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JP4849425B2 - インキ補給装置 - Google Patents
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JP4849425B2 - インキ補給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、孔版印刷装置のインキ溜り部内のインキ量が最適な範囲に維持されるようにインキ溜り部内へのインキの補給を自動的に行うインキ補給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
版胴を用いた孔版印刷装置では、版胴内に設けられたインキ溜り部に溜められているインキを版胴の外周面に巻き付けられたマスタの穿孔部分から滲み出させ、その滲み出たインキを印刷用紙に転移させることにより印刷を行っている。インキ溜り部へのインキの補給は、インキ溜り部内のインキ量が所定量まで減少したときに、インキポンプが駆動されて自動的に行われる。
【0003】
ここで、インキ溜り部内のインキ量が所定量まで減少したことの検知は、特開昭62−146632号公報等に記載されているように、インキ溜り部内のインキに差し込まれることによりそのインキ量に相当するインキの静電容量を検知する検知電極を備えたインキ量検知機構を用いて行われている。そして、インキ溜り部内のインキ量は、或る最適な範囲内に保たれるようになっている。
【0004】
しかし、温度や湿度などの周囲環境の変化、インキ自体の経時変化、インキの種類等により、インキの単位量当たりの静電容量が異なり、インキ量検知機構による検知数値が同じであっても、インキ溜り部内のインキ量が異なるという事態が発生する。
【0005】
具体的には、インキの単位量当たりの静電容量が大きい場合には、インキ量検知機構により検知された数値が高くても、インキ溜り部内のインキ量は少なく、その状態で印刷を行った場合にインキ不足状態となって印刷画像がかすれるという問題が発生する。
【0006】
その逆に、インキの単位量当たりの静電容量が少ない場合には、インキ量検知機構により検知された数値が低いにも拘わらずインキ溜り部内には十分なインキ量があり、十分なインキ量があるにも拘わらずインキの補給が行われ、インキ溜り部内ではインキが過剰状態となり、過剰状態となったインキの一部がインキ溜り部から溢れ出し、溢れ出したインキにより孔版印刷装置やその孔版印刷装置が設置されている床面等が汚されるという問題が発生する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような問題に対し、インキ溜り部内へインキを補給するときのインキ量を多めの値に設定することにより、インキ溜り部内のインキが不足状態となることにより発生する印刷画像のかすれを抑えることができる。しかし、温度や湿度などの周囲環境の変化、インキ自体の経時変化、インキの種類等の各種条件が重なることにより、印刷画像のかすれが発生することがありえる。
【0008】
さらに、インキ溜り部内へのインキの補給を多めに設定しておくことにより、インキ溜り部内へのインキの過剰供給によるインキの溢れ出しは発生しやすくなる。
【0009】
インキ溜り部からのインキの溢れ出しを防止するため、インキ量を検知する光学式センサを設けたものも知られているが(特開昭60−147382号公報参照)、このような光学式センサは一度インキで汚れてしまう清掃しなければならず、また、インキの飛散により汚れることもあり、清掃などのメンテナンスが煩雑であるとともに信頼性の高い検知精度を確保できない。
【0010】
そこで本発明は、温度や湿度などの周囲環境が変化した場合、インキ自体が経時変化した場合、インキの種類が異なる場合等において、インキ溜り部のインキ量を常に最適な量に維持することができるインキ補給装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、軸線回りに回転駆動される版胴内に形成されたインキ溜り部内のインキ量が所定量以下に減少したときにインキポンプを駆動させて前記インキ溜り部内へインキを補給するインキ補給装置において、前記インキ溜り部内に配置されてこのインキ溜り部内のインキに差し込まれることによりこのインキ溜り部内のインキ量に相当するインキの静電容量を検知する検知電極と、前記検知電極の位置を上下方向へ可変させる上下位置可変機構と、を有する。
【0012】
したがって、温度や湿度などの周囲環境の変化、インキ自体の経時変化、インキの種類等により、インキの単位量当たりの静電容量が異なる場合には、それに応じて検知電極の位置を上下位置可変機構により上下方向へ可変させる。具体的には、インキの単位量当たりの静電容量が大きくなると予測できた場合には、検知電極を上方へ移動させ、或る所定量のインキがインキ溜り部内に存在する状態における検知電極とインキとの接触面積を小さくし、検知電極で検知される数値を低くする。その逆にインキの単位量当たりの静電容量が小さくなると予測できた場合には、検知電極を下方へ移動させ、或る所定量のインキがインキ溜り部内に存在する状態における検知電極とインキとの接触面積を大きくし、検知電極で検知される数値を大きくする。そして、上下方向へ移動された検知電極による検知結果に応じて、インキの補給が行われる。このようにして、必要に応じて検知電極を上下方向へ可変させることにより、温度や湿度などの周囲環境の変化、インキ自体の経時変化、インキの種類等により、インキの単位量当たりの静電容量が異なる場合であっても、インキ溜り部内のインキ量を常に最適な範囲内に維持することができるようになり、インキ溜り部内のインキ量が不足したことによる印刷画像のかすれ、インキ溜り部内のインキ量が増え過ぎたことによるインキの溢れ出しを防止できる。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のインキ補給装置において、前記検知電極の上下位置可変に関する必要なデータが入力される入力操作部と、前記上下位置可変機構の一部であるアクチュエータと、前記入力操作部から入力されたデータに応じて前記アクチュエータを駆動させる上下駆動手段と、を有する。
【0014】
したがって、検知電極の上下位置可変に関する必要なデータが入力操作部から入力されると、そのデータに応じて上下駆動手段によりアクチュエータが駆動され、検知電極が自動的に上下方向へ移動される。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のインキ補給装置において、前記入力操作部から入力されるデータは、使用するインキの静電容量の特性値である。
【0016】
したがって、使用するインキの静電容量の特性値が入力されることにより、その入力値に応じて上下駆動手段によりアクチュエータが駆動され、検知電極が上下方向へ移動される。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項1記載のインキ補給装置において、周囲環境を検知する周囲環境検知部と、前記上下位置可変機構の一部であるアクチュエータと、前記周囲環境検知部で検知された環境情報に応じて前記アクチュエータを駆動させる上下駆動手段と、を有する。
【0018】
したがって、周囲環境が周囲環境検知部で検知されると、検知された環境情報に応じて上下駆動手段によりアクチュエータが駆動され、検知電極が上下方向へ移動される。例えば、検知された環境情報がインキの単位量当たりの静電容量を大きくするものである場合には、検知電極は上方へ移動され、検知された環境情報がインキの単位量当たりの静電容量を小さくするものである場合には、検知電極は下方へ移動される。
【0019】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のインキ補給装置において、インキを収容したインキ容器に表示されているインキ情報を検知するインキ情報検知部と、前記上下位置可変機構の一部であるアクチュエータと、前記インキ情報検知部で検知されたインキ情報に応じて前記アクチュエータを駆動させる上下駆動手段と、を有する。
【0020】
したがって、インキ容器に表示されているインキ情報がインキ情報検知部で検知されると、検知されたインキ情報に応じて上下駆動手段によりアクチュエータが駆動され、検知電極が上下方向へ移動される。例えば、インキ情報に基づいてそのインキの単位量当たりの静電容量が大きいことがわかった場合には、検知電極は上方へ移動され、インキ情報に基づいてそのインキの単位量当たりの静電容量が小さいことがわかった場合には、検知電極は下方へ移動される。また、インキ容器に表示されているインキ情報は、数字、色、文字、バーコードなどにより表示されている。
【0023】
【発明の実施の形態】
1の実施の形態を図1ないし図8に基づいて説明する。図1は孔版印刷装置の内部構造を示す縦断正面図、図2はその一部であるインキ補給装置の部分を拡大して示す縦断正面図、図3はその側面図である。この孔版印刷装置は、画像読取部1、製版部2、印刷部3、排版部4、給紙部5、排紙部6等から構成されている。
【0024】
画像読取部1は、コンタクトガラス上に位置する原稿の画像を光学的に読み取る。
【0025】
製版部2は、ロール状態から引き出されたマスタ原紙7を加熱溶融穿孔することにより画像読取部1で読み取った原稿の画像データに応じた穿孔画像を形成するサーマルヘッド8、マスタ原紙7をサーマルヘッド8に押し付けるプラテン9、穿孔画像が形成されたマスタ原紙7を所定長さにカットするカッタ10等から構成されている。穿孔画像が形成されたマスタ原紙7がカッタ10で所定長さにカットされることによりマスタ(図示せず)が作成される。
【0026】
印刷部3は、軸線回りに回転駆動されてその外周面にマスタが巻き付けられる多孔性で円筒状の版胴11、版胴11の外周面に接離する位置へ移動自在なプレスローラ12、版胴11の内部に形成されたインキ溜り部13、インキ溜り部13内へインキを自動的に補給するインキ補給装置14等により構成されている。
【0027】
排版部4は、印刷が終了して不要になった使用済みのマスタを版胴11の外周面から剥がして収納するところであり、マスタを版胴11の外周面から剥がす剥がし機構15と、版胴11から剥がされたマスタを収納する収納箱16とにより構成されている。
【0028】
給紙部5は、印刷部3へ給紙される印刷用紙17がセットされるところであり、排紙部6は、印刷が終了した印刷用紙17が排紙されるところである。
【0029】
インキ溜り部13は、版胴11内にこの版胴11の軸線と平行な軸線をもって配置されたインキローラ18とドクターローラ19とにより挟まれて形成された楔状空間である。
【0030】
インキ補給装置14は、インキが収容されたインキ容器20、インキ容器20内のインキを吸引してそのインキをインキ溜り部13内へ補給するインキポンプ21、インキ溜り部13内へ補給されるインキが流れるインキ補給配管22、インキ溜り部13内のインキに差し込まれることによりそのインキ量に相当するインキの静電容量を検知する検知電極23と、検知電極23の位置を上下方向へ可変させる上下位置可変機構24等により構成されている。
【0031】
検知電極23は、この検知電極23で検知した静電容量からインキ量を検知するインキ検知回路(図示せず)に接続されている。これらの検知電極23及びインキ検知回路は、特開昭62−146632号公報、実開昭63−49964号公報等に記載されている公知のものと同じ構造であり、詳しい説明は省略するが、このインキ溜り部13内のインキ量が所定量まで減少したことが検知電極23で検知したインキの静電容量に基づいてインキ検知回路で検知されると、インキ検知回路からインキポンプ21に対して駆動信号が出力され、インキ溜り部13内へのインキの補給が行われる。
【0032】
上下位置可変機構24は、上下方向へスライド自在に保持されている平板ギア25と、この平板ギア25と常時噛み合う位置に配置されたギア26と、一端にギア26が固定された回転軸27と、回転軸27の他端に固定されてこのギア26を回転操作する操作部28とにより構成されている。平板ギア25の下端部に検知電極23が固定され、この検知電極23は、操作部28を回転操作してギア26を回すことにより平板ギア25と一体に上下方向へスライドする。
【0033】
このような構成において、図4は、インキ溜り部13内のインキ量が所定量まで減少したとき(a)、インキの補給が行われ、インキ溜り部13内のインキ量が増えることを示している(b)。即ち、インキ溜り部13内のインキ量が図4(a)に示す所定量まで減少したとき、検知電極23からのインキの静電容量の検知結果に基づきインキポンプ21が駆動され、インキ溜り部13内へインキが補給される。
【0034】
図5は、インキ溜り部13内のインキ量が所定量まで減少しても(a)、インキの補給が行われず、インキ溜り部13内のインキ量がさらに減少し(b)、その後にインキの補給が行われてインキ溜り部13内のインキ量が増えることを示している(c)。なお、インキ補給が行われた直後のインキ量を比較すると、図4(b)と図5(c)とでは図4(b)のほうが多くなっている。これは、図4のインキに比べ図5のインキは、インキの静電容量が大きいためである。
【0035】
ここで、図5に示したように、インキ溜り部13内のインキ量が所定量まで減少してもインキの補給が行われない理由は、温度や湿度などの周囲環境の変化、インキ自体の経時変化(含有水分量の変化等)、インキの種類等により、インキの単位量当たりの静電容量が大きくなったためである。インキの単位量当たりの静電容量が大きくなると、インキ量が所定量まで減少しても(図5(a)に示す量まで減少しても)、検知電極23が検知する静電容量の値は大きいので、インキ溜り部13内のインキ量が所定量まで減少していないと判断される。そして、図5(b)に示すようにインキ溜り部13内のインキ量が著しく減少した状態で印刷が行われることにより、印刷画像のかすれが発生する。
【0036】
そこで、温度や湿度などの周囲環境の変化、インキ自体の経時変化、インキの種類等により、インキの単位量当たりの静電容量が大きくなると予測できた場合には、操作部28を回すことにより、図6に示すように検知電極23を上方へ移動させる。検知電極23を上方へ移動させることにより、図6(a)に示すようにインキ溜り部13内のインキ量が所定量(図4(a)、図5(a)で示したインキ量と同じインキ量)まで減少したとき、検知電極23がインキと接触している面積が図4(a)、図5(a)に示している検知電極23より少なくなる。但し、図6(a)に示した検知電極23が検知する静電容量の値と、図4(a)に示す検知電極23が検知する静電容量の値とは同じになり、図6(b)に示すようにインキの補給が行われる。インキの補給が行われた直後における図6(b)に示すインキ量と図4(b)に示すインキ量とは同じである。これにより、図5(b)に示したようにインキ溜り部13内のインキ量が著しく減少することが防止され、印刷画像のかすれが防止される。
【0037】
図7は、インキ溜り部13内のインキ量が所定量(図4(a)に示したインキ量)まで減少するまえの(a)の段階でインキ補給が行われ、インキ溜り部13内のインキ量が大幅に増えることを示している(b)。
【0038】
ここで、図7に示したように、インキ溜り部13内のインキ量が所定量まで減少する前にインキの補給が行われる理由は、温度や湿度などの周囲環境の変化、インキ自体の経時変化、インキの種類等により、インキの単位量当たりの静電容量が小さくなったためである。インキの単位量当たりの静電容量が小さくなると、インキ量が所定量まで減少する前にインキ溜り部13内のインキ量が所定量まで減少したものと判断される。そして、インキ溜り部13内のインキ量が所定量に減少する前にインキの補給が行われることにより、インキ溜り部13内のインキ量は図7(b)に示すように著しく増加し、インキ溜り部13からのインキの溢れ出しが発生しやすくなる。
【0039】
そこで、温度や湿度などの周囲環境の変化、インキ自体の経時変化、インキの種類等により、インキの単位量当たりの静電容量が小さくなると予測できた場合には、操作部28を回すことにより、図8に示すように検知電極23を下方へ移動させる。検知電極23を下方へ移動させることにより、検知電極23がインキと接触する面積が大きくなるので、図8(a)に示すように、インキ溜り部13内のインキ量が所定量(図4(a)で示したインキ量と同じインキ量)まで減少したとき、図8(a)に示した検知電極23と図4(a)に示した検知電極23とが検知するインキの静電容量の値が同じになり、図8(b)に示すようにインキの補給が行われる。これにより、図7(b)で示したようにインキ溜り部13内にインキが過剰に補給されることが防止され、インキ溜り部13からのインキの溢れ出しが防止される。
【0040】
また、印刷がインキ溜り部13の端部に対向する位置に偏っていたり、インキ溜り部13の端部に対向する位置でベタ印刷が連続する場合には、検知電極23を上方へ移動させることにより、インキ溜り部13内のインキ量を図7(b)に示すように大幅に増加させることができる。このようにインキ溜り部13内のインキ量を増加させることにより、インキ溜り部13内におけるインキの横方向への移動が促進される。このため、インキ溜り部13の端部でのインキの消費量が増大する場合には、インキ溜り部13の端部へのインキの横移動をスムーズに行わせることができ、インキ溜り部13の端部に対向する位置での印刷画像のかすれを防止することができる。
【0041】
つぎに、第2の実施の形態を図9ないし図15に基づいて説明する。なお、図1ないし図8において説明した部分と同じ部分は同じ符号で示し、説明も省略する(以下の各実施の形態においても同じ)。本実施の形態の基本的構造は第1の実施の形態と同じあり、異なる点は、上下位置可変機構24の一部としてアクチュエータである駆動モータ29を設け、この駆動モータ29の駆動力で検知電極23を上下方向へスライドさせる点である。駆動モータ29の回転軸29aにギア26が連結されている。
【0042】
図11は、本実施の形態の孔版印刷装置の制御系の電気的接続を示すブロック図である。この制御系は、図示しないCPU及びメモリからなるマイクロコンピュータ構成の制御部30を主要な構成要素として備え、この制御部30に、画像読取部1、製版部2、印刷部3、排版部4、給紙部5、メインスイッチ31、入力操作部である操作パネル32、周囲環境検知部33、インキ情報検知部34、駆動モータ29が接続されている。
【0043】
操作パネル32には、テンキーや各種のファンクションキー及び表示部などが設けられ、ファンクションキーの1つを操作することにより、使用するインキの静電容量の特性値、例えば、そのインキの単位量当たりの静電容量値などを入力することができる。操作パネル32からの入力されたデータは、制御部30へ入力される。
【0044】
周囲環境検知部33は、その孔版印刷装置が設置されている周囲の環境、例えば、温度や湿度などを検知する。周囲環境検知部33で検知された温度や湿度の環境情報は、制御部30へ入力される。
【0045】
インキ情報検知部34は、インキ容器20に表示されているインキ情報を検知する。インキ情報検知部34で検知されたインキ情報は、制御部30へ入力される。インキ容器に表示されているインキ情報とは、印刷時に検知電極23の上下位置をどの位置へ移動させればよいかということに関係する情報であり、数字、色、文字、バーコードなどにより表示されている。
【0046】
さらに、制御部30内のメモリの一部は、版胴11の外周面に巻き付けられているマスタの製版に用いられた画像データを記憶する画像データ記憶部として機能する。
【0047】
制御部30は、操作パネル32から入力されたデータに応じて駆動モータ29を駆動させる上下駆動手段、周囲環境検知部33で検知された環境情報に応じて駆動モータ29を駆動させる上下駆動手段、インキ情報検知部34で検知されたインキ情報に応じて駆動モータ29を駆動させる上下駆動手段、メモリ内に記憶されている画像データに応じて駆動モータ29を駆動させる上下駆動手段としての機能を実行する。
【0048】
このような構成において、図12のフローチャートは、操作パネル32からインキ特性値を入力した場合における上下駆動手段の機能の実行について説明するフローチャートである。インキの静電容量の特性値が入力されことを検知すると(ステップS1)、その静電容量の特性値に応じて、制御部30内のメモリに記憶されている静電容量の特性値と検知電極23の最適位置との関係を示すテーブルから検知電極23の移動目標となる上下方向の高さ位置が決定され(ステップS2)、検知電極23の現在位置と移動目標となる高さ位置とから駆動モータ29を駆動させるために必要なパルス数が決定され(ステップS3)、そのパルス数に応じて駆動モータ29が駆動されることにより上下駆動手段が実行され(ステップS4)、検知電極23が移動目標とされた高さ位置へ移動する。
【0049】
図13のフローチャートは、周囲環境検知部33が温度や湿度等の周囲環境を検知した場合における上下駆動手段の機能の実行について説明するフローチャートである。周囲環境が検知されると(ステップS11)、その周囲環境に応じて、制御部30内のメモリに記憶されている周囲環境と検知電極23の最適位置との関係を示すテーブルから検知電極23の移動目標となる上下方向の高さ位置が決定され(ステップS12)、検知電極23の現在位置と移動目標となる高さ位置とから駆動モータ29を駆動させるために必要なパルス数が決定され(ステップS13)、そのパルス数に応じて駆動モータ29が駆動されることにより上下駆動手段が実行され(ステップS14)、検知電極23が移動目標となる位置へ移動する。
【0050】
図14のフローチャートは、インキ情報検知部34がインキ容器20に表示されているインキ情報を検知した場合における上下駆動手段の機能の実行について説明するフローチャートである。インキ容器20のインキ情報が検知されると(ステップS21)、そのインキ情報に応じて、制御部30内のメモリに記憶されているインキ情報と検知電極23の最適位置との関係を示すテーブルから検知電極23の移動目標となる上下方向の高さ位置が決定され(ステップS22)、検知電極23の現在位置と移動目標となる高さ位置とから駆動モータ29を駆動させるために必要なパルス数が決定され(ステップS23)、そのパルス数に応じて駆動モータ29が駆動されることにより上下駆動手段が実行され(ステップS24)、検知電極23が移動目標となる位置へ移動する。
【0051】
図15のフローチャートは、マスタを製版するときに使用されたマスタの画像データに応じた上下駆動手段の機能の実行について説明するフローチャートである。画像データが検知されると(ステップS31)、その画像データに応じて、制御部30内のメモリに記憶されているいくつかの種類に分類された画像データと検知電極23の最適位置との関係を示すテーブルから検知電極23の移動目標となる上下方向の高さ位置が決定され(ステップS32)、検知電極23の現在位置と移動目標となる高さ位置とから駆動モータ29を駆動させるために必要なパルス数が決定され(ステップS33)、そのパルス数に応じて駆動モータ29が駆動されることにより上下駆動手段が実行さ(ステップS34)、検知電極23が移動目標となる位置へ移動する。
【0052】
なお、本実施の形態では、検知電極23を上下方向へ移動されるアクチュエータの一例として駆動モータ29を例に挙げて説明したが、このアクチュエータは駆動モータ29に限られるものではなく、例えば、ソレノイドのようなものであってもよい。
【0053】
つぎに、第3の実施の形態を図16に基づいて説明する。本実施の形態では、支軸35の軸心回りに回動自在な支持部材36と、この支持部材36を支軸35の軸心回りに回動させる回動操作部(図示せず)とにより、検知電極23の位置を上下方向へ可変させる上下位置可変機構24aが構成されている。検知電極23は、支持部材36に固定されている。
【0054】
本実施の形態においては、回動操作部を操作して支持部材36を支軸35の軸心回りに回動させることにより、検知電極23の位置を上下方向へ可変することができる。なお、回動操作部に代えて、第2の実施の形態で説明したような上下駆動手段で駆動される駆動モータを設けてもよい。
【0055】
つぎに、第4の実施の形態を図17に基づいて説明する。本実施の形態では、一端が支軸37により支持され、他端が上下方向へ移動自在であるアーム38と、アーム38の他端に回動ピン39を介して回動自在に連結された支持部材40と、アーム38を支軸37の軸心回りに回動させる回動操作部(図示せず)とにより、検知電極23の位置を上下方向へ可変させる上下位置可変機構24bが構成されている。検知電極23は、支持部材40に固定されている。
【0056】
本実施の形態においては、回動操作部を操作して支持部材40を支軸37の軸心回りに回動させることにより、検知電極23の位置を上下方向へ可変することができる。なお、回動操作部に代えて、第2の実施の形態で説明したような上下駆動手段で駆動される駆動モータを設けてもよい。
【0057】
【発明の効果】
請求項1記載の発明のインキ補給装置によれば、必要に応じて検知電極の位置を上下位置可変機構により上下方向へ可変させることにより、温度や湿度などの周囲環境の変化、インキ自体の経時変化、インキの種類等により、インキの単位量当たりの静電容量が異なる場合であっても、インキ溜り部内のインキ量を常に最適な範囲に維持することができ、インキ溜り部内のインキ量が不足したことによる印刷画像のかすれ、インキ溜り部内のインキ量が増え過ぎたことによるインキ溜り部からのインキの溢れ出しを防止できる。
【0058】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載のインキ補給装置において、検知電極の上下位置可変に関する必要なデータが入力される入力操作部と、上下位置可変機構の一部であるアクチュエータと、入力操作部から入力されたデータに応じてアクチュエータを駆動させる上下駆動手段とを有するので、検知電極の上下位置可変に関する必要なデータを入力操作部から入力することにより、そのデータに応じて上下駆動手段によりアクチュエータを駆動させ、検知電極の上下方向の位置可変を自動的に行うことができる。
【0059】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載のインキ補給装置において、入力操作部から入力されるデータは、使用するインキの静電容量の特性値であるので、使用するインキの静電容量の特性値が入力されることにより、その入力値に応じて上下駆動手段によりアクチュエータを駆動させ、検知電極の上下方向の位置可変を自動的に行うことができ、使用するインキの静電容量の特性値が異なる場合であってもインキ溜り部内のインキ量を最適な範囲に維持することができる。
【0060】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載のインキ補給装置において、周囲環境を検知する周囲環境検知部と、上下位置可変機構の一部であるアクチュエータと、周囲環境検知部で検知された環境情報に応じてアクチュエータを駆動させる上下駆動手段とを有するので、周囲環境検知部で検知された環境情報に応じて検知電極を自動的に上下方向に位置可変することができ、周囲環境が変化した場合であってもインキ溜り部内のインキ量を最適な範囲に維持することができる。
【0061】
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載のインキ補給装置において、インキを収容したインキ容器に表示されているインキ情報を検知するインキ情報検知部と、上下位置可変機構の一部であるアクチュエータと、インキ情報検知部で検知されたインキ情報に応じてアクチュエータを駆動させる上下駆動手段とを有するので、インキ情報検知部で検知されたインキ情報に応じて検知電極を自動的に上下方向に位置可変することができ、インキの種類などが異なる場合であってもインキ溜り部内のインキ量を最適な範囲に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 1の実施の形態の孔版印刷装置の内部構造を示す縦断正面図である。
【図2】 その一部であるインキ補給装置の部分を拡大して示す縦断正面図である。
【図3】 その側面図である。
【図4】 インキ溜り部内のインキ量が所定量まで減少したときにインキの補給が行われることを示す説明図である。
【図5】 インキの単位量当たりの静電容量が大きいため、インキ溜り部内のインキ量が所定量まで減少してもインキの補給が行われず、さらに減少した後にインキの補給が行われることを示す説明図である。
【図6】 図5で説明した不都合に対処するため、検知電極を上方へ移動させることにより、インキ溜り部内のインキ量が所定量まで減少したときにインキの補給が行われるようにしたことを示す説明図である。
【図7】 インキの単位量当たりの静電容量が小さいため、インキ溜り部内のインキ量が所定量まで減少する前にインキの補給が行われ、インキ溜り部内のインキが過剰に供給された状態になることを示す説明図である。
【図8】 図7で説明した不都合に対処するため、検知電極を下方へ移動させることにより、インキ溜り部内のインキ量が所定量まで減少したときにインキの補給が行われるようにしたことを示す説明図である。
【図9】 2の実施の形態の孔版印刷装置の一部であるインキ補給装置の部分を示す縦断正面図である。
【図10】 その側面図である。
【図11】 孔版印刷装置の制御系の電気的接続を示すブロック図である。
【図12】 操作パネルからインキの静電容量の特性値を入力した場合の上下駆動手段の機能の実行について説明するフローチャートである。
【図13】 周囲環境検知部が温度や湿度等の周囲環境を検知した場合の上下駆動手段の機能の実行について説明するフローチャートである。
【図14】 インキ情報検知部がインキ容器に表示されているインキ情報を検知した場合の上下駆動手段の機能の実行について説明するフローチャートである。
【図15】 マスタを製版するときに使用されたマスタの画像データに応じた上下駆動手段の機能の実行について説明するフローチャートである。
【図16】 3の実施の形態の孔版印刷装置の一部であるインキ補給装置の部分を示す縦断正面図である。
【図17】 4の実施の形態の孔版印刷装置の一部であるインキ補給装置の部分を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
11 版胴
13 インキ溜り部
20 インキ容器
21 インキポンプ
23 検知電極
24,24a,24b 上下位置可変機構
29 アクチュエータ
32 入力操作部
33 周囲環境検知部
34 インキ情報検知部

Claims (5)

  1. 軸線回りに回転駆動される版胴内に形成されたインキ溜り部内のインキ量が所定量以下に減少したときにインキポンプを駆動させて前記インキ溜り部内へインキを補給するインキ補給装置において、
    前記インキ溜り部内に配置されてこのインキ溜り部内のインキに差し込まれることによりこのインキ溜り部内のインキ量に相当するインキの静電容量を検知する検知電極と、
    前記検知電極の位置を上下方向へ可変させる上下位置可変機構と、
    を有することを特徴とするインキ補給装置。
  2. 前記検知電極の上下位置可変に関する必要なデータが入力される入力操作部と、
    前記上下位置可変機構の一部であるアクチュエータと、
    前記入力操作部から入力されたデータに応じて前記アクチュエータを駆動させる上下駆動手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載のインキ補給装置。
  3. 前記入力操作部から入力されるデータは、使用するインキの静電容量の特性値であることを特徴とする請求項2記載のインキ補給装置。
  4. 周囲環境を検知する周囲環境検知部と、
    前記上下位置可変機構の一部であるアクチュエータと、
    前記周囲環境検知部で検知された環境情報に応じて前記アクチュエータを駆動させる上下駆動手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載のインキ補給装置。
  5. インキを収容したインキ容器に表示されているインキ情報を検知するインキ情報検知部と、
    前記上下位置可変機構の一部であるアクチュエータと、
    前記インキ情報検知部で検知されたインキ情報に応じて前記アクチュエータを駆動させる上下駆動手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載のインキ補給装置。
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