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JP4837674B2 - リトラクションを受ける所定領域を備える横断要素 - Google Patents
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JP4837674B2 - リトラクションを受ける所定領域を備える横断要素 - Google Patents

リトラクションを受ける所定領域を備える横断要素 Download PDF

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Description

本発明は、無段変速機のプッシュベルトの一部分としての横断要素に関する。プッシュベルトは閉ループ状に形成され、無段変速機は、プッシュベルトを掛けるための二つのプーリーを有する。
横断要素は、二つの本体面と、該本体面の間に拡がる周面とにより立体的に区分される。横断要素は、基底部と頭部とを備える。基底部は、横断要素がプッシュベルトに適用される場合に、そのプッシュベルトの内面に配置される。頭部は、横断要素がプッシュベルトに適用される場合に、そのプッシュベルトの外面に配置される。
本体面の少なくとも一つには、頭部に位置する接触領域が備えられる。接触領域は、本体面の周辺部よりも高くされ、横断要素がプッシュベルトに適用される場合に、隣接する横断要素との接触を確立するように機能する。
無段変速機のプッシュベルトは周知である。通常、そのようなプッシュベルトは、比較的多数の横断要素を支える、2本の無端の閉ループ状に形成されたリボンのようなキャリアを備える。横断要素は、キャリアの全周にわたって移動可能に配置され、運転中プッシュベルトの動きに関連した力を伝達することができる。
以下、横断要素に関する記述に出てくる「方向」は、横断要素がプッシュベルトの一部分である状況について言及する。横断要素の縦方向は、プッシュベルトの周方向に一致する。横断要素の垂直横方向は、プッシュベルトの半径方向に一致する。横断要素の水平横方向は、縦方向と垂直横方向の両方に垂直な方向に一致する。隣接する横断要素に関する、「次の横断要素」、「前の横断要素」という言い方は、プッシュベルトの動きの方向に対して用いられている。
横断要素は、水平横方向の両側に、キャリアを受けるための窪みを備えている。横断要素は、キャリアを支持するための支持面を備えている。横断要素は、水平横方向の両側に、プーリーシーブ接触面を備えており、それにより横断要素と、無段変速機のプーリーのプーリーシーブとが接触するようになっている。両プーリーシーブ接触面は、支持面方向に、拡散するように設けられている。この後に用いられる「上」と「下」という用語は、拡散の方向に関連し、これは下から上に向かって定められる。
垂直横方向において、横断要素は、下から上に向かって順番に、基底部、頸部、頭部を備える。頸部寸法は、水平横方向において比較的小さくなっている。基底部は、支持面とプーリーシーブ接触面とを備える。プッシュベルトにおいて、基底部はプッシュベルトの内周側に位置するのに対し、頭部はプッシュベルトの外周側に位置する。
横断要素は、二つの本体面、すなわち前面と背面とを有する。前面と背面は、略平行に延設され、長手方向に対して略垂直となっている。プッシュベルトにおいて、横断要素の前面の少なくとも一部が、次に配置された横断要素の背面の少なくとも一部に当接するようになっており、また横断要素の背面の少なくとも一部が、ひとつ前に配置された横断要素の前面の少なくとも一部に当接するようになっている。支持面とプーリーシーブ接触面が含まれる周面が、二つの本体面の間に拡がっている。
横断要素の前面には、突起が配置されているのに対し、横断要素の背面には孔が配置されている。これらの突起と孔の位置は、互いに対応し、突起と孔は、通常頭部に配置される。プッシュベルトにおいて、横断要素の突起の少なくとも一部が、次の横断要素の孔の中に入るようになっている。従って、プッシュベルトの周方向に垂直な平面において、隣接する横断要素同士の位置ずれが防止される。
無段変速機において、二つのプーリー間での力の伝達は、プッシュベルト内の押力に関係する。無段変速機を最適に機能させるという観点から、プッシュベルトにおいて、横断要素同士を相互に的確に接触させるということが重要である。従って、横断要素の本体面のうち少なくとも一つ、通常は前面に、プッシュベルト内で隣接する横断要素と接触させるための接触領域が設けられる。各接触領域は、当該本体面の周辺部よりも幾分高くなったところに配置される。つまり、横断要素は、各接触領域の位置において、少し厚みが増している。
WO2004/036083に、3つの接触領域を持った横断要素が開示されている。同開示では、横断要素の基底部に2つの接触領域があり、横断要素の頭部に一つの接触領域がある。より具体的には、基底部にある2つの接触領域の各々は、コーナー領域として形成され、コーナー領域は、支持面の一部と支持面につながるプーリーシーブ接触面の一部とによって部分的に区分されている。いずれの場合にも、頭部の接触領域は、突起の上方の領域に拡がり、周面の上部によって部分的に区分される。これらの3つの接触領域を採用した結果、横断要素のいわゆる3点支持が確保され、これにより横断要素が適用されるプッシュベルトの安定性が増す。
横断要素は、打ち抜き工程により、シート状の基本材料から製造される。打ち抜き工程では、切断部材と支持部材が用いられる。切断部材は、切断抵抗の影響を受けながら、基本材料から横断要素を切り抜くためのものである。支持部材は、打ち抜き工程の間、横断要素を支持力によって支持するためのものであり、また、横断要素の前面を常温形成の工程により形成するためのものである。支持面と切断面はどちらも、その周囲が横断要素の周囲とほぼ等しくなっている。打ち抜き工程の間、切断部材は、圧力の影響を受けながら、基本材料を貫通する。その際、打ち抜かれる横断要素と基本材料は、相対的に移動する。その時、打ち抜かれる横断要素は、切断部材と支持部材の間に挟まれる。
さらに、打ち抜き工程においては、型が用いられる。型には、打ち抜かれる横断要素と、支持部材と、切断部材の一端を受け入れるための受入スペースが備えられている。受入スペースの内周は、切断部材と、支持部材と、打ち抜かれる横断要素の内周にほぼ一致するようになっていて、これにより受入スペースは、切断部材と、支持部材と、打ち抜かれる横断要素とを、ごく僅かな遊びで受け入れることができる。
上述の打ち抜き工程に関しては、打ち抜き品の切断縁の位置において、一方の側にバリが形成され、他方側に材料のリトラクションが生じるということが一般的に言える。このリトラクションは、打ち抜き工程時に支持部材に面していた側の、打ち抜き品の縁の丸みにより特徴づけられる。リトラクションの程度は、とりわけ、打ち抜かれる材料の硬さや、打ち抜き品の厚さや、打ち抜き品の輪郭により変化する。このように、丸みの曲率半径が小さいと、比較的大きなリトラクションが生じる場合がある。
横断要素がその頭部に接触領域を有する場合には、横断要素の打ち抜き工程において起こるリトラクションが問題となる。接触領域が周面の上側部分に隣接していて、その上、周面の上側部分は曲線になっているという事実から、接触領域と周面との移行部において材料のリトラクションが起こると、接触領域の面積がかなり減少してしまう可能性がある。接触領域の面積が減少すると、横断要素がプッシュベルトに用いられた時に、プッシュベルトの安定性と機能性を損なうおそれがある。
接触領域の面積の減少は、異なった結果をもたらす場合もある。小さな接触領域は、大きな接触領域と比べて、より早い段階で完全に磨耗してしまうか、あるいは、接触領域として機能できない程度にまで減少してしまうおそれがある。このようなことは、早い段階ですら起こるのであるから、プッシュベルトの耐久寿命の間には起こることである。さらに、プッシュベルトの作動時に、接触領域が押し荷重の影響を受けて圧縮される場合もある。接触領域のサイズがばらつくと、接触領域の圧縮性能が、接触領域の望ましいサイズに基づいて予想されたのとは乖離した結果となる可能性がある。さらに、接触領域のサイズがばらつくと、プッシュベルトの動的バネ剛性が、接触領域の望ましいサイズに基づいて予想されたのとは乖離した結果となる可能性がある。バネ剛性には、一定の要求が課されるという事実を考えると、接触領域の面積が正確に定めることが重要である。
本発明の重要な目的は、プッシュベルトにおいて隣接する横断要素との接触を確立するための、より正確に定められた接触領域を有する横断要素を提供することにより、プッシュベルトの安定性と機能性を向上させることである。上記目的は、頭部に凹部を備える横断要素により達成される。凹部は、接触面が位置する本体面に配置され、接触領域の一部と周面の一部の両方に接続している。
上記凹部の存在により、本来周面の一部に直接接続することになる接触領域の一部が、本発明ではそうなっていない。その代わりに、この接触領域の部分は、凹部に隣接している。その結果、打ち抜き工程時に横断要素の周面で生じるリトラクションが、接触領域で生じないという有利な効果が得られ、これによりこの領域は、正確に規定された寸法で形成できる。これは、横断要素が用いられるプッシュベルトの安定性と機能性にとって好ましい。
本発明に係る横断要素が打ち抜かれる時、材料のリトラクションが頭部の凹部の位置で起こる。接触領域においてリトラクションが起こらないのが有利であるばかりでなく、横断要素の厚みが凹部において薄くなるという事実に起因して、リトラクションが減少する。
好適には、横断要素の頭部の上側が基本材料から打ち抜かれる位置に、凹部を適用して事前に加工した基本材料から、横断要素が製造されることが望ましい。好適な実施形態においては、基本材料は、その全長にわたって溝が形成された帯材から成り、溝が帯材の縁に沿うかまたは中央に延設され、横断要素が、隣り合って一列または二列に配置されながら、その帯材から打ち抜かれる。
次に本発明を、図面を参照しながら、本発明の以下の記述に基づいて説明する。尚、以下の記述において、同一の参照符号は、同一あるいは同様の部材を表す。
図1は、例えば自動車において採用される、無段変速機を概略的に示す図である。無段変速機は、参照符号1によって概略的に示されている。
前記無段変速機1は、別個のプーリーシャフト2、3に配置された2つのプーリー4、5を備える。プーリー4、5の回りに配置された、閉ループ状の無端プッシュベルト6が、プーリーシャフト2、3間でトルクを伝達するように機能する。各プーリー4、5は、2つのプーリーシーブを備える。プッシュベルト6が、前記2つのプーリーシーブ間に挟持されるように配置される。それにより、摩擦の働きを受けながら、プーリー4、5とプッシュベルト6の間に力が伝達される。
上記プッシュベルト6は、少なくとも一つの無端のキャリア7を備える。キャリア7は通常、多数のリングから成る。キャリア7の全長に沿って、複数の横断要素10が配置される。横断要素10は隣接しあい、キャリア7に対して周方向に移動可能となっている。便宜上、図1には、これらの横断要素10のうち数個を示してある。
図2と図3は横断要素10を示している。横断要素10の前面が、参照符号11によって概略的に示され、横断要素10の背面が、参照符号12により概略的に示されている。以下の記述において、前面11と背面12はそれぞれ、本体面11、12とも言う。周面19が、本体面11、12の間に拡がる。
垂直横方向において、横断要素10はさらに、基底部13、比較的細い頸部14、矢の先端のような形状の頭部15をこの順に備える。プッシュベルト6において、基底部13は、プッシュベルト6の内周側に位置するのに対し、頭部15は、プッシュベルト6の外周側に位置する。また、プッシュベルト6において、横断要素10の前面11の少なくとも一部が、次に配置された横断要素10の背面12の少なくとも一部に当接する。一方、横断要素10の背面12の少なくとも一部が、ひとつ前に配置された横断要素10の前面11の少なくとも一部に当接する。図2に示すように、横断要素10の基底部13は、頸部14への移行部に、二つのキャリア7を支持するための二つの支持面16を備える。また、基底部13は、二つのプーリーシーブ接触面17を備える。横断要素10がプーリー4、5上を移動する時、前述のプーリーシーブ接触面17を介して、横断要素10とプーリーシーブの接触面とが接触するようになっている。二つのプーリーシーブ接触面17の間には、底面18が拡がっている。支持面16、プーリーシーブ接触面17、および底面18は、周面19の一部である。
横断要素10の前面11には、突起21が備えられている。図示の例では、突起21は頭部15に位置し、背面12の孔に対応している。図3において、孔は破線で描かれ、参照符号22が付されている。プッシュベルト6において、横断要素10の突起21の少なくとも一部が、次に配置された横断要素10の孔22内に位置している。突起21とそれに対応する孔22は、プッシュベルト6の周方向に垂直な平面における、隣接する横断要素10同士の位置ずれを防ぐ役割を果たしている。
頭部15は、支持面16に対向して位置する二つの保持面23を備える。横断要素10がプッシュベルト6に配置される時、キャリア7が存在するスペースが、半径方向において、一方で支持面16により区分され、他方で保持面23により区分される。さらに、頭部15は、互いに接続する二つの上面24を備える。各上面24は、その端部において頭部15の保持面23に繋がっている。保持面23と上面24は共に、周面19の一部である。
前面11には、三つの接触領域25、26a、26bが存在し、それらは図2において斜線で描かれている。接触領域25、26a、26bは、前面11に対して小高い部分として形成されており、プッシュベルト6において、隣接する横断要素10同士が確実に接触するようになっている。第1の接触領域25は、横断要素の頭部15に位置し、突起21の上方に存在する。他の2つの接触部26a、26bは、横断要素10の基底部13に位置し、接触部26a、26bはどちらも、支持面16の一部と、それにつながるプーリーシーブ接触面17の一部により、部分的に区分されている。
次に、公知である横断要素10の打ち抜き工程とともに、リトラクションの現象を、図4と図5に基づいて説明する。
図4には、打ち抜き装置60の打ち抜き領域と、その領域内に配置されたシート状の基本材料50が、概略的に描かれている。打ち抜き装置60は、基本材料50から横断要素10を切り抜くための切断部材30を備える。切断部材30は、案内板35の案内スペース36の中に収容される。案内スペース36の重要な機能は、打ち抜き動作が行われる間、切断部材30を案内することである。支持部材40は、切断部材30に合わせて配置され、打ち抜き工程の間、横断要素10を支持するようになっている。切断部材30と支持部材40はどちらも円周が、打ち抜かれる横断要素10の円周に略一致する。支持部材40は、型45における受入スペース46内に収容される。受入スペース46の重要な機能は、打ち抜き動作が行われる間、支持部材40と横断要素10の両方を案内することである。受入スペース46の内周は、切断部材30、支持部材40、および横断要素10の円周に略一致する。当初、基本材料50は、一方側の切断部材30並びに案内板35と、他方側の支持部材40並びに型45の間に位置する。基本材料50のうち、切断部材30と支持部材40の間に位置する部分(以後、打ち抜き部51と言う)が、横断要素10を形成するようになっている。基本材料50の他の部分、すなわち、案内板35と型45との間に位置する部分は、以後、残部52と言う。
型45は、型表面47を備える。型表面47の重要な機能は、基本材料50の残部52を支持することである。型45の受入スペース46の内面は、周縁48を介して、型表面47に連続している。横断要素10の周面19の表面品質を向上させるために、周縁48は斜めに面取りされ、斜面49が型表面47と受入スペース46の内面の間に拡がっている。
図5には、打ち抜き装置60の打ち抜き領域の縦断面が概略的に描かれている。図5では、打ち抜き装置60の様々な構成要素が、互いに関連づけられて描かれており、それらの相互位置は、打ち抜き工程の一段階を示している。同段階では、切断部材30が既に型45の中に押し出された結果、打ち抜き部51が残部52から完全に切り離され、切断部材30と支持部材40の間に挟まれながら、型45の中に存在する局面が示されている。
打ち抜き動作の結果として、支持部材40に面する打ち抜き部51の側において、打ち抜き部51の周面の位置で、打ち抜き部51の材料のリトラクションが起こる。図5では、リトラクションが概略的に誇張して描かれ、打ち抜き部51の周面の丸い縁として描かれている。
図6には、現状技術に係る横断要素の頭部断面が概略的に描かれている。図6には、頭部15に位置する接触領域25、突起21、孔22の断面が示されている。同図では、接触領域25と隣接する上面24との移行部に理論的に望ましい形状が破線で示されている。図示の例では、接触領域25とそれに隣接する上面24とが略直角を成すように拡がり、略90度の角度で互いに接続するのが理論的に望ましい。
横断要素の打ち抜き工程における材料のリトラクションの結果として、接触領域25とそれに隣接する上面24との移行部は丸くなり、接触領域25の面積が減少する。
図6同様、図7は、横断要素の頭部15の断面を概略的に示している。図7には、頭部15に位置する接触領域25、突起21、孔22の断面が示されている。しかしながら、図7では、本発明に係る横断要素10の頭部15が描かれ、図6に示された接触領域25とそれに隣接する上面24との移行部の理論的に望ましい形状と比較すると、上部が取り除かれている。このようにして得られた凹部27と、それに接続する上面24の理論的に望ましい形状が、図7では破線で描かれている。
横断要素10の打ち抜き工程において、材料のリトラクションが起こる。凹部27が存在することによって、このリトラクションは凹部27の位置においてのみ生じ、接触領域25においてリトラクションが起こるのを防いでいる。従って、図6に示された状態と比較すると、リトラクションは、接触領域25のかなりの部分に起こる状態から、凹部27のみに限定される状態に移行している。さらに、凹部27の位置にある横断要素10の厚みが減少することによりリトラクションが減少し、その厚みの減少に伴い、リトラクションの程度が減少する。図7は、得られた接触領域25、凹部27、凹部27とそれに隣接する上面24との移行部の形状を示す。図7において、接触領域25の形状がリトラクションによって影響を受けていないことが明らかである。図6と図7との比較により、接触領域25の機能領域上でのリトラクションの影響が、接触領域25と上面24の間に凹部27が存在する場合は、そうでない場合よりも、かなり小さいことが見て取れる。
凹部27が存在する結果、接触領域25が幾分減少するかもしれないが、リトラクションが接触領域25に現れないという事実の結果、より大きな機能領域が最終的に維持され、接触領域25は、理論的に定められた接触領域25に、実質的に等しくなる。これはすべて、本発明に係る横断要素10が適用されるプッシュベルト6の安定性と機能性に有利な影響を与える。
図8には、本発明に係る横断要素10の頭部15が正面から描かれている。図8において、接触領域25は、斜線で描かれている。同図は、凹部27を設けたことにより、接触領域25の上側が、略平面となることを示している。接触領域25のこの形状と凹部27が、実際に比較的容易に実現可能なので、この形状が好ましいが、これは、他の形状もまた本発明の範囲内で可能であるという事実を変更するものではない。
図9には、帯状の基本材料50が描かれている。図9において、打ち抜かれる横断要素10(打ち抜き部51とも言う)が描画されている。この帯材全長にわたって、中央溝53が同材料内に設けられ、それが横断要素10の頭部15に凹部27を形成するのに役立つ。図9において、溝53は2本の平行な点線で描かれている。
基本材料50は、溝53の位置で、溝53のすぐ外側よりも薄くなっている。さらに、2列の横断要素10が、帯状の基本材料50から形成され、横断要素10は、その頭部15が互いに対向するように配置される。このように、横断要素10の頭部15の上部に溝53があることで、凹部27を得ることができる。
横断要素、帯状の基本材料50から横断要素10を1列打ち抜くこともまた可能である。そのような場合には、溝53は中央位置に設けられるのではなく、帯材の縁に設けられる。
実際、打ち抜かれる横断要素10の凹部27を配置するための溝53を適用することは、非常に容易に実現できる。しかしながら、基本材料50は、互いに接続しない所定の位置に、凹部を備えてもよい。所定の位置は、横断要素10の頭部15の上部が形成される位置に対応する。
実施例として(それは本出願人が実験によりテストしたのだが)、通常の寸法の横断要素10に関して、約1.8mmの厚さを有する帯状の基本材料50を用いることにより意図したとおりの効果が満足できる程度に得られた。その実験では、0.4mmの深さで溝53が配置された。形成された凹部27の高さは、0.1mmであった。
本発明の範囲は上述の例に限定されず、添付の特許請求の範囲で定めた本発明の範囲を逸脱しない限り、種々の修正や変形が可能であることは当業者にとって明らかである。
上述においては、無段変速機1のプッシュベルト6の部分としての横断要素10について説明した。横断要素10の前面11には、プッシュベルト6において、隣接する横断要素10との接触を確立するための3つの接触領域25、26a 、26bが設けられている。これらの接触領域25、26a 、26bのうちの一つは、横断要素10の頭部15に位置する。この接触領域25の上部は、横断要素10の製造工程において生じる材料のリトラクションを受ける領域を定める凹部27を介して、間接的に横断要素10の周面に接続されている。このように、接触領域25の機能領域の寸法がリトラクションの影響を受けて減少することが防止される。これにより、接触領域25の機能領域の寸法が予め定められた寸法に上手く対応することが保証される。横断要素10をプッシュベルト6に適応した場合、これはプッシュベルト6の安定性と機能性に有益である。
プッシュベルトを備えた無段変速機の側面の概略図である。 無段変速機に備えられたプッシュベルトの横断要素の正面図である。 図2に示した横断要素の側面図である。 打ち抜き装置の打ち抜き領域の縦断面を、そこに配置された基本材料と共に示した概略図である。 図4に示した打ち抜き装置を適用して得られた、打ち抜き品におけるリトラクションを示す図である。 現状技術に係る横断要素の頭部断面の概略図である。 本発明に係る、凹部を備えた横断要素の、頭部断面の概略図である。 図7に示した本発明に係る横断要素の頭部の概略正面図である。 本発明に係る横断要素を製造するための基本材料を示す図である。
符号の説明
1 無段変速機
2、3 プーリーシャフト
4、5 プーリー
6 プッシュベルト
7 キャリア
10 横断要素
13 基底部
14 頸部
15 頭部
16 支持面
17 プーリーシーブ接触面
18 底面
19 周面
21 突起
22 孔
23 保持面
24 上面
25、26a、26b 接触領域

Claims (8)

  1. 環状に形成されたプッシュベルト(6)が掛けられる2つのプーリー(4、5)を備えた無段変速機(1)における前記プッシュベルト(6)の一部分となる横断要素(10)であって、
    (A)前記横断要素(10)には、2つの本体面(11、12)と該本体面(11、12)の間に拡がる周面(19、24)とが立体的に区分されて設けられ、前記横断要素(10)には、基底部(13)と頭部(15)とが設けられ、かつ、前記横断要素(10)が前記プッシュベルト(6)に用いられる際に、前記基底部(13)が前記プッシュベルト(6)の内側面に配置されると共に前記頭部(15)が前記プッシュベルト(6)の外側面に配置され、
    (B)前記本体面(11、12)の一方には、突起(21)が設けられ、前記本体面(11、12)の他方には、対応する穴(22)が設けられ、かつ、前記突起(21)及び前記穴(22)が、前記横断要素が前記プッシュベルトに用いられる際に、隣接の横断要素に対して前記横断要素が位置ずれすることを防止するために設けられ、
    (C)前記本体面(11、12)の少なくとも1つには接触領域(25)が前記頭部(15)で前記突起(21)の上部に配置されて設けられと共に前記接触領域(25)が前記本体面(11)の周辺部に対して隆起されることによって、本体面に対して小高く形成されて、前記横断要素(10)が前記プッシュベルト(6)に用いられる際に前記隣接する横断要素(10)と確実に接触され、そして、
    (D)前記頭部(15)には、前記接触領域(25)となる前記本体面(11)に凹部(27)が配置されて設けられと共に前記凹部(27)が前記接触領域(25)の一部と前記周面(19、24)の一部の両方に連結されている
    ことを特徴とする横断要素(10)。
  2. 前記接触領域(25)が、前記凹部(27)に隣接する位置において、略平坦な側部を有する、請求項1に記載の横断要素(10)。
  3. 前記接触領域(25)が位置する前記本体面(11)が、基底部(13)に位置する二つの他の接触領域(26a 、26b)をも備える、請求項1または2に記載の横断要素(10)。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の横断要素(10)を製造する目的で使用される基本材料(50)であって、前記接触領域(25)と前記周面(19、24)との間に位置する前記凹部(27)を有する前記横断要素(10)の一部を形成することになる位置に凹部を備える、基本材料(50)。
  5. 中央溝(53)が長手方向に配置された帯材からなる、請求項4に記載の基本材料(50)。
  6. 中央溝(53)が長手方向に配置された帯材からなり、前記溝(53)が該帯材の縁に延在する、請求項4記載の基本材料(50)。
  7. 無段変速機(1)のプッシュベルト(6)であって、請求項1から3のいずれかに記載の横断要素(10)からなる、無段変速機(1)のプッシュベルト(6)。
  8. 無段変速機(1)であって、請求項7に記載のプッシュベルト(6)からなる、無段変速機(1)。
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