JP4856785B2 - 微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法および製造装置 - Google Patents
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Description
本願は2010年4月9日に日本に出願された、特願2010−090456号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
(i)微細凹凸構造の反転構造を表面に有し、かつ前記表面が離型剤で処理されたモールドと、物品の本体となる基材フィルムとの間に、紫外線硬化性樹脂組成物を挟持する工程。
(ii)紫外線硬化性樹脂組成物に紫外線を照射し、前記紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させて微細凹凸構造を有する硬化樹脂層を形成する工程。
(iii)基材フィルムの表面の硬化樹脂層からモールドを離型し、微細凹凸構造を表面に有する物品を得る工程。
本発明の、微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法においては、モールドの表面の赤外分光スペクトルを連続的または断続的に測定することが好ましい。
(1)表面が離型剤で処理されたモールドの表面の微細凹凸構造を、物品本体の表面に転写して、微細凹凸構造を表面に有する物品を製造する方法であって、微細凹凸構造を物品本体の表面に転写すること、前記物品本体をモールドから剥離した後のモールドの表面の赤外分光スペクトルを測定すること、およびモールドの表面の離型剤の状態の良否により製造継続の適否を判定することを含む、前記物品の製造方法。
(2)モールドの表面の離型剤の状態が不良と判定された際には、モールド表面の微細凹凸構造を物品本体の表面に転写することを停止すること、および/または、モールドの表面を再度離型剤で処理することをさらに含む、(1)に記載の微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法。
(3)前記モールドの表面の赤外分光スペクトルを測定することが、前記モールドの表面の赤外分光スペクトルを連続的または断続的に測定することを含む、(1)または(2)に記載の微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法。
(4)赤外分光スペクトルにおける、離型剤の化学構造に由来する波数付近のピークの吸光度面積(A)、あるいは離型剤の化学構造に由来する波数付近のピークの吸光度面積(A)とモールドの表面に存在する化学構造に由来する波数付近のピークの吸光度面積(B)との面積比((A)/(B))が、あらかじめ設定された閾値以上のときにモールドの表面の離型剤の状態を良と判定することを含む、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法。
(5)前記モールドがアルミナから成り、前記離型剤がフッ素化合物であり、前記吸光度面積(A)の閾値が0.13であり、かつ前記吸光度の面積比((A)/(B))の閾値が0.047である、(4)に記載の微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法。
(6)前記吸光度面積(A)が0.13以上1以下であり、かつ前記吸光度の面積比((A)/(B))が0.047以上10以下である、(5)に記載の微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法。
(7)表面が離型剤で処理されたモールドの表面の微細凹凸構造を、物品本体の表面に転写して、微細凹凸構造を表面に有する物品を製造する装置であって、表面に微細凹凸構造を有し、前記表面が離型剤で処理されたモールドと、微細凹凸構造を物品本体の表面に転写し、前記物品本体をモールドから剥離した後のモールドの表面の赤外分光スペクトルを測定する反射型赤外分光装置と、前記赤外分光スペクトルに基づいてモールドの表面の離型剤の状態の良否を判定する判定手段とを有する、微細凹凸構造を表面に有する物品の製造装置。
本発明の、微細凹凸構造を表面に有する物品の製造装置によれば、モールド表面の離型剤の状態をオンラインで簡易にモニタリングでき、生産性の低下を抑えることができる。
本発明の、微細凹凸構造を表面に有する物品の製造装置は、表面に微細凹凸構造を有し、前記表面が離型剤で処理されたモールドと、微細凹凸構造を物品本体の表面に転写し、前記物品本体をモールドから剥離した直後のモールドの表面の赤外分光スペクトルを測定する反射型赤外分光装置と、前記赤外分光スペクトルに基づいてモールドの表面の離型剤の状態の良否を判定する判定手段とを有するものである。
反射型赤外分光装置50は、ロール状モールド20の表面に赤外線を照射する光源52と;ロール状モールド20の表面を反射した赤外線を受光、および分光し、分光された赤外線を検出して赤外分光スペクトルを得る検出器54と;光源52および検出器54を制御し、検出器54で得られた赤外分光スペクトルを判定手段60に伝達する操作制御機器56とを有する。反射型赤外分光装置50は、フィルム42とともに硬化樹脂層44がロール状モールド20から剥離されたときから、フィルム42とロール状モールド20との間に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が供給されるまでの間のロール状モールド20の表面の赤外線分光スペクトルを測定できる位置に設置される。
反射型赤外分光装置50としては、フーリエ変換型、および回折格子を用いた分散型等が挙げられ、測定時間が短いことから、フーリエ変換型赤外分光装置が好ましい。
判定手段60は、例えば、赤外分光スペクトルから特定の化学構造に由来する所定の波数付近のピークの強度または面積を抽出する抽出部(図示略)と;必要に応じて2種のピークの強度または面積の比を算出する算出部(図示略)と;ピークの強度、面積、またはそれらの比等があらかじめ設定された閾値以上(場合によっては閾値以下)のときにロール状モールド20の表面の離型剤の状態を良と判定する判定部(図示略)と;外部から入力された閾値等を記憶する記憶部(図示略)と;判定部がロール状モールド20の表面の離型剤の状態を不良と判定した場合に、その情報を制御装置62に伝達する伝達部とを有する。
算出部は、抽出部で抽出された面積(A)、あるいは面積(A)と面積(B)との面積比((A)/(B))を算出するものであることが好ましい。
判定部は、面積(A)または面積比((A)/(B))があらかじめ設定された閾値以上のときにロール状モールド20の表面の離型剤の状態を良と判定するものであることが好ましい。
ここで、判定に用いる値としては、陽極酸化アルミナの厚みが一定であれば面積比((A)/(B))を用いる方が、再現性、および装置間誤差などの問題が少なくなり安定した測定が期待できるため好適である。しかしながら、陽極酸化アルミナの厚みが一定で無い場合などはピーク(A)の面積のみで判断することもできる。
また、判定手段60には、周辺機器として、入力装置、および表示装置等が接続されるものとする。ここで、入力装置とは、ディスプレイタッチパネル、スイッチパネル、およびキーボード等の入力デバイスのことをいい、表示装置とは、CRT、および液晶表示装置等のことをいう。
制御装置62は、処理部(図示略)とインターフェイス部(図示略)と記憶部(図示略)とを具備する。
インターフェイス部は、製造装置を構成する各機器等と処理部との間を電気的に接続するものである。
処理部は、記憶部に記憶された各種設定、および判定手段60からの判定情報等に基づいて前記各機器等の運転等を制御するものである。例えば、判定手段60においてロール状モールド20の表面の離型剤の状態が不良と判定された際には、フィルム42の移動、ロール状モールド20の回転、およびタンク22からの活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の供給等を停止し、ロール状モールド20の表面の微細凹凸構造の、フィルム42の表面への転写を停止するものである。
また、制御装置62には、周辺機器として、入力装置、および表示装置等が接続されるものとする。ここで、入力装置とは、ディスプレイタッチパネル、スイッチパネル、およびキーボード等の入力デバイスのことをいい、表示装置とは、CRT、および液晶表示装置等のことをいう。
また、制御装置62として、前記判定手段60の機能を兼ね備えたものを用い、制御装置62とは別に設けられていた前記判定手段60を省略してもよい。
活性エネルギー線照射装置28としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、およびフュージョンランプ等が挙げられる。
モールドは、モールド基材の表面に微細凹凸構造を有し、かつ前記表面が離型剤で処理されたものである。
モールド基材の材料としては、金属(表面に酸化皮膜が形成されたものを含む。)、石英、ガラス、樹脂、およびセラミックス等が挙げられる。
モールド基材の形状としては、ロール状以外に、円管状、平板状、およびシート状等が挙げられる。
(I−1)アルミニウム基材の表面に、2個以上の細孔(凹部)を有する陽極酸化アルミナを形成する方法。
(I−2)モールド基材の表面にリソグラフィ法等によって微細凹凸構造を直接形成する方法。
(a)アルミニウム基材を電解液中、定電圧下で陽極酸化してアルミニウム基材の表面に酸化皮膜を形成する工程。
(b)酸化皮膜を除去し、アルミニウム基材の表面に陽極酸化の細孔発生点を形成する工程。
(c)アルミニウム基材を電解液中、再度陽極酸化し、細孔発生点に細孔を有する酸化皮膜を形成する工程。
(d)細孔の径を拡大させる工程。
(e)工程(d)の後、電解液中、再度陽極酸化する工程。
(f)工程(d)と工程(e)を繰り返し行い、2個以上の細孔を有する陽極酸化アルミナがアルミニウム基材の表面に形成されたモールドを得る工程。
図2に示すように、アルミニウム基材10を陽極酸化すると、細孔12を有する酸化皮膜14が形成される。
アルミニウム基材の形状としては、ロール状、円管状、平板状、およびシート状等が挙げられる。
また、アルミニウム基材は、表面状態を平滑化にするために、機械研磨、羽布研磨、化学的研磨、および電解研磨処理(エッチング処理)などで研磨されることが好ましい。また、アルミニウム基材は、所定の形状に加工する際に用いた油が付着していることがあるため、陽極酸化の前にあらかじめ脱脂処理されることが好ましい。
電解液としては、硫酸、シュウ酸、およびリン酸等が挙げられる。
シュウ酸の濃度は、0.7M以下が好ましい。シュウ酸の濃度が0.7Mを超えると、電流値が高くなりすぎて酸化皮膜の表面が粗くなることがある。
化成電圧が30〜60Vの時、周期が100nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化アルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲より高くても低くても規則性が低下する傾向にある。
電解液の温度は、60℃以下が好ましく、45℃以下がより好ましい。電解液の温度が60℃を超えると、いわゆる「ヤケ」といわれる現象がおこり、細孔が壊れたり、表面が溶けて細孔の規則性が乱れたりすることがある。
硫酸の濃度は0.7M以下が好ましい。硫酸の濃度が0.7Mを超えると、電流値が高くなりすぎて定電圧を維持できなくなることがある。
化成電圧が25〜30Vの時、周期が63nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化アルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲より高くても低くても規則性が低下する傾向がある。
電解液の温度は、30℃以下が好ましく、20℃以下がより好ましい。電解液の温度が30℃を超えると、いわゆる「ヤケ」といわれる現象がおこり、細孔が壊れたり、表面が溶けて細孔の規則性が乱れたりすることがある。
図2に示すように、酸化皮膜14を一旦除去し、これを陽極酸化の細孔発生点16にすることで細孔の規則性を向上することができる。
酸化皮膜を除去する方法としては、アルミニウムを溶解せず、酸化皮膜を選択的に溶解する溶液に溶解させて除去する方法が挙げられる。このような溶液としては、例えば、クロム酸/リン酸混合液等が挙げられる。
図2に示すように、酸化皮膜を除去したアルミニウム基材10を再度、陽極酸化すると、円柱状の細孔12を有する酸化皮膜14が形成される。
陽極酸化は、工程(a)と同様な条件で行えばよい。陽極酸化の時間を長くするほど深い細孔を得ることができる。
図2に示すように、細孔12の径を拡大させる処理(以下、細孔径拡大処理と記す。)を行う。細孔径拡大処理は、酸化皮膜を溶解する溶液に浸漬して陽極酸化で得られた細孔の径を拡大させる処理である。このような溶液としては、例えば、5質量%程度のリン酸水溶液等が挙げられる。
細孔径拡大処理の時間を長くするほど、細孔径は大きくなる。
図2に示すように、再度、陽極酸化すると、円柱状の細孔12の底部から下に延びる、直径の小さい円柱状の細孔12がさらに形成される。
陽極酸化は、工程(a)と同様な条件で行えばよい。陽極酸化の時間を長くするほど深い細孔を得ることができる。
図2に示すように、工程(d)の細孔径拡大処理と、工程(e)の陽極酸化を繰り返すと、直径が開口部から深さ方向に連続的に減少する形状の細孔12を有する酸化皮膜14が形成され、アルミニウム基材10の表面に陽極酸化アルミナ(アルミニウムの多孔質の酸化皮膜(アルマイト))を有するモールド18が得られる。最後は工程(d)で終わることが好ましい。
細孔12間の平均間隔は、可視光の波長以下、すなわち400nm以下である。細孔12間の平均間隔は、20nm以上が好ましい。
細孔12間の平均間隔の範囲は、20nm以上400nm以下が好ましく、50nm以上300nm以下がより好ましく、90nm以上250nm以下がさらに好ましい。
細孔12間の平均間隔は、電子顕微鏡観察によって隣接する細孔12間の間隔(細孔12の中心から隣接する細孔12の中心までの距離)を50点測定し、これらの値を平均したものである。
細孔12の深さは、電子顕微鏡観察によって倍率30000倍で観察したときにおける、細孔12の最底部と、細孔12間に存在する凸部の最頂部との間の距離を測定した値である。
細孔12のアスペクト比(細孔の深さ/細孔間の平均間隔)は、0.8〜5.0が好ましく、1.2〜4.0がより好ましく、1.5〜3.0が特に好ましい。
ついで、モールドの微細凹凸構造が形成された側の表面を離型剤で処理する。
離型剤としては、アルミニウム基材の陽極酸化アルミナと化学結合を形成し得る官能基を有するものが好ましい。
(II−1)離型剤の希釈溶液にモールドを浸漬する方法。
(II−2)離型剤またはその希釈溶液を、モールドの微細凹凸構造が形成された側の表面に塗布する方法。
(g)モールドを水洗する工程。
(h)モールドにエアーを吹き付け、モールドの表面に付着した水滴を除去する工程。
(i)加水分解性シリル基を有するフッ素化合物を溶媒で希釈した希釈溶液に、モールドを浸漬する工程。
(j)浸漬したモールドをゆっくりと溶液から引き上げる工程。
(k)必要に応じて、工程(j)よりも後段にて、モールドを加熱加湿させる工程。
(l)モールドを乾燥させる工程。
本発明の、微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法は、表面が離型剤で処理されたモールドの表面の微細凹凸構造を、物品本体の表面に転写して、微細凹凸構造を表面に有する物品を製造する方法であって、微細凹凸構造を物品本体の表面に転写し、前記物品本体をモールドから剥離した後のモールドの表面の赤外分光スペクトルを測定し、前記赤外分光スペクトルに基づいてモールドの表面の離型剤の状態の良否を判定する方法である。
(i)微細凹凸構造を表面に有し、かつ前記表面が離型剤で処理されたモールドと、物品本体との間に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を挟持する工程。
(ii)活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射し、前記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させて微細凹凸構造を有する硬化樹脂層を形成する工程。
(iii)物品本体の表面の硬化樹脂層からモールドを離型し、微細凹凸構造を表面に有する物品を得る工程。
物品本体の材料としては、物品本体越しに活性エネルギー線の照射を行うため、透明性の高い材料が好ましく、例えば、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、およびトリアセチルセルロース等が挙げられる。
物品本体の形状としては、フィルム、シート、射出成形品、およびプレス成形品等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、重合性化合物および重合開始剤を含む。
重合性化合物としては、分子中にラジカル重合性結合および/またはカチオン重合性結合を有するモノマー、オリゴマー、および反応性ポリマー等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、非反応性のポリマー、および活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物を含んでいてもよい。
単官能モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、および2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート誘導体;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル;スチレン、およびα−メチルスチレン等のスチレン誘導体;並びに(メタ)アクリルアミド、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、およびジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物としては、アルコキシシラン化合物、およびアルキルシリケート化合物等が挙げられる。
R11 xSi(OR12)y ・・・(1)
ただし、R11、R12は、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基を表し、x、yは、x+y=4の関係を満たす整数を表す。
R21O[Si(OR23)(OR24)O]zR22 ・・・(2)
ただし、R21〜R24は、それぞれ炭素数1〜5のアルキル基を表し、zは、3〜20の整数を表す。
硬化樹脂層の微細凹凸構造の表面の水接触角を90°以上にするためには、疎水性の材料を形成し得る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、フッ素含有化合物またはシリコーン系化合物を含む組成物を用いることが好ましい。
フッ素含有化合物としては、下記式(3)で表されるフルオロアルキル基を有する化合物が好ましい。
−(CF2)n−X ・・・(3)
ただし、Xは、フッ素原子または水素原子を表し、nは、1以上の整数を表し、1〜20が好ましく、3〜10がより好ましく、4〜8が特に好ましい。
フルオロアルキル基置換ビニルモノマーとしては、フルオロアルキル基置換(メタ)アクリレート、フルオロアルキル基置換(メタ)アクリルアミド、フルオロアルキル基置換ビニルエーテル、およびフルオロアルキル基置換スチレン等が挙げられる。
CH2=C(R41)C(O)O−(CH2)m−(CF2)n−X ・・・(4)
ただし、R41は、水素原子またはメチル基を表し、Xは、水素原子またはフッ素原子を表し、mは、1〜6の整数を表し、1〜3が好ましく、1または2がより好ましく、nは、1〜20の整数を表し、3〜10が好ましく、4〜8がより好ましい。
(Rf)aR51 bSiYc ・・・(5)
加水分解性基としては、アルコキシ基、およびハロゲン原子、R52C(O)O(ただし、R52は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表す。)等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、およびラウリルオキシ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、Cl、Br、およびI等が挙げられる。
R52C(O)Oとしては、CH3C(O)O、およびC2H5C(O)O等が挙げられる。
ポリ(オキシアルキレン)基としては、下記式(6)で表される基が好ましい。
−(OR61)p− ・・・(6)
ただし、R61は、炭素数2〜4のアルキレン基を表し、pは、2以上の整数を表す。
R61としては、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH(CH3)CH2−、−CH(CH3)CH(CH3)−等が挙げられる。
シリコーン系化合物としては、(メタ)アクリル酸変性シリコーン、シリコーン樹脂、およびシリコーン系シランカップリング剤等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸変性シリコーンとしては、シリコーン(ジ)(メタ)アクリレート等が挙げられる。
硬化樹脂層の微細凹凸構造の表面の水接触角を25°以下にするためには、親水性の材料を形成し得る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、少なくとも親水性モノマーを含む組成物を用いることが好ましい。また、耐擦傷性や耐水性付与の観点からは、架橋可能な多官能モノマーを含むものがより好ましい。なお、親水性モノマーと架橋可能な多官能モノマーは、同一(すなわち、親水性多官能モノマー)であってもよい。さらに、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、その他のモノマーを含んでいてもよい。
4官能以上の多官能(メタ)アクリレートの10〜50質量%、
2官能以上の親水性(メタ)アクリレートの30〜80質量%、および
単官能モノマーの0〜20質量%の合計100質量%からなる重合性化合物。
4官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、5官能以上の多官能(メタ)アクリレートがより好ましい。
ポリエチレングリコールジメタクリレートにおいて、一分子内に存在するポリエチレングリコール鎖の平均繰り返し単位の合計は、6〜40が好ましく、9〜30がより好ましく、12〜20が特に好ましい。ポリエチレングリコール鎖の平均繰り返し単位が6以上であれば、親水性が十分となり、防汚性が向上する。ポリエチレングリコール鎖の平均繰り返し単位が40以下であれば、4官能以上の多官能(メタ)アクリレートとの相溶性が良好となり、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が分離しにくい。
親水性単官能モノマーとしては、M−20G、M−90G、およびM−230G(新中村化学社製)等のエステル基にポリエチレングリコール鎖を有する単官能(メタ)アクリレート;ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等のエステル基に水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート;単官能アクリルアミド類;並びにメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート、およびメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート等のカチオン性モノマー類等が挙げられる。
また、単官能モノマーとして、アクリロイルモルホリン、およびビニルピロリドン等の粘度調整剤、並びに物品本体への密着性を向上させるアクリロイルイソシアネート類等の密着性向上剤等を用いてもよい。
図1に示す製造装置を用いた、本発明の微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法の具体例を説明する。
剥離ロール30によって、表面に硬化樹脂層44が形成されたフィルム42をロール状モールド20から剥離することによって、図3に示すような物品40を得る。
算出部にて、抽出部で抽出された面積(A)と面積(B)、さらに両者の面積比((A)/(B))を算出する。
判定部にて、面積(A)または面積比((A)/(B))があらかじめ設定された閾値以上のときにロール状モールド20の表面の離型剤の状態を良と判定する。
離型剤として前記フッ素化合物を用い、ロール状モールド20として、前記モールドを用いる場合、面積比((A)/(B))は0.047以上10以下が好ましく、0.070以上5以下がより好ましい。
図3は、本発明の製造方法で得られる、微細凹凸構造を表面に有する物品40の一例を示す断面図である。
フィルム42は、光透過性フィルムである。フィルムの材料としては、ポリカーボネート、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル系樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリエーテルケトン、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース等)、ポリオレフィン、および脂環式ポリオレフィン等が挙げられる。
陽極酸化アルミナのモールドを用いた場合の物品40の表面の微細凹凸構造は、陽極酸化アルミナの表面の微細凹凸構造を転写して形成されたものであり、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる2個以上の凸部46を有する。
凸部間の平均間隔の範囲は、20〜400nmが好ましく、50〜300nmがより好ましく、90〜250nmがさらに好ましい。
凸部間の平均間隔は、電子顕微鏡観察によって隣接する凸部間の間隔(凸部の中心から隣接する凸部の中心までの距離)を50点測定し、これらの値を平均したものである。
凸部の高さは、電子顕微鏡によって倍率30000倍で観察したときにおける、凸部の最頂部と、凸部間に存在する凹部の最底部との間の距離を測定した値である。
硬化樹脂層44の材料が疎水性の場合の微細凹凸構造の表面の水接触角の範囲は、90゜以上180゜以下が好ましく、110゜以上180゜以下がより好ましく、120゜以上180゜以下が特に好ましい。
硬化樹脂層44の材料が親水性の場合の、微細凹凸構造の表面の水接触角の範囲は、3゜以上30゜以下が好ましく、3゜以上23゜以下がより好ましく、3゜以上21゜以下が特に好ましい。
物品40の用途としては、反射防止物品、防曇性物品、防汚性物品、および撥水性物品、より具体的には、ディスプレー用反射防止、自動車メーターカバー、自動車ミラー、自動車窓、有機または無機エレクトロルミネッセンスの光取り出し効率向上部材、および太陽電池部材等が挙げられる。
以上説明した本発明の、微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法および製造装置にあっては、微細凹凸構造を物品本体の表面に転写し、前記物品本体をモールドから剥離した直後のモールドの表面の赤外分光スペクトルを測定し、前記赤外分光スペクトルに基づいてモールドの表面の離型剤の状態の良否を判定するため、モールド表面の離型剤の状態をオンラインで簡易にモニタリングできる。その結果、モールドの離型不良を事前に把握することができ、微細凹凸構造を表面に有する物品の生産性の低下を抑えることができる。
上述のように、モールドの表面の微細凹凸構造を、物品本体の表面に転写し続けると、やがて離型性が悪化してくる。その原因としては、モールドからの離型剤の脱落、および活性エネルギー線(紫外線等)や熱等による離型剤の変質等が考えられる。そこで、離型剤として加水分解性シリル基を有するフッ素化合物を用いた場合の離型不良の原因を見極めるために、初期のモールドと離型不良となったモールドの表面を分析し、離型剤の量を見積もることとした。通常、離型剤は極薄くモールドに塗布されているため、表面感度の優れた手法を用いる必要がある。例えば、TOF−SIMS、XPS、およびIR法等を用いることが考えられる。そこで、XPS、およびTOF−SIMSで分析した結果、例えばXPSから求められる離型剤の量(原子数比F/Al)は、初期の8.3から離型不良時には2.1に低下していた。また、モールド上に残存している離型剤の構造変化は認められなかった。この結果から、離型不良の原因は離型剤の脱落にあることが明白となった。よって、モールドの表面の離型剤の量を把握することで離型不良を事前に予測することが可能となる。
陽極酸化アルミナの一部を削り、断面にプラチナを1分間蒸着し、電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7400F)を用いて、加速電圧3.00kVの条件にて、断面を観察し、細孔の間隔、および細孔の深さを測定した。各測定は、それぞれ50点について行い、平均値を求めた。
モールドの微細凹凸構造が形成された側に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を流し込み、アクリルフィルムを被せた後、UV照射機(高圧水銀ランプ、積算光量:400mJ/cm2)によって硬化を行った。ついで、アクリルフィルムごと硬化樹脂層をモールドから離型することによって、アクリルフィルムの表面に微細凹凸構造を転写した。この操作を繰り返し行い、目視ではっきりと認識できる離型不良が発生するまでの回数を転写可能回数とした。この場合の離型不良とは、モールドへの硬化樹脂の付着等の原因によって、モールドの微細凹凸面に樹脂残りが発生し、モールドと硬化樹脂層とが離型困難になった状態である。
コハク酸/トリメチロールエタン/アクリル酸のモル比1:2:4の縮合反応混合物の45質量部、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学社製)の45質量部、
ラジカル重合性シリコーンオイル(信越化学工業社製、X−22−1602)の10質量部、および
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア184)の3質量部
を混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を調製した。
50mm×50mm×厚さ0.3mmのアルミニウム板(純度99.99%)を、過塩素酸/エタノール混合溶液(1/4体積比)中で電解研磨したものを用意した。
工程(a):
前記アルミニウム板について、0.3Mシュウ酸水溶液中で、直流40V、温度16℃の条件で6時間陽極酸化を行った。
工程(b):
酸化皮膜が形成されたアルミニウム板を、6質量%リン酸/1.8質量%クロム酸混合水溶液に3時間浸漬して、酸化皮膜を除去した。
工程(c):
前記アルミニウム板について、0.3Mシュウ酸水溶液中、直流40V、温度16℃の条件で30秒間陽極酸化を行った。
酸化皮膜が形成されたアルミニウム板を、32℃の5質量%リン酸水溶液に8分間浸漬して、細孔径拡大処理を行った。
工程(e):
前記アルミニウム板について、0.3Mシュウ酸水溶液中、直流40V、温度16℃の条件で30秒間陽極酸化を行った。
前記工程(d)および工程(e)を合計で4回繰り返し、最後に工程(d)を行い、平均間隔:100nm、深さ:240nmの略円錐形状の細孔を有する陽極酸化アルミナが表面に形成されたモールドを得た。
シャワーを用いてモールドの表面のリン酸水溶液を軽く洗い流した後、モールドを流水中に10分間浸漬した。
工程(h):
モールドにエアーガンからエアーを吹き付け、モールドの表面に付着した水滴を除去した。
モールドを、オプツール(登録商標)DSX(ダイキン化成品販売社製)を希釈剤HD−ZV(ハーベス社製)で0.1質量%に希釈した溶液に室温で10分間浸漬した。
工程(j):
モールドを希釈溶液から3mm/secでゆっくりと引き上げた。
工程(l):
モールドを15分間風乾して、離型剤で処理されたモールドを得た。
モールドの表面の赤外分光スペクトルを、フーリエ変換赤外分光装置(ThermoFisher Scientific社製、Nicolet380/Continum)を用いて測定した。結果を図4に示す。1080〜1290cm−1に見られるピークAが離型剤由来であり、730〜1080cm−1に見られるピークBが陽極酸化アルミナ由来である。ピークAの吸光度面積(A)は0.43であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.18であり、前記モールドを用いて転写試験を1回行ったところ、離型性は良好であった。
実施例1に引き続き、転写試験を100回行い、モールドの表面の赤外分光スペクトルを測定した。その結果、ピークAの吸光度面積(A)は0.21であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.089であり、前記モールドを用いて転写試験を1回行ったところ、離型性は良好であった。
実施例1と同様の方法で作製した別のモールド表面の赤外分光スペクトルを測定した。その結果、ピークAの吸光度面積(A)は0.35であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.14であった。さらに前記モールドを用いて転写試験を1回行ったところ、離型性は良好であった。
実施例3から転写を繰り返し19回行った(この間、離型性は良好であった)後にモールド表面の赤外分光スペクトルを測定した。その結果、ピークAの吸光度面積(A)は0.29であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.12であった。さらに前記モールドを用いてさらに転写試験を1回行ったところ、離型性は良好であった。
実施例4から転写を繰り返し19回行った(この間、離型性は良好であった)後にモールド表面の赤外分光スペクトルを測定した。その結果、ピークAの吸光度の面積(A)は0.22であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.085であった。さらに前記モールドを用いてさらに転写試験を1回行ったところ、離型性は良好であった。
実施例5から転写を繰り返し19回行った(この間、離型性は良好であった)後にモールド表面の赤外分光スペクトルを測定した。その結果、ピークAの吸光度の面積(A)は0.18であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.074であった。さらに前記モールドを用いてさらに転写試験を1回行ったところ、離型性は良好であった。
実施例6から転写を繰り返し19回行った(この間、離型性は良好であった)後にモールド表面の赤外分光スペクトルを測定した。その結果、ピークAの吸光度の面積(A)は0.13であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.056であった。さらに前記モールドを用いてさらに転写試験を1回行ったところ、やや力を要したが離型できた。
実施例7から転写を繰り返し9回行った。この間剥離に要する力が増え、実施例7から10回目に転写した際、作製した微細凹凸構造を有するフィルムにクラックが発生した(離型性不良)。この時点のモールド表面の赤外分光スペクトルを測定した結果、ピークAの吸光度面積(A)は0.12であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.045であった。
比較例1で用いたモールドを前述の作製方法と同様に再び離型剤で処理した。そのモールド表面の赤外分光スペクトルを測定した。その結果、ピークAの吸光度面積(A)は0.26であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.11であった。さらに前記モールドを用いて転写試験を1回行ったところ、離型性は良好であった。
実施例8から転写を繰り返し19回行った(この間、離型性は良好であった)後にモールド表面の赤外分光スペクトルを測定した。その結果、ピークAの吸光度面積(A)は0.22であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.090であった。さらに前記モールドを用いてさらに転写試験を1回行ったところ、離型性は良好であった。
実施例9から転写を繰り返し19回行った(この間、離型性は良好であった)後にモールド表面の赤外分光スペクトルを測定した。その結果、ピークAの吸光度面積(A)は0.18であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.078であった。さらに前記モールドを用いてさらに転写試験を1回行ったところ、離型性は良好であった。
実施例10から転写を繰り返し19回行った(この間、離型性は良好であった)後にモールド表面の赤外分光スペクトルを測定した。その結果、ピークAの吸光度面積(A)は0.14であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.062であった。さらに前記モールドを用いてさらに転写試験を1回行ったところ、やや力を要したが離型できた。
実施例11から転写を繰り返し9回行った(この間、離型性は良好であった)後にモールド表面の赤外分光スペクトルを測定した。その結果、ピークAの吸光度面積(A)は0.13であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.055であった。さらに前記モールドを用いてさらに転写試験を1回行ったところ、やや力を要したが離型できた。
実施例12から転写を繰り返し8回行った。この間、剥離に要する力が増え、実施例11から9回目に転写した際、作製した微細凹凸構造を有するフィルムにクラックが発生した(離型性不良)。この時点のモールド表面の赤外分光スペクトルを測定した結果、ピークAの吸光度面積(A)は0.11であり、ピークの吸光度の面積比((A)/(B))は0.041であった。
18 モールド
20 ロール状モールド
40 物品
42 フィルム(物品本体)
46 凸部(微細凹凸構造)
50 反射型赤外分光装置
60 判定手段
Claims (7)
- 表面が離型剤で処理されたモールドの表面の微細凹凸構造を、物品本体の表面に転写して、微細凹凸構造を表面に有する物品を製造する方法であって、
微細凹凸構造を物品本体の表面に転写すること、
前記物品本体をモールドから剥離した後のモールドの表面の赤外分光スペクトルを測定すること、および
モールドの表面の離型剤の状態の良否により製造継続の適否を判定することを含む、前記物品の製造方法。 - モールドの表面の離型剤の状態が不良と判定された際には、モールド表面の微細凹凸構造を物品本体の表面に転写することを停止すること、および/または、モールドの表面を再度離型剤で処理することをさらに含む、請求項1に記載の微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法。
- 前記モールドの表面の赤外分光スペクトルを測定することが、
前記モールドの表面の赤外分光スペクトルを連続的または断続的に測定することを含む、請求項1または2に記載の微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法。 - 赤外分光スペクトルにおける、離型剤の化学構造に由来する波数付近のピークの吸光度面積(A)、あるいは離型剤の化学構造に由来する波数付近のピークの吸光度面積(A)とモールドの表面に存在する化学構造に由来する波数付近のピークの吸光度面積(B)との面積比((A)/(B))が、あらかじめ設定された閾値以上のときにモールドの表面の離型剤の状態を良と判定することを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法。
- 前記モールドがアルミナから成り、
前記離型剤がフッ素化合物であり、
前記吸光度面積(A)の閾値が0.13、あるいは
前記吸光度の面積比((A)/(B))の閾値が0.047である、請求項4に記載の微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法。 - 前記吸光度面積(A)が0.13以上1以下、あるいは
前記吸光度の面積比((A)/(B))が0.047以上10以下である、請求項5に記載の微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法。 - 表面が離型剤で処理されたモールドの表面の微細凹凸構造を、物品本体の表面に転写して、微細凹凸構造を表面に有する物品を製造する装置であって、
表面に微細凹凸構造を有し、前記表面が離型剤で処理されたモールドと、
微細凹凸構造を物品本体の表面に転写し、前記物品本体をモールドから剥離した後のモールドの表面の赤外分光スペクトルを測定する反射型赤外分光装置と、
前記赤外分光スペクトルに基づいてモールドの表面の離型剤の状態の良否を判定する判定手段と
を有する、微細凹凸構造を表面に有する物品の製造装置。
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