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JP4843528B2 - 動画像空間解像度拡大装置および動画像空間解像度拡大プログラム - Google Patents
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JP4843528B2 - 動画像空間解像度拡大装置および動画像空間解像度拡大プログラム - Google Patents

動画像空間解像度拡大装置および動画像空間解像度拡大プログラム Download PDF

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Description

本発明は、動画像空間解像度拡大装置および動画像空間解像度拡大プログラムに係り、特に、蓄積型撮像素子における積分効果で失われた動画像フレーム上の動領域の空間高周波成分を効果的に補償し、かつ人間の視覚特性に係るコントラスト感度関数による自然な空間解像度拡大を行うことの可能な動画像空間解像度拡大装置および動画像空間解像度拡大プログラムに関する。
近年、デジタルハイビジョンテレビの普及により、例えば従来のNTSC(National Television System Committee)による低解像度の動画像を高解像度のデジタルハイビジョンテレビに表示することが行われている。その際、空間解像度の低い映像方式から空間解像度の高い映像方式への映像方式変換を行うため、動画像の空間解像度拡大の技術が必要となる。
従来の空間解像度拡大方法としては、静止画像における画像拡大方法が既に提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
非特許文献1に開示されている画像拡大方法は、入力画像をn階2次元離散ウェーブレット分解し、n階ウェーブレット分解成分の水平、垂直、対角高周波成分と、n+1階ウェーブレット分解成分の水平、垂直、対角高周波成分を用いて、拡大画像の成分となる未知のn−1階ウェーブレット分解成分の水平、垂直、対角高周波成分を推定するものである。
また、動画像における画像拡大方法も既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されている画像拡大方法は、入力画像をウェーブレット変換を用いて多重解像度解析することで抽出した高周波成分からエッジを検出し、そのエッジを周波数解析して、エッジを拡大画像上に生成することにより、鮮鋭感と質感が両立した拡大画像を得るものである。
特開2005−011191号公報([0018]、図1) 田中章、外3名、「多重解像度解析を用いたディジタル画像の拡大」、電子情報通信学会論文誌、1996年、第J79−D−II巻、第5号、p.819−825
しかしながら、動画像においては、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Device)等の蓄積型撮像素子およびフィルム等の蓄積型記録媒体における積分効果により、被写体の動き速度が大きいほど動画像フレーム内の動領域の高周波成分が失われ、動きボケが発生する。
従来提案されている画像拡大方法では、この動きボケを含んだ画像に対して解像度拡大を行っているため、動領域における高周波成分を正確に推定できないという課題があった。
さらに、従来の画像拡大方法では、推定した高周波成分に対して人間の視覚系における空間周波数特性を考慮していないため、画像拡大前と同じ視距離から見た場合に高周波成分が過剰に強調された画像となるなどの恐れがあった。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたものであって、蓄積型撮像素子における積分効果で失われた動画像フレーム列上の動領域の空間高周波成分を効果的に補償し、かつ人間の視覚特性に係るコントラスト感度関数による自然な空間解像度拡大を行うことができる動画像空間解像度拡大装置および動画像空間解像度拡大プログラムを提供することを目的とする。
本発明の動画像空間解像度拡大装置は、動画像フレーム列の空間解像度拡大を行い、空間解像度拡大画像列を生成する空間解像度拡大画像列生成手段と、前記空間解像度拡大画像列の各n階ウェーブレット分解成分の画素値をコントラスト感度関数に基づいて補正し、補正後の各n階ウェーブレット分解成分を再構成して補正画像列を生成する補正画像列生成手段とを含み、前記空間解像度拡大画像列生成手段は、前記動画像フレーム列に対して時間軸方向に1階1次元離散ウェーブレット分解を行うことにより得られた高周波成分に基づいて動領域画像列を抽出する動領域画像列抽出手段と、前記動領域画像列に対して空間方向にn階2次元離散ウェーブレット分解を行い、前記動領域画像列を各n階ウェーブレット分解成分に分解する動領域画像列分解手段と、前記動領域画像列の各n階ウェーブレット分解成分の低周波成分に基づいて動ベクトルの検出を行う動ベクトル検出手段と、前記動ベクトルを用いて、前記動画像フレーム列の時刻t 0 の動画像フレームを基準に前後±qフレーム分の画素位置の追跡を行い、前記時刻t 0 の動画像フレームの各n階ウェーブレット分解成分の水平高周波成分、垂直高周波成分および対角高周波成分を、追跡した画素位置に対応する動ベクトルの絶対値が最小となる動画像フレームの各n階ウェーブレット分解成分の水平高周波成分、垂直高周波成分および対角高周波成分で置換し、置換後の各n階ウェーブレット分解成分を再構成して動領域補償画像列を生成する動領域補償画像列生成手段と、前記動領域補償画像列の空間解像度拡大を行い、前記空間解像度拡大画像列を生成する空間解像度拡大手段と、を含む構成を有している。
この構成により、人間の視覚特性に係るコントラスト感度関数による自然な空間解像度拡大を行うことができる。
また、この構成により、蓄積型撮像素子における積分効果で失われた動画像フレーム列上の動領域の空間高周波成分を効果的に補償することができる。
本発明は、動画像フレーム列上の動ベクトル情報を用い、低速動領域の空間高周波成分から高速動領域の空間高周波成分を補償することにより、蓄積型撮像素子における積分効果で失われた動画像フレーム列上の動領域の空間高周波成分を効果的に補償し、かつ人間の視覚特性に係るコントラスト感度関数による自然な空間解像度拡大を行うことができる動画像空間解像度拡大装置および動画像空間解像度拡大プログラムを提供することができるものである。
以下、本発明の実施形態の動画像空間解像度拡大装置について、図面を用いて説明する。なお、本明細書において動領域とは、低速動領域および高速動領域からなるものであるとする。そして、低速動領域とは、追跡した画素位置に対応する動ベクトルの絶対値が最小となる動画像フレーム上の動領域を指すものとする。
また、時刻tにおける動画像フレームを動画像フレームF(t)、動画像フレームF(t)の画素位置(i,j)における画素値をFi,j(t)、0≦t≦Tに渡る動画像フレームF(t)の集合を動画像フレーム列{F(t)}と記す。
図1は、本発明の実施形態の動画像空間解像度拡大装置の機能構成を示すブロック図である。
即ち、本発明に係る動画像空間解像度拡大装置1は、動画像フレーム列{F(t)}の空間解像度拡大を行い、空間解像度拡大画像列を生成する空間解像度拡大画像列生成手段11と、空間解像度拡大画像列の各n階ウェーブレット分解成分の画素値をコントラスト感度関数に基づいて補正し、補正後の各n階ウェーブレット分解成分を再構成して補正画像列{SU0(t)}を生成する補正画像列生成手段12とを含む。
そして、空間解像度拡大画像列生成手段11は、動画像フレーム列{F(t)}の低速動領域の高周波成分に基づいて高速動領域の高周波成分を補償する高周波成分補償手段111と、高周波成分補償後の動画像フレーム列{F(t)}の空間解像度拡大を行う空間解像度拡大手段112とを含む。
また、高周波成分補償手段111は、動画像フレーム列{F(t)}の画素ごとに1次元離散ウェーブレット分解を行うことにより得られた高周波成分に基づいて動領域画像列{M(t)}を抽出する動領域画像列抽出手段113と、動領域画像列{M(t)}に対してn階2次元離散ウェーブレット分解を行い、動領域画像列{M(t)}を各n階ウェーブレット分解成分に分解する動領域画像列分解手段114と、動領域画像列{M(t)}の各n階ウェーブレット分解成分の低周波成分に基づいて動ベクトルの検出を行う動ベクトル検出手段115とを含む。
さらに、高周波成分補償手段111は、動画像フレーム列{F(t)}の時刻t0の動画像フレームF(t0)を基準に前後±qフレーム分の画素位置の追跡を行い、時刻t0の動画像フレームF(t0)の各n階ウェーブレット分解成分の水平高周波成分F_LHn i,j(t0)、垂直高周波成分F_HLn i,j(t0)および対角高周波成分F_HHn i,j(t0)を、追跡した画素位置に対応する動ベクトルの絶対値が最小となる動画像フレームF(ts)の各n階ウェーブレット分解成分の水平高周波成分F_LHn k,m(ts)、垂直高周波成分F_HLn k,m(ts)および対角高周波成分F_HHn k,m(ts)で置換し、置換後の各n階ウェーブレット分解成分を再構成して動領域補償画像列{CF(t)}を生成する動領域補償画像列生成手段116とを含む。
図2は、本発明に係る動画像空間解像度拡大装置1のハードウエア構成を示すブロック図であって、本発明に係る動画像空間解像度拡大装置1はマイクロプロセッサ2によって構成されているものとする。
マイクロプロセッサ2は、動画像空間解像度拡大プログラムに従って処理を実行するCPU20と、動画像空間解像度拡大プログラムおよび処理結果を記憶するメモリ21と、動画像フレーム列信号を読み込む動画像フレーム列信号読み込みインターフェイス(I/F)22と、動画像フレーム列{F(t)}を記憶する動画像フレーム列記憶装置23と、補正画像列{SU0(t)}を出力する補正画像列出力I/F24と、動画像空間解像度拡大装置1を操作するための周辺機器が接続される周辺機器I/F25とがバス26によって相互に結合された構成を有する。
周辺機器I/F25には、表示パネル27と、キーボード28と、マウス29とが接続される。なお、表示パネル27、キーボード28、およびマウス29に代えて、操作パネルを適用することも可能である。
次に、メモリ21にインストールする動画像空間解像度拡大プログラムのフローチャートを参照しつつ、本発明の実施形態の動画像空間解像度拡大装置の動作を説明する。
図3は、動画像空間解像度拡大プログラムのフローチャートである。まず、CPU20は、動画像フレーム列{F(t)}(0≦t≦T)を読み込む(ステップS30)。
次に、CPU20は、後述する動領域画像列抽出ルーチンにおいて、動領域画像列{M(t)}を抽出する(ステップS31)。
次に、CPU20は、後述する動領域画像列分解ルーチンにおいて、動領域画像列{M(t)}を各n階ウェーブレット分解成分に分解する(ステップS32)。
次に、CPU20は、後述する動ベクトル検出ルーチンにおいて、動ベクトルの検出を行う(ステップS33)。
次に、CPU20は、後述する動領域補償画像列生成ルーチンにおいて、動領域補償画像列{CF(t)}を生成する(ステップS34)。
次に、CPU20は、後述する空間解像度拡大ルーチンにおいて、動領域補償画像列{CF(t)}の空間解像度拡大を行う(ステップS35)。
最後に、CPU20は、後述する補正画像列生成ルーチンにおいて、補正画像列{SU0(t)}を生成して(ステップS36)、プログラムを終了する。
次に、図3の動画像空間解像度拡大プログラムのステップS31で実行される動領域画像列抽出ルーチンについて、図4のフローチャートと図5(a)、(b)の模式図を用いて説明する。
まず、CPU20は、時刻tを“0”に初期化する(ステップS40)。
次に、CPU20は、画素の行方向の位置を示すインデックスiを“1”に初期化し(ステップS41)、画素の列方向の位置を示すインデックスjを“1”に初期化する(ステップS42)。
次に、CPU20は、例えばDaubechiesの2次のウェーブレット(サポート長=4)を用いて、図5(a)、(b)の模式図に示すように動画像フレーム列{F(t)}の画素位置(i,j)における画素値Fi,j(t)、Fi,j(t+1)、Fi,j(t+2)、Fi,j(t+3)からなる時間軸方向の時系列データに対して1階1次元離散ウェーブレット分解を行い、その高周波成分であるMAi,j(t)を算出する(ステップS43)。即ち、MAi,j(t)は、サポート長4フレーム分の時系列変化の成分を含むものである。
次に、CPU20は、Fi,j(t+2)、Fi,j(t+3)、Fi,j(t+4)、Fi,j(t+5)からなる時間軸方向の時系列データから、ステップS43と同様にMAi,j(t+2)を算出する(ステップS44)。
次に、CPU20は、MAi,j(t)とMAi,j(t+2)を予め定められた閾値を境に2値化し、AND計算を行うことによって、MAi,j(even)を算出する(ステップS45)。
次に、CPU20は、Fi,j(t+1)、Fi,j(t+2)、Fi,j(t+3)、Fi,j(t+4)からなる時間軸方向の時系列データから、ステップS43と同様にMAi,j(t+1)を算出する(ステップS46)。
次に、CPU20は、Fi,j(t+3)、Fi,j(t+4)、Fi,j(t+5)、Fi,j(t+6)からなる時間軸方向の時系列データから、ステップS43と同様にMAi,j(t+3)を算出する(ステップS47)。
次に、CPU20は、MAi,j(t+1)とMAi,j(t+3)から、ステップS45と同様にMAi,j(odd)を算出する(ステップS48)。
次に、CPU20は、MAi,j(even)とMAi,j(odd)のAND計算を行ってMai,j(t)を算出し、Fi,j(t+3)とMai,j(t)を掛け合わせて、1フレーム分の動領域画素値Mi,j(t)を算出する(ステップS49)。
次に、CPU20は、画素の列方向の位置を示すインデックスjが最大値Jに到達したか否かを判定し(ステップS50)、否定判定したときはインデックスjをインクリメントして(ステップS51)、ステップS43の処理に戻る。
CPU20は、ステップS50において、インデックスjが最大値Jに到達したと判定した場合は、画素の行方向の位置を示すインデックスiが最大値Iに到達したか否かを判定し(ステップS52)、否定判定したときはインデックスiをインクリメントして(ステップS53)、ステップS42の処理に戻る。
CPU20は、ステップS52において、インデックスiが最大値Iに到達したと判定した場合は、動領域画素値Mi,j(t)の組から動領域画像M(t)を生成する(ステップS54)。
次に、CPU20は、時刻tが最後の動画像フレームの時刻である時刻Tに到達したか否かを判定し(ステップS55)、否定判定したときは時刻tをインクリメントして(ステップS56)、ステップS41の処理に戻る。
CPU20は、ステップS55において、時刻tが時刻Tに到達したと判定した場合は、ルーチンを終了する。
次に、図3の動画像空間解像度拡大プログラムのステップS32で実行される動領域画像列分解ルーチンについて、図6のフローチャートと図7の模式図を用いて説明する。
まず、CPU20は、時刻tを“0”に初期化する(ステップS60)。
次に、CPU20は、ウェーブレット分解の階層を示すインデックスnを“1”に初期化する(ステップS61)。
次に、CPU20は、動領域画像M(t)に対して、Haarウェーブレットを空間方向に用いてn階2次元離散ウェーブレット分解を行い、低周波成分M_LLn(t)、水平高周波成分M_LHn(t)、垂直高周波成分M_HLn(t)および対角高周波成分M_HHn(t)を算出する(ステップS62)。
ここで、図7に(a)動領域画像M(t)、(b)動領域画像M(t)の1階ウェーブレット分解画像および(c)動領域画像M(t)の2階ウェーブレット分解画像の模式図を示す。同図に示すように、2階以上の2次元離散ウェーブレット分解は、その1階上の低周波成分について2次元離散ウェーブレット分解を行う。
次に、CPU20は、ウェーブレット分解の階層を示すインデックスnが最大値Nに到達したか否かを判定し(ステップS63)、否定判定した場合はインデックスnをインクリメントして(ステップS64)、ステップS62の処理に戻る。
CPU20は、ステップS63において、インデックスnが最大値Nに到達したと判定した場合は、時刻tが時刻Tに到達したか否かを判定し(ステップS65)、否定判定したときは時刻tをインクリメントして(ステップS66)、ステップS61の処理に戻る。
CPU20は、ステップS65において、時刻tが時刻Tに到達したと判定した場合は、ルーチンを終了する。
次に、図3の動画像空間解像度拡大プログラムのステップS33で実行される動ベクトル検出ルーチンについて、図8のフローチャートを用いて説明する。
まず、CPU20は、時刻tを“0”に初期化する(ステップS80)。
次に、CPU20は、ウェーブレット分解の階層を示すインデックスnを“1”に初期化する(ステップS81)。
次に、CPU20は、低周波成分M_LLn(t)と低周波成分M_LLn(t+1)の間でブロックマッチング法を用いて、低周波成分M_LLn(t)の画素位置(i,j)に対応する動ベクトルVn i,j(t)の検出を行う(ステップS82)。
次に、CPU20は、低周波成分M_LLn(t)、水平高周波成分M_LHn(t)、垂直高周波成分M_HLn(t)および対角高周波成分M_HHn(t)の画素位置(i,j)における画素値M_LLn i,j(t)、M_LHn i,j(t)、M_HLn i,j(t)、M_HHn i,j(t)でVn i,j(t)ずれた画素位置における画素値を置換し、動き補正低周波成分M’_LLn(t)、動き補正水平高周波成分M’_LHn(t)、動き補正垂直高周波成分M’_HLn(t)および動き補正対角高周波成分M’_HHn(t)を算出する(ステップS83)。
次に、CPU20は、動き補正低周波成分M’_LLn(t)、動き補正水平高周波成分M’_LHn(t)、動き補正垂直高周波成分M’_HLn(t)および動き補正対角高周波成分M’_HHn(t)を1階再構成して、動き補正低周波成分M’_LLn-1(t)を算出する(ステップS84)。
次に、CPU20は、低周波成分M_LLn-1(t)を動き補正低周波成分M’_LLn-1(t)で置換する(ステップS85)。
次に、CPU20は、ウェーブレット分解の階層を示すインデックスnが最大値Nに到達したか否かを判定し(ステップS86)、否定判定した場合はインデックスnをインクリメントして(ステップS87)、ステップS82の処理に戻る。
CPU20は、ステップS86において、インデックスnが最大値Nに到達したと判定した場合は、[数1]より、元の動領域画像M(t)に対する動ベクトルV0 i,j(t)を算出する(ステップS88)。
Figure 0004843528
次に、CPU20は、時刻tが時刻Tに到達したか否かを判定し(ステップS89)、否定判定したときは時刻tをインクリメントして(ステップS90)、ステップS81の処理に戻る。
CPU20は、ステップS89において、時刻tが時刻Tに到達したと判定した場合は、ルーチンを終了する。
次に、図3の動画像空間解像度拡大プログラムのステップS34で実行される動領域補償画像列生成ルーチンについて、図9のフローチャートと図10の模式図を用いて説明する。
まず、CPU20は、動画像フレーム列{F(t)}の開始時刻がt=0であるため、時刻t0の動画像フレームF(t0)を基準に前後±qフレーム分の処理を行うために、時刻t0を“q”に初期化する(ステップS120)。
次に、CPU20は、時刻tを“t0”に設定する(ステップS121)。
次に、CPU20は、画素の行方向の位置を示すインデックスiを“1”に初期化し(ステップS122)、画素の列方向の位置を示すインデックスjを“1”に初期化する(ステップS123)。
次に、CPU20は、動ベクトルV0 i,j(t’)(1≦i≦I、1≦j≦J、t0−q≦t’)を用いて、動画像フレームF(t)の画素位置(i,j)の動きを時刻t0からt0−qに渡って時間軸マイナス方向に追跡する。さらに、動ベクトルV0 i,j(t’)(1≦i≦I、1≦j≦J、t’≦t0+q)を用いて、動画像フレームF(t)の画素位置(i,j)の動きを時刻t0からt0+qに渡って時間軸プラス方向に追跡する(ステップS124)。
次に、CPU20は、動画像フレームF(t)の画素位置(i,j)の追跡結果に基づいて、動ベクトルV0 i,j(t’)(t0−q≦t’≦t0+q)の絶対値が最小となる時刻tsと、追跡位置(k,m)を決定する(ステップS125)。
次に、CPU20は、ウェーブレット分解の階層を示すインデックスnを“1”に初期化する(ステップS126)。
次に、CPU20は、図10に示すように、動画像フレームF(t)のn階ウェーブレット分解成分の水平高周波成分F_LHn i,j(t)、垂直高周波成分F_HLn i,j(t)および対角高周波成分F_HHn i,j(t)を、動画像フレームF(ts)のn階ウェーブレット分解成分の水平高周波成分F_LHn k,m(ts)、垂直高周波成分F_HLn k,m(ts)および対角高周波成分F_HHn k,m(ts)で置換する(ステップS127)。
次に、CPU20は、ウェーブレット分解の階層を示すインデックスnが最大値Nに到達したか否かを判定し(ステップS128)、否定判定した場合はインデックスnをインクリメントして(ステップS129)、ステップS127の処理に戻る。
CPU20は、ステップS128において、インデックスnが最大値Nに到達したと判定した場合は、画素の列方向の位置を示すインデックスjが最大値Jに到達したか否かを判定し(ステップS130)、否定判定したときはインデックスjをインクリメントして(ステップS131)、ステップS124の処理に戻る。
CPU20は、ステップS130において、インデックスjが最大値Jに到達したと判定した場合は、画素の行方向の位置を示すインデックスiが最大値Iに到達したか否かを判定し(ステップS132)、否定判定したときはインデックスiをインクリメントして(ステップS133)、ステップS123の処理に戻る。
CPU20は、ステップS132において、インデックスiが最大値Iに到達したと判定した場合は、低周波成分F_LLn(t)、水平高周波成分F_LHn(t)、垂直高周波成分F_HLn(t)および対角高周波成分F_HHn(t)(1≦n≦N)をn階再構成して動領域補償画像CF(t)を生成する(ステップS134)。
次に、CPU20は、動画像フレーム列{F(t)}の終了時刻がt=Tであるため、時刻t0の動画像フレームF(t0)を基準に前後±qフレーム分の処理を行うために、時刻t0がT−qに到達したか否かを判定する(ステップS135)。否定判定したときは時刻t0をインクリメントして(ステップS136)、ステップS121の処理に戻る。
CPU20は、ステップS135において、時刻t0がT−qに到達したと判定した場合は、ルーチンを終了する。
次に、図3の動画像空間解像度拡大プログラムのステップS35で実行される空間解像度拡大ルーチンについて、図11のフローチャートと図12の模式図を用いて説明する。
まず、CPU20は、時刻tを“0”に初期化する(ステップS140)。
次に、CPU20は、回帰係数αLH、αHL、αHHを算出する(ステップS141)が、以下にその詳細を説明する。
図12に示すように、動領域補償画像CF(t)の水平垂直2倍拡大画像を空間解像度拡大画像U0(t)とすると、空間解像度拡大画像U0(t)を1階分解した際の低周波成分U_LL1(t)は動領域補償画像CF(t)と見なすことができる。
ここで、動領域補償画像CF(t)のn階ウェーブレット分解成分に対してダウンサンプリングを行う作用素をInとし、そのムーアペンローズ一般逆をIn +とすると、動領域補償画像CF(t)の1階ウェーブレット分解成分は、2階ウェーブレット分解成分および係数βLH、βHL、βHHを用いて、[数2]に示すような線形回帰モデルで表現される。
Figure 0004843528
このとき、[数3]に示す最小二乗基準を満たす係数βLH、βHL、βHHを回帰係数αLH、αHL、αHHとして決定する。
Figure 0004843528
次に、CPU20は、[数4]より、空間解像度拡大画像U0(t)の水平高周波成分U_LH1(t)、垂直高周波成分U_HL1(t)および対角高周波成分U_HH1(t)を推定する(ステップS142)。
Figure 0004843528
次に、CPU20は、低周波成分U_LL1(t)、水平高周波成分U_LH1(t)、垂直高周波成分U_HL1(t)および対角高周波成分U_HH1(t)を1階再構成して空間解像度拡大画像U0(t)を生成する(ステップS143)。
次に、CPU20は、時刻tが時刻Tに到達したか否かを判定し(ステップS144)、否定判定したときは時刻tをインクリメントして(ステップS145)、ステップS141の処理に戻る。
CPU20は、ステップS144において、時刻tが時刻Tに到達したと判定した場合は、ルーチンを終了する。
次に、図3の動画像空間解像度拡大プログラムのステップS36で実行される補正画像列生成ルーチンについて、図13のフローチャートと図14のグラフを用いて説明する。
まず、CPU20は、時刻tを“0”に初期化する(ステップS150)。
次に、CPU20は、ウェーブレット分解の階層を示すインデックスnを“1”に初期化する(ステップS151)。
次に、CPU20は、空間解像度拡大画像U0(t)に対してn階2次元離散ウェーブレット分解を行い、低周波成分U0_LLn(t)、水平高周波成分U0_LHn(t)、垂直高周波成分U0_HLn(t)および対角高周波成分U0_HHn(t)を算出する(ステップS152)。
次に、CPU20は、図14のコントラスト感度関数(CSF)のグラフから、コントラスト感度CSn LH、CSn HL、CSn HHを決定する(ステップS153)が、以下にその詳細を説明する。
図14に示したコントラスト感度関数(CSF)は、ある一定の網膜照度[trd]におけるコントラスト感度の空間周波数依存性を与える。ここで、コントラスト感度とは、人間が知覚できる最小のコントラストであるコントラスト閾値の逆数である。また、空間周波数[cycle/deg]とは、視角1°当たりのサイクル数を示すものである。
図14を用いて、空間解像度拡大画像U0(t)の水平高周波成分U0_LHn(t)、垂直高周波成分U0_HLn(t)および対角高周波成分U0_HHn(t)それぞれの周波数帯域に相当する空間周波数から、コントラスト感度CSn LH、CSn HL、CSn HHを決定する。
次に、CPU20は、RGB各色(以下、まとめてPと記す)について、コントラスト感度関数に基づいた最大画素値と最小画素値の比を示す目標画素値比Pmax/Pmin(CSn LH)、Pmax/Pmin(CSn HL)、Pmax/Pmin(CSn HH)を算出する(ステップS154)が、以下にその詳細を説明する。
[数5]は、コントラスト感度CSn LH、CSn HL、CSn HHと、最大画素値Pmax(CSn LH)、Pmax(CSn HL)、Pmax(CSn HH)および最小画素値Pmin(CSn LH)、Pmin(CSn HL)、Pmin(CSn HH)との関係を示す式である。既に求まったコントラスト感度CSn LH、CSn HL、CSn HHを用いて、[数5]より、目標画素値比Pmax/Pmin(CSn LH)、Pmax/Pmin(CSn HL)、Pmax/Pmin(CSn HH)を決定する。
Figure 0004843528
次に、CPU20は、空間解像度拡大画像U0(t)の水平高周波成分U0_LHn(t)、垂直高周波成分U0_HLn(t)および対角高周波成分U0_HHn(t)それぞれについて、実際の最大画素値と最小画素値の比(以下、画素値比と記す)が目標画素値比Pmax/Pmin(CSn LH)、Pmax/Pmin(CSn HL)、Pmax/Pmin(CSn HH)よりも小である場合には、画素値比を目標画素値比に拡大する画素値補正を行う(ステップS155)。
次に、CPU20は、ウェーブレット分解の階層を示すインデックスnが最大値Nに到達したか否かを判定し(ステップS156)、否定判定した場合はインデックスnをインクリメントして(ステップS157)、ステップS152の処理に戻る。
CPU20は、ステップS156において、インデックスnが最大値Nに到達したと判定した場合は、低周波成分U0_LLn(t)および画素値補正後の水平高周波成分U0_LHn(t)、垂直高周波成分U0_HLn(t)、対角高周波成分U0_HHn(t)(1≦n≦N)をn階再構成して補正画像SU0(t)を生成する(ステップS158)。
次に、CPU20は、時刻tが時刻Tに到達したか否かを判定し(ステップS159)、否定判定したときは時刻tをインクリメントして(ステップS160)、ステップS151の処理に戻る。
CPU20は、ステップS159において、時刻tが時刻Tに到達したと判定した場合は、ルーチンを終了する。
以上説明したように、本発明の実施形態の動画像空間解像度拡大装置および動画像空間解像度拡大プログラムは、動画像フレーム列上の動ベクトル情報を用い、低速動領域の空間高周波成分から高速動領域の空間高周波成分を補償することにより、蓄積型撮像素子における積分効果で失われた動画像フレーム列上の動領域の空間高周波成分を効果的に補償し、かつ人間の視覚特性に係るコントラスト感度関数による自然な空間解像度拡大を行うことができる。
以上のように、本発明に係る動画像空間解像度拡大装置および動画像空間解像度拡大プログラムは、蓄積型撮像素子における積分効果で失われた動画像フレーム列上の動領域の空間高周波成分を効果的に補償し、かつ人間の視覚特性に係るコントラスト感度関数による自然な空間解像度拡大を行うことができるという効果を有し、画像処理装置として有効である。
本発明に係る動画像空間解像度拡大装置の機能構成を示すブロック図 本発明に係る動画像空間解像度拡大装置のハードウエア構成を示すブロック図 本発明に係る動画像空間解像度拡大装置のCPUが実行する動画像空間解像度拡大プログラムのフローチャート 本発明に係る動画像空間解像度拡大装置のCPUが実行する動領域画像列抽出ルーチンのフローチャート 動領域画像列抽出ルーチンの処理の流れを示す模式図 本発明に係る動画像空間解像度拡大装置のCPUが実行する動領域画像列分解ルーチンのフローチャート 動領域画像M(t)、動領域画像M(t)の1階ウェーブレット分解画像および動領域画像M(t)の2階ウェーブレット分解画像の模式図 本発明に係る動画像空間解像度拡大装置のCPUが実行する動ベクトル検出ルーチンのフローチャート 本発明に係る動画像空間解像度拡大装置のCPUが実行する動領域補償画像列生成ルーチンのフローチャート 動領域補償画像列生成ルーチンの処理の流れを示す模式図 本発明に係る動画像空間解像度拡大装置のCPUが実行する空間解像度拡大ルーチンのフローチャート 空間解像度拡大画像の構成を示す模式図 本発明に係る動画像空間解像度拡大装置のCPUが実行する補正画像列生成ルーチンのフローチャート コントラスト感度関数(CSF)のグラフ
符号の説明
1 動画像空間解像度拡大装置
11 空間解像度拡大画像列生成手段
12 補正画像列生成手段
111 高周波成分補償手段
112 空間解像度拡大手段
113 動領域画像列抽出手段
114 動領域画像列分解手段
115 動ベクトル検出手段
116 動領域補償画像列生成手段

Claims (2)

  1. 動画像フレーム列の空間解像度拡大を行い、空間解像度拡大画像列を生成する空間解像度拡大画像列生成手段と、
    前記空間解像度拡大画像列の各n階ウェーブレット分解成分の画素値をコントラスト感度関数に基づいて補正し、補正後の各n階ウェーブレット分解成分を再構成して補正画像列を生成する補正画像列生成手段とを含み、
    前記空間解像度拡大画像列生成手段は、
    前記動画像フレーム列に対して時間軸方向に1階1次元離散ウェーブレット分解を行うことにより得られた高周波成分に基づいて動領域画像列を抽出する動領域画像列抽出手段と、
    前記動領域画像列に対して空間方向にn階2次元離散ウェーブレット分解を行い、前記動領域画像列を各n階ウェーブレット分解成分に分解する動領域画像列分解手段と、
    前記動領域画像列の各n階ウェーブレット分解成分の低周波成分に基づいて動ベクトルの検出を行う動ベクトル検出手段と、
    前記動ベクトルを用いて、前記動画像フレーム列の時刻t 0 の動画像フレームを基準に前後±qフレーム分の画素位置の追跡を行い、前記時刻t 0 の動画像フレームの各n階ウェーブレット分解成分の水平高周波成分、垂直高周波成分および対角高周波成分を、追跡した画素位置に対応する動ベクトルの絶対値が最小となる動画像フレームの各n階ウェーブレット分解成分の水平高周波成分、垂直高周波成分および対角高周波成分で置換し、置換後の各n階ウェーブレット分解成分を再構成して動領域補償画像列を生成する動領域補償画像列生成手段と、
    前記動領域補償画像列の空間解像度拡大を行い、前記空間解像度拡大画像列を生成する空間解像度拡大手段と、を含む動画像空間解像度拡大装置。
  2. コンピュータに、
    動画像フレーム列の空間解像度拡大を行い、空間解像度拡大画像列を生成する空間解像度拡大画像列生成処理と、
    前記空間解像度拡大画像列の各n階ウェーブレット分解成分の画素値をコントラスト感度関数に基づいて補正し、補正後の各n階ウェーブレット分解成分を再構成して補正画像列を生成する補正画像列生成処理と、を実行させ、
    前記空間解像度拡大画像列生成処理は、
    前記動画像フレーム列に対して時間軸方向に1階1次元離散ウェーブレット分解を行うことにより得られた高周波成分に基づいて動領域画像列を抽出する動領域画像列抽出処理と、
    前記動領域画像列に対して空間方向にn階2次元離散ウェーブレット分解を行い、前記動領域画像列を各n階ウェーブレット分解成分に分解する動領域画像列分解処理と、
    前記動領域画像列の各n階ウェーブレット分解成分の低周波成分に基づいて動ベクトルの検出を行う動ベクトル検出処理と、
    前記動ベクトルを用いて、前記動画像フレーム列の時刻t 0 の動画像フレームを基準に前後±qフレーム分の画素位置の追跡を行い、前記時刻t 0 の動画像フレームの各n階ウェーブレット分解成分の水平高周波成分、垂直高周波成分および対角高周波成分を、追跡した画素位置に対応する動ベクトルの絶対値が最小となる動画像フレームの各n階ウェーブレット分解成分の水平高周波成分、垂直高周波成分および対角高周波成分で置換し、置換後の各n階ウェーブレット分解成分を再構成して動領域補償画像列を生成する動領域補償画像列生成処理と、
    前記動領域補償画像列の空間解像度拡大を行い、前記空間解像度拡大画像列を生成する空間解像度拡大処理と、を含む動画像空間解像度拡大プログラム。
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