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JP4824985B2 - ファルネシル二リン酸の製造方法 - Google Patents
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JP4824985B2 - ファルネシル二リン酸の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はファルネシル二リン酸(以下、FDPと称することがある)の製造方法に関する。
FDPは化学合成品が、試薬用途として非常に高価な価格でのみ供給されている(FDP Triammmonium Salt、フナコシ株式会社)。このFDPは、多様なテルペノイドの中間体として有用であるが産業上ほとんど利用されていない。
FDPは生物の生命維持に必須のテルペノイドの一つであると共に、さらに有用なカロチノイド、植物ホルモン、ユビキノン等の各種テルペノイドの生合成中間体でもある。テルペノイドは、炭素数5のイソプレン単位を基本骨格に持つ一群の有機化合物の総称であり、イソペンテニルピロリン酸(IPP)の重合によって生合成される。(C5H8)nの不飽和炭化水素以外に、それらの酸化還元生成物(アルコール、ケトン、酸等)、炭素の脱離した化合物などが多くの植物及び動物体内に見いだされている。テルペノイドは、炭素数によりヘミテルペン(C5)、モノテルペン(C10)、セスキテルペン(C15)、ジテルペン(C20)、セスタテルペン(C25)、トリテルペン(C30)、テトラテルペン(C40、カロチノイド)及びその他のポリテルペンに分類することができる。アブシジン酸、幼若ホルモン、ジベレリン、フォルスコリン、ホルボールなど生理活性を示す化合物も多い。また、構造の一部にイソプレン構造を有する複合テルペンとしてクロロフィル、ビタミンK、ユビキノン、tRNA等があり、これらも有用な生理活性を示す。
例えば、テルペノイド化合物の一種であるユビキノンは、電子伝達系の必須成分として、生体内で重要な機能を果たしており、心疾患に効果のある医薬品として使用されているほか、欧米では健康食品としての需要が増大している。また、ビタミンKは血液凝固系に関与する重要なビタミンであり、止血剤として利用されているほか、最近では骨代謝への関与が示唆され、骨粗鬆症治療への応用が期待されており、フィロキノンとメナキノンは医薬品として許可されている。
また、ユビキノンやビタミンK類には船体や橋脚等の建造物への貝類の付着阻害作用が在り、貝類付着防止塗料への応用が期待される。さらに、カロチノイドには抗酸化作用があり、β−カロチン、アスタキサンチン、クリプトキサンチン等、がん予防や免疫賦活活性を有するものとして期待されているものもある。このように、テルペノイドには生体にとって有用な物質が含まれているが、これらの化合物は全て基本骨格単位であるイソペンテニルピロリン酸(以下、IPPと称することがある)を経由して生合成されることが知られている。
テルペノイド化合物の基本骨格であるIPPは動物や酵母などの真核生物ではアセチルCoAからメバロン酸を経由して生合成される経路(メバロン酸経路)が証明されている。メバロン酸経路では、動物や酵母などの真核生物に存在する、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリルCoA(以下HMG CoAと略記する)還元酵素が、律速酵素であると考えられている(非特許文献2)。また、13Cで標識されたメバロン酸の微生物合成も報告されており、テルペノイドに係わるメタボローム研究への活用が期待される(特願2004−087756号)。
このような多様なテルペノイド化合物の中間体として有用なFDPは、全てイソペンテニル二リン酸、及びイソペンテニル二リン酸が異性化で生成したジメチルアリル二リン酸が反応して生合成されることが知られている。イソペンテニル二リン酸の生合成は長い間メバロン酸経路のみから生合成されると信じられて来たが、瀬戸、葛山らにより、動物細胞、植物細胞の細胞質、カビ・酵母等の真菌や古細菌に存在するメバロン酸を経由するメバロン酸経路以外に、多くの真正細菌や植物の色素体に存在するメチルエリスリトールリン酸(MEP)経路を経由して生合成されることが明らかとなった(非特許文献1)。
このFDPの生産手段としては、既に述べた化学合成法の他に、メバロン酸や酢酸を原料として生物や酵素を利用した方法が考えられるが実用化していない。メバロン酸は、重要な生理活性物質群であり多くの生命維持に必須のテルペノイドと呼ばれる物質群の生合成中間体である天然型のR−メバロン酸と、非天然型であるS−メバロン酸が知られている。多くの場合、発酵法では天然型が得られ(特許文献12、特許文献13)、化学合成方法では天然型と非天然型の等量混合物であるラセミ体が得られる。また、メバロン酸は無水状態では容易に脱水して分子内エステル化(ラクトン化)し、メバロノラクトンとなるが、水溶液ないしアルカリ水溶液中で容易に水と反応してメバロン酸ないしメバロン酸塩となる。
FDPの製造に関する方法として特許文献1〜特許文献11などが報告されている。これらの報告は主に、FDP合成酵素の安定性向上と生産性向上にかかわるものであり、たとえば、酵素を構成するアミノ酸配列を修飾することにより耐熱性向上を図っている。しかしながら、これらの発明はDNAにより宿主細胞を形質転換し、その宿主を培養することによって、FDPを得る方法である。微生物の培養は煩雑であり、目的物以外の生成物も多様に含まれることから純度を高めるためには煩雑な精製工程が不可欠である。
特開2005-137287号公報 特開2005-052046号公報 特開2003-088368号公報 特開2002-199884号公報 特開2002-199883号公報 特開平10-136984号公報 特開平10-033184号公報 特開平08-214877号公報 特開平05-219961号公報 特開2002-238572号公報 特表2004-527265号公報 特開平2-215389号公報 特開平3-210174号公報 Rohmer, M. In Comprehensive Natural Products Chemistry, Vol. 2: Isoprenoids Including Carotenoids and Steroids; Barton, D. Nakanishi, K. Eds. Elsevier: Amsterdam, 1999; pp. 45-67 Mol.Biol.Cell,5,655(1994)
本発明の課題は、メバロン酸から効率的で安価にFDPを製造する方法を提供することにある。ファルネシル二リン酸を微生物を培養することによって得る場合には、細胞内に目的のFDP以外の生成物も含まれるために、大量にFDPを得ることは困難である。つまり、微生物の細胞内では、メバロン酸からFDPを生合成するメバロン酸経路において中間体から別の生成物が合成されることもあるため、目的のFDPのみが合成されるわけではない。そのため、FDPの細胞内の全体の蛋白量に占める割合が少ないため、FDPの精製は繁雑で、困難である。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、メバロン酸からFDPを生合成するための酵素である、メバロン酸リン酸転移酵素(以下、MVKと称することがある)、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素(以下、PMVKと称することがある)、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素(以下、DPMVCと称することがある)、イソペンテニル二リン酸異性化酵素(以下、IPPIと称することがある)及びファルネシル二リン酸合成酵素(以下、FPSと称することがある)を用いて、無細胞系で、メバロン酸に作用させることにより、ファルネシル二リン酸を効率よく生合成できることを見出した。
すなわち本発明は、
(1)メバロン酸に、メバロン酸リン酸転移酵素、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素、イソペンテニル二リン酸異性化酵素及びファルネシル二リン酸合成酵素を、無細胞系で作用させることを特徴とするファルネシル二リン酸の製造方法を提供する。
(2)また、前記メバロン酸リン酸転移酵素、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素、イソペンテニル二リン酸異性化酵素及び/又はファルネシル二リン酸合成酵素が、赤パンカビ(Neurospora crassa)由来である、(1)に記載のファルネシル二リン酸の製造方法を提供する。
(3)また、前記メバロン酸リン酸転移酵素、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素、イソペンテニル二リン酸異性化酵素及び/又はファルネシル二リン酸合成酵素が、赤パンカビ(Neurospora crassa)からクローニングした遺伝子を宿主細胞に発現させることにより調製することを特徴とする、(1)又は(2)に記載のファルネシル二リン酸の製造方法を提供する。
(4)また、前記赤パンカビ(Neurospora crassa)がFGSC2489株である、(2)又は(3)に記載のファルネシル二リン酸の製造方法を提供する。
(5)また、前記無細胞系に補助因子として、アデノシン三リン酸(ATP)およびマグネシウム塩を添加することを特徴とする、(1)〜(4)のいずれか1つに記載のファルネシル二リン酸の製造方法を提供する。
(6)また、前記メバロン酸が、標識したメバロン酸であることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれか1つに記載の標識したファルネシル二リン酸の製造方法を提供する。
(7)また、メバロン酸リン酸転移酵素、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素、イソペンテニル二リン酸異性化酵素及びファルネシル二リン酸合成酵素を含む酵素カクテルを提供する。
本発明によれば、効率的で安価に天然型のR−ファルネシル二リン酸(FDP)を提供することができる。酵素カクテルからなる合成では微生物培養による生産と比較して簡便であり、反応制御も容易である。酵素反応であることから目的とするFDPが高純度で得られ、かつ、意図しない不純物の生成はない。
以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書において、「無細胞系」とは、基質に酵素を作用させ目的の生成物を産生する反応が、細胞内で行われるものではなく、細胞の存在しない系で行われることを意味する。しかし、実質的に目的の生成物の産生に影響を与えない程度の細胞が混入していることを排除するものではない。
また本明細書において、「酵素カクテル」とは、基質から目的の生成物を産生させる酵素の混合物を意味する。この酵素の混合物には、基質から目的の化合物を合成するために必要な酵素が含まれていればよい。また酵素反応の補助因子が含まれてもよい。さらに酵素反応に影響を与えない不純物が含まれても構わない。
また本明細書において「1から数個の塩基が欠失、置換、付加及び/または挿入されている」とは、例えば1〜20個、好ましくは1〜15個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個の任意の数の塩基が欠失、置換、付加及び/または挿入されていることを意味する。本明細書においては、「1から数個のアミノ酸が欠失、置換、付加及び/または挿入されている」とは、例えば1〜20個、好ましくは1〜15個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個の任意の数のアミノ酸が欠失、置換、付加及び/または挿入されていることを意味する。
また本明細書において「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる」とは、DNAをプローブとして使用し、コロニー・ハイブリダイゼーション法、プラークハイブリダイゼーション法、あるいはサザンブロットハイブリダイゼーション法等を用いることにより得られるDNAを意味し、具体的には、コロニーあるいはプラーク由来のDNAまたは該DNAの断片を固定化したフィルターを用いて、0.7〜1.0MのNaCl存在下、65℃でハイブリダイゼーションを行った後、0.1〜2倍程度のSSC溶液(1倍濃度のSSC溶液の組成は、150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸ナトリウムよりなる)を用い、65℃条件下でフィルターを洗浄することにより同定できるDNAをあげることができる。
ハイブリダイゼーションは、Molecular Cloning: A laboratory Mannual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY., 1989.(以下、モレキュラークローニング第二版と称す)等に記載されている方法に準じて行うことができる。ストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができるDNAとしては、プローブとして使用するDNAの塩基配列と一定以上の相同性を有するDNAが挙げられ、相同性は、例えば60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、もっとも好ましくは98%以上である。
本発明は、A)メバロン酸リン酸転移酵素をコードするDNAの取得、B)ホスホメバロン酸リン酸転移酵素をコードするDNAの取得、C)ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素をコードするDNAの取得、D)イソペンテニル二リン酸異性化酵素をコードするDNAの取得、E)FDP合成酵素をコードするDNAの取得、F)上記A〜E)の酵素蛋白質をコードするDNAを有する形質転換体、計5種の作製と該酵素蛋白質をコードするDNAを有する計5種の形質転換体での該酵素蛋白質の発現、G)および5種の酵素カクテルの作用によるR−メバロン酸からFDPの生産、よりなる。
具体的には、例えば、以下の手順により実施することができる。すなわち、それぞれの酵素をコードするDNAの取得A)〜E)は、赤パンカビ(Neurospora crassa)菌体からRNAキットを用いてtotal RNAを抽出し、続いて均一な超常磁性高分子ポリマービーズを用い、mRNAの3'末端に存在するpoly(A)+残基とビーズ表面の残基との水素結合を形成することを利用してmRNAを精製する。高分子ビーズとしてはDynal社のDynabeads Oligo(dT)25などを使用することができる。次に、逆転写酵素反応によりcDNAを得、遺伝子特異的配列プライマーと市販のPCRキットを用い、各酵素の蛋白質をコードするオープンリーディングフレーム(以下、ORFと称する)を含むDNA断片を取得する。市販のキットとしてはNTECH社製Advantage HF2などが使用できる。PCRはプロトコールに従って実施し、得られたDNAはTA cloning vectorに組み込み、配列を確認する。
次に、F)の5種の酵素タンパク質をコードするDNAを有する形質転換体の作製、及び該酵素タンパク質をコードするDNAを有する形質転換体での該酵素タンパク質の発現を行う。配列を確認したORFを含むDNA断片をpQE30ベクター又はpGEX4T-3ベクターに組み込み、大腸菌株等を用いて形質転換を行う。形質転換菌株にIPTGを1mM(終濃度)添加して、目的タンパク質の生産を誘導する。菌体回収後リゾチームと超音波破砕処理により可溶性画分を調製し、10%ポリアクリルアミドゲルのSDS-PAGE(CBB染色)にて目的タンパク質の生産を確認する。
大腸菌を形質転換体とした遺伝子組み換えを行い、FDPの生合成に関与する酵素を発現させることにより、通常細胞内に存在するそれらの酵素量と比較して、大過剰量の酵素を取得することが可能である。そのため、大腸菌を破砕して、可溶性画分を粗酵素液として、メバロン酸に作用させても、充分なFDPを合成させることができる。もちろん、この粗酵素液を常法により精製し、作用させることも可能である。これらの酵素の大過剰量の発現は、ベクターにより大腸菌を形質転換するのみでも可能であることもある。しかし、通常は形質転換体に、イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)等を添加し、蛋白質の生産を誘導することによって、可能である。大過剰量の蛋白質の発現は、10%ポリアクリルアミドゲルのSDS-PAGEで電気泳動し、CBB染色することにより、目視により確認できる。
次にG)の5種(メバロン酸リン酸転移酵素、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素、イソペンテニル二リン酸異性化酵素、FDP合成酵素)の酵素カクテルの作用によるR−メバロン酸からFDPの生産を行う。
本発明で使用するメバロン酸リン酸転移酵素、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素、イソペンテニル二リン酸異性化酵素及びファルネシル二リン酸合成酵素は、例えば、天然に存在する酵素あるいは、メバロン酸リン酸転移酵素、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素、イソペンテニル二リン酸異性化酵素及びファルネシル二リン酸合成酵素をコードする遺伝子を用いて遺伝子工学的に得られる組換え体であることができる。
前記メバロン酸リン酸転移酵素遺伝子は、実質的にメバロン酸リン酸転移酵素、すなわちメバロン酸とATPからホスホメバロン酸を生成する反応を触媒する活性をもつ酵素蛋白質をコードするDNA配列であればよい。例えば、赤パンカビ(Neurospora crassa)FGSC2489株由来のメバロン酸リン酸転移酵素遺伝子である配列番号1の塩基配列、あるいは配列番号1において1〜数個の塩基配列が欠失、置換、付加及び/または挿入されている塩基配列であって、メバロン酸リン酸転移酵素を機能させるために必要な配列をすべてコードする塩基配列、あるいは配列番号1の塩基配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができる塩基配列であって、メバロン酸リン酸転移酵素を機能させるのに必要な配列をすべてコードする塩基配列を含む。さらに本発明はこれらの遺伝子を常法により発現させることにより生成する酵素蛋白質を提供するものである。また、酵素反応にMg2+等の補助因子が必要であればこれを必要量添加してもよい。
前記ホスホメバロン酸リン酸転移酵素遺伝子は、実質的にホスホメバロン酸リン酸転移酵素、すなわちホスホメバロン酸とATPからジホスホメバロン酸を生成する反応を触媒する活性をもつ酵素蛋白質をコードするDNA配列であればよい。例えば、赤パンカビ(Neurospora crassa)FGSC2489株由来のホスホメバロン酸リン酸転移酵素遺伝子である配列番号2の塩基配列、あるいは配列番号2において1〜数個の塩基配列が欠失、置換、付加及び/または挿入されている塩基配列であって、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素を機能させるために必要な配列をすべてコードする塩基配列、あるいは配列番号2の塩基配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができる塩基配列であって、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素を機能させるのに必要な配列をすべてコードする塩基配列を含む。さらに本発明はこれらの遺伝子を常法により発現させることにより生成する酵素蛋白質を提供するものである。また、酵素反応にMg2+等の補助因子が必要であれば必要量添加してもよい。
前記ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素遺伝子は、実質的にジホスホメバロン酸リン酸転移酵素、すなわちジホスホメバロン酸を脱炭酸させイソペンテニル二リン酸を生成する反応を触媒する活性をもつ酵素蛋白質をコードするDNA配列であればよい。例えば、赤パンカビ(Neurospora crassa)FGSC2489株由来のジホスホメバロン酸脱炭酸酵素遺伝子である配列番号3の塩基配列、あるいは配列番号3において1〜数個の塩基配列が欠失、置換、付加及び/または挿入されている塩基配列であって、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素を機能させるために必要な配列をすべてコードする塩基配列、あるいは配列番号3の塩基配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができる塩基配列であって、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素を機能させるのに必要な配列をすべてコードする塩基配列を含む。さらに本発明はこれらの遺伝子を常法により発現させることにより生成する酵素蛋白質を提供するものである。また、酵素反応にMg2+等の補助因子が必要であれば必要量添加してもよい。
前記イソペンテニル二リン酸異性化酵素遺伝子は、実質的にイソペンテニル二リン酸異性化酵素、すなわちイソペンテニル二リン酸をジメチルアリル二リン酸に異性化させる反応を触媒する活性をもつ酵素蛋白質をコードするDNA配列であればよい。例えば、赤パンカビ(Neurospora crassa)FGSC2489株由来のイソペンテニル二リン酸異性化酵素遺伝子である配列番号4の塩基配列、あるいは配列番号4において1〜数個の塩基配列が欠失、置換、付加及び/または挿入されている塩基配列であって、イソペンテニル二リン酸異性化酵素を機能させるために必要な配列をすべてコードする塩基配列、あるいは配列番号4の塩基配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができる塩基配列であって、イソペンテニル二リン酸異性化酵素を機能させるのに必要な配列をすべてコードする塩基配列を含む。さらに本発明は、これらの遺伝子を常法により発現させることにより生成する酵素蛋白質を提供するものである。また、酵素反応にMg2+等の補助因子が必要であれば必要量添加してもよい。
前記FDP合成酵素遺伝子は、実質的にFDP合成酵素、すなわちイソペンテニル二リン酸とジメチルアリル二リン酸からFDPを生成する反応を触媒する活性をもつ酵素蛋白質をコードするDNA配列であればよい。例えば、赤パンカビ(Neurospora crassa)FGSC2489株由来のFDP合成酵素遺伝子である配列番号5の塩基配列、あるいは配列番号5において1〜数個の塩基配列が欠失、置換、付加及び/または挿入されている塩基配列であって、FDP合成酵素を機能させるために必要な配列をすべてコードする塩基配列、あるいは配列番号5の塩基配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができる塩基配列であって、FDP合成酵素を機能させるのに必要な配列をすべてコードする塩基配列を含む。さらに本発明は、これらの遺伝子を常法により発現させることにより生成する酵素蛋白質を提供するものである。また、酵素反応にMg2+等の補助因子が必要であれば必要量添加してもよい。
本発明で使用するメバロン酸リン酸転移酵素遺伝子、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素遺伝子、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素遺伝子、イソペンテニル二リン酸異性化酵素遺伝子FDP合成酵素遺伝子は、いかなる生物由来であっても構わないが、真核生物であるアカパンカビ由来が好ましい。アカパンカビから目的の遺伝子の取得は、常法によるが概要は以下の通りである。1)アカパンカビのゲノム情報データベースから目的の遺伝子を抽出し、得られた配列情報を元にプライマーを合成する、2)アカパンカビ細胞からcDNAライブラリ(ゲノムライブラリ)を調整する、3)cDNAライブラリ(ゲノムライブラリ)からプライマーを用いて目的の遺伝子を含む配列を取得する。以上の操作を以下の5種の酵素遺伝子、すなわちメバロン酸リン酸転移酵素遺伝子、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素遺伝子、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素遺伝子、イソペンテニル二リン酸異性化酵素遺伝子及びFDP合成酵素遺伝子について行う。
得られた5種類の酵素遺伝子を含むDNA断片はそれぞれプラスミドベクターに組み込み、得られたプラスミドベクターで宿主(例えば大腸菌)を形質転換する。形質転換した宿主を常法で培養し、得られた菌体を遠心分離により集菌後破砕し粗酵素溶液とする。粗酵素溶液は必要に応じて精製可能である。また、本発明で使用する酵素遺伝子を発現させる大腸菌等の宿主が目的の酵素蛋白質を活性のある形で発現させることができず、封入体等を形成するような場合は、活性発現可能なペプチドをコードする遺伝子と融合させた形で発現させても良い。
本発明で使用する宿主細胞は、特に限定されないが、大腸菌、枯草菌、放線菌、パン酵母、アカパンカビ等取り扱いが容易な菌株が好ましい。例えば、大腸菌の菌株としては、JM109株、DH5α株、XL1−blue株、HB101株などのK−12株由来やBL21などのB株由来の大腸菌を用いることができる。さらに宿主細胞として、昆虫細胞、植物細胞、動物細胞などを用いることも可能である。
発現ベクターとしては、上記宿主である大腸菌、パン酵母等において自立複製可能ないしは染色体中への組込みが可能で、外来蛋白質の発現効率の高いものが好ましい。上記DNAを発現させるための発現ベクターは該微生物中で自立複製可能であると同時に、プロモーター、リボソーム結合配列、上記DNAおよび転写終結配列より構成された組換えベクターであることが好ましい。プロモーターを制御する遺伝子が含まれていてもよい。
発現ベクターとしては、具体的には、pBTrp2、pBTac1、pBTac2(いずれもベーリンガーマンハイム社より市販)、pKK233-2(Pharmacia社製)、pSE280(Invitrogen社製)、pGEMEX-1(Promega社製)、pQE-8(QIAGEN社製)、pQE-30(QIAGEN社製)、pKYP10(特開昭58-110600)、pKYP200〔Agricultural Biological Chemistry, 48, 669 (1984)〕、pLSA1〔Agric. Biol. Chem., 53, 277 (1989)〕、pGEL1〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82, 4306 (1985)〕、pBluescriptII SK+、pBluescriptII SK(-)(Stratagene社製)、pTrS30(FERMBP-5407)、pTrS32(FERM BP-5408)、pGEX(Pharmacia社製)、pET-3(Novagen社製)、pTerm2(US4686191、US4939094、US5160735)、pSupex、pUB110、pTP5、pC194、pUC18〔gene, 33, 103 (1985)〕、pUC19〔Gene, 33, 103 (1985)〕、pSTV28(宝酒造社製)、pSTV29(宝酒造社製)、pUC118(宝酒造社製)、pPA1(特開昭63-233798号公報)、pEG400〔J. Bacteriol., 172, 2392(1990)〕、pQE-30(QIAGEN社製)等を例示することができる。
プロモーターとしては、宿主である大腸菌、パン酵母等の細胞中で発現できるものであればいかなるものでもよい。例えば、trpプロモーター(Ptrp)、lacプロモーター(Plac)、PLプロモーター、PRプロモーター、PSEプロモーター等の、大腸菌やファージ等に由来するプロモーター、SPO1プロモーター、SPO2プロモーター、penPプロモーター等をあげることができる。またPtrpを2つ直列させたプロモーター(Ptrpx2)、tacプロモーター、letIプロモーター、lacT7プロモーターのように人為的に設計改変されたプロモーター等も用いることができる。
リボソーム結合配列としては、宿主である放線菌細胞中で発現できるものであればいかなるものでもよいが、シャイン−ダルガノ(Shine-Dalgarno)配列と開始コドンとの間を適当な距離(例えば6〜18塩基)に調節したプラスミドを用いることが好ましい。
組換えベクターの導入方法としては、上記宿主である大腸菌、パン酵母等の細胞へDNAを導入する方法であればいずれも用いることができ、例えば、カルシウムイオンを用いる方法〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 69, 2110 (1972)〕、プロトプラスト法(特開昭63-2483942号公報)、またはGene, 17, 107 (1982)やMolecular & General Genetics, 168, 111 (1979)に記載の方法等をあげることができる。
発現ベクターで形質転換された宿主細胞を培養することによって、各酵素を取得することができる。例えば、大腸菌の場合について記載すると、大腸菌は通常用いられるL培地、YT培地、M9−CA培地などで培養すればよい。発現ベクターは薬剤耐性遺伝子を持っていることが多いので、それに対応する薬剤を適当な濃度になるように添加することが望ましい。酵素をコードする遺伝子を発現させる場合には、その上流のプロモーターを適当な方法で働かせて発現誘導を行えばよい。例えば、IPTGやインドールアクリル酸(IAA)などを添加して、発現を誘導することができる。
培養によって得られた、菌体から目的の酵素を取得するためには、慣用の技術、例えば、細胞のリゾチーム処理、超音波破砕、遠心分離、各種クロマトグラフィーなどを用いることができる。目的の酵素が可溶性画分に得られた場合は、そのまま酵素液として使用可能である。またその可溶性画分を各種クロマトグラフィー、例えば、アフィニティークロマトグラフィー、ゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィーなどで精製することができる。目的の酵素が、不溶性顆粒を形成し不溶性となった場合は、グアニジンや尿素で可溶化し、そのまま又は各種クロマトグラフィーで精製し、リフォールディングさせて、酵素液として使用することができる。
次に得られた各酵素を用いて、メバロン酸からファルネシル二リン酸を無細胞系で産生する。酵素は、前記の宿主細胞からの得られた可溶性画分をそのまま用いてもよいし、精製したものを用いてもよい。基質としてはメバロン酸を用い、酵素液を作用させる。酵素はメバロン酸リン酸転移酵素(MVK)、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素(PMVK)、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素(DPMVC)、イソペンテニル二リン酸異性化酵素(IPPI)及びファルネシル二リン酸合成酵素(FPS)の順に順次添加し作用させてもよいが、全ての酵素を混合し、酵素カクテルとして作用させてもよい。反応容量は、特に限定されるものではなく、少量で作用させることも可能であるし、工業用に大量に反応を行わせることもできる。また基質濃度は、酵素が作用できる濃度であれば特に限定されるものではないが、好ましくは500〜0.1mg/mlであり、より好ましくは200〜0.05mg/mlである。酵素濃度も、酵素が作用できる濃度であれば特に限定されるものではないが、好ましくは50〜0.01mg/mlであり、より好ましくは5〜0.1mg/mlである。反応温度は、酵素が作用できる温度であれば特に限定されるものではないが、好ましくは80〜10度であり、より好ましくは60〜20度であり、さらに好ましくは40〜25度である。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例で示した遺伝子組換え実験は、特に言及しない限りモレキュラークローニング第二版に記載の方法(以下、常法と呼ぶ)を用いて行った。
《実施例1》
(A)メバロン酸リン酸転移酵素(MVK)をコードするDNAの取得
Neurospora crassa FGSC2489株菌体からTakara社製EASYPrepRNAキットを用いて、添付の説明書に従いtotal RNAを抽出した。続いてDINAL BIOTECH社製Dynabeads Oligo(dT)25を用い、添付の説明書に従って、mRNAの精製を行った。このmRNAから逆転写酵素反応によりcDNAを得た。遺伝子特異的配列プライマー
Fwd. ATGGTACCATGGCAGAGCAAGAACACAAC(制限酵素サイト:Kpn I)(配列番号11)
Rev. ATGGTACCGTCCCGGTTCTCAACC (制限酵素サイト:Kpn I)(配列番号12)
とCLONTECH社製Advantage HF2を用いてPCRを行いORFを含むDNA断片を取得した。
PCRは添付の説明書に従って、反応液量50μl volumeで行った。条件は92℃ 3min処理後、92℃ 45sec., 50℃ 45sec., 68℃ 2min 30sec., を30cycle、最後に68℃ 5minで行った。得られたDNA断片はTAcloning vectorに組み込み、配列を確認した。配列を配列番号1に示した。
《実施例2》
(B)ホスホメバロン酸リン酸転移酵素(PMVK)をコードするDNAの取得
Neurospora crassa FGSC2489株菌体から実施例1と同様な操作によりcDNAを得た。遺伝子特異的配列プライマー
Fwd. CGCGGATCCATGGCTTTGGCCGTCTC(制限酵素サイト:Bam HI)(配列番号13)
Rev. CGCGGATCCCTAAACTCGCTCCATCAACC( 制限酵素サイト:Bam HI)(配列番号14)
とCLONTECH社製Advantage HF2を用いてPCRを行い、ORFを含むDNA断片を取得した。PCRは実施例1と同様のプロトコールにより実施した。得られたDNAはTAcloning vectorに組み込み、配列を確認した。確認された配列を配列番号3に示した。
《実施例3》
(C)ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素(DPMVC)をコードするDNAの取得
Neurospora crassa FGSC2489株菌体から実施例1と同様な操作によりcDNAを得た。この酵素に関してはデータベースに誤りがあったため、3’-RACE, 5’-RACEを行い正確な翻訳領域の塩基配列を決定した。得られた情報をもとに設計した遺伝子特異的配列プライマー
Fwd. ATGGTACCATGGCTTCCGAAAAGGTC(制限酵素サイト:Kpn I)(配列番号15)
Rev. atggtaccct aagaagagct cttgacc(制限酵素サイト:Kpn I)(配列番号16)
とCLONTECH社製Advantage HF2 を用いてPCRを行い、ORFを含むDNA断片を取得した。PCRはプロトコールに従って反応液量 50μl volumeで行った。条件は92℃、3min処理後92℃ 30sec., 51℃ 45sec., 68℃ 2min, を30cycle、最後に68℃、5minで行った。得られたDNA断片はTAcloning vectorに組み込み、配列を確認した。確認された配列を配列番号5に示した。
《実施例4》
(D)イソペンテニル二リン酸異性化酵素(IPPI)をコードするDNAの取得
Neurospora crassa FGSC2489株菌体から実施例1と同様な操作によりcDNAを得た。遺伝子特異的配列プライマー
Fwd. ATGGTACCATGTCGACCGCTACCACAAC(制限酵素サイト:Kpn I)(配列番号17)
Rev. ATGGTACCTAGCATACGGCGAATCTCCTG(制限酵素サイト:Kpn I)(配列番号18)
とCLONTECH社製Advantage HF2 を用いてPCRを行い、ORFを含むDNA断片を取得した。PCRはプロトコールに従って反応液量 50μl volume で行った。条件は95℃ 3min処理後95℃ 30sec., 50℃ 45sec., 68℃ 2min, を30cycle、最後に68℃ 2minで行った。得られたDNA断片はTAcloning vectorに組み込み、配列を確認した。確認された配列を配列番号7に示した。
《実施例5》
(E)FDP合成酵素(FPS)をコードするDNAの取得
Neurospora crassa FGSC2489株菌体から実施例1と同様な操作によりcDNAを得た。遺伝子特異的配列プライマー
Fwd. TAGGATCCATGGCCAAGACAACGACCC(制限酵素サイト:Bam HI)(配列番号19)
Rev. ATAAGCTTCTTGCTGCGCTTGTAGATC(制限酵素サイト:Hind III)(配列番号20)
とCLONTECH社製Advantage HF2 を用いてPCRを行い、ORFを含むDNA断片を取得した。PCRはプロトコールに従って反応液量50μl volumeで行った。条件は 92℃ 3min処理後92℃ 45sec., 52℃ 45sec., 68℃ 2min, を30cycle、最後に68℃ 5minで行った。得られたDNA断片はTAcloning vectorに組み込み、配列を確認した。確認された配列を配列番号9に示した。
《実施例6》
(F)酵素タンパク質をコードするDNAを有する形質転換体、計5種の作製と該酵素タンパク質をコードするDNAを有する計5種の形質転換体での該酵素タンパク質の発現
配列を確認したMVKをコードするDNA断片をKpnIサイトを用いて、DPMVCをコードするDNA断片をKpnIサイトを用いて、IPPIをコードするDNA断片をKpnIサイトで、(FPS)をコードするDNA断片を、BamHI及びHindIIIサイトを用いて、PMVKをコードするDNA断片をBamHIサイトを用いてpQE30ベクターに組み込んだ。また、PMVKをコードするDNA断片についてはBamHIサイトを用いて、pGEX4T-3にも組み込み、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質としても発現させた。このベクターで大腸菌JM109株を形質転換した。形質転換大腸菌にIPTG 1mM(終濃度)添加して、目的タンパク質の生産を誘導した。菌体回収後リゾチーム(2mg/ml)と超音波破砕処理により可溶性画分を調製し、10%ポリアクリルアミドゲルのSDS-PAGE(CBB染色)にて目的タンパク質の生産を確認した。マーカーはBiorad社製Low markerを用いた。マーカーの分子量は大きいほうから、97 kDa, 66 kDa, 45 kDa, 31 kDa, 21 kDa, 14 kDaを示す。pQE30ベクターに組み込み発現させた目的タンパク質は、MVKが58 kDa, PMVKが46 kDa, DPMVDCが42 kDa, IPPIが29kDa, FPSが40kDa付近にそれぞれ確認できた。それぞれの電気泳動写真を図1に示した。
《実施例7》
実施例6で得られた可溶性画分(PMVKについては、GSTとの融合蛋白の可溶性画分)の蛋白質量をブラドフォード法で測定し粗酵素溶液とした。酵素各5mgからなる酵素カクテルを用い、基質としてR−メバロノラクトン(旭電化工業:アデカメバロノラクトン)1gを用い、ATPを終濃度5mM、MgClを終濃度5mMとなるように添加し、反応容量5mlで、26℃、5時間攪拌して反応した。反応終了後、メタノールを等量加えて混合、ついで酢酸エチルを2倍量加えて激しく攪拌して静置、酢酸エチル層をとり、ロータリーエバポレーターで酢酸エチルを蒸発させ、溶質部分をGC/MSにて同定、定量した。その結果、ファルネシル二リン酸(R-FDP)2mgを得た。
本発明で得られるFDPは、ステロイド、ユビキノン、ドリコール、カロテノイド、プレニル化蛋白質、動物ホルモン、植物ホルモンなどの生体にとって重要な化合物の前駆体であり、医薬、農薬、香料、化粧品、食品分野で有用である。
MVK(58kDa)、PMVK(46kDa)、DPMVDC(42kDa)、IPPI(29kDa)、FPS(40kDa)の各酵素の大腸菌での発現を示す図である。レーンMはマーカーを示し、マーカーの分子量は、97kDa、66kDa、45kDa、31kDa、21kDa、14kDaを示す。レーン1はIPTGを添加せず培養したものを示し、レーン2はIPTGを添加し、発現を誘導したものを示す。

Claims (6)

  1. バロン酸リン酸転移酵素、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素、イソペンテニル二リン酸異性化酵素及びファルネシル二リン酸合成酵素をコードする遺伝子を宿主細胞に発現させることにより調製したそれぞれの酵素を、無細胞系でメバロン酸に、作用させることを特徴とするファルネシル二リン酸の製造方法。
  2. 前記メバロン酸リン酸転移酵素、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素、イソペンテニル二リン酸異性化酵素及び/又はファルネシル二リン酸合成酵素をコードする遺伝子が、赤パンカビ(Neurospora crassa)由来である、請求項1に記載のファルネシル二リン酸の製造方法。
  3. 前記赤パンカビ(Neurospora crassa)がFGSC2489株である、請求項2に記載のファルネシル二リン酸の製造方法。
  4. 前記無細胞系に補助因子として、アデノシン三リン酸(ATP)およびマグネシウム塩を添加することを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のファルネシル二リン酸の製造方法。
  5. 前記メバロン酸が、標識したメバロン酸であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の標識したファルネシル二リン酸の製造方法。
  6. メバロン酸リン酸転移酵素、ホスホメバロン酸リン酸転移酵素、ジホスホメバロン酸脱炭酸酵素、イソペンテニル二リン酸異性化酵素及びファルネシル二リン酸合成酵素をコードする遺伝子を宿主細胞に発現させることにより調製した、それぞれの酵素を含む酵素カクテル。
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