JP4824564B2 - ヒドラゾン化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1: 特開平06−166667号公報
特許文献2: 特開平02−308862号公報
特許文献3: 特開平02−308861号公報
特許文献4: 特開昭61−23154号公報
特許文献5: 特開昭60−255854号公報
ヒドラゾン化合物は、一般的にN−ニトロソアミン化合物を還元し、一旦ヒドラジン化合物とした後、これを塩酸塩として取り出してからカルボニル化合物と縮合反応させることによって得ることができる。工業的に高品質なヒドラゾン化合物を高収率で製造しようとする場合、酸化されやすく不安定なヒドラジン化合物を反応終了時点で高品質、高収率で得ることが要求される。更に、多くのN−ニトロソアミン化合物及びヒドラジン化合物は、毒性(変異原性)を有することが知られており、作業者の安全性確保の観点から、N−ニトロソアミン化合物及びヒドラジン化合物に対する作業者の暴露防止措置が高度に要求される。
上述のように、ヒドラジン化合物は非常に不安定で酸化されやすいものが多く、N−ニトロソアミン化合物を還元して一旦ヒドラジン化合物として取り出した場合には、ヒドラゾン化合物まで誘導できない場合や著しい収率低下が生じるので、ヒドラゾン化合物の工業的製造方法としては不適当な場合が多い。この問題を回避する工夫が開示されている。例えば、N−フェニル−N−α又はβ−ナフチルアミン1重量部を有機酸3〜30重量部に溶解した液に亜硝酸ソーダ水溶液を添加してN−ニトロソ化し、次いで相当するN−ニトロソアミン化合物の含有液を還元し、生成するN−フェニル−N−α又はβ−ナフチルヒドラジンを含有する反応液と相当するカルボニル化合物類を縮合させることを特徴とするヒドラゾン化合物の製造方法が提案されている(例えば、特許文献6〜7参照)。この方法ではN−ニトロソアミン化合物を亜鉛等の金属粉と酢酸によって還元を行うため、反応後処理において還元剤残渣の濾別工程が必須であり、この濾別工程のため依然としてヒドラジン化合物の酸化分解が促進され、ひいては最終目的物であるヒドラゾン化合物の収率(60%前後)と品質の低下が生じる。また、濾過作業時及び濾過残渣の取扱い時において、作業者のヒドラジン化合物への暴露は避けられず、作業者の安全性確保の観点からも、ヒドラゾン化合物の工業的製造方法としては適当ではない。
従来、ヒドラジン化合物は、N−ニトロソアミン化合物を亜鉛末−酢酸、ナトリウム−エタノール、ナトリウム−液体アンモニア、水素化アルミニウムリチウム等により還元し、反応混合物からヒドラジン化合物を分離し、更には塩析、精密蒸留、クロマトグラフィー、再結晶等によって精製することにより得られる。しかしながら、これらの還元剤はいずれも取扱い上危険を伴い、反応後の還元剤残渣及び廃液処理も煩雑である。なおかつN−N結合が切断されやすく、ヒドラジン化合物の収率も十分とはいえないため工業的に満足できるものではない。この問題を回避する工夫が開示されている(例えば、特許文献8参照)。特許文献8に開示された方法は、水性媒体中で二酸化チオ尿素とアルカリによりN−ニトロソアミン化合物を還元する方法であるが、ヒドラジン化合物を取り出すため、作業者のヒドラジン化合物への暴露は避けられず、またN−N結合の切断を完全に抑制することもできないので、ヒドラゾン化合物の工業的製造方法として適当ではない。
作業者のN−ニトロソアミン化合物、ヒドラジン化合物への暴露防止は、反応器外に該化合物を取り出さないことにより達成できる。また、高品質なヒドラゾン化合物を高収率で製造するためには、N−ニトロソアミン化合物の適切な還元法の選択と反応条件の最適化により、高純度、高品質なヒドラジン化合物を得た後、更に可能な限り速やかにヒドラゾン化合物へ誘導することにより達成できる。本発明者らは、N−ニトロソアミン化合物の還元法として、二酸化チオ尿素とアルカリによる還元法を採用し、更に、生成したヒドラジン化合物を反応器外に取り出すことなく、含有液のままヒドラゾン化合物に誘導することにより、原料のアミン化合物から反応中間体を反応器から一切取り出すことなく、高品質なヒドラゾン化合物を高収率で製造可能な、1反応器によるワンポット合成法を見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
反応器内に準備された、水と水混和性有機溶媒との混合溶媒中に、一般式(1):
(式中、R1、R2、R3及びR4は同一でも異なってもよく水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、メトキシ基、エトキシ基、置換もしくは無置換のアラルキル基又は置換もしくは無置換のアリール基を表し、R1とR2が結合して環を形成してもよく、R3とR4が結合して環を形成してもよい。)で表されるアミン化合物を溶解し、酸及び亜硝酸ナトリウムと反応させる工程;
前記反応により生成した一般式(2):
(式中、R1、R2、R3及びR4は一般式(1)の場合と同一の意味を表す。)で表されるN−ニトロソアミン化合物を含有する反応液に、二酸化チオ尿素及びアルカリを加え還元する工程;及び
前記還元により生成した一般式(3):
(式中、R1、R2、R3及びR4は一般式(1)の場合と同一の意味を表す。)で表されるヒドラジン化合物を反応器外に取り出すことなく(つまり、同一反応器内で)一般式(4):
(式中、R5、R6及びR7は同一でも異なってもよく水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、メトキシ基、エトキシ基、置換もしくは無置換のアラルキル基又は置換もしくは無置換のアリール基を表す。)で表されるカルボニル化合物と縮合させる工程からなる、一般式(5):
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は同一でも異なってもよく水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、メトキシ基、エトキシ基、置換もしくは無置換のアラルキル基又は置換もしくは無置換のアリール基を表し、R1とR2が結合して環を形成してもよく、R3とR4が結合して環を形成してもよい。)で表されるヒドラゾン化合物の製造方法に関する。
本発明は、電子写真感光体に使用する光導電材料として有効なヒドラゾン化合物を、作業者への安全性を高度に確保しつつ、反応中間体であるヒドラジン化合物を反応器から一切取り出すことなく、廃棄物が少なく、高品質かつ高収率で合成し得る製造方法を提供するものであり、その工業的価値は大きい。
本発明における一般式(1)で表されるアミン化合物のN−ニトロソ化は、水と水混和性有機溶媒の混合溶媒中で酸と亜硝酸ナトリウム水溶液を添加して行われる。水混和性有機溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、エチレングリコール等のアルコール類、ジオキサン、トリオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類等が挙げられる。また酸の具体例としては塩酸、希硫酸等の無機酸及びギ酸、酢酸等の有機酸が挙げられる。また亜硝酸ナトリウムは水溶液として添加するが、反応系に添加した後に、亜硝酸ナトリウム及び一般式(1)で表されるアミン化合物の析出が発生しない濃度が好適である。生成した一般式(2)で表されるN−ニトロソアミン化合物は、取り出すことなく反応液のまま還元反応に供する。
本発明における一般式(2)で表されるN−ニトロソアミン化合物の還元反応は、前述の反応液にアルカリ及び二酸化チオ尿素を添加して行われる。用い得るアルカリは水酸化ナトリウムが適当であるが、これに限られるものではなく、水酸化リチウム、水酸化カリウム等を用いることもできる。二酸化チオ尿素及びアルカリの使用量は、一般式(1)で表されるアミン化合物1モルに対して二酸化チオ尿素は2.0〜2.5モルの範囲、またアルカリはN−ニトロソ化に用いた酸の中和に要する量に加えて、さらに4.5〜6.0モルの範囲内で用いるのが適当である。本発明の二酸化チオ尿素とアルカリによる還元においても、前述した他の還元剤と同様にN−N結合の切断は発生する。しかしながら、これは還元剤自身の作用によるものではなく、生成した一般式(3)で表されるヒドラジン化合物と一般式(2)で表されるN−ニトロソアミン化合物との反応に起因する。従って、ニトロソ化反応に用いる混合溶媒の総量の規定は、一般式(1)で表されるアミン化合物の副生を抑制する観点から特に重要である。該混合溶媒の総量は二酸化チオ尿素の14〜31倍重量の範囲内であり、かつ水の割合は該混合溶媒の30〜60重量%の範囲内であることが適当である。特に規定以下の溶媒量で還元反応を行うと、著しく一般式(1)で表されるアミン化合物が副生するため、最終生成物であるヒドラゾン化合物の収率及び品質が低下する。また、一般式(1)で表されるアミン化合物の副生は温度依存性があり、還元反応は温度を35〜45℃の範囲、望ましくは38〜43℃の範囲内で行うのが適当である。反応温度が45℃以上となった場合、一般式(1)で表されるアミン化合物の著しい副生が発生する一方、35℃以下では著しい反応速度の低下が発生する。
一般式(3)で表されるヒドラジン化合物の溶液は還元反応終了後、水混和性有機溶媒を留去し、残留物を適当な有機溶媒を用いて抽出して得られる。この抽出用の有機溶媒は一般式(3)で表されるヒドラジン化合物及び一般式(4)で表されるカルボニル化合物を溶解し、かつ水と混和しない比重1.0未満の有機溶媒が好適であり、具体例としてはジエチルエーテル、イソプロピルエーテル等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。
本発明における最終目的物であるヒドラゾン化合物は、前述の一般式(3)で表されるヒドラジン化合物の抽出液に一般式(4)で表されるカルボニル化合物を反応させることにより得られる。この脱水縮合反応は、一般に知られるように酸を添加することにより促進することができ、例えば塩酸、希硫酸等の無機酸又は酢酸のような有機酸が用いられる。反応は加熱することなく室温で十分に進行するが、反応を促進させるために加熱してもよい。いずれの場合も反応時間は1〜5時間である。反応終了後、析出した結晶を濾別するか、結晶が析出しない場合や結晶の析出が不十分な場合はメタノール、エタノール等のアルコール類、含水アルコール等を加えて生成した結晶を濾別するか、或いは有機溶媒を減圧下で一部留去しメタノール、エタノール等のアルコール類、含水アルコール等で分散して生成した結晶を濾別すること等により、最終目的物を取り出すことができる。
本発明の製造方法によって製造されるヒドラゾン化合物としては次のものが挙げられる。p−ジエチルアミノベンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾン、p−ジフェニルアミノベンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾン、p−(p−トリル)フェニルアミノベンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾン、p−ジ(p−トリル)アミノベンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾン、p−(p−メトキシフェニル)フェニルアミノベンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾン、2−メチル−4−ジベンジルアミノベンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾン、p−ジフェニルアミノベンズアルデヒド=ジ(p−トリル)ヒドラゾン、p−ジフェニルアミノベンズアルデヒド=ビス(6−テトラリル)ヒドラゾン、p−ジフェニルアミノベンズアルデヒド=ビス(5−インダニル)ヒドラゾン、p−ジベンジルアミノベンズアルデヒド=ビス(6−テトラリル)ヒドラゾン、p−ジメチルアミノベンズアルデヒド=ビス(2,4−ジメチルフェニル)ヒドラゾン、p−ビス(2−メチル−4−メトキシフェニル)アミノベンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾン、p−ビス(2,4−ジメチルフェニル)アミノベンズアルデヒド=ジ(p−トリル)ヒドラゾン。
実施例1
500ml四ツ口フラスコに、ジフェニルアミン16.9g(100mmol)、酢酸15.1g(251mmol)、メタノール207gを加え攪拌溶解した。これに水57gに溶解した亜硝酸ナトリウム13.8g(200mmol)を加え、15〜20℃で3時間攪拌した。高速液体クロマトグラフィーでジフェニルアミンの消失を確認した後、水119gに溶解した水酸化ナトリウム26.1g(653mmol)、二酸化チオ尿素25.9g(240mmol)を加え、38〜43℃で3時間攪拌した。高速液体クロマトグラフィーでN−ニトロソジフェニルアミンの消失を確認した後、メタノールを減圧下で留去しトルエン120gで抽出して、1,1−ジフェニルヒドラジンのトルエン溶液を得た。トルエンを除いた高速液体クロマトグラフィーによる組成比は、1,1−ジフェニルヒドラジン88.9%、ジフェニルアミン10.2%であった。
実施例2
実施例1で得られた1,1−ジフェニルヒドラジンのトルエン溶液に、p−ジフェニルアミノベンズアルデヒド24.3g(89mmol)、酢酸3.0g(50mmol)を加え、40〜45℃で2時間攪拌した。高速液体クロマトグラフィーで1,1−ジフェニルヒドラジンの消失を確認した後、メタノール110gを加え析出した結晶を濾別して、p−ジフェニルアミノベンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾン36.5gを得た。原料ジフェニルアミンに対して収率83.1%、高速液体クロマトグラフィーによる純度は99.4%であった。
実施例3
実施例1で得られた1,1−ジフェニルヒドラジンのトルエン溶液に、p−ジ(p−トリル)アミノベンズアルデヒド26.8g(89mmol)、酢酸3.0g(50mmol)を加え、40〜45℃で1時間攪拌した。高速液体クロマトグラフィーで1,1−ジフェニルヒドラジンの消失を確認した後、メタノール100gを加え析出した結晶を濾別して、p−ジ(p−トリル)アミノベンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾン38.6gを得た。原料ジフェニルアミンに対して収率82.7%、高速液体クロマトグラフィーによる純度は99.7%であった。
実施例4
実施例1で得られた1,1−ジフェニルヒドラジンのトルエン溶液に、2−メチル−4−ジベンジルアミノベンズアルデヒド28.0g(89mmol)、酢酸3.0g(50mol)を加え、40〜45℃で3時間攪拌した。高速液体クロマトグラフィーで1,1−ジフェニルヒドラジンの消失を確認した後、トルエンを減圧下で一部留去しメタノール100gを加えて、分散して生成した結晶を濾別して、2−メチル−4−ジベンジルアミノベンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾン39.2gを得た。原料ジフェニルアミンに対して収率81.5%、高速液体クロマトグラフィーによる純度は99.3%であった。
実施例5
実施例1で得られた1,1−ジフェニルヒドラジンのトルエン溶液に、p−ジエチルアミノベンズアルデヒド15.7g(89mmol)、酢酸3.0g(50mmol)を加え、40〜45℃で3時間攪拌した。高速液体クロマトグラフィーで1,1−ジフェニルヒドラジンの消失を確認した後、トルエンを減圧下で一部留去しメタノール105gを加えて、分散して生成した結晶を濾別して、p−ジエチルアミノベンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾン29.0gを得た。原料ジフェニルアミンに対して収率83.8%、高速液体クロマトグラフィーによる純度は99.3%であった。
比較例1
300ml四ツ口フラスコに、ジフェニルアミン16.9g(0.1mol)、酢酸118g(2.0mol)を加え攪拌溶解した。これに水22gに溶解した亜硝酸ナトリウム15.2g(0.2mol)を加え、30〜35℃で6時間攪拌した。次にN−ニトロソジフェニルアミンを含有する反応液に、亜鉛末19.6g(0.3mol)を20〜25℃の範囲で添加し還元した。反応は薄層クロマトグラフィーで追跡した。還元終了後、直ちに還元残渣を濾過した。次いで濾液にp−ジフェニルアミノベンズアルデヒド24.3g(0.09mol)を添加し、15〜20℃で1時間攪拌した。薄層クロマトグラフィーでN−ニトロソジフェニルアミンの消失を確認した後、反応液を水に注加しトルエン120gで抽出した。メタノール110gを加え析出した結晶を濾別して、p−ジフェニルアミノベンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾン25.8gを得た。原料ジフェニルアミンに対して収率58.8%、高速液体クロマトグラフィーによる純度は98.4%であった。
比較例2
1000ml四ツ口フラスコに、ジフェニルアミン16.9g(100mmol)、酢酸15.1g(251mmol)、メタノール256gを加え攪拌溶解した。これに水57gに溶解した亜硝酸ナトリウム13.8g(200mmol)を加え、15〜20℃で8時間攪拌した。高速液体クロマトグラフィーでジフェニルアミンの消失を確認した後、水225gに溶解した水酸化ナトリウム26.1g(653mmol)、二酸化チオ尿素25.9g(240mmol)を加え、38〜43℃で3時間攪拌した。高速液体クロマトグラフィーでN−ニトロソジフェニルアミンの消失を確認した後、メタノールを減圧下で留去しジエチルエーテル100gで抽出した。高速液体クロマトグラフィーによる組成比は、1,1−ジフェニルヒドラジン88.9%、ジフェニルアミン11.0%であった。抽出液を無水硫酸マグネシウムで脱水した後、塩酸ガスを吹き込み析出した結晶を濾別して、1,1−ジフェニルヒドラジン塩酸塩17.8gを得た。原料ジフェニルアミンに対して収率80.8%であった。
比較例2で得られた1,1−ジフェニルヒドラジン塩酸塩17.0g(77mmol)、p−ジフェニルアミノベンズアルデヒド21.1g(77mmol)、DMF70gを300ml四ツ口フラスコに加え、40〜45℃で3時間攪拌した。反応は薄層クロマトグラフィーで追跡した。反応終了後、メタノール100gを加え析出した結晶を濾別して、p−ジフェニルアミノベンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾン32.3gを得た。1,1−ジフェニルヒドラジン塩酸塩に対して収率95.4%、原料ジフェニルアミンに対しての通し収率は77.0%、高速液体クロマトグラフィーによる純度は98.2%であった。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2004年6月29日出願の日本特許出願(特願2004−191082)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
Claims (5)
- 反応器内に準備された、水と水混和性有機溶媒との混合溶媒中に、一般式(1):
(式中、R1、R2、R3及びR4は同一でも異なってもよく水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、メトキシ基、エトキシ基、置換もしくは無置換のアラルキル基又は置換もしくは無置換のアリール基を表し、R1とR2が結合して環を形成してもよく、R3とR4が結合して環を形成してもよい。)で表されるアミン化合物を溶解し、酸及び亜硝酸ナトリウムと反応させる工程;
前記反応により生成した一般式(2):
(式中、R1、R2、R3及びR4は一般式(1)の場合と同一の意味を表す。)で表されるN−ニトロソアミン化合物を含有する反応液に、二酸化チオ尿素及びアルカリを加え還元する工程;及び
前記還元により生成した一般式(3):
(式中、R1、R2、R3及びR4は一般式(1)の場合と同一の意味を表す。)で表されるヒドラジン化合物を反応器外に取り出すことなく一般式(4):
(式中、R5、R6及びR7は同一でも異なってもよく水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、メトキシ基、エトキシ基、置換もしくは無置換のアラルキル基又は置換もしくは無置換のアリール基を表す。)で表されるカルボニル化合物と縮合させる工程からなる、
一般式(5):
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は同一でも異なってもよく水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、メトキシ基、エトキシ基、置換もしくは無置換のアラルキル基又は置換もしくは無置換のアリール基を表し、R1とR2が結合して環を形成してもよく、R3とR4が結合して環を形成してもよい。)で表されるヒドラゾン化合物の製造方法。 - 前記縮合工程を、前記還元工程により得られる、一般式(3)で表されるヒドラジン化合物を溶解している混合溶媒から水混和性有機溶媒を留去した後、ヒドラジン化合物抽出用有機溶媒を添加し、抽出して得られる溶液に一般式(4)で表されるカルボニル化合物を反応させることにより行う、請求項1記載のヒドラゾン化合物の製造方法。
- 前記混合溶媒の総量は、一般式(2)で表されるN−ニトロソアミン化合物の還元反応に用いる二酸化チオ尿素の14〜31倍重量の範囲内であり、かつ水の割合は前記混合溶媒の30〜60重量%の範囲内である、請求項1又は請求項2記載のヒドラゾン化合物の製造方法。
- 前記した一般式(2)で表されるN−ニトロソアミン化合物の還元反応を35〜45℃の反応温度範囲内で行う、請求項1又は請求項2記載のヒドラゾン化合物の製造方法。
- 前記した一般式(2)で表されるN−ニトロソアミン化合物の還元反応を38〜43℃の反応温度範囲内で行う、請求項1又は請求項2記載のヒドラゾン化合物の製造方法。
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