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JP4860294B2 - 電子顕微鏡 - Google Patents
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Description

本発明は、ウエーハ上に形成されたパタンの寸法及び形状を検査する電子顕微鏡に関する。
ウエーハ上に形成されたパタンやフォトマスクのパタンの形状・寸法は評価装置によって測定・評価され良否が判断されている。特にパタン寸法(Critical Dimension、以下CDと称する)の測定には、一般に測長機能付きの走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、以下SEMと称する)が用いられている。
また、近年の半導体集積回路の微細化・複雑化に伴い、縮小投影露光機を用いてウエーハ上に半導体のパタンを転写する際に用いられるフォトマスクパタンに光近接効果補正(Optical Proximity Correction、以下OPCと称する)が施されるようになってきている。こうしたOPC付きのフォトマスクを用いてウエーハ上に転写されたパタンは、相応の分解能が測長SEMに求められると同時により多くの点でCDを測定することが要求される場合がある。
このような多数点の測定では、特許文献1等に示されているように測長SEMで得られたウエーハ上のパタン画像データをパタン設計時のCAD(Computer Aided Design)のデータと比較して両者の寸法及び形状の差異を表示する等、パタンの測定位置・測定条件の決定にCADデータを使用して測長SEMによる検査効率を向上させる技術が数多く提唱されている。
特開2003−188074号公報
半導体集積回路のパタン形成では、設計パタンをウエーハ上に所望の寸法精度で形成することが要求されるが、OPCに伴うフォトマスクのパタン複雑化、フォトマスクの寸法精度、さらに製造プロセス安定性等の様々な要因によりウエーハ上パタンの所望の寸法精度を確保することが困難となってきている。さらに微細化によるパタンデータ容量の増大によりパタン形成の困難さは一層増大している。
このため、パタン形成の信頼性を高めるためには、以前のようにウエーハ上の代表的なパタンの測定のみでなく、OPCの面からパタン寸法に問題が生じる可能性の高い点を網羅するようにCDを評価・管理する必要性がある。しかしながら、このようにしてパタンにCDや形状の異常が見つかったとしても、OPCの不適切さ・フォトマスクのCD若しくは形状・製造プロセス等、異常の原因として考えられる事象が多岐に亘るので、複雑な原因究明の作業には多大な労力及び時間を要する。
本発明は以上に鑑みなされたものであり、発見したパタン異常の原因究明の効率化に大きく寄与することができる電子顕微鏡を提供することを目的とする。
)上記目的を達成するために、本発明は、他の電子顕微鏡で取得したフォトマスクのパタン画像の画像データを取り込むための入力部と、この入力部を介して取り込んだ前記フォトマスクのパタン画像の画像データを記憶する記憶部と、前記フォトマスクのパタン画像と自らが取得した顕微鏡画像であって前記フォトマスクを用いて形成されたウエーハ上のパタン画像との表示態様を合わせるため、少なくとも表示倍率を変更する手順と画像を反転させる手順を実行して前記記憶部に記憶された前記フォトマスクのパタン画像の画像データを加工し、この加工した画像データと前記ウエーハ上のパタン画像の画像データを基に表示信号を生成する演算処理部と、この演算処理部からの表示信号に基づき、前記演算処理部で加工された顕微鏡画像とウエーハ上のパタン画像とを表示する表示部とを備えたことを特徴とする。
)上記(1)において、好ましくは、前記演算処理部は、前記両顕微鏡画像の表示態様を合わせるため、画像の角度を補正する手順を前記両顕微鏡画像の少なくともいずれかに対してさらに実行することを特徴とする。
)上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記演算処理部は、前記フォトマスクを用いて前記ウエーハ上のパタンが形成された際の転写倍率を基に前記フォトマスクのパタン画像を縮小することを特徴とする。
)上記(1)〜(3のいずれかにおいて、好ましくは、前記演算処理部は、前記フォトマスクのパタンのCADデータを加工し、前記表示部に前記フォトマスクのパタン画像に対応するパタン外形を重ねて表示させることを特徴とする。
)上記(1)〜()のいずれかにおいて、好ましくは、前記フォトマスクのパタン画像及びウエーハ上のパタン画像の画像データを関連付けて管理することを特徴とする。
)上記()〜()のいずれかにおいて、好ましくは、前記演算処理部は、前記フォトマスクを用いた場合にウエーハ上に形成されるだろうパタン形状の前記フォトマスクのパタン画像に基づくシミュレーション結果を前記ウエーハ上のパタン画像に重ねて前記表示部に表示させることを特徴とする。
本発明によれば、フォトマスクパタンとこれを用いて転写したウエーハ上パタンの顕微鏡画像を容易に対比することができるので、発見したウエーハ上のパタン異常の発生原因がフォトマスクの成形と製造プロセスのいずれにあるのかを測定時に判別できるので、パタン異常の原因究明の効率化に大きく寄与することができる。
本発明の実施の形態の説明に先立って発明の背景について概説する。
半導体集積回路の製造では、回路上に必要となるパタンをCADによって設計し、ウエーハ表面にCADデータに基づくパタンを形成する。通常、ウエーハ上にパタンを転写する際には、ステッパ或いはスキャナー等と称される縮小投影露光機を用いたフォトリソグラフィー技術が適用される。縮小投影露光機は、フォトマスク(レチクルと呼ぶ場合もある)上に光源からの光を照射し、フォトマスクを通過した光をレンズで縮小しウエーハ(シリコンウエーハ)上の感光性樹脂(フォトレジスト)で形成された薄膜上に結像する。
フォトマスクは、CADデータに基づいて石英基板上に形成されたクロムやモリブデンシリサイド等といった材料の薄膜からなり、この薄膜に電子ビーム描画機或いはレーザビーム描画機による加工を施してパタン化し遮光幕として形成されたものである。縮小投影露光機の縮小率は一般に1/4〜1/5程度なので、フォトマスクのパタンはウエーハ上に形成されるパタンを4〜5倍程拡大したものとなる。
このフォトマスクの製造工程では電子ビーム描画機又はレーザビーム描画機を使用して石英基板上のフォトレジストに描画する場合、ウエーハ上に形成する半導体パタンのCADデータを拡大したマスクデータを用いる。マスクデータを基にフォトレジストにフォトマスクパタンを描画した後、現像工程・エッチング工程を経て遮光膜パタンが形成され、さらに検査工程を経てフォトマスクが完成する。
ここで、近年の半導体集積回路の微細化に伴い、ウエーハ上に形成されるパタンとともにフォトマスクのパタンの線幅も劇的に小さくなってきている。最近では線幅が65nm程度の半導体集積回路も製品化されており、この場合には仮に縮小投影露光機の縮小率が1/4倍であればフォトマスクのパタンには260nm程度の線幅が存在する。
また近年、縮小投影露光機では光の波長以下のパタンを解像するため、OPC技術や位相シフトマスク技術が多用されている。微細なパタンでは、フォトマスクパタンを透過した光がレンズを経てウエーハ上に縮小投影露光されるとき、回折や収差等の影響を受けて強度分布を持つことによってフォトマスクパタン通りに解像され難くなる。OPCは、これを補正するために、フォトマスクを透過しウエーハ上に縮小投影される光強度分布を計算あるいはルール化し、マスクパタンデータを変更する等、光近接効果(Optical Proximity Effect、OPE)を考慮してフォトマスクパタンの形状を操作することで、ウエーハ上に形成されるパタンの形状・寸法を設計データにより近付ける有効な手段である。一般にOPC技術により変更されたフォトマスクパタンをOPCパタンと呼ぶ。
すなわち、フォトマスクのパタンデータは複雑となるだけでなく、OPCパタンからの光の強度分布でウエーハ上のパタンが形成されるため、フォトマスクパタンの成形(寸法あるいは形状)の精度がウエーハ上パタンの形状・寸法に大きく影響する。例えば65nmノードLSIに使用されるフォトマスクのパタン寸法精度(許容値)は5nm以下にもなる。これはウエーハ上に縮小投影露光されたパタンの寸法精度とほぼ同じレベルである。さらにパタンの微細化に加えOPCパタン化によりフォトマスクパタンのデータ容量は飛躍的に増大し、現在では数百GBを超えることも珍しくない。
ウエーハ上パタンあるいはフォトマスクパタンの形状・寸法の良否判定には一般に測長機能付きのSEM等が用いられるが、半導体のパタンの微細化に伴い、OPC付きパタンを転写したウエーハ等を測定対象とする場合、測長SEMにもそれに見合った分解能が求められ、なおかつOPCの面からパタン寸法に問題が生じる可能性の高い全ての点(例えば数百点以上)でCD測定が要求される場合がある。
このような多数点の測定では測定位置・測定条件を決めるため、パタンのレイアウト設計時のCADデータを使用することで予めホットスポット(後述)を定めておき測長SEMの測定効率の向上を図られる場合があるが、フォトマスクパタンにCD異常や形状異常が見つかっても、その原因の所在が、OPCの不適切さ、フォトマスクパタンのCDや形状、ウエーハ製造プロセス等のいずれにあるのかがパタンの微細化及び複雑化によって一概には判別し難くなってきている。そのため、発見した異常が単に製造プロセスの条件変更で解決できるものなのかフォトマスク自体を作り直す必要があるのか等、問題の切り分けも困難になってきている。
具体的には、フォトマスクパタンのCD測定点は、フォトマスクのパタンデータ作成時、あるいはこのフォトマスクパタンの元データにOPCパタンデータを付加したときに決定される。特にフォトマスクパタンの元データに付加したOPCパタンが新たな問題を発生させていないかどうかパタン全体の検証を実施し、OPCを考慮してウエーハ上のパタン解像が厳しい箇所を見つけ出す。これらパタン解像の厳しい箇所はホットスポットと呼ばれる。
さらに、ウエーハ上に形成されるパタンは、フォトマスクのパタンの領域毎にステップアンドスキャン方式で露光されるが、フォトマスク上には同じ半導体チップのフォトマスクパタンが複数個配置され、通常これらが一度に露光される。このため、CADデータを基準にしてウエーハ上パタンとその露光に使用されたフォトマスクパタンのCDや形状を比較検討しても、異常の発生原因の所在を判別することは決して容易ではなく、この原因究明の作業には多大な労力及び時間を要していた。
そこで、以下に本発明の第1の実施の形態に係る電子顕微鏡について図面を用いて説明する。
本実施の形態は、半導体集積回路製造用のフォトマスクパタンの寸法及び形状と、そのフォトマスクを使用してウエーハ上に縮小投影露光されたパタンの寸法及び形状を比較・検査することができる電子顕微鏡に関する。
なお、本実施の形態では、ウエーハ上パタン又はフォトマスクパタンの形状・寸法を測定する測長機能付きの走査型電子顕微鏡(SEM)に本発明を適用した場合を例に挙げて説明する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、フォトマスクを使用してウエーハ上に形成したパタンの顕微鏡画像と、そのパタンの原版である石英基板上のフォトマスクのパタンの顕微鏡画像とを表示し比較する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る電子顕微鏡の表示画面の一例を表す図である。
図1において、例えばCRTあるいはLCD等で構成された表示装置110(図2参照)の表示画面101内には、画面向かって左下の領域には本実施の形態の電子顕微鏡で取得したウエーハ上のパタンの顕微鏡画像(以下、画像102とする)の表示領域が、左下の領域にはウエーハ上に画像102のパタンを転写する際に用いたフォトマスクのパタンを電子顕微鏡で取得した顕微鏡画像(以下、画像103とする)の表示領域がそれぞれレイアウトされている。本実施の形態において、画像103は本実施の形態の電子顕微鏡とは別に存在する他の電子顕微鏡(SEM等)で取得された顕微鏡画像とする。
なお、画像103に示されているように、フォトマスクパタンにはセリフと呼ばれるOPCパタンが付加されている。
また、表示画面101内の右側の領域には、上から順に、電子顕微鏡の測定条件を表示する測定条件表示領域104、画像102のウエーハ上の位置とウエーハ上パタンの各種データ情報を表示するウエーハ上パタンのデータ表示領域105、画像103のフォトマスク上の位置とフォトマスクパタンの各種データ情報を表示するフォトマスクパタンのデータ表示領域106が配置されている。
なお、表示画面101中における各表示領域のレイアウトは図1の態様に限られるものではない。但し、画像102,103の表示領域については、両者が見比べ易いように上下又は左右に並べて配置することが好ましい。
図2は本実施の形態の電子顕微鏡の全体構成を表す機能ブロック図である。
図2に示すように、本実施の形態の電子顕微鏡100は、先の表示画面101を有する表示装置110、測定試料の顕微鏡画像102を取得する画像取得部200、画像取得部200にて測定試料から発生する2次電子信号を画像データ化する画像制御部206、画像取得部200の偏向器を制御して測定試料に照射する電子ビームの照射角度等を制御するカラム制御部207、測定試料を載置したステージ204を移動制御するステージ制御部208、これら制御部206〜208や表示装置110又は他の電子顕微鏡等との間で信号を授受したり接続された各機器を制御したりする制御コンピュータ209、及び各種データ等を記憶する記憶装置210を備えている。
画像取得部100はこの種のものとして一般的なものである。この画像取得部100では、電子光学系カラム201内の電子銃から出た電子ビームがレンズ・偏向系を経て真空試料室202内のステージ204上に置かれている測定試料であるウエーハ203上に照射され、電子ビームを照射され試料から発生した2次電子が検出器205で検出される。
電子ビームの照射中、制御コンピュータ209からの指令信号を基づき、ステージ制御部208がステージ204を移動制御して所望のパタン位置へウエーハ203を移動させつつ、カラム制御部207が画像倍率に応じて電子ビームの偏向信号をカラム201内の偏向器に出力し電子ビームを制御する。また、これら測定試料への電子ビームの照射制御に関わるカラム制御部207及びステージ制御部208への指令信号を基に測定試料の各部の画像データのアドレス情報が生成され、生成されたアドレス情報は記憶装置210等に対応箇所の画像データと関連付けて記憶される。
また、2次電子を受けて検出器105から出力される2次電子信号が画像制御部206に入力される。画像制御部206は、2次電子信号を基にウエーハ203の顕微鏡画像を再構築するための画像信号を生成し、さらに生成した画像信号をデジタル化して制御コンピュータ209へ出力する。制御コンピュータ209は、入力された画像データ信号とこれに関連付けられたその測定条件(倍率等)や測定位置の情報とともに画像データとして記憶装置210に保存する。
また、制御コンピュータ209は、LAN(或いはインターネット)等のネットワーク212(有線及び無線を含む)に接続すれば、このネットワーク212に接続された他の機器との間でデータを授受することができる。本実施の形態ではネットワーク212を介して他の電子顕微鏡(図示せず)が接続されており、制御コンピュータ209は他の電子顕微鏡で取得された顕微鏡画像の画像データ信号及びその測定条件や測定位置の情報をネットワーク212経由で受け取ることができる。制御コンピュータ209は、ネットワーク212を介して受け取った他の電子顕微鏡の顕微鏡画像の画像データ信号とこれに関連付けられたその測定条件(倍率等)や測定位置の情報とともに画像データとして記憶装置210に保存する。
図3は制御コンピュータ209の機能構成を表すブロック図である。
この図3に示すように、制御コンピュータ209は、各種演算処理を実行する演算部209a、演算処理に必要なプログラムや定数等を予め格納したROM209b、各種データを随時記憶・読み出し可能なRAM209c、各制御部206〜208や記憶装置或いは表示装置110等との信号を授受する入力部209d及び出力部209e、図示しない端子を介してネットワーク212に接続し外部の機器との間でデータを授受するためのI/O(インターフェース回路)209f、時間計測するタイマ209gを備えている。209hは各種データを記憶するメモリであるが、記憶装置210で足りる場合は不要である。
本実施の形態において、フォトマスクパタンの画像データは、ネットワーク212・I/O209f、或いはリムーバブルディスクやフレキシブルディスク等の記憶媒体を介して制御コンピュータ209に取り込まれ、このI/O209fを介して入力されたフォトマスクパタンの画像データは記憶装置210に記憶される。また、自らが画像取得部200で取得したウエーハ上パタンの画像データは、入力部209dを介して制御コンピュータ209に取り込まれ、記憶装置210に記憶される。なお、これら画像データを記憶装置210の代わりに(又は記憶装置210と併せて)メモリ209hに記憶するようにしても良いが、本例では記憶装置210に記憶するものとする。
また、ROM209bには、この記憶装置210に記憶されたウエーハ上パタンの画像データとフォトマスクパタンの画像データとの表示態様を合わせるため、少なくともいずれかの顕微鏡画像を加工する処理を演算部209aに実行させるためのプログラムが格納されている。
ここで、“表示態様を合わせる”とは、ウエーハ上パタンの顕微鏡画像とフォトマスクパタンの顕微鏡画像の同一箇所を同一スケールでかつ画像の向きや回転角度を合わせて表示するために、いずれか又は両方の顕微鏡画像を加工することを意味する。つまり、ウエーハ上パタンの画像データに基づいて例えばホットスポットを含むウエーハ上のパタンを表示画面101の画像102に表示するとともに、フォトマスクパタンの画像データを基にフォトマスクパタンの対応箇所を画像102と同一のスケール・向き・角度で画像103に表示することで両者を一目で対比できるようにする。なお、本実施の形態では、ウエーハ上パタンの画像データを基準として、外部より取得したフォトマスクパタンの画像データを加工して両画像の表示態様を合わせることとする。
ROM209bに格納された両画像データの表示態様を合わせる手順を演算部209aに実行させるプログラムには、フォトマスクパタンの画像表示倍率を変更する手順が含まれている。この画像表示倍率を変更する手順では、フォトマスクを用いてウエーハ上にパタンを転写した際の転写倍率(縮小露光倍率)を基にフォトマスクパタン画像を縮小加工する。また、詳細は後述するが、このプログラムには、フォトマスクパタン画像を反転させる手順も含めておくことが好ましい。さらに、両顕微鏡画像の表示態様をより厳密に合致させるためには、必要に応じてフォトマスクパタン画像をウエーハ上パタン画像に合わせて回転させ、両画像の表示角度を一致させる手順を併せて実行可能なプログラムとしておくことが好ましい。
ここで、図4に示すように、他の電子顕微鏡で取得されたフォトマスクパタン画像301は未加工の状態ではウエーハ上パタン画像とは画像の向きが相違している。この理由は、ステッパあるいはスキャナーと呼ばれる半導体リソグラフィ用の縮小投影露光装置においてフォトマスクの描画された面すなわちパタン面を下に向けて置かれることによる。パタン面に埃等が付着するとこのフォトマスクによって生産される大量のウエーハ上パタンに悪影響が及ぶため、フォトマスクはパタン面を下に向けて取り扱われるのが通常である。このため、通常、電子顕微鏡で取得したフォトマスクのパタン画像とウエーハ上のパタンの画像は左右又は上下に反転する。さらに、縮小投影露光機によってフォトマスクを投下した光を縮小露光してウエーハ上にパタンを転写するので、フォトマスクとウエーハ上のパタン画像を同じ条件で取得すると画像のスケールが異なり、そのままの倍率で表示した場合、表示されたパタンの領域も相違してくる。
そこで、本実施の形態の電子顕微鏡100では、他の電子顕微鏡で図4のようなフォトマスクのパタン画像301に対して制御コンピュータ209で次に示す処理を実行し、図1に示したようなウエーハ上パタンの画像102に対応するフォトマスクパタンの画像103を表示する。
図5は制御コンピュータ209によるフォトマスクパタン画像の加工手順を過程におけるフォトマスクパタン画像と併せて表したフローチャートである。
まず、ステップ405にて、入力部209dを介して記憶装置210(あるいはネットワーク212・I/O209fを介してネットワーク212に接続された他の記憶装置又は他の電子顕微鏡)からフォトマスクパタンの画像301のデータを制御コンピュータ209上に取り込み、RAM209cに一時格納する。このとき、このフォトマスクパタンの画像データ取得時の電子顕微鏡の倍率情報も一緒に取り込んでRAM209cに格納する。
次にステップ406に手順を移し、画像301を左右に反転表示させるため、RAM209cに格納した画像301に関わるデータを加工する。画像データは位置に対する規則的な配列による強度分布データの集まりであるため、反転させることは容易である。この時点では、反転後の画像402のデータの表示倍率は画像301の取得時の電子顕微鏡倍率(ここでは40000倍とする)のままである。
続くステップ407においては、ウエーハ上パタン画像とフォトマスクパタン画像を同スケールで表示するため、フォトマスクパタン画像の倍率を変更する。例えば、ウエーハ上パタンの画像取得倍率が200000倍、ウエーハ上へのパタン転写時の縮小投影露光機の縮小率が1/4とした場合、表示画面101上にフォトマスクパタンとウエーハ上パタンの双方を同スケールで表示するには、フォトマスクパタンの画像データを50000倍の取得倍率で取得した画像に相当するものに変更(縮小)する。画像403の点線で囲んだ領域がスケール変更後のフォトマスクパタン画像に相当する。この画像のスケール変更処理も、画像データが位置に対する規則的な配列による強度分布データの集まりであるため、例えば補間演算で再計算することで実現可能である。なお、このステップ407はステップ406の手順と順序を入れ替えても良い。
そして、最終的にステップ408において、図1に示したようにスケール変更された50000倍のフォトマスクパタンの画像103が表示装置110の表示画面101上にウエーハ上パタンの200000倍の画像102とともに表示上(同一スケールでかつ同じ方向を向いた)同一の表示態様で表示される。制御コンピュータ209は、以上の手順を表示対象箇所が変更される度に繰り返し実行する。
なお、図5では省略したが、画像102,103の表示角度にずれがあるようであれば、必要に応じて画像103を回転させ、画像102,103の表示角度を合わせる処理を実行するようにしても良い。勿論、この処理についても画像102を基準に画像103を加工する場合に限らず、画像103を基準に画像102を回転させても良いし、両者を反対方向に回転させて互いの表示角度を合わせるようにしても良い。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ウエーハ上パタンに異常が見つかった場合、それがフォトマスクのCD若しくは形状等のフォトマスク成形に起因するのかOPCの不適切さや製造プロセス等に起因するのかが、フォトマスクパタンとウエーハ上パタンの対応箇所の顕微鏡画像を対比することによって測定時において容易に判別できる。したがって、一旦ウエーハ上パタン画像だけを取得した後でプロセスやフォトマスクの問題を別途検討していた従来方法に比べ、パタン異常発見時の原因の所在確認を飛躍的に迅速化することができ、半導体製造の工数削減に大きく寄与する。
なお、本実施の形態では、フォトマスクパタンの画像取得倍率を40000、ウエーハ上パタンの画像取得倍率を200000としたが、予めウエーハ上パタンの画像倍率を50000に設定すれば、倍率変更の手順は不要である。そのためには予めウエーハ上パタンの画像倍率を決めておき、その縮小露光倍率(本例では1/4倍)でフォトマスクパタンの画像を取得すれば良い。つまり、予めフォトマスクパタンとウエーハ上パタンの顕微鏡画像の取得倍率を両画像が同スケールで表示されるように考慮して設定しておくことも考えられる。また、フォトマスクを予め反転させて顕微鏡画像を測定するか、事前に反転処理がなされたフォトマスクの顕微鏡画像を取り込むこととする場合は、画像反転の手順も不要化することができる。この場合、ROM209bに格納しておく制御プログラムから画像の加工を施す手順を省略し、単に他の電子顕微鏡で取得した顕微鏡画像と自らが取得した顕微鏡画像とを同一スケールで表示させるための表示信号を両画像データに基づいて生成する手順と、演算した表示信号を表示装置110に出力する手順を制御コンピュータ209に実行させるプログラムとすることも考えられる。また、ウエーハ上パタンの画像とフォトマスクパタンの画像に対してそれぞれ寸法測定を行って定量的に比較することも可能である。
(第2の実施の形態)
測長SEMではウエーハ上パタンの設計データであるCADパタンデータを基準に測長位置を決める方法がある。この方法では、CADデータと測長SEMで取得されたパタン画像を比較し、CADデータとの寸法差のデータに基づいてパタンの良否判定をしている。CADパタンデータはGDSII形式やOASIS形式があり、これらのデータ形式ではウエーハ上パタンとほぼ同じ寸法の多角形によってパタンとその位置を定義している。このようにCADデータを使用することにより、測長時に測長パタン自体の画像データを登録する必要がなくなるため、同一パタンを複数回測長しない場合には、測定条件・手順を決める時間が短縮できる。
本実施の形態では、本発明の電子顕微鏡でウエーハ上パタンの寸法・形状に問題が有った場合、当該パタンを形成したフォトマスクパタンを第1の実施の形態で説明した手順によって表示画面101に表示させた後、フォトマスクパタンに異常が無いかどうかを判断するため、フォトマスク設計に用いたCADデータのパタン、すなわち設計で意図した本来のパタン形状(例えば外形線)をフォトマスクパタンの画像に重ねて表示させる。
ここで、本発明の電子顕微鏡に使用するフォトマスクパタンのCADデータはウエーハ上パタンのCADデータにOPCパタンを付加したものを反転し、縮小投影露光装置の縮小率だけ拡大したデータである。この処理をマスクデータ変換と呼び、変換後のデータはフォトマスクの描画装置に読み込み可能な形式にさらに変換されている。このマスクデータをGDSII形式やOASIS形式のCADデータに再度変換するには、マスクデータ変換に使用したマスクデータ変換ツールソフトウエアを用いれば足りる。
図6は本発明の第2の実施の形態に係る電子顕微鏡の表示画面の一例を表す図である。
本実施の形態は、先に図1に示した第1の実施の形態の電子顕微鏡の表示画面101にCADデータを重ねて表示したものである。図6において、ウエーハ上パタンの画像102内にCADデータによるパタン外形501が表示されている。またフォトマスクパタンの画像103内にマスクデータあるいは再度変換されたCADデータによるパタン外形502が示されている。これらウエーハ上パタンやフォトマスクパタンのCADデータは、このCADデータを作成したコンピュータ(図示せず)やCADデータを保存してある記憶装置(図示せず)等から、ネットワーク212・I/O209f、或いはリムーバブルディスクやフレキシブルディスク等の記憶媒体を介して直接制御コンピュータ209に取り込まれるようにしても良いし、このようにして取り込んだ後に記憶装置210或いはメモリ209hに保存しておき、必要時に読み込むようにしても良い。
ウエーハ上パタンとフォトマスクパタンのパタン外形501,502の画像102,103への表示手順は、第1の実施の形態におけるパタン画像の表示とほぼ同様の手順で行う。すなわち、例えばフォトマスクパタン画像をウエーハ上パタン画像に合わせて加工する場合であれば、ウエーハ上パタンの表示態様が基準となるため、表示するウエーハ上パタン画像と同一部分のCAD外形線がウエーハ上パタン画像と同一スケールで表示されるよう、制御コンピュータ209は、ウエーハ上パタンのCADデータを基に表示信号を演算し、それを表示装置110に出力して表示画面101内の画像102にパタン外形501を重ねて表示させる。同様に、表示するフォトマスクパタン画像と同一部分(すなわち表示するウエーハ上パタン画像と同一部分)のCAD外形線がフォトマスクパタン画像と同一スケールで表示されるよう、制御コンピュータ209は、フォトマスクパタンのCADデータを基に表示信号を演算し、それを表示装置110に出力して表示画面101内の画像103にパタン外形502を重ねて表示させる。
この場合、パタン外形501,502の表示信号を演算するにあたり、両パタンのCADデータを基に表示させるパタン外形の表示倍率を第1の実施の形態の表示手順に準じた手順の実行により必要に応じて変更する。また、特にフォトマスクのパタン外形502については、制御コンピュータ209に読み込まれた時点でウエーハ上パタンと反転した状態にあれば、第1の実施の形態に準じた手順の実行によりフォトマスクパタンのCADデータを基に反転処理を施す。このとき、画像102,103とパタン外形501,502の表示角度にずれがあるようであれば、必要に応じてパタン外形501,502を回転させ、表示角度を合わせる処理を実行するようにしても良い。
図7は異常が発見されたウエーハ上のパタンを表示した表示画面を例示している。
図7では、ウエーハ上パタンの画像102にてパタン同士が結合601を介して短絡し、この部分で半導体回路がショートする可能性がある場合を示している。このとき、フォトマスクパタンの対応箇所の画像103を見ると、フォトマスクパタンのパタン外形502に対して実際に測定されたフォトマスクパタンのOPCパタン部分602が大きく形成されていたとする。この場合、フォトマスクのパタン画像をさらにCADデータと重ねて対比することで、ウエーハ上パタンの異常個所がフォトマスクの成形にあることが一目瞭然に判別できる。また、ウエーハ上パタンの異常個所において、フォトマスクパタンが図6の画像103に示したようにCADデータと比較しても正常と判断できる場合、ウエーハプロセス等のフォトマスクの成形以外に異常発生原因が存在するとその場で判断できる。
つまり、ウエーハ上パタンの顕微鏡画像だけではCADデータと重ねて表示したとしても、あくまでも2つのパタンの結合が認識できるのみであり、その欠陥の発生原因がウエーハプロセスとフォトマスクのいずれにあるかを判別するには不十分であった。それに対し、本実施の形態では、ウエーハ上パタンに発見された欠陥のパタン画像を対応箇所のフォトマスクパタン画像と対比できるように表示し、なおかつフォトマスクのパタン画像とそのCADデータを重ね合わせることで、フォトマスクパタンの成形に異常があるか否かを測定時において容易に認識することができる。したがって、第1の実施の形態と同様の効果に加え、パタン異常の原因の所在をより効率的に判断することができる。
(第3の実施の形態)
本実施の形態では、前述した実施の形態において、他の電子顕微鏡及び自らが測定するパタン情報を共通管理する具体的方法に関する。つまり、ウエーハ上パタンの評価時にて異常個所が発見されたとき、予めフォトマスクパタン画像をそのデータ及びCADデータと関連付けておき、該当箇所のフォトマスク画像及びCADパタン外形を効率良く表示させることで一層の効率化を図るものである。本実施の形態は、ウエーハ上パタンの評価点が増加した場合に特に有効である。
まず、情報として必要なものはウエーハ上パタンを形成したフォトマスクの認識である。これはフォトマスク自体又はフォトマスクを保管しているケース等にシリアルナンバー或いはバーコード等の識別表示を付しておき、どのフォトマスクでウエーハ上パタンを形成したかを管理しておく。そして、フォトマスクのCD測定の際、フォトマスクパタンの測定結果・測定画像データに該当するフォトマスクの上記識別表示を付記しておく。識別表示を画像として共に取得し、識別表示の画像データを基に検索可能な形式のデータを得て当該画像情報とともに格納しておくようにしても良い。
本実施の形態では、測定するパタンの情報をフォトマスクパタンとウエーハ上パタンとで共通管理する。これはホットスポットのようにフォトマスク製作前に予めCD評価点が決まっている場合に特に適用し易い。測定パタンにシリアルナンバー等の識別表示を付けておき、マスクデータ変換によって座標データの並びが変更されても同じ識別表示で管理する。
例えば、本電子顕微鏡100によるウエーハの測定条件及びウエーハ上の各パタンの測定順序を記載したデータファイルに、該当するフォトマスクの識別表示を付加することによって測定するパタンの情報をフォトマスクパタンとウエーハ上パタンとで共通管理する。これにより、ウエーハ上パタンのCDあるいは形状等に異常が発見された場合、そのウエーハ上パタンの転写に用いられたフォトマスクのシリアルナンバー(マスクシリアル)とパタンの識別表示から該当するフォトマスクパタンの顕微鏡画像あるいはそれに関するデータを即座に検索して読み込むことができ、表示効率が向上する。
このとき、フォトマスクパタンの顕微鏡画像又はそれに関するデータは、本電子顕微鏡100にネットワーク212を通じて転送し、フォトマスクとパタンの識別表示を関連付けた形式で記憶装置210やメモリ209hに予め記憶しておく。勿論、ネットワーク212を経由することなく、リムーバブルディスクやフレキシブルディスク等の記憶媒体を介して制御コンピュータ209に取り込んでおいても良い。或いは、電子顕微鏡100に事前に取り込む場合に限らず、ネットワーク212に接続した他の電子顕微鏡・コンピュータ・記憶装置等に記憶された上記データ等を、ネットワーク212を介して必要時に取り込むようにしても良い。いずれの場合にも、フォトマスクとパタンの識別表示を検索することで容易に該当データを特定し取得することが可能である。
図8は本実施の形態におけるフォトマスクの管理データの一例を表したものである。
図8に示したフォトマスクの管理データ(以下、マスクCD情報ファイルと称する)には、マスクのシリアルナンバー10・パタンのシリアルナンバー20・CADデータによるパタンデータ(マスクCADデータ)30・マスク内座標データ40・フォトマスクの電子顕微鏡によるCD測定結果50・フォトマスクパタンの顕微鏡画像(あるいは画像ファイル名)60・フォトマスクパタンの画像倍率70が含まれている。このような情報を関連付けてファイル化することで、ウエーハ上パタン画像データの取得時(或いは取得後)、該当するフォトマスク及びパタンの画像やCADデータ等を即座に表示することが可能となる。
特にマスクCADデータ30は、図8に示したようにパタンの識別表示毎に該当パタン部分を予め切出して個別にファイル名を付加しておくことで、大容量にパタンファイルを保管することなく、容易にCADデータを引き出すことが可能になる。また、データ容量の大きいマスクCADデータやパタンの顕微鏡画像等は、ファイル名とそれを記憶したディレクトリ等の情報のみをマスクCD情報ファイルに記憶してファイル容量を減らすことで、ネットワーク121を通じてより円滑に通信することができる。
(第4の実施の形態)
本実施の形態は、制御コンピュータ209において、フォトマスクのパタン画像に基づいて行った光学シミュレーション結果をウエーハ上のパタン画像に重ねて表示させる処理を演算部209aに実行させるプログラムをROM209bに格納した実施の形態である。その他の構成及び動作は前述した各実施の形態と同様であり、光学シミュレーション結果の表示手順等も第1の実施の形態で説明したフォトマスクパタン画像の表示手順や第2の実施の形態におけるCADデータの表示手順等に準じて実施すれば良い。
本実施の形態の場合、光学シミュレーションのプログラムをROM209bに格納しておき、光学シミュレーションを演算部209aにて実行し、その結果を表示画面101に表示したり記憶装置210やメモリ209hに記憶したりするようにしても良いし、光学シミュレーションは他の機器にて実行し、この光学シミュレーションを実行した機器又は他の記憶装置から光学シミュレーション結果を制御コンピュータ209に取り込むようにしても良い。このデータ取り込みの方法も、ネットワーク212・I/O209fを介して取得する方法の他、記憶媒体経由で取得する方法も考えられる。また、光学シミュレーション結果のデータは、第3の実施の形態でフォトマスクパタン画像やCADデータをウエーハ上パタンに関連付けて記憶したのと同じ要領で、フォトマスクに関するデータファイル(例えば図8のマスクCD情報ファイル)又はこれに関連付けたデータファイルに管理することが好ましい。
つまり、本実施の形態では、フォトマスクパタン画像を基に当該フォトマスクを使用して縮小投影露光したらウエーハ上にどのようなパタンが形成されるかをシミュレーションし、ウエーハ上に形成されるだろうパタンの予測形状を実際に測定されたウエーハ上パタン画像と比較する。このように光学シミュレーションの結果をウエーハ上パタン画像に重ねて表示することにより、パタンの異常発生原因がフォトマスクにあるのかウエーハプロセス等にあるのかといった判別を容易化することができる。
フォトマスクパタン画像を基に光学シミュレーションを実施するには、フォトマスクの画像からマスクパタンの遮光部と透過部を決める必要がある。フォトマスク画像も位置と強度情報からなるデータであるため閾値を決めておいて遮光部と透過部の2値化することは可能であるが、画像データにノイズが混じる。このノイズを除去し確実に光学シミュレーションを実施するには、第2の実施の形態で説明したCADデータと閾値データで相関演算を実行し、フォトマスクパタンの境界を確定することが好ましい。こうした過程を経て作成されたデータに基づいて縮小投影露光の光学シミュレーションを実施する。
図9は本発明の第4の実施の形態に係る電子顕微鏡の表示画面の一例を表す図である。
図9に示すように、本実施の形態では、光学シミュレーションの結果をウエーハ上パタンに重ねて表示する。フォトマスクパタンの画像103内にマスクデータあるいは再度変換されたCADデータによるパタン外形502を例えば点線で示し、元のフォトパタン画像を基に演算したマスクパタン外形801を重ねて表示する。ここで、フォトマスクパタンの画像103内の一番左側のパタンではその右上部分のOPCパタンが元のCADデータに比べ小さく形成されている。
このマスクパタン外形801でマスク遮光部分を形成し、ウエーハ上パタンの画像102内に縮小投影露光の光学シミュレーション結果802(外形)を例えば実線で表示する。図9の例では、シミュレーション結果802がウエーハ上パタンの顕微鏡画像(黒く塗りつぶした図形)とほぼ同じ外形となり、シミュレーション結果に妥当性が認められたにも関わらず、画像102内で一番左側のパタンの顕微鏡画像はウエーハ上パタンのCADデータによるパタン外形501に比べて短く測定された場合を表している。この場合、製造プロセス等は正常であったと推定され、画像103内の一番左側のパタンがCADデータに比べて短くなった原因は、フォトマスクパタンのOPCパタンの成形にあったと判断することができる。
以上、本実施の形態によれば、ウエーハ上にて異常が発見されたパタンに対してフォトマスクパタンの顕微鏡画像を用いた光学シミュレーションを実施し、ウエーハ上パタン形状の予測と実際のパタン形状とを比較することにより、ウエーハ上パタンの異常の原因がフォトマスクパタンにあるか否かを判断することができる。したがって、第1の実施の形態と同様の効果に加え、パタン異常の原因の所在をより効率的に判断することができる。また第2の実施の形態又は第3の実施の形態と組み合わせることによって、相乗的な効果を奏することは言うまでもない。
なお、以上説明した各実施の形態において、本発明の電子顕微鏡でウエーハ上パタンの顕微鏡画像を測定し、他の電子顕微鏡で測定したフォトマスクパタンの顕微鏡画像と対比させる構成を採ったが、本発明の電子顕微鏡でフォトマスクパタンの顕微鏡画像を測定し、他の電子顕微鏡で測定したウエーハ上パタンの顕微鏡画像と対比させる構成も考えられる。また、自らが測定した顕微鏡画像を基準に他の電子顕微鏡で測定した顕微鏡画像を加工する場合を例に挙げて説明したが、他の電子顕微鏡で測定した顕微鏡画像を基準に自らが測定した顕微鏡画像を加工しても良いし、両者を加工するようにしても良い。これらの場合も同様の効果を得ることができる。
また、表示画面にフォトマスクパタンとウエーハ上パタンの顕微鏡画像を並べて表示する表示態様を例に挙げて説明したが、場合によっては両者を重ねて表示するようにしても良い。この場合、いずれか又は両方の顕微鏡画像を外形線のみ表示するようにすると両者の形状の差異が確認し易く好ましい。さらには、走査電子顕微鏡(SEM)に本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、透過電子顕微鏡等の他の電子顕微鏡にも本発明は適用可能であり、同様に効果を得ることができる。
また、本電子顕微鏡にて自ら取得した顕微鏡画像と他の電子顕微鏡で取得した顕微鏡画像を表示して対比する場合を例に挙げて説明したが、次のようなことも考えられる。例えば、本電子顕微鏡自らがウエーハ上パタンとフォトマスクパタンの双方の測定を別々に行って先に測定した顕微鏡画像を記憶装置210(又は外部記憶装置)に記憶しておき、これを後に測定した顕微鏡画像とともに表示して対比する。この場合、各実施の形態における他の電子顕微鏡で取得した顕微鏡画像を前に自らが取得した顕微鏡画像に代替して取り扱うことで、各実施の形態と同様の手順を同じ要領で実行することで同様の効果を得ることが可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る電子顕微鏡の表示画面の一例を表す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電子顕微鏡の全体構成を表す機能ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電子顕微鏡に備えられた制御コンピュータの機能構成を表すブロック図である。 測定時のフォトマスクパタン画像を表した模式的図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電子顕微鏡に備えられた制御コンピュータによるフォトマスクパタン画像の加工手順を過程におけるフォトマスクパタン画像と併せて表したフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る電子顕微鏡の表示画面の一例を表す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電子顕微鏡の表示画面の一例において、異常が発見されたウエーハ上のパタンを表示した状態を例示した図である。 本発明の第3の実施の形態に係る電子顕微鏡で使用されるフォトマスクの管理データの一例を表したものである。 本発明の第4の実施の形態に係る電子顕微鏡の表示画面の一例を表す図である。
符号の説明
101 表示画面
102 画像
103 画像
110 表示装置
200 画像取得部
209 制御コンピュータ
209a 演算部
209b ROM
209f I/O
209h メモリ
210 記憶装置
501 パタン外形
502 パタン外形
802 光学シミュレーション結果

Claims (6)

  1. 他の電子顕微鏡で取得したフォトマスクのパタン画像の画像データを取り込むための入力部と、
    この入力部を介して取り込んだ前記フォトマスクのパタン画像の画像データを記憶する記憶部と、
    前記フォトマスクのパタン画像と自らが取得した顕微鏡画像であって前記フォトマスクを用いて形成されたウエーハ上のパタン画像との表示態様を合わせるため、少なくとも表示倍率を変更する手順と画像を反転させる手順を実行して前記記憶部に記憶された前記フォトマスクのパタン画像の画像データを加工し、この加工した画像データと前記ウエーハ上のパタン画像の画像データを基に表示信号を生成する演算処理部と、
    この演算処理部からの表示信号に基づき、前記演算処理部で加工された顕微鏡画像とウエーハ上のパタン画像とを表示する表示部と
    を備えたことを特徴とする電子顕微鏡。
  2. 請求項1の電子顕微鏡において、前記演算処理部は、前記両顕微鏡画像の表示態様を合わせるため、画像の角度を補正する手順を前記両顕微鏡画像の少なくともいずれかに対してさらに実行することを特徴とする電子顕微鏡。
  3. 請求項1又は2の電子顕微鏡において、前記演算処理部は、前記フォトマスクを用いて前記ウエーハ上のパタンが形成された際の転写倍率を基に前記フォトマスクのパタン画像を縮小することを特徴とする電子顕微鏡。
  4. 請求項1〜3のいずれかの電子顕微鏡において、前記演算処理部は、前記フォトマスクのパタンのCADデータを加工し、前記表示部に前記フォトマスクのパタン画像に対応するパタン外形を重ねて表示させることを特徴とする電子顕微鏡。
  5. 請求項1〜のいずれかの電子顕微鏡において、前記フォトマスクのパタン画像及びウエーハ上のパタン画像の画像データを関連付けて管理することを特徴とする電子顕微鏡。
  6. 請求項のいずれかの電子顕微鏡において、前記演算処理部は、前記フォトマスクを用いた場合にウエーハ上に形成されるだろうパタン形状の前記フォトマスクのパタン画像に基づくシミュレーション結果を前記ウエーハ上のパタン画像に重ねて前記表示部に表示させることを特徴とする電子顕微鏡。
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