以下、本発明の実施態様について詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るパチンコ機GMを示す正面図である。図示のパチンコ機GMは、島構造体に着脱可能に装着される矩形枠状の木製外枠1と、外枠1に固着されたヒンジ2を介して開閉可能に枢着される前枠3とで構成されている。この前枠3には、遊技盤5が表側から着脱自在に装着され、その前側には、ガラス扉6と前面板7とが夫々開閉自在に枢着されている。
前面板7には発射用の遊技球を貯留する上皿8が装着され、前枠4の下部には、遊技者のスイッチ操作に応じて上皿8から排出された遊技球を貯留する下皿9と、発射ハンドル10とが設けられている。発射ハンドル10は発射モータと連動しており、発射ハンドル10の回動角度に応じて動作する打撃槌によって遊技球が発射される。また、上皿8と下皿9の間には、進退ロッドを電磁的に駆動する排出ソレノイドSLの通電によって開閉制御される排出穴が設けられている。
上皿8のほぼ中央には、ランプを内蔵する楕円形のプッシュボタン11が設けられている。プッシュボタン11は、遊技者の左手で操作できる位置に設けられており、遊技者は、発射ハンドル10から右手を離すことなくプッシュボタン11を操作できる。このプッシュボタン11は、跳ね返り型であって、球抜きボタンと、演出ボタンとを兼ねており、通常時には、球抜きボタンとして機能している。
球抜きボタンとして機能している状態で、プッシュボタン11がON操作されると、排出ソレノイドSLの通電により排出穴が開口し、上皿8に溜まっている遊技球が下皿9に移動する。一方、ボタンチャンス状態となる演出ボタン有効期間中は、内蔵ランプが点灯されて演出ボタンとして機能することが報知される。そして、このボタンチャンス状態で、プッシュボタン11がON操作されると、適宜な演出抽選が実行された後、遊技者に有利な遊技状態に移行する遊技演出が開始されることがある。
上皿8の右部には、カード式球貸し機に対する球貸し操作用の操作パネル12が設けられ、カード残額を3桁の数字で表示する残額表示部12aと、所定金額分の遊技球の球貸しを指示する球貸しスイッチ12bと、ゲーム終了時にカードの返却を指令する返却スイッチ12cとが設けられている。
図2に示すように、遊技盤5には、金属製の外レールと内レールとからなるガイドレール13が環状に設けられ、その内側の遊技領域5aの略中央には、液晶カラーディスプレイDISPが配置され、その上部には、7セグメントLEDによる抽選結果表示部14と、2個のLEDランプ19が配置されている。
液晶ディスプレイDISPは、大当り状態に係わる特別図柄と直接関連する演出図柄(例えば、3桁の演出図柄「7・7・7」)を変動表示する演出図柄表示部として機能する部分であり、背景画像や各種のキャラクタなども併せてアニメーション的に表示する。一方、抽選結果表示部14は、特別図柄表示部として機能する部分であり、液晶ディスプレイDISPの変動表示動作に同期して点滅動作などをした後、液晶ディスプレイDISPの停止動作に合わせて抽選処理の当否結果を確定的に表示する。
この実施形態では大当り状態は、確変大当りと、ノーマル大当りとに区分されているが、液晶ディスプレイDISPは、確変大当りか、ノーマル大当りか、ハズレかを、停止状態の演出図柄の配列によって報知するのに対して、抽選結果表示部14では、これを所定の停止模様によって報知している。具体的には、液晶ディスプレイDISPは、確変大当りか、ノーマル大当りか、ハズレかに応じて、それぞれ「7・7・7」、「6・6・6」、「2・5・2」などの演出図柄を停止表示するのに合わせて、抽選結果表示部14では、例えば2個の7セグメントLEDを設けた場合は、「77」「66」「−−」の停止図柄を表示する。なお、確変大当りとは、ノーマル大当りの場合と同様の特別遊技状態が終了した後、大当りの当選確率が増加した遊技(確変状態の遊技)が開始される大当り状態を意味する。
一方、2個のLEDランプ19は、普通図柄表示部として機能する部分であり、ゲート18を通過した遊技球が検出されると、表示内容が所定時間だけ変動し、その後、遊技球のゲート18の通過時点において抽選された抽選用乱数値に基づいて決定される当否状態を表示するようになっている。この実施例では、2つのLEDランプが共に点灯状態で停止すると当り状態となり、何れか一方、又は2つのLEDランプが消灯状態で停止するとハズレ状態となる。
図2に示すように、遊技盤5の遊技領域5aの適所には、図柄始動口15、大入賞口16、4つの普通入賞口17、左右の通過口であるゲート18が配設されている。これらの入賞口15〜17及びゲート18は、それぞれ内部に検出スイッチを有しており、遊技球の通過を検出できるようになっている。
本実施形態では、図柄始動口15は、一対の開閉爪を備えた電動式チューリップで拡大縮小され、普通図柄表示部たるLEDランプ19の変動後の停止状態で当り表示をした場合には、開閉爪が所定時間だけ拡大されるようになっている。そして、この図柄始動口15に遊技球が入賞すると、演出図柄表示部たる液晶ディスプレイDISPと、特別図柄表示部たる抽選結果表示部14の表示図柄が所定時間だけ変動し、図柄始動口15への遊技球の入賞タイミングに応じた抽選結果に基づいて決定される停止図柄で停止する。
大入賞口16は、前方に開放可能な開閉板16aで開閉されるが、演出図柄表示部DISPの変動停止後の図柄が「6・6・6」「7・7・7」などの整列した演出図柄のとき(抽選結果表示部14では、「66」又は「77」を表示)、「大当り」と称される特別遊技状態が開始され、開閉板16aが開放されるようになっている。
大入賞口16の開閉板16aが開放された後、所定時間が経過し、又は所定数(例えば10個)の遊技球が入賞すると開閉板16aが閉じる。このような開閉動作が、例えば最大16回まで、大当たりラウンドとして継続され、遊技者に有利な状態に制御される。
図3は、上記した各動作を実現するパチンコ機GMの全体回路構成を示すブロック図である。図示の通り、このパチンコ機GMは、AC24Vを受けて各種の直流電圧やシステムリセット信号SYSなどを出力する電源基板20と、遊技制御動作を中心統括的に担う主制御基板21と、主制御基板21から受けた制御コマンドCMDに基づいてランプ演出及び音声演出を実行する演出制御基板22と、演出制御基板22から受けた制御コマンドCMD’に基づいて液晶ディスプレイDISPを駆動する液晶制御基板23と、主制御基板21から受けた制御コマンドCMD”に基づいて払出モータMを制御して遊技球を払い出す払出制御基板24と、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる発射制御基板25と、を中心に構成されている。
但し、この実施形態では、主制御基板21が出力する制御コマンドCMDは、コマンド中継基板26と演出インタフェイス基板27を経由して、演出制御基板22に伝送される。また、演出制御基板22が出力する制御コマンドCMD’は、演出インタフェイス基板27を経由して、液晶制御基板23に伝送され、主制御基板21が出力する制御コマンドCMD”は、主基板中継基板28を経由して、払出制御基板24に伝送される。
これら主制御基板21、演出制御基板22、液晶制御基板23、及び払出制御基板24には、ワンチップマイコンを備えるコンピュータ回路がそれぞれ搭載されている。そこで、これらの制御基板21〜24に搭載された回路、及びその回路によって実現される動作を機能的に総称して、本明細書では、主制御部21、演出制御部22、液晶制御部23、及び払出制御部24と言うことがある。なお、演出制御部22、液晶制御部23、及び払出制御部24の全部又は一部がサブ制御部である。
ところで、このパチンコ機GMは、図3の破線で囲む枠側部材GM1と、遊技盤5の背面に固定された盤側部材GM2とに大別されている。枠側部材GM1には、ガラス扉6や前面板7が枢着された前枠3と、その外側の木製外枠1とが含まれており、機種の変更に拘わらず、長期間にわたって遊技ホールに固定的に設置される。一方、盤側部材GM2は、機種変更に対応して交換され、新たな盤側部材GM2が、元の盤側部材の代わりに枠側部材GM1に取り付けられる。なお、枠側部材1を除く全てが、盤側部材GM2である。
図3の破線枠に示す通り、枠側部材GM1には、電源基板20と、払出制御基板24と、発射制御基板25と、枠中継基板32とが含まれており、これらの回路基板が、前枠3の適所に各々固定されている。一方、遊技盤5の背面には、主制御基板21、演出制御基板22、液晶制御基板23が、液晶ディスプレイDISPやその他の回路基板と共に固定されている。
そして、枠側部材GM1と盤側部材GM2とは、一箇所に集中配置された接続コネクタT1〜T4によって電気的に接続されている。接続コネクタT1〜T4は、この実施形態では、遊技盤5の背面視左下に集中配置されている。そして、ガラス扉6を開放した状態で、前枠3の表側から、遊技盤5の左端を前枠3に係止して回転支点を確保し、確保した回転支点を中心に遊技盤5を回転させることで、前枠3の内側に遊技盤5を嵌合させる。なお、遊技盤5を嵌合させると、全ての接続コネクタT1〜T4が接続状態となり、それだけで枠側部材GM1と盤側部材GM2の接続が完了し、パチンコ機GMが動作可能な状態となる。
図3に示す通り、電源基板20は、接続コネクタT2を通して、主基板中継基板28に接続され、接続コネクタT3を通して、電源中継基板30に接続されている。そして、主基板中継基板28は、電源基板20から受けたシステムリセット信号SYS、RAMクリア信号CLR、電圧降下信号ABN、バックアップ電源BU、DC12V、DC32Vを、そのまま主制御部21に出力している。同様に、電源中継基板30も、電源基板20から受けたシステムリセット信号SYSや、交流及び直流の電源電圧を、そのまま演出インタフェイス基板27に出力している。なお、演出インタフェイス基板27は、受けたシステムリセット信号SYSを、そのまま演出制御部22と液晶制御部23に出力している。
一方、払出制御基板24は、中継基板を介することなく、電源基板20に直結されており、主制御部21が受けると同様の、システムリセット信号SYS、RAMクリア信号CLR、電圧降下信号ABN、バックアップ電源BUを、その他の電源電圧と共に直接的に受けている。
ここで、電源基板20が出力するシステムリセット信号SYSは、電源基板20に交流電源24Vが投入されたことを示す信号であり、この信号によって各制御部21〜24のワンチップマイコンその他のIC素子が電源リセットされるようになっている。主制御部21及び払出制御部24が、電源基板20から受けるRAMクリア信号CLRは、各制御部21,24のワンチップマイコンの内蔵RAMの全領域を初期設定するか否かを決定する信号であって、係員が操作する初期化スイッチのON/OFF状態に対応した値を有している。
主制御部21及び払出制御部24が、電源基板20から受ける電圧降下信号ABNは、交流電源24Vが降下し始めたことを示す信号であり、この電圧降下信号ABNを受けることによって、各制御部21、24では、停電や営業終了に先立って、必要な終了処理を開始するようになっている。また、バックアップ電源BUは、営業終了や停電により交流電源24Vが遮断された後も、主制御部21と払出制御部24のワンチップマイコンの内蔵RAMのデータを保持するDC5Vの直流電源である。したがって、主制御部21と払出制御部25は、電源遮断前の遊技動作を電源投入後に再開できることになる(電源バックアップ機能)。このパチンコ機では少なくとも数日は、各ワンチップマイコンのRAMの記憶内容が保持されるよう設計されている。
一方、演出制御部22と液晶制御部23には、上記した電源バックアップ機能が設けられていない。しかし、先に説明した通り、演出制御部22と液晶制御部23には、電源中継基板30と演出インタフェイス基板27を経由して、システムリセット信号SYSが共通して供給されており、他の制御部21,24と、ほぼ同期したタイミングで電源リセット動作が実現される。
図示の通り、主制御部21は、主基板中継基板28を経由して、払出制御部25に制御コマンドCMD”を送信する一方、払出制御部25からは、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や、払出動作の異常に係わるステイタス信号CONを受信している。ステイタス信号CONには、例えば、補給切れ信号、払出不足エラー信号、下皿満杯信号が含まれる。
また、主制御部21は、遊技盤中継基板29を経由して、遊技盤5の各遊技部品に接続されている。そして、遊技盤上の各入賞口16〜18に内蔵された検出スイッチのスイッチ信号を受ける一方、電動チューリップなどのソレノイド類を駆動している。主制御部21は、遊技盤中継基板29を経由して、図柄表示基板33にも接続されて発光体たるLED群を点灯駆動している。
主制御部21において点灯駆動されるLED群には、抽選結果表示部14を構成する7セグメントLEDと、普通図柄表示部19を構成する2個のLEDランプとが含まれている。なお、抽選結果表示部14での表示態様を豊富化できる上に、図柄始動口を2個設けた遊技機にも対応できるので、この実施形態では、7セグメントLEDを2個配置している。また、ゲート18や、図柄始動口15に、連続して遊技球が通過した場合に待機状態となる抽選保留数や、大当たりラウンド数などを表示するLEDについても、主制御部21によって直接的に点灯制御されている。
図3及び図4(a)に示す通り、プッシュボタン11からのスイッチ信号SGは、枠中継基板32、31と、演出インタフェイス基板27を経由して、演出制御基板22に供給されている。また、枠中継基板32には、排出ソレノイドSLが接続されており、排出ソレノイドSLへの通電によって、上皿8と下皿9とを連絡する排出穴が開放されるようになっている。図4(a)に示す通り、ソレノイド通電用の駆動電流は、演出インタフェイス基板27及び枠中継基板31を経由して、演出制御基板22から供給される。
以上の構成に対応して、演出制御部22には、出力ポートOUTと、出力ポートOUTの出力データを保持するラッチ回路LTと、ラッチ回路LTの出力データに制御されてソレノイド通電用の駆動電流を出力するドライバDRと、スイッチ信号SGをプルアップ状態で受ける入力ポートINと、が設けられている。なお、入力ポートINと出力ポートOUTとは、演出制御部22のワンチップマイコン50に内蔵されている。
図4(b)〜図4(c)は、排出ソレノイドSLの動作を説明する概略図である。排出穴HOを開閉する閉塞板40は、円盤状の先端部40aと、棒状の連結部40bとで構成されている。そして、連結部40bの基端は、排出ソレノイドSLの通電に応じて突出する進退ロッド41の先端に回動可能に連結されている。また、連結部40bに固定軸AXが貫通されることで、連結部40bは、固定軸AXを中心に回転するよう軸支されている。
そのため、排出ソレノイドSLが非通電状態の場合(図4(b))には、遊技球の排出穴HOが、閉塞板の先端部40aによって完全に閉塞される。一方、排出ソレノイドSLが通電されると(図4(c))、進退ロッド41が突出することで、閉塞板40が固定軸AXを中心に回転し、その結果、排出穴HOが開放状態となる。
続いて、演出制御基板22のワンチップマイコン50の動作内容を説明する。演出制御部22の動作は、CPUがリセットされると開始されるメイン処理(図5(a))と、主制御部21から制御コマンドCMDを受信した際に起動される受信割込み処理(図5(b))とを中心に構成されている。
図5(a)に示す通り、CPUがリセットされると、ワンチップマイコン50が初期設定された後(ST1)、チェックデータ(管理データ)の適否が検査される(ST2)。ここでチェックデータとは、ステップST12において、RAMエリアの所定領域に対して実行された加算演算の演算結果(チェックサム値)である。例えば、CPUが電源リセットされたような場合には、当然、チェックデータが一致しないので、RAMの全領域をクリア処理する(ST4)。
一方、ウォッチドックタイマによるCPUリセットのような場合には、チェックデータが一致する場合もある。それは、プログラムが暴走状態とはなったものの、RAMのワークエリアに、不合理なデータを何も書込んでいないような場合である。そこで、そのような場合には、中断された制御動作を、問題なく再開できるようバックアップ復帰処理を実行する(ST3)。バックアップ復帰処理では、例えば、実行中の演出動作(音声演出やランプ演出)や、その他の制御動作を、適当な区切り位置から再開できるよう初期設定する。
その後、演出制御基板22に搭載されている音声再生LSIについて初期化処理を実行する(ST5)。次に、ステップST6〜ST12の処理が無限ループ状に繰り返される。先ず、CPUを割込み許可状態に設定した後(ST6)、割込み待ち処理を実行する(ST7)。割込み待ち処理は、4mS毎に起動されるタイマ割込み処理(不図示)の完了を確認する処理である。この割込み待ち処理では、図5(c)に示す通り、先ず、演出制御基板22に搭載されたウォッチドッグタイマにクリアパルスを送信して、CPUが強制リセットされることを回避する(ST31)。次に、演出抽選などで使用する乱数を更新しつつ(ST32)、タイマ割込み処理が完了するのを待つ(ST33)。なお、不図示のタイマ割込み処理では、タイマ割込みを受けると確認フラグをセットするので、ステップST33では、この確認フラグを繰り返しチェックすることになる。そして、確認フラグのセット状態が確認されたら、確認フラグをリセットしてサブルーチン処理を終える(ST34)。
このようにして割込み待ち処理(ST7)が終われば、受信割込み処理(図5(b))で取得されている制御コマンドCMDを解析し、その後の処理のための初期処理を実行する(ST8)。この制御コマンド解析処理(ST8)には、制御コマンドCMDに基づく演出抽選処理や、液晶制御部への制御コマンドCMD’の伝送処理も含んでいる。なお、図5(b)に示す通り、受信割込み処理では、受信した制御コマンドをコマンド格納領域に格納している(ST20〜ST21)。
制御コマンド解析処理(ST8)が終われば、制御コマンドにより開始された音声演出、ランプ演出についてシナリオを進行させ(ST9)、進行したシナリオに対応した音データ出力処理を実行する(ST10)。
続いて、プッシュボタン11に関するボタン対応処理が実行され(ST11)、その後、RAMエリアの所定領域に対して加算演算を実行して、その演算結果たるチェックサム値を記憶してステップST6に戻る(ST12)。
図6は、このボタン対応処理(ST11)の内容を詳細に示すフローチャートである。先ず、現在が、演出ボタン有効期間中であるか否かが判定される(ST40)。ここで、演出ボタン有効期間とは、プッシュボタン11が演出ボタンとして機能する時間帯であり、典型的には、遊技状態がボタンチャンス状態であることを意味する。そして、ボタンチャンス状態では、演出ボタンとして機能するプッシュボタン11のON操作を受けて、特別な演出抽選処理が実行され(ST41)、その抽選結果に応じた各種の演出動作を経ることで、その後の遊技動作を盛り上げるようにしている。
一方、演出ボタン有効期間中でない場合には、プッシュボタン11は、球抜きボタンとして機能する。そして、プッシュボタン11のスイッチ信号SGが、入力ポートINから取得され、球抜きボタンたるプッシュボタン11のON/OFF状態が判定される(ST42)。そして、プッシュボタン11のON状態であれば、球抜きフラグEJTの値が判定される(ST43)。球抜きフラグEJTは、初期状態では「0」であり、ステップST49の処理で「1」にセットされるまでは「0」のままである。
そこで、球抜きフラグEJT=0であれば、次に、現在が、大当りゲーム中か否かが判定される(ST44)。なお、演出制御部22は、主制御部21から受ける制御コマンドCMDによって、遊技状態の推移を常に把握している。
そして、受信済みの制御コマンドCMDに基づいて、現在が大当りゲーム中であると判定される場合には、ステップST45〜ST48の処理がスキップされる。一方、現在が大当りゲーム中でない場合には、続いて、計時フラグMEAの値が判定される(ST45)。計時フラグMEAは、初期状態では「0」であり、ステップST46の処理で「1」にセットされるまでは「0」のままである。
そこで、計時フラグMEA=0であれば、プッシュボタン11がON操作されたことに対応して計時動作を開始するべく、計時フラグMEAを1にセットすると共に、計時タイマTIMEの値に初期値を設定して処理を終える(ST46)。これは、プッシュボタン11が遊技機の表側に露出しているので、誤って何かが触れてしまう可能性もあり、このような場合に、遊技者の意図しない球抜き操作が開始されないよう、所定の猶予時間を確保するためである。したがって、例えば、猶予時間1秒を確保するべく、計時タイマTIMEに初期値250が設定される。なお、猶予時間1秒を確保するために初期値を250とするのは、ステップST11の処理が4mS毎に実行されるためである。
ところで、ステップST45の判定において、計時フラグMEA=1と判定される場合には、ステップST46の処理で設定された計時タイマTIMEの値がデクリメントされる(ST47)。そして、デクリメント後の計時タイマTIMEの値が「0」に達したか否かが判定され(ST48)、TIME≠0であれば、そのまま処理を終える。一方、所定の猶予時間を消費してTIME=0となった場合には、計時フラグMEAを「0」にすると共に、球抜きフラグEJTを「1」に設定して(ST49)、排出ソレノイドSLをON駆動する(ST50)。
ステップST50の処理では、具体的には、出力ポートOUTにHレベルの制御データが出力され、ドライバDRから駆動電流が流出される。その結果、排出ソレノイドSLは通電状態となるので、図4(c)に示すように、排出穴HOが開放されて、上皿8から下皿9に遊技球が移動する球抜き動作が開始される。なお、出力ポートOUTから出力されたHレベルの制御データは、ラッチ回路LTに保持されるので、その後も球抜き動作は維持される。尚、大当たり中の場合は、上皿8から下皿9に遊技球を移動させるとともに、発射装置に遊技球が誘導されるように構成されている。これにより発射を行いつつ球抜きを実行可能となる。
その後、4mS毎に、ステップST42の判定処理が実行されるので、もし、プッシュスイッチ11から遊技者が手を離すと、スイッチ信号SGの値に基づいて、プッシュボタン11がOFF状態であることが検出される(ST42)。そして、球抜きフラグEJTの値が判定され(ST51)、もし球抜きフラグがEJT=1であれば、球抜きフラグEJTの値を「0」に戻すと共に(ST52)、排出ソレノイドSLをOFF駆動する(ST53)。
ステップST53の処理では、具体的には、出力ポートOUTにLレベルの制御データが出力され、ドライバDRからの駆動電流の流出が停止される。その結果、排出ソレノイドSLは非通電状態となり、図4(b)に示すように、排出穴HOが閉塞される。なお、出力ポートOUTから出力されたLレベルの制御データは、ラッチ回路LTに保持されるので、その後は、ST40→ST42→ST51の処理を経て、何もしないで、直ちにボタン対応処理(ST11)が終わることになる。
図7は、演出ボタン有効期間中にだけ実行されるボタン演出処理(ST41)の一部を示すフローチャートである。ここでは、特別な演出抽選として、球抜き演出抽選が実行される場合を示している。球抜き演出とは、演出ボタンとして機能する筈のプッシュボタン11をON操作したにも拘らず、突然、排出穴HOが開放される遊技演出であり、例えば、内部的に大当り状態であることを高確率の正当性をもって予告する演出である。
以下、図7に基づいて説明すると、最初に、球抜きフラグEJTの値が判定され(ST60)、もし球抜きフラグがEJT=0なら(ST61)、球抜き演出を実行するか否かの演出抽選を実行する(ST62)。そして、球抜き演出の抽選に外れた場合には、別のボタン演出処理に移行するが、当選した場合には、球抜きフラグEJTを「1」に設定すると共に、計時タイマTIMEに初期値を設定する(ST64)。
ステップST64の処理で設定される初期値は、球抜き演出の継続時間を規定するものであり、演出抽選の当選態様に応じて、例えば、1秒、2秒、5秒に対応する初期値250、500、1250が設定される。なお、内部的な大当り状態の可能性が高いほど、球抜き演出の継続時間を長く設定するのが好ましい。このようにして、適宜な初期値の設定が終われば(ST64)、排出ソレノイドSLをON駆動(通電制御)して処理を終える(ST65)。
その後は、4mS毎にボタン演出処理(ST41)が実行されて、計時タイマTIMEの値がデクリメントされる(ST66)。そして、TIME≠0であれば、そのまま処理を終えるが、TIME=0となれば、球抜きフラグEJTを「0」に戻した上で(ST68)、排出ソレノイドSLをOFF駆動して処理を終える(ST69)。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、具体的な記載内容は特に本発明を限定するものではない。例えば、必ずしも排出ソレノイドSLを使用する必要はなく、例えば、図8に示すように、ステッピングモータMTを使用するのも好適である。図8の構成では、位相のずれた三相駆動パルスΦ1〜Φ3で回転駆動されるステッピングモータMTの回転軸AXが、円板状の閉塞板40の周縁部に固着されている。そのため、ステッピングモータMTの回転軸AXが、時計方向に90°回転すると排出穴HOが2/3程度開口し(図8(b))、時計方向に180°回転すると排出穴HOが全開状態となる(図8(c))。また、更に、時計方向に180°回転すると排出穴HOが完全に閉塞される(図8(a))。
このような実施形態では、排出口HOを閉鎖又は開放するだけに止まらず、半開状態などの多様な開放状態を作ることができ、開放時間と合わせて、極めて多様な球抜き演出を実現することができる。
また、上記の実施形態では、大当り状態では、プッシュボタン11の操作に応答して、画一的に球抜き動作が開始されるよう説明したが、何らこのような動作に限定されない。例えば、大当り状態において、例外的にボタン演出を実行しても良く、このような場合は、例えば、確変昇格のチャンスタイムとする。なお、確変昇格とは、ノーマル大当り状態であったゲームが、チャンスタイムを経て、確変大当り状態に移行することを意味する。
なお、ここまで、上皿8と下皿9の間に設けた排出穴HOを適宜に開閉する実施形態を説明したが、この構成に代え、或いは、この構成に加えて、下皿9と遊技機外部とを連絡する排出通路を、操作部材の操作に応答して適宜に開閉するのも好適である。この場合、下皿9から排出された遊技球は、ドル箱とも称される収納容器に蓄えられる。また、本発明は、弾球遊技機に限定されず、スロットマシンなどにも好適に適用される。
ところで、何れの実施形態でも、デモ動作中にボタン操作の機能説明がされると共に、ボタン操作の機能や動作態様などについて、遊技者が適宜に選択できるように構成するのも好適である。このように構成することで、単一の操作部材で複数の機能を発揮させても、遊技者が戸惑うことが回避される。
例えば、球抜き処理については、所定時間ボタンがON操作されると、その後ボタンがOFF操作されるまで、排出ソレノイドがON動作を継続する先の実施形態を、遊技者の選択に基づいて、適宜に変更するのも好適である。具体的には、1回目のボタンON操作で排出ソレノイドがON動作を開始すると、2回目のボタンON操作がされるまで排出ソレノイドのON動作が継続される動作を例示することができる。また、1回目のボタンON操作で排出ソレノイドがON動作を開始すると、これが所定時間だけ継続されて、その後、球出し処理が自動的に終了する動作でもよい。このような実施形態を採ると、遊技者が操作ボタンを押し続けなくても、自動的に球抜き処理を実行することができる。したがって、上記した球抜き処理は、遊技者の選択を待つことなく、遊技機の初期機能として実行するのも好適である。