウムから選択される元素とから製造される材料である、ことを特徴とする請求項6に記載の構成要素。
  8. 前記反強磁性材料は、ニッケル鉄および酸化コバルトの少なくともいずれかから製造される材料である、ことを特徴とする請求項6に記載の構成要素。
  9. 前記磁性材料は硬磁性材料であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の構成要素。
  10. 前記磁性材料が、鉄/サマリウムの合金、コバルト/サマリウムの合金、コバルト/プラチナの合金、コバルト/クロムの合金、および鉄/ネオジム/ホウ素合金の少なくともいずれかから製造される材料であることを特徴とする請求項9に記載の構成要素。
  11. 前記強磁性材料は、鉄ベースの合金、コバルトベースの合金、ならびに鉄およびコバルトベースの合金の少なくともいずれかから製造される材料であることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の構成要素。
  12. 前記強磁性材料は、Fe65Co35、Fe50Co50およびFe90Co10 の少なくともいずれかから製造される材料であることを特徴とする請求項11に記載の構成要素。
  13. 前記磁気回路は接地されることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の構成要素。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の少なくとも1つの構成要素と、
    前記第1の導体を間に挟む2つの横の接地平面と、
    備えることを特徴とする伝送回路。
  15. 無線周波数電磁波用の第2の伝送線路素子を形成する第2の導体と、
    前記第2の導体を間に挟む請求項1から13のいずれか一項に記載の少なくとも2つの構成要素と、
    前記少なくとも2つの構成要素と前記第2の導体とを間に挟む2つの横の接地平面と、
    を備えることを特徴とする伝送回路。
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