JP4846933B2 - 両眼画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、両眼画像表示装置に関し、特に、画像表示素子に表示された画像あるいは他の光学系によって結像された空中像を左右の眼に導いて両眼観察と立体映像等の観察が可能な画像表示装置であって、持ち歩ける小型の画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、1つの表示素子に表示された画像を観察者両眼に導く光学系素子として、特開平9−181999号のものが知られている。この分割素子は、1つのプリズムを使って異なる方向に進む2つの光路に分割するものである。
【0003】
しかしながら、この分割素子を用いる画像表示装置においては、画像表示素子を小さくすると、アイリリーフを確保しながら光学系の焦点距離を短くする必要があるため、広画角の観察系を構成することは難しい。
【0004】
また、特開平9−061748号のようにハーフミラーを用いて光路を分割す画像表示素子も提案されている。
【0005】
さらに、特開昭51−24116号、特開昭51−58355号では、左右一対の表示素子に表示された左右の眼用の画像を左右の凹面鏡と両眼共通の凹面鏡を経て観察者両眼に導いて立体像を観察可能にする画像表示装置が提案されている。
【0006】
また、特開昭58−58517号では、CRTに表示された画像を投影レンズと回転楕円鏡とを経て透過型スクリーンに投影する画像投写装置が提案されている。
【0007】
また、特開昭60−138509号では、1つの表示素子に表示された画像をマイクロプリズムアレイによって異なる方向に進む2つの光路に分割し観察者両眼に導くようにした両眼画像表示装置が提案されている。
【0008】
また、特開昭60−256117号では、単一対物レンズでスクリーン上に投影された物体像を左右の双眼接眼レンズで観察可能にする双眼投影観察装置が提案されている。
【0009】
また、特開平1−118814号では、左右一対の表示素子に表示された左右の眼用の画像を、左右の平面鏡と両眼共通の凹面鏡を経て凹面鏡と観察者両眼の間の空間の同じ位置に重ねて結像させ、その左右の像を両眼で立体像として観察可能にする画像表示装置が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記の異なる方向に進む2つの光路に分割するものでは、光路分割素子が大型になってしまい、画像表示装置を構成した場合に大きくて重い装置になってしまう。また、上記のハーフミラーを用いて光路を分割する方法は、光量がそれぞれの光路で半分になってしまい、暗い観察像を観察せざるを得ない問題がある。
【0011】
本発明は従来のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、両眼で立体映像等として観察可能で、小型で部品点数の少なく携帯可能な両眼画像表示装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の両眼画像表示装置は、画像表示素子に表示された画像又は他の光学系によって結像された空中像を物点としてこれを投影するリレー光学系と、前記リレー光学系からの光束を観察者の眼に向って収束する収束作用を有する接眼光学系とを有する画像表示装置において、
前記リレー光学系は、前記画像表示素子に表示された画像又は前記空中像を物点としてその物点から発する光束を2つの光路に分割すると共に、その2つの光路上に左右の射出瞳を形成する光学系からなり、
前記接眼光学系は、前記リレー光学系で分割された2つの光路を観察者両眼に対応する左右の射出瞳に導くと共に、前記リレー光学系によって形成された左右の射出瞳を観察者両眼に対応する左右の射出瞳位置に投影する少なくとも正のパワーを有し、
前記接眼光学系から観察者両眼に対応する左右の射出瞳に導かれる2つの光路の光軸は、前記接眼光学系より前記観察者両眼側で交差するように配置されていることを特徴とするものである。
【0013】
以下、本発明において上記構成をとる理由と作用について説明する。
【0014】
小型で消費電力の少ない画像表示装置を構成するには、小型の画像表示素子をリレー光学系で大きく拡大し、その像を接眼光学系で観察する方式が好ましい。しかし、これを両眼で観察できるようにするためには、両眼に光線が入射するような広い射出瞳径を確保するようにリレー光学系を構成することが必要であるが、広い射出瞳径を持つリレー光学系は光学系が大きくなると同時に、収差補正が難しく、明瞭な観察像を観察することができなくなる。
【0015】
そこで、本発明では、まず、画像表示素子に表示された画像又は他の光学系によって結像された空中像を物点としてこれを投影するリレー光学系と、そのリレー光学系からの光束を観察者の眼に向って収束する収束作用を有する接眼光学系とを有する画像表示装置において、リレー光学系として、そのような画像表示素子に表示された画像又は空中像を物点として、その物点から発する光束を2つの光路に分割すると共に、その2つの光路上に左右の射出瞳を形成する光学系を用いる。
【0016】
小型投影型の画像表示装置では、表示画面が小さいことから、両眼で観察できる単一の広い射出瞳を持つリレー光学系を用いると、リレー光学系が大きく重くなってしまい、小型の画像表示装置を構成することができない。
【0017】
本発明では、観察者の左右眼球に対応する2つの光束を共通の単一の画像表示素子から取り出すことのできる光学系により、簡単な構成で両眼観察が可能で、かつ、消費電力の少ない光学系を提供することができる。
【0018】
このように小型の画像表示装置を実現するには、小型の画像表示素子を小型のリレー光学系で1回拡大投影し、この投影像を接眼光学系で拡大すると共に、リレー光学系での射出瞳を観察者の両眼に対応する射出瞳に投影する構成にすることが好ましい。しかし、小型のリレー光学系では、前記のように単一の広い射出瞳を作れないために、両眼に画像を供給することは難しかった。
【0019】
そのため、本発明では、単一の画像表示素子に表示された画像又は空中像を物点として、その物点から発する光束を2つの光路に分割すると共に、その2つの光路上に左右の射出瞳を形成するリレー光学系を用い、かつ、それぞれの光束を観察者の両眼に向け射出し、両眼観察が行える小型の画像表示装置を提供するものである。
【0020】
そして、接眼光学系から観察者両眼に対応する左右の射出瞳に導かれる2つの光路の光軸が、接眼光学系より観察者両眼側で交差するように構成することにより、接眼光学系より手前のその交差位置に映像が表示されているように観察され、あたかも空中に立体像が表示されているように見え、立体感・臨場感の強い表示装置が可能となる。
【0021】
また、リレー光学系は、画像表示素子に表示された画像又は空中像の像を接眼光学系近傍に結像するように構成することが望ましい。
【0022】
そのように構成すると、接眼光学系近傍に指向性の拡散性を持つ光学面を配置して、光束を太くすることにより接眼光学系による左右の射出瞳の範囲を拡大して両眼で画像を観察できる範囲を広げることができる。
【0023】
また、リレー光学系による左右の射出瞳各々の形を左右に長い楕円にして瞳径を大きくすると同時に、指向性の拡散性を持つ光学面をその楕円の長軸に直交する上下方向のみに拡散作用を有する光学面とすることにより、暗くならずに両眼で観察できる範囲を広げることができる。
【0024】
また、リレー光学系としては、偏心反射光学系を用いることが望ましい。このような偏心反射光学系を使用することにより、収差の発生が少ない小型の光学系を構成することが知られている。
【0025】
より具体的には、リレー光学系は、屈折率(n)が1よりも大きい(n>1)媒質で形成されたプリズム部材を有し、そのプリズム部材が、物点から発せられた光束をプリズム内に入射する入射面と、その光束をプリズム内で反射する少なくとも1つの反射面と、光束をプリズム外に射出する射出面とを有し、かつ、少なくとも1つの回転非対称面を有し、少なくとも1つの光学作用面は隣接する少なくとも2つの面からなる不連続面で構成され、他の光学作用面は分割された少なくとも2つの光路内に共通に配置されてなるものとすることが望ましい。
【0026】
片方の光路だけで見ると、例えば、特開2000−221440のように、画像表示素子あるいは空中像から射出された光束をプリズム内に入射する入射面と、その光束をプリズム内で反射する少なくとも1つの反射面と、光束をプリズム外に射出する射出面とを有し、その少なくとも1つの反射面が、光束にパワーを与える曲面形状を有し、その曲面形状が偏心によって発生する収差を補正する回転非対称な面形状にて構成されている偏心プリズムであり、他の片方の光路についても同様な構成のものである。
【0027】
レンズのような屈折光学素子は、その境界面に曲率を付けることにより始めてパワーを持たせることができる。そのため、レンズの境界面で光線が屈折する際に、屈折光学素子の色分散特性による色収差の発生が避けられない。その結果、色収差を補正する目的で別の屈折光学素子が付加されるのが一般的である。
【0028】
一方、ミラーやプリズム等のような反射光学素子は、その反射面にパワーを持たせても原理的に色収差の発生はなく、色収差を補正する目的だけのために別の光学素子を付加する必要はない。そのため、反射光学素子を用いた光学系は、屈折光学素子を用いた光学系に比べて、色収差補正の観点から光学素子の構成枚数の削減が可能である。
【0029】
同時に、反射光学素子を用いた反射光学系は、光路を折り畳むことになるために、屈折光学系に比べて光学系自身を小さくすることが可能である。
【0030】
また、反射面は屈折面に比して偏心誤差感度が高いため、組み立て調整に高い精度を要求される。しかし、反射光学素子の中でも、プリズムはそれぞれの面の相対的な位置関係が固定されているので、プリズム単体として偏心を制御すればよく、必要以上の組み立て精度、調整工数が不要である。
【0031】
さらに、プリズムは、屈折面である入射面と射出面、それと反射面を有しており、反射面しかもたないミラーに比べて、収差補正の自由度が大きい。特に、反射面に所望のパワーの大部分を分担させ、屈折面である入射面と射出面のパワーを小さくすることで、ミラーに比べて収差補正の自由度を大きく保ったまま、レンズ等のような屈折光学素子に比べて、色収差の発生を非常に小さくすることが可能である。また、プリズム内部は空気よりも屈折率の高い透明体で満たされているために、空気に比べ光路長を長くとることができ、空気中に配置されるレンズやミラー等よりは、光学系の薄型化、小型化が可能である。
【0032】
また、観察光学系のような光学系は、中心性能はもちろんのこと周辺まで良好な結像性能を要求される。一般の共軸光学系の場合、軸外光線の光線高の符号は絞りの前後で反転するため、光学素子の絞りに対する対称性が崩れることにより軸外収差は悪化する。そのため、絞りを挟んで屈折面を配置することで絞りに対する対称性を十分満足させ、軸外収差の補正を行っているのが一般的である。
【0033】
そこで、画像表示素子あるいは空中像から射出された光束をプリズム内に入射する入射面と、その光束をプリズム内で反射する少なくとも1つの反射面と、光束をプリズム外に射出する射出面とを有し、少なくとも1つの反射面が、光束にパワーを与える曲面形状を有し、その曲面形状が偏心によって発生する収差を補正する回転非対称な面形状にて構成されている偏心プリズムをリレー光学系として用い、かつ、光束にパワーを与えかつ偏心により発生する収差を補正する回転非対称な曲面形状にて構成されている接眼光学系と組み合わせて、偏心収差をお互いに補正することにより、中心ばかりでなく軸外収差も良好に補正することが可能になる。1つの偏心プリズムのみあるいは1つの接眼光学系のみの配置だと、偏心収差を完全に補正することは困難である。
【0034】
したがって、本発明では、このような偏心プリズムの一部の面を隣接する少なくとも2つの面からなる不連続面として構成することにより、光路分割作用をリレー光学系の偏心プリズムに与えることに成功したものである。この不連続面は、画像表示素子あるいは空中像から発せられた光束を少なくとも2つの分け、それぞれ少なくとも2つの光学作用面で個別の収差補正を行うと同時に、任意の光軸間隔、任意の角度で光軸を分けることが可能となる。
【0035】
このようなリレー光学系に用いる偏心プリズムとしては、プリズム内に光を入射する入射面と、その光をプリズム内で反射する1つ以上の反射面と、反射光をプリズム外に射出する射出面とを有する反射回数が1回以上の公知の種々のものが何れも使用可能である。ただし、その場合でも、光路分割作用を与えるために、その偏心プリズムの一部の面を隣接する少なくとも2つの面からなる不連続面として構成する。
【0036】
このような偏心プリズムの例としては、2つの反射面を備え、入射面と第1反射面と第2反射面と射出面からなり、入射面と第1反射面とを結ぶ光路が第2反射面と射出面とを結ぶ光路とプリズム内で交差するようになっているものがある。
【0037】
このような偏心プリズムの他の例としては、3つの反射面を備え、その内の第3反射面が画像表示素子又は空中像からの光を入射させる入射面を兼用した面にて形成され、第1反射面が射出面を兼用した面にて形成されているものがある。
【0038】
さらに、2つの反射面を備え、入射面と、射出面を兼用した第1反射面と、第2反射面とからなる偏心プリズム、あるいは、2つの反射面を備え、入射面を兼用した第2反射面と、第1反射面と、射出面とからなる偏心プリズムを例示することができる。
【0039】
さらに好ましくは、偏心プリズムは、対称面を1面のみ有する自由曲面からなり、プリズムを構成する各面は略同一面内の対称面を有していることが好ましい。この構成により、対称面と直交する方向には比較的有効径を広く取ることが可能となり、縦横比が2以上の横方向に大きな射出瞳径を取ることが可能となる。
【0040】
なお、ここで、自由曲面とは、例えば米国特許第6,124,989号(特開2000−66105号)の(a)式により定義される自由曲面であり、その定義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
【0041】
また、本発明の両眼画像表示装置においては、接眼光学系の働きにより、リレー光学系により投影された像を観察者の両眼に無駄なく供給することが可能となると同時に、分割された光路により両眼で観察することが可能となる。光路の分割のさせ方により、画像表示装置の左右の射出瞳を隣接して配置することが可能となり、観察者が多少眼球を動かしてもケラレの生じない画像表示装置を提供することができる。
【0042】
また、このように画像表示装置を構成する場合に、接眼光学系は傾いて配置されるために(特に、接眼光学系を反射光学系とする場合に)、偏心収差が大きく発生する。特に瞳の投影における偏心収差は瞳収差を発生させ、像の歪みや観察領域を狭くしてしまう。
【0043】
そこで、接眼光学系には、このような偏心によって発生する収差を補正する回転非対称面を1面以上有するように構成することにより、中心ばかりでなく軸外収差も良好に補正することが可能となる。
【0044】
なお、回転非対称な曲面形状としては、限定的でないが、自由曲面を用いることが望ましい。
【0045】
ここで、接眼光学系としては、凹面鏡、フレネル反射面のような少なくとも反射作用を有するものであることが好ましい。反射光学素子は、その反射面にパワーを持たせても原理的に色収差の発生はなく、色収差を補正する目的だけのために別の光学素子を付加する必要はない。そのため、接眼光学系として反射作用を有する反射光学系を用いると、屈折光学素子を用いた光学系に比べて、色収差補正の観点から光学素子の構成枚数の削減が可能である。
【0046】
同時に、反射光学系は光路を折り畳むことになるために、屈折光学系に比べて光学系自身を小さくすることが可能である。
【0047】
もちろん、接眼光学系として、透過レンズ、フレネル透過面のような透過屈折作用を有するものであってもよい。また、透過型回折光学素子、透過型ホログラム素子、反射型回折光学素子、反射型ホログラム素子のような回折作用を有するものであってもよい。
【0048】
特に、接眼光学系を、回折光学素子、ホログラム素子、フレネルレンズ、フレネル反射面等で製作することにより、薄型の接眼光学系を構成することが可能となる。
【0049】
また、回折光学素子やホログラム素子で接眼光学系を構成する場合に、その面に指向性の拡散性を持たせることができ、接眼光学系を経た光束を太くさせて画像を観察できる左右の射出瞳の範囲を拡大するようにすることができる。
【0050】
以上は、単一の画像表示素子に画像を表示するか、他の光学系によって空中像が結像され、それに対応して、リレー光学系が、画像表示素子に表示された画像又は空中像を物点としてその物点から発する光束を2つの光路に分割すると共に、その2つの光路上に左右の射出瞳を形成する光学系からなる場合であったが、両眼画像表示装置として、画像表示素子に表示された画像又は他の光学系によって結像された空中像を物点としてこれを投影するリレー光学系と、前記リレー光学系からの光束を観察者の眼に向って収束する収束作用を有する接眼光学系とを有する画像表示装置において、前記画像表示素子は一対の画像表示素子からなり、前記空中像は並列に結像された一対の空中像からなり、前記リレー光学系は、前記画像表示素子に表示された一対の画像又は前記並列された一対の空中像各々を物点としてそれら物点から発する光束を別々の光路に導くと共に、その2つの光路上に左右の射出瞳を形成する光学系からなり、前記接眼光学系は、前記リレー光学系を経た2つの光路を観察者両眼に対応する左右の射出瞳に導くと共に、前記リレー光学系によって形成された左右の射出瞳を観察者両眼に対応する左右の射出瞳位置に投影する少なくとも正のパワーを有し、前記接眼光学系から観察者両眼に対応する左右の射出瞳に導かれる2つの光路の光軸は、前記接眼光学系より前記観察者両眼側で交差するように配置されているものであっても、以上の議論は当てはまる。
【0051】
この場合に、リレー光学系は、一対の画像表示素子に表示された画像又は並列に結像された空中像の像を接眼光学系近傍に結像するように構成することが望ましい。
【0052】
そのように構成すると、接眼光学系近傍に指向性の拡散性を持つ光学面を配置して、光束を太くすることにより接眼光学系による左右の射出瞳の範囲を拡大して両眼で画像を観察できる範囲を広げることができる。
【0053】
また、リレー光学系による左右の射出瞳各々の形を左右に長い楕円にして瞳径を大きくすると同時に、指向性の拡散性を持つ光学面をその楕円の長軸に直交する上下方向のみに拡散作用を有する光学面とすることにより、暗くならずに両眼で観察できる範囲を広げることができる。
【0054】
また、リレー光学系としては、偏心反射光学系を用いることが望ましい。このような偏心反射光学系を使用することにより、収差の発生が少ない小型の光学系を構成することが知られている。
【0055】
より具体的には、リレー光学系は、屈折率(n)が1よりも大きい(n>1)媒質で形成された一対の偏心プリズムを有し、各偏心プリズムは、対応する画像表示素子又は空中像から射出された光束をプリズム内に入射する入射面と、その光束をプリズム内で反射する少なくとも1つの反射面と、光束をプリズム外に射出する射出面とを有し、その少なくとも1つの反射面が光束にパワーを与える回転非対称面からなることものとすることが望ましい。
【0056】
このような偏心プリズムの例としては、前記の場合と同様に、2つの反射面を備え、入射面と第1反射面と第2反射面と射出面からなり、入射面と第1反射面とを結ぶ光路が第2反射面と射出面とを結ぶ光路とプリズム内で交差するようになっているものがある。
【0057】
このような偏心プリズムの他の例としては、3つの反射面を備え、その内の第3反射面が画像表示素子又は空中像からの光を入射させる入射面を兼用した面にて形成され、第1反射面が射出面を兼用した面にて形成されているものがある。
【0058】
さらに、2つの反射面を備え、入射面と、射出面を兼用した第1反射面と、第2反射面とからなる偏心プリズム、あるいは、2つの反射面を備え、入射面を兼用した第2反射面と、第1反射面と、射出面とからなる偏心プリズムを例示することができる。
【0059】
さらに好ましくは、偏心プリズムは、対称面を1面のみ有する自由曲面からなり、プリズムを構成する各面は略同一面内の対称面を有していることが好ましい。この構成により、対称面と直交する方向には比較的有効径を広く取ることが可能となり、縦横比が2以上の横方向に大きな射出瞳径を取ることが可能となる。
【0060】
なお、接眼光学系の形態としては、前記の場合と同様である。
【0061】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の両眼画像表示装置の実施例を説明する。
【0062】
具体的な数値実施例1〜3を説明する前に本発明の両眼画像表示装置の基本形態と使用形態の例について説明する。
【0063】
本発明の両眼画像表示装置の基本形態は、図1に示すように、本体30上にリレー光学系31を配置し、その物体の位置に単一あるいは一対の画像表示素子を配置して、リレー光学系31の射出側に正のパワーを有する接眼光学系32を配置し、画像表示素子から出た光線はリレー光学系31を経て2つの光軸2L、2Rに沿って進み、接眼光学系32により観察者両眼近傍に左右の射出瞳1L、1Rを形成する。この際、左右の光軸2L、2Rは、接眼光学系32の手前の射出瞳1L、1R側の点Pで交差するように配置されている。
【0064】
このようにリレー光学系31により画像表示素子からの光線を左右の光軸2L、2Rに沿って導き、画像表示装置の左右の射出瞳1L、1Rに投影するようにすることにより、照明光を無駄なく両眼に投影することができ、明るく効率の良い立体感・臨場感の強い像を拡大表示できる。
【0065】
なお、図1の場合、リレー光学系31から出た左右の光軸2L、2Rは、反射面33で折り返し、透過型(屈折型)の接眼光学系32で観察者両眼に導くように構成されている。また、図1の場合、表示装置の本体30上に、観察者側から見て、操作ボタン34をリレー光学系31より手前に配置している。この配置により、操作ボタン34のボタン操作をする手で光路を遮ることがなく、ボタン操作する度に映像を遮断してしまう問題を避けることが可能となる。
【0066】
また、接眼光学系32の働きにより、リレー光学系31により投影された左右の像を観察者の両眼に眼球に無駄なく供給することが可能となる。
【0067】
そして、リレー光学系31により左右の光軸2L、2Rに沿って画像表示素子に表示された画像の左右の像が接眼光学系32の近傍に結像するように構成されている。
【0068】
ところで、リレー光学系31の形態としては、図2に示すように、単一の偏心プリズム10から構成する場合と、図3に示すように、左右同一の一対の偏心プリズム10L、10Rから構成する場合がある。図2の場合の単一の偏心プリズム10の場合は、図4にその1例を模式的に示すように、入射面11と射出面14と2つの内部反射面12、13とを持ち、画像表示素子3から出た光軸(軸上主光線)2L、2Rが光学系内で略交差する構成のものであり、射出面14を隣接する2つの面14L、14Rからなる不連続面で構成している。もちろん、他の光学面11〜13の1面あるいは複数面をこのような2つの面からなる不連続面で構成してもよい。
【0069】
このように、接眼光学系32の近傍に左右の眼用の画像の像を結像させ、かつ、左右の射出瞳1L、1Rへ入射する左右の光軸2L、2Rが接眼光学系32の手前の点Pで交差するようにすることにより、その交差位置Pの空中にあたかも立体像が浮かんで表示されているように観察され、立体感が強く臨場感のある像が観察できるようになる。
【0070】
そして、図2のように、リレー光学系31として、少なくとも1つの光学作用面(反射面あるいは屈折面)を隣接する2つの面からなる不連続面を持つ単一の偏心プリズム10で構成する場合には、画像表示素子としては、単一の画像表示素子をその物体面に配置して単一の画像を表示するようにする。
【0071】
また、図3のように、リレー光学系31として、左右同一の一対の偏心プリズム10L、10Rを用いる場合は、それぞれの偏心プリズム10L、10Rの物体面に別々の画像表示素子を配置し、それぞれに画像を表示するようにするか、あるいは、左右共通に単一の画像表示素子を配置し、その画像表示素子を二分してそれぞれの領域に同じ画像を表示するようにしてもよい。
【0072】
ところで、リレー光学系31により左右の眼用の画像の像が結像される位置近傍に配置される接眼光学系32には、左右の射出瞳1L、1Rを混在(重複)させない範囲で抑制された指向性を持つ拡散性の光学面を配置して、射出瞳1L、1Rへ向かう光束を太くすることにより、射出瞳1L、1Rの範囲を拡大して両眼で画像を観察できる範囲を広げるようにすることができる。
【0073】
この場合に、拡散性がない場合の接眼光学系32により射出瞳1L、1Rの位置に結像されるリレー光学系31の左右の射出瞳1L、1Rの形は、図5に示すように、左右に長い楕円にして左右方向の射出瞳1L、1Rの径を大きいものとすることが望ましく、そして、接眼光学系32に配置される拡散性の光学面を、図6(a)に示すように上下方向に拡散作用を持ち、図6(b)に示すように左右方向にはほとんど拡散作用を持たない面とすると、光量を無駄にせずに暗くならず、かつ、射出瞳1L、1Rの範囲を上下左右に拡大して両眼で画像を観察できる範囲が広がる。
【0074】
なお、本発明の接眼光学系32を構成する光学素子は回転非対称面を用いて構成されているため、特に、物体中心を射出して観察者の虹彩中心を通過し、眼底中心に到達する軸上主光線が接眼光学系32に対して偏心して入射する偏心光学系の場合、接眼光学系32を回転非対称な面で構成することにより、偏心によって発生する像の台形歪みや、像面の傾き等の偏心収差を補正することが可能となる。また、リレー光学系31を偏心プリズム光学系で構成する場合には、リレー光学系31と偏心収差の補正を分担することが可能となり、さらに好ましい。
【0075】
次に、リレー光学系31について説明する。本発明によるリレー光学系31には、本発明者等がすでに提案している内面反射回数が1回以上の種々の偏心プリズム単体あるいは複数からなる偏心プリズム光学系を用いることができる。その中、代表的なものを例示すると、後記の実施例1〜3の偏心プリズムのように、2つの反射面を備え、入射面と第1反射面と第2反射面と射出面からなり、入射面と第1反射面とを結ぶ光路が第2反射面と射出面とを結ぶ光路とプリズム内で交差するようになっているものを用いることができる。
【0076】
このような形状の偏心プリズムは、収差補正の自由度が高くなり、収差の発生が少ない。さらに、2つの反射面の配置の対称性が高いので、この2つの反射面で発生する収差が2つの反射面相互で補正し合い、収差発生が少ない。また、光路がプリズム内で交差光路を形成する構成のために、単に光路を折り返す構造のプリズムに比較して光路長を長く取ることが可能で、光路長の長さの割にプリズムを小型化することができる。
【0077】
また、図21(a)に示すように、画像表示素子3に面する第1面11と、接眼光学系32に面する第2面12と、第3面13からなり、第1面11で屈折してプリズム内に入射した画像表示素子3からの光線は、第2面12で全反射し、その反射光は第3面13で反射し、その反射光は今度は第1面11で全反射し、その反射光は今度は第2面12で屈折してプリズム外に射出するもので、第1面11が入射面と第3反射面を、第2面12が第1反射面と射出面を兼用しており、プリズム内で光線が1回転する偏心プリズム10であってもよい。この偏心プリズム10は、3つの反射面を有するために3回の反射面にパワーを分散することが可能であり、収差発生を少なくすることが可能である。また、光路がプリズム内で交差する構成のために、単に光路を折り返す構造のプリズムに比較して光路長を長く取ることが可能である。
【0078】
また、図21(b)に示すように、画像表示素子3に面する第1面11と、接眼光学系32に面する第2面12と、第3面13からなり、第1面11で屈折してプリズム内に入射した画像表示素子3からの光線は、第2面12で全反射し、その反射光は第3面13で反射し、その反射光は今度は第2面12で屈折してプリズム外に射出するもので、第2面12が第1反射面と射出面を兼用している偏心プリズム10であってもよい。第1反射面と射出面を兼用するこのこの偏心プリズム10は、第1反射面で大きく光線を屈曲させ、さらに第2反射面は少ない屈曲角で光線を射出面へと反射するために、プリズム光学系の射出光線方向の厚さを薄くすることが可能なものである。
【0079】
また、図21(c)に示すように、画像表示素子3に面する第1面11と、接眼光学系32に面する第2面12と、第3面13からなり、第1面11で屈折してプリズム内に入射した画像表示素子3からの光線は、第3面13で反射し、その反射光は今度は第1面11で全反射し、その反射光は第2面12で屈折してプリズム外に射出するもので、第1面11が入射面と第2反射面を兼用している偏心プリズム10であってもよい。第2反射面と入射面とを兼用するこのこの偏心プリズム10は、第2反射面で光線を大きく屈曲させ、第1反射面は少ない屈曲角で光線を第2反射面へと反射するために、プリズム光学系の入射光線方向の厚さを薄くすることが可能なものである。
【0080】
以上の何れの偏心プリズム10も、図2のように、単一の偏心プリズム10から構成する場合には、少なくとも1つの光学作用面(反射面あるいは屈折面)を隣接する2つの面からなる不連続面として構成することにより、画像表示素子3からの光束を2つの光路に分割するようにする。
【0081】
なお、本発明の両眼画像表示装置は、図1〜図3の接眼光学系32及び反射面33を表示装置の本体30から開閉する機構を設けて、携帯時はポケット等に収納するように構成することが可能となる。また、このとき、電源も切断する機能を付けておくと、節電効果が高い。
【0082】
また、このような携帯型の使用形態に限らず、図7に示すように、手持ちビュワータイプの形態にも構成できる。
【0083】
次に、本発明の両眼画像表示装置に用いられる光学系の数値実施例1〜3について説明する。
【0084】
実施例1〜3の構成パラメータは後記するが、座標系は、図8〜図18に示すように、2つ形成される左右の射出瞳1L、1R(図1)(観察者瞳)間の中心を通り、射出瞳1L、1Rの中心を結ぶ直線に垂直であって、光学系の対称面を構成する平面をY−Z面として、射出瞳1L、1Rの中心から接眼光学系32に向かう方向をZ軸正方向とし、Z軸方向に直交する方向をY軸方向とし、画像表示素子3が位置する側に向かう方向をY軸負方向とし、Y−Z平面に直交する方向をX軸方向とし、Y軸、Z軸と右手直交座標系を構成するX軸の方向をX軸正方向とする。そして、光学系の原点を接眼光学系32の射出瞳1L、1R側の面の面頂位置とする。
【0085】
偏心面については、光学系の原点の中心からその面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、その面の中心軸(自由曲面については、前記(a)式のZ軸、非球面については、後記の(b)式のZ軸))のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする傾き角(それぞれα,β,γ(°))とが与えられている。その場合、αとβの正はそれぞれの軸の正方向に対して反時計回りを、γの正はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。なお、面の中心軸のα,β,γの回転のさせ方は、面の中心軸とそのXYZ直交座標系を、まずX軸の回りで反時計回りにα回転させ、次に、その回転した面の中心軸を新たな座標系のY軸の回りで反時計回りにβ回転させると共に1度回転した座標系もY軸の回りで反時計回りにβ回転させ、次いで、その2度回転した面の中心軸を新たな座標系の新たな座標系のZ軸の回りで時計回りにγ回転させるものである。
【0086】
また、本発明で用いられる自由曲面の面の形状は、例えば米国特許第6,124,989号(特開2000−66105号)の(a)式により定義される自由曲面であり、その定義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
【0087】
また、非球面は、以下の定義式で与えられる回転対称非球面である。
【0088】
ただし、Zを光の進行方向を正とした光軸(軸上主光線)とし、yを光軸と垂直な方向にとる。ここで、Rは近軸曲率半径、Kは円錐定数、A、B、C、D、…はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。この定義式のZ軸が回転対称非球面の軸となる。
【0089】
なお、データの記載されていない自由曲面、非球面に関する項は0である。屈折率については、d線(波長587.56nm)に対するものを表記してある。
長さの単位はmmである。
【0090】
以下に示す数値実施例1〜3は、上記の一方の射出瞳1Lから画像表示素子3、3Lに向う逆光線追跡で表されている。
【0091】
実施例1は、片側瞳径横40mm、上下15mmであり、観察画像は瞳位置から400mm前方で、水平55mm、垂直41.25mmの接眼光学系32上に結像され、左右の光軸は内向角を持って接眼光学系32から射出し、その内向角は瞳位置より接眼光学系32側に320mmの位置で交差する。画像表示素子3としては8.94mm×6.71mmの表示素子を使用している。
【0092】
図8に実施例1のY−Z平面に投影した片方の光学系の光路図、図9にそのX−Z平面に投影した光路図、図10にX−Z平面に投影した両側の光学系の主光線のみの光路図、図11に図10の画像表示素子3、リレー光学系31の偏心プリズム10近傍の拡大図をそれぞれ示す。
【0093】
後記の数値データは、左側の射出瞳1Lから画像表示素子3に至るものであり、右側の射出瞳1Rから画像表示素子3に至る光学系のデータは、Y−Z面を対称面として面対称の位置に配置したものとなる。
【0094】
この実施例において、リレー光学系31を構成する偏心プリズム10の第4面14(数値データ中の5面)は、Y−Z面を対称面として面対称な不連続面からなり、左側の射出瞳1Lの形成に関与する一方の面14Lのみの面形状を示してある。この面14LはY−Z面よりX軸負側に設けられ、Y−Z面よりX軸正側にはそれと面対称な他方の面14Rが設けられる(図11)。第4面14を対称面に対称な2つの光学面14L、14Rよりなる不連続面として形成することにより、本実施例の光学系の対称面(Y−Z面)を中心に相互に75mmは離れた横40mm、上下15mmの瞳径の左右の射出瞳1L、1Rを持った光学系が構成できる。
【0095】
実施例1の光学系は、図8〜図11に示すように、図2の形態に対応する両眼画像表示装置用の光学系で、射出瞳1L(1R)に面した接眼光学系32は射出瞳1L(1R)側の面がフレネル透過面、反対側の面が平面のフレネルレンズからなり、その入射側に光路折り返し用の反射面(平面鏡)33が配置され、その反射面33に面してリレー光学系31が配置されている。このリレー光学系31は画像表示素子3に面した偏心プリズム10からなり、この実施例の偏心プリズム10は、画像表示素子3に面する第1面11と、反射面33に面する第4面14と、第1面11と第4面14の間に配置された2つの反射面の第2面12、第3面13とからなり、上記のように、第4面14は光学系の対称面(Y−Z面)に対して面対称な不連続面を構成する2つの面14L、14Rからなる。
【0096】
この実施例において、画像表示素子3からの表示光は偏心プリズム10の第1面11で屈折してプリズム内に入射し、第2面12と第3面13で内部反射を繰り返し、第4面14の2つの面14L、14Rで別々の光路に沿った光束として屈折してプリズム外に射出し、その2つの光束は反射面33で折り返され、接眼光学系32のフレネルレンズ面上に画像表示素子3の左右の眼用の拡大像を二重像として結像し、接眼光学系32で屈折された光束はそれぞれ左右の射出瞳1L、1Rに収束する。その際、射出瞳1L、1Rの位置より接眼光学系32側に320mmの点Pで左右の光軸2L、2Rは交差しているため、接眼光学系32のフレネルレンズ面上に結像された左右の眼用の拡大像はこの点P近傍で融像され、あたかも空中に浮いているように表示されているように表示像が見える。
【0097】
なお、この実施例において、接眼光学系32の平面(数値データ中の3面)近傍に上下方向に拡散性を持ったレンチキュラーシートを配置し、上下方向にのみ瞳を拡大することによりさらに広い観察範囲を確保することができる。
【0098】
この実施例においては、偏心プリズム10の第1面11〜第4面14全てに自由曲面を用いており、接眼光学系32のフレネルレンズのフレネル透過面には非球面を用いている。
【0099】
実施例2は、片側瞳径横15mm、上下10mmであり、観察画像は瞳位置から400mm前方で、水平55mm、垂直41.25mmの接眼光学系32上に結像され、左右の光軸は内向角を持って接眼光学系32から射出し、その内向角は瞳位置より接眼光学系32側に320mmの位置で交差する。左右の画像表示素子3L、3Rとしては8.94mm×6.71mmの表示素子を使用している。
【0100】
図12に実施例2のY−Z平面に投影した片方の光学系の主光線のみの光路図、図13にそのX−Z平面に投影した同様の光路図、図14にX−Z平面に投影した両側の光学系の同様の光路図をそれぞれ示す。
【0101】
後記の数値データは、左側の射出瞳1Lから画像表示素子3Lに至るものであり、右側の射出瞳1Rから画像表示素子3Rに至る光学系のデータは、Y−Z面を対称面として面対称の位置に配置したものとなる。
【0102】
実施例2の光学系は、図12〜図14に示すように、図3の形態に対応する両眼画像表示装置用の光学系で、リレー光学系31は、Y−Z面を対称面として面対称の一対の偏心プリズム10L、10Rを用い、それぞれの入射面11に面して左右別々の画像表示素子3L、3Rを配置した例である。
【0103】
この実施例の光学系は、図12〜図14に示すように、射出瞳1L、1Rに面した接眼光学系32は射出瞳1L、1R側の面がフレネル透過面、反対側の面が平面のフレネルレンズからなり、その入射側に光路折り返し用の反射面(平面鏡)33が配置され、その反射面33に面して一対の偏心プリズム10L、10Rからなるリレー光学系31が配置されている。この実施例の偏心プリズム10L、10Rは、それぞれ画像表示素子3L、3Rに面する第1面11と、反射面33に面する第4面14と、第1面11と第4面14の間に配置された2つの反射面の第2面12、第3面13とからなり、上記のように、偏心プリズム10L、10Rは光学系の対称面(Y−Z面)に対して面対称な形状になっている。
【0104】
この実施例においては、左右の画像表示素子3L、3Rに左右の眼用の画像を表示し、左右の偏心プリズム10L、10Rで共通の接眼光学系32近傍に左右の画像表示素子3L、3Rの像を投影し、射出瞳1L、1Rに位置する左右両眼に左右の眼用の画像を表示するものである。
【0105】
すなわち、左右の画像表示素子3L、3Rからの表示光は左右の偏心プリズム10L、10Rの第1面11で屈折してプリズム内に入射し、第2面12と第3面13で内部反射を繰り返し、第4面14で屈折してプリズム外に射出し、その2つの光束は反射面33で折り返され、接眼光学系32のフレネルレンズ面上に左右の画像表示素子3L、3Rの左右の眼用の拡大像を二重像として結像し、接眼光学系32で屈折された光束はそれぞれ左右の射出瞳1L、1Rに収束する。その際、射出瞳1L、1Rの位置より接眼光学系32側に320mmの点Pで左右の光軸2L、2Rは交差しているため、接眼光学系32のフレネルレンズ面上に結像された左右の眼用の拡大像はこの点P近傍で融像され、あたかも空中に浮いているように表示されているように表示像が見える。
【0106】
なお、この実施例においても、接眼光学系32の平面(数値データ中の3面)近傍に上下方向に拡散性を持ったレンチキュラーシートを配置し、上下方向にのみ瞳を拡大することによりさらに広い観察範囲を確保することができる。
【0107】
この実施例においては、偏心プリズム10L、10Rの第1面11〜第4面14全てに自由曲面を用いており、接眼光学系32のフレネルレンズのフレネル透過面には非球面を用いている。
【0108】
実施例3は、片側瞳径10mmであり、観察画像は瞳位置から400mm前方で、水平55mm、垂直41.25mmの接眼光学系32上に結像され、左右の光軸は内向角を持って接眼光学系32から射出し、その内向角は瞳位置より接眼光学系32側に320mmの位置で交差する。画像表示素子3としては8.94mm×6.71mmの表示素子を使用している。
【0109】
図15に実施例3のY−Z平面に投影した片方の光学系の主光線のみの光路図、図16にそのX−Z平面に投影した同様の光路図、図17にX−Z平面に投影した両側の光学系の同様の光路図、図18に図17の画像表示素子3、リレー光学系31の偏心プリズム10近傍の拡大図をそれぞれ示す。
【0110】
後記の数値データは、左側の射出瞳1Lから画像表示素子3に至るものであり、右側の射出瞳1Rから画像表示素子3に至る光学系のデータは、Y−Z面を対称面として面対称の位置に配置したものとなる。
【0111】
この実施例は、実施例1に対して、接眼光学系32は射出瞳1L(1R)側の面が自由曲面の透過面21、反対側の面がフレネル反射面22からなるフレネル反射鏡20を用い、光路折り返し用の反射面33を省いた例であり、リレー光学系31を構成する偏心プリズム10の第4面14(数値データ中の5面)は、Y−Z面を対称面として面対称な不連続面からなり、左側の射出瞳1Lの形成に関与する一方の面14Lのみの面形状を示してある。この面14LはY−Z面よりX軸負側に設けられ、Y−Z面よりX軸正側にはそれと面対称な他方の面14Rが設けられる(図18)。第4面14を対称面に対称な2つの光学面14L、14Rよりなる不連続面として形成することにより、本実施例の光学系の対称面(Y−Z面)を中心に相互に75mmは離れた瞳径10mmの左右の射出瞳1L、1Rを持った光学系が構成できる。
【0112】
実施例3の光学系は、図15〜図18に示すように、射出瞳1L(1R)に面した接眼光学系32は射出瞳1L(1R)側の面が自由曲面の透過面21、反対側の面がフレネル反射面22からなるフレネル反射鏡20からなり、その反射側にリレー光学系31が配置されている。このリレー光学系31は画像表示素子3に面した偏心プリズム10からなり、この実施例の偏心プリズム10は、画像表示素子3に面する第1面11と、反射面33に面する第4面14と、第1面11と第4面14の間に配置された2つの反射面の第2面12、第3面13とからなり、上記のように、第4面14は光学系の対称面(Y−Z面)に対して面対称な不連続面を構成する2つの面14L、14Rからなる。
【0113】
この実施例において、画像表示素子3からの表示光は偏心プリズム10の第1面11で屈折してプリズム内に入射し、第2面12と第3面13で内部反射を繰り返し、第4面14の2つの面14L、14Rで別々の光路に沿った光束として屈折してプリズム外に射出し、その2つの光束は接眼光学系32のフレネル反射鏡20の透過面21上に画像表示素子3の左右の眼用の拡大像を二重像として結像し、接眼光学系32で反射された光束はそれぞれ左右の射出瞳1L、1Rに収束する。その際、射出瞳1L、1Rの位置より接眼光学系32側に320mmの点Pで左右の光軸2L、2Rは交差しているため、フレネル反射鏡20の透過面21上に結像された左右の眼用の拡大像はこの点P近傍で融像され、あたかも空中に浮いているように表示されているように表示像が見える。
【0114】
この実施例においては、偏心プリズム10の第1面11〜第4面14全てに自由曲面を用いており、フレネル反射鏡20の透過面21に自由曲面を用いており、フレネル反射鏡20のフレネル反射面22には非球面を用いている。
【0115】
以下に各実施例の数値データを示すが、以下の表中の“FFS”は自由曲面、“ASS”は非球面、“RE”は反射面、“FR”はフレネル面、“EIM”は結像面をそれぞれ示す。
【0116】
【0117】
【0118】
【0119】
上記実施例1の片側の光学系の横収差を図19に示す。この横収差図において、括弧内に示された数字は(水平画角,垂直画角)を表し、その画角における横収差を示す。
【0120】
さて、以上の説明では、本発明の両眼画像表示装置は、1個あるいは2個の画像表示素子3、3L、3Rに表示された画像を両眼で空中に融像して拡大観察するものとして説明してきたが、その代わりに、他の光学系によって結像された空中像を両眼で空中に融像して拡大観察する両眼画像表示装置としても構成することもできる。図20に、図2に示すような形態を用いて、双眼実体観察装置として構成する例を示す。立体物Oは左右の瞳36L、36Rを持つ対物レンズ35を経て、同じ像面3’上に左右の空中像として結像される。その左右の空中像は、例えば実施例1に示したような偏心プリズム10からなるリレー光学系31と接眼光学系32とから構成された本発明の光学系を経て、例えば接眼光学系32上に重畳して結像され、それぞれの光束は左右の射出瞳1L、1Rに別々に入射するので、この射出瞳1L、1Rに両眼を位置させることにより、立体物Oの拡大立体像を観察することができるようになる。
【0121】
なお、本発明の両眼画像表示装置のリレー光学系に用いる偏心プリズム光学系としては、以上の実施例1〜3で用いたタイプ及び図21に示した内部反射回数2〜3回のタイプのプリズムに限定されず、他のタイプの偏心プリズム単体あるいはそれらの偏心プリズムの組み合わせからなる光学系を用いることができる。
【0122】
以上の本発明の両眼画像表示装置は例えば次のように構成することができる。
【0123】
〔1〕 画像表示素子に表示された画像又は他の光学系によって結像された空中像を物点としてこれを投影するリレー光学系と、前記リレー光学系からの光束を観察者の眼に向って収束する収束作用を有する接眼光学系とを有する画像表示装置において、
前記リレー光学系は、前記画像表示素子に表示された画像又は前記空中像を物点としてその物点から発する光束を2つの光路に分割すると共に、その2つの光路上に左右の射出瞳を形成する光学系からなり、
前記接眼光学系は、前記リレー光学系で分割された2つの光路を観察者両眼に対応する左右の射出瞳に導くと共に、前記リレー光学系によって形成された左右の射出瞳を観察者両眼に対応する左右の射出瞳位置に投影する少なくとも正のパワーを有し、
前記接眼光学系から観察者両眼に対応する左右の射出瞳に導かれる2つの光路の光軸は、前記接眼光学系より前記観察者両眼側で交差するように配置されていることを特徴とする両眼画像表示装置。
【0124】
〔2〕 前記リレー光学系は、前記画像表示素子に表示された画像又は他の光学系によって結像された空中像の像を前記接眼光学系近傍に結像するように構成されていることを特徴とする上記1記載の両眼画像表示装置。
【0125】
〔3〕 前記接眼光学系近傍に指向性の拡散性を持つ光学面が配置されていることを特徴とする上記2記載の両眼画像表示装置。
【0126】
〔4〕 前記リレー光学系による左右の射出瞳各々の形が左右に長い楕円であり、前記指向性の拡散性を持つ光学面がその楕円の長軸に直交する上下方向のみに拡散作用を有する光学面であることを特徴とする上記3記載の両眼画像表示装置。
【0127】
〔5〕 前記リレー光学系は、屈折率(n)が1よりも大きい(n>1)媒質で形成された偏心プリズムを有し、その偏心プリズムが、前記物点から発せられた光束をプリズム内に入射する入射面と、その光束をプリズム内で反射する少なくとも1つの反射面と、光束をプリズム外に射出する射出面とを有し、かつ、少なくとも1つの回転非対称面を有し、少なくとも1つの光学作用面は隣接する少なくとも2つの面からなる不連続面で構成され、他の光学作用面は分割された少なくとも2つの光路内に共通に配置されてなることを特徴とする上記1から4の何れか1項記載の両眼画像表示装置。
【0128】
〔6〕 前記偏心プリズムが、2つの反射面を備え、入射面と第1反射面と第2反射面と射出面からなり、入射面と第1反射面とを結ぶ光路が第2反射面と射出面とを結ぶ光路とプリズム内で交差するようになっていることを特徴とする上記5記載の両眼画像表示装置。
【0129】
〔7〕 前記偏心プリズムが、3つの反射面を備え、その内の第3反射面が前記画像表示素子又は前記空中像からの光を入射させる入射面を兼用した面にて形成され、第1反射面が射出面を兼用した面にて形成されていることを特徴とする上記5記載の両眼画像表示装置。
【0130】
〔8〕 前記偏心プリズムが、2つの反射面を備え、入射面と、射出面を兼用した第1反射面と、第2反射面とからなることを特徴とする上記5記載の両眼画像表示装置。
【0131】
〔9〕 前記偏心プリズムが、2つの反射面を備え、入射面を兼用した第2反射面と、第1反射面と、射出面とからなることを特徴とする上記5記載の両眼画像表示装置。
【0132】
〔10〕 前記偏心プリズムは、対称面を1面のみ有する自由曲面からなり、前記不連続面以外のプリズムを構成する各面は略同一面内の対称面を有していることを特徴とする上記5から9の何れか1項記載の両眼画像表示装置。
【0133】
〔11〕 前記接眼光学系は、少なくとも1つの回転非対称面を有することを特徴とする上記1から10の何れか1項記載の両眼画像表示装置。
【0134】
〔12〕 前記接眼光学系は、反射光学系からなることを特徴とする上記1から11の何れか1項記載の両眼画像表示装置。
【0135】
〔13〕 前記接眼光学系は、フレネル反射面を有することを特徴とする上記12記載の両眼画像表示装置。
【0136】
〔14〕 前記接眼光学系は、屈折光学系からなることを特徴とする上記1から11の何れか1項記載の両眼画像表示装置。
【0137】
〔15〕 前記接眼光学系は、フレネル透過面を有することを特徴とする上記14記載の両眼画像表示装置。
【0138】
〔16〕 前記接眼光学系は、回折光学系からなることを特徴とする上記1から11の何れか1項記載の両眼画像表示装置。
【0139】
〔17〕 画像表示素子に表示された画像又は他の光学系によって結像された空中像を物点としてこれを投影するリレー光学系と、前記リレー光学系からの光束を観察者の眼に向って収束する収束作用を有する接眼光学系とを有する画像表示装置において、
前記画像表示素子は一対の画像表示素子からなり、前記空中像は並列に結像された一対の空中像からなり、
前記リレー光学系は、前記画像表示素子に表示された一対の画像又は前記並列された一対の空中像各々を物点としてそれら物点から発する光束を別々の光路に導くと共に、その2つの光路上に左右の射出瞳を形成する光学系からなり、
前記接眼光学系は、前記リレー光学系を経た2つの光路を観察者両眼に対応する左右の射出瞳に導くと共に、前記リレー光学系によって形成された左右の射出瞳を観察者両眼に対応する左右の射出瞳位置に投影する少なくとも正のパワーを有し、
前記接眼光学系から観察者両眼に対応する左右の射出瞳に導かれる2つの光路の光軸は、前記接眼光学系より前記観察者両眼側で交差するように配置されていることを特徴とする両眼画像表示装置。
【0140】
〔18〕 前記リレー光学系は、前記一対の画像表示素子に表示された画像又は前記並列に結像された一対の空中像の像を前記接眼光学系近傍に結像するように構成されていることを特徴とする上記17記載の両眼画像表示装置。
【0141】
〔19〕 前記接眼光学系近傍に指向性の拡散性を持つ光学面が配置されていることを特徴とする上記18記載の両眼画像表示装置。
【0142】
〔20〕 前記リレー光学系による左右の射出瞳各々の形が左右に長い楕円であり、前記指向性の拡散性を持つ光学面がその楕円の長軸に直交する上下方向のみに拡散作用を有する光学面であることを特徴とする上記19記載の両眼画像表示装置。
【0143】
〔21〕 前記リレー光学系は、屈折率(n)が1よりも大きい(n>1)媒質で形成された一対の偏心プリズムを有し、各偏心プリズムは、対応する画像表示素子又は空中像から射出された光束をプリズム内に入射する入射面と、その光束をプリズム内で反射する少なくとも1つの反射面と、光束をプリズム外に射出する射出面とを有し、その少なくとも1つの反射面が光束にパワーを与える回転非対称面からなることを特徴とする上記17から20の何れか1項記載の両眼画像表示装置。
【0144】
〔22〕 前記偏心プリズムが、2つの反射面を備え、入射面と第1反射面と第2反射面と射出面からなり、入射面と第1反射面とを結ぶ光路が第2反射面と射出面とを結ぶ光路とプリズム内で交差するようになっていることを特徴とする上記21記載の両眼画像表示装置。
【0145】
〔23〕 前記偏心プリズムが、3つの反射面を備え、その内の第3反射面が対応する画像表示素子又は空中像からの光を入射させる入射面を兼用した面にて形成され、第1反射面が射出面を兼用した面にて形成されていることを特徴とする上記21記載の両眼画像表示装置。
【0146】
〔24〕 前記偏心プリズムが、2つの反射面を備え、入射面と、射出面を兼用した第1反射面と、第2反射面とからなることを特徴とする上記21記載の両眼画像表示装置。
【0147】
〔25〕 前記偏心プリズムが、2つの反射面を備え、入射面を兼用した第2反射面と、第1反射面と、射出面とからなることを特徴とする上記21記載の両眼画像表示装置。
【0148】
〔26〕 前記偏心プリズムは、対称面を1面のみ有する自由曲面からなり、前記不連続面以外のプリズムを構成する各面は略同一面内の対称面を有していることを特徴とする上記21から25の何れか1項記載の両眼画像表示装置。
【0149】
〔27〕 前記接眼光学系は、少なくとも1つの回転非対称面を有することを特徴とする上記21から26の何れか1項記載の両眼画像表示装置。
【0150】
〔28〕 前記接眼光学系は、反射光学系からなることを特徴とする上記21から27の何れか1項記載の両眼画像表示装置。
【0151】
〔29〕 前記接眼光学系は、フレネル反射面を有することを特徴とする上記28記載の両眼画像表示装置。
【0152】
〔30〕 前記接眼光学系は、屈折光学系からなることを特徴とする上記21から27の何れか1項記載の両眼画像表示装置。
【0153】
〔31〕 前記接眼光学系は、フレネル透過面を有することを特徴とする上記30記載の両眼画像表示装置。
【0154】
〔32〕 前記接眼光学系は、回折光学系からなることを特徴とする上記21から27の何れか1項記載の両眼画像表示装置。
【0155】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明により、両眼で立体映像等として観察可能で、小型で部品点数の少なく携帯可能な両眼画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両眼画像表示装置の基本形態を示す模式的斜視図である。
【図2】リレー光学系を単一の偏心プリズムから構成する場合の両眼画像表示装置の構成を示す模式的斜視図である。
【図3】リレー光学系を一対の偏心プリズムから構成する場合の両眼画像表示装置の構成を示す模式的斜視図である。
【図4】リレー光学系を構成する単一の偏心プリズムの構成を示す模式的斜視図である。
【図5】左右に長い楕円にして形成される射出瞳を示す図である。
【図6】接眼光学系に配置される拡散性の光学面の拡散性を説明するための図である。
【図7】手持ちビュワータイプの形態に構成された本発明の両眼画像表示装置を示す模式的斜視図である。
【図8】本発明の実施例1のY−Z平面に投影した片方の光学系の光路図である。
【図9】実施例1のX−Z平面に投影した片方の光学系の光路図である。
【図10】実施例1の両側の光学系のX−Z平面に投影した主光線のみの光路図である。
【図11】図10の画像表示素子、リレー光学系の偏心プリズム近傍の拡大図である。
【図12】実施例2のY−Z平面に投影した片方の光学系の主光線のみの光路図である。
【図13】実施例2のX−Z平面に投影した片方の光学系の主光線のみの光路図である。
【図14】実施例2の両側の光学系のX−Z平面に投影した主光線のみの光路図である。
【図15】実施例3のY−Z平面に投影した片方の光学系の主光線のみの光路図である。
【図16】実施例3のX−Z平面に投影した片方の光学系の主光線のみの光路図である。
【図17】実施例3の両側の光学系のX−Z平面に投影した主光線のみの光路図である。
【図18】図17の画像表示素子、リレー光学系の偏心プリズム近傍の拡大図である。
【図19】実施例1の片側の光学系の横収差を示す図である。
【図20】本発明に基づき双眼実体観察装置として構成する例を示す光路図である。
【図21】本発明の両眼画像表示装置のリレー光学系に使用可能な偏心プリズムのいくつかの例を示す図である。
【符号の説明】
1L、1R…射出瞳
2L、2R…光軸
3、3L、3R…画像表示素子
3’…像面
10、10L、10R…偏心プリズム
11…第1面
12…第2面
13…第3面
14…第4面
14L、14R…不連続面を構成する光学面
20…フレネル反射鏡
21…接眼光学系の射出瞳側の透過面
22…接眼光学系の反対側のフレネル反射面
30…表示装置本体
31…リレー光学系
32…接眼光学系
33…反射面(平面鏡)
34…操作ボタン
35…対物レンズ
36L、36R…瞳
P…左右光軸の交差点
O…立体物
Claims (4)
- 画像表示素子に表示された画像又は他の光学系によって結像された空中像を物点としてこれを投影するリレー光学系と、前記リレー光学系からの光束を観察者の眼に向って収束する収束作用を有する接眼光学系とを有する画像表示装置において、
前記リレー光学系は、プリズム部材を有し、前記画像表示素子に表示された画像又は前記空中像を物点としてその物点から発する光束を2つの光路に分割すると共に、その2つの光路上に左右の射出瞳を形成し、
前記プリズム部材の少なくとも1つの光学作用面は、隣接する2つの面からなる不連続面で構成され、
前記プリズム部材の少なくとも1つの光学作用面は、偏心によって発生する収差を補正する回転非対称面で構成され、
前記接眼光学系は、前記リレー光学系で分割された2つの光路を観察者両眼に対応する左右の射出瞳に導くと共に、前記リレー光学系によって形成された左右の射出瞳を観察者両眼に対応する左右の射出瞳位置に投影する少なくとも正のパワーを有し、
前記接眼光学系から観察者両眼に対応する左右の射出瞳に導かれる2つの光路の光軸は、前記接眼光学系より前記観察者両眼側で交差するように配置されていることを特徴とする両眼画像表示装置。 - 前記リレー光学系は、前記画像表示素子に表示された画像又は他の光学系によって結像された空中像の像を前記接眼光学系近傍に結像するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の両眼画像表示装置。
- 前記接眼光学系近傍に指向性の拡散性を持つ光学面が配置されていることを特徴とする請求項2記載の両眼画像表示装置。
- 前記リレー光学系による左右の射出瞳各々の形が左右に長い楕円であり、前記指向性の拡散性を持つ光学面がその楕円の長軸に直交する上下方向に拡散作用を持ち、左右方向にはほとんど拡散作用を持たない光学面であることを特徴とする請求項3記載の両眼画像表示装置。
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