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JP4860187B2 - 投射型映像表示装置 - Google Patents
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本発明は、透過型液晶パネルや反射型式映像表示素子などのライトバルブ素子を使用して、スクリーン上に映像を投影する、例えば、液晶プロジェクタ装置や反射式映像表示プロジェクタ装置,投射型ディスプレイ装置などの投射型映像表示装置に関する。
投射型映像表示装置の一従来例として、R(青色),G(緑色),B(青色)の光毎に照明光学系を設け、これらR,G,Bの映像光をダイクロイックプリズムで合成してスクリーンに投写するようにした投射型映像表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
かかる投射型映像表示装置では、夫々の照明光学系において、複数の光源部から色光を出射し、この出射光をアレイレンズ(インテグレータ)で面内光強度分布が均一な色光とし、これを光学映像を形成するライトバルブに照射し、かかる照明光学系のライトバルブから出射されるR,G,Bの映像光をダイクロイックプリズム合成する。
特開2001−343706号公報
ところで、投射型映像表示装置での光源部として、LED光源を用いると、このLED光源部から出射する光は、温度のシフトによってその分光スペクトルがシフトする。このため、かかるLED光源を用いた投射型映像表示装置では、温度変化に伴い、スクリーン上に投影される映像の単色や白色の色純度が劣化するという問題があった。
本発明の目的は、かかる問題を解消し、スクリーン上の映像の色純度の温度変化に伴う劣化を防止することができるようにした投射型映像表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の手段は、異なる色光帯域の光を放射する複数のLED光源と、該LED光源の夫々に対応して該LED光源からの光を所定の偏光光に変換する複数の照明光学系と、該偏光光が照射され、異なる色光帯域の映像光を生成する複数の映像表示素子と、該映像表示素子から出射される該映像光をスクリーンに投射する投射手段とを有する投射型映像表示装置であって、該映像表示素子の夫々に対応して該映像表示素子に照射する該偏光光の特定の波長領域の光を透過するダイクロカットフィルタを設けたことを特徴とする。
本発明の第2の手段は、第1の手段において、前記ダイクロカットフィルタの半値波長と前記光源ユニットからの光のピーク波長の差が該光の帯域幅の略1/2であることを特徴とする。
本発明の第3の手段は、第1の手段において、基準の雰囲気温度にあるときの前記LED光源から出射される光の分光スペクトルが温度変化により短波長方向にシフトすることによる不要部分光をカットする場合の前記ダイクロカットフィルタの半値波長λ1/2は、前記分光スペクトルのピーク波長をλp、帯域幅をWとした場合、λp−W/2−10≦λ1/2≦λp−W/2+10なる関係の範囲に設定され、基準の雰囲気温度にあるときの前記LED光源から出射される光の分光スペクトルが温度変化により長波長方向にシフトすることによる不要部分光をカットする場合の前記ダイクロカットフィルタの半値波長λ1/2は、前記分光スペクトルのピーク波長をλp、帯域幅をWとした場合、λp+W/2−10≦λ1/2≦λP+W/2+10なる関係の範囲に設定されることを特徴とする。
本発明の第4の手段は、第1の手段において、前記ダイクロカットフィルタが紫外線カットフィルタであることを特徴とする。
本発明の第5の手段は、第1の手段において、前記ダイクロカットフィルタは、その半値波長が前記光の分光スペクトルの帯域の短波長側に設定され、前記光の該半値波長よりも短波長側をカットすることを特徴とする。
本発明の第6の手段は、第1の手段において、前記ダイクロカットフィルタは、その半値波長が前記光の分光スペクトルの帯域の長波長側に設定され、前記光の該半値波長よりも長波長側をカットすることを特徴とする。
本発明の第7の手段は、第1の手段において、前記ダイクロカットフィルタは、その半値波長が前記光の分光スペクトルの帯域の短波長側と長波長側とに設定されており、前記光の短波長側の該半値波長よりも短波長側と前記光の長波長側の該半値波長よりも長波長側との光をカットするバンドパスフィルタであることを特徴とする。
本発明の第8の手段は、第1の手段において、前記ダイクロカットフィルタは、記LED光源から出射される光の分光スペクトルの帯域が温度によってシフトする波長側に半値波長が設定されていることを特徴とする。
本発明の第9の手段は、第1の手段〜第8の手段のいずれか1つ手段において、前記LED光源の光出射側とは反対側に、略直方体形状のヒートシンクを設けたことを特徴とする。
本発明の第10の手段は、R(赤色)光,G(緑色)光,B(青色)光の楕円偏光光を夫々出射する第1〜第3のLED光源と、該第1〜第3のLED光源夫々からのR,G,B光を所定の直線偏光光に変換する第1〜第3の照明光学系と、該第1〜第3の照明光学系の出射側に設けられ、夫々の偏光光の特定の波長領域の光を透過する第1〜第3のダイクロカットフィルタと、該第1〜第3のダイクロカットフィルタ夫々からのR,G,B光が照射され、R映像光,G映像光,B映像光を生成する第1〜第3の映像表示素子と、該第1〜第3の映像表示素子夫々からの該R映像光,G映像光,B映像光をスクリーンに投射する投射する投射手段を備えた投射型映像表示装置であって、該第1,第3の照明光学系は夫々、該第1,第3のLED光源から入射されるR,B光をS偏光のR,B光に変換し、該第2の照明光学系は、該第2のLED光源から入射されるG光をP偏光のG光に変換するとともに、該第1,第3の照明光学系に夫々、R光,B光の光路を変更する反射素子を設けたことを特徴とする。
本発明の第11の手段は、第10の手段において、前記反射素子は、前記光路を略90゜変更することを特徴とする。
本発明の第12の手段は、第10の手段又は第11の手段において、前記第1の照明光学系の反射素子による前記R光の光路の変更方向と前記第3の照明光学系の反射素子による前記B光の光路の変更方向とが互いに逆方向であることを特徴とする。
本発明の第13の手段は、第10の手段〜第12の手段のいずれか1つ手段において、前記第1〜第3の映像表示素子夫々からの前記R映像光,G映像光,B映像光を合成するダイクロイックプリズムを設け、該ダイクロイックプリズムの波長帯域特性において、前記G映像光が透過可能な透過波長領域と前記B映像光が反射可能な反射波長領域とが一部重なるように設定したことを特徴とする。
本発明によると、LED光源からの光の分光スペクトルの帯域が温度変化によってシフトしても、スクリーン上の投影画像の色純度の劣化を防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明による投射型映像表示装置の第1の実施形態を示す構成図であって、1R,1G,1BはLED光源、2R,2G,2Bは入射側ライトパイプ、3R,3G,3Bは偏光変換素子、3Ra,3Ga,3Baは偏光分離膜、3Rb,3Gb,3Bbは1/2波長位相差板、3Rc,3Gc,3Bcは入射面、3Rd,3Gd,3Bdは反射膜、3Re,3Ge,3Beは3角プリズム、3Rf,3Gf,3Bfは出射面、4R,4G,4Bは出射側ライトパイプ、5R,5B,5Gはダイクロカットフィルタ、6R,6G,6Bは入射側偏光板、7R,7G,7Bは透過型映像表示素子、8は出射側偏光板、9はダイクロイックプリズム、9RはR光反射ダイクロイック膜、9BはB光反射ダイクロイック膜、10は投写レンズ、11はヒートシンク、12は冷却ファンである。
この第1の実施形態は、R(赤色),G(緑色),B(青色)の光毎に、LED光源ユニットと、照明光学系と、映像表示素子とを備え、各映像表示素子からのR,G,B映像光をダイクロイックプリズムで合成して、その合成映像光を投写レンズでスクリーンに投射する構成をなすものである。以下、この第1の実施形態について説明する。
図1において、LED光源1RからR光が、LED光源1GからG光が、LED光源1BからB光が夫々出射され、夫々毎に照明光学系に入射される。R光の照明光学系は、透明な硝子材で形成される入射側ライトパイプ2Rと、偏光変換素子3Rと、硝子で形成された出射側ライトパイプ4Rとから構成されており、G光の照明光学系は、硝子で形成される入射側ライトパイプ2Gと、偏光変換素子3Gと、硝子で形成された出射側ライトパイプ4Gとから構成されており、B光の照明光学系は、硝子で形成される入射側ライトパイプ2B、偏光変換素子3Bと、硝子で形成された出射側ライトパイプ4Bとから構成されている。
入射側ライトパイプ2R,2G,2Bは、その入射面側から出射面側に向かって断面が順次拡がる末広がりの形状をなしており、LED光源1Rから出射されたR光はR光用の入射側ライトパイプ2Rに、その断面が狭い入射面から、入射され、LED光源1Gから出射されたG光はG光用の入射側ライトパイプ2Gに、その断面が狭い入射面から、入射され、LED光源1Bから出射されたB光はB光用の入射側ライトパイプ2Bに、その断面が狭い入射面から、入射される。
光源の断面積×立体角=一定というエタンデューの法則により、光源からの光は拡散し、光束のその光軸に垂直な断面積が拡大する。このような光源からの光の断面積の拡大、即ち、拡散は不必要なものであり、特に、発散角が大きいLED光源を用いる場合、光利用効率の劣化を招くことになる。入射側ライトパイプ2R,2G,2Bは、光の拡散角を低減して、光の利用率を高めるために用いるものである。
このために、まず、R光用の入射側ライトパイプ2Rの入射面の開口をLED光源1Rの出射口の開口とを同一とし、これら入射面と出射口とが接するようにLED光源1Rに対してR光用の入射側ライトパイプ2Rを配置することにより、LED光源1Rから出射されるR光が有効に入射側ライトパイプ2Rに入射されるようにして、R光の光量の損失を最小限度にする。
また、R光用の入射側ライトパイプ2Rでは、入射されたR光は発散していることにより、このR光が硝子と空気との界面をなす側面や上面,底面で反射される。ここで、この入射側ライトパイプ2Rが末拡がりの形状をなしていることから、側面や上面,底面が、出射面側ほどR光の光軸から離れるように、傾斜しており、また、硝子材と空気との屈折率の差により、入射されたR光のうちの側面や上面,底面に向かって発散する光成分はこれら側面や上面,底面で全反射され、このように反射される毎に発散角が低減される。つまり、これら側面や上面,底面で発散するR光が全反射するように、これら側面や上面,底面の光軸に対する傾斜角が設定されている。このようにして、全界面で全反射させることにより、R光の損失を低減するとともに、入射側ライトパイプ2Rの出射面からは、入射面よりも広い断面で、かつ発散角が低減されてほぼ平行なR光が出射されることになる。
入射側ライトパイプ2G,2Bについても同様であり、入射側ライトパイプ2G,2Bに入射されたG光,B光は夫々、それらの入射面よりも広い断面で、かつ発散角が低減されてほぼ平行な光となって入射側ライトパイプ2G,2Bから出射される。
これらライトパルブ2R,2G,2Bから出射されるR,G,B光は、ライトパルブ2R,2G,2Bの出射面側に設けられている偏光変換素子3R,3G,3Bに、その入射面3Rc,3Gc,3Bcから入射される。
偏光変換素子3Rは、透明なガラス材からなり、その内部に、入射面3Rcに対して、例えば、45゜傾斜した偏光分離膜3Ra,1/2波長位相差板3Rb,及び反射膜3Rdがその順に配列されて設けられている。反射膜3Rdの外側には、三角プリズム3Reが取り付けられており、これにより、この反射膜3Rdも、偏光変換素子3R内に形成された形態をなして、反射膜3Rdの保護と反射率の向上を図っている。偏光変換素子3G,3Bも同様の構成をなしており、夫々その内部に、入射面3Gc,3Bcに対して、例えば、略45゜傾斜した偏光分離膜3Ga,3Ba、1/2波長位相差板3Gb,3Bb及び反射膜3Gd,3Bdがその順に配列されて設けられている。
ここで、入射側ライトパイプ2Rから出射されるR光が有効に偏光変換素子3Rに入射され、光量の損失を最小限度にするために、入射側ライトパイプ2Rの出射面と偏光変換素子3Rの入射面3Rcとの開口を同一とし、かつこれら出射面と入射面3Rcとが接するように、R光用の入射側ライトパイプ2Rに対して偏光変換素子3Rを配置する。
かかる構成の偏光変換素子3Rでは、入射面3Rcから入射された楕円偏光のR光が、偏光分離膜3Raにより、S偏光のR光とP偏光のR光とに分離される。即ち、S偏光のR光は偏光分離膜3Raによって反射されてその光路が略90゜変更され、P偏光のR光は偏光分離膜3Raを透過する。ここで、偏光分離膜3RaのS,P偏光光の分離効率を高めるように、入射されるR光の光軸に対する偏光分離膜3Raの傾斜角を設定するものであるが、この入射されるR光は、上記のように、R光用の入射側ライトパイプ2Rにより、発散角が低減されてほぼ平行光とされているので、かかる入射R光に対して偏光分離膜3Raの傾斜角を所定に設定する(ここでは、略45゜)ことにより、このR光の断面全体にわたって偏光分離膜3RaのS,P偏光光の分離効率が高く、入射されたR光を効率良くS偏光のR光とP偏光のR光とに分離することが可能となる。偏光分離膜3Raで反射されたS偏光のR光は、偏光変換素子3Rの出射面3Rfから出射される。
偏光分離膜3Raを透過して分離されたP偏光のR光は、次に、1/2波長位相差板3Rbに供給され、その周波数帯域内で1/2波長分偏光面が回転されてS偏光のR光に変換される。1/2波長位相差板3Rbも、P偏光のR光の帯域で良好な偏光回転特性を得られるように、R光の光軸に対する傾斜角(ここでは、略45゜)が設定されており、また、この供給されるP偏光のR光もほぼ平行光であるから、偏光回転特性がさらに向上する。1/2波長位相差板3RbでP偏光光からS偏光光に変換されてR光は、反射膜3Rdで反射されてその光路が略90゜変更された後、偏光変換素子3Rの出射面3Rfから出射される。なお、反射膜3Rdも、1/2波長位相差板3RbからのS偏光のR光に対し、その帯域で良好な反射特性が得られるように、このR光の光軸に対する傾斜角(この場合、略45゜)が設定されているが、この供給されるS偏光のR光もほぼ平行光であるから、反射特性がさらに向上する。
このようにして、偏光変換素子3Rでは、楕円偏光のR光がS偏光のR光に変換されてその出射面3Rfから出射される。
G,B光用の偏光変換素子3G,3Bについても同様であり、入射側ライトパイプ2G,2Bから出射された楕円偏光のG,B光が入射面3Gc,3Bcから偏光変換素子3G,3Bに入射され、それらの出射面3Gf,3BfからS偏光の平行なG,B光が出射される。但し、偏光変換素子3Bでは、偏光分離膜3Baと反射膜3Gdとにより、B光が90゜光路が変更されるが、その変更された光路の方向は、偏光変換素子3RでのR光の光路の変更方向とは逆である。また、偏光変換素子3Gでは、G光の入射方向と出射方向とは略同一である。
これら偏光変換素子3R,3G,3Bから出射されるR,G,B光は夫々、これらの出射面3Rf,3Gf,3Bf側に設けられている出射側ライトパイプ4R,4G,4Bに入射される。
出射側ライトパイプ4R,4G,4Bは、透明な硝子材からなり、その入射面側から出射面側に向かって断面が順次狭まる末狭まりの形状をなしている。偏光変換素子3Rから出射されたS偏光のR光はR光用の出射側ライトパイプ4Rに、その断面が広い入射面から、入射され、偏光変換素子3Rから出射されたS偏光のG光はG光用の出射側ライトパイプ4Gに、その断面が広い入射面から、入射され、偏光変換素子3Bから出射されたS偏光のB光はB光用の出射側ライトパイプ4Bに、その断面が広い入射面から、入射される。
そして、偏光変換素子3RからのR光が効率良く出射側ライトパイプ4Rに入射されるようにするために、出射側ライトパイプ4Rの入射面の開口を偏光変換素子3Rの出射面3Rfの開口とを同一とし、かつこれら入射面と出射面3Rfとが接するように、偏光変換素子3Rに対して出射側ライトパイプ4Rを配置することにより、偏光変換素子3Rからの出射されるR光が有効に出射側ライトパイプ4Rに入射されるようにして、R光の光量の損失を最小限度にする。
また、R光用の出射側ライトパイプ4Rでは、その形状が末狭まりの形状をなしており、かつ入射されるR光はほぼ平行光であることから、このR光が空気との界面をなす側面や上面,底面で反射される。即ち、この出射側ライトパイプ4Rでは、末狭まりの形状をなしていることから、その側面や上面,底面が、その出射面側ほどR光の光軸に近づくように、傾斜しており、偏光変換素子3RからのS偏光のR光がほぼ平行光であることから、その光軸から離れた光部分(周辺光)が出射側ライトパイプ4Rの側面や上面,底面の方向に向かう。しかし、出射側ライトパイプ4Rの硝子材とその外側の空気との屈折率の差により、出射側ライトパイプ4Rの側面や上面,底面の方向に向かうR光はこれら側面や上面,底面で全反射され、その光路が光軸側に変更される。つまり、出射側ライトパイプ4Rの側面や上面,底面の光軸に対する傾斜角は、かかる側面や上面,底面でR光が全反射するように設定されている。
このようにして、R光の周辺光が光軸側に全反射されることから、出射側ライトパイプ4Rの出射面からは、その入射面から入射されたR光よりも断面積が縮小したR光が出射され、この出射光は、出射側ライトパイプ4Rが直方体状である場合と比べて、周辺光の光量分布が向上する。また、偏光変換素子3Rでは、三角プリズム3Reの角部にカケが発生することがあるが、出射側出射側ライトパイプ4Rの上記効果によってR光の断面中央(光軸側)より周辺側の光量分布を多くなっているので、三角プリズム3Reの角部にカケが発生してR光の損失があっても、それによるスクリーン上の投影画像の劣化を抑えることができる。
照明光学系は以上の構成をなすものであり、その斜視図を図2(a)に、その側面図を図2(b)に、その上面図を図2(c)に夫々示す。但し、図2はR光の照明光学系を代表として示すものであって、G,B光の照明光学系についても、同様であることはいうまでもない。
図2(c)において、上記のように、LED光源1Rからの発散するR光は、入射側ライトパイプ2Rに、その入射面2Rbから入射され、ほぼ平行なR光に変換されてその出射面2Raから出射される。入射側ライトパイプ2Rから出射されたほぼ平行なR光は、入射面3Rcから偏光変換素子3Rに入射され、偏光分離膜3Ra,1/2波長位相差板3Rb及び反射膜3Rdによって楕円偏光光からS偏光光に変換され、出射面3Rfから出射される。偏光変換素子3Rから出射されたS偏光のほぼ平行なR光は入射面4Raから出射側ライトパイプ4Rに入射され、その周辺光が光軸方向に向かうようにして断面が縮小されたS偏光のR光が出射面4Rbから出射される。
かかる構成の照明光学系の偏光変換素子3Rでは、図2(a),(b)において、その上面3Rg,下面3Ri及び側面3Rhで入射されたR光が全反射を起こすように、例えば、ニュートン5本以内で研磨している。これにより、入射されたR光に残っている発散光はこれら上面3Rg,下面3Riあるいは側面3Rhに当たるが、これらで全反射されて光路に戻るので、このような研磨がなされていない場合に比べ、光量のロスが少なく、効率、ひいてはスクリーンでの投射画像の明るさを高めることができる。
また、偏光変換素子3Rでは、1/2波長位相差板3Rbが偏光分離膜3Raの出射側に設けられているが、これによると、偏光変換素子3Rの出射面3Rfに1/2波長位相差板を配置する必要がないので、偏光分離後の夫々の偏光光の光路の出射面3Rfにズレがなく、この出射面3Rfへの出射側ライトパイプ4Rの貼り合わせを容易にできる。
ところで、LED光源1Rの開口と透過型映像表示素子7R(図1)の開口とは決まっており、このために、照明光学系での入射側ライトパイプ2RのLED光源1Rに連結する入射面2Rbの開口はLED光源1Rとほぼ等しくし、連結する入射側ライトパイプ2Rと偏光変換素子3Rとの開口を等しくし、連結する偏光変換素子3Rと出射側ライトパイプ4Rの開口とを等しくし、出射側ライトパイプ4Rの出射面4Rbの開口を透過型映像表示素子7Rの開口とほぼ等しくする。
例えば、LED光源1Rの出射開口横3×縦4mmとすると、このLED光源1Rから出射されるR光をできるだけ取り込めるように、入射側ライトパイプ2Rの入射面2Rbの開口を、これに等しく、横3×縦4mmとする。また、透過型映像表示素子7Rの開口を横15mm×縦9mmとすると、出射側ライトパイプ4Rの出射面4Rbの開口は、これよりも約1mm程大きく、横16×縦10mmとする。
出射側ライトパイプ4Rの入射面4Raの開口は、その出射面4Rbの開口よりも約2mm程度大きく、横18×縦12mmとする。偏光変換素子3Rの出射面3Rfの開口は、出射側ライトパイプ4Rの入射面4Raの開口と等しく、横18×縦12mmとして、偏光変換素子3Rから出射側ライトパイプ4RにR光が効率良く送られるようにする。偏光変換素子3Rでは、偏光分離膜3Raで反射されて分離されたR光のS偏光光と、偏光分離膜3Raを透過して分離されたP偏光光を1/2波長位相差板3Rbで変換して得られるS偏光光との断面が等しく、このため、この偏光変換素子3Rの入射面3Rcの開口は、縦幅が出射面3Rfの縦幅に等しく、横幅が出射面3Rfの横幅の1/2として、横9×縦12mmとする。従って、入射側ライトパイプ2Rから偏光変換素子3RにR光が効率良く送られるようにするために、入射側ライトパイプ2Rの出射面2Raの開口も、偏光変換素子3Rの入射面3Rcの開口と等しく、横9×縦12mmとする。
なお、入射側ライトパイプ2Rの入射面2Rbの開口は、上記のように、横3×縦4mmである。ここで、入射側ライトパイプ2Rの出射面2Raの開口は入射側ライトパイプ2Rの入射面2Rbの開口の縦,横3倍となっているが、上記のように、入射されたR光の光軸に対する空気との界面の傾斜角が、この入射されたR光がこの界面で全反射するように、入射側ライトパイプ2Rの長さが設定される。出射側ライトパイプ4Rについては、入射面4Raの開口を、その出射面4Rbの開口よりも約2mm程度大きく、横18×縦12mmとしているので、これに入射されるR光が空気との界面で全反射させるためには、入射側ライトパイプ2Rよりも長さが短くてもよい。
このように、LED光源1Rから出射側ライトパイプ4Rまでの部品間の開口は等しくし、映像表示素子7の開口とLED光源1Rの開口との差分を、入射ライトパイプ2Rで光線拡散角度の緩和に利用することにより、より小さい発散角の光を映像表示装置に投影できるので、高い効率及び高いコントラストが得られる。入射開口が出射開口よりも小さい程、光線拡散角度の緩和効率が大きい。
ここで、入射側ライトパイプ2Rの出射面2Raと偏光変換素子3Rの入射面3Rc、及び偏光変換素子3Rの出射面3Rfと出射側ライトパイプ4Rの入射面4Raを貼り合わせている。貼り合わせには、紫外線を照射することによって硬化するUV接着剤を用いる。これにより、空気との界面が存在することによる光量の劣化を防止して、投射画面の明るさを向上できる。また、貼り合わせることにより、側面が台形状なために、保持が困難な入射側ライトパイプ2Rと出射側ライトパイプ4Rの保持を容易にして、振動や衝撃などによる各部品の位置ズレが発生しないので、振動などに起因する投射画面の明るさなどの性能の劣化を防止できる。
図1に戻って、出射側ライトパイプ4Rから出射されるR光は、R光用のダイクロカットフィルタ5Rを介して、入射側偏光板6R,透過型映像表示素子7R及び出射側偏光板8RからなるR映像光形成系に入射され、出射側ライトパイプ4Gから出射されるG光は、G光用のダイクロカットフィルタ5Gを介して、入射側偏光板6G,透過型映像表示素子7G及び出射側偏光板8GからなるG映像光形成系に入射され、出射側ライトパイプ4Bから出射されるB光は、B光用のダイクロカットフィルタ5Bを介して、入射側偏光板6B,透過型映像表示素子7B及び出射側偏光板8BからなるB映像光形成系に入射される。
ダイクロカットフィルタは、特定の波長領域の光を透過させ、これ以外の波長領域(他の色光の波長領域)の光の透過率を減衰させるものである。従って、R光用のダイクロカットフィルタ5RはRの波長領域の光を透過させ、それ以外の波長領域の光の透過率を減衰させるものであるが、雰囲気温度の変化に応じてLED光源1Rから出射されるR光の分光スペクトルの帯域が変移し、この分光スペクトルの一部がRの波長領域からはずれてG光の波長領域に入った場合、その部分を減衰させる(カットする)ものである。同様にして、G光用のダイクロカットフィルタ5GはGの波長領域の光を透過させ、それ以外の波長領域の光の透過率を減衰させるものであり、雰囲気温度の変化に応じてLED光源1Gから出射されるG光の分光スペクトルの帯域が変移し、この分光スペクトルの一部がGの波長領域からはずれた場合、その部分を減衰させる(カットする)ものであるし、B用のダイクロカットフィルタ5BはBの波長領域の光を透過させ、それ以外の波長領域の光の透過率を減衰させるものであり、雰囲気温度の変化に応じてLED光源1Bから出射されるB光の分光スペクトルの帯域が変移し、この分光スペクトルの一部がBの波長領域からはずれた場合、その部分を減衰させる(カットする)ものである。
即ち、一般に、LED光源から出射される光の分光スペクトルの帯域は、雰囲気温度の変動に応じてシフトする。かかる帯域のシフトが生ずると、このシフトした帯域の一部が異なる色の分光スペクトルの帯域内に入り込み、他の色の光となってしまい、投射画面の色純度を劣化させてしまう。ダイクロカットフィルタ5R,5G,5Bは、このように、他の色の分光スペクトルの帯域内に入り込んだ光成分をカットするものである。
これを図3で説明すると、いま、例えば、基準となる雰囲気温度20℃のときの色光の分光スペクトルSPがピーク波長λP、帯域幅Wであり、この色光の帯域の許容下限波長をλ1/2としたとき、温度の変化により、一部がこの許容下限波長λ1/2以下となる分光スペクトルSP’にシフトしてしまう場合がある。この分光スペクトルSP’での許容下限波長λ1/2以下の成分をカットするために、ダイクロカットフィルタを用いるのである。このために、このダイクロカットフィルタの分光スペクトルDSPを、その半値波長(相対的な透過率が50%となる波長)がこの許容下限波長λ1/2となるように、設定するものである。以下、この許容下限波長λ1/2をダイクロカットフィルタの半値波長という。
図4(a)は基準の雰囲気温度にあるときの分光スペクトルSPが、温度変化により、矢印Bで示す短波長方向にシフトすることによる不要部分光をカットする場合のダイクロカットフィルタの半値波長λ1/2の許容範囲を示すものであって、この場合には、この分光スペクトルSPのピーク波長(ほぼ中心波長)をλP、帯域幅をWとすると、半値波長λ1/2は、
λP−W/2−10≦λ1/2≦λP−W/2+10 ……(1)
に設定される。この場合の分光スペクトルSPは、上記第1の実施形態の場合、LED光源1R,1Gから出射されるR光,G光の分光スペクトルに相当するものである。例えば、G光の分光スペクトルは、その短波長側のB光の分光スペクトルに近接しており、温度変化によってG光の分光スペクトルが短波長側にシフトした場合、B光の帯域内に入り込んだG光の成分をカットする必要がある。図4(a)に示すようにダイクロカットフィルタ5G(図1)の半値波長λ1/2を設定することにより、このG光の分光スペクトルのこの半値波長λ1/2以下の成分は大幅に減衰されることになる。
図4(b)は基準の雰囲気温度にあるときの分光スペクトルSPが、温度変化により、矢印Cで示す長波長方向にシフトすることによる不要部分光をカットする場合のダイクロカットフィルタの半値波長λ1/2の許容範囲を示すものであって、この場合には、この分光スペクトルSPのピーク波長(ほぼ中心波長)をλp、帯域幅をWとすると、半値波長λ1/2は、
λp+W/2−10≦λ1/2≦λp+W/2+10 ……(2)
に設定される(但し、このW/2は、ピーク波長λpに対して、分光スペクトルが対象である場合には、全帯域幅の1/2倍であるが、非対称である場合には、ピーク波長λpから帯域の端までの幅となる)。この場合の分光スペクトルSPは、上記第1の実施形態の場合、LED光源1B,1Gから出射されるB光,G光の分光スペクトルに相当するものである。例えば、B光の分光スペクトルは、その長波長側のG光の分光スペクトルに近接しており、温度変化によってB光の分光スペクトルが長波長側にシフトした場合、G光の帯域内に入り込んだB光の成分をカットする必要がある。図4(b)に示すようにダイクロカットフィルタ5B(図1)の半値波長λ1/2を設定することにより、このB光の分光スペクトルのこの半値波長λ1/2以下の成分は大幅に減衰されることになる。
なお、図示しないが、G光に対するダイクロカットフィルタ5Gは、その分光スペクトルの長波長側と短波長側とに夫々半値波長λ1/2を設けたバンドパスフィルタである。
LED光源の出射光の帯域幅は、通常、40〜80nmである。従って、上記式(1),(2)によると、ダイクロカットフィルタの半値波長とLED光源の出射光のピーク波長との差は、最も狭い帯域幅では、10〜30nmの範囲内であり、最も広い帯域幅では、30〜50nmの範囲内である。
例えば、通常の雰囲気温度20℃において、R光用のLED光源1RからのR光のピーク波長λPを620nm、帯域幅を60nmとすると、図4(a)及び上記式(1)により、R光用のダイクロカットフィルタ5Rでは、その半値波長λ1/2が略580nm〜600nmの範囲内に設定される。また、B光用のLED光源1BからのB光のピーク波長λPを460nm、帯域幅を60nmとすると、B光用のダイクロカットフィルタ5Bでは、図4(b)及び上記式(2)により、その半値波長λ1/2が略480nm〜500nmの範囲内に設定される。なお、このダイクロカットフィルタ5Bでは、短波長側に430nmの半値波長λ1/2を設定することにより、UV(紫外線)をカットする機能も備えている。G光用LED光源1Gのピーク波長λPは510nmであり、その帯域を80nmとすると、G光用のダイクロカットフィルタ5Gの短波長側(即ち、B光の分光スペクトル側)の半値波長λ1/2は略460〜480nmの範囲内であり、長波長側(即ち、R光の分光スペクトル側)の半値波長λ1/2は略540〜560nmの範囲内に設定される。
このように、ダイクロカットフィルタの半値波長λ1/2を設定することにより、温度変化によってシフトしたときにカットする光量を最適化できる。ダイクロカットフィルタの半値波長λ1/2がピーク波長λPに近過ぎると、光量をカットしすぎ、遠すぎると、不要な光量を有効にカットすることができず、いずれにしても、スクリーンでの投射画面の色純度が劣化することになる。
なお、ダイクロカットフィルタ5R,5G,5Bは、製品ばらつきや経時変化により、LED光源1R,1G,1Bから出射されるR,G,B光の分光スペクトルにばらつきが生ずるが、かかるバラツキによる不要色光もダイクロカットフィルタ5R,5G,5Bでカットされることになり、このようなバラツキによるスクリーン上での白色及び単色の色純度の変化を防止することができる。
さらに、これらダイクロカットフィルタ5R,5G,5Bが夫々、入射側偏光板6R,6G,6Bの入射側に配置され、不要帯域の光がカットされるので、これら入射側偏光板6R,6G,6Bの熱的負荷(温度上昇)も軽減されている。
さらに、ダイクロカットフィルタ5R,5G,5Bは、入力側ライトパイプ2R,2G,2Bや出射側ライトパイプ4R,4G,4Bの入射面もしくは出射面にコーティングしてもよい。これにより、貼り合わせ費用や部材費をカットすることができる。
ダイクロカットフィルタ5R,5G,5Bから出射されるR,G,B光は夫々、入射側偏光板6R,6G,6BでそのS偏光光のみが抽出されて、R光用の透過型映像表示素子7R,G光用の透過型映像表示素子7G,B光用の透過型映像表示素子7Bに照射される。ここで、この第1の実施形態では、映像表示素子7R,7G,7Bを挟み込む形で配置された各色用の入射側偏光板6R,6G,6Bと出射側偏光板8R,8G,8Bにより、コントラスト性能を確保する。
透過型映像表示素子7R,7G,7Bは、表示する画素に対応する画素数(例えば、横1024画素×縦768画素など)の液晶表示部が設けられている。そして、外部からの色光毎の映像による駆動信号で液晶表示部の各画素が駆動されることにより、画素を通った色光の偏光角度が変化し、所定の偏光方向の色光が出射側偏光板8R,8G,8Bで検光される。即ち、出射側偏光板8R,8G,8Bでは、偏光角度に応じて色光の透過率が変化するものであって、これにより、出射側偏光板8R,8G,8Bからは、液晶表示部の画素毎にその駆動信号(映像の画素情報)に応じた光量のR,G,B光が出射される。これらR,G,B光が夫々、R映像,G映像,B映像の内容を含むR映像光,G映像光,B映像光である。
出射側偏光板8R,8G,8Bから出射されるR映像光,G映像光,B映像光はダイクロイッククロスプリズム9に入射される。このダイクロイッククロスプリズム9では、R映像光がそのR光反射ダイクロイック膜9Rで反射され、B映像光がB光反射ダイクロイック膜9Bで反射され、G映像光がこれらR光反射ダイクロイック膜9R及びB光反射ダイクロイック膜9Bを透過することにより、これらR映像光とG映像光とB映像光とが合成されてダイクロイッククロスプリズム9から出射される。このR映像光とG映像光とB映像光の合成光は、投射レンズ10により、図示しないスクリーンに投射され、スクリーン上に拡大されたカラーの投射映像画面が表示される。
各LED光源1R,1G,1Bの背後には、ヒートシンク11が設けられている。かかるヒートシンク11は、出射光の出射方向とは逆の方向に、最も長い略直方体の形状をなしており、これにより、冷却効果を損なうことなく、装置の厚み方向を低減して、装置の薄型化を図っている。なお、熱に弱いR光用のLED光源1Rを最もよく冷却できるように、R光用のヒートシンク11を、G光用やB光用のヒートシンク11よりも大きくする。また、ヒートシンク11毎に冷却ファン12を用い、冷却効果を高めているが、特に、R光を出射するLED光源1R用の冷却ファン12の風量が最大となるように、この冷却ファン12の回転数を高くする。
図5は本発明による投射型映像表示装置の第2の実施形態を示す構成図であって、3Gb’は1/2波長位相差板であり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。なお、この第2の実施形態における偏光変換素子3R,3Bも、図1における偏光変換素子3R,3Bと同じ構成をなしているので、これらの各部の符号は省略している。
図1に示す第1の実施形態では、ダイクロイッククロスプリズム9に入射されるR,G,B光はいずれも、S偏光光を上記の映像光形成系で映像に応じた映像光に変換された色光である。このように、S偏光光から形成されたR,B光は、ダイクロイッククロスプリズム9において、クロスして設けられたR光反射ダイクロイック膜9R,B光反射ダイクロイック膜9Bで効率良く反射される。これに対し、S偏光光から形成されたG光はこれらR光反射ダイクロイック膜9R及びB光反射ダイクロイック膜9Bを透過するが、その透過帯域幅が制限され、これにより、G映像光の損失が生ずる。
この第2の実施形態は、このようなダイクロイッククロスプリズム9でのG映像光の損失を低減するものであって、このために、P偏光光のG光を用いるようにしたものである。
図5において、入射側ライトパイプ2Gから出射される略平行な楕円偏光のG光は、入射面3Gcから偏光変換素子3Gに入射される。この偏光変換素子3Gでは、この入射されたG光が1/2波長位相差板3Gbを通り、偏光分離膜3Gaにおいて、この楕円偏光のG光のP偏光光が透過し、S偏光光が反射することにより、P偏光光とS偏光光とに分離される。偏光分離膜3Gaを透過したP偏光のG光は出射面3Gfから出射側ライトパイプ4Gに出射され、偏光分離膜3Gaで反射されたS偏光のG光は1/2波長位相差板3GbでS偏光のG光に変換され、さらに、反射膜3Gdで反射されて出射面3Gfから出射側ライトパイプ4Gに出射される。
出射側ライトパイプ5Gでは、偏光変換素子3GからP偏光のG光が入射され、断面サイズが縮小されて出射される。このG光は、P偏光光のみを透過する入射側偏光板6G,透過型映像表示素子7G及びP偏光のみを透過する出射側偏光板8Gからなる映像光形成系に入射され、G映像光が形成される。このG映像光は、ダイクロイッククロスプリズム9に入射され、そのR光反射ダイクロイック膜9R及びB光反射ダイクロイック膜9Bを透過して、R光反射ダイクロイック膜9R,B光反射ダイクロイック膜9Bで反射されたR映像光とB映像光と合成される。
このように、ダイクロイッククロスプリズム9に入射するG映像光をP偏光光とすることにより、R光反射ダイクロイック膜9R及びB光反射ダイクロイック膜9Bでの減衰を低減することができ、G映像光の透過率を高めることができる。
ここで、LED光源から出射される光の波長は光源に用いられる材料によって決まるものであって、G光,B光のLED光源についてみると、図6に示すように、LED光源1GからのG光の分光スペクトルGspは広く、そのピーク波長は500〜540nmである。これに対して、LED光源1BからのB光の分光スペクトルBspは、G光に比べて狭いが、ピーク波長が450〜490nmであって、G光,B光の帯域が近接し、それらの一部が重なっている。
ところで、かかるLED光源1R,1G,1Bを用いるこの第2の実施形態では、バンドパスフィルタの特性を有するダイクロカットフィルタ5Gにより、温度変化に伴う分光スペクトルのシフトによる帯域制限がなされているものの、G映像光が広い帯域で、かつB映像光の帯域に近接した状態でダイクロイッククロスプリズム9に入射される。
このダイクロイッククロスプリズム9では、さらに、この広い帯域のG映像光を効率良く透過させるために、図6に示すように、G映像光の高透過率の透過波長領域GMEの一部がB映像光の高反射率の反射波長領域BREFの一部と重なるように、B映像光の高反射率の反射波長領域BREFに対して、G映像光の高透過率の透過波長領域GMEを設定する。上記のダイクロカットフィルタ5G,5Bの半値波長λ1/2は、反射波長領域BREFと透過波長領域GMEとが重なった領域内にある。
ここで、ダイクロカットフィルタ5Gとダイクロカットフィルタ5Bとにより、温度変化によってG映像光とB映像光との分光スペクトルの帯域がシフトしても、これらの帯域が重ならないように、帯域の制限が加えられている。ダイクロイックプリズム9においても、ダイクロカットフィルタ5Gで帯域制限されて入力されたG映像光の分光スペクトルの帯域が、温度変化があると、近接したB映像光の分光スペクトルの帯域の温度変化によってシフト可能の反射波長領域BREFまで、シフトするが、図6に示すように、G映像光の高透過率の透過波長領域GMEがこの反射波長領域BREFの一部と重なるように広げられているので、G映像光の分光スペクトルの帯域がダイクロイックプリズム9で制限されることがなく、G映像光を効率良く利用することが可能となる。
本発明による投射型映像表示装置の第1の実施形態を示す構成図である。 図1における照明光学系の外観を示す図である。 色光の分光スペクトルの温度変化によるシフトと図1におけるダイクロカットフィルタの半値波長との関係を示す図である。 図1におけるダイクロカットフィルタの半値波長の設定値を説明する図である。 本発明による投射型映像表示装置の第2の実施形態を示す構成図である。 R,G,B光の分光スペクトルと図5におけるダイクロイックプリズムでのR,B映像光の反射領域及びG映像光の透過領域を模式的に示す図である。
符号の説明
1R,1G,1B LED光源
2R,2G,2B 入射側ライトパイプ
3R,3G,3B 偏光変換素子
3Ra,3Ga,3Ba 偏光分離膜
3Rb,3Gb,Gb’,3Bb 1/2波長位相差板
3Rc,3Gc,3Bc 入射面
3Rd,3Gd,3Bd 反射膜
3Re,3Ge,3Be 3角プリズム
3Rf,3Gf,3Bf 出射面
4R,4G,4B 出射側ライトパイプ
5R,5B,5G ダイクロカットフィルタ
6R,6G,6B 入射側偏光板
7R,7G,7B 透過型映像表示素子
8 出射側偏光板
9 ダイクロイックプリズム
9R R光反射ダイクロイック膜
9B B光反射ダイクロイック膜
10 投写レンズ
11 ヒートシンク
12 冷却ファン

Claims (13)

  1. 異なる色光帯域の光を放射する複数のLED光源と、該LED光源の夫々に対応して該LED光源からの光を所定の偏光光に変換する複数の照明光学系と、該偏光光が照射され、異なる色光帯域の映像光を生成する複数の映像表示素子と、該映像表示素子から出射される該映像光をスクリーンに投射する投射手段とを有する投射型映像表示装置において、
    該映像表示素子の夫々に対応して該映像表示素子に照射する該偏光光の特定の波長領域の光を透過するダイクロカットフィルタを設けたことを特徴とする投射型映像表示装置。
  2. 請求項1において、
    前記ダイクロカットフィルタの半値波長と前記光源ユニットからの光のピーク波長の差が該光の帯域幅の略1/2であることを特徴とする投射型映像表示装置。
  3. 請求項1において、
    基準の雰囲気温度にあるときの前記LED光源から出射される光の分光スペクトルが温度変化により短波長方向にシフトすることによる不要部分光をカットする場合の前記ダイクロカットフィルタの半値波長λ1/2は、前記分光スペクトルのピーク波長をλp、帯域幅をWとした場合、λp−W/2−10≦λ1/2≦λp−W/2+10なる関係の範囲に設定され、
    基準の雰囲気温度にあるときの前記LED光源から出射される光の分光スペクトルが温度変化により長波長方向にシフトすることによる不要部分光をカットする場合の前記ダイクロカットフィルタの半値波長λ1/2は、前記分光スペクトルのピーク波長をλp、帯域幅をWとした場合、λp+W/2−10≦λ1/2≦λP+W/2+10なる関係の範囲に設定されることを特徴とする投射型映像表示装置。
  4. 請求項1において、
    前記ダイクロカットフィルタが紫外線カットフィルタであることを特徴とする投射型映像表示装置。
  5. 請求項1において、
    前記ダイクロカットフィルタは、その半値波長が前記光の分光スペクトルの帯域の短波長側に設定され、前記光の該半値波長よりも短波長側をカットすることを特徴とする投射型映像表示装置。
  6. 請求項1において、
    前記ダイクロカットフィルタは、その半値波長が前記光の分光スペクトルの帯域の長波長側に設定され、前記光の該半値波長よりも長波長側をカットすることを特徴とする投射型映像表示装置。
  7. 請求項1において、
    前記ダイクロカットフィルタは、その半値波長が前記光の分光スペクトルの帯域の短波長側と長波長側とに設定されており、前記光の短波長側の該半値波長よりも短波長側と前記光の長波長側の該半値波長よりも長波長側との光をカットするバンドパスフィルタであることを特徴とする投射型映像表示装置。
  8. 請求項1において、
    前記ダイクロカットフィルタは、記LED光源から出射される光の分光スペクトルの帯域が温度によってシフトする波長側に半値波長が設定されていることを特徴とする投射型映像表示装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つにおいて、
    前記LED光源の光出射側とは反対側に、略直方体形状のヒートシンクを設けたことを特徴とする投射型映像表示装置。
  10. R(赤色)光,G(緑色)光,B(青色)光の楕円偏光光を夫々出射する第1〜第3のLED光源と、該第1〜第3のLED光源夫々からのR,G,B光を所定の直線偏光光に変換する第1〜第3の照明光学系と、該第1〜第3の照明光学系の出射側に設けられ、夫々の該偏光光の特定の波長領域の光を透過する第1〜第3のダイクロカットフィルタと、該第1〜第3のダイクロカットフィルタ夫々からのR,G,B光が照射され、R映像光,G映像光,B映像光を生成する第1〜第3の映像表示素子と、該第1〜第3の映像表示素子夫々からの該R映像光,G映像光,B映像光をスクリーンに投射する投射する投射手段を備えた投射型映像表示装置であって、
    該第1,第3の照明光学系は夫々、該第1,第3のLED光源から入射されるR,B光をS偏光のR,B光に変換し、
    該第2の照明光学系は、該第2のLED光源から入射されるG光をP偏光のG光に変換するとともに、
    該第1,第3の照明光学系に夫々、R光,B光の光路を変更する反射素子を設けたことを特徴とする投射型映像表示装置。
  11. 請求項10において、
    前記反射素子は、前記光路を略90゜変更することを特徴とする投射型映像表示装置。
  12. 請求項10または11において、
    前記第1の照明光学系の反射素子による前記R光の光路の変更方向と前記第3の照明光学系の反射素子による前記B光の光路の変更方向とが互いに逆方向であることを特徴とする投射型映像表示装置。
  13. 請求項1012のいずれか1つにおいて、
    前記第1〜第3の映像表示素子夫々からの前記R映像光,G映像光,B映像光を合成するダイクロイックプリズムを設け、
    該ダイクロイックプリズムの波長帯域特性において、前記G映像光が透過可能な透過波長領域と前記B映像光が反射可能な反射波長領域とが一部重なるように設定したことを特徴とする投射型映像表示装置。
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