JP4841797B2 - 移植片固定装置を用いた移植片の固定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本出願は、本出願人に譲渡された1999年7月23日出願の米国特許同時継続出願第09/360,367号の一部継続出願である、本出願人に譲渡された2000年3月27日出願の米国特許同時係属出願第09/535,187号の一部継続出願である。また、これらの特許に言及することを持って本明細書の一部とする。本発明は、外科固定装置に関し、組織移植片を骨に固定する外科用固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
組織工学に関連する医療技術は急速に進歩している。特に、例えば膝関節から軟骨細胞や線維軟骨細胞を採取するなどの人体から細胞を採取することが知られている。これらの自己細胞を、実験室環境において生物吸収性マトリックス上で培養する。通常、マトリックスは、取り替える組織部分の形状に実質的に類似した形状にする。適切な環境条件下で、適当な培地で十分な時間培養すると、採取した細胞はマトリックス上で成長し、患者に置換する組織片と実質的に同じ物理形状の移植可能片を形成する。マトリックス上の細胞からなる(或いは、代替的にマトリックスのみからなる)このような組織工学的に作製された構造を、縫合、骨膜被覆、およびフィブリン接着を含む従来技術の外科的固定方法で骨の部位に固定する。
【0003】
組織工学の利点は多数あるが、例えば、その内の1つは軟骨を生きている軟骨組織に置換することである。さらに、インビトロで成長した軟骨組織は患者の自己軟骨と同一であるため、移植組織の拒絶反応の可能性が最小に抑えられる。
【0004】
既存のマトリックス固定装置は意図する目的を十分に満たしているが、使用に際する不都合が幾つかある。第一に、既存の固定装置は種々の外科手術手順に用いることが可能な汎用の固定装置であって、骨や軟組織にマトリックスを固定するために特別に設計されたものではない。別の不利な点には、最小の侵襲性の関節鏡検査手順において、これらの既存の装置の多くがその使用が困難であることが含まれる。別の不利な点には、骨膜弁として使用するために骨膜を採取する際の困難さおよび外科的に傷害を与えること、このような採取に関連して起こる顕著な患者の障害発生率、このような薄い柔らかな材料を周囲の組織に縫合する際の困難さ等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、移植した組織が患者の体内で成長を続けて組織が再生されるように、組織工学的に作製された人工組織(tissue-engineered tissue)(以下、人工組織と呼ぶ)のマトリックスを骨またはその他の固着部位に効果的に固定する新規の固定装置が、当分野で待ち望まれている。
【0006】
従って、本発明の目的は、移植した組織が成長して再生するまで移植部位に人工組織のマトリックスを留めることを可能にする、前記マトリックスを骨またはその他の固着部位に効果的に固定する固定装置を提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、関節鏡検査手順または開放手順で容易に取り付けられるマトリックスを骨部位に固定するための固定装置を提供することである。
【0008】
本発明の更なる目的は、縫合すなわち縫合糸を結びつける必要のない、骨部位にマトリックスを固定するための固定装置を提供することである。
【0009】
本発明の更なる目的は、患者の体内の所定の位置にこのような装置を用いてマトリックスを固定する外科的方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
従って、移植片固定装置を開示する。移植片固定装置は、第1の移植部材および第2の移植部材を有する。これらの部材は細長く、好ましくは円柱状の形状を有する。これらの移植部材は、先端部、基端部、および長手方向の軸を有する。各移植部材は、その長さ全体に亘って貫通する長手方向の挿通孔を有する。移植部材は外面を有する。両移植部材は、第1の端部、第2の端部、および中央部を有するロッド部材によって互いに連結されている。ロッド部材の第1の端部は第1の移植部材の基端部から延出しており、ロッド部材の第2の端部は第2の移植部材の基端部から延出している。ロッド部材は、好ましくは比較的硬質であって、例えば逆U字型などの様々な形状にすることができる。しかしながら、ロッド部材は軟質であってもよい。ロッド部材によって、両移植部材が互いに比較的一定した位置に維持される。ロッド部材の中央部は、移植される人工組織マトリックスのある部分と係合するように設計されている。好適な実施の形態では、移植部材は、その移植部材の外面から外向きに延出した一連のリッジ(ridge)を有する。この一連のリッジによって、移植部材が予め形成されたボアホールの中に移植された後に、骨部位またはその他の固着部位から移植部材が抜けないようになる。
【0011】
本発明の別の態様は、本発明の移植片固定装置を用いた、人工組織を含むマトリックスを骨に固定する方法である。
【0012】
本発明の更なる態様は、固定装置と挿入装置の組み合わせた組合せ移植片固定装置である。この固定装置は第1の移植部材を有する。移植部材は、長手方向の軸、基端部、先端部、外面、およびこの移植部材を貫通する長手方向の挿通孔を有する。固定装置は、第2の移植部材を有する。第2の移植部材は、長手方向の軸、基端部、先端部、外面、および移植部材を貫通する長手方向の挿通孔を有する。各移植部材は、長手方向の挿通孔を取り囲む基端部環状面を有する。連結部材が、第1の移植部材と第2の移植部材を連結している。連結部材が、中央部分、第1の移植部材から延び延出した第1の端部、および第2の移植部材から延出した第2の端部を有する。一対の挿入装置のそれぞれは、基端部、テーパ状の先端部、およびこの挿入装置を貫通する長手方向の挿通孔を有する。各移植部材の先端部は、挿入装置の基端部と係合している。必要に応じて、挿入装置を移植部材の先端部に取着してもよい。
【0013】
本発明の更なる態様は移植片固定装置である。この移植片固定装置は、第1の移植部材および第2の移植部材を有する。これらの部材は細長く、好ましくは円柱状の形状を有する。これらの部材は、先端部、基端部、および長手方向の軸を有する。各移植部材は、その長さ全体に亘って貫通する長手方向の挿通孔を有する。移植部材は外面を有する。両移植部材は、第1の端部、第2の端部、および中央部を有するロッド部材によって互いに連結されている。ロッド部材の第1の端部は第1の移植部材の基端部から延出しており、ロッド部材の第2の端部は第2の移植部材の基端部から延出している。ロッド部材は、好ましくは比較的硬質であって、例えば逆U字型などの様々な形状にすることができる。しかしながら、ロッド部材は軟質であってもよい。ロッド部材によって、両移植部材が互いに比較的一定した位置に維持される。少なくとも1つのウイング部材が、ロッド部材から外向き横方向に延出している。ロッド部材の中央部は、移植される人工組織マトリックスと係合するように設計されている。ウイング部材によって、この係合が促進される。好適な実施の形態では、移植部材は、その移植部材の外面から外向きに延出した一連のリッジを有する。この一連のリッジによって、移植部材が予め形成されたボアホールの中に移植された後に、骨部位またはその他の固着部位から移植部材が抜けないようになる。
【0014】
本発明の更なる態様は、人工組織を含むマトリックスを骨に固定するための横方向に延出したウイング部材を有する上記した移植片固定装置を用いる方法である。
【0015】
本発明の更なる態様は、固定装置と挿入装置を組み合わせた組合せ移植片固定装置である。この固定装置は第1の移植部材を有する。移植部材は、長手方向の軸、基端部、先端部、外面、および移植部材を貫通する長手方向の挿通孔を有する。固定装置は、第2の移植部材を有する。第2の移植部材は、長手方向の軸、基端部、先端部、外面、および移植部材を貫通する長手方向の挿通孔を有する。各移植部材は、長手方向の挿通孔を取り囲む基部環状面を有する。連結ロッド部材が、第1の移植部材と第2の移植部材を連結している。連結ロッド部材は、中央部分、第1の移植部材から延出した第1の端部、および第2の移植部材から延出した第2の端部を有する。少なくとも1つのウイング部材が、連結部材から外向き横方向に延出している。一対の挿入装置のそれぞれは、基端部、テーパ状の先端部、およびこの挿入装置を貫通する長手方向の挿通孔を有する。各移植部材の先端部は、挿入装置の基端部と係合している。必要に応じて、挿入装置を移植部材の先端部に取着してもよい。
【0016】
本発明の更なる態様は、人工組織を含むマトリックスを骨に固定するための横方向に延出したウイング部材を有する、上記した組合せ移植片固定装置を用いる方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の上記およびその他の特徴や利点が、以下の説明および添付の図面からより明らかになるであろう。
【0018】
本発明の移植片固定装置は、生体分解性材料はもちろん吸収性材料および非吸収性材料を含む従来の生体適合性材料から形成することができる。用いることができる非吸収性材料には、ステンレス鋼、ポリエチレン、テフロン(登録商標)、ニチノール(Nitinol)、非吸収性ポリマー、その他の生体適合性金属、セラミック、およびそれらの組合せ等が含まれる。本発明の移植片固定装置の製造に用いることができる吸収性材料には、通常は射出成型および機械工加工が容易な当分野で周知の従来の生体吸収性材料または生体再吸収性材料(bioresorbable material)が含まれる。生体吸収性材料および生体再吸収性材料には、ポリ乳酸、ポリジオキサノン(polydioxanone)、ポリカプロラクトン(polycaprolactone)、ポリグルコール酸、ポリガラクタン酸(polygalactic acid)、およびその他の既知の生体適合性の生体吸収性や生体再吸収性のポリマー、セラミック、複合材、それらの組合せ、およびそれらの類似物や等価物が含まれる。
【0019】
図1および図2を参照すると、本発明の移植片固定装置10の好適な実施の形態の例が示されている。図面から移植片固定装置10が移植部材20を有しているのが分かるであろう。移植部材20は細長い部材であって、好ましくは実質的に円柱状である。移植部材20は、その他の形状、例えば円錐形、ピラミッド形、多角形、立方体、球状などにすることもできる。移植部材20は、先端部22と基端部24とを有する。移植部材20はそれぞれ、外面28と長手方向の軸29とを有する。各移植部材20は、その移植部材20を貫通する長手方向の挿通孔35を有する。移植部材20は、必要に応じて円錐状の端部(frustoconical end)30および基端面32を有するようにもできる。端面32は平坦であるのが好ましいが、傾斜した面、凹面、および凸面などにしてもよい。端面32には、その中心に挿通孔35と連通した円形の開口36が設けられている。中心開口36の断面は円形が好ましいが、長円形、多角形、正方形、長方形、およびそれらの組合せなどの断面にしてもよい。部材20は、挿通孔35と連通した円形の開口38が設けられた先端面37を有する。必要に応じて設けられる円錐状端部30とともに示されているように、環状の端面37は開口38の位置でその厚みが最小となるが、端部が円錐状でない場合はこの厚みは増大する。移植部材20には、その部材20の表面28から延出した組織係合縁44を有する一連の突出部40が必要に応じて設けることができる。突出部40を設けなければ、部材20の表面28は平坦である。
【0020】
装置10は、両移植部材20を連結する移植片保持部材50を有する。保持部材50はロッド状であって、第1の端部52、第2の端部54、および中央部55を有する。第1の端部52は第1の部材20の基端面32から延び、第2の端部54は他方の部材20の基端面32から延びている。保持部材50の端部54および52は、所望に応じて外面28の任意の部分から延出させたり、或いは任意の部分に取り付けてもよい。連結部材50は、頂部55および両脚部56を含む3つの部分に曲げる或いは形成するのが好ましい。頂部55は、脚部56に実質的に垂直である。連結部材50は逆U字形の形状が好ましいが、半円形、円弧、曲線状、三角形、多角形、U字形、およびそれらの組合せなどの形状にすることもできる。連結部材50の端部52および54は移植部材20に固着してもよいし、また従来の方法で着脱可能に移植部材20に取着してもよい。連結部材50は硬質であっても軟質であってもよい。連結部材50は、人工組織マトリックスを骨またはその他の体表面の所定の位置に効果的に保持するために十分な表面領域を有する。連結部材50の断面は円形が好ましいが、長円形、多角形、正方形、長方形、およびそれらの組合せなどの断面形状にすることもできる。連結部材50は硬質であっても軟質であってもよく、1つのフィラメント形構造、または相互に連結した複数のフィラメント若しくは部材とすることもできる。
【0021】
図3乃至図8を参照すると、外科手術手順に用いられる本発明の移植片固定装置10の例が示されている。まず、図3を参照すると、本発明の移植片固定装置10を用いて人工組織を含むマトリックスを固定する前に、第1のステップで、例えば膝関節の軟骨下骨などの骨210に2つのボアホール200を穿孔或いはタップする。ボアホール200は円柱状の孔であって、底部208、開いた頂部202、および側壁205を有する。必要に応じてボアホール200を、底部を有しない、すなわち開いた底部を有する貫通した挿通孔にすることもできる。図10に例が示されている器具400を用いて骨にボアホールをタップするのが特に好ましい。この器具400は、当分野では従来から「スラップハンマー(slap hammer)」部と呼ぶ基部を有する。本明細書で用いる用語「タッピング」または「タップ」は、器具400の軸405の先端部415から延出した先端の尖ったプロング420を骨の所定部位に配置し、軸460上において基端部410と基部ストッパー470との間をスライドするハンマーハンドル450(スラップハンマーの)で、器具400の基端部410に打撃を加えて、骨ボアホール200を形成する手順を指す。軸460の先端465は基端部411に取り付けられている。基部ストッパー470は基端部467に取着されている。ハンマーハンドル450は握り部451、カラー455、および長手方向の挿通孔457を有する。当業者であれば、類似の尖った器具、即ち釘状の先端を有する任意の器具を用いて骨にボアホールをタップすることが可能であることを理解できよう。また、好ましくはないが1回につき1つのボアホールをタップしてもよい。外科医は骨にボアホールを穿孔する場合、従来の任意の外科用穿孔装置を用いることができる。骨210にボアホール200を形成した後、外科医が、図4に示されているように人工組織を含むマトリックス220を骨の表面201に配置する。次に移植片固定装置10を挿入器具250に装着する。図11に例が示されている挿入器具250は、基端部262および先端部264を有する細長いロッドである。ロッド260の先端264には深さストッパー290が取着されている。深さストッパー290は、ロッド260の長手方向の軸251に垂直に取着された実質的に矩形の部材である。深さストッパー290は底部292を有する。プレート部材290の底部292から先端方向に、離間した平行な一対の固定プロング270が延出している。固定プロング270は実質的にロッド状の部材であって、先端の尖った先端部277および基端部272を有する。プロング270は、第1の部分273および先端部分275を有する。先端部分275は部材20の挿通孔35の中に完全に挿入可能であるが、基部273は挿通孔35の中に挿入されないように、第1の部分273の断面寸法が先端部分275の断面寸法より大きくなっている。器具250はスラップハンマー部を有する。スラップハンマー部は、基端部262から延びた軸300と、軸300において基端部262と基部ストッパー330との間をスライド可能なハンマーハンドル320(スラップハンマー)とからなる。ハンマーハンドル部材320は、握り部325、端部カラー327、および長手方向の挿通孔329を有する。移植片固定装置10は、プロング270の先端部分275が移植部材20の長手方向の挿通孔35内に係合し、先端277が先端面37から突き出るように、移植部材20をプロング270に差し込んでスライドさせ、挿入器具250に取り付ける。次に、図5および図6に示されているように、プロング270に取り付けられた移植部材20をボアホール200の中に挿入するために、器具250を操作して移植片固定装置10をマトリックス220を介して骨210の中に挿入して、部材20をボアホール200に係合させ、保持部材50の組織保持部55がマトリックス220に係合するようにし、マトリックス220が骨210の表面201に堅固に係合するようにする。所望に応じて、装置10を挿入する前にマトリックス220に孔を形成することもできる。次に、図7に示されているように、挿入器具250を基部方向に移動させて、プロング270を移植部材20の挿通孔35から引き抜くと、移植片固定装置10が係合した状態で骨のボアホールに残存するため、マトリックス220が骨210の表面201と係合した状態で維持される。プロング270を引き抜く際に、器具250のスラップハンマー部を利用することができる。図8には、固定装置10が骨210に係合してマトリックス220が骨210の表面201に係合している断面図の例が示されている。
【0022】
図12には、骨210の表面201に固定されたマトリックス220の例が示されている。マトリックス220には、このマトリックス220を固定するべく本発明の複数の固定装置が配設されている。十分に効果的にマトリックス220を骨表面201に固定するために必要な固定装置10の数、解剖学的位置、および向きは、移植片即ちマトリックスの大きさや種類、組織の種類、患者の年齢、患者の障害の大きさ、固定装置の大きさ、固定装置の材料、修復部位における組織にかかる負荷などによって異なる。
【0023】
当業者であれば、本発明の固定装置の大きさが、固定装置の設計、材料、固定装置の適用例、外科的手順のタイプなどを含む変化する要素によって変化することが理解できるであろう。同様に、固定装置で固定するマトリックスの大きさも変化する。本明細書の一部である図面は、本発明の装置および方法の単なる模式的な例であって、実際には固定装置およびマトリックスの実際の寸法が異なる場合があることを理解されたい。
【0024】
後述する例は、本発明の概念および実施の例を示すものであって本発明を限定するものではない。
【0025】
標準的な無菌外科手術技術を用いる外科手術を行うために、6匹のヒツジを用意した。この無菌外科手術技術には、十分に消毒した器具や装置の使用、従来の麻酔手順およびプロトコルが含まれる。次に外科医が、骨格が成熟した6匹のヒツジのそれぞれにおいて、直径7mmの軟骨障害(軟骨の全厚みに対して)を大腿骨の内側顆の荷重のかかる領域および右後膝(膝)の滑車溝(trochlear groove)に形成した。この障害の形成には、軟骨下骨の露出および軟骨下骨への侵入を防止するための深さストッパーの付いた専用のドリルを用いた。全ての障害のベース面には、細胞遊走が可能となるように専用のマイクロピック装置で微小破壊部を設けた。実験動物をそれぞれ2匹づつの3つのグループに分けた。
【0026】
グループ1は、障害をコラーゲンマトリックスで覆い、本発明の移植片固定装置で固定した。グループ2は、障害をコラーゲンマトリックスで覆い、9−0吸収性Vicryl(商標)縫合糸で固定した(結節縫合技術、1マトリックスに付き約12ストランド)。グループ3は、障害をそのままにしておいた(対照グループ)。所定の後膝における両方の障害は、同じ治療をするか或いは対照とした。
【0027】
グループ1の2匹のヒツジは、障害を形成して微小破壊した後、パンチ器具400を用いて、本発明の1つの移植片固定装置を受容するために必要な2つのボアホールを軟骨下骨に形成した。唯1つのポリジオキサノン装置(先端と先端との距離が4mm)で各マトリックスを固定した。ボアホールを形成するために、パンチ器具を矢状面に向けて障害の中心に配置し、パンチ器具が軟骨下骨の中に数ミリメートル進入するまで、スラップハンマーで打撃を与える即ちタッピングを繰り返した。次に、生理食塩水に浸してある直径7mmの円形のコラーゲンマトリックスを障害に配置し、過剰な生理食塩水を吸い取って乾燥させた。挿入器具250に本発明の移植片固定装置10を装着し、固定装置および挿入器具を矢状面に向けてマトリックスの中心に配置した。次に外科医が、挿入器具の先端をマトリックスに徐々に進入させて、予め形成されたボアホールに導いた。外科医は、挿入器具の先端をボアホールの中に導いた後、ハンマーを用いて挿入器具(および固定装置10の移植部材20)をマトリックスを貫通して軟骨下骨の中に十分に挿入した。挿入器具は、移植部材20が深くまで進入し過ぎるのを防止するべく深さストッパーを有しており、それによって移植部材20がマトリックスを貫通して適切に配置されるようになっている。2つの移植部材間の連結保持部材がコラーゲンマトリックスを押圧し始めると、固定装置が下側の軟骨下骨に確実に固定されたことを意味し、挿入が完了する。所定の後膝における2つの障害をマトリックスおよび固定装置で修復した後、後膝を縫合してヒツジの回復を待った。外科医が本発明の固定装置をマトリックスに固定するのにはわずか1分しかかからなかったが(グループ1)、マトリックスを縫合糸で結節して固定するのには15分もかった(グループ2)。
【0028】
手術の2週間後に、膝関節を検査するために外科的に切開した。関節を肉眼で検査すると、本発明の移植片固定装置によって固定された4つのマトリックスの全てが完全な状態すなわち無傷のままであった。しかしながら、縫合糸のみによって固定された4つ全てのマトリックスは、部分的に無傷の状態であり、平均すると任意のマトリックスにおける縫合の約30%が損傷を受けていた。
【0029】
本発明の固定装置の別の実施の形態では、図9に示されているように複数の保持部材が設けられている。装置300は、一対の移植部材310を有する。移植部材310は実質的に円柱状であって、長手方向の軸311、先端部314、および基端部312を有する。それぞれの移植部材310は長手方向の挿通孔320を有する。移植部材310は、円錐状の先端部分(frustoconical end)330、外面350、およびその外面350から外向きに延出したリッジ355を有する。部材310は、それぞれが第1の端部342および第2の端部344を有する一対の保持部材340によって連結されている。
【0030】
本発明の固定装置の別の実施の形態の例が、図13乃至図17に示されている。移植片固定装置500は移植部材520を有する。移植部材520は細長い部材であって、実質的に円柱の形状が好ましい。部材520は、円錐形、ピラミッド形、多角形、立方体、球形などを含む別の形状にしてもよい。先端部522および基端部524を有する。それぞれの移植部材520は、外面528および長手方向の軸529を有する。各部材520はまた、その各部材520を貫通する長手方向の挿通孔535を有する。移植部材520はまた、随意選択の円錐状端部(frustoconical end)530、基端面532を有する。端面532は平坦であるのが好ましいが、傾斜した端面、凹状の端面、または凸状の端面などにしてもよい。それぞれの端面532は、挿通孔535と連通した中心に設けられた円形の開口536を有する。中心開口536は円形の断面形状を有するのが好ましいが、長円形、多角形、正方形、長方形、およびそれらの組合せなどを含むその他の断面形状であってもよい。部材520はまた、挿通孔535と連通した円形の開口538を備えた先端面537を有する。端面537は尖った縁を有するのが好ましいが、丸みを帯びた形状や平坦な形状にしてもよい。随意選択の円錐状端部530とともに示されているように、環状の端面537は開口538の位置でその厚みが最小となるが、先端部を円錐状にしない場合はこの厚みは増大する。しかしながら、好ましくはないが上記したように端面537を様々な幅にしてもよい。一連の組織係合縁544を有する随意選択の突出部540が、部材520の表面528から外向きに延出している。部材520の表面528は、突出部540が存在しない場合は平坦になるため、このような場合には、粗い表面を有するか、或いは円錐形、半球、ロッド、フック、およびそれらの等価物などの従来の様々な突出部を有するようにするのが好ましい。
【0031】
装置500は、移植部材520を連結する移植片保持部材550を有する。保持部材550は、好ましくは長円形の断面を有するバンド状の部材である。保持部材550は、第1の端部552、第2の端部554、および中央部555を有する。第1の端部552は、第1の部材520の基端面532から上方に延出しており、第2の端部554は、他方の部材520の基端面532から上方に延出している。第1の端部552の部分557は表面528の部分539から外向きに延出しており、第2の端部554の部分558は表面528の部分539から外向きに延出している。保持部材550の端部552,554は、要求に応じて、外表面528のいかなる部分から延びていてもよいし、外表面528のいかなる部分に取り付けられていてもよい。連結部材550は、頂部555および脚部556を含む3つの部分に曲げる或いは形成するのが好ましい。頂部555は弧状の部材であって、脚部556は表面532に対して垂直であるのが好ましい。連結部材550は逆U字型の形状が好ましいが、半円形、弧状、曲線、三角形、多角形、V字形、およびそれらの組合せなどを含む別の形状であってもよい。連結部材550の端部552および端部554は、移植部材520に固着してもよいし、例えばボール、ソケット、ジョイント、プラグジョイントなどの様々な従来の方式で着脱可能に取着してもよい。部材550は硬質であっても、軟質であってもよい。部材550は、人工組織マトリックスを骨或いはその他の体表面の所定の位置に効果的に保持するべく、十分な表面領域を有する。連結部材550は、長円形の断面を有するのが好ましいが、円形、卵形、多角形、正方形、長方形、およびそれらの組合せを含むその他の断面形状にしてもよい。部材550は硬質または軟質であって、1つのフィラメント構造であっても複数の相互接続したフィラメントや部材であってもよい。
【0032】
図35および図36には、横方向のウイング部材580を有する移植片固定装置500の実施の形態が示されている。図35を参照すると、装置500は、連結部材(すなわち移植片保持部材)550の中央部555から横方向に延出したウイング部材580を有する。ウイング部材580は好ましくは細長くて、先端部584および基端部582を有する。先端部584から丸いノーズ590が延出している。ノーズ590は、所望に応じて、円錐形およびピラミッド形などの別の幾何学的形状にすることもできる。ウイング部材580は外面586を有する。図35に示されているように、ウイング部材580は円形の断面を有し、最大寸法を有する基端部582から先細になっている。保持部材550の基端部582と頂部555との間に移行部592が存在する。所望に応じて、ウイング部材の長さに沿って直径を一定とすることもできる。ウイング部材580は、楕円形、正方形、長方形、三角形、多角形、曲線、およびそれらの組合せなどを含む別の断面形状にしてもよい。ウイング部材580の長さは、移植片を効果的に保持するのに十分な長さである。所望に応じて、好ましくはないがウイング部材580を、細長くする代わりにその長さを短かく或いは中間的な長さにすることもできる。同様に、移植片を効果的に保持するべく、ウイング部材580の幅や直径を変更することもできる。保持部材550から横方向に延出した互いに反対向きの2つのウイング部材580を有するのが好ましいが、装置500に設けるウイング部材580を唯1つ或いは複数にしてもよい。図36に例が示されているように、ウイング部材580を有する保持装置500は、骨の中に挿入され、移植マトリックスを固定している。ウイング部材580を有する装置500の移植方法およびステップは、本明細書で例を用いて説明したウイング部材580を含まない装置500の移植方法と実質的に同じである。図36に示されているように、表面586の少なくとも一部が、骨210上のマトリックス220の上面と係合している。
【0033】
本発明の別の態様は、本発明の固定装置とともに用いると有用な挿入部材(装置)である。図18に示されているように、挿入装置600は、基端部610および先端部620を有する実質的に柱状の部材である。基端部610は平坦な端面612を有する。円錐状の端部630が、先端部620から先端方向に延出しているが、装置600は別の形状にすることもできる。所望に応じて、先端部620がテーパ状或いは曲線の形状を有するようにもできるが、先端部620から円錐状の末端部が延出しているのが好ましい。円錐状の末端部630は、外面632および先端640を有する。部材600はまた、外面650を有する。部材600は、その部材600を長手方向に貫通する挿通孔660を有する。挿通孔660は、この挿通孔660と連通した第1の円形の開口665と、挿通孔660と連通した、先端640に設けられた第2の円形の開口667を有する。挿入部材600を本発明の移植部材と組み合わせて用いて、骨の中にボアホールをタッピングすると同時に骨に移植部材を係合させることによって、固定部材を挿入する前に予めボアホールを形成するステップを省くことができる。
【0034】
図19乃至図21を参照すると、上述した挿入部材600と固定装置500との組合せの例が示されている。初めに、固定部材500を、器具400の軸405の先端部415から延びているプロング700に取り付ける。それぞれのプロング700は、軸405の先端部415から延出した第1の円柱部710を有する。それぞれの円中部710は、基端部711、先端部712、および受容溝715を有する。中央のピン部720が、それぞれの第1の円柱部710の先端部712から延出している。中央のピン部720は、基端部722および先端部724を有する。先端ピン部材730が、中央のピン部720の先端部724から先端方向に延出している。先端ピン部材730は、基端部732および先端部734を有する。
【0035】
所望に応じて、挿入部材600を移植部材520の先端の中に鋳造して或いはその先端に取り付けて、図31および図32に示されているような一体構造としてもよい。さらに、接着、セメンティング、機械的取付け、摩擦ばめ、およびそれらと同等の方法などの従来の方法で移植部材520の先端部に挿入部材600を取り付けることもできる。
【0036】
図33および図34に、上記したようなウイング部材580を有する一体構造の移植装置500と挿入部材580の組合せの例が示されている。ウイング部材580を有するこの組合せ体によって、図34に示されているようにマトリックス220が骨210に固定される。図示されていないが、所望に応じて、ウイング部材580を有する挿入装置500と挿入部材600を分離することもできる。このウイング部材580を有する組合せ体を挿入する方法は、本明細書で説明および例示した方法と実質的に同じである。
【0037】
挿入部材600と本発明の固定部材500などの固定部材との組合せ体を用いて、後述の方法でマトリックスを骨に固定する。まず、固定装置500の移植部材520を器具400のプロング700に取り付ける。この時、脚部材556が、第1の部分710(図21を参照)に設けられた溝715に少なくとも部分的に係合し、移植部材520の先端部からピン部材730が突出して、ピン部材700の中間部分720が移植部材520の挿通孔535に係合するようにする。次に、尖った穿孔先端部734が挿入部材660の先端640から突出して、ピン部材730が挿通孔660に係合するように、挿入部材600をピン部材730に取り付ける。次に、固定装置500および挿入部材600からなる組立体と器具400とを骨210に配置された組織マトリックス220上に配置する。次に、穿孔先端部を押圧してマトリックスを貫通して骨210の表面211に接触するようにする。器具400のスラップハンマーを用いて穿孔先端部734を骨に進入させ、挿入部材600および移植部材520を骨210の中に挿入するとともに、骨にボアホールを形成する。次に、器具400を基部方向に引き戻して、プロング700の中間部720を移植部材520から、ピン部材730を挿入部材600から引き抜き、挿入部材600および移植部材520が骨に固定した状態で残存するようにする(図20を参照)。従って、上記したように挿入部材600および固定装置500が骨に固定されると同時に骨にボアホールが形成される1回のステップで、骨210へのマトリックス220の固定が完了する。
【0038】
本発明の固定装置を挿入する際、従来の遠隔映像化外科手術手順(remote visualization surgical procedure)を用いるのが特に好ましい。例えば、関節や体腔を吸引しながら、トローカルカニューレを介して関節や体腔の中に検査鏡を挿入する。
【0039】
挿入部材600は、通常は丈夫で硬質の生体吸収性材料からなるため、破壊されたり損傷を受けたりすることなく骨の中に挿入することができる。挿入部材600を形成するために用いることができる材料の種類は、ポリ乳酸、ポリグルコール酸、リン酸3カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸4カルシウム、ヒドロキシアパタイト、任意のコポリマー、およびそれらの合成物や混合物が含まれる。好ましくはないが、従来の生体適合性金属で挿入部材を形成することもできる。このような生体適合性金属は、生体吸収性でも生体分解性でもないチタン、ステンレス鋼、セラミック、ニチノール(Nitinol)、およびそれらの等価物などが含まれる。挿入部材600は、移植部材520を保護しながらボアホール200の形成を助ける。
【0040】
図22および図23には、本発明の器具400のための使い捨て先端部組立体800の例が示されている。使い捨て組立体800を用いる場合は、器具400の軸405の先端部415にねじ418を設けるのが好ましい。ただし、ねじの代わりに、例えば、差し込み型据付具、固定レバーとタブ、オスメス型係合部などの従来の着脱可能な据付具を用いてもよい。図22乃至図25に示されているように、組立体800は、基端部811および先端部817を有するハウジング810からなる。ハウジング810は、その内部に中空のキャビティ815を有する。キャビティ815は、基端部の開口812および先端部の開口820と連通している。部材810は外面822を有する。外面822は、ハウジング810の保持および回転が容易になるように刻みを設けるのが好ましい。ハウジング810は、さらに先端面825を有する。外面822は、先端面825に向かって先細になったテーパ部823を有する。キャビティ815の内面818にはねじ819が設けられている。組立体800はまた、挿入ピン部材830を有する。それぞれの挿入ピン部材830は、基端部831に取り付けられた基端部ディスク部材832、軸部834、および先端835を有する。部材810の内部の各開口820は、環状の溝840で囲まれている。組立体800は、後述の方式で器具400の先端部415に取り付けられる。ピン830をキャビティ815の中に挿入して開口820を貫通させ、軸834および尖った先端835が端面825から突出し、ディスク部材832が環状の溝840の中に受容されるようにする。次に、ディスク部材832の基端面833が先端部415の端面416と接触するまでねじ819にねじ418をねじ込んで、ハウジング810を先端部415に固定する。外科手順に用いた後、組立体800を取り外して廃棄する。新規の外科手順の度に、新しい消毒した組立体800を消毒した清潔な器具400に取り付ける。
【0041】
図26乃至図30を参照すると、挿入器具250に取り付ける使い捨ての組立体900の例が示されている。挿入部材250は、端面265およびねじ266を備えた先端264を有する。組立体900はハウジング950を有する。ハウジング950は、基端部952、先端部956、および外面954を有する。プレート部材960が先端956から延出している。プレート部材960は先端面962を有する。外面954は、プレート部材960に向かって先細になったローレット切りテーパ先端部957を随意選択で有する。ハウジング950は内部にキャビティ955を有する。ハウジング950は、キャビティ955と連通した基部の開口951と、同様にキャビティ955と連通した先端部の開口970とを有する。ハウジング950は、内面958に形成された雌ねじ959を有する。先端部956のハウジング950内には嵌込み溝980が設けられている。組立体900は、後述の方式で器具250の先端部264に取り付けられる。基部部材922が溝980と係合するように、ピン910をキャビティ950から開口970の中に挿入して、ピン910の部分920および部分930が開口970から延出するようにする。部分920は溝925を有する。次に、先端部264をハウジング950に挿入し、ねじ266とハウジング950の雌ねじ959を螺合させる。先端部264の先端面265が部材922の上面923と係合するまでハウジングをねじ込む。外科手順の後、組立体900を器具250から取り外して廃棄する。新規の外科手順の度に、新しい消毒した組立体900を消毒した清潔な器具250に取り付ける。
【0042】
本発明の固定装置、本発明の固定装置と挿入部材との組合せ体、並びに本発明のこのような装置および組合せ体の使用方法には多くの利点がある。その1つは、人工組織またはその他の組織のマトリックスを迅速かつ簡便に固定する方法を提供することである。固定装置および組合せ体は結節縫合する必要がないため、最小の外科的切開が求められる関節鏡外科手順に用いて、患者の病的状態を著しく改善することができる。さらに、固定装置および組合せ体は、周囲の組織に針を通さなければならない(それによって損傷を与える)従来の縫合を用いる軟骨障害マトリックスの従来の固定法とは異なり、周囲の正常な軟骨組織に損傷を与えることのない優れたマトリックスの固定を実証した。
【0043】
詳細な実施の形態を用いて本発明を説明してきたが、当業者であれば、請求した発明の範囲および概念から逸脱することなく、形態および細部における様々な変更が可能であることを理解できるであろう。
【0044】
本発明の実施態様は以下の通りである。
(1)前記移植部材が、その外面から延出した一連のリッジを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
(2)前記連結部材が、中央部およびロッド部材を有する構造を含み、前記ロッド部材が前記移植部材の長手方向の軸と実質的に平行になっており、前記中央部が前記ロッド部材と実質的に垂直になっていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
(3)前記連結部材が半円形の形状を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
(4)前記第1の移植部材の前記先端部および前記第2の移植部材の前記先端部から延出した円錐状の先端部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
(5)前記移植部材が円柱状の形状を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【0045】
(6)前記挿入部材が、ポリ乳酸、ポリグルコール酸、リン酸3カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸4カルシウム、ヒドロキシアパタイト、コポリマー、およびそれらの合成物や混合物からなる群から選択される生体吸収性材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
(7)前記挿入部材が、チタン、ステンレス鋼、セラミック、およびニチノールからなる群から選択される生体適合性材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
(8)前記固定装置が生体吸収性ポリマーを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
(9)前記固定装置が、前記連結部材から互いに反対向きに延出した2つのウイング部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
(10)前記挿入部材が、先端方向に延出した円錐状の先端部を有する円柱状の形状を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【0046】
(11)前記移植部材が、その外面から延出した一連のリッジを有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
(12)前記連結部材が、中央部およびロッド部材を有する構造を含み、前記ロッド部材が前記移植部材の長手方向の軸と実質的に平行になっており、前記中央部が前記ロッド部材と実質的に垂直になっていることを特徴とする請求項2に記載の方法。
(13)前記連結部材が半円形の形状を有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
(14)前記第1の移植部材の前記先端部および前記第2の移植部材の前記先端部から延出した円錐状の先端部をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
(15)前記移植部材が円柱状の構造を有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【0047】
(16)前記固定装置が生体吸収性ポリマーを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
(17)前記固定装置が、前記連結部材から互いに反対向きに延出した2つのウイング部材を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【0048】
【発明の効果】
移植した組織が患者の体内で成長を続けて組織が再生されるように、組織工学的に作製された人工組織のマトリックスを骨またはその他の固着部位に効果的に固定する方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移植片固定装置の斜視図である。
【図2】図1の線2−2に沿った移植片固定装置の断面図である。
【図3】本発明の移植片固定装置を用いたマトリックスを骨に固定する外科手順の例を示す図である。
【図4】本発明の移植片固定装置を用いたマトリックスを骨に固定する外科手順の例を示す図である。
【図5】本発明の移植片固定装置を用いたマトリックスを骨に固定する外科手順の例を示す図である。
【図6】本発明の移植片固定装置を用いたマトリックスを骨に固定する外科手順の例を示す図である。
【図7】骨に形成されたボアホールに移植部材を移植した後の本発明の移植片固定装置が骨にマトリックスを確実に固定している状態を示す図である。
【図8】図7の線8−8に沿った骨に移植された移植片固定装置の断面図である。
【図9】2つの連結部材を有する本発明の移植片固定装置の代替の実施の形態を示す図である。
【図10】本発明の移植片固定装置の移植部材を挿入するボアホールを骨に形成するのに有用な器具の斜視図である。
【図11】本発明の装置を骨に形成されたボアホールに移植するのに有用な器具の斜視図である。
【図12】本発明の幾つかの移植片固定装置で骨に固定された人工組織マトリックスを示す図である。
【図13】本発明の移植片固定装置の代替の実施の形態の斜視図である。
【図14】図13の移植片固定装置の側面図である。
【図15】図14の移植片固定装置の端面図である。
【図16】図14の線16−16に沿った移植片固定装置の断面図である。
【図17】図14の線17−17に沿った移植片固定装置の組織保持部材の断面図である。
【図18】本発明の移植片固定装置の挿入に有用な挿入部材の斜視図である。
【図19】挿入器具、移植片固定装置、および2つの挿入部材を示す組立分解図である。
【図20】挿入器具を取り外す前の挿入器具の先端部、移植片固定装置、骨に係合している挿入部材の側面図である。
【図21】図20の線21−21に沿った断面図であって、挿入器具のプロング、およびそのプロングの長手方向の溝に係合した挿入部材のある部分を示している。
【図22】本発明の挿入器具の先端部の組立分解図であって、本発明の固定装置を受容する骨に形成されたボアホールを形成するための、端部部材およびピンを有する着脱可能な先端部組立体の例を示している。
【図23】図22の線23−23に沿った組立体の断面図である。
【図24】完全に組み立てられて使用可能状態の図22の組立体端部の斜視図である。
【図25】図24の線25−25に沿った端部組立体の断面図である。
【図26】本発明の挿入器具の組立分解図であって、この挿入器具は、端部組立体部品および2つのピンを含む取り外し可能な先端部を有し、本発明の移植片保持部材を骨に形成されたボアホールに挿入するのに有用であり、挿入部材とともに用いて、予め骨にボアホールを形成しなくても固定装置を骨に直接挿入することができる。
【図27】図26の端部組立体部品の断面図である。
【図28】端部組立体部品およびプロングが組み立てられて固定された、図26の挿入器具の先端部の斜視図である。
【図29】図28の線29−29に沿った挿入器具の先端部の断面図である。
【図30】図29の線30−30に沿った挿入器具の断面図である。
【図31】各移植部材の先端部の中に鋳造された挿入部材を有する本発明の固定装置の例を示す図である。
【図32】図31の固定装置の断面図である。
【図33】横方向に延出したウイング部材を有する本発明の移植片固定装置の代替の実施の形態の斜視図である。
【図34】図33の移植片固定装置を幾つか用いて骨に固定されたマトリックスを示す図である。
【図35】横方向に延出したウイング部材を有する本発明の移植片固定装置の別の代替の実施の形態の斜視図である。
【図36】図35の移植片固定装置を幾つか用いて骨に固定されたマトリックスを示す図である。
【符号の説明】
500 固定装置
520 移植部材
550 連結部材
600 挿入部材
Claims (9)
- マトリックスを組織に取り付ける方法であって、
固定装置と一対の挿入部材の組合せ体を含む移植片固定装置を準備するステップであって、
前記固定装置が、
第1の移植部材であって、長手方向の軸と、基端部と、先端部と、外面と、前記第1の移植部材を貫通する長手方向の挿通孔とを有する、前記第1の移植部材と、
第2の移植部材であって、長手方向の軸と、基端部と、先端部と、外面と、前記第2の移植部材を貫通する長手方向の挿通孔とを有する、前記第2の移植部材と、
前記第1の移植部材と前記第2の移植部材とを連結する連結部材であって、中央部と、前記第1の移植部材から延出した第1の端部と、前記第2の移植部材から延出した第2の端部を有する、前記連結部材と、
前記連結部材から横方向に延出した少なくとも1つのウイング部材とを含み、
前記一対の挿入部材のそれぞれが、
基端部と、テーパ状の先端部と、長手方向に貫通する挿通孔とを有する部材を含み、
前記各移植部材の前記先端部が、前記挿入部材の前記基端部と係合している、
該ステップと、
前記組合せ体を、離間した一対のプロングを有する挿入器具に取り付けるステップであって、前記プロングが、基端部とその基端部から延出した先端部とを有し、前記プロングが前記第1の移植部材及び第2の移植部材の挿通孔並びに前記挿入部材の挿通孔に挿入して、前記プロングの前記先端部が前記挿入部材の前記先端部を超えて突き出るようにする、該ステップと、
前記マトリックスを骨(人骨を除く)の表面に配置するステップと、
前記第1の移植部材及び第2の移植部材並びに前記挿入部材を、前記マトリックスを貫通して前記骨に挿入し、それによって前記骨に前記移植部材を取り付けながら同時にボアホールを形成し、前記マトリックスを前記骨に固定するステップとを含み、前記ウイング部材は、前記マトリックスと係合している、該ステップと、を含む、ことを特徴とするマトリックスを組織に固定する方法。 - マトリックスを組織に固定する方法であって、
固定装置を準備するステップであって
前記固定装置が、
第1の移植部材であって、長手方向の軸と、基端部と、先端部と、外面と、前記第1の移植部材を貫通する長手方向の挿通孔とを有する、前記第1の移植部材と、
第2の移植部材であって、長手方向の軸と、基端部と、先端部と、外面と、前記第2の移植部材を貫通する長手方向の挿通孔とを有する、前記第2の移植部材と、
前記第1の移植部材と前記第2の移植部材とを連結する連結部材であって、中央部と、前記第1の移植部材から延出した第1の端部と、前記第2の移植部材から延出した第2の端部とを有する、前記連結部材と、
前記連結部材から横方向に延出した少なくとも1つのウイング部材とを含む、
該ステップと、
前記固定装置を、離間した一対のプロングを有する挿入器具に取り付けるステップであって、前記プロングが、基端部とその基端部から延出した先端部とを有しており、前記プロングが前記第1の移植部材及び第2の移植部材の挿通孔に挿入される、該ステップと、
前記マトリックスを骨(人骨を除く)の表面に配置するステップと、
前記マトリックスを貫通して前記第1の移植部材及び第2の移植部材を前記骨に挿入して、前記マトリックスを前記骨に固定するステップとを含み、前記ウイング部材は、前記マトリックスと係合している、該ステップと、を含む、ことを特徴とするマトリックスを組織に固定する方法。 - 前記移植部材が、その外面から延出した一連のリッジを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
- 前記連結部材が、中央部およびロッド部材を有する構造を含み、前記ロッド部材が前記移植部材の長手方向の軸と実質的に平行になっており、前記中央部が前記ロッド部材と実質的に垂直になっており、前記ロッド部材は、前記第1の端部及び前記第2の端部を含むものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記連結部材が半円形の形状を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記挿入部材は、前記第1の移植部材の前記先端部および前記第2の移植部材の前記先端部から延出した円錐状の先端部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記移植部材が円柱状の形状を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記固定装置が生体吸収性ポリマーを含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記固定装置が、前記連結部材から互いに反対向きに延出した2つのウイング部材を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
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