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JP4852963B2 - 伝送装置 - Google Patents
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Description

本発明は、ギガビットイーサネット(登録商標)信号(以下、ギガビットイーサ信号)やファイバチャネル信号など8B10B符号に基づき伝送される信号を複数多重する伝送装置に関するものである。
近年各家庭内へもインターネットを始めとするブロードバンド回線が普及し、IPトラフィックを中心として回線需要が増大しており、それに応じて、これまでWANの主流であったSONET/SDHやATMなどに代わり、高速で安価なギガビットイーサネット(登録商標)が急速に市場に普及している。
ギガビットイーサ信号は、オフィス内のLAN(Local Area Network)で広く使用されているファストイーサネット規格とOSI(Open Systems Interconnection)参照モデルにおける第2層(レイヤ2)で互換性のある規格であり、種別は大きく2つに分けられ、伝送媒体として光を使用する1000BASE-Xと伝送媒体としてカテゴリー5以上のUTPケーブルを使用する1000BASE-Tとがある。特に前者の1000BASE-Xは伝送距離の点で有利であることや、光素子も安価に入手可能であることから、アクセス面から幹線面に至るまで広く市場に普及している。
しかし一方では、こうした回線需要の増大に伴い、それらブロードバンド回線を伝送する為の光ファイバ芯線の枯渇化が叫ばれている、既存のギガビットイーサ信号で構築されたネットワークにおいては、1本の光ファイバに対して、ギガビットイーサ回線の数を如何に多く収容できるかが、支線面或いは幹線面における伝送装置の大きなテーマである。その為、伝送装置は様々な多重方法を駆使して回線収容効率を向上させて来た。しかし、それに加えてこれらの伝送装置は、保守運用上の観点から、伝送装置を導入後に既存のネットワークに与える影響がないような「トランスペアレントな伝送装置」である事が必要となっている。ここでトランスペアレントな伝送装置とは、収容するユーザ信号に変更を加えず多重伝送する伝送装置の事である。
従来のギガビットイーサ多重化装置は、既存技術であるSONET/SDH技術をベースとしたものであり、ギガビットイーサ信号を多重する際には、8B10B符号を一旦終端し、10ビットデータを8ビットデータに変換後、MACフレームを取り出し、IETF RFC1662、ITU-T X.86、ITU-T G.7041に規定される方法に従いMACフレームに対してデータの加工、カプセル化を施し、SONET/SDH信号へマッピングして多重する手法を採る事が規定されている。従来のギガビットイーサ多重化装置では、ギガビットイーサ信号を受信したところで8B10B符号が一旦終端されるので、クライアント装置間での8B10B符号を通過させることは出来ないという問題点があった。
この課題を解決する為、最近では、ITU-T G.7041では、8B10B符号に定義されるオーダセットなどの物理層の符号を終端せずに透過させる目的でGFP-T(Transparent Generic Framing Procedure)と呼ばれる手法も標準化された。本手法では、8ビットデータ列へ変換する際に、64ビット単位にオーダセット情報を含めて65ビットデータへ符号化する技術である「64B65B符号化」を実施し、オーダセットを透過的に伝送する事を目的としている。
しかしながら、本手法もやはり既存のSONET/SDH技術を前提としたものである為に、SONET/SDH処理を行う為の高価な部品や回路が必要となる事はもちろん、更に64B65B符号化、復号化を行う為の高価な部品や大規模な回路が必要となってしまうので、近年安価でかつフレキシブルな網を構成できる点でSONET/SDH網に変わって主流となっているギガビットイーサ網の利点を損なってしまう。
また、GFP-Tでは、8B10B符号で定義された各種オーダセットを新たな符号化、復号化技術を用いて実施しているに過ぎず、いくつかの情報は丸め込まれた形で伝送せざるを得ず、完全なトランスペアレンシを実現する手法ではない。例えば誤り数などは、「誤りがあった」という事実に変換されるため、どれ程の誤りが発生したかなどのレイヤ1の品質に関する情報は終端され、ここで消滅してしまい、レイヤ1装置の重要な役割である物理的な回線品質の担保と品質監視という機能が疎かになってしまう。
特開2003-32259号公報
従来のギガビットイーサ多重化装置を導入する際には、(1)オートネゴシエーションでユーザ装置間の最適な動作モードを自動的に決定できなくなる、(2)ユーザ装置間で障害情報をやり取り出来なくなる為、障害発生時の切替が正常に行われなくなる、(3)MACフレームのプリアンブルなどを独自機能に使用されている場合は、その機能が使用出来なくなる、といった制限を持っている。
(1)については、オートネゴシエーションが直接ルータ間でやり取りできれば自動的に最適な動作モードが決定されるはずであるにも関わらず、動作モードを保守者が手動で設定する必要がある。(2)については、何らかの代替手段を以って実現するか、更に上位レイヤでの自動切替機能を用いて実現するか、予備回線の必要のないネットワークでのみ導入などの制限を設ける必要がある。(3)については、独自機能を使用しないか、独自機能に代わる代替機能を具備した装置を導入するといった保守者に対して保守運用上の制約を強いる状況である。またネットワーク構成変更の際にはギガビットイーサ多重化装置を導入するにあたり、様々な影響の有無を事前に検討する必要があるなど、サービスの設備導入部門や保守部門に対し多大な稼動をかけてしまう場合があった。
本発明の課題は、上述したような回線需要の変動などに伴い発生するネットワークの構成変更の際に、ギガビットイーサ信号のコンフィグレーション・オーダセットなどの8B10B符号を終端することに伴う様々な保守運用上の制約やサービスへの影響を気にする事なく、フレキシブルに拡張可能なギガビットイーサ多重化装置を提供する事である。
上記課題を解決するため、本発明では従来のように8B10B符号を終端するのではなく、8B10B符号則を保存したままデータ長の調整(スタッフ同期化)を行った後、該8B10B符号をそのままインタリーブ多重、分離する手法を採る事とした。
具体的には、N個のギガビットイーサ信号を収容し多重分離するギガビットイーサ多重化装置に、ギガビットイーサ信号を収容するN個の低速側受信処理部と、8B10B符号同期を確立するN個の8B10B符号同期部と、N個の非同期信号をひとつの周波数に同期化するスタッフ同期化部と、N個の信号がどのポートで受信したデータであるのかを識別する為のポート識別子を挿入するポート識別子挿入部と、N個の同期化されたギガビットイーサ信号をインタリーブ多重し多重化信号を生成する多重処理部と、前記多重化信号を1.25×N Gbit/sのシリアルデータに変換し、光信号へ変換する高速側多重化信号送信部と、光信号に変換された多重化信号を受信し、パラレルデータへ展開する高速側多重化信号受信部と、インタリーブ多重された多重化信号をN個の信号に分離する分離処理部と、先に挿入されたポート識別子を分離し、N個のギガビットイーサ信号と各ポートとの対応付けを行い、それに基づきチャネル毎の振り分け処理を行うポート識別子分離部と、分離された前記N個の信号の8B10B符号同期パタンを検出しデータの並び替え処理を行うN個の8B10B符号同期部と、分離されたギガビットイーサ信号を1.25 Gbit/sのシリアル信号にし、接続されているユーザ装置へ送出する低速側送信処理部とを備えるようにしたものである。
特にスタッフ同期化部には、正スタッフや負スタッフを行う際に、8B10B符号のRD値の規則性に着目して、8B10B符号則違反(RD異常)が発生することなく正負スタッフ処理を実施する為の機能を有するスタッフ処理判定部と、RD異常を発生させない符号かどうかを確認する為のデータ検出部とを備え、8B10B符号を復号することなく、周波数f1〜fNを有するN個のギガビットイーサ信号を、8B10B符号のまま多重信号の周波数f0に同期化を行うようにしたものである。
本発明によれば、ギガビットイーサ多重化装置導入後も、ルータ同士が光ファイバで直結されていた時と同様に直接オートネゴシエーションをすることが可能となり、またMACフレームの一部であるプリアンブルやSFDをもそのまま通過させるトランスペアレントなギガビットイーサ多重化装置を提供する事が可能となる。
また、ギガビットイーサ信号などで使用されている8B10B符号を保存したまま多重分離するので、MACフレームはもちろんオートネゴシエーションにやり取りされる各装置の動作モードや障害情報を対向のユーザ装置へ透過的に転送する。このような多重方式は、物理的には1本の光ファイバで接続されているにも関わらず、論理的にはあたかも複数のギガビットイーサ信号それぞれが個別に光ファイバで直結されたかのような仮想的なトランスペアレントなネットワークを実現する。本発明のギガビットイーサ多重化装置は、ルータなどのギガビットイーサ信号を扱う各装置間に介在しても、これまで通り8B10B符号で定義されるコンフィグレーションオーダセットもユーザ装置間で直接情報がやり取り出来る為、ギガビットイーサ多重化装置導入後もユーザ装置間で最適な動作モードを直接交換し決定でき、障害発生時もユーザ装置間で双方向切替が出来る利点がある。
さらに、近年、ベンダや部品メーカ毎の動作仕様や複雑な処理シーケンスの違いから、異種ベンダの装置と接続する際には、オートネゴシエーション処理が正常に完了せずリンクアップしないようなケースが発生している。本発明のギガビットイーサ多重化装置は、8B10B符号を終端せずに透過しており、ギガビットイーサ多重化装置導入後のオートネゴシエーション処理もユーザ装置間でのやり取りとなるので、既存のユーザ装置間のオートネゴシエーションシーケンスに影響を与えることなくギガビットイーサ信号を多重し効率的に収容する事が可能となる。
本発明のギガビットイーサ多重化装置を説明する前に、ここでまず、ギガビットイーサ信号について説明する。ギガビットイーサ信号ではユーザデータはIEEE802.3z section 2〜3で規定されているMACフレームにより伝送され、この点では10BASE-T(データ速度:10 Mbit/s)や100BASE-T(データ速度:100 Mbit/s)などのイーサネット信号と同じであるが、データ速度が1 Gbit/sとなり、物理層の符号としてIEEE802.3z section 36.2に規定される8B10B符号が用いられることを特徴とする。
図1にIEEE802.3zで規定されている8B10B符号表の一部を示す。
8B10B符号とは、8ビットデータを図1のような規定の変換表に従い10ビットデータに変換する符号の事で、ひとつの8ビットデータに対して、「0」の数が多い(または等しい)10ビットデータ列と「1」の数が多い(または等しい)10ビットデータ列の2種類のデータが定義され、「0」と「1」の数の比率がどちらかに著しく偏っているているパタンは使用していない。そして、符号化直前までに出力した符号語列に含まれる「0」または「1」の累積個数差(RD:Running Disparity)に応じて「0」が多い(または等しい)データと「1」が多い(または等しい)データの2種類のデータパタンを使い分ける事で「0」と「1」の数がほぼ等しくなるようにバランスをとりながら符号化する技術である。具体的には、それまでの累積個数で「1」が多ければRD値は「+」であるとし、図1の8B10B符号表にあるCurrent RD +側のデータを送出し、累積個数で「0」が多ければRD値は「-」であるとして、図1の8B10B符号表にあるCurrent RD -側のデータを送出する事により実現している。例えば、「00001010」の8ビットデータは、それまでの累積個数で「0」が多い(つまりRDが「-」である)場合は、「010101 1011」の10ビットデータへ変換され、それまでの累積個数で「1」が多い(つまりRDが「+」である)場合は、「010101 0100」の10ビットデータへ変換される。受信側ではこのRD値の規則が守られているかをチェックする事によりデータ誤りの有無を検出可能である。
この8B10B符号には、コードグループ名が「Dxx.x」で表される256種のデータと、コードグループ名が「Kxx.x」で表される12種の特殊符号が定義されており、このデータと特殊符号とを組み合わせた符号(オーダセット)は、MACフレームとMACフレームの間のIFG(Inter frame Gap)のような無信号状態を示す「/I/」やMACフレームの先頭位置やフレーム終了を示すフラグ(/S/、/R/、/T/)などに用いられている。
図2に各オーダセットとその意味を示す。
このオーダセットのひとつに「コンフィグレーション(/C1/或いは/C2/)」と呼ばれる符号がある。これは接続されている装置間で自装置の動作モードや状態を交換し合うオートネゴシエーション(自動折衝)を行う際に用いられる符号である。オートネゴシエーションはIEEE802.3z, section 37に規定されている機能である。
図3にIEEE802.3zに規定されるMACフレームのフォーマット及びMACフレームを8B10B符号化して生成されたギガビットイーサ信号のフォーマットを示す。
MACとは、OSI参照モデルの第2層(レイヤ2)に属するプロトコルのことであり、そのプロトコルのやり取りはIEEE802.3zに規定されていて、プロトコルのやり取りを行う際のフレームをMACフレームと呼ぶ。MACフレームの役割はOSI参照モデルの第3層(レイヤ3)以上のプロトコルやデータをMACフレームのデータ領域に格納し、この格納されたレイヤ3以上のプロトコルを確実に目的の端末へ伝送することである。MACフレームは、MACフレームの先頭を示すプリアンブル(8バイト)と、MACフレームの宛先の端末のMACアドレスを示す宛先アドレス(6バイト)と、MACフレームを送信する端末のMACアドレスを示す送信元アドレス(6バイト)と、MACフレームの長さなどを示すType/Length(2バイト)と、データ領域(可変長)及びチェックサム値(4バイト)とで構成され、そのMACフレームとMACフレームの間にはIFG(Inter Frame Gap)と呼ばれる無信号状態を表すデータが流れている。このような8ビット単位のイーサネット信号のデータ列に対して各バイト単位に10ビットのデータ列へ変換(8B10B符号化)されたものがギガビットイーサ信号となる。
具体的には、各バイトの8ビットはそれぞれ10ビットのデータ列(符号語:コードグループ)、またはその集合体であるオーダセットへ置換され、IFGを/I/(アイドル)へ、MACフレームの先頭のバイトを/S/へ、プリアンブル、宛先アドレス、送信元アドレス、Type/Length、データ、チェックサム値(FCS:Frame Check Sequence)はそれぞれ256種の/D/(データ)へ、MACフレームの直後のバイトは/T/R/または/T/R/R/に置き換えられる。なお、ギガビットイーサ信号では、バイト毎にそれぞれ8ビット長のデータが10ビット長のデータへ変換されるので、物理層の速度としては、1 Gbit/sの10/8倍、即ち1.25 Gbit/sとなる。
このようにギガビットイーサ信号はIEEE802.3zで規定されるMACフレームを8B10B符号化したものであるが、ここで特筆すべきは、イーサネット信号が8B10B符号化される際に、MACフレームにより運ばれるデータ以外の管理情報(例えばコンフィグレーション・オーダセットである/C1/、/C2/)が8B10B符号に含まれる点である。
図4に前述のギガビットイーサ信号を多重伝送するネットワーク構成例を示す。
1回線の収容効率を向上させるための手段として、波長多重(WDM:Wevelength Division Multiplex)技術を用い、複数の信号を各波長に割り当て合分波することにより、収容効率は合分波する波長の数だけ向上する。更に、波長多重する前にN個のギガビットイーサ信号を時分割多重し、物理的に1個の信号とする事により、1個の波長に対してN個のギガビットイーサ信号を収容する事が出来れば、1個の波長に1個のギガビットイーサ信号を割り当てる場合に比べて収容効率がN倍向上し、既設網に対しより効率的に回線を収容する事が可能となる。そして近年のIPトラフィックの増加と、回線収容効率の高効率化に対する要望の高まりと共に、このようなギガビットイーサ多重化装置が市場に広く普及している。
N個のギガビットイーサ信号を時分割多重する手法としては、N個のポートから受信するそれぞれのMACフレームに対してデータの加工を行い、それにヘッダやチェックサムを付与するカプセル化を実施後、OC-48やOC-192などのSONET信号や、STM-16、STM-64などのSDH信号へ順にマッピングする手法が標準化されており、MACフレームのカプセル化の手法としては、主にIETF RFC1662で規定されるHDLC-Like Framing技術を用いる手法と、HDLC-Like Framingと類似の方法であってITU-T X.86で規定されるLink Access Procedure SDH(以下、LAPS)技術を用いる手法と、汎用的なカプセル技術として知られるITU-T G.7041で規定されるFrame mapped Generic Framing Procedure(以下、GFP-F)技術を用いる手法の3つが標準化されている。
図5に、MACフレームのカプセル化の手法を示す。
図5に示す通り、いずれの手法もカプセル化手法の制限から、レイヤ3以上のプロトコルの透過性は保証しているが、レイヤ1に属する8B10B符号や、レイヤ2に属するMACフレームの一部のデータは多重分離の際に置換されており、完全な透過(トランスペアレント)伝送は実現されていない。透過伝送とは、図4に示すネットワーク構成において、局舎1に設置されたユーザ装置Aと局舎2に設置されたユーザ装置Bとの間には物理的に伝送装置1と伝送装置2が介在するが、論理的にユーザ装置Aとユーザ装置Bが直接接続されている状態と等価であることを言う。具体的には、ユーザ装置Aから出力される信号のフォーマットやデータの内容を変更する事なく、そのままユーザ装置Bへ出力する伝送の事を指す。
以降では「8B10B符号の透過性」と「MACフレームの透過性」について順に説明する。
まず「8B10B符号の透過性」について説明する。ギガビットイーサ信号は、伝送用の符号化技術としてIEEE802.3z section 36.2で規定されている8B10B符号を使用している。この8B10B符号にはMACフレームに含まれるデータ以外にも、オートネゴシエーション中にやり取りされるコンフィグレーション・オーダセット(/C1/または/C2/)などのMACフレームにはない特殊符号が定義されており、ユーザデータとは別の管理情報をやり取りする目的で使用される。高速ルータなどギガビットイーサ信号を処理するユーザ装置では、これらの管理情報として、互いの動作モードや装置の状態を装置間でやりとりする事により、各装置の最適な動作モードを決定したり、双方向でのリンク状態を監視している。
1000BASE-Xにおけるオートネゴシエーション(自動折衝)の主な目的は、(1)ギガビットイーサのリンクを共有する装置間において、リンク確立に先立って互いの情報をやり取りし最適な動作モードを自動的に設定する事、(2)ユーザ装置A→B方向の回線が障害となったら、逆方向のユーザ装置B→A方向にも障害が起こった事を通知し、双方向切替を実現する事、の主に2点である。これらは図2に示したコンフィグレーション・オーダセットに含まれる16ビットデータ(Config_Reg)にこれらの情報を格納して、互いに16ビットのConfig_Regを交換し合うことにより行われる。
背景技術でも説明したが、これまでのギガビットイーサ多重化装置はSONET/SDH技術をベースとしたものであり、ギガビットイーサ信号を多重する際には、8B10B符号を一旦終端し、10ビットデータを8ビットデータに変換後、MACフレームを取り出し、IETF RFC1662、ITU-T X.86、ITU-T G.7041に規定される方法に従いMACフレームに対してデータの加工、カプセル化を施し、SONET/SDH信号へマッピングして多重する手法を採る事が規定されている。ギガビットイーサ信号を受信したところで8B10B符号が一旦終端されるので、クライアント装置間での8B10B符号を通過させることは出来ない。図4のネットワークにおいて、従来のギガビットイーサ時分割多重化装置を適用した場合は、この伝送装置が8B10B符号としてはトランスペアレントでない伝送装置である為、オートネゴシエーション中に交換されるコンフィグレーション・オーダセットに含まれる各ルータの動作モードなどの情報はルータ同士で直接やり取りする事が出来なくなり、ギガビットイーサ時分割多重化装置導入前には最適な動作モードで運用されていた各ルータが、ギガビットイーサ時分割多重化装置導入後には最適な動作モードで動作しない為に、帯域制御がうまく動作せず、ネットワークが予想もつかない過負荷状態に陥るなどの問題が発生する場合がある。
次に「MACフレームの透過性」について説明する。MACフレームを多重する手法としては、先述の通りMACフレームに対してデータの加工及びカプセル化を行い、Telcordia GR-253で規定されるSONET信号やITU-T G.707で規定されるSDH信号にマッピングする手法がある。
図6にSONET信号へマッピングする様子を示す。
まずMACフレームは、先述のIETF RFC1662、ITU-T X.86、ITU-T G.7041で規定される図5のカプセル化手法に従いカプセル化され、該カプセル化されたMACフレーム同士の間には所定の固定値を挿入し、連続データ列を生成する。このカプセル化手法はいずれも、MACフレームの前にそれぞれのカプセル化手法に応じたヘッダが付与され、最後にはチェックサム値が付与される構成である。
この生成された連続データ列がSONET信号へマッピングされる。図はOC-48信号へマッピングする場合について示している。まず、生成された連続データ列をOC-48ペイロードにマッピングし、更にOC-48 POH(パスオーバッド)、OC-48 SOH(セクションオーバヘッド)、OC-48 LOH(ラインオーバヘッド)、ポインタなどSONET信号の各種オーバヘッドを付与してOC-48信号を生成する。このフレーム構成やオーバヘッドは、Telcordia GR-253で規定されたOC-48信号やITU-T G.707で規定されているSTM-16フレームフォーマットとどちらを用いても良い。
IETF RFC1662で規定されるHDLC-Like FramingやITU-T X.86で規定されるLAPSでは、図5に示す通り、宛先アドレスからチェックサムまでのデータに対し、先頭に規定のヘッダを付与し、最後にチェックサムを付与する事により、そのままカプセル化する手法で、MACフレームの宛先アドレスからチェックサムまでのデータについてはカプセル化の過程で変更を加える事はないので、透過的に伝送する事が可能であるが、プリアンブル及びSFDの計8バイトは、それぞれの勧告で規定される固定値に置換される為に、このカプセル化処理で終端される。また、IFGについてもそれぞれの勧告で規定される固定値に置換される為に、このカプセル化処理で終端される。
ITU-T G.7041で規定されるGFPでは、HDLC-Like FramingやLAPSと同様に、MACフレームの宛先アドレスからチェックサムまでのデータに対しヘッダを付与しカプセル化を行う点では同じであるが、各ヘッダに対してもチェックサム値を挿入する領域が定義されている点が前述の2つの方法とは異なる。またカプセル化された後のフレームとフレームの間は、GFPアイドルと呼ばれるGFP専用の固定パタンで埋められる。図に示す通り、MACフレームの宛先アドレスからチェックサムまでのデータはGFPペイロード部へマッピングされる。
上記何れの手法もMACフレームに対してヘッダ及びチェックサム値を付与してカプセル化を行う点では同じであるが、ギガビットイーサ信号のうち、カプセル化されるデータは、レイヤ2の区間を確実に伝送させるために最低限必要な「宛先アドレス」、「送信元アドレス」、「Type/Length」、「データ」、「チェックサム」であり、MACフレームの一部であるプリアンブルやSFD、及びMACフレームとMACフレームの間にあるIFGは終端される為、これらを透過的に伝送する事は不可能である。通常、プリアンブル、SFD、IFGには固定値が挿入されるのみで、使用されることはない為、これらが終端されることがネットワークへ影響を与えることはないが、装置ベンダが装置としての特色を出す為に独自機能を具備する目的でプリアンブルやSFDを使用している場合に、ギガビットイーサ多重化装置でこれらを終端されると影響を与える可能性がある。
上記背景技術においても述べたが、最近では、ITU-T G.7041では、8B10B符号に定義されるオーダセットなどの物理層の符号を終端せずに透過させる目的でGFP-T(Transparent Generic Framing Procedure)と呼ばれる手法も標準化された。この手法では、8ビットデータ列へ変換する際に、64ビット単位にオーダセット情報を含めて65ビットデータへ符号化する技術である「64B65B符号化」を実施し、オーダセットを透過的に伝送する事を目的としている。
しかしながら、この手法もやはり既存のSONET/SDH技術を前提としたものである為に、SONET/SDH処理を行う為の高価な部品や回路が必要となる事はもちろん、更に64B65B符号化、復号化を行う為の高価な部品や大規模な回路が必要となってしまうので、近年安価でかつフレキシブルな網を構成できる点でSONET/SDH網に変わって主流となっているギガビットイーサ網の利点を損なってしまう。
また、GFP-Tでは、8B10B符号で定義された各種オーダセットを新たな符号化、復号化技術を用いて実施しているに過ぎず、いくつかの情報は丸め込まれた形で伝送せざるを得ず、完全なトランスペアレンシを実現する手法ではない。例えば誤り数などは、「誤りがあった」という事実に変換されるため、どれ程の誤りが発生したかなどのレイヤ1の品質に関する情報は終端され、ここで消滅してしまい、レイヤ1装置の重要な役割である物理的な回線品質の担保と品質監視という機能が疎かになってしまう。
図7にルータやIP終端装置などで構成されるネットワークにおいて、8B10B符号やMACフレームが生成、伝送、終端される様子を示す。
このネットワークにおいて、IP終端装置は、IPパケットを生成後、IPパケットを100Mイーサネット(100Mイーサ)のMACフレームに格納し、ルータAへ向かって送信する。ルータAではIP終端装置1で生成された100MイーサのMACフレームを一旦終端し、ギガビットイーサのMACフレームを生成し、8B10B符号化後のギガビットイーサ信号をルータBへ送信する。ルータBはルータAからのギガビットイーサ信号を受信し、8B10B復号化を行いギガビットイーサのMACフレームを終端後、100MイーサのMACフレームを再度生成し、生成された100MイーサのMACフレームをIP終端装置2へ送信する。IP終端装置2では、ルータBから受信したMACフレームを終端し、IP終端装置1で生成されたIPパケットが取り出され、このIPパケットをやり取りする事でIP終端装置間の通信が行われる。図7の構成において、ギガビットイーサ信号で接続されているルータAとルータBとの間では、オートネゴシエーションの際に、8B10B符号で定義されるコンフィグレーション・オーダセットをやり取りし、リンクの双方向監視や各装置間における最適な動作モードの折衝を行っており、このオーダセットはそれぞれのルータにおいて、8B10B符号化時に生成され、8B10B復号化時に終端される。以上はいずれもIEEE802.3zをはじめとする諸勧告において規定されている処理である。
図7で示したネットワークにおいて、IP終端装置への加入者数が増えたり、1加入者あたりの送受信するデータ量が増大した場合、このトラフィックの増加に対応してルータを増設し、その増設されたルータ間を接続すると言ったネットワークの増設や変更が発生する場合がある。
図7の構成からルータC、ルータDが増設され、ギガビットイーサ多重化装置1、ギガビットイーサ多重化装置2を導入し、増設されたルータ間の回線を、既設のルータの回線(ルータA−ルータB間の回線)と多重して既設の光ファイバへ収容した場合の構成と、各レイヤにおけるプロトコルの生成終端の様子を図8に示す。本図におけるギガビットイーサ多重化装置は従来のギガビットイーサ多重化装置であるとする。増設されたルータ間にギガビットイーサ多重化装置を導入すれば、2個のギガビットイーサ信号は物理的な1個の信号として束ねて伝送する事が可能である為、この間を接続する為に新たに光ファイバを敷設することは必要ない。
ところが、図7のルータA - ルータB間、ルータC - ルータD間に従来のギガビットイーサ多重装置を導入して図8のようなネットワークの構成変更を行った場合、図7のギガビットイーサ多重化装置導入前にはオートネゴシエーション中にやり取りされるコンフィグレーション・オーダセットをルータA-ルータB間で直接交換することが可能であったが、図8のギガビットイーサ多重化装置導入後は、本図に示すとおり8B10B符号がギガビットイーサ多重化装置で終端されてしまい、コンフィグレーション・オーダセットのやり取りが各ルータとギガビットイーサ多重化装置との間で個別に行われる為、ルータ同士の間で直接やりとり出来なくなってしまう。即ち、ギガビットイーサ多重化装置の導入によって、確かに主信号の回線収容効率は増加するが、オートネゴシエーションの際のコンフィグレーション・オーダセットがやり取り出来なくなってしまう。
従って、ルータC、ルータDの増設作業が終了し、サービスを再開する際には、ルータC、ルータDだけではなく、既存のルータA、ルータBも互いに最適な動作モードを直接交換する事が出来なくなっている為、各ルータがギガビットイーサ多重化装置導入前とは異なる動作モード、即ち最適ではない動作モードで動作してしまう可能性があるばかりではなく、最悪はネットワークの負荷のバランスが崩れ、予測出来ないような過負荷状態に陥る可能性があり、また万一回線に障害が発生した場合は、予備回線への切替が行われない為、復旧までの間、サービスに重大な障害を与える可能性がある。
図8に、従来のギガビットイーサ多重化装置がMACフレームを終端しない場合の図を示す。
図8では従来のギガビットイーサ多重化装置がMACフレームを終端しないような図となっているが、厳密にはIETF RFC1662やITU-T X.86やITU-T G.7041に従ってMACフレームの宛先アドレス以降のデータ列をカプセル化する手法によって実現している為、MACフレームのプリアンブルやSFD、そしてIFGは全てギガビットイーサ多重化装置によって終端される。MACフレームの一部であるプリアンブルやSFD、或いはMACフレーム間のIFG領域を、装置ベンダが装置としての特色を出す為に独自機能を具備する目的で既に使用している場合、従来のギガビットイーサ多重化装置を導入すると、ルータ側に具備していた独自機能が使用できなくなる可能性があり、サービスに影響を与える可能性がある。
このように、従来のギガビットイーサ多重化装置を導入する際には、(1)オートネゴシエーションでユーザ装置間の最適な動作モードを自動的に決定できなくなる、(2)ユーザ装置間で障害情報をやり取り出来なくなる為、障害発生時の切替が正常に行われなくなる、(3)MACフレームのプリアンブルなどを独自機能に使用されている場合は、その機能が使用出来なくなる、といった制限を持っており、(1)については、オートネゴシエーションが直接ルータ間でやり取りできれば自動的に最適な動作モードが決定されるはずであるにも関わらず、動作モードを保守者が手動で設定する必要があり、(2)については、何らかの代替手段を以って実現するか、更に上位レイヤでの自動切替機能を用いて実現するか、予備回線の必要のないネットワークでのみ導入などの制限を設ける必要があり、(3)については、独自機能を使用しないか、独自機能に代わる代替機能を具備した装置を導入するといった保守者に対して保守運用上の制約を強いる状況であり、またネットワーク構成変更の際にはギガビットイーサ多重化装置を導入するにあたり、様々な影響の有無を事前に検討する必要があるなど、サービスの設備導入部門や保守部門に対し多大な稼動をかけてしまう場合があった。
そこで、本発明は、上述したような回線需要の変動などに伴い発生するネットワークの構成変更の際に、ギガビットイーサ信号のコンフィグレーション・オーダセットなどの8B10B符号を終端することに伴う様々な保守運用上の制約やサービスへの影響を気にする事なく、フレキシブルに拡張可能なギガビットイーサ多重化装置を提供するためになされた。
本発明のギガビットイーサ多重化装置を導入した場合の構成と、各レイヤの信号やプロトコルの生成終端の様子を図9に示す。本発明のギガビットイーサ多重化装置を導入した場合は、各レイヤの生成終端の様子は導入前(図7)のそれと変わることはないので、既存のネットワークに影響を与えることなく回線の収容効率を向上出来る。
以上のような8B10B符号を終端しないギガビットイーサ多重化装置を実現する為には、受信した複数のギガビットイーサ信号の8B10B符号を終端することなく8B10B符号のまま多重分離すれば良いが、IEEE802.3zでは、ギガビットイーサ信号のデータ速度は1.25 Gbit/sを中心に+/-100 ppmの範囲でばらつきがあることが許容されている。その為、一般に多重分離処理には、各受信信号に微小ながら異なるデータ速度(即ち周波数)を1個のデータ速度(即ち周波数)に合わせ込みを行う「同期化」と呼ばれる処理が必要になる。
図10に、同期化処理の概念図を示す。
図10では周波数f1を有するギガビットイーサ信号1と周波数f2を有するギガビットイーサ信号2を、周波数f0に多重する場合を示している。ここで多重化信号のうち半分の帯域はギガビットイーサ信号1に割り当てられ、残り半分がギガビットイーサ信号2に割り当てられており、f2>1/2f0>f1の関係があるとする。ギガビットイーサ信号1の周波数は、多重化信号の1/2の帯域(1/2f0)よりも小さい為、一定時間に受信するギガビットイーサ信号1のデータ量は多重化信号の半分のデータ量よりも小さくなる。従って、多重化を行う為には受信したギガビットイーサ信号1に一定量のデータを追加し、多重化信号に割り当てられているデータ量に合わせる処理が必要となる。
以上のような周波数誤差に応じて固定データを追加削除することにより、データ量の調整を行う処理を、スタッフ同期化処理と言う。本発明のスタッフ同期化処理では、MACフレーム間に存在するIFG(即ち無信号区間)の長さを伸縮させることにより周波数誤差により発生するデータ長の差分を吸収する手法を採ることにした。しかし、8B10B符号にはRunning Disparityと言った各種符号則があり、この符号則を乱すことの無いようにデータの伸縮を実現する必要がある。本発明はこの8B10B符号則を乱す事の無いようにデータ伸縮を行う事により周波数調整を行う手法を示すものである。
本手法のギガビットイーサ多重化装置は、ギガビットイーサ多重化装置導入後も、ルータ同士が光ファイバで直結されていた時と同様に直接オートネゴシエーションをすること、またMACフレームの一部であるプリアンブルやSFDをもそのまま通過させるトランスペアレントなギガビットイーサ多重化装置であることを特徴とするものである。
以下では、本発明によるギガビットイーサ多重化装置の具体的な実施形態について、図面を用いながら詳細に説明する。
本発明のギガビットイーサ多重化装置は、IEEE802.3zで規定される複数の8B10B符号化された低速の主信号(1000BASE-SX/1000BASE-LX)と1個の高速の多重化された主信号間の多重分離を実施する装置であり、多重分離を行う際に、本発明の多重装置の低速側に接続されるユーザ装置が使用している8B10B符号を変更することなく、8B10B符号のまま多重分離行う事により、対向側のユーザ装置まで8B10B符号をそのまま通過させることで、オートネゴシエーションなどユーザ装置間において8B10B符号を使用した直接的なやり取りが可能な多重分離機能を具備することを特徴とする。
本発明の実施形態では、主にIEEE 802.3で定義されるギガビットイーサ信号(1000BASE-X)を例に挙げて説明するが、ANSI標準のファイバチャネル信号など、8B10B符号を用いた信号は全て同じであり、以降の実施形態に示すとおり、ギガビットイーサ信号等の8B10B符号を復号することなく、8B10B符号のまま、8B10B符号の特徴とRD値の連続性の保持に着目した多重分離方式を行うことにより、互いに周波数の異なるN個の8B10B符号化された信号を、あるひとつの周波数に多重し、再びN個の8B10B符号化された信号に分離するような伝送装置の実施形態と、そのギガビットイーサ多重化装置を用いた伝送システムの実施形態について説明するものである。
図11は、本発明によるギガビットイーサ多重化装置の第1の実施形態を示すブロック構成図である。
図11において、本発明のギガビットイーサ多重化装置は、N個の8B10B符号化されたギガビットイーサ信号を受信し、クロック抽出後電気信号へ変換し、パラレルデータへ展開するN個の低速側受信処理部11〜1nと、前記N個の電気信号へ変換されたギガビットイーサ信号に対しそれぞれ独立に8B10B符号同期パタンを検出し、データの並び替え処理を行うN個の8B10B符号同期部21〜2nと、互いに周波数が最大+/-100 ppmの範囲で異なるN個のギガビットイーサ信号を、あるひとつの特定の周波数f0に同期化するスタッフ同期化部31〜3nと、N個の8B10B符号化されたギガビットイーサ信号の多重化されたタイムスロット位置を識別する為のポート識別子を挿入するポート識別子挿入部41〜4nと、前記各信号をインタリーブ多重し多重化信号を生成する多重処理部100と、前記多重化信号を1.25×N Gbit/sのシリアルデータに変換し、光信号へ変換する高速側多重化信号送信部110と、前記光信号に変換された多重化信号を受信し、クロック抽出及び電気信号へ変換し、パラレルデータへ展開する高速側多重化信号受信部120と、パラレル展開された多重化信号に対し、前記インタリーブ多重された多重化信号をN個の信号に分離する分離処理部130と、先に挿入されたポート識別子を分離し、N個のギガビットイーサ信号と各ポートとの対応付けを行い、それに基づきチャネル毎の振り分け処理を行うポート識別子分離部140と、分離された前記N個のギガビットイーサ信号に対し、それぞれ独立に8B10B符号同期パタンを検出しデータの並び替え処理を行うN個の8B10B符号同期部51〜5nと、前記分離されたパラレルのギガビットイーサ信号を1.25 Gbit/sのシリアル信号にし、光信号へ変換してN個のギガビットイーサ信号として接続されているユーザ装置へ送出する低速側送信処理部61〜6nとで構成され、N個のギガビットイーサ信号の8B10B符号を復号することなく、8B10B符号の特徴を利用した周波数偏差吸収方式(同期化処理方法)を実現し8B10B符号のまま多重分離処理を行う事が可能な為、ユーザ装置間の8B10B符号のトランスペアレンシを実現することを特徴とする。
より詳細には、N個の低速側受信処理部11〜1nで受信されたN個のギガビットイーサ信号は、低速側受信処理部11〜1nで電気のパラレルデータに変換された後、N個の低速側8B10B符号同期部21〜2nに於いて、それぞれコンマパタンと呼ばれる符号同期用の固定パタンを含む符号を検出する。このコンマパタンを含む符号の代表的な例としては、無信号状態を示す/I/やオートネゴシエーション中である事を示す/C/などのオーダセットを構成する/K28.5/が挙げられる。このコンマパタンを含む符号は、8B10B符号の他の符号語内やいかなる符号語と符号語の境界に跨っても発生することはない為、各符号語の区切り位置の検出に一般的に用いられている。8B10B符号同期部21〜2nに於いてこのコンマパタンを検出する事により符号語の区切り位置を検出したら、図12に示す様にパラレル信号のデータ列と符号語の区切り位置が一致するようにデータの並び替えを行い、並び替え後のデータをスタッフ同期化部31〜3nへ送信する。
f1〜fnの周波数を有するN個のギガビットイーサ信号をある固定の周波数f0に時分割多重する為には、互いの周波数偏差を補正し同じ周波数へ同期化後多重しなければならない。本発明のギガビットイーサ多重化装置は、この同期化の手法として、旧来からの同期化技術であるスタッフ方式を適用し、固有のデータに対して正スタッフまたは負スタッフを行い、データ長を周波数偏差に応じて伸縮させる事で調整し同期化する。
一方で8B10B符号には、出力した符号語に含まれる「0」または「1」の累積個数差(RD:Running Disparity)に応じてその符号語の末尾の「+」「-」の極性が定められ、後続の符号語はこの極性に応じた符号語を8B10Bテーブル(図1)から選択し、送出するデータを決定する。ここで符号語の選択に引用したRD値をその符号語の先頭のRD値とする。受信側では、この符号語間の末尾と先頭のRD値が不一致となる(すなわちRD符号則に違反する)データは「不正データ」としてカウントされる。従って8B10B符号化された信号の同期化を行う際には、8B10B符号則におけるRD値の連続性を保証しながら正負スタッフ処理を実施する必要がある。具体的には、正負スタッフする符号語(または符号語列)の先頭と末尾のRD値が「+」→「-」、「-」→「+」のように反転する場合、符号語間のRD値の連続性が損なわれ、不正データと判定されるため、スタッフする符号語列の先頭と末尾のRD値は「+」→「+」、「-」→「-」のように不変である必要がある。
以上のことから、正負スタッフする符号列は、定期的に周波数偏差を補正するため、(1)一定周期で受信できることが保証ており、かつ、(2)前後のRD値を反転させることのない符号列、であることが望ましい。IEEE802.3zでは、ルータ等のユーザ装置間でリンクアップする前はオートネゴシエーションを行う為のオーダセットである/C/(コンフィグレーション・オーダセット)を連続的に送信する事が規定されており、リンクアップするまでは/C/だけが送信される。一方オートネゴシエーションが完了し、リンクアップした後は、逆に/C/は送出されず、MACフレームとMACフレームの間に無信号状態を示すオーダセットである/I/(アイドル)が断続的に送信される。以上よりギガビットイーサ信号は、リンクアップ状態に依らず/C/または/I/をある割合以上で送信する事がIEEE802.3zで規定されており、リンクアップ状態に依らずオーダセット/I/または/C/に対してスタッフ同期化を実施することとすれば、一定の割合でスタッフ同期化を行う契機が訪れることが保証できるので、信号間の周波数偏差を吸収する事が可能である。
まずオーダセット/I/に対する同期化処理について説明する。IEEE802.3zでは、MACフレームとMACフレームとの間に無信号状態があり、この間必ず一定長以上の/I/を送出しなければならない事が規定されている。/I/は図2に示した/I1/(=/K28.5(+)/D5.6(-))と/I2/(=/K28.5(-)/D16.2(+)/)の2種類の符号列で構成される。図13に/I1/及び/I2/の符号語とそのRD値の遷移の様子を示す。本図に示すとおり、/I1/はRD値を/I1/の最初と最後とで「+」から「-」へ反転させるオーダセットであるのに対し、/I2/はRD値を/I2/の最初と最後とで「-」のまま反転させないオーダセットである。また、/I/の符号語列の中で、/I1/は直前の符号語の末尾のRD値が「+」であるときのみ使用され、以降は/I2/が連続的に選択される。前記の通りRD値を始めと終わりとで反転させないオーダセット単位で負スタッフまたは正スタッフを行えば、RD符号則違反が生じる事無くスタッフ同期化が可能であるので、受信したデータが/I2/のタイミングでスタッフ同期化を行えば良く、また連続する/I2/の中の1つを正負スタッフしても情報の伝送内容に影響は無いと言える。
次にオーダセット/C/に対する同期化処理について説明する。IEEE802.3zでは、オートネゴシエーション中に送信するオーダセット/C/として、図2に示した/C1/と/C2/の2種類が定義されており、ぞれぞれ/C1/=/K28.5/D21.5/Config Reg/、/C2/=/K28.5/D2.2/Config Reg/で構成され、オートネゴシエーション中は/C1/と/C2/が交互に送受信しなければならない。ここで/C1/、/C2/を構成する「Config Reg」は2つの符号語で構成され、ルータなどギガビットイーサ信号を送信するクライアント装置の動作モードを示すデータが格納されており、各クライアント装置は、オートネゴシエーション中にそれぞれの動作モードに関する情報を/C1/、/C2/のConfig Regを介して交換する事により、互いに最適な動作モードを決定する。また、IEEE802.3zでは、このConfig Regの値は一定時間(10〜20ミリ秒)の間固定値を送信することが規定されており、/C1/C2/のオーダセットはその間継続的に同一のデータで送受信される。
図14にオーダセット/C/のRD値の遷移パタンを示す。
この符号語列に対してRD値の連続性を保証しながら正負スタッフ処理を実施する為には、/I2/をスタッフする場合と同様に、最初と最後のRD値が反転しないような符号語列をひとつの塊として正負スタッフ処理を実施すれば良い。
/C1/,/C2/とも内包するConfig Regの値によってRD値の極性は異なるため、それぞれRD値は反転・非反転の両ケースが考えられる。その結果、オートネゴシエーション中に送受信されるオーダセット/C1/C2/のRunning Disparityの遷移パタンは図14に示す4種類となる。本図から/C/のオーダセットの特徴として、Config Regの値が不変の間、/C1/C2/C1/C2/の計16符号語(/C1/や/C2/はそれぞれ4符号語から構成される)をひとつの塊とすると、その始めと終わりとでRD値が反転しないデータ列となる事が判る。従って16またはその倍数の符号語を1単位として正スタッフ、または負スタッフを行えば、オートネゴシエーション中もRD値を保存したままスタッフ同期化が可能である。また、IEEE802.3zには/C/の符号語列で、例えば、/K28.5/D21.5/K28.5/D2.2/、/(Config Reg)/(Config Reg)/など/C1/,/C2/として規定されている符号語列が崩れた場合にINVALIDという不正データと見なすことが規定されている。本発明では、これらのINVALIDなデータも出力することなくスタッフ処理が可能である。
本実施例のスタッフ同期化部は、このオーダセット/I2/、/C1/、/C2/のRunning Disparity値の規則性に着目して、最初と最後でRD値が反転しないようなデータをひとつの塊としてスタッフ同期化処理を実施する事を特徴とする。
スタッフ同期化部31〜3nの詳細な構成を図15に示す。スタッフ同期化部31〜3nは、8B10B符号同期部から受信したギガビットイーサ信号のデータを順に書き込み順に読出しを行うメモリバッファ301と、データをメモリバッファへ書き込む際の書き込みアドレスを決定する書き込みアドレス指示部302と、データをメモリバッファから読み出す際の読み出しアドレスを決定する読み出しアドレス指示部303と、書き込みアドレスと読み出しアドレスの位相関係を監視し、位相比較情報を生成しスタッフ処理判定部304へ通知する位相比較部305と、受信データから/I2/パタン及びその連続性を検出しスタッフ処理の可否をスタッフ処理判定部304へ通知する/I2/データ検出部306と、受信データから/C1/C2/パタンを検出し、Config Regの遷移がなくスタッフ処理が可能であることを判定しスタッフ処理判定部304へ通知するAN検出部307と、位相比較部305からの位相比較情報と/I2/データ検出部306からの/I2/スタッフ可否判定と、AN検出部307からのANスタッフ可否判定とを受信し正負スタッフの実施を判定するスタッフ処理判定部304とで構成される。本構成ではメモリバッファ301中の1アドレスに20ビット(2符号)を書き込んだ場合を例にとって説明するが、1アドレスに格納されるビット数は20ビットに限るものではなく、何ビット単位でも良い。また、メモリの深さも64ワード分を例にとって説明するが、64ワードに限るものではなく、それぞれの装置が満足すべき仕様によってどのような深さのメモリを使用しても構わない。
書き込みアドレス指示部302は、受信したギガビットイーサ信号のデータ列に同期したクロックで、順に1ずつインクリメントしていき、書き込みアドレス値を1ずつ増加させる。受信したギガビットイーサ信号のデータは、この書き込みアドレス指示部302からの指示により順番にメモリバッファ301へ書き込まれる。
読み出しアドレス指示部303は、多重信号に同期したクロックで動作し、通常時は順に1ずつインクリメントしていくが、それと同時にスタッフ処理判定部304からのアドレス加算量を加算して読み出しアドレス値を決定し、そのアドレス値に従いメモリバッファ301の中に格納されているデータを読み出す。この読出しアドレスのアドレス加算量を変化させることにより、互いの周波数偏差の合わせ込みを実施し、同期化を行っている。
位相比較部305では、書き込みアドレス指示部302で指示された書き込みアドレスと、読み出しアドレス指示部303で指示された読み出しアドレスの位置関係を比較し、この位置関係情報をスタッフ処理判定部304へ通知する。位相関係情報は、書き込みアドレスと読み出しアドレスの差分を示すものであり、(位相関係情報)=(読み出しアドレス)−(書き込みアドレス)で算出される。
/I2/データ検出部306は、受信したギガビットイーサ信号から/I2/のデータパタンを検出し、/I2/が連続しその一部をスタッフ可能なタイミングを判定してスタッフ処理判定部304へ通知する。
AN検出部307では、受信したギガビットイーサ信号から/C1/C2/のパタンを検出し、オートネゴシエーション中かどうかを判定する。ここで同一の/C1/C2/パタンが連続して検出され、先述のRD値が反転しない/C1/C2/C1/C2/のパタンを検出すると、スタッフ可能としてスタッフ処理判定部304へ通知する。
スタッフ処理判定部304では、位相比較部305からの位相比較情報と、/I2/データ検出部306からの/I2/スタッフ可否情報と、AN検出部307からの/C1/C2/C1/C2/スタッフ可否情報とから、図16のアドレス制御フローに従い、読み出しアドレス加算量を決定し、読み出しアドレス指示部303へ通知する。読み出しアドレス指示部303では順番にインクリメントしているアドレス値にこのアドレス加算量を加算し、その結果を読み出しアドレスとする。この読み出しアドレスに従い順次メモリバッファ301からデータが読み出される。
先述のとおりオートネゴシエーション中に流れる/C1/C2/C1/C2/の計16符号をひとつの塊とすると、その始めと終わりとでRD値が反転しないデータ列となる為、オートネゴシエーション中に正スタッフまたは負スタッフを行う際は16符号語(この実施例では1アドレスに2符号語格納しているので、8アドレス)単位で読み出しアドレスを変化させる。
通常のフレーム通信時に正スタッフまたは負スタッフを行う際は、その始めと終わりとでRD値が反転しないオーダセットである/I2/のタイミングで実施すれば良く、2符号(本実施例では1アドレス)単位でアドレスを変化させる。
以上のように、8B10B符号の規則性に着目して、各部から検出した情報に応じて柔軟に読み出しアドレスを制御する事により、通常時はもちろん、オートネゴシエーション中もRD値の連続性に影響を与えることなく正スタッフまたは負スタッフを行う事が可能となる。
以降では、図16の読み出しアドレス制御により正スタッフ、負スタッフが行われた時の、実際の読み出しデータの挙動を詳細に説明する。
まず、図17に/I2/に対して正スタッフを行う場合の挙動を示す。 (a)が受信されたギガビットイーサ信号のデータ列を示し、A → B → C → D →・・・の順にメモリバッファ301に書き込まれている。通常時は読み出しアドレス指示部303からのアドレス値に従い、A → B → C → D →・・・のように順番に読み出して行くが、Bを読み出した後でスタッフ処理判定部304からアドレス加算量「-1」を受信すると、本来次に読み出されるはずの「C」を読み出さず1つ前の「B」を再度読み出すことになり、読み出されたデータ列は、A → B → B → C → D →・・・のようになり、「B」のデータ列は2度読み出され、同期化後のデータに着目すると「B」のデータ列である/I2/が挿入される形となる(正スタッフ)。この際RD値が始めと終わりで反転しない/I2/が追加された形となるので、RD値の連続性に影響を与える事はない。
図18に/I2/に対して負スタッフを行う場合の挙動を示す。
ここではAを読み出した後でスタッフ処理判定部304からアドレス加算量「+1」を受信すると、本来次に読み出されるはずの「B」を読み出さずさらに1つ先の「C」を読み出すことになり、読み出されたデータ列は、A → C → D →・・・のようになり、同期化後のデータに着目すると、「B」のデータ列である/I2/は読み出されずデータ欠落となる(負スタッフ)。この際RD値が始めと終わりで反転しない/I2/が削除された形となるので、RD値の連続性に影響を与える事はない。
図19に/C/に対して正スタッフを行った場合の挙動を示す。
これは図21の項番5の条件が成立した時の同期化前後のデータの様子を示している。(a)が受信したギガビットイーサ信号のデータ列を示し、/C1/C2/C1/C2/を一塊としてA → B → C → D →・・・の順にメモリバッファへ順に書き込まれているとする。この状態で正スタッフ条件が成立し、スタッフ処理判定部34からアドレスに「-8」(=16符号分)加算されると「B」のデータ列がもう一度読み出される事になり、読み出しデータは図19(b)のようになり、A → B → B → C → D → ・・・の順序となる。同期化後のデータに着目すると、図19(a)における「B」のデータ列と「C」のデータ列の間に「B」のデータ列(16符号語)が挿入される(正スタッフ)。この際RD値が始めと終わりで反転しない16符号単位で/C1/C2/C1/C2/が追加される形となるので、RD値の連続性に影響を与えることはない。
図20に/C/に対して負スタッフを行った場合の挙動を示す。
読み出しアドレスを+8(=16符号分)先に進めると「C」のデータ列が読み飛ばされ、読み出しデータは図20(b)のようになり、A → B → D → E → ・・・の順序となる。同期化後のデータに着目すると、図20(a)における「C」のデータ列が読み出されず、Bのデータ列の後にDのデータ列が読み出され、Cのデータ列が読み飛ばされる(負スタッフ)。この際RD値が始めと終わりで反転しない16符号単位で/C1/C2/C1/C2/が追加される形となるので、RD値の連続性に影響を与えることはない。
なお、本実施例で述べる各数値は必ずしもこの値に限るものではなく、装置の仕様によって値は変わっても構わない。また、ここでは具体的なスタッフ量を16符号または2符号としたが、それぞれの倍数(16×N符号、2×M符号)単位で正負スタッフを行ってもRD値の連続性は保持され、符号則違反を起こすことなくスタッフ同期化が可能であるので、スタッフ量は16×N符号(Nは任意の自然数)または2×M(MはNと独立に任意の自然数)符号単位であっても構わない。
以上はf1とf0間のスタッフ処理について述べたが、f2〜fNとf0の間の同期化処理についても同様にスタッフ同期化を行う。
以上の様にして周波数f0にスタッフ同期化されたN個のギガビットイーサ信号は、それぞれポート識別子挿入部31〜3nへ入力され、ここでN個のギガビットイーサ信号がそれぞれどのポートからの入力かを識別する為のポート識別子を挿入する。後述するようにN個のギガビットイーサ信号は、ポート1→ポート2→・・・→ポートN→ポート1→・・・の順にインタリーブ多重を行う為、ポート識別子は最低どこかひとつのポートに対して挿入していれば良いが、全てのポートに対して固有のポート識別子を挿入しても構わない。本実施例ではポート1の信号に対して挿入する場合について説明する。ポート識別子は/I1/(=/K28.5/D5.6)と/I2/(=/K28.5/D16.2)と/C1/(=/K28.5/D21.5/)と/C2/(=/K28.5/D.2.2/)とに定義され、それぞれのオーダセットに対し、ポートに応じて/Da.b/の値を変更する事によりポート固有の識別子を定義する。オーダセットの/Da.b/の値を変更する際は、符号則違反が発生しないように、IEEE802.3z 8B10B符号表のデータ(特殊符号を除く)に定義されている値であり、かつ変更前後で符号の始めと終わりのRD値の遷移状態が同一であるような値であれば何でも良い。例えば「+」→「-」へ遷移するオーダセットに対してポート識別子を定義する場合は、同じく「+」→「-」へ遷移するような符号をポート識別子として使用すれば良い。
ポート識別子の例を図21に示す。
多重処理部100では、前記ポート識別子が挿入されたN個の8B10B符号化された信号をポート1 → ポート2 → ・・・ → ポートN → ポート1 → ・・・の順にインタリーブ多重を行う事により多重化信号を生成し、高速側多重化信号送信部110において前記多重化信号を1.25×N Gbit/sの電気のシリアルデータに変換し、その後光信号へ変換し、伝送路へ送出する。
高速側多重化信号受信部120では、前記伝送路へ送出された1.25G×N Gbit/sの光信号を受信し、クロックを抽出後電気信号へ変換し、パラレルデータへ展開し、分離処理部130へ入力される。分離処理部130では前記多重処理部100にてインタリーブ多重された信号をN個のギガビットイーサ信号へ分離し、該ギガビットイーサ信号はそれぞれポート識別子分離部140へ入力される。ポート識別子分離部140では、前記ポート識別子挿入部31〜3nで挿入されたポート識別子を分離し、ポート1に属する信号を判定すると共に、前記ポート識別子挿入部31〜3nでポート識別子に変換されたデータを図21に従い元に戻す。ポート順にインタリーブ多重されたデータであるので、ポート1に属するデータが判別されれば、残りの(N-1)個のギガビットイーサ信号は、順にポート2、ポート3、・・・、ポートNの信号であると判別可能であり、それぞれの信号は、ポート1〜ポートNに属するN個の低速側送信処理部61〜6nに入力される。低速側送信処理部61〜6nでは、パラレルのギガビット信号を1.25 Gbit/sのシリアル信号にした後、光信号へ変換してN個のギガビットイーサ信号として接続されているユーザ装置へ送出する。
図22に、以上のような構成のギガビットイーサ多重化装置によって実現される具体的なデータ列の様子を示す。
まず図22上側はスタッフ同期化部における同期化処理の様子である。ポート1〜8でそれぞれ周波数f1〜f8のギガビットイーサ信号を受信しており、互いの周波数f1〜f8は互いに微小量ではあるが異なっているとすると、一定時間Tの間に受信するデータ量はその周波数差に比例して異なる。ここではポート1では、一定時間Tの間にデータ1-1〜1-4の4つのデータを受信し、ポート2では一定時間Tの間に2-1〜2-3の3つのデータを受信し、ポート3では一定時間Tの間に3-1〜3-5の5つのデータを受信したとする。これをある一定の周波数で送信する必要があるとすると、ポート1ではこの例ではある一定時間Tの間に同じく1-1〜1-4の4つのデータを送信可能であり、特にデータの伸縮は行われず、ポート2ではある一定時間Tの間に、2-1〜2-4の4つのデータを送信しなければならないが、実際には2-1〜2-3の3つのデータしか受信できておらず、本来2-4が送信されるべきところには、ある固定データ(例えば本実施例だと/I/や/C/のオーダセット)が挿入され(正スタッフ)、ポート3ではある一定時間Tの間に、3-1〜3-4の4つのデータしか送信出来ないが、実際には既に3-1〜3-5の5つのデータを受信しており、データ3-4を削除して(負スタッフ)、データ3-1〜3-3とデータ3-5の4つのデータを送信するように調整する。このようにデータを追加したり削除したりする処理は、先述の通り無信号区間を示す/I/(アイドル・オーダセット)や連続データが送信されている/C/(コンフィグレーション・オーダセット)に対して行われるので、無信号区間や連続データ列が長くなったり短くなったりしたように見えるだけで、実際のMACフレームに影響を与えることなくデータの同期化が可能である。また、8B10B符号ではRD値の連続性も保証しなければならないが、図15に示すスタッフ同期化部304や図16に示す読み出しアドレス制御フローに従い処理を行う事により、RD値の連続性を保証しながらデータの追加、削除(正スタッフ、負スタッフ)が可能である。
次に図22下側は多重処理部における多重化処理におけるデータ列の様子を示すものである。先の同期化処理で同期化されたデータが多重処理部110に入力され、多重処理部110ではポート1→ポート2→ポート3→・・・・ポート8→ポート1→ポート2→・・・の順にインタリーブ多重していく。
以上のように、RD値の連続性など、8B10B符号則に影響を与えることなく、8B10B符号のまま同期化処理、多重分離を行う事により、8B10B符号で定義されるオーダセットやプリアンブルやSFDを含めたMACフレームの完全透過を実現する。
図23は、ギガビットイーサ多重化装置を適用したネットワーク構成例である。
ルータA、ルータBの間に/C1/、/C2/が終端されるようなギガビットイーサ多重化装置が接続された場合において、ギガビットイーサ多重化装置2 → ルータB方向のリンクが断すると、ルータBは、ギガビットイーサ多重化装置2 → ルータB方向のリンクが断した事を即座に知る事が出来るので、ルータBが送信するパケットを待機系のルート2へ切替える。一方、ルータBは/C1/、/C2/によってルータA → ルータB方向のリンクが断した事をルータAに向けて通知するが、ギガビットイーサ多重化装置2が/C1/、/C2/を一旦終端するため、スイッチAまでこの情報が届かず、スイッチAはルート1の方向へパケットを送出し続けてしまう。ルータA → ルータB方向のリンクは既に断しているので、ルータAが別のレイヤで障害を認識し、送信方向をルート2に切替を完了するまでの間パケットロスが発生し続けることになり、サービスに重大な影響を与える可能性がある。
一方、ルータA,B間に本発明のギガビットイーサ多重装置を適用した場合は、ギガビットイーサ多重化装置で8B10B符号を終端しないため、ルータAが送信する/C1/や/C2/など8B10B符号のみに定義されたオーダセットは、ルータBまで透過的に伝送される。ギガビットイーサ多重化装置2 → ルータB方向のリンクが断した場合、スイッチBは、該方向のリンクが断した事を即座に知る事が出来るので、ルータBが送信するパケットを待機系のルート2へ切替える。一方、ルータBは/C1/、/C2/によってルータA → ルータB方向のリンクが断した事をルータAに向けて通知し、ギガビットイーサ多重化装置2は/C1/、/C2/を終端せずルータAまで透過的に転送する為、ルータAまでこの情報が到達し、ルータAは自分の送信方向であるルータA → Bのリンクが断した事を知る事が出来、ルータAもパケットを送出する方向をルート1から2へ即時に切替を行い、双方向の回線を復旧させる事が出来る。
図25は従来のギガビットイーサ多重化装置を導入した場合の帯域制御モードへの影響を図示したものである。
ルータなどMACを終端する装置は一般にネットワークの負荷の状況に応じて送信フレーム量を制御したりする機能を具備し、ネットワーク負荷の均衡を保つようにしている。これを帯域制御と言う。オートネゴシエーションでは互いの動作モードをやり取りして、この帯域制御の最適な動作モードも決定される。図25においてルータAとルータBとが直結されている場合は、オートネゴシエーションはルータA、ルータB間で行われ、この間で直接お互いの動作モードを交換する事が可能であり、その結果、ルータAとルータBは共に「帯域制御モードA」で動作しているものとする。この状態でルータC、ルータDの増設に伴い、従来のギガビットイーサ多重化装置1およびギガビットイーサ多重化装置2が導入された場合、オートネゴシエーションは、ルータA−ギガビットイーサ多重化装置1の間と、ルータB−ギガビットイーサ多重化装置2の間とで独立に行われ、ルータAとルータBとの間では動作モードをやり取りする事は出来なくなる。本来は帯域制御モードは、MACフレームを終端する装置間(この場合はルータAとルータB)で決定されるべきものであるが、その結果ルータAやルータBの動作モードはギガビットイーサ多重化装置1、2の動作モードに依存して決定される為、ギガビットイーサ多重化装置1、2の導入前後でルータA、Bの帯域制御モードが帯域制御モードAとは別のモードに変わってしまう可能性があり、変わってしまった場合は、ネットワークに影響を与える可能性がある。
一方、図26に示すように本発明のギガビットイーサ多重化装置を導入する場合には、ギガビットイーサ多重化装置導入後も導入前と同様、オートネゴシエーションがルータA−ルータB間で行われる為、ルータA、ルータB間で直接動作モードのやり取りが出来、帯域制御モードもルータA−ルータBのやり取りで決定される。従って、ギガビットイーサ多重化装置1、2導入前後で帯域制御モードが変わってしまうようなことは無いため、ギガビットイーサ多重化装置導入による既存ネットワークへの影響を気にする事なく適用することが出来る。
本発明のギガビットイーサ多重装置は、8B10B符号をそのまま透過転送するために、上記のような問題を回避可能となる。本発明では具体的に/C1/、/C2/に含まれる情報を例に挙げたが、こうした例に限らずIEEE802.3zにおいて/C1/、/C2/、その他の8B10B符号やオーダセットに定義されている情報や、8B10B符号を利用して独自の機能を実現している装置で構成された既設ネットワークにおいて、本発明のギガビットイーサ多重化装置を適用して収容する場合は全て同じく既設ネットワークへ影響を与えることなく導入する事が可能であり、同様の効果が得られる。
タイムスロットを固定的にアサイン(ポート識別子が不要)
図27は、本発明のギガビットイーサ多重化装置を用いた第2の実施形態におけるブロック構成図である。
本実施例では、実施例1におけるポート識別子挿入部31〜3nとポート識別子分離部140の代わりに、タイムスロット割当部150とタイムスロット検出部160とデジタルラッパフレーム生成部170とデジタルラッパフレーム検出部180を備え、固定長フレームを有するデジタルラッパのフレーム位相に対して各ポートのデータがマッピングされるべき場所(タイムスロット)を固定的に割り当てる事を特徴とし、その他の構成は実施例1と同じである。
ここでは、固定長フレームを有するデジタルラッパとして、ITU-T G.709で規定されているOTN(Optical Transport Network)フレームを使用する例を取り上げるが、このデジタルラッパは必ずしもOTNフレームに限るものではなく、固定長フレームを有するフレームであれば何でも構わない。
図27の本実施形態におけるブロック構成図において、本発明のギガビットイーサ多重化装置は、N個の8B10B符号化されたギガビットイーサ信号を受信し、クロック抽出及び電気信号へ変換し、パラレルデータへ展開するN個の低速側受信処理部11〜1nと、前記N個の電気信号へ変換されたギガビットイーサ信号に対しそれぞれ独立に8B10B符号同期パタンを検出し、データの並び替え処理を行うN個の8B10B符号同期部21〜2nと、互いに周波数が最大+/-100ppmの範囲で異なるN個のギガビットイーサ信号を、あるひとつの特定の周波数f0に同期化するスタッフ同期化部31〜3nと、OTNフレームのフレーム位相に対して同期化されたN個の信号に対してそれぞれどのタイムスロットにマッピングされるかを指示するタイムスロット割当部150と、このタイムスロット割当部150からの指示に従い、N個の同期化された信号をインタリーブ多重し、多重化信号を生成する多重処理部と、前記多重化信号をOTNフレームにマッピングするデジタルラッパフレーム生成部170と、このOTNフレームをシリアルデータに変換し、光信号へ変換する高速側多重化信号送信部110と、前記光信号に変換されたOTNフレームを受信し、クロック抽出及び電気信号へ変換し、パラレルデータへ展開する高速側多重化信号受信部120と、パラレル展開されたOTNフレームから前記多重化信号を取り出すデジタルラッパフレーム検出部180と、1〜NのN個のギガビットイーサ信号がOTNフレームのどのタイムスロットにマッピングされているかを通知するタイムスロット検出部160と、OTNフレームから取り出された多重化信号を前記タイムスロット検出部160から通知されるタイムスロット位置の情報に基づきN個のギガビットイーサ信号に分離し、各ポートへの振り分け処理を行う分離処理部130と、分離されたN個のギガビットイーサ信号に対し、それぞれ独立に8B10B符号同期パタンを検出しデータの並び替え処理を行うN個の8B10B符号同期部41〜4nと、分離されたパラレルのギガビットイーサ信号を1.25 Gbit/sのシリアル信号にし、光信号へ変換してN個のギガビットイーサ信号として接続されているユーザ装置へ送出する低速側送信処理部51〜5nとで構成される。
図28に本実施例の特徴であるデジタルラッパフレーム生成部170とタイムスロット割当部150と多重処理部110で行われる具体的な処理を示す。
ここでは、8個のギガビットイーサ信号を多重しOTNフレームへマッピングする場合について説明する。
図27のスタッフ同期化部31〜3nにおいてスタッフ同期化された8個のギガビットイーサ信号は、図28に示すように8個の信号が並列に多重処理部100へ入力される。一方、デジタルラッパフレーム生成部170は、OTNフレームの先頭位置を示す「フレーム位相」をタイムスロット割当部150へ送信する。このフレーム位相を受信したタイムスロット割当部150は、OTNフレームのオーバヘッド領域以外のデータ格納領域(OPUkペイロード)に8個のギガビットイーサ信号のデータを均等に割り当て、各ポートのマッピングすべき位置(タイムスロット位置)を決定する。ここで重要なことはOTNフレームの先頭位置を示すフレーム位相を基準としてポート1→ポート2→ポート3→・・・・→ポート8→ポート1→ポート2→・・・の順にタイムスロット位置を決めている点である。こうする事により、各ポートで受信したデータはフレーム位相を基準にすれば、一意にどのポートに属するデータであるかを識別する事が出来るようになる為、実施例1のようにどのポートのデータであるのかを識別する為に挿入したポート識別子の挿入、検出処理は必要なくなる。タイムスロット割当部150で決定された各ポートのタイムスロット位置は、タイムスロット割当部150から各タイムスロット位置情報1として多重処理部100へ通知される。多重処理部100ではタイムスロット割当部150から通知されたタイムスロット位置情報のタイミングでスタッフ同期化部31〜3nより受信しているn個のギガビットイーサ信号のデータを8B10B符号のままOTNフレームのOPUkペイロードへマッピングし、デジタルラッパフレーム生成部170へ送信する。デジタルラッパフレーム生成部170では、受信したデータに対し、ITU-T G.709で規定される各種オーバヘッドを付与し、8個のギガビットイーサ信号がOPUkペイロードへマッピングされた1個のOTNフレームを生成する。
この生成されたOTNフレームは高速多重化信号送信部110にてパラレルデータからシリアル電気信号へ変換され、該電気信号は光信号へ変換され送信される。
一方、高速多重化信号受信部120では、受信した前記光信号を電気信号へ変換し、パラレルデータへ展開し、デジタルラッパフレーム検出部180へ送信される。
図29にデジタルラッパフレーム検出部180とタイムスロット検出部160と分離処理部130で行われる具体的な処理を示す。
前記データを受信したデジタルラッパフレーム検出部180では、OTNフレームのフレームの先頭を検出する為に、フレーム同期用のバイトとして定義されているFA OHの同期パタンを検出し、OTNフレームの先頭位置を認識し、フレーム位相信号をタイムスロット検出部160へ送信する。そして、OTNフレームの先頭位置が認識出来たら、前記デジタルラッパフレーム生成部170にて付与されたオーバヘッドを分離し、8個のギガビットイーサ信号がマッピングされているOPUkペイロードをOTNフレームより取り出し、分離処理部130へ送信する。
一方、タイムスロット検出部160では、デジタルラッパフレーム検出部180から受信したOTNフレームの先頭位置を示すフレーム位相から逆算し、8個のギガビットイーサ信号がマッピングされているはずのタイムスロット位置を検出し、タイムスロット位置を示す「タイムスロット情報2」を分離処理部130へ通知する。分離処理部130では、前記OTNフレームより取り出されたOPUkペイロードのデータと、タイムスロット検出部160から通知された「タイムスロット情報2」とから、OPUkペイロードにマッピングされた各ポートのギガビットイーサ信号の位置を認識する事が可能であり、その情報に従い、8個のギガビットイーサ信号に分離する。
以上の様に本実施例では、固定長フレームを有するデジタルラッパの中にN個のギガビットイーサ信号を8B10B符号のままマッピング、デマッピングし、各信号のタイムスロットを前記デジタルラッパのフレーム位相に対する位置で固定的に割り当てる事により、デジタルラッパのフレーム位置から、各ギガビットイーサ信号のマッピングされている位置を識別する事が可能であり、実施例1のようなギガビットイーサ信号の/I/や/C/のデータ領域に対して、各データがどのポートのデータに属するかを識別する為のポート識別子を挿入したり抽出したりする処理は不要となる。このポート毎の「タイムスロット情報」を多重処理部100と分離処理部130に通知し、多重処理部100と分離処理部130はそれに従い多重分離処理を行う事により、実施例1のようなポート識別子が不要となる事を特徴とする。実施例1では各データがどのポートのデータに属するかを識別する為に/I/や/C/のデータを変更していたが、本実施例では固定長フレーム構成であるデジタルラッパにマッピングする手法を採る事により、/I/や/C/のデータについても変更を加える事がないので、実施例1でポート識別子として使用したデータをも通過させる事が可能な方法である。
本実施例では、タイムスロット割当部150やタイムスロット検出部160で決定されるマッピング順序として、OTNフレームの先頭位置から順にポート1→ポート2→ポート3→・・・→ポートn→ポート1→ポート2→・・・としたが、これは、マッピング順序をこれのみに規定するものではなく、多重方向と分離方向とで規則が同一であればどのような順にマッピング、デマッピングしても構わない。
近年ギガビットイーサ回線の需要は急激に増大しており、ギガビットイーサの時分割多重化装置の必要性も高まっている。しかしながら、従来の多重化装置ではユーザ装置間の保守情報を透過できないため、運用面・作業面に負担がかかるものであり、本課題を解消した本発明の利用価値は極めて高いと考える。
IEEE802.3zに記載されている8B10B符号変換表の例である。 IEEE802.3zで規定されている8B10B符号のオーダセットである。 IEEE802.3zで規定されているギガビットイーサネット信号のフォーマットと8B10B符号変換の様子である。 トランスペアレントな伝送装置の適用例である。 MACフレームのカプセル化方法を比較した図である。 MACフレームのSONET信号へのマッピングの様子を示す図である。 ギガビットイーサ多重化装置導入前の各レイヤの生成、終端の様子を示す図である。 従来のギガビットイーサ多重化装置導入後の各レイヤの生成、終端の様子を示す図である。 本発明のギガビットイーサ多重化装置導入後の各レイヤの生成、終端の様子を示す図である。 スタッフ同期化処理の概念図である。 実施例1における構成図である。 実施例1における8B10B符号同期部のデータ並び替えの様子を示した図である。 オーダセット/I1/、/I2/のRunning Disparityの遷移の様子を示した図である。 オーダセット/C1/C2/のRunning Disparityの遷移に関する規則を示すものである。 実施例1におけるスタッフ同期化部の詳細なブロック構成図である。 スタッフ処理判定部における読出しアドレス制御フローを示す図である。 /I2/に対して正スタッフが行われる場合について、読み出されるデータの様子を示すものである。 /I2/に対して負スタッフが行われる場合について、読み出されるデータの様子を示すものである。 /C/に対して正スタッフが行われる場合について、読み出されるデータの様子を示すものである。 /C/に対して負スタッフが行われる場合について、読み出されるデータの様子を示すものである。 実施例1で用いるポート識別子の具体的な例である。 スタッフ同期化部及び多重処理部における処理に伴うデータ列の様子を具体的に示した図である。 従来のギガビットイーサ多重化装置を適用した場合の課題となる挙動を示した図である。 実施例1における本発明の効果を示す図である。 従来のギガビットイーサ多重化装置を適用した場合の帯域制御モードに関する挙動を示すものである。 本発明のギガビットイーサ多重化装置を適用した場合の帯域制御モードに関する挙動を示すものである。 実施例2における構成図である。 OTNフレームへのタイムスロットの割り当てと複数のギガビットイーサ信号のOTNフレームへのマッピングの様子を示す図である。 OTNフレームへのタイムスロットの割り当てと複数のギガビットイーサ信号のOTNフレームへのデマッピングの様子を示す図である。
符号の説明
11〜1n 低速側受信処理部
21〜2n 8B10B符号同期部
31〜3n スタッフ同期化部
41〜4n ポート識別子挿入部
51〜5n 8B10B符号同期部
61〜6n 低速側送信処理部
100 多重処理部
110 高速側多重化信号送信部
120 高速側多重化信号受信部
130 分離処理部
140 ポート識別子分離部
150 タイムスロット割当部
160 タイムスロット検出部
170 デジタルラッパフレーム生成部
180 デジタルラッパフレーム検出部
301 メモリバッファ
302 書き込みアドレス指示部
303 読み出しアドレス指示部
304 スタッフ処理判定部
305 位相比較部
306 /I2/データ検出部
307 AN検出部

Claims (10)

  1. 符号化された複数のユーザ信号を受信し、該複数のユーザ信号を多重化して1個の多重化信号へ変換する伝送装置であって、
    前記符号化された複数のユーザ信号について、内容を変更せずに多重化し、伝送路へ送出する手段と、
    伝送路を介して他の伝送装置から受信する多重化信号について前記多重化信号の符号の内容を変更せずに、複数のユーザ信号へ分離する手段と、
    前記符号化された複数のユーザ信号に含まれるオートネゴシエーションオーダセットのRunning Disparity値が最初と最後で反転しないときに、最初と最後でRunning Disparity値が反転しない/C/のデータを用い、前記/C/のデータの挿入もしくは削除により同期化を行う手段とを備えることを特徴とする伝送装置
  2. 前記同期化を行う手段は、
    8B10B符号のデータを抽出する手段と、
    前記抽出したデータが8B10B符号で定義されるオーダセット/C/または/I/であるかどうかを照合する手段と、
    受信したユーザ信号を8B10B符号に復号することなくバッファメモリへ書き込み、読み出す手段と、
    読み出しアドレスと書き込みアドレスとを比較し差分がある一定閾値を超えるか、または下回るときに次の読み出しアドレス位置を調整する手段と、
    読み出しアドレス位置を調整する必要が生じるときに、前記差分と前記受信したデータの照合結果から、8B10B符号のRunning Disparityの連続性を損なうことなく読み出しアドレスの位置を決定する手段とを含むことを特徴とする請求項1に記載の伝送装置。
  3. 前記同期化を行う手段は、8B10B符号則またはその連続性に違反する不正なデータを生成・送出することなく、スタッフ処理による同期化を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の伝送装置。
  4. 前記同期化を行う手段は、前記符号化された複数のユーザ信号に含まれるオートネゴシエーションオーダセットを検出し、かつ前記オートネゴシエーションオーダセットのRunning Disparity値が最初と最後で反転しないことを検出するときに、前記同期化を行うことを特徴とする請求項1に記載の伝送装置。
  5. 前記符号は8B10B符号であり、8B10B符号により構成される複数の受信信号に対し、8B10B符号を終端することなく、オーダセットを構成するコンマパタンを含む符号以外のデータを別の値へ変換する手段と、
    多重化伝送された信号を分離後、前記変更された値を検出し、分離したデータがどのポートに属するかを識別する手段と、
    前記識別情報に基づき分離された信号を各ポートへ出力する手段と、
    前記変更された値を元の値へ復元可能な手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の伝送装置。
  6. 前記符号は8B10B符号であり、8B10B符号で構成される複数の受信信号に対し、8B10B符号を終端することなく固定長フレーム内のフレームの先頭を基準として、前記複数の受信信号ごとにマッピングすべき領域を一意に決定する手段と、
    前記決定する手段に決定された領域に前記8B10B符号で構成される複数の信号を、そのデータの内容を変更することなくそれぞれマッピングする手段と、
    前記8B10B符号で構成される複数の信号が収容された固定長フレーム多重化信号を受信し、前記固定長フレームの先頭位置を検出する手段と、
    前記固定長フレームから、前記8B10B符号で構成される複数の信号それぞれ分離する手段と、
    前記検出した固定長フレームの先頭位置と、分離されたデータがマッピングされていた位置との相対的な位置関係を元に、前記8B10B符号で構成される複数の信号に対して、どのポートに属するかを識別する手段と、
    前記識別する手段の識別の結果に基づき、分離された前記8B10B符号で構成される複数の信号ポートへ出力する手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の伝送装置。
  7. 前記8B10B符号で構成される複数の信号をマッピングする固定長フレームとして、ITU-T G.709記載のOTNフレームを使用することを特徴とする請求項6に記載の伝送装置。
  8. 前記8B10B符号で構成される複数の信号をマッピングする固定長フレームとして、ITU-T G707記載のSDHフレームを使用することを特徴とする請求項6に記載の伝送装置。
  9. 前記8B10B符号で構成される複数の信号をマッピングする固定長フレームとして、Telcordia GR-253記載のSONETフレームを使用することを特徴とする請求項6に記載の伝送装置。
  10. 前記符号で構成される信号は、IEEE802.3zに記載される1000BASE-Xの信号であることを特徴とする請求項1または2に記載の伝送装置。
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