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JP4823966B2 - 鋼床版および鋼床版の製造方法 - Google Patents
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JP4823966B2 - 鋼床版および鋼床版の製造方法 - Google Patents

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本発明は、鋼床版および鋼床版の製造方法に関し、詳しくは、主桁に支持される複数の横リブと、この横リブに交差して支持される複数の縦リブと、これらの横リブおよび縦リブの上側に溶接固定されるデッキプレートとを備え、道路橋等における路盤支持構造として用いられる鋼床版、およびその製造方法に関する。
従来、道路橋等に用いられる鋼床版の構造として、横リブ(横桁)に切り欠きを設けるとともに、この切り欠きに縦リブを挿通して横リブと縦リブとを交差させ、この交差部において切り欠きに沿って横リブと縦リブとを溶接接合するとともに、横リブと縦リブの上側にデッキプレートを溶接固定したものが一般的である(非特許文献1の第5章参照)。
このような鋼床版に用いられる縦リブとしては、断面U字形のUリブや、上下に延びる平板状の平板リブ、上下に延びる板状の下端部に拡大部を有した断面形状のバルブプレートリブ(バルブリブ)などがあり、これらの縦リブの断面形状に応じて横リブの切り欠き形状および溶接位置が規定されている。すなわち、縦リブがUリブの場合には、Uリブの左右側面に沿った一対の側端縁およびUリブの下面に沿った下端縁がスカラップで連続した切り欠き形状とされ、この切り欠きの一対の側端縁部分とUリブの左右側面とが片面隅肉溶接で接合されるようになっている。一方、平板リブやバルブリブの場合には、上下に延びて下端部にスカラップを有し縦溝状で、かつ平板リブの平板部やバルブリブの拡大部が挿通可能な幅寸法を有した切り欠き形状とされ、この切り欠きの一方の側端縁部分と平板リブやバルブリブの平板部側面とが片面隅肉溶接で接合されるようになっている。なお、非特許文献1においては、対象とする横リブ間隔(スパン)が2.5m以下とされており、スパンが3mを超えるものは対象範囲外になっている。
一方、鋼床版の構造として、縦リブに逆T字形断面を有したCT形鋼を用いたものが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された鋼床版では、主桁に架設した横リブとしてのH形鋼の上面に縦リブとしてのCT形鋼を載置して支持させ、このCT形鋼のウェブ上端縁とデッキプレート(16mm以上の厚さ寸法を有した鋼板)とが両面隅肉溶接で接合されるようになっている。この鋼床版の構造は、道路橋等などの架け替えの際の施工の容易さや工期短縮を図るために考案されたもので、H形鋼(横リブ)にCT形鋼(縦リブ)を載置することから、鋼床版全体の高さ寸法が大きくなってしまうという欠点を有している。逆に、鋼床版全体の高さ寸法を所定寸法以下に抑えるためには、横リブや縦リブの部材高さ寸法が小さくなり、部材強度の限界によって横リブ間隔が広くできないという不都合も生じる。そこで、横リブにも逆T字形断面を有したCT形鋼を用い、このCT形鋼のウェブに縦リブを溶接接合する構造が考えられ、この場合には、隣接する横リブの間隔寸法(スパン)に応じた長さ寸法の縦リブを用意し、一対の横リブのウェブ側面に縦リブの長手方向両端部を溶接接合することとなる。
ところで、道路橋等の路盤上(デッキプレート上)を車両が通行した際において、横リブに対する荷重位置(前輪および後輪の位置)の関係によって、横リブと縦リブとの接合部に発生する応力についての研究がなされている(非特許文献2のFig.26、Fig.27等参照)。この文献によれば、横リブと縦リブとの接合部に発生する応力は、荷重位置が横リブから離れるほど大きくなり、横リブ間の中央近傍で最大になるという知見が開示されている。ただし、非特許文献2に記載された研究データは、隣接する横リブ間隔(スパン)が2.75mのものであり、スパンが3mを超える場合のデータは開示されていない。
また、鋼床版に作用する車輪からの動荷重によってデッキプレート、縦リブ、横リブ等の溶接接合部に発生する疲労き裂についても、既存道路橋の調査を実施した報告がなされている(非特許文献3の図1および表2参照)。この文献によれば、縦リブとデッキプレートとの溶接部や、縦リブ同士の突き合わせ溶接部、縦リブと横リブとの交差部などに疲労き裂の発生が見られ、特に、縦リブ(Uリブ、バルブリブ)と横リブとの交差部における疲労き裂が多数見られることが開示されている。
特開平11−50416号公報 鋼道路橋の疲労設計指針(社団法人日本道路協会)平成14年3月発行 INTERNATIONAL INSTITUTE OF WELDING XIII-1973-03、「Identification of thecause of fatigue damage in an orthotropic steel bridge deck structure with box girder 」(S.Suganuma and others.) 土木学会第61回年次学術講演会(平成18年9月)、1067〜1068頁、「阪神高速道路における鋼床版の疲労損傷状況報告」(高田、他)
前記非特許文献2に記載されているように(同文献のFig.22等参照)、道路橋における鋼床版のデッキプレート上を車両が走行すると、デッキプレートに作用する動荷重により、デッキプレート、縦リブ(Uリブ)、横リブの変形が繰り返される。このような繰り返しの変形を受けると、デッキプレートと縦リブや横リブとの溶接部、縦リブと横リブとの溶接部に疲労き裂が発生する可能性が高い。そして、縦リブがUリブから構成されている場合には、このUリブの外側からしかデッキプレートに溶接できないことから、ルート側の疲労強度が低くなってしまう。
また、前記非特許文献2によれば、荷重位置が横リブ間の中央近傍の場合に横リブと縦リブとの接合部に発生する応力が最大になることから、横リブ間隔が広くなるほど、横リブと縦リブとの接合部での発生応力が増大し、接合部位置での溶接部に疲労き裂が発生する可能性が一層高くなってしまう。
このような横リブと縦リブとの接合部における発生応力を低減させる方法としては、縦リブや横リブの部材高さ寸法を大きくすることが考えられるものの、従来の縦リブとして用いられるUリブや平板リブ、バルブリブは、その板厚や部材高さ寸法の製造サイズが限られ、特に平板リブでは座屈防止のために自由端の突出長が制限されるために高さ寸法が大きくできない。従って、非特許文献1で規定された2.5mを超えて横リブ間隔を拡大することが困難である。
一方、前記特許文献1の鋼床版に基づいて、横リブの側面(ウェブ)に縦リブの長手方向両端部を溶接接合する構造を採用したとすると、以下のような問題が生じる。
すなわち、横リブの間隔寸法であるスパンごとに縦リブが切断され、この縦リブ全ての両端部を横リブの側面に溶接することとなるため、溶接箇所数が膨大になるとともに、部材数も多数になることから、部材数量および加工手間が増加して製造コストが大幅に増大してしまう。さらに、縦リブの両端部を横リブの側面に突き合わせた状態でこれらを溶接することから、この溶接部の溶接精度を確保することが困難になり、疲労強度の低下を招く原因になりやすい。そして、このような溶接部の箇所数が膨大であるために、溶接欠陥が発生する可能性も高まり、この点からも溶接部に疲労き裂が発生しやすくなってしまう。
本発明の目的は、溶接部の疲労き裂を防止しかつコスト増加を最小限に抑えて横リブ間隔の大スパン化が可能な鋼床版および鋼床版の製造方法を提供することにある。
本発明の請求項1に記載の鋼床版は、主桁に支持される複数の横リブと、この横リブに交差して支持される複数の縦リブと、これらの横リブおよび縦リブの上側に溶接固定されるデッキプレートとを備えた鋼床版であって、前記横リブは、上下に延びるウェブを有し、このウェブには、上方に開口して下方に延びる複数の切り欠きが形成され、前記縦リブは、上下に延びるウェブと、このウェブの下端部に連続するフランジとから逆T字形またはL字形の断面を有し、前記横リブの切り欠きに対応した位置の前記フランジが切り欠かれて形成され、前記横リブの切り欠きに前記縦リブのウェブが挿通された状態で、当該横リブおよび縦リブのウェブ同士が前記切り欠きに沿って溶接接合されており、前記縦リブのフランジの切り欠かれた端部と前記横リブのウェブとが直接に溶接されることなく隙間を空けて配置されていることを特徴とする。
以上の本発明によれば、横リブに複数の切り欠きを形成し、これらの切り欠きに縦リブを挿通することで、横リブを1枚ものの通しで製作できるとともに、縦リブに関しても横リブとの交差部で切断されずに、縦リブのウェブを通しで製作することができる。そして、フランジを切り欠いた縦リブを横リブの切り欠きに挿通して互いに交差させ、この交差部において互いのウェブ同士を溶接することで一体に接合でき、製作に要する工数や溶接箇所数(溶接長さ)を削減することができるとともに、部材数量の増加を抑制することができる。
また、縦リブのフランジを切り欠いたことで、横リブに設ける切り欠きの幅寸法を縦リブのフランジ幅とは無関係に設定することができる。従って、横リブの切り欠きの幅寸法を縦リブのウェブを挿通させるのに必要な最小限の寸法に設定することで、横リブとデッキプレートとの溶接部における発生応力を低減することができる。さらに、縦リブのウェブ上端縁とデッキプレートとを両面隅肉溶接で接合することで、縦リブとデッキプレートとの溶接部における疲労損傷も防止できる。
また、縦リブとして逆T字形またはL字形の断面を有した鋼材を用いたことで、従来のUリブや平板リブ、バルブリブ等のような部材高さ寸法の制約がなくなり、縦リブの高さ寸法を適宜設定することで、横リブとの溶接接合長さを確保することができ、縦リブと横リブとの溶接部における疲労損傷も防止できる。さらに、縦リブの高さ寸法を大きくすることで横リブ同士の間隔寸法を長くすることができ、このような横リブ間隔の大スパン化によって、部材数を削減することができるとともに、溶接箇所の削減により疲労き裂の発生可能性を低減させることができる。
この際、本発明の鋼床版では、前記横リブ同士の間隔が3m以上かつ8m以下の範囲に設定されていることが好ましい。
ここで、横リブ同士の間隔(横リブのスパン)を8m以下に設定したのは、大型車両の前後輪間隔が8m程度であることから、横リブの1スパン内に前後輪の両方が位置しないようにするためであり、このような条件下であれば、横リブや縦リブ、デッキプレート、これらの溶接接合部に発生する応力は、前記非特許文献2等で報告されたものから大きく乖離することがなく、前述した本発明の作用効果を得ることができる。
さらに、本発明の鋼床版では、前記横リブの切り欠きの幅寸法が前記縦リブのフランジの幅寸法よりも小さく設定されていることが好ましい。
また、本発明の鋼床版では、前記横リブの切り欠きの下端部には、前記縦リブのフランジよりも大きな幅寸法を有した幅広のスカラップが形成され、前記切り欠かれた縦リブのフランジ同士が前記スカラップに挿通された添え板を介して連結されていてもよい。
さらに、本発明の鋼床版では、前記横リブのウェブと前記縦リブのフランジとが添え板を介して接合されていてもよい。
このように添え板を介して縦リブのフランジ同士あるいは横リブのウェブと縦リブのフランジとを連結すれば、縦リブや横リブに発生する応力が添え板により分散されて、前記各溶接部の疲労寿命を向上させることができる。ここで、縦リブや横リブと添え板との接合は、溶接によるものでもよく、またボルト−ナット接合によるものでもよい。
一方、本発明の請求項6に記載の鋼床版の製造方法は、主桁に支持される複数の横リブと、この横リブに交差して支持される複数の縦リブと、これらの横リブおよび縦リブの上側に溶接固定されるデッキプレートとを備えた鋼床版の製造方法であって、前記横リブは、上下に延びるウェブを有し、前記縦リブは、上下に延びるウェブと、このウェブの下端部に連続するフランジとから逆T字形またはL字形の断面を有してそれぞれ形成されたものであり、前記横リブのウェブに上方に開口して下方に延びる複数の切り欠きを形成し、前記横リブの切り欠きに対応した位置の前記縦リブのフランジを切り欠いてから、前記横リブの切り欠きに前記縦リブのウェブを挿通し、前記縦リブのフランジの切り欠かれた端部と前記横リブのウェブとを直接に溶接することなく隙間を空けて配置し、当該横リブおよび縦リブのウェブ同士を前記切り欠きに沿って溶接接合することを特徴とする。
このような構成によれば、前述と同様に、横リブと縦リブとの組み立てに要する工数や溶接箇所数(溶接長さ)を削減することができるとともに、縦リブと横リブとの溶接部や、縦リブおよび横リブとデッキプレートとの溶接部における疲労損傷を防止することができる。
この際、本発明の鋼床版の製造方法では、前記横リブの切り欠きを形成する際に、その切り欠きの下端部に前記縦リブのフランジよりも大きな幅寸法を有した幅広のスカラップを形成しておき、前記横リブの切り欠きに前記縦リブのウェブを挿通してから、前記切り欠かれた縦リブのフランジ同士を前記スカラップに挿通した添え板を介して連結することが好ましい。
さらに、本発明の鋼床版の製造方法では、前記横リブの切り欠きに前記縦リブのウェブを挿通してから、前記横リブのウェブと前記縦リブのフランジとを添え板を介して接合してもよい。
このような構成によれば、縦リブと横リブとの溶接部や、縦リブおよび横リブとデッキプレートとの溶接部等に発生する応力を添え板により分散させることができ、各溶接部の疲労寿命を向上させることができる。
以上のような本発明の鋼床版および鋼床版の製造方法によれば、横リブおよび縦リブとデッキプレートとの溶接部や縦リブと横リブとの溶接部における疲労き裂を防止して疲労寿命を向上させることができるとともに、縦リブの部材高さ寸法を大きく設定することによって横リブ間隔の大スパン化することができ、部材数量や製造工数の削減を図ってコスト増加を抑えることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る鋼床版1を用いた道路橋の一部を示す斜視図である。 図1において、道路橋は、図示しない基礎や支柱からなる下部工と、支柱間に渡って架設される鋼製の主桁2と、一対の主桁2間に支持される中間部の鋼床版1および主桁2の両側方に支持される片持ち状の鋼床版1とを有して構成されている。そして、鋼床版1は、主桁2に支持される複数の横リブ3と、この横リブ3に交差して支持される複数の縦リブ4と、これらの横リブ3および縦リブ4の上側に溶接固定されるデッキプレート5とを備えて構成されている。
図2は、鋼床版1における横リブ3および縦リブ4の組立前の状態を示す斜視図である。図3は、横リブ3および縦リブ4を一体化した状態を示す斜視図である。図4は、鋼床版1を縦リブ4側方から見た断面図である。
図2および図3において、鋼床版1の横リブ3は、上下に延びるウェブ3Aと、このウェブ3Aの下端部に一体化されたフランジ3Bとを有した略逆T字形に形成されており、横リブ3のウェブ3Aには、上方に開口して下方に延びる複数の切り欠き3Cが形成されている。また、縦リブ4は、上下に延びるウェブ4Aと、このウェブ4Aの下端部に連続するフランジ4Bとから略逆T字形(または略L字形)の断面を有して形成されている。この縦リブ4のフランジ4Bは、横リブ3の切り欠き3Cに対応した位置おいて切り欠かれ、この切り欠かれた切欠部4Cを挟んで左右に分割されている。
そして、縦リブ4は、その切欠部4Cの位置からウェブ4Aが横リブ3の切り欠き3Cに挿通され、この挿通された状態で横リブ3および縦リブ4のウェブ3A,4A同士が切り欠き3Cに沿って片面隅肉溶接され(溶接部W1)、この溶接接合により横リブ3と縦リブ4とが一体化されている。さらに、図4に示すように、横リブ3および縦リブ4のウェブ3A,4A上端縁と、デッキプレート5の下面とが両面隅肉溶接され(溶接部W2,W3)、この溶接接合により横リブ3および縦リブ4とデッキプレート5とが一体化されている。
横リブ3の切り欠き3Cは、縦リブ4のウェブ4Aの板厚よりも所定寸法(例えば、15〜35mm)だけ大きく、かつ縦リブ4のフランジ4Bの幅寸法よりも十分に小さな幅寸法を有した溝状に形成されている。そして、切り欠き3Cの下端部には、スカラップ3Dが形成されている。また、縦リブ4と横リブ3とは、縦リブ4のウェブ4Aの一方の側面が切り欠き3Cの一方の端縁に近接し、ウェブ4Aの他方の側面が切り欠き3Cの他方の端縁から前記所定寸法と略同一距離だけ離れた状態で、縦リブ4のウェブ4Aにおける一方の側面と横リブ3のウェブ3Aとが切り欠き3Cの一方の端縁に沿って溶接接合されている。
このような鋼床版1の組立手順としては、先ず、図2に示すように、横リブ3のウェブ3Aに複数の切り欠き3Cを形成しておくとともに、縦リブ4のフランジ4Bを切り欠かいて切欠部4Cを形成しておく。次に、フランジ4Bを上にした複数の縦リブ4を、図示しない多電極溶接装置に設置したデッキプレート5上に位置決めし、多電極溶接装置の複数の溶接電極(トーチ)を用いて縦リブ4の4Aの上端縁とデッキプレート5とを両面隅肉溶接して接合する(溶接部W3)。次に、これらの縦リブ4上方から切り欠き3Cを下に向けた横リブ3を吊り込み、切り欠き3Cを縦リブ4の切欠部4Cから挿通する。この際、切り欠き3Cの幅寸法が前記所定寸法だけ縦リブ4のウェブ4Aの板厚よりも大きく設定されていることで、横リブ3の切り欠き3Cと縦リブ4のウェブ4Aとの干渉が回避でき、スムーズに横リブ3をセットできるようになっている。以上のように縦リブ4および横リブ3を位置決めした状態で、多電極溶接装置を用いて横リブ3のウェブ3A上端縁とデッキプレート5とを両面隅肉溶接接合してから(溶接部W2)、図3に示すように、溶接部W1を溶接して横リブ3と縦リブ4とを接合する。
以上の鋼床版1によれば、横リブ3に複数の切り欠き3Cが形成され、これらの切り欠き3Cに縦リブ4のウェブ4Aを挿通することで、横リブ3を1枚ものの通しで製作できるとともに、縦リブ4に関しても横リブ3との交差部で切断されずに、縦リブ4のウェブ4Aを通しで製作することができる。そして、縦リブ4のフランジ4Bを切り欠いた切欠部4Cから横リブ3の切り欠き3Cを挿通し、横リブ3および縦リブ4の互いのウェブ3A,4A同士を溶接して一体化することで、製作に要する工数や溶接箇所数(溶接長さ)を削減することができる。
また、縦リブ4のフランジ4Bが切り欠かれているので、横リブ3の切り欠き3Cの幅寸法を、縦リブ4のウェブ4Aを挿通させつつ、設置の際のクリアランスを確保した最小限の寸法に設定することができる。従って、横リブ3のウェブ3A上端縁とデッキプレート5との溶接されない部分の幅を最小限にして溶接長さが確保でき、横リブ3とデッキプレート5との溶接部における疲労損傷が防止できる。さらに、横リブ3および縦リブ4のウェブ3A,4A上端縁とデッキプレート5とを両面隅肉溶接で接合することで、この溶接部W2,W3における疲労損傷も防止できる。
また、縦リブ4として略逆T字形や略L字形の断面を有した鋼材を用いたことで、従来のUリブや平板リブ、バルブリブ等のような部材高さ寸法の制約がなくなり、縦リブ4を大きな高さ寸法に設定することで、溶接部W1の長さ寸法を十分に確保して疲労損傷を防止することができるとともに、横リブ3同士の間隔寸法(スパン)を長くすることができる。このような横リブ3,3間隔の大スパン化によって、部材数を削減することができるとともに、溶接箇所の削減により疲労き裂の発生可能性を低減させることができる。
なお、本実施形態における鋼床版1は、以上の形態に限らず、以下の図5〜図9に示すような各種の形態が適用可能である。
図5〜図9は、それぞれ本実施形態における鋼床版1の変形例を示す断面図である。
図5において、縦リブ4の切欠部4Cを挟んで分割されたフランジ4B,4B同士は、添え板6Aによって連結されている。この添え板6Aは、フランジ4Bと略同一の幅寸法を有した板材であり、横リブ3のスカラップ3Dに挿通されて横リブ3のウェブ3Aの左右両側に跨って配置されている。この場合、横リブ3のスカラップ3Dは、添え板6Aを挿通可能な幅寸法、つまり縦リブ4のフランジ4Bよりも大きな幅寸法を有した幅広に形成されている。そして、添え板6Aの両端部と各フランジ4B,4Bとは、溶接接合によって連結されている。
図6において、縦リブ4の切欠部4Cを挟んで分割されたフランジ4B,4B同士は、一対の添え板6B,6Bと、ボルト7A、ナット7Bによって連結されている。これらの添え板6B,6Bは、フランジ4Bを上下から挟んで配置される板材であり、横リブ3のスカラップ3Dに挿通されて横リブ3のウェブ3Aの左右両側に跨って配置されている。この場合にも、横リブ3のスカラップ3Dは、添え板6B,6Bを挿通可能な幅寸法を有した幅広に形成されている。そして、添え板6B,6Bの両端部と各フランジ4B,4Bとは、ボルト7Aおよびナット7Bを緊結することで連結されている。
図7において、縦リブ4の切欠部4Cを挟んで分割された各フランジ4B,4Bと横リブ3のウェブ3Aとは、一対の添え板6Cによって連結されている。この添え板6Cは、フランジ4Bと略同一の幅寸法を有して全体L字形に形成された鋼材であり、縦リブ4のフランジ4B下面と横リブ3のウェブ3A側面とに当接して配置されている。そして、フランジ4Bおよびウェブ3Aの各々に添え板6Cを溶接接合することで、これらのフランジ4Bとウェブ3Aとが連結されている。この場合には、図5、図6のように、横リブ3のスカラップ3Dを幅広に形成する必要はない。
また、図8において、縦リブ4のフランジ4Bと横リブ3のウェブ3Aとは、図7と同様の添え板6Cとボルト7A、ナット7Bとによって連結されている。
図9において、分割された縦リブ4のフランジ4B,4B同士は、図5と同様の添え板6Aによって連結されるとともに、縦リブ4のフランジ4Bと横リブ3のウェブ3Aとは、図7と同様の添え板6Cによって連結されている。この場合には、図5、図6と同様に、横リブ3のスカラップ3Dは、添え板6Aを挿通可能な幅寸法を有した幅広に形成されている。
以上の図5〜図9に示したように、添え板6A,6Bを用いて縦リブ4のフランジ4B,4B同士を連結したり、添え板6Cを用いて縦リブ4のフランジ4Bと横リブ3のウェブ3Aとを連結することで、横リブ3および縦リブ4のウェブ3A,4A同士の溶接部W1に発生する応力を分散させることができ、溶接部W1の疲労寿命を向上させることができる。
以上の鋼床版1において、各部寸法や設計仕様としては、以下のように設定されることが望ましい。
すなわち、デッキプレート5としては、板厚寸法Tが16〜19mmの範囲に設定され、縦リブ4としては、高さ寸法Hが350〜700mmの範囲に設定され、かつフランジ4Bの幅寸法が200mm程度に設定されていることが好ましい。また、縦リブ4同士の間隔寸法L1が400〜500mmの範囲に設定され、横リブ3同士の間隔寸法(横リブスパン)L2が3000〜8000mm(3m以上かつ8m以下)の範囲に設定されていることが好ましい。ここで、例えば、デッキプレート5、横リブ3および縦リブ4の板厚寸法Tを18mmに設定し、縦リブ4の高さ寸法Hを500mmに設定し、縦リブ4同士の間隔寸法L1を450mmに設定し、横リブ3同士の間隔寸法(横リブスパン)L2を4000mmに設定した場合でも、横リブ3と縦リブ4との交差部つまり溶接部W1位置に過大な応力が発生しないようになっている。すなわち、溶接部W1位置の発生応力が4kgf/mm2(40MPa)程度以下となるように、上述の各部寸法が設定されることが好ましい。
また、縦リブ4の高さ寸法Hおよび縦リブ4同士の間隔寸法L1としては、縦リブ4の間隔部分に多電極溶接機のトーチが入るように設定されることが好ましく、例えば、縦リブ4の高さ寸法Hを580mm以下、かつ間隔寸法L1を450mm程度に設定しておけば、溶接作業を自動で実施する上で問題が生じない。さらに、縦リブ4同士の間隔寸法L1としては、縦リブ4同士の間隔部分上方に車両の車輪が入り込まないように、つまり車輪がいずれかの縦リブ4上に位置するように設定することが好ましく、車輪としてWタイヤを対象とした場合に、縦リブ4同士の間隔寸法L1を500mm以下に設定しておけば、デッキプレート5における過大な応力の発生が防止できる。また、横リブ3同士の間隔寸法(横リブスパン)L2としては、大型車両の前後輪が同一スパン内に入り込まないように設定することが好ましく、一般的な大型車両の前後輪間隔を対象とした場合に、横リブ3同士の間隔寸法L2を8000mm以下に設定しておけば、デッキプレート5や縦リブ4、横リブ3、およびこれらの接合位置における過大な応力の発生が防止できる。
以上のように、本発明では、構造を工夫することによって発生応力を低減している。しかしながら、製作や溶接の不具合、設計ミスなどにより、構造が狙ったものにならずに、疲労が完全には防止できない場合も生じる可能性もありうる。そのようなときに、溶接部に対してグラインダー処理やピーニングを施すことは、疲労の防止に極めて有効である。
特に、近年、使用されるようになってきた超音波を駆動源としたピーニングは、使用性に優れ、また、打撃密度が従来のピーニングなどに比較して極めて大きいために、処理部位の均一性が著しく高く、確実に溶接止端部からの疲労き裂の発生防止に有効である。中でも超音波の周波数帯が20〜60kHzで、ウエーブガイドの先端での振幅が20μm以上、ピン径が1〜6mm程度のものが、処理効率及び効果が共に高いために好適である。
そして、従来のUリブ鋼床版構造では、Uリブが閉断面となっていたために、Uリブとデッキプレートの溶接部は処理が出来なかった。これに対して、本発明の構造は開断面リブを用いており、しかも、従来のUリブ構造よりも縦リブ間隔も横リブ間隔も広がっているために、ピーニングやグラインダーを施す上でも有利であり、基本的に処理のできない部位はない。
以下に、前記実施形態で説明した鋼床版1の設計モデル(FEM)による応力解析を実施し、溶接部W1における疲労性能を検討した例(第1〜第5実施例、第1比較例および第1参考例)について説明する。
図10〜図12に示すように、前記実施形態の鋼床版1をモデル化した鋼床版M1は、主桁2をモデル化した主桁M2と、横リブ3をモデル化した横リブM3と、縦リブ4をモデル化したM4と、デッキプレート5をモデル化したM5とを有して構成されたものである。そして、図10〜図12において、縦リブM4同士の間隔寸法がL1、横リブM3同士の間隔寸法(横リブスパン)がL2、縦リブM4の高さ寸法がHで示されている。
〔第1実施例〕
第1実施例の設計モデルは、図11に示す鋼床版M1であって、デッキプレートM5、横リブM3および縦リブM4の板厚寸法Tを18mmに設定し、縦リブM4の高さ寸法Hを340mmに設定し、縦リブM4同士の間隔寸法L1を450mmに設定し、横リブM3同士の間隔寸法L2を3000mmに設定したものである。そして、第1実施例の設計モデルでは、前記実施形態の図4に示すように、縦リブ4のフランジ4B,4B同士が連結されず、かつ縦リブ4のフランジ4Bと横リブ3のウェブ3Aも連結されていない。
〔第2実施例〕
第2実施例の設計モデルは、図10に示す鋼床版M1であって、デッキプレートM5、横リブM3および縦リブM4の板厚寸法Tを18mmに設定し、縦リブM4の高さ寸法Hを500mmに設定し、縦リブM4同士の間隔寸法L1を450mmに設定し、横リブM3同士の間隔寸法L2を4000mmに設定したものである。そして、第2実施例の設計モデルでは、前記実施形態の図4に示すように、縦リブ4のフランジ4B,4B同士が連結されず、かつ縦リブ4のフランジ4Bと横リブ3のウェブ3Aも連結されていない。
〔第3実施例〕
第3実施例の設計モデルは、図10に示す鋼床版M1であって、デッキプレートM5、横リブM3および縦リブM4の板厚寸法Tを18mmに設定し、縦リブM4の高さ寸法Hを500mmに設定し、縦リブM4同士の間隔寸法L1を450mmに設定し、横リブM3同士の間隔寸法L2を4000mmに設定したものである。そして、第3実施例の設計モデルでは、前記実施形態の図5に示すように、縦リブ4のフランジ4B,4B同士が連結され、一方、縦リブ4のフランジ4Bと横リブ3のウェブ3Aとが連結されていない。
〔第4実施例〕
第4実施例の設計モデルは、図10に示す鋼床版M1であって、デッキプレートM5、横リブM3および縦リブM4の板厚寸法Tを18mmに設定し、縦リブM4の高さ寸法Hを500mmに設定し、縦リブM4同士の間隔寸法L1を450mmに設定し、横リブM3同士の間隔寸法L2を4000mmに設定したものである。そして、第4実施例の設計モデルでは、前記実施形態の図7に示すように、縦リブ4のフランジ4B,4B同士が連結されず、一方、縦リブ4のフランジ4Bと横リブ3のウェブ3Aとが連結さている。
〔第5実施例〕
第5実施例の設計モデルは、図10に示す鋼床版M1であって、デッキプレートM5、横リブM3および縦リブM4の板厚寸法Tを18mmに設定し、縦リブM4の高さ寸法Hを500mmに設定し、縦リブM4同士の間隔寸法L1を450mmに設定し、横リブM3同士の間隔寸法L2を4000mmに設定したものである。そして、第5実施例の設計モデルでは、前記実施形態の図9に示すように、縦リブ4のフランジ4B,4B同士が連結され、かつ縦リブ4のフランジ4Bと横リブ3のウェブ3Aも連結されている。
〔第1比較例〕
第1比較例の設計モデルは、図示しない鋼床版であって、デッキプレートの板厚寸法を12mmに設定し、縦リブとして横幅が320mmのUリブ(U320)を用い、横リブ同士の間隔寸法L2を2000mmに設定したものである。
〔第1参考例〕
第1参考例の設計モデルは、図12に示す鋼床版M1であって、デッキプレートM5、横リブM3および縦リブM4の板厚寸法Tを18mmに設定し、縦リブM4の高さ寸法Hを190mmに設定し、縦リブM4同士の間隔寸法L1を450mmに設定し、横リブM3同士の間隔寸法L2を2000mmに設定したものである。そして、第1参考例の設計モデルでは、前記実施形態の図4に示すように、縦リブ4のフランジ4B,4B同士が連結されず、かつ縦リブ4のフランジ4Bと横リブ3のウェブ3Aも連結されていない。なお、第1参考例の設計モデルは、前述したような望ましい各部寸法や設計仕様の範囲からは逸脱するものの、本発明の技術範囲に含まれる形態である。
以上の第1、第2実施例および第1参考例について、応力解析を実施した結果として、縦リブM4と横リブM3との溶接部W1(図3参照)に発生する応力を図13に示す。図13において、縦軸は、デッキプレートM5からの高さ位置であり、横軸は、溶接部W1の発生応力である。また、図13において、第1参考例(横リブ間隔2000mm)の結果を黒塗り三角印(▲)で示し、第1実施例(横リブ間隔3000mm)の結果を黒塗り四角印(■)で示し、第2実施例(横リブ間隔4000mm)の結果を黒塗り菱形印(◆)で示す。
この図13から、第1参考例では、溶接部W1における発生応力が全高さ区間で3kgf/mm2 を超え、デッキプレートM5から略100mmの区間では、4kgf/mm2 を超えていることが解る。また、第1実施例では、溶接部W1における発生応力が全高さ区間で第1参考例よりも小さく、デッキプレートM5から50mm程度の区間で4kgf/mm2 を超えているものの、それ以外の区間では、4kgf/mm2 以下に収まっていることが解る。さらに、第2実施例では、溶接部W1における発生応力が全高さ区間で第1参考例よりも小さく、かつ全区間で4kgf/mm2 以下に収まっていることが解る。また、図示を省略するが、第3〜第5実施例のように、縦リブ4のフランジ4B,4B同士や、縦リブ4のフランジ4Bと横リブ3のウェブ3Aとを連結すれば、溶接部W1における発生応力が第1、第2実施例よりもさらに減少することは自明である。以上のことから、本発明の実施例では、溶接部W1の発生応力が概ね4kgf/mm2以下となり、前記設計仕様が満足できる。
また、第1〜第5実施例および第1比較例、第1参考例について、鋼床版M1の床面積1m2当たりの溶接箇所数と溶接量とを比較したところ、第1実施例の設計モデル(横リブ間隔3000mm)では、第1比較例と比較して溶接箇所数が56%程度に減少し、溶接量がほぼ同一となり、第1参考例と比較して溶接箇所数が35%程度に減少し、溶接量が58%程度に減少することが解った。また、第2〜第5実施例の設計モデル(横リブ間隔4000mm)では、第1比較例と比較して溶接箇所数が44%程度に減少し、溶接量が96%程度に減少し、第1参考例と比較して溶接箇所数が27%程度に減少し、溶接量が56%程度に減少することが解った。また、各部材の重量を積算した床面積1m2当たりの鋼材量については、第1〜第5実施例の設計モデルの方が第1比較例や第1参考例よりも若干だけ増加するものの差は僅かであり、溶接箇所数および溶接量の減少による加工工数の低減効果が大きいことが判明した。
次に、前記第1、第2実施例の設計モデルに基づき、縦リブM4の高さ寸法Hと、横リブM3の間隔寸法L2との相関を検証した結果を図14に示す。図14において、縦軸は、縦リブM4の高さ寸法Hであり、横軸は、横リブM3の間隔寸法L2である。この検証においては、前記第1、第2実施例の場合と発生応力が同程度になる縦リブM4の高さ寸法Hと横リブM3の間隔寸法L2とを算出した。また、フランジ4Bを有した縦リブM4(図14中、黒塗り菱形印(◆)で示す)との比較のために、フランジを有さない板リブ(図14中、黒塗り四角印(■)で示す)を縦リブM4として用いたモデルも併せて検証した。
この図14から、横リブM3の間隔寸法L2を例えば3000mmとするためには、板リブを用いた場合には、その高さ寸法Hが500mm以上必要になり、本実施例の縦リブM4では、その高さ寸法Hが340mmで収まることが解る。さらに、縦リブM4として板リブを用いた場合には、その自由端の突出長制限により高さ寸法Hが600mm以上にできず、このため横リブM3の間隔寸法L2としては3500mm程度が限界になる。これに対して、本実施例の縦リブM4では、その高さ寸法Hを680mm程度まで大きくすることで、横リブM3の間隔寸法L2を5000mmに拡げることが可能になる。そして、前記実施形態でも説明したように、本発明では、縦リブの高さ寸法Hの設定自由度が高く、組立性を阻害することなく容易に高さ寸法Hが大きくできることから、疲労性能を確保しかつ製造コストを抑制しつつ横リブM3の間隔寸法L2の拡大が実現できることが判明した。
次に、本実施例の設計モデルに基づき、横リブの寸法と発生応力との関係を検討した結果を図15に示す。
ここで、設計において、縦リブの高さ寸法Hは、横リブ間隔L2から決定されることとなるが、一方、仮に横リブの高さ寸法を一定とした場合に、縦リブの高さ寸法Hが大きいと、横リブに設けられる切り欠きが大きくなるために、横リブの有効断面積が低下し、横リブとデッキプレートとの溶接部での発生応力が大きくなる傾向がある。
そこで、本検討では、横リブ間隔L2が4mのモデル(縦リブの高さ寸法がH=500mm)について、横リブの高さと、そのウェブの板厚とを変化させて、その発生応力への影響を比較した。図15において、縦軸はFEMから得られる局部応力であり、従来の平均応力での表現とは異なる。図15より、評価部位(横リブとデッキプレートとの溶接部の端部)での発生応力は、横リブのウェブ板厚が大きくなるほど、また、横リブ高さ寸法が高くなるほど低下することが解る。そして、図15の縦軸は局部応力であるので、この数値のみで疲労強度が十分かどうかを判定することはできないが、例えば従来構造のバルブプレートと同程度であれば、疲労性能上ほぼ問題ないと考えられる。従って、横リブの高さ寸法や板厚は、バルブプレートリブの場合と同レベルの発生応力となるような仕様とすればよい。
なお、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の実施形態に係る鋼床版を用いた道路橋を示す斜視図である。 前記鋼床版の横リブおよび縦リブの組立前の状態を示す斜視図である。 前記横リブおよび縦リブを一体化した状態を示す斜視図である。 前記鋼床版を縦リブの側方から見た断面図である。 前記実施形態における鋼床版の変形例を示す断面図である。 前記実施形態における鋼床版の変形例を示す断面図である。 前記実施形態における鋼床版の変形例を示す断面図である。 前記実施形態における鋼床版の変形例を示す断面図である。 前記実施形態における鋼床版の変形例を示す断面図である。 本発明の実施例に係る鋼床版の設計モデルを示す斜視図である。 本発明の実施例に係る鋼床版の設計モデルを示す斜視図である。 本発明の実施例に係る鋼床版の設計モデルを示す斜視図である。 本発明の実施例における発生応力を示すグラフである。 本発明の実施例における縦リブ高さ寸法と横リブ間隔寸法との相関を示すグラフである。 本発明の実施例における横リブの寸法と発生応力との関係を示すグラフである。
符号の説明
1…鋼床版、2…主桁、3…横リブ、3A…ウェブ、3B…フランジ、3C…切り欠き、3D…スカラップ、4…縦リブ、4A…ウェブ、4B…フランジ、4C…切欠部、5…デッキプレート、6A〜6C…添え板、7A…ボルト、7B…ナット、H…縦リブの高さ寸法、L1…縦リブの間隔寸法、L2…横リブの間隔寸法、T…板厚寸法、W1,W2,W3…溶接部。

Claims (8)

  1. 主桁に支持される複数の横リブと、この横リブに交差して支持される複数の縦リブと、これらの横リブおよび縦リブの上側に溶接固定されるデッキプレートとを備えた鋼床版であって、
    前記横リブは、上下に延びるウェブを有し、このウェブには、上方に開口して下方に延びる複数の切り欠きが形成され、
    前記縦リブは、上下に延びるウェブと、このウェブの下端部に連続するフランジとから逆T字形またはL字形の断面を有し、前記横リブの切り欠きに対応した位置の前記フランジが切り欠かれて形成され、
    前記横リブの切り欠きに前記縦リブのウェブが挿通された状態で、当該横リブおよび縦リブのウェブ同士が前記切り欠きに沿って溶接接合されており、前記縦リブのフランジの切り欠かれた端部と前記横リブのウェブとが直接に溶接されることなく隙間を空けて配置されていることを特徴とする鋼床版。
  2. 請求項1に記載の鋼床版において、
    前記横リブ同士の間隔が3m以上かつ8m以下の範囲に設定されていることを特徴とする鋼床版。
  3. 請求項1または請求項2に記載の鋼床版において、
    前記横リブの切り欠きの幅寸法が前記縦リブのフランジの幅寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする鋼床版。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の鋼床版において、
    前記横リブの切り欠きの下端部には、前記縦リブのフランジよりも大きな幅寸法を有した幅広のスカラップが形成され、
    前記切り欠かれた縦リブのフランジ同士が前記スカラップに挿通された添え板を介して連結されていることを特徴とする鋼床版。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の鋼床版において、
    前記横リブのウェブと前記縦リブのフランジとが添え板を介して接合されていることを特徴とする鋼床版。
  6. 主桁に支持される複数の横リブと、この横リブに交差して支持される複数の縦リブと、これらの横リブおよび縦リブの上側に溶接固定されるデッキプレートとを備えた鋼床版の製造方法であって、
    前記横リブは、上下に延びるウェブを有し、前記縦リブは、上下に延びるウェブと、このウェブの下端部に連続するフランジとから逆T字形またはL字形の断面を有してそれぞれ形成されたものであり、
    前記横リブのウェブに上方に開口して下方に延びる複数の切り欠きを形成し、前記横リブの切り欠きに対応した位置の前記縦リブのフランジを切り欠いてから、前記横リブの切り欠きに前記縦リブのウェブを挿通し、前記縦リブのフランジの切り欠かれた端部と前記横リブのウェブとを直接に溶接することなく隙間を空けて配置し、当該横リブおよび縦リブのウェブ同士を前記切り欠きに沿って溶接接合することを特徴とする鋼床版の製造方法。
  7. 請求項6に記載の鋼床版の製造方法において、
    前記横リブの切り欠きを形成する際に、その切り欠きの下端部に前記縦リブのフランジよりも大きな幅寸法を有した幅広のスカラップを形成しておき、
    前記横リブの切り欠きに前記縦リブのウェブを挿通してから、前記切り欠かれた縦リブのフランジ同士を前記スカラップに挿通した添え板を介して連結することを特徴とする鋼床版の製造方法。
  8. 請求項6または請求項7に記載の鋼床版の製造方法において、
    前記横リブの切り欠きに前記縦リブのウェブを挿通してから、前記横リブのウェブと前記縦リブのフランジとを添え板を介して接合することを特徴とする鋼床版の製造方法。
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