以下、本発明に係るヘッドライトモジュールの実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係るヘッドライトモジュールは、偏光方向の異なる2種類の赤外光を時間的に擬似ランダムに変調して照射し、その変調に合わせて固体撮像素子の信号を取り込む。よって、各車両における赤外光の照射パターンは一致しないので、自身の車両により照射された赤外光のみを抽出することができる。これにより、対向車両の光の影響を低減することができる。
まず、本発明の実施の形態1に係るヘッドライトモジュールの構成を説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るヘッドライトモジュールの概略構成を示す図である。ヘッドライトモジュール100は、暗視撮像装置120と、白色LEDランプユニット150とを備える。暗視撮像装置120は、カメラユニット130と、第1の赤外LEDランプユニット140と、第2の赤外LEDランプユニット141を備える。
カメラユニット130は、第1の赤外LEDランプユニット140及び第2の赤外LEDランプユニット141が照射し、車両前方の物体により反射された反射光束を撮像し、画像化する。
第1の赤外LEDランプユニット140は、第1の方向に直線偏光された第1の赤外光を発光する。本実施例では、第1の方向は、地面に対して略垂直な方向である。
第2の赤外LEDランプユニット141は、第1の方向と異なる第2の方向に直線偏光された第2の赤外光を発光する。本実施例では、第2の方向は、地面に対して略平行な方向である。すなわち、第1の方向と第2の方向とは直交する。
また、第1の赤外LEDランプユニット140及び第2の赤外LEDランプユニット141により発光された第1の赤外光及び第2の赤外光は、ハイビームとして用いられる。本実施例では、第1の赤外光及び第2の赤外光は、近赤外光である。
白色LEDランプユニット150は、ロービームとして用いられる白色光を発光する。また、白色LEDランプユニット150は、白色光を照射する角度を変更することでハイビームとして用いられる。また、第1の赤外LEDランプユニット140及び第2の赤外LEDランプユニット141のうち少なくとも一方は、白色LEDランプユニット150が点灯しているときは、常に点灯する。すなわち、ユーザの操作により白色光が照射されている間は、赤外光も照射され、赤外光による映像がユーザに表示される。これにより、ユーザは、従来と同様にヘッドライトの点灯の操作を行うだけで、ヘッドライトの点灯及び赤外光による映像の表示を同時に行うことができる。よって、ユーザの利便性を向上させることができる。
なお、図1において、図の上方より、カメラユニット130が配置され、第1の赤外LEDランプユニット140及び第2の赤外LEDランプユニット141が配置され、白色LEDランプユニット150が配置されているが、各ユニットの配置順序及び配置位置は、任意でよい。
図2は、本発明の実施の形態に係るヘッドライトモジュール100を自動車に搭載した場合の搭載例を示す図である。図2は、ヘッドライトモジュール100から、白色光のロービーム及び近赤外光のハイビームが照射されている様子を示す図である。また、カメラユニット130は、車両の前方を撮像している。なお、本発明の実施の形態に係るヘッドライトモジュール100は、自動車、バス及びトラック等の車両に搭載することができる。
図3は、第1の赤外LEDランプユニット140の構成を示すブロック図である。図3に示す第1の赤外LEDランプユニット140は、赤外LED201と、偏光素子202と、パルス発生部203と、発光制御部204とを備える。
赤外LED201は、発光制御部204の制御により、赤外光を発光するLEDである。
偏光素子202は、赤外LED201により発光された赤外光のうち地面に対して略垂直な方向の直線偏光成分の赤外光のみを透過する。すなわち、偏光素子202は、赤外LED201により発光された赤外光を地面に対して略垂直な方向に直線偏光し、第1の赤外光を出力する。
パルス発生部203は、時間的に擬似ランダムに変調されたパルス信号205を発生する。パルス発生部203により発生されたパルス信号205は、発光制御部204及びカメラユニット130に出力される。
発光制御部204は、パルス発生部203により発生されたパルス信号205のタイミングにあわせ、赤外LED201に時間的に擬似ランダムに変調された赤外光を発光させる。
図4は、第2の赤外LEDランプユニット141の構成を示すブロック図である。図4に示す第2の赤外LEDランプユニット141は、赤外LED211と、偏光素子212と、パルス発生部213と、発光制御部214とを備える。
赤外LED211は、発光制御部214の制御により、赤外光を発光するLEDである。
偏光素子212は、赤外LED211により発光された赤外光のうち地面に対して略水平方向の直線偏光成分の赤外光のみを透過する。すなわち、偏光素子212は、赤外LED211により発光された赤外光を地面に対して略水平な方向に直線偏光し、第2の赤外光を出力する。
パルス発生部213は、時間的に擬似ランダムに変調されたパルス信号205を発生する。パルス発生部213により発生されたパルス信号205は、発光制御部214及びカメラユニット130に出力される。ここで、パルス発生部213により発生されたパルス信号205は、パルス発生部203により発生されたパルス信号と同一の信号である。なお、パルス発生部203及びパルス発生部213のうち一方のみが、カメラユニット130にパルス信号205を出力してもよい。また、パルス発生部203及び213が発生するパルス信号は、同じパターンの信号であってもよいし、互いに信号レベルが反転した信号であってもよい。
発光制御部214は、パルス発生部213により発生されたパルス信号205のタイミングにあわせ、赤外LED211に時間的に擬似ランダムに変調された赤外光を発光させる。ここで、第1の赤外光の変調と、第2の赤外光の変調とは、時間的に反転された変調である。すなわち、発光制御部214は、赤外LED201により発光される赤外光と時間的に反転し、且つ、擬似ランダムに変調された赤外光を赤外LED211に発光させる。
図5は、カメラユニット130の構成を示すブロック図である。図5に示すカメラユニット130は、固体撮像素子160と、A/D変換部101と、フレームメモリ102と、検出部104と、減光部105と、フレームメモリ106と、画像合成部107と、画像出力部108とを備える。
固体撮像素子160は、第1の赤外LEDランプユニット140により照射され、対象物に反射された第1の赤外光をアナログ信号である第1の信号に光電変換し出力する。また、固体撮像素子160は、第2の赤外LEDランプユニット141により照射され、対象物に反射された第2の赤外光をアナログ信号である第2の信号に光電変換し出力する。
A/D変換部101は、固体撮像素子160により出力された第1の信号及び第2の信号をそれぞれデジタル信号に変換する。
フレームメモリ102は、A/D変換部101により出力されたデジタル信号を保持する。
検出部104は、フレームメモリ102に保持されている信号をパルス発生部203により発生されたパルス信号205のタイミングで抽出する。なお、検出部104は、フレームメモリ102に保持されている信号をパルス発生部213により発生されたパルス信号205のタイミングで抽出してもよい。また、検出部104は、フレームメモリ102に保持されている信号の対向車両のヘッドライトの影響等を除去する。検出部104は、DC検出部109と、AC検出部110と、抽出部111とを備える。
DC検出部109は、固体撮像素子160が撮像しフレームメモリ102に保持されている信号の対向車両のヘッドライト等によるDC成分の信号を検出する。また、DC検出部109は、固体撮像素子160が撮像しフレームメモリ102に保持されている信号が、所定の強度以上であるかを検出する。
減光部105は、DC検出部109により所定の強度以上であると検出された場合、固体撮像素子160に入射される光の減光を行う。
AC検出部110は、フレームメモリ102に保持されている信号、又は、減光部105により減光された信号に対して、パルス信号205のタイミング(周波数特性)と異なる成分の信号を検出する。
抽出部111は、パルス信号205の変化のタイミングで、フレームメモリ102に保持されている信号、又は、減光部105により減光された信号から自車両により照射された赤外光に対応する信号を抽出する。すなわち、抽出部111は、第1の赤外LEDランプユニット140により照射された第1の赤外光の時間的に擬似ランダムな変調に合わせて、固体撮像素子160により撮像された第1の信号から第1の赤外LEDランプユニット140により発光された第1の赤外光に対応する信号を抽出する。抽出部111は、第2の赤外LEDランプユニット141により照射された第2の赤外光の時間的に擬似ランダムな変調に合わせて、固体撮像素子160により撮像された第2の信号から第2の赤外LEDランプユニット141により発光された第2の赤外光に対応する信号を抽出する。これにより、抽出部111は、自車両により照射された赤外光に対応する信号のみを抽出することができる。また、抽出部111は、フレームメモリ102に保持されている信号、又は、減光部105により減光された信号から、DC検出部109及びAC検出部110により検出された対向車両のヘッドライト光等に対応する信号を差分することで、自車両により照射された赤外光の信号を抽出する。
フレームメモリ106は、抽出部111により抽出された自車両により照射された赤外光に対応する信号を保持する。
画像合成部107は、フレームメモリ106に保持されている信号の画像を補正及び合成する。
画像出力部108は、画像合成部107により補正及び合成された画像を出力する。画像出力部108により出力される画像は、例えば、自車両の車内に設置された表示部(ディスプレイ)等に表示される。
なお、減光部105には、減光フィルタ又はアパチャーを用いることができる。
次に、固体撮像素子160における画素の構成及び配置例を説明する。図6は、カメラユニット130が備える固体撮像素子160の概略構成及び固体撮像素子160の画素配置を示す図である。固体撮像素子160は、デジタルカメラ及びカメラ付携帯電話などに適用されている撮像素子であり、撮像領域161において単位画素(例えば、画素サイズ□5.6μm)が2次元状に配置されている。撮像領域161に配置される単位画素は、第1の方向に直線偏光された赤外光のみを透過するフィルタ機能を有し、第1の方向に直線偏光された赤外光のみに感度を有する単位画素162と、第2の方向に直線偏光された赤外光のみを透過するフィルタ機能を有し、第2の方向に直線偏光された赤外光のみに感度を有する単位画素163とを含む。単位画素162は、第1の方向に直線偏光された赤外光を電気信号に変換する。単位画素163は、第2の方向に直線偏光された赤外光を電気信号に変換する。図6に示すように、撮像領域161において、単位画素162と単位画素163とは1画素おきの千鳥配置にすることで、画像の合成を容易に行うことができる。
なお、単位画素162及び163の配列はストライプ状であってもよい。図7は、単位画素162と単位画素163とを横ストライプ状に配置した単位画素の配置例を示す図である。撮像領域161において、単位画素162と単位画素163とを横ストライプ状に配置した場合も、画像の合成を容易に行うことができる。なお、単位画素162と単位画素163とを縦ストライプ状に配置してもよい。
図8は、第1の赤外光のみに感度を有する単位画素162、及び第2赤外光のみに感度を有する単位画素163の上面図である。図9は、図8のA0−A1面における第1の赤外光のみに感度を有する単位画素162、及び第2の赤外光のみに感度を有する単位画素163の断面構造を示す図である。
図8及び図9に示すように、第1の赤外光のみに感度を有する単位画素162は、赤外光を受光する受光素子(Siフォトダイオード)303と、配線302と、Si基板304とワイヤーグリッド型の偏光素子305とを備える。第2の赤外光のみに感度を有する単位画素163は、赤外光を受光する受光素子(Siフォトダイオード)303と、配線302と、Si基板304とワイヤーグリッド型の偏光素子306とを備える。
図8に示すように、偏光素子305と偏光素子306とのワイヤーグリッドの構造は、上面から見て互いに直行している。本実施例では、ワイヤーグリッドの材料はAgである。また、本実施例では、ワイヤーグリッドは、幅0.1μm、厚さ0.21μm、及びピッチ0.2μmである。
図10及び図11は、ワイヤーグリッド型の偏光素子における透過特性を模式的に示す図である。図10に示すようにワイヤーグリッドのストライプに対して直交する方向の直線偏光の成分の光のみが偏光素子を透過する。図11に示すようにワイヤーグリッドのストライプに対して平行な直線偏光の成分の光は偏光素子を透過しない。
次に、本発明の実施の形態1に係るヘッドライトモジュール100の動作について説明する。
図12は、固体撮像素子の一般的なタイミングチャートである。図12において、期間T1は、信号の取り込みを行わないブランキング期間であり、期間T2は、信号の取り込みを行う撮像期間(1フレーム)である。一般的なタイミングチャートでは、ブランキング期間T1は、それぞれ同じ長さの期間であり、撮像期間T2はそれぞれ同じ長さの期間である。
図13は、本発明の実施の形態1に係るヘッドライトモジュール100の第1の赤外LEDランプユニット140の赤外LED201の点灯及び消灯のタイミングを示す図である。図14は、本発明の実施の形態1に係るヘッドライトモジュール100の第2の赤外LEDランプユニット141の赤外LED211の点灯及び消灯のタイミングを示す図である。
図13に示すように、第1の赤外LEDランプユニット140は、擬似ランダムに時間的に変調された第1の赤外光を発光する。図14に示すように、第2の赤外LEDランプユニット141は、擬似ランダムに時間的に変調された第2の赤外光を発光する。これにより、対向車のヘッドライト光の影響を除去することができる。
さらに、第1の赤外LEDランプユニット140と第2の赤外LEDランプユニット141とは、時間的に反転された異なる変調の赤外光を発光する。これにより、第1の赤外LEDランプユニット140及び第2の赤外LEDランプユニット141のどちらか一方が常に点灯しているので、画像の欠落をなくすことができる。よって、画像の合成を容易に行うことができる。
また、図13及び図14に示すように、ヘッドライトモジュール100は、第1の赤外LEDランプユニット140が第1の赤外光を照射し、且つ第2の赤外LEDランプユニット141が第2の赤外光を照射しないフレームと、第2の赤外LEDランプユニット141が第2の赤外光を照射し、且つ第1の赤外LEDランプユニット140が第1の赤外光を照射しないフレームとを擬似ランダムに選択する。具体的には、発光制御部204及び発光制御部214は、パルス発生部203及びパルス発生部213が発生するパルス信号205のタイミングに合わせて、第1の方向に直線偏光された赤外光又は第2の方向に直線偏光された赤外光を照射するフレームを選択する。
図15は、赤外LED201により発光された光が偏光素子202により偏光される状態を模式的に示す図である。図15に示すように、赤外LED201により発光された直線偏光されていない光のうち、偏光素子202により地面に対して略垂直な偏光成分の光のみが透過する。
図16は、赤外LED211により発光された光が偏光素子212により偏光される状態を模式的に示す図である。図16に示すように、赤外LED211により発光された直線偏光されていない光のうち、偏光素子212により地面に対して略水平な偏光成分の光のみが透過する。例えば、偏光素子202及び偏光素子212は、偏光素子305又は偏光素子306と同様のワイヤーグリッド型の偏光素子である。
図17は、本実施の形態に係るヘッドライトモジュール100のカメラユニット130の動作を示すフローチャートである。
まず、固体撮像素子160は、第1の赤外LEDランプユニット140又は第2の赤外LEDランプユニット141が照射し、対象物に反射された第1の赤外光又は第2の赤外光を撮像する(S101)。
図18は、図13に示すタイミングで点灯される擬似ランダムな第1の赤外光が照射されたときの、固体撮像素子160の単位画素162により出力される出力信号IR1を示す図である。図18に示すように、単位画素162からの出力信号IR1は、第1の赤外光が照射されるタイミングにあわせて擬似ランダムに時間的に変調されている。ここで、対向車両の照射するヘッドライト光は、図13及び図18に示すタイミングとは、異なるパターンに変調されている。よって、自車両により照射された第1の方向に直線偏光された赤外光のタイミングに合わせて固体撮像素子160により出力された単位画素162に対応する出力信号IR1を取り込むことで、対向車両のヘッドライト光の影響を容易に除外し、自車両により照射された第1の赤外光のみを抽出することができる。
図19は、図14に示すタイミングで点灯される擬似ランダムな第2の赤外光が照射されたときの、固体撮像素子160の単位画素163により出力される出力信号IR2を示す図である。図19に示すように、単位画素163からの出力信号IR2は、第2の赤外光が照射されるタイミングにあわせて擬似ランダムに時間的に変調されている。第1の赤外光の場合と同様に、対向車両の照射するヘッドライト光は、図14及び図19に示すタイミングとは、異なるパターンに変調されている。よって、自車両により照射された第2の赤外光のタイミングに合わせて固体撮像素子160により出力された単位画素163に対応する出力信号IR2を取り込むことで、対向車両のヘッドライト光の影響を容易に除外し、自車両により照射された第2の赤外光のみを抽出することができる。
固体撮像素子160は、図18及び図19に示す出力信号IR1及びIR2を出力する。A/D変換部101は、固体撮像素子160により出力されたアナログ信号(出力信号IR1及びIR2)をデジタル信号に変換する(S102)。フレームメモリ102は、A/D変換部101によりA/D変換された信号を保持する。検出部104のDC検出部109は、フレームメモリ102に保持されている信号が、対向車両のヘッドライト光等により、飽和しているか否かを検出する(S103)。すなわち、DC検出部109は、固体撮像素子160により撮像された信号の信号レベルが所定のレベル以上であるかを検出する。
図20は、固体撮像素子160の出力が飽和した場合の出力信号IR1の一例を示す図である。図20に示すように、出力信号IR1が飽和している場合には(S103でYes)、減光部105は、フレームメモリ102により保持されている信号が所定の強度になるまで減光する(S104)。例えば、減光部105は、光学絞り、又は、ND(Neutral Density)フィルタ等により、減光を行う。
図21は、図20に示す飽和した信号に対して、減光部105により絞りが行われた後の出力信号IR1を示す図である。図21に示すように減光を行うことで、対向車両のヘッドライト光の影響により出力信号IR1が飽和した場合でも、信号の抽出を行うことが可能となる。なお、出力信号IR2が飽和した場合にも、同様の処理が行われる。
DC検出部109により信号が飽和していないと判定された場合(S103でNo)、又は、減光(S104)後に、DC検出部109は、対向車両のヘッドライト等の影響によるDC成分の信号を検出する(S105)。例えば、DC検出部109は、第1の赤外LEDランプユニット140が第1の赤外光を発光していない期間の単位画素162の信号レベルを検出することで、対向車両のヘッドライト等の影響によるDC成分の信号を検出する。なお、DC検出部109は、第2の赤外LEDランプユニット141が第2の赤外光を発光していない期間の単位画素163の信号レベルを検出してもよい。
次に、AC検出部110は、パルス信号205に基づき、第1の赤外LEDランプユニット140により照射された第1の赤外光、又は第2の赤外LEDランプユニット141により照射された第2の赤外光と周波数成分の異なる信号を検出する(S106)。なお、DC検出(ステップS105)及びAC検出(ステップS106)の順序は任意でよい。例えば、AC検出の後に、DC検出をおこなってもよいし、同時におこなってもよい。
抽出部111は、ステップS105でDC検出部109により検出された対向車両のヘッドライト光によるDC成分の信号、及び、ステップS106でAC検出部110により検出された対向車両のヘッドライト光によるAC成分の信号を、フレームメモリ102により保持されている信号から除去し、第1の赤外LEDランプユニット140により照射された第1の赤外光、又は第2の赤外LEDランプユニット141により照射された第2の赤外光の成分のみを抽出する(S107)。フレームメモリ106は、抽出部111により抽出された第1の赤外LEDランプユニット140又は第2の赤外LEDランプユニット141により照射された第1の赤外光又は第2の赤外光の成分に対応する信号を保持する。
画像合成部107は、フレームメモリ106により保持される信号に対して、第1の赤外LEDランプユニット140により第1の赤外光が照射された期間のフレーム画像と、第2の赤外LEDランプユニット141により第2の赤外光が照射された期間のフレーム画像とを合成し(S108)、人間の目に違和感のない画像を形成する。
画像出力部108は、画像合成部107により画像合成された画像を出力する(S109)。例えば、画像出力部108により出力される画像は、車内に設置された表示部(ディスプレイ)等に送られ、表示部は、赤外光画像をユーザ(ドライバー)に表示する。
ここで、固体撮像素子160には、CCDセンサ又はMOSセンサを用いることができる。なお、固体撮像素子160は、擬似ランダムに高速で信号を読み出すので、MOSセンサを用いることが好ましい。
以上より、本発明の実施の形態1に係るヘッドライトモジュール100において、第1の赤外LEDランプユニット140が、時間的に擬似ランダムに変調され、且つ第1の方向に直線偏光された第1の赤外光を発光し、第2の赤外LEDランプユニット141が、時間的に擬似ランダムに変調され、且つ第2の方向に直線偏光された第2の赤外光を発光する。これにより、自車両により照射される赤外光は、対向車両のヘッドライトのタイミングと異なるので、対向車両の影響を容易に除外し、自車両により照射された赤外光のみを抽出することができる。さらに、本発明の実施の形態1に係るヘッドライトモジュール100は、偏光された光を検出光(プローブ光)として用いるため、色々な偏光が混ざった自然光の影響を低減することができる。
また、本発明の実施の形態1に係るヘッドライトモジュール100において、第1の赤外LEDランプユニット140と第2の赤外LEDランプユニット141とは、時間的に反転された赤外光を発光する。これにより、第1の赤外光及び第2の赤外光のどちらか一方が常に点灯しているので、画像の欠落をなくすことができる。よって、画像の合成を容易に行うことができる。また、高画質な画像を出力することができる。
また、本発明の実施の形態1に係るヘッドライトモジュール100において、第1の赤外LEDランプユニット140が発光する第1の赤外光の偏光方向と、第2の赤外LEDランプユニットが発光する第2の赤外光の偏光方向とは直交する。これにより、第1の赤外光と第2の赤外光との偏光比が最も大きくなる。よって、S/Nを向上することができる。
また、本発明の実施の形態1に係るヘッドライトモジュール100において、第1の赤外LEDランプユニット140及び第2の赤外LEDランプユニット141のうち少なくとも一方は、白色LEDランプユニット150が白色光を照射している期間は、常に赤外光を照射する。すなわち、ユーザの操作により、白色光が照射されている間は、赤外光も照射され、赤外光による映像がユーザに表示される。これにより、ユーザは、従来と同様にヘッドライトの点灯の操作を行うだけで、ヘッドライトの点灯及び赤外光による映像の表示を同時に行うことができる。よって、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、第1の赤外光及び第2の赤外光は、ハイビームとして用いられる。これにより、夜間の走行において、遠方まで安定して撮像することができる。また、ハイビームとして用いた場合でも、赤外光が擬似ランダムに変調されているため、対向車両の邪魔にならない。
また、本発明に係るヘッドライトモジュール100は、第1の赤外LEDランプユニット、第2の赤外LEDランプユニット、白色LEDランプユニット及び固体撮像素子を一つのモジュールに集積している。これにより、ヘッドライトモジュール100の小型化及び低コスト化を実現できる。
また、本発明に係るヘッドライトモジュール100は、レーザではなくLEDを用いているので、歩行者等の人間の目に入った場合でも、失明の恐れがない。
なお、上記説明において、図4に示すように、カメラユニット130は、固体撮像素子160と、A/D変換部101と、フレームメモリ102と、検出部104と、減光部105と、フレームメモリ106と、画像合成部107と、画像出力部108とを備えるとしたが、検出部104、減光部105、フレームメモリ106、画像合成部107及び画像出力部108の全て又はいくつかを、自車両内の、任意の位置に設置してもよい。
また、上記説明において、第1の赤外LEDランプユニット140がパルス発生部203を備え、第2の赤外LEDランプユニット141がパルス発生部213を備えるとしたが、第1の赤外LEDランプユニット140及び第2の赤外LEDランプユニット141のうち一方がパルス発生部を備え、パルス発生部により発生されたパルス信号205を他方に送ってもよい。また、カメラユニット130がパルス発生部を備え、パルス発生部により発生されたパルス信号を第1の赤外LEDランプユニット140及び第2の赤外LEDランプユニット141に送ってもよい。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2では、スペクトラム拡散方式により変調された赤外光を照射するヘッドライトモジュールについて説明する。
実施の形態2に係るヘッドライトモジュールの概略構成は、図1と同様であり、説明は省略する。また、カメラユニット130の構成は図5と同様であり、第1の赤外LEDランプユニット140の構成は図3と同様であり、第2の赤外LEDランプユニット141の構成は図4と同様である。
図22は、本発明の実施の形態2に係るヘッドライトモジュールにおける第1の赤外LEDランプユニット140が第1の赤外光を発光するタイミングを示す図である。図23は、図22の破線枠400の拡大図である。図22に示すように第1の赤外LEDランプユニット140は、スペクトラム拡散方式により時間的に擬似ランダムに変調された第1の方向に直線偏光された第1の赤外光を照射する。
スペクトラム拡散方式に用いられる拡散符号系列は、データのビットレートを十分に上回る速度の符号で、帯域内で一様なスペクトルを持つことが望まれる。また復調の容易さから周期性を持つことが望まれる。こうした要求に応えるのが、疑似ランダム系列(PN系列)である。PN系列はシフトレジスタ及びフィードバックを用いた回路によって人工的にある規則に基づいて生成される。最も良く知られたPN系列は、M系列(Maximal−length sequences)であり、優れた相関特性を持つ。M系列は、ある長さのシフトレジスタ及びフィードバックによって生成される符号系列のうち、その周期が最長になる系列である。nをシフトレジスタの段数とすると、L=2n−1がM系列のビット長となる。
本発明の実施の形態2に係るヘッドライトモジュールは、パルス発生部203及びパルス発生部213がM系列信号発生器を備える。
図24は、パルス発生部203及びパルス発生部213が備える信号発生器の回路構成を示す図である。図24に示す信号発生器は、「1001011」の信号列を形成する。図21に示す信号発生器は、3つのシフトレジスタD1、D2及びD3と、EXOR310とを備える。シフトレジスタD1、D2及びD3は、それぞれ1ビット遅延素子である。シフトレジスタD1及びD2の初期値を「0」とし、シフトレジスタD3の初期値を「1」とすることで、L=23−1=7ビットの「1001011」の信号列を生成することができる。
パルス発生部203は、図24に示す信号発生器により形成された信号列に基づき、スペクトラム拡散方式により時間的に擬似ランダムに変調されたパルス信号205を生成する。
発光制御部204は、パルス発生部203により出力されたスペクトラム拡散方式により時間的に擬似ランダムに変調されたパルス信号205の変化のタイミングで、第1の赤外LEDランプユニット140の赤外LED201を発光させる。すなわち、発光制御部204は、赤外LED201にスペクトラム拡散方式により時間的に擬似ランダムに変調された赤外光を発光させる。例えば、発光制御部204は、パルス信号205が「1」の間、赤外LED201を発光させ、パルス信号が「0」の間、赤外LED201を発光させない。
また、発光制御部214は、パルス発生部203により出力されたスペクトラム拡散方式により時間的に擬似ランダムに変調されたパルス信号205の変化のタイミングで、第2の赤外LEDランプユニット141の赤外LED211を発光させる。すなわち、発光制御部214は、赤外LED211にスペクトラム拡散方式により時間的に擬似ランダムに変調された赤外光を発光させる。例えば、発光制御部214は、パルス信号205が「0」の間、赤外LED211を発光させ、パルス信号205が「1」の間、赤外LED211を発光させない。
固体撮像素子160は、第1の赤外LEDランプユニット140又は第2の赤外LEDランプユニット141が照射し、対象物に反射された第1の方向に直線偏光された赤外光及び第2の方向に直線偏光された赤外光を撮像する。検出部104は、固体撮像素子160により撮像された第1の赤外光及び第2の赤外光に対応する信号を、パルス発生部203又はパルス発生部213により出力されたスペクトラム拡散方式により時間的に擬似ランダムに変調されたパルス信号205の変化のタイミングでそれぞれ抽出することで、自車両により照射された赤外光のみを抽出することができる。
なお、PN系列は、Gold系列などを用いてもよい。さらに、符号訂正として、リードソロモン符号などを用いてもよい。
以上より、本発明の実施の形態2に係るヘッドライトモジュールは、スペクトラム拡散された赤外光を照射し、対象物に反射された赤外光を受光する。本発明の実施の形態2に係るヘッドライトモジュールは、受光された信号をスペクトラム拡散のタイミングで取り込むことで、自車両により照射された赤外光の信号のみを読み出すことができる。また、スペクトラム拡散により、赤外光は広帯域に拡散されているので、狭帯域の対向車のヘッドライト光を容易に分離することができる。よって、本発明に係る実施の形態2に係るヘッドライトモジュールは、対向車両の光の影響を容易に低減することができる。
また、スペクトラム拡散方式で変調された光を用いることで、光の到着時間差で移動体の相対位置を計測することができる。
なお、上記説明では、検出部104は、パルス信号205のタイミングで、信号を取り込むとしたが、固体撮像素子160により撮像された信号を逆拡散してもよい。この場合、信号を逆拡散して取り込んでいるため、妨害波及び干渉波に強くなる。すなわち、S/N比を大きくすることができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係るヘッドライトモジュールは、車両の前部の左右にそれぞれ搭載される第1の方向に直線偏光された第1の赤外光を照射し、第2の方向に直線偏光された第2の赤外光を受光する第1のヘッドライトモジュールと、第2の方向に直線偏光された第2の赤外光を照射し、第1の方向に直線偏光された第1の赤外光を受光する第2のヘッドライトモジュールとを備える。
図25は、本発明の実施の形態3に係るヘッドライトモジュールの概略構成を示す図である。なお、図1と同様の要素には同一の符号を付しており、説明は省略する。
図25に示すヘッドライトモジュール500は、第1のヘッドライトモジュール501と、第2のヘッドライトモジュール502とを備える。例えば、第1のヘッドライトモジュールは車両の前部の右方に搭載され、第2のヘッドライトモジュールは車両の前部の左方に搭載される。
第1のヘッドライトモジュール501は、第1の方向に直線偏光された第1の赤外光を発光し、第2の方向に直線偏光された第2の赤外光を受光する。第1のヘッドライトモジュール501は、第1のカメラユニット531と、第1の赤外LEDランプユニット140と、白色LEDランプユニット150とを備える。
第2のヘッドライトモジュール502は、第2の方向に直線偏光された第2の赤外光を発光し、第1の方向に直線偏光された第1の赤外光を受光する。第2のヘッドライトモジュール502は、第2のカメラユニット532と、第2の赤外LEDランプユニット141と、白色LEDランプユニット150とを備える。
第1のカメラユニット531及び第2のカメラユニット532のブロック構成は図5と同様である。第1のカメラユニット531及び第2のカメラユニット532は、前述した実施の形態1に係るカメラユニット130と比べ、固体撮像素子160の構成が異なる。
図26は、第1のカメラユニット531が備える固体撮像素子160の概略構成及び固体撮像素子160の画素配置を示す図である。第1のカメラユニット531が備える固体撮像素子160は、単位画素(例えば、画素サイズ□5.6μm)が2次元状に配置される撮像領域161を備える。第1のカメラユニット531の撮像領域161に配置される単位画素は、第2の方向に直線偏光された赤外光の波長帯のみを透過するフィルタ機能を有し、第2の方向に直線偏光された赤外光のみに感度を有する単位画素163を含む。
図27は、第2のカメラユニット532が備える固体撮像素子160の概略構成及び固体撮像素子160の画素配置を示す図である。第2のカメラユニット532が備える固体撮像素子160は、単位画素(例えば、画素サイズ□5.6μm)が2次元状に配置される撮像領域161を備える。第2のカメラユニット532の撮像領域161に配置される単位画素は、第1の方向に直線偏光された赤外光の波長帯のみを透過するフィルタ機能を有し、第1の方向に直線偏光された赤外光のみに感度を有する単位画素162を含む。
第1のカメラユニット531は、第2の赤外LEDランプユニット141が照射し、車両前方の物体により反射された反射光束を撮像し、画像化する。すなわち、第1のカメラユニット531と、第2の赤外LEDランプユニット141とは暗視撮像装置を構成する。
第2のカメラユニット532は、第1の赤外LEDランプユニット140が照射し、車両前方の物体により反射された反射光束を撮像し、画像化する。すなわち、第2のカメラユニット532と、第1の赤外LEDランプユニット140とは暗視撮像装置を構成する。
以上より、本発明の実施の形態3に係るヘッドライトモジュール500では、第1のヘッドライトモジュール501が第1の方向に直線偏光された赤外光を発光し、第2のヘッドライトモジュール502が第1の方向に直線偏光された赤外光の反射光を受光する。また、第2のヘッドライトモジュール502が第2の方向に直線偏光された赤外光を発光し、第1のヘッドライトモジュール501が第2の方向に直線偏光された赤外光の反射光を受光する。すなわち、自車両により照射された赤外光が直接、自身のカメラユニットに与える影響を低減することができる。例えば、上述した実施の形態1に係るヘッドライトモジュールでは、第1の赤外LEDランプユニット140及び第2の赤外LEDランプユニット141は、第1の方向に直線偏光された赤外光及び第2の方向に直線偏光された赤外光を撮像するカメラユニット130と隣接して配置される。これにより、第1の赤外LEDランプユニット140により照射された対象物に反射する前の第1の方向に直線偏光された赤外光(又は第2の方向に直線偏光された赤外光)が、直接カメラユニット130に入射し、撮像する画像の画質が低下するという問題がある。一方、本発明の実施の形態3に係るヘッドライトモジュール500では、第1の方向に直線偏光された赤外光を照射する(第2の方向に直線偏光された赤外光を受光する)第1のヘッドライトモジュール501と、第1の方向に直線偏光された赤外光を受光する(第2の方向に直線偏光された赤外光を照射する)第2のヘッドライトモジュール502とは、離間して車両に搭載される。これにより、自身が照射し対象物に反射する前の第1の方向に直線偏光された赤外光及び第2の方向に直線偏光された赤外光が撮像する画像に与える影響を低減することができる。
また、本発明の実施の形態3に係るヘッドライトモジュール500は、第1のヘッドライトモジュール501と第2のヘッドライトモジュール502とをステレオに配置しているので、光の到着時間差で移動体の相対位置を計測することができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係るヘッドライトモジュールは、単一の赤外LEDにより発光された赤外光の偏光方向を変更することで、時間的に擬似ランダムに変調され、且つ異なる方向に直線偏光された第1の赤外光及び第2の赤外光を照射する。
まず、本発明の実施の形態4に係るヘッドライトモジュールの構成を説明する。
図28は、本発明の実施の形態4に係るヘッドライトモジュールの概略構成を示す図である。図28に示すヘッドライトモジュール600は、暗視撮像装置120と、白色LEDランプユニット150とを備える。暗視撮像装置120は、カメラユニット130と、第3の赤外LEDランプユニット640とを備える。なお、図1と同様の要素には同一の符号を付している。
カメラユニット130は、第3の赤外LEDランプユニット640が照射し、車両前方の物体により反射された反射光束を撮像し、画像化する。
第3の赤外LEDランプユニット640は、ハイビームとして用いられる偏光方向の異なる赤外光を発光する。具体的には、第3の赤外LEDランプユニット640は、第1の方向に直線偏光された赤外光である第1の赤外光と、第2の方向に直線偏光された赤外光である第2の赤外光とを発光する。本実施例では、第1の方向に直線偏光された赤外光及び第2の方向に直線偏光された赤外光は、近赤外光である。
第3の赤外LEDランプユニット640は、実施の形態1と同様に、白色LEDランプユニット150が点灯しているときは、常に点灯する。すなわち、ユーザの操作により、白色光が照射されている間は、赤外光も照射され、赤外光による映像がユーザに表示される。これにより、ユーザは、従来と同様にヘッドライトの点灯の操作を行うだけで、ヘッドライトの点灯及び赤外光による映像の表示を同時に行うことができる。よって、ユーザの利便性を向上させることができる。
なお、図28において、図の上方より、カメラユニット130、第3の赤外LEDランプユニット640及び白色LEDランプユニット150の順に配置されているが、各ユニットの配置順序及び配置位置は、任意でよい。なお、本発明の実施の形態に係るヘッドライトモジュール600は、自動車、バス及びトラック等の車両に搭載することができる。
次に、第3の赤外LEDランプユニット640について説明する。
図29は、第3の赤外LEDランプユニット640の構成を示すブロック図である。第3の赤外LEDランプユニット640は、赤外LED201と、偏光素子602と、発光制御部204と、パルス発生部203と、偏光制御部650と、フレーム信号部660とを備える。なお、図3と同様の要素には同一の符号を付している。
赤外LED201は、発光制御部204の制御により、赤外光を発光するLEDである。パルス発生部203は、時間的に擬似ランダムに変調されたパルス信号205を発生する。パルス発生部203により発生されたパルス信号205は、偏光制御部650及びカメラユニット130に出力される。
フレーム信号部660は、図11に示すブランキング期間T1と、撮像期間T2との切り替わりのタイミングを示すパルス信号661を生成する。例えば、パルス信号661は、ブランキング期間T1においてHレベルとなり、撮像期間T2においてLレベルとなる信号である。
発光制御部204は、フレーム信号部660により発生されたパルス信号661のタイミングに基づき、赤外LED201を発光させる。すなわち、発光制御部204は、撮像期間T2の間、赤外LED201に赤外光を発光させる。
図30は、第3の赤外LEDランプユニット640の赤外LED201の点灯及び消灯のタイミングを示す図である。図30に示すように、発光制御部204は、撮像期間T2の間、赤外LED201に赤外光を発光させる。
偏光素子602は、赤外LED201により発光された赤外光を第1の方向、又は第2の方向に直線偏光する。
偏光制御部650は、パルス発生部203により発生されたパルス信号205のタイミングにあわせ、偏光素子602の偏光方向を変更する。具体的には、偏光制御部650は、偏光素子602を90度回転させることにより、偏光素子602による偏光方向を第1の方向又は第2の方向に変更する。また、偏光制御部650は、ブランキング期間T1の間に、偏光素子602を回転させ、偏光素子602による偏光方向を変更する。これにより、第3の赤外LEDランプユニット640は、時間的に擬似ランダムに変調され、且つ略垂直な方向に直線偏光された第1の赤外光と、時間的に擬似ランダムに変調され、且つ略水平な方向に直線偏光された第2の赤外光とを発光する。さらに、第3の赤外LEDランプユニット640は、互いに時間的に反転された第1の赤外光と第2の赤外光とを発光する。例えば、第3の赤外LEDランプユニット640は、図13に示すタイミングで第1の赤外光を照射し、図14に示すタイミングで第2の赤外光を照射する。
以上より、本発明の実施の形態4に係るヘッドライトモジュール600は、偏光素子602の偏光方向を時間的に擬似ランダムに変更することで、時間的に擬似ランダムに変調された第1の赤外光及び第2の赤外光を発光する。これにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、本発明の実施の形態4に係るヘッドライトモジュール600において、自車両により照射される赤外光は、対向車両のヘッドライトのタイミングと異なるので、対向車両の影響を容易に除外し、自車両により照射された赤外光のみを抽出することができる。
また、本発明の実施の形態4に係るヘッドライトモジュール600において、偏光制御部650は、撮像動作が行われないブランキング期間T1の間に、偏光素子602の偏光方向を変更する。これにより、撮像に影響無く、第3の赤外LEDランプユニット640により照射される赤外光の偏光方向を変化させることができる。
なお、第3の赤外LEDランプユニット640が発光する赤外光の偏光方向を変更する手段として、液晶素子を用いてもよい。
図31は、本発明の実施の形態4に係るヘッドライトモジュール600の第3の赤外LEDランプユニットの変形例の構成を示すブロック図である。なお、図29と同様の要素には同一の符号を付している。
図31に示す第3の赤外LEDランプユニット641は、図29に示す第3の赤外LEDランプユニット640に対して、液晶素子670を備える点と、偏光制御部650の代わりに偏光制御部651を備える点とが異なる。
液晶素子670は、偏光素子602により直線偏光された赤外光の位相を回転させる。液晶素子670は、印加される電圧に応じて、入射された赤外光の位相を回転させて出力する。
図32は、電圧が印加されていない状態における液晶素子670の特性を模式的に示す図である。図33は、電圧が印加されている状態における液晶素子670の特性を模式的に示す図である。図32に示すように、液晶素子670は、電圧が印加されていない状態では、入射された光の位相を90度回転し出力する。図33に示すように液晶素子670は、電圧が印加さている状態では、入射された光の位相を回転させずに出力する。
偏光制御部651は、液晶素子670に印加される電圧を変更することで、液晶素子670による位相の回転量を変更する。偏光制御部651は、パルス発生部203により発生されたパルス信号205のタイミングにあわせ、液晶素子670に印加される電圧を切り替える。また、偏光制御部651は、ブランキング期間T1の間に、液晶素子670に印加される電圧を変更する。これにより、第3の赤外LEDランプユニット641は、時間的に擬似ランダムに変調され、且つ略垂直な方向に直線偏光された第1の赤外光と、時間的に擬似ランダムに変調され、且つ略水平な方向に直線偏光された第2の赤外光とを発光する。
図34は、液晶素子670に電圧が印加されていない状態における、赤外LED201により発光された光が偏光素子602及び液晶素子670により偏光される状態を模式的に示す図である。図34に示すように、赤外LED201により発光された直線偏光されていない光のうち、偏光素子602により地面に対して略垂直な偏光成分の光のみが透過する。液晶素子670は、偏光素子602を透過した地面に対して略垂直な偏光成分の光の位相を90度回転させ、地面に対して略水平に直線偏光された赤外光を出力する。
図35は、液晶素子670に電圧が印加されている状態における、赤外LED201により発光された光が偏光素子602及び液晶素子670により偏光される状態を模式的に示す図である。図35に示すように、赤外LED201により発光された直線偏光されていない光のうち、偏光素子602により地面に対して略垂直な偏光成分の光のみが透過する。液晶素子670は、偏光素子602を透過した地面に対して略垂直な偏光成分の光の位相を回転させず、地面に対して略垂直に直線偏光された赤外光を出力する。
以上のように、第3の赤外LEDランプユニット641を用いることにより、擬似ランダムに変調された第1の赤外光及び第2の赤外光を発光することができる。これにより、上述した第3の赤外LEDランプユニット640を用いた場合と同様の効果を得ることができる。さらに、液晶素子670に印加される電圧を制御することで、偏光方向を変化させるので、物理的に偏光素子602を回転させる場合に比べて、高速、且つ簡便に偏光方向を変化させることができる。
また、上記実施の形態1において、減光部105として、減光フィルタ又はアパチャーを用いることができるとしたが、減光部105には、上述した偏光素子602と、偏光素子の偏光方向を制御する偏光制御部650とを用いてもよい。偏光方向を制御し偏光比を変更することにより、光の透過率を任意に変化させることができる。
具体的には、減光部105は、所定の直線偏光の成分の赤外光を透過する偏光素子と、偏光素子を回転させることにより、固体撮像素子160に含まれる単位画素162及び単位画素163が撮像する第1の方向に直線偏光された赤外光及び第2の方向に直線偏光された赤外光を減光する偏光制御部とを備えてもよい。これにより、偏光素子の偏光方向を変化させることで、固体撮像素子160に入射される光を減光することができる。また、減光部105の構成と、第3の赤外LEDランプユニット640に用いられる偏光素子602及び偏光制御部650の構成とを同様の構成にすることで、ヘッドライトモジュールのシステムの管理及び制御を容易に行うことができる。
さらに、上述した偏光素子602と液晶素子670とを用いてもよい。すなわち、減光部105は、固体撮像素子160に含まれる単位画素162及び単位画素163が撮像する赤外光の位相を回転する液晶素子と、液晶素子に印加される電圧を変更することで、液晶素子による位相の回転量を変更する偏光制御部とを備えてもよい。これにより、液晶素子670に印加される電圧を制御することにより高速、且つ簡便に偏光方向を変化させて減光することができる。また、減光部105の構成と、第3の赤外LEDランプユニット641に用いられる液晶素子670及び偏光制御部651の構成とを同様の構成にすることで、ヘッドライトモジュールのシステムの管理及び制御を容易に行うことができる。