JP4836571B2 - 気密用粘着テープ - Google Patents
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Description
例えば以下のような用途が考えられる。
〇軟弱地中に含まれる水や空気を強制的に脱水し、地盤の密度・強度を増加させる地盤改良工法に用いられる気密シート。
〇含水比が非常に高い建設現場で発生する建設排土や海水・湖水中の浚渫土を減容化・再利用するなどの目的で、土をシートで包み込み脱水する際に使用される気密シート。
〇浚渫土を砂で被覆して海底地盤を改良する際、砂が含水比の高い浚渫土に巻き込まれることを防止することを目的に設置される砂・浚渫土分離シート。
〇仮設テントなどに使用される膜シート(屋根材や減圧型を含む室内空間形成材など)
〇アスベスト除去処理の際に使用される飛散防止用養生シート(減圧下に対応可能なシート)
以上のような生分解性シートの固定・連結を目的に粘着テープが使用される。
このような粘着テープには、施工時に柔軟性、汚れ面・粗面への接着性、施工
後に適度な強度・伸び・耐反発性、耐せん断力、最終的に生分解性などの性能が求められる。しかし、これまでこれらの施工時・施工後の要求を同時に満足した粘着テープはなかった。
例えば合成繊維不織布の片面にアスファルト系や合成ゴム系粘着剤を塗布した防水テープや特許文献1で提案されているような熱可塑性樹脂製フラットヤーンを織製することによって得られた織布層に熱可塑性樹脂フィルムをラミネートして得られる基布をテープ基材として、片面にアクリル系粘着剤を塗布した養生テープがある。
しかし、該防水テープについては、建設関連で使用される透湿防水シートを固定するには十分であるが、例えば、屋外の建設工事などで大規模な地面に敷き詰められた厚手のシートを連結する場合には、地面の凹凸により波打ったシート面に対する追従性が不十分であったり、施工後にシートが収縮してせん断方向に長時間力がかかった場合に、粘着剤の凝集力不足のためテープが剥がれるといった問題があった。さらに、それらの粘着テープは生分解性がないため、使用後に除去する必要があり、産業廃棄物の発生、除去手間、産廃処理費の発生などの問題が生じていた。
本発明は、特定の成分からなる生分解性樹脂を使用し、成膜加工することによって得られる適度な厚み、強度、伸度を持った生分解性フィルムをテープ基材として使用し、該テープ基材の片面もしくは両面に、適度な厚みに粘着剤を塗布した粘着テープを用いることで、上記目的を達成することが判明し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、建設工事現場において、減圧下で気密性を確保する目的で、生分解性シートを連結・固定するために用いる粘着テープであって、フィルム基材の片面もしくは両面に粘着剤層が形成され、フィルム基材が生分解性を有し、澱粉エステル系樹脂、ポリブチレンサクシネート系樹脂、ポリ乳酸系樹脂の1種類もしくは2種類を含んでなり、その含有量が50質量%以上であって、該基材の厚みが50〜600μmであり、粘着剤層の厚みがフィルム基材厚の25〜400%の範囲にあり、該粘着テープの長手方向と幅方向の引張強度がともに10〜100N/10mm、伸び率がともに100〜500%であり、粘着剤が、JIS Z0237 で定められたSUS板に対する粘着力が23℃の条件下で5N/10mm以上あり、−10℃の条件下で3N/10mm以上であり、貼り付け面積25mm×25mm、荷重1kg、温度40℃の条件下での保持力測定で、60分以上落下しない凝集力を有することを特徴とした気密用粘着テープである。
基材の厚みは50〜600μmの範囲で選択され、好ましくは、100〜300μmの範囲で選択される。基材の厚みが50μmより薄いと被着体に対する追従性は良いものの、強度不足や基材のよれなどによる作業性不良となり、600μmより厚くなると、被着体への追従性不足や作業性不良となり好ましくない。
本発明の粘着テープに用いる粘着剤の種類には、特に制限はないが、例えば天然ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、ポリエステル系粘着剤等を用いることができる。
粘着剤層の厚みは、基材厚みの25〜400%の範囲で調整され、好ましくは100〜350%の範囲で調整される。基材厚みの25%より薄いと被着体に対する追従性や接着性が不良となり、400%より厚いと、粘着剤を塗布する加工が困難となり好ましくない。
本発明の粘着テープは、長手方向と幅方向の破断強度がともに10〜100N/10mm、伸び率がともに100〜500%に調整される。
不織布を積層することで、粘着剤テープの引張強度が向上し、さらに被着体となるシートの収縮や荷重により、弱い力が長時間かかるような状況でも、粘着剤層が伸び難くなるため、粘着テープの破断や剥がれが起こり難くなる。
不織布の材質としては、例えばレーヨン、パルプ、ポリエステル、ポリプロピレン等の汎用の不織布として使用されているものや、ポリ乳酸系樹脂、ポリブチレンサクシネート系樹脂、澱粉エステル系樹脂等の生分解性樹脂を使用することができる。さらに、不織布の坪量は特に制限はないが、好ましくは5〜50g/m2が好ましい。
不織布の坪量が5g/m2より小さいと、強度が不足し、50g/m2より大きくなると、粘着剤層の柔軟性が損なわれ、凹凸面への接着性が良くない。
通常用いられる方法、例えば、グラビアコータ法、ロールコータ法、リバースコー
タ法、ドクターブレード法、バーコータ法、コンマコータ法、ダイコータ法、リッ
プコータ法、ナイフコータ法などが挙げられる。これらのうち好ましいものはダイ
コータ法、コンマコータ法である。塗工後は、熱風または(近)赤外線、高周波な
どのエネルギーにより加熱して溶媒あるいは分散媒の乾燥を行う。
また、本発明の気密用粘着テープは、とくに粘着剤を、天然ゴム系等の生分解
性粘着剤にすれば、粘着剤及び生分解性フィルム基材がすべて生分解性の物質からなる粘着テープとなり、建設工事現場において、気密性を確保する目的で用いる生分解性シートと併せてすべて完全な生分解性材料からなるので、建設工事を終了した現場において、すべてそのまま埋設することができる。
次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
日本コーンスターチ社製コーンポールF3Fを原料に使用し、Tダイ加工で製造した膜厚200μmの澱粉エステル系生分解性フィルムを準備した。さらに、準備したフィルムの両面をコロナ処理し、フィルム表面の濡れ指数が45dyn/cm以上になるように調整し、基材aを準備した。
(粘着剤の調整)
アクリル酸2−エチルへキシル60質量部、アクリル酸ブチル30質量部、アクリル酸エチル8質量部、アクリル酸2質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.07質量部、アゾビスイソブチロニトリル0.08質量部、酢酸エチル60質量部及びトルエン5質量部をコンデンサー、温度計及び攪拌機付きフラスコに仕込み、90℃に加温して重合させ、重合反応開始から5時間後に、アゾビスイソブチロニトリル0.1質量部をトルエン10質量部に溶解した溶液を追加し、さらに5時間重合反応を行なった。続いてトルエンで稀釈し、固形分50%、粘度18000mPa・s/23℃のアクリル共重合体溶液を得た。得られたアクリル共重合体溶液100質量部に対し、荒川化学工業製のペンセルD135を2.5質量部、スーパーエステルA−100を5質量部、スーパーエステルLを2.5質量部、トルエン10質量部を添加し、固形分50%、粘度12000mPa・s/23℃の粘着剤aを得た。
(粘着テープの製造)
両面シリコーン剥離処理の離型紙に粘着剤aを乾燥後の糊厚が120μmになるように塗布し、乾燥後巻き取り直前に、レーヨン不織布(坪量17g/m2)を粘着剤面に貼り合わせ巻き取った(加工品A)。次に片面シリコーン剥離処理の離型紙に乾燥後の糊厚が120μmになるように粘着剤aを塗布し、乾燥後粘着剤面を加工品Aの不織布面に貼り合わせ、巻き取り直前に片面シリコーン剥離紙を剥がしながら粘着剤を転写し、加工品Aの粘着剤貼り合わせ品を得た(加工品B)。続いて加工品Bの内側粘着剤面と基材aを貼り合わせた後巻き取り、粘着剤層の厚みが250μmで中間部に不織布を積層した粘着テープaを得た。
得られた粘着テープの離型紙を剥がしたものについて、引張強度、伸び率、粘着力、保持力、作業性を評価した。
引張強度:粘着テープ幅10mm×長さ150mmのテストピースを準備し、チャック間距離100mm、引張速度300mm/minで破断するまでの
最大強度を測定した。
伸び率:引張強度測定時に破断時の伸び率を測定した。
粘着力1:JIS Z0237に準じて、23℃の条件下でのSUS板に対する粘着力を測定した。
粘着力2:粘着力1で測定温度を−10℃に変更し、粘着力を測定した。
保持力:JIS Z0237に準じ被着体SUS板、1kg荷重、貼り付け面積
25mm×25mm、測定温度40℃での保持力を評価した。
○ 1時間以上保持 △0.5〜1時間で落下 ×0.5時間以内に落下
実用試験:日本コーンスターチ(株)製コーンポールF3FをTダイで押出し成形して厚み500μm、長さ10m、幅2mのシートを作成し、これを屋外の凹凸のある地面に2枚を一部が重なって繋ぎ合わせるように敷き、その重なりあった繋ぎ部に作成した粘着テープを貼り付け、貼り付け易さを評価した。
日本コーンスターチ(株)製コーンポールF3Fを原料に使用し、Tダイ加工で製造した膜厚150μの澱粉エステル系生分解性フィルムを準備した。さらに、準備したフィルムの両面をコロナ処理し、フィルム表面の濡れ指数が45dyn/cm以上になるように調整し、基材bを準備した。
(粘着剤の調整)
トルエン70部に素練りによりムーニー粘度を70に調整した天然ゴム15部を溶解した後、エステルガムAAG(荒川化学工業社製)を18部、老化防止剤アンテージW−400(川口化学工業社製)を0.3部添加し、十分溶解させ固形分30%、23℃の粘度が10000mPa・sの粘着剤bを得た。
(粘着テープの製造)
基材bにKS−847T(信越化学工業社製シリコーン剥離剤)を乾燥後の塗布量が0.3g/m2になるように塗布し、乾燥後巻き取り、基材bの剥離処理品を得た(加工品C)。次に両面シリコーン剥離処理の離型紙に粘着剤bを乾燥後の糊厚が120μmになるように塗布し、乾燥後巻き取り直前に、ポリ乳酸系不織布(坪量20g/m2)を粘着剤面に貼り合わせ巻き取った(加工品D)。次に片面シリコーン剥離処理の離型紙に乾燥後の糊厚が120μmになるように粘着剤aを塗布し、乾燥後粘着剤面を加工品Dの不織布面に貼り合わせ、巻き取り直前に片面シリコーン剥離紙を剥がしながら粘着剤を転写し、加工品Dの粘着剤貼り合わせ品を得た(加工品E)。続いて加工品Eの内側粘着剤面と加工品Cを貼り合わせた後巻き取り、粘着剤層の厚みが250μmで中間部に不織布を積層した粘着テープdを得た。
ポリエステル不織布の片面にブチルゴム系粘着剤を塗布した粘着テープ(カモ井加工紙社製防水気密用テープ商品名:「強力ブチル君No.500S」)を使用した。
ポリエチレンクロス基材へ粘着加工した粘着テープ(ダイヤテックス社製商品名:パイオランテープY09GR)を使用した。
(基材の調整)
日本コーンスターチ社製コーンポールF3Fを原料に使用し、Tダイ加工で製造した膜厚500μmの澱粉エステル系生分解性フィルムを準備した。さらに、準備したフィルムの両面をコロナ処理し、フィルム表面の濡れ指数が45dyn/cm以上になるように調整し、基材cを準備した。
(粘着剤の調整)
綜研化学社製SKダイン1720を100質量部に対し、綜研化学社製硬化剤L−45を1.0質量部添加し粘着剤cを得た。
(粘着テープの製造)
基材cにKS−847T(信越化学工業社製シリコーン剥離剤)を乾燥後の塗布量が0.3g/m2になるように塗布し、乾燥後巻き取り、基材bの剥離処理品を得た(加工品F)。次に基材cの剥離処理した面とは反対の面に、粘着剤cを乾燥後の糊厚が50μmになるように塗布し、乾燥後巻き取り、粘着テープeを得た。
Claims (2)
- 建設工事現場において、減圧下で気密性を確保する目的で、生分解性シートを連結・固定するために用いる粘着テープであって、フィルム基材の片面もしくは両面に粘着剤層が形成され、フィルム基材が生分解性を有し、澱粉エステル系樹脂、ポリブチレンサクシネート系樹脂、ポリ乳酸系樹脂の1種類もしくは2種類を含んでなり、その含有量が50質量%以上であって、該基材の厚みが50〜600μmであり、粘着剤層の厚みがフィルム基材厚の25〜400%の範囲にあり、該粘着テープの長手方向と幅方向の引張強度がともに10〜100N/10mm、伸び率がともに100〜500%であり、粘着剤が、JIS Z0237 で定められたSUS板に対する粘着力が23℃の条件下で5N/10mm以上あり、−10℃の条件下で3N/10mm以上であり、貼り付け面積25mm×25mm、荷重1kg、温度40℃の条件下での保持力測定で、60分以上落下しない凝集力を有することを特徴とした気密用粘着テープ。
- 粘着剤層の中間部に不織布層が設けられたことを特徴とする請求項1記載の粘着テープ。
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