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JP4825960B2 - 制御装置、制御パラメータの調整装置、制御パラメータの調整方法 - Google Patents
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制御装置、制御パラメータの調整装置、制御パラメータの調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、制御対象の温度や圧力などの物理状態を制御する制御装置、その制御パラメータを調整する装置および方法、並びにそれらに用いられるプログラムに関する。
従来の制御装置、例えば、PID制御装置では、ステップ応答法やリミットサイクル法などを用いてオートチューニングを行って、PID制御パラメータを調整して制御を行っており、システムの変動に対しては、システムを同定し、その同定結果に応じてPID制御パラメータを変更することにより対応している。
しかしながら、このような従来例では、特に、非線形性の強いシステムでは、その同定の信頼性が十分でなく、所望の制御特性が得られない場合があるという課題がある。
そこで、本件出願人は、システムに応じてより精度の高い制御特性が得られるようにした制御装置を既に提案している(特許文献1参照)。
特開2005−339004号公報
提案している上記制御装置では、新たな状態ベクトルに対応して生成した制御パラメータなどの特性パラメータを、修正係数である学習係数を用いて制御誤差またはモデル誤差が小さくなる方向に修正し、修正した特性パラメータを、データベースに蓄積する、すなわち、制御誤差またはモデル誤差が小さくなるように学習している。
この学習には、ユーザが予め調整した上記学習係数が用いられるのであるが、この学習係数の調整は、制御対象に応じて、ユーザが試行錯誤的に行わねばならず、このため、調整作業が面倒であるといった課題がある。
本発明は、上述の点に鑑みて為されたものであって、ユーザによる学習係数の調整作業を不要にすることを目的とする。
(1)本発明の制御装置は、制御パラメータに従って制御対象を制御する制御手段と、制御系の特徴量を含むベクトルが状態ベクトルとして蓄積されるとともに、制御系の特性パラメータが蓄積されるデータベースのデータに基づいて、前記制御手段の制御パラメータを調整する調整手段とを備え、前記調整手段は、新たな状態ベクトルが与えられることにより、前記データベースの状態ベクトルに基づいて、前記新たな状態ベクトルに対応する特性パラメータを生成する特性パラメータ生成部と、前記特性パラメータ生成部で生成した特性パラメータを、修正係数を用いて制御誤差またはモデル誤差が小さくなる方向に修正する特性パラメータ修正部とを含み、前記特性パラメータ修正部で修正した特性パラメータを、前記データベースに蓄積する制御装置であって、前記特性パラメータ修正部は、前記修正係数を、予め定めた算出式に従って算出するものである。
ここで、制御系の特徴量とは、制御系の特徴を表す量をいい、制御対象、制御装置および環境で構成される制御系において、制御対象、制御装置または環境の特徴を表す量をいい、例えば、制御量、操作量、制御誤差、周囲温度、外乱の大きさなどをいう。
この特徴量として、少なくとも制御量の時系列データを含むのが好ましく、あるいは、操作量の時系列データおよび目標値(設定値)の少なくともいずれか一方を含むのが好ましい。
状態ベクトルとは、制御系の特徴量をベクトルで表現するものをいう。
また、制御系の特性パラメータとは、制御系の特性を表すパラメータをいい、制御対象、制御装置および環境で構成される制御系において、制御対象、制御装置または環境の特性を表すパラメータをいい、例えば、制御パラメータ、制御対象の伝達関数の係数、制御対象の時定数、むだ時間、定常ゲインなどをいう。
制御系の特徴量と制御系の特性パラメータとは、対応させてデータベースに蓄積するのが好ましい。
前記調整手段は、要求点である新たな状態ベクトルが与えられることにより、この新たな状態ベクトルに近い状態ベクトルをデータベースから選択し、選択した状態ベクトルに基づいて、前記新たな状態ベクトルに対応する特性パラメータを生成するのが好ましい。
新たな状態ベクトルに近い状態ベクトルとは、新たな状態ベクトルとのベクトルの距離が近い状態ベクトル、あるいは、新たな状態ベクトルに類似した状態ベクトルをいう。ベクトルの距離は、重み付き距離またはマハラノビス距離であるのが好ましい。
特性パラメータ生成部は、パラメータ調整用データベースの状態ベクトルに基づいて、重み付き線形平均法または重み付き局所回帰法を用いて特性パラメータを、局所モデルとして構成するのが好ましい。
モデル誤差とは、局所モデルを用いて予測した制御量と、実際の制御量との差をいう。
また、特性パラメータ修正部における修正は、最急勾配法(山登り法)によって制御誤差またはモデル誤差を減少させる方向に修正するのが好ましい。
この特性パラメータ修正部において、特性パラメータが、修正係数を用いて修正されるのであるが、修正前の特性パラメータと修正後の特性パラメータとの変化の度合い(変化率)が変動すると、制御誤差またはモデル誤差を小さくする方向への修正の速度、すなわち、学習の速度が変動し、学習が進み過ぎて不安定になったり、あるいは、学習が遅過ぎたりすることになる。
したがって、修正係数を算出する算出式は、学習の速度が変動しない修正係数を算出できるものであるのが好ましい。
本発明の制御装置によると、制御系の特徴量および特性パラメータを、データベースに蓄積し、新たな状態ベクトルが与えられると、蓄積されたデータベースの状態ベクトルに基づいて、局所モデルとして新たな状態ベクトルに対応する特性パラメータを生成する、いわゆる、Just‐In‐Time(JIT)法あるいはModel‐on‐Demand(MOD)法に基づいて、制御パラメータを調整するので、非線形性の強いシステムであっても、精度の高い制御特性が得られるとともに、新しい特性パラメータが生成される度に、制御誤差またはモデル誤差を小さくする方向に修正してデータベースに蓄積できるので、制御誤差またはモデル誤差を小さくするように学習してより精度の高い制御特性を得ることができる。
しかも、制御誤差またはモデル誤差を小さくする方向への修正は、予め定めた算出式によって算出される修正係数を用いて行なうので、ユーザが、制御対象に応じて、修正係数を試行錯誤的に調整する必要がない。
(2)本発明の制御装置の一つの実施形態では、前記制御系の特性パラメータを、前記制御手段の制御パラメータとしている。
制御パラメータは、制御手段のPID制御パラメータであるのが好ましい。
この実施形態によると、要求点に対応する特性パラメータとして制御パラメータを生成し、制御手段の制御パラメータを調整することができる。
(3)上記(2)の実施形態では、前記算出式は、前記制御パラメータの項を含むとともに、目標値の項および制御量の項の少なくともいずれか一方の項を含むようにしてもよい。
算出式に含まれる制御パラメータの項は、特性パラメータ修正部における修正前の制御パラメータの項であるのが好ましい。
この実施形態によると、修正係数を、制御パラメータに応じて変化させることができるとともに、目標値や制御量に応じて変化させることができる。
(4)上記(3)の実施形態では、前記算出式は、前記修正係数が、前記制御パラメータに比例し、かつ、前記目標値の2乗、前記目標値の最大値の2乗、前記制御量の2乗、前記制御量の最大値の2乗、または、前記目標値または前記目標値の最大値と前記制御量または前記制御量の最大値との積のいずれかに反比例することを示す式としてもよい。
この実施形態によると、制御誤差またはモデル誤差を小さくする方向への修正の速度、すなわち、学習の速度が変動するのを抑制する修正係数を、算出することができる。
(5)本発明の他の実施形態では、前記特性パラメータ修正部は、前記制御対象のむだ時間以上の周期で、前記特性パラメータの修正を行なうようにしてもよい。
この実施形態によると、修正係数を用いた修正の速度、すなわち、学習の速度が早過ぎてオーバーシュートや発振が生じるといったことを抑制できる。
(6)本発明の制御パラメータの調整装置は、制御パラメータに従って制御対象を制御する制御装置の前記制御パラメータを調整する装置であって、制御系の特徴量を含むベクトルが状態ベクトルとして蓄積されるとともに、制御系の特性パラメータが蓄積されるデータベースのデータに基づいて、前記制御装置の制御パラメータを調整する調整手段を備え、前記調整手段は、新たな状態ベクトルが与えられることにより、前記データベースの状態ベクトルに基づいて、前記新たな状態ベクトルに対応する特性パラメータを生成する特性パラメータ生成部と、前記特性パラメータ生成部で生成した特性パラメータを、修正係数を用いて制御誤差またはモデル誤差が小さくなる方向に修正する特性パラメータ修正部とを含み、前記特性パラメータ修正部で修正した特性パラメータを、前記データベースに蓄積するものであって、前記特性パラメータ修正部は、前記修正係数を、予め定めた算出式に従って算出するものである。
本発明の制御パラメータの調整装置によると、制御系の特徴量および特性パラメータを、データベースに蓄積し、新たな状態ベクトルが与えられると、蓄積されたデータベースの状態ベクトルに基づいて、局所モデルとして新たな状態ベクトルに対応する特性パラメータを生成して制御装置の制御パラメータを調整するので、非線形性の強いシステムであっても、精度の高い制御特性が得られるとともに、新しい特性パラメータが生成される度に、制御誤差またはモデル誤差を小さくする方向に修正してデータベースに蓄積できるので、制御誤差またはモデル誤差を小さくするように学習してより精度の高い制御特性を得ることができる。
しかも、制御誤差またはモデル誤差を小さくする方向への修正は、予め定めた算出式によって算出される修正係数を用いて行なうので、ユーザが、制御対象に応じて、修正係数を試行錯誤的に調整する必要がない。
(7)本発明の制御パラメータの調整装置の一つの実施形態では、前記制御系の特性パラメータを、前記制御装置の制御パラメータとしている。
この実施形態によると、要求点に対応する特性パラメータとして制御パラメータを生成し、制御装置の制御パラメータを調整することができる。
(8)上記(7)の実施形態では、前記算出式は、前記制御パラメータの項を含むとともに、目標値の項および制御量の項の少なくともいずれか一方の項を含むようにしてもよい。
この実施形態によると、修正係数を、制御パラメータに応じて変化させることができるとともに、目標値や制御量に応じて変化させることができる。
(9)上記(8)の実施形態では、前記算出式は、前記修正係数が、前記制御パラメータに比例し、かつ、前記目標値の2乗、前記目標値の最大値の2乗、前記制御量の2乗、前記制御量の最大値の2乗、または、前記目標値または前記目標値の最大値と前記制御量または前記制御量の最大値との積のいずれかに反比例することを示す式としてもよい。
この実施形態によると、制御誤差またはモデル誤差を小さくする方向への修正の速度、すなわち、学習の速度が変動するのを抑制する修正係数を、算出することができる。
(10)本発明の制御パラメータの調整装置の他の実施形態では、前記特性パラメータ修正部は、前記制御対象のむだ時間以上の周期で、前記特性パラメータの修正を行なうものである。
この実施形態によると、修正係数を用いた修正の速度、すなわち、学習の速度が早過ぎてオーバーシュートや発振が生じるといったことを抑制できる。
(11)本発明の制御パラメータの調整方法は、制御パラメータに従って制御対象を制御する制御装置の前記制御パラメータを調整する方法であって、制御系の特徴量を含むベクトルを状態ベクトルとしてデータベースに蓄積するとともに、制御系の特性パラメータを前記データベースに蓄積するステップと、新たな状態ベクトルが与えられることにより、前記データベースの状態ベクトルに基づいて、前記新たな状態ベクトルに対応する特性パラメータを生成するステップと、生成した特性パラメータを、修正係数を用いて制御誤差またはモデル誤差が小さくなる方向に修正する修正ステップと、修正した特性パラメータを、前記データベースに蓄積する蓄積ステップと、特性パラメータに基づいて、前記制御パラメータを調整するステップとを含み、前記修正ステップでは、前記修正係数を、予め定めた算出式に従って算出するものである。
本発明の制御パラメータの調整方法によると、制御系の特徴量および特性パラメータを、データベースに蓄積し、新たな状態ベクトルが与えられると、蓄積されたデータベースの状態ベクトルに基づいて、局所モデルとして新たな状態ベクトルに対応する特性パラメータを生成して制御装置の制御パラメータを調整するので、非線形性の強いシステムであっても、精度の高い制御特性が得られるとともに、新しい特性パラメータが生成される度に、制御誤差またはモデル誤差を小さくする方向に修正してデータベースに蓄積できるので、制御誤差またはモデル誤差を小さくするように学習してより精度の高い制御特性を得ることができる。
しかも、制御誤差またはモデル誤差を小さくする方向への修正は、予め定めた算出式によって算出される修正係数を用いて行なうので、ユーザが、制御対象に応じて、修正係数を試行錯誤的に調整する必要がない。
(12)本発明の制御パラメータの調整方法の一つの実施形態では、前記制御系の特性パラメータを、前記制御装置の制御パラメータとしてもよい。
この実施形態によると、要求点に対応する特性パラメータとして制御パラメータを生成し、制御装置の制御パラメータを調整することができる。
(13)上記(12)の実施形態では、前記算出式は、前記制御パラメータの項を含むとともに、前記制御パラメータの項を含むとともに、目標値の項および制御量の項の少なくともいずれか一方の項を含むようにしてもよい。
この実施形態によると、修正係数を、制御パラメータに応じて変化させることができるとともに、目標値や制御量に応じて変化させることができる。
(14)上記(13)の実施形態では、前記算出式は、前記修正係数が、前記制御パラメータに比例し、かつ、前記目標値の2乗、前記目標値の最大値の2乗、前記制御量の2乗、前記制御量の最大値の2乗、または、前記目標値または前記目標値の最大値と前記制御量または前記制御量の最大値との積のいずれかに反比例することを示す式としてもよい。
この実施形態によると、制御誤差またはモデル誤差を小さくする方向への修正の速度、すなわち、学習の速度が変動するのを抑制する修正係数を、算出することができる。
(15)本発明の制御パラメータの調整方法の他の実施形態では、前記修正ステップの特性パラメータの修正の周期が、前記制御対象のむだ時間以上としてもよい。
この実施形態によると、修正係数を用いた修正の速度、すなわち、学習の速度が早過ぎてオーバーシュートや発振が生じるといったことを抑制できる。
本発明によれば、制御系の特徴量および特性パラメータを、データベースに蓄積し、新たな状態ベクトルが与えられると、蓄積されたデータベースの状態ベクトルに基づいて、局所モデルとして新たな状態ベクトルに対応する特性パラメータを生成して制御パラメータを調整するので、非線形性の強いシステムであっても、精度の高い制御特性が得られるとともに、新しい特性パラメータが生成される度に、制御誤差またはモデル誤差を小さくする方向に修正するので、精度の高い制御特性を得ることができる。
しかも、制御誤差またはモデル誤差を小さくする方向への修正は、予め定めた算出式に従って算出された修正係数を用いて行なうので、ユーザが、制御対象に応じて、修正係数を試行錯誤的に調整する必要がない。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
先ず、本発明の実施形態の特徴的な説明に先立って、上記特許文献1にも開示されている本発明の前提構成について説明する。
図1は、本発明の一つの実施の形態に係る制御装置としての温度調節器の要部のブロック図である。
この実施の形態の温度調節器1は、熱処理装置などの制御対象2の温度制御を行うものであり、図示しない上位機器や設定部から設定された設定温度(目標温度)rと、制御対象2に配設された図示しない温度センサからの制御量である検出温度yとの偏差eに基づいて、操作量uを演算算出する制御手段としてのPID制御器3を備えるとともに、このPID制御器3におけるPID制御パラメータを調整する調整手段4を備えている。
この実施の形態の温度調節器1では、精度の高い制御特性が得られるようにするために、次のようにしている。
すなわち、新しいデータが得られる度に、データベース6に保存し、必要性が生じた場合には、過去に蓄積された大量のデータベース6から要求点に類似したものを近傍として取り出し、局所モデルを作る方法、いわゆる、Just‐In‐Time(JIT)法に基づいて、PID制御器3のPID制御パラメータを調整するものである。
ここで、先ず、JITモデリング法について説明する。
今、次式で表される離散時間非線形システムを考える。
Figure 0004825960
上式は、NARMAX(Nonlinear ARMAX)モデルと呼ばれ、ダイナミクスを持つ大域的な非線形システムを表すモデル表現として広く使用されている。ここで、y(t)はシステム出力、f(・)は非線形関数、e(t)は観測雑音、φ(t)はシステムの時刻tでの状態を表しており、状態ベクトルと呼ぶこととする。状態ベクトルφ(t)は次式で定義される。
Figure 0004825960
ここで、u(t)はシステム入力、dはむだ時間、n,nはそれぞれ出力と入力の次数である。JITモデリングでは、(2)式の状態ベクトルの形式でデータベースへの蓄積が行われる。また、出力y(t)の予測値を得るために必要な状態ベクトルφ(t)を要求点qと呼ぶ。JITモデリング法とは、この要求点に類似した状態ベクトルをデータベースから近傍として抽出し、局所モデルを構成する方法である。
この実施の形態では、以上のようなJIT法に基づいて、図1のブロック図におけるPID制御器3のPID制御パラメータを調整するものである。
ここでは、次式のような速度型I‐PD制御則を適用する。
Figure 0004825960
但し、e(t)は制御誤差信号であり、r(t)を目標値とすると、以下で定義される。
Figure 0004825960
また、kc、T、およびTはそれぞれ比例ゲイン、積分時間、微分時間を、Tsはサンプリング時間を表しており、(4)式では、簡単のために、Kp=kc、K=kcTs/T、K=kcT/Tsと置き換えている。さらに、Δ(:=1−z−1)は差分演算子を表している。
本手法の基本的な考え方は、JIT法により、次式のような逆モデルとしてPID制御パラメータを得ることである。
Figure 0004825960
Figure 0004825960
但し、yは参照モデルの出力を示しており、次式のように設計される。
Figure 0004825960
上式に含まれるT(z−1)については、T.Yamamoto and S.L.Shah: Design and Experimental Evaluation of a Multivariable Self-Tuning PID Controller,Proc.of IEEE Conference on Control Applications,Trieste,pp.1230-1234(1998)に基づいて設計する。
以下に、JIT‐PIDコントローラのアルゴリズムを示す。
[STEP1] 初期データベースの作成
JIT法では、過去の蓄積データがない場合、原理的に同定が行えないため、本手法においては、ある平衡点周りでCHR(Chien,Hrones&Reswick)法を用いて初期データベースを作成する。
[STEP2] 距離の計算、近傍の選択
時刻tにおけるPIDパラメータK(t)の予測値を得るために必要な状態ベクトルを要求点qと呼ぶ。その要求点qとデータベースに蓄えられている状態ベクトルとの距離を、次式の重みつきL1ノルムにより求める。
Figure 0004825960
この距離が小さいものからk個のベクトルを近傍として選択する。
[STEP3] 局所モデルの構成
続いて、STEP2において選択された近傍に対して、以下で示される、重みつき局所線形平均法(LWA)により局所モデルを構成する。
Figure 0004825960
ここで、wiは、近傍の第iサンプルに対応する重みであり、次式で与える。
Figure 0004825960
[STEP4] データ修正
STEP3において、局所モデルとして得られるPID制御パラメータKoldは、制御誤差(ε:=y−y)を考慮していないため、STEP2、STEP3を繰り返し行い、PID制御パラメータを逐次抽出したとしても、システムの状態に応じてPID制御パラメータが適切に調整されない恐れがある。そこで、STEP2で得られたPID制御パラメータKoldに対して制御誤差εにより修正を行ない、その修正されたデータKnewをデータベースに蓄えるものとする。
その修正方法は、次式のように与える。
Figure 0004825960
ここで、ηは修正係数としての学習係数、Jは以下で定義される誤差の評価規範を表している。
Figure 0004825960
また、(13)式、右辺第2項のそれぞれの偏微分は、以下のように展開される。
Figure 0004825960
この実施の形態では、上述のようにJIT法に基づいて、PID制御器3のPID制御パラメータを調整するために、調整手段4は、参照モデル5と、パラメータ調整用のデータベース6と、PIDチューニング部7とを備えている。
この実施の形態では、データベース6には、図2に示されるように、制御系の特徴量を含むベクトルである状態ベクトルと、この状態ベクトルに対応するPID制御パラメータとからなるデータが、蓄積される。すなわち、1組の状態ベクトルに、1組のPID制御パラメータが対応している。
この実施の形態では、状態ベクトルは、図3に示されるように、参照モデル5の出力yrと、制御量である制御対象2の検出温度yの時系列データとからなり、PID制御パラメータは、上述のKp=kc、K=kcTs/T、K=kcT/Tsからなる。
この実施の形態のPIDチューニング部7は、図4の機能ブロック図に示されるように、近傍選択部8と、PID制御パラメータ生成部としての局所モデル生成部9と、データ修正部10とを備えている。
近傍選択部8では、上述の要求点が与えられる度に、すなわち、最新の時刻tにおける状態ベクトルが与えられる度に、この状態ベクトルと、データベース6に蓄積されている状態ベクトルとの距離を、上述の(10)式の重みつきL1ノルムにより求め、この距離の小さいものからk個の状態ベクトルを近傍として選択する。
局所モデル生成部9では、選択された近傍の状態ベクトルに対して、重みつき局所線形平均法により、PID制御パラメータKoldを求める。すなわち、選択された近傍のk個の状態ベクトルを用いて上述の(12)式に従って重みを決定し、この重みを、上述の(11)式に従って前記k個の状態ベクトルに対応するPID制御パラメータに乗じて(加重平均して) PID制御パラメータKoldを求めるのである。
この局所モデル生成部9で生成されたPID制御パラメータKoldを、PID制御器3に設定するものである。
データ修正部10では、局所モデル生成部9で生成されたPID制御パラメータKoldに対して、上述の(13)〜(17)式に示されるように、制御誤差が小さくなる方向に修正を行い、この修正したPID制御パラメータKnewを、状態ベクトルに対応させてデータベース6に蓄積するものである。
このデータ修正部10では、制御誤差に基づいて修正するために、参照モデル5の出力yrおよび制御量である検出温度yが与えられている。
この実施の形態では、PID制御器3および調整手段4は、例えば、マイクロコンピュータによって構成され、このマイクロコンピュータのROMに格納されている本発明に係るプログラムを実行することにより、JIT法に基づいてPID制御パラメータの調整を行うものであり、上述のデータベース6は、例えば、マイクロコンピュータのRAM上に構成されてもよいし、外部記憶装置を用いてもよい。
この実施の形態では、データベース6に蓄積できるデータ量に限りがあり、また、制御対象2が経時変化する場合には、古いデータは削除した方が好ましいことから、既定のデータ量に達した後には、古いデータから削除するようにしている。
以上のようにJIT法に基づいて、PID制御器3のPID制御パラメータを調整する温度調節器1の有効性を評価するために数値例を以下に示す。
ここでは、制御対象として、ポリスチレン重合反応器を考える。その反応器におけるジャケットの温度u(t)と反応温度y(t)との間の関係式は、次式で与えられる(中西,花熊:プロセス制御の基礎と実践,朝倉出版,(1992))。
Figure 0004825960
ここで、Ea=240、R=0.01986である。このシステムは、目標値が高くなる(約75度以上)につれ非線形性が著しく強くなるという特徴を持っている。
このシステムに対して、JIT法に基づくPID制御パラメータの調整の手法を適用する。
ここで、参照モデルに含まれている設計多項式T(z−1)を以下のように設計する。
Figure 0004825960
ここで、T(z−1)は、上述の文献T.Yamamoto and S.L.Shah: Design and Experimental Evaluation of a Multivariable Self-Tuning PID Controller,Proc.of IEEE Conference on Control Applications,Trieste,pp.1230-1234(1998)を参考にして設計した。
このときの制御結果を、図5に、また、PID制御パラメータの時間的変化を、図6に示す。
これらの図に示されるように、システムの非線形性に応じて、PID制御パラメータが適切にオンライン調整されており、良好な制御結果が得られていることが分かる。
かかる温度調節器では、上述のように、新たな状態ベクトルに対応して生成したPID制御パラメータを、制御誤差またはモデル誤差が小さくなる方向に、修正係数である学習係数ηを用いて修正しているが、この学習係数ηは、ユーザが設定した固定値となっている。このため、上述の(13)式に示すように、PID制御パラメータK(t)の値の大小によって、PID制御パラメータの修正幅が変化し、学習が遅くなったり、あるいは、学習が進み過ぎて発振しやすくなる。
このため、ユーザが、適切な学習係数ηとなるように、制御対象に応じて試行錯誤的に調整しなければならず、実運転時と同じ条件で実際の制御対象を用いた試運転を繰り返さなければならない場合があるという課題がある。
そこで、この実施形態では、学習係数ηを、予め求めた算出式に従って算出できるようにしている。
すなわち、この実施形態では、学習係数ηを、下記のいずれかの式に従って算出する。
η=[η η η]=A・Kold(t)/r(t)
η=[η η η]=A・Kold(t)/y(t)
η=[η η η]=A・Kold(t)/[r(t)・y(t)]
ここで、Aは定数であり、例えば、A=0.1〜10であるのが好ましく、Koldは局所モデル生成部9で生成された上述のPID制御パラメータ、r(t)は上述の設定値(目標温度)、y(t)は制御量である上述の出力(検出温度)である。
次に、この算出式の導出の過程について説明する。
学習が進み過ぎたり、遅くなり過ぎたりすることなく、一定の学習速度を保つための条件を導出する。
先ず、学習速度を次のように定義する。
学習速度=PIDゲインの変化率=Knew/Kold (20)
ここで、上記(15),(16)式より誤差の評価規範Jおよび上記(13),(14),(17)式よりKnewは、下記のように表される。
Figure 0004825960
上記(20)式と、Kpについての上記(22)式である
Kpnew(t)=Kpold(t)+η・ε(t+1){y(t−1)−y(t)}とにより、
学習速度=Kpnew/Kpold
=[Kpold+η・ε(t+1){y(t−1)−y(t)}]/Kpold
=1+{η・ε(t+1){y(t−1)−y(t)}}/Kpold
となる。
したがって、Kpの学習速度は、概ねε(t+1)と{y(t−1)−y(t)}とに比例し、Kpoldに反比例することが分かる。
さらに、ε(t+1)は概ねr(t)に比例し、{y(t−1)−y(t)}は概ねy(t)に比例する。
結果として、Kpの学習速度は、概ねr(t)、y(t)に比例し、Kpoldに反比例する。
すなわち、
Kpの学習速度∝r(t)・y(t)/Kpold
ここで、学習速度を、これらの変数によらず一定に保つためには、これらの変数の逆数を、ηに設定することによって、変数の影響をキャンセルすればよい。
具体的には、
η∝Kpold/[r(t)・y(t)]
したがって、定数Aを用いて次のように表せる。
η=A・Kpold/[r(t)・y(t)]
また、r(t)≒y(t)とすれば、
η=A・Kpold/[r(t)・y(t)]≒A・Kpold/r(t)
≒A・Kpold/y(t)
,Kについても、同様に、次のような算出式が導出できる。
η=A・K old/[r(t)・y(t)]≒A・K old/r(t)
≒A・K old/y(t)
η=A・K old/[r(t)・y(t)]≒A・K old/r(t)
≒A・K old/y(t)
以上をまとめると、
η=[η η η]=A・Kold(t)/r(t) (23)
η=[η η η]=A・Kold(t)/y(t) (24)
η=[η η η]=A・Kold(t)/[r(t)・y(t)](25)
なお、定数Aは、比例、積分、微分の各学習係数η、η、η毎に、異ならせてもよい。
また、目標温度r(t)の最大値rmax、あるいは、制御量y(t)の最大値ymaxが、予め分かっているような場合には、上記各式(23)〜(25)において、r(t)の代わりにrmaxを、あるいは、y(t)の代わりにymaxを用いてもよい。
この実施形態では、例えば、上記(23)の算出式に従って、学習係数ηを算出し、この学習係数ηを用いてPID制御パラメータを修正するものである。
すなわち、上述のデータ修正部10では、局所モデル生成部9で生成されたPID制御パラメータKold(t)および目標値r(t)を用いて上記(23)式より学習係数ηを算出し、算出した学習係数ηを用いてPID制御パラメータKold(t)を修正し、修正したPID制御パラメータKnewを状態ベクトルに対応させてデータベース6に蓄積するのである。なお、算出式における定数Aは、例えば、A=1をデフォルト値として設定しておき、ユーザが、必要に応じて調整できるようにしてもよい。
ここで、定数Aについて説明する。図7は、学習係数ηの算出式として、上記(23)式を用いて、定数Aを、A=0.1、1、10とした場合の出力y(t)の変化のシミュレーション結果を示すものであり、実線がA=1、破線がA=0.1、一点鎖線がA=10をそれぞれ示しており、目標値を仮想線で併せて示している。
この図7のシミュレーションでは、制御対象の特性は、むだ時間Lと一次遅れ{k/(τs+1)}の特性であり、時定数τ=100秒、むだ時間L=1秒、定常ゲイン(システムゲイン)K=100〜300℃であって、目標値が10℃のとき、K=300℃、目標値が30℃のとき、K=100℃であり、前記以外の目標値では、直線補間した値である。また、ゲインは、Kp=0.33、K=0.011、K=0.118である。
図8および図9には、図7における時間t=200〜600、1400〜1800の区間を拡大して示している。
A=0.1、1、10のいずれの場合も学習が進むにつれて目標値とのずれが改善されているが、破線で示されるA=0.1では、学習の速度が遅く、一点鎖線で示されるA=10では、学習が進み過ぎてオーバーシュートが生じているのに対して、A=1では、オーバーシュートが生じることもなく、また、学習の速度も遅くなく、適切な値であることが分かる。
図10は、定数Aを、A=0.1、1、10とした場合のISE(Integral of Squared Error:二乗積分誤差)の変化を示しており、横軸は、学習回数に対応している。実線がA=1、破線がA=0.1、一点鎖線がA=10をそれぞれ示している。この図10に示されるように、一点鎖線で示されるA=10では、学習速度が大きく、Aを10より大きくしても学習速度の向上は期待できず、逆に発振が生じる虞がある。破線で示されるA=0.1では、学習速度がやや遅く、Aを0.1よりも小さくすると、学習に時間がかかることになる。
したがって、定数Aは、A=0.1〜10の範囲であるのが好ましい。
次に、この実施形態による効果をシミュレーションに基づいて説明する。
図11は、時定数τとむだ時間Lとの比(L/τ)が、0.01であって、目標値が10〜30、制御対象の定常ゲインKが100〜300の場合の出力y(t)の変化を示すものであり、実線が実施形態の出力を、破線が学習係数ηを固定した比較例の出力をそれぞれ示し、目標値を仮想線で併せて示している。
また、図12は、時定数τとむだ時間Lとの比(L/τ)が、0.01であって、目標値が1000〜3000、制御対象の定常ゲインKが10000〜30000の場合の出力y(t)の変化を示すものであり、実線が実施形態の出力を、破線が学習係数ηを固定した比較例の出力をそれぞれ示している。
なお、比較例の学習係数ηの固定値は、時定数τとむだ時間Lとの比(L/τ)が、0.01であって、目標値が100〜300、制御対象の定常ゲインKが1000〜3000の場合に、試行錯誤的に調整した値とした。
また、定数Aは、A=1とした。
図11では、いずれも学習によって改善されているが、実施形態の方が、学習の速度が早く良好であることが分かる。
図12において、学習係数ηを固定した破線の比較例では、学習が進み過ぎて発振しているのに対して、学習係数ηを算出式に従って算出する実線の実施形態では、発振がなく、学習による改善効果も認められる。
(実施の形態2)
上述の学習の周期を、制御周期と一致させることが考えられるが、この場合、学習の周期が、むだ時間よりも短いときには、学習が困難になり、発振することがある。
そこで、本発明の他の実施形態では、学習の周期を制御周期に一致させるのではなく、むだ時間に一致させるものである。
すなわち、上述のデータ修正部10によるデータ修正の周期を、予め計測した制御対象2のむだ時間に一致させるものである。
このように学習の周期をむだ時間に一致させた実施形態と学習の周期を制御周期(1秒)に一致させた比較例のシミュレーション結果について説明する。
図13は、時定数τ(=100)とむだ時間Lとの比(L/τ)が、0.1であって、目標値が100〜300、制御対象の定常ゲインKが1000〜3000の場合の出力y(t)の変化を示すものであり、同図(a)が学習の周期Tsをむだ時間Lに一致させた実施形態の出力を、同図(b)が学習の周期Tsを制御周期である固定値(1秒)に一致させた比較例の出力をそれぞれ示し、目標値を仮想線で併せて示している。
また、図14は、目標値および制御対象の定常ゲインKが図13と同じであって、時定数τ(=100)とむだ時間Lとの比(L/τ)を0.5とした場合の出力y(t)の変化を示すものであり、同図(a)が学習の周期Tsをむだ時間Lに一致させた実施形態の出力を、同図(b)が学習の周期Tsを制御周期である固定値(1秒)に一致させた比較例の出力をそれぞれ示している。
学習の周期Tsを制御周期に一致させた比較例では、図13(b)および図14(b)に示すように、学習の周期Tsが、むだ時間Lよりも短くなって発振が生じているのに対して、学習の周期Tsをむだ時間Lに一致させた実施形態では、図13(a)および図14(a)に示すように学習の効果が認められる。
(実施の形態3)
図15は、本発明の他の実施の形態に係る制御パラメータの調整装置を備えるシステムの図1に対応する構成図であり、上述の実施の形態に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
上述の実施の形態では、JIT法に基づいて、PID制御パラメータを調整する調整手段4を、温度調節器1に内蔵したけれども、この実施の形態では、上述の調整手段を、PLCやパソコンなど外部装置に内蔵させて制御パラメータの調整装置11を構成し、この調整装置11によって、PID制御器3を備える汎用の温度調節器1aのPID制御パラメータを調整するものである。
調整装置11には、温度調節器1aからの設定値rおよび制御対象2からの検出温度yのデータが、通信やA/D変換によって逐次与えられる一方、温度調節器1aには、調整装置11からのPID制御パラメータが、通信によって逐次与えられて調整されるように構成されている。
調整装置11によるJIT法に基づくPID制御パラメータの調整動作は、上述の実施の形態と同様である。
(その他の実施の形態)
本発明の他の実施形態として、参照モデルを省略し、状態ベクトルとして、参照モデル5の出力に代えて設定値rを用いてもよい。
上述の各実施の形態では、PID制御に適用して説明したけれども、本発明は、PID制御に限らず、例えば、GPC(一般化予測制御)などの他の制御パラメータの調整に適用できるのは勿論である。
上述の実施の形態では、温度制御を行う温度調節器に適用して説明したけれども、本発明は、温度調節器に限るものではなく、制御対象の圧力、流量、速度あるいは液位などの様々な物理状態を制御する制御装置に適用できるものである。
上述の実施の形態では、マイクロコンピュータのROMに格納されたプログラムを読み取って実行したけれども、本発明の他の実施の形態として、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ等に記録しておき、必要に応じてこれら記録媒体から読み取って実行するようにしてもよい。
上述の各実施の形態では、近傍選択部によって要求点に近い状態ベクトルを選択したけれども、本発明の他の実施の形態として、近傍選択部を省略し、データベースの全ての状態ベクトルに基づいて、特性パラメータを生成してもよい。
本発明は、温度調節器などの制御装置に有用である。
本発明の一つの実施の形態に係る温度調節器のブロック図である。 図1のパラメータ調整用データベースに蓄積されるデータの構成を示す図である。 図2のデータの具体例を示す図である。 図1のPIDチューニング部の機能ブロック図である。 反応温度の時間変化を示す図である。 PID制御パラメータの時間変化を示す図である。 異なる定数Aについての出力の変化を示す図である。 図7の一部区間を拡大して示す図である。 図7の一部区間を拡大して示す図である。 異なる定数Aについての学習回数に対するISE(二乗積分誤差)の変化を示す図である。 実施形態と学習係数を固定した比較例との出力値の変化を示す図である。 目標値および定常ゲインを異ならせた場合の図11に対応する図である。 実施形態と学習の周期を制御周期に一致させた比較例との出力値の変化を示す図である。 むだ時間を異ならせた場合の図13に対応する図である。 本発明の他の実施形態に係る制御システムの構成図である。
符号の説明
1 温度調節器 2 制御対象
3 PID制御器 4 調整手段
5 参照モデル 6 データベース
7 PIDチューニング部

Claims (6)

  1. 制御パラメータに従って制御対象を制御する制御手段と、制御系の特徴量を含むベクトルが状態ベクトルとして蓄積されるとともに、制御系の特性パラメータが蓄積されるデータベースのデータに基づいて、前記制御手段の制御パラメータを調整する調整手段とを備え、
    前記調整手段は、新たな状態ベクトルが与えられることにより、前記データベースの状態ベクトルに基づいて、前記新たな状態ベクトルに対応する特性パラメータを生成する特性パラメータ生成部と、前記特性パラメータ生成部で生成した特性パラメータを、修正係数を用いて制御誤差またはモデル誤差が小さくなる方向に修正する特性パラメータ修正部とを含み、前記特性パラメータ修正部で修正した特性パラメータを、前記データベースに蓄積する制御装置であって、
    前記特性パラメータ修正部は、前記修正係数を、予め定めた算出式に従って算出し、
    前記制御系の特性パラメータは、前記制御手段の制御パラメータであり、
    前記算出式は、前記制御パラメータの項を含むとともに、目標値の項および制御量の項の少なくともいずれか一方の項を含み、
    さらに、前記算出式は、前記修正係数が、前記制御パラメータに比例し、かつ、前記目標値の2乗、前記目標値の最大値の2乗、前記制御量の2乗、前記制御量の最大値の2乗、または、前記目標値または前記目標値の最大値と前記制御量または前記制御量の最大値との積のいずれかに反比例することを示す式であることを特徴とする制御装置。
  2. 前記特性パラメータ修正部は、前記制御対象のむだ時間以上の周期で、前記特性パラメータの修正を行なう請求項1に記載の制御装置。
  3. 制御パラメータに従って制御対象を制御する制御装置の前記制御パラメータを調整する装置であって、
    制御系の特徴量を含むベクトルが状態ベクトルとして蓄積されるとともに、制御系の特性パラメータが蓄積されるデータベースのデータに基づいて、前記制御装置の制御パラメータを調整する調整手段を備え、
    前記調整手段は、新たな状態ベクトルが与えられることにより、前記データベースの状態ベクトルに基づいて、前記新たな状態ベクトルに対応する特性パラメータを生成する特性パラメータ生成部と、前記特性パラメータ生成部で生成した特性パラメータを、修正係数を用いて制御誤差またはモデル誤差が小さくなる方向に修正する特性パラメータ修正部とを含み、前記特性パラメータ修正部で修正した特性パラメータを、前記データベースに蓄積するものであって、
    前記特性パラメータ修正部は、前記修正係数を、予め定めた算出式に従って算出し、
    前記制御系の特性パラメータは、前記制御装置の制御パラメータであり、
    前記算出式は、前記制御パラメータの項を含むとともに、目標値の項および制御量の項の少なくともいずれか一方の項を含み、
    さらに、前記算出式は、前記修正係数が、前記制御パラメータに比例し、かつ、前記目標値の2乗、前記目標値の最大値の2乗、前記制御量の2乗、前記制御量の最大値の2乗、または、前記目標値または前記目標値の最大値と前記制御量または前記制御量の最大値との積のいずれかに反比例することを示す式であることを特徴とする制御パラメータの調整装置。
  4. 前記特性パラメータ修正部は、前記制御対象のむだ時間以上の周期で、前記特性パラメータの修正を行なう請求項3に記載の制御パラメータの調整装置。
  5. 制御パラメータに従って制御対象を制御する制御装置の前記制御パラメータを調整する方法であって、
    制御系の特徴量を含むベクトルを状態ベクトルとしてデータベースに蓄積するとともに、制御系の特性パラメータを前記データベースに蓄積するステップと、新たな状態ベクトルが与えられることにより、前記データベースの状態ベクトルに基づいて、前記新たな状態ベクトルに対応する特性パラメータを生成するステップと、生成した特性パラメータを、修正係数を用いて制御誤差またはモデル誤差が小さくなる方向に修正する修正ステップと、修正した特性パラメータを、前記データベースに蓄積する蓄積ステップと、特性パラメータに基づいて、前記制御パラメータを調整するステップとを含み、
    前記修正ステップでは、前記修正係数を、予め定めた算出式に従って算出し、
    前記制御系の特性パラメータは、前記制御装置の制御パラメータであり、
    前記算出式は、前記制御パラメータの項を含むとともに、前記制御パラメータの項を含むとともに、目標値の項および制御量の項の少なくともいずれか一方の項を含み、
    さらに、前記算出式は、前記修正係数が、前記制御パラメータに比例し、かつ、前記目標値の2乗、前記目標値の最大値の2乗、前記制御量の2乗、前記制御量の最大値の2乗、または、前記目標値または前記目標値の最大値と前記制御量または前記制御量の最大値との積のいずれかに反比例することを示す式であることを特徴とする制御パラメータの調整方法。
  6. 前記修正ステップの特性パラメータの修正の周期が、前記制御対象のむだ時間以上である請求項5に記載の制御パラメータの調整方法。
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