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JP4841925B2 - 油性塗布具用インク追従体 - Google Patents
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JP4841925B2 - 油性塗布具用インク追従体 - Google Patents

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Description

本発明はインク収容管内に直接インクを収容するタイプの油性インク塗布具の尾端部に使用するインク追従体に関する。
従来より、生インク状態でインクを収容するインク収容部を有するものとして、例えば、一端をボールペンチップなどの筆記部を接続し、他端を開放又は空気孔を有する尾栓を配したボールペンなどが知られている。このようなインク収容部には、インクの飛散防止や溶剤の揮発防止のために、インクの消費とともに追従して先側に移動するインク追従体を、外気とインク界面の間に具備している。
このような液状のインク追従体には、鉱物油、シリコーンオイル、エステル油、ポリブテン等の不揮発性オイルを基材としたものが多く用いられている。例えば特許文献1には、難揮発性液体又は不揮発性液体としてシリコーンオイルを用い、ゲル化剤、及び、N-アルキルピロリドンを含有してなる筆記具用インク逆流防止体組成物が開示されている。しかし、シリコーンオイルはガス透過性が高いため、キシレン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンといった低極性の揮発性液体を配合したインクでは、これら高揮発性の溶剤を通過させ揮発させてしまうという問題がある。更には、特許文献2には、難揮発性有機液体あるいは不揮発性有機液体を基材とし、それにゲル化剤とアルキル化したナフタレン及び/又はアルキル化したフェノールを用いるなどしたインク追従体が開示されているが、これらはゲル化剤だけでインク追従体の固さを調整するため、長期間保管をしたり、劣環境下に保管されると経時変化を起こやすく、化学増粘して追従性能が低下するなどの問題があった。
また特許文献3には、難揮発性及び/又は不揮発性液状炭化水素からなる少なくとも一種の溶剤と該溶剤とサスペンジョンを形成する物質とスチレン系熱可塑性エラストマーを含有することを特徴とする非水系ボールペン用フォロワーが開示されている。しかし、スチレン系熱可塑性エラストマーは、低極性有機溶剤、例えば水性のインクのブリードが起こりにくいために修正液等に使用されるメチルメチルヘキサンなどを含有したインクでは、インク追従体とインクの分子構造が類似しているために、相溶してしまい使用できない。
特開平2003−226811号公報 特開2001−096973号公報 特開平2003−237279号公報
また上記従来の流動体塗布具において、衝撃に強く、経時変化もおこさないシリコーンゴム等を用いた固体のインク追従体も知られているが、上述の如く、低極性の揮発性液体を配合した流動体では、揮発防止効果が不十分であり、またゴムが膨潤して可動できなくなるといった問題があった。
本発明は、前述のような実情に鑑み、低極性溶剤を使用した非水系の塗布具に使用しても溶剤とインクが相溶せず、溶剤の揮発を防ぎ、高追従性と耐衝撃性を兼ね備えたインク追従体を提供する。また、高温下や長期の保存においても初期品質を変えることなく安定で、書き終わりまでその性能が発揮できる液状インク追従物を提供することを目的とする。
即ち本発明は、(A)少なくとも難揮発性液状物、(B)繊維体(視認できる薄板、粉体、糸状物、棒状物、立体物を除く)を含有すると、更には、前記繊維体の配合量が2重量%以上40重量%以下であること、前記繊維体が1デシテックスから150デシテックスの繊維であること、微粉末のシリカなどの無機粉体を含有すること等を要件とする。

本発明によれば、筆記流量、リフィール直径によらず安定した追従性を有し、筆記途中でのインク追従体が追従しないことに起因する描線のカスレを起こさず、ペン体に加えられた衝撃によってもインク追従体が飛散せず、高温下でのペン体保管においてもインク収容管からのインク流出が発生しない油性塗布具用インク追従体が提供される。
本発明に使用出来る難揮発性液状物としては、油性インクと相溶しないこと、油性インクの揮発を防止すること、自己揮発しにくいことの3つの基本性能を有するものから選択される。例えば、グリセリン、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリンのアルキレンオキサイド付加物のうち1種もしくは2種以上の混合物が挙げられる。中でも、たれ防止の点より、ジグリセリンのプロピレンオキサイドが最も優れる。
逆流防止性能を向上させるために、構造粘性付与剤として、無機粉体、例えば、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、クレー、酸化鉄、アルミナ、酸化マグネシウム、シリカ、酸化チタン等を適宜使用することが出来る。また、有機構造粘性付与剤、例えば、有機ベントナイト、12−ヒドロキシステアリン酸およびその誘導体、ジベンジリデンソルビトール、キサンタンガムも適宜使用することができる。これら構造粘性付与剤の配合量としては、5重量%〜10重量%が好ましい。
本発明の要点である繊維体については、獣毛繊維、綿などの植物性繊維、絹、人工の高分子繊維などが挙げられるが、繊維の径、長さあるいは捻れ等を制御しやすい高分子からなる繊維が特に好ましい。使用するのに好ましい高分子繊維としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ビニロン等が挙げられる。高分子繊維の配合量は、重量比で2%以上40%以下、好ましくは5%〜20%である。2%以下では、追従性のたれが防止できず、40%以上では見かけ粘度が高くなりすぎて、追従性がわるくなるからである。また、前記繊維体が1デシテックスから150デシテックスの繊維であることが好ましい。前記繊維体が1デシックス以下であると、繊維の表面エネルギーが大きいため、化学変化を起こしやすく、また、150デシテックス以上の繊維であると、液状インク追従体が擬似的に増粘せず、耐衝撃性などの効果が弱くなってしまう。
以下に本発明インク追従体の実際例について説明する。本発明のインク追従体は、基材として用いられる難揮発性又は不揮発性液体に所定量の粉末シリカを加え、3本ロールにて調整し、そこにナイロン繊維を加えて攪拌して作成される。
次に、本発明を実施例及び比較例などを挙げて更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1〜6、比較例1〜7
下記表1及び表2に示す配合組成及び上記方法により、インク追従体を調整した。なお、表1、表2における各成分の配合%は重量%によるものである。
実施例1〜6及び比較例1〜7までのインク追従体を三菱鉛筆(株)製のCLN−250のインク追従体組成物としてインク収容管内に充填し、以下に示す試験1〜試験3を実施した。これらの結果を表1及び表2に示す。
〔試験1〕耐落下衝撃性の試験方法
JIS S 6037に基づいた試験を行った。
各ペン体のペン先を上向きにし、1.0m上空から厚さ3cmの杉板上へ1回落下させ、落下後のペン体を目視で観察し、インク追従体のインク収容管外への飛散の度合いを下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:視覚的に落下前と全く変化がない。インクとインク追従体の界面も極めて鮮明である。
〇:インク追従体の飛散がなく、インクとインク追従体の界面も鮮明である。
△:インク追従体の飛散はみられないが、インクとインク追従体の界面がペン体落下前と比べてやや乱れている。
×:明らかにインク追従体の飛散が認められ、インクがインク収容管外へ逆流している。
〔試験2〕追従性
各ペン体を50℃、湿度65%の条件でペン先(キャップ側)を上向きにして一ケ月間放置し、取り出し後、コピー用普通紙に印刷された、幅7mmの行を10cm塗りつぶしたときのインク追従体の様子を目視で観察した。
評価基準:
◎:視覚的に使用始めと全く変化がなく、インク追従体がインク収容管にほとんど付着することなくインクに追従した。
○:ちぎれが確認されず、インク追従体がほぼそのままの体積でインクに追従した。
△:わずかな塊が筆記途中でちぎれたが、ほとんどのインク追従体がインクに追従した。
×:インクに追従せず、筆記途中で止まってしまった。あるいは、3分の1以上の塊が筆記途中でちぎれた。
〔試験3〕タレ性
各ペン体を50℃、湿度65%の条件でペン先(キャップ側)を上向きにして一ケ月間放置し、取り出し後、インク追従体の状態を下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:インク追従体が経時前と比べ全く変化がなかった。
○:インク追従体がほとんど変形しなかった。
△:インク追従体は変形したが、インク収容管外に流れ出なかった。
×:インク収容管外にインク追従体が流れ出た。
Figure 0004841925
Figure 0004841925
上記表1、表2の結果から明らかなように、本発明の範囲となる実施例1〜6は、本発明の範囲外となる比較例1〜7に比べて、全ての性能に対して満足することができる優れたものであることが判明した。すなわち、実施例1のインク追従体は、(a)耐衝撃性が良好なこと、(b)経時後も追従性が良好なこと、(c)インク追従体そのもの、あるいは油分離による油のタレや横流れ現象が生じないことから、優れた性能を有するものであった。

Claims (8)

  1. 少なくとも難揮発性液状物と繊維体(視認できる薄板、粉体、糸状物、棒状物、立体物を除く)が配合されたことを特徴とする油性塗布具用インク追従体。
  2. 前記繊維体が高分子繊維であることを特徴とした請求項1に記載の油性塗布具用インク追従体。
  3. 前記繊維体の配合量が2重量%以上40重量%以下であることを特徴とした請求項1あるいは2に記載の油性塗布具用インク追従体。
  4. 前記繊維体が1デシテックスから150デシテックスの繊維であることを特徴とした請求項1〜3のいずれか一つに記載の油性塗布具用インク追従体。
  5. 前記難揮発性液状物をジグリセリンのプロピレンオキサイドとすることを特徴とした請求項1〜4のいずれか一つに記載の油性塗布具用インク追従体。
  6. 構造粘性付与剤により構造粘性を有することを特徴とした請求項1〜5のいずれか一つに記載の油性塗布具用インク追従体。
  7. 前記構造粘性付与剤を5重量%〜10重量%含有することを特徴とした請求項6に記載の油性塗布具用インク追従体。
  8. 前記構造粘性付与剤が、無機粉体であることを特徴とした請求項7に記載の油性塗布具用インク追従体。
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