JP4862981B2 - 硫酸リサイクル型洗浄システムおよびその運転方法 - Google Patents
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また、過硫酸を生成する方法として、上記方法の他に、硫酸イオンを含む水溶液を電解槽で電解して過硫酸溶解水を得て洗浄に供する方法も知られている(特許文献1、2参照)。
電解反応装置の数(一つの場合も含む)以上に洗浄装置を接続するものでは、被洗浄材の洗浄を行っている洗浄装置では、電解反応装置との間で溶液の循環を行わず、被洗浄材の洗浄を行っていない少なくとも一つの洗浄装置と電解反応装置との間で溶液の循環を行いつつ前記電解反応装置で電解を行って過硫酸溶液の再生を行い、過硫酸濃度を高める。
この酸化処理を行っている間に、電解反応装置を別の洗浄槽につないで、溶液を循環させて過硫酸含有溶液を製造するものである。
過硫酸濃度が所定濃度にまで高められた洗浄装置では、該過硫酸溶液を洗浄液として被洗浄材の洗浄に供することができる。過硫酸イオンの酸化力は強いので、溶液を洗浄槽内でのみ滞留させるだけで汚染物の酸化分解処理が行える。一方、洗浄処理を終えた洗浄装置では、電解反応装置との間で溶液を循環させるとともに電解反応装置で電解を行って上記と同様に過硫酸溶液の再生を行う。上記動作を繰り返すことで、1台の電解反応装置に対して複数の洗浄装置をメリーゴーランド式に一定の時間間隔でつないでウエハ洗浄することができる。なお、2台以上の電解反応装置に対してそれ以上の台数の洗浄装置を備えるものでも良い。
なお、電解反応装置と接続する循環ラインと洗浄装置の選択は、適宜の選択切替手段を用いて行うことができる。選択切替手段としては、切替弁や開閉弁などの弁装置などを用いることができる。
上記した加熱手段や冷却手段は、洗浄装置や電解反応装置に付設してもよく、また、循環ラインに設けても良い。さらに洗浄装置や電解反応装置に別ラインを設けて溶液の加熱や冷却を行うようにしてもよい。
本発明において、導電性ダイヤモンド電極は、通常は板状のものを使用するが、網目構造物を板状にしたものも使用できる。すなわち、本発明としては、電極の形状や数は特に限定されるものではない。
なお、従来、半導体基板の処理プロセスなどでは、洗浄処理に先立って、通常、前処理工程としてドライエッチングやアッシングプロセスを利用して有機物であるレジストを予め酸化して灰化する工程が組み込まれている。この工程は、装置コストや処理コストを高価にするという問題を有している。ところで、本発明のシステムでは、優れた洗浄効果が得られることから、上記したドライエッチングやアッシングプロセスなどの前処理工程を組み込むことなく洗浄処理を行った場合にも、十分にレジストなどの除去効果が得られる。すなわち、本発明は、これらの前処理工程を省略したプロセスを確立することも可能にする。
以下に、本発明に対する参考形態を図1に基づいて説明する。
本発明でいう洗浄装置に相当する洗浄槽1には、電解反応装置10を構成する電解反応槽10a、10bが戻り管4と送り管5とによって接続されている。戻り管4および送り管5は、それぞれ少なくとも内面がテトラフルオロエチレンで構成されており、戻り管4には過硫酸溶液を送液するための送液ポンプ6が介設されている。また、戻り管4、送り管5にはそれぞれ開閉弁40、50が設けられており、これら開閉弁40、50は連動して開または閉動作をする。上記戻り管4、送り管5、送液ポンプ6によって、循環ラインが構成されている。また、戻り管4と送り管5との間には、熱交換手段に相当する熱交換器7が介設されており、該熱交換器7によって戻り管4を流れる溶液と送り管5を流れる溶液とが互いに熱交換可能になっている。なお、熱交換器7内の流路(図示しない)も少なくとも内面がテトラフルオロエチレンで構成されている。上記のように戻り管4、送り管5、熱交換器7の流路を過硫酸に対し耐性のあるテトラフルオロエチレンなどで構成することで、過硫酸による損耗を回避することができる。
電解反応槽10aには、陽極11a、陰極12a、電解反応槽10bには陽極11b、陰極12bとが配置され、さらに陽極11aと陰極12aとの間に所定の間隔をおいてバイポーラ電極13a…13aが配置され、陽極11bと陰極12bとの間に所定の間隔をおいてバイポーラ電極13b…13bが配置されている。なお、電解槽は、バイポーラ式ではなく、陽極と陰極のみを電極として備えるものであってもよい。この参考形態では、これら電極11a、11b、12a、12b、13a、13bは、直径15cmのダイヤモンド電極によって構成され、各電解反応槽において10枚で一組となっている。該ダイヤモンド電極は、基板状にダイヤモンド薄膜を形成するとともに、該ダイヤモンド薄膜の炭素量に対して、好適には50〜20,000ppmの範囲でボロンをドープすることにより製造したものである。また、薄膜形成後に基板を取り去って自立型としたものであってもよい。上記陽極11aと陰極12aおよび陽極11bと陰極12bは、直流電源14に並列状態で接続されており、これにより電解反応槽10a、10bでの直流電解が可能になっている。ここで、陽極11aと陰極12aおよび陽極11bと陰極12bは直流電源14と直列状態で接続しても良い。
また上記洗浄槽1は、収容された過硫酸溶液2を加熱するヒータ21を備えており、さらに、過硫酸溶液2に超純水を補給する超純水補給ライン25を備えている。
上記洗浄槽1内に、98%濃硫酸40l、超純水10lの割合で調整した高濃度硫酸溶液を収容し、ヒータ21によって加熱し、130℃に保持する。
電解反応槽10a、10bでは、陽極11a、11bおよび陰極12a、12bに直流電源14によって通電すると、バイポーラ電極13a…13a、13b…13bが分極し、所定の間隔で陽極、陰極が出現する。電解反応槽10a、10bに送液される溶液は、これら電極間に通水される。この際に通液線速度が1〜10,000m/hとなるように送液ポンプ6の出力を設定するのが望ましい。なお、上記通電では、ダイヤモンド電極表面での電流密度が10〜100,000A/m2となるように通電制御するのが望ましい。
上記硫酸リサイクル型洗浄システムによって半導体ウエハ30の洗浄を行うことで、過酸化水素水やオゾンの添加を必要とすることなく、硫酸溶液を繰り返し使用して過硫酸溶液2を再生しつつ効果的な洗浄を継続することができる。また、電解反応装置における電極の消耗も小さなものにすることができる。
次に、本発明の一実施形態について図2に基づいて説明する。なお、参考形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略または簡略化する。
この実施形態では、洗浄装置としての洗浄槽1a、1bと、電解反応装置10とを有しており、電解反応装置10と洗浄槽1aとは、戻り管4aと送り管5aとによって連結され、電解反応装置10と洗浄槽1bとは、戻り管4bと送り管5bとによって連結されている。洗浄槽1a、1bは、前記実施形態1の洗浄槽1と同様の構成を有しており、それぞれ過硫酸溶液を加熱するヒータ(図示しない)、過硫酸溶液に超純水を補給する超純水補給ライン(図示しない)を備えている。
また、戻り管4aと送り管5aとの間、戻り管4bと送り管5bとの間には、それぞれ本発明の熱交換手段に相当する熱交換器7a、7bが介設されている。該熱交換器7aによって戻り管4aを流れる溶液と送り管5aを流れる溶液とが互いに熱交換可能になっており、該熱交換器7bによって戻り管4bを流れる溶液と送り管5bを流れる溶液とが互いに熱交換可能になっておりいる。
立ち上げ時に、洗浄槽1a、1b内に、98%濃硫酸40l、超純水10lの割合で調整した高濃度硫酸溶液を収容し、ヒータによって加熱し、130℃に保持する。そして、開閉弁40a、50aを開き、送液ポンプ6aを動作させて電解反応装置10との間で溶液の循環を行う。一方、洗浄槽1b側では開閉弁40b、50bを閉じ、送液ポンプ6bを停止させて溶液の循環を停止しておく。
電解反応装置10では、溶液に対し通電されると、溶液中の硫酸イオンが酸化反応して過硫酸イオンが生成される。この過硫酸溶液2は、送り管5aから洗浄槽1aへと送液され、洗浄槽1a内において高濃度の過硫酸溶液2が得られる。洗浄槽1aでは、電解反応槽10a、10bとの間で溶液が循環し、電解反応装置10において電解されて過硫酸イオンが生成されることから、高い過硫酸イオン濃度が得られる(図2(a))。
この際には、過硫酸溶液2が洗浄槽1aから電解反応装置10に向けて上記戻り管4aを移動する際に、電解反応装置10において電解処理がなされて送り管5aを移動する過硫酸溶液2との間で、熱交換器7aにおいて前記実施形態1と同様に熱交換がなされる。
この実施形態においてもこの1サイクルの中で冷却される熱量と加温される熱量はほぼ等しいため、効率的に過硫酸溶液2の温度調整を行うことができる。
なお、上記のように、電解時に洗浄槽1内の温度を高く維持しておくことで、過硫酸溶液2の濃度を高めた後に、速やかに洗浄に供することができる。
単独の洗浄槽に、98%濃硫酸40lを入れて、35%過酸化水素水10lを添加した溶液を130℃に加熱保持した。この溶液に実施例1と同様の浸漬サイクルでレジスト付きウエハを浸漬させて、レジスト溶解を行った。最初の6サイクル(洗浄ウエハ枚数は300枚)までは、ウエハ浸漬直後に溶液が茶褐色に着色するが、10分弱で無色透明となり、TOC濃度についても検出限界となった。しかし、次の50枚については、浸漬直後から10分経過しても溶液は茶褐色を呈したままで、TOC濃度として10mg/lの残存が認められた。そこで、洗浄槽内の溶液10lを引き抜き、過酸化水素水10lを追加添加し、溶液を130℃に加熱保持した。再びウエハ浸漬を継続した。最初の2サイクル(洗浄ウエハ枚数は100枚)までは、ウエハ浸漬直後に溶液が茶褐色に着色するが、10分弱で無色透明となり、TOC濃度についても検出限界となった。しかし、次の50故については、浸漬直後から10分経過しても溶液は茶褐色を呈したままで、TOC濃度として10mg/lの残存が認められた。再度、洗浄槽内の溶液10lを引き抜いて、過酸化水素水10lを追加添加した。ウエハ浸漬を継続したが、50枚のウエハを浸漬したところで、レジスト剥離溶解効果が悪く10分経過してもレジストがウエハに残存した。ウエハの総処理枚数は、400枚のところで、全体の溶液の交換が必要となった。
2 過硫酸溶液
4、4a、4b 戻り管
5、5a、5b 送り管
6、6a、6b 送液ポンプ
7、7a、7b 熱交換器
10 電解反応装置
10a、10b 電解反応槽
11、11a、11b 陽極
12、12a、12b 陰極
13 バイポーラ電極
14 直流電源
21 ヒータ
25 超純水補給ライン
30 半導体ウエハ
Claims (7)
- 電解反応により、溶液に含まれる硫酸イオンから過硫酸イオンを生成して過硫酸溶液を再生する電解反応装置と、過硫酸溶液を洗浄液として被洗浄材を洗浄する複数の洗浄装置と、前記電解反応装置と前記複数の洗浄装置とを個々に接続して前記過硫酸溶液をそれぞれ循環可能とする複数の循環ラインと、前記複数の洗浄装置側で洗浄液をそれぞれ加熱する加熱手段と、前記電解反応装置に送られる前記溶液を冷却する冷却手段とを備える硫酸リサイクル型洗浄システムの運転方法であって、被洗浄材の洗浄を行っている洗浄装置では、前記電解反応装置との間で過硫酸溶液の循環を停止しておき、前記被洗浄材の洗浄を行っていない洗浄装置の少なくとも一つで、電解反応により過硫酸溶液の再生を行っている前記電解反応装置との間で循環ラインによって過硫酸溶液の循環を行い、かつ該再生時に、過硫酸溶液の循環を行っている前記洗浄装置側の前記加熱手段によって前記洗浄液を高い温度に維持するとともに前記冷却手段によって該洗浄装置側から前記電解反応装置に送られる溶液の温度を低下させることを特徴とする硫酸リサイクル型洗浄システムの運転方法。
- 前記循環ラインにおいて、前記電解反応装置からの相対的に低温な過硫酸溶液の送り液と、前記洗浄装置からの相対的に高温な過硫酸溶液の戻り液との間で熱交換を行うことを特徴とする請求項1に記載の硫酸リサイクル型洗浄システムの運転方法。
- 被洗浄材の洗浄を終えた前記洗浄装置と前記電解反応装置との間で過硫酸用溶液を循環させつつ過硫酸濃度が所定濃度に達するまで前記過硫酸溶液の再生を行うステップと、その後、電解反応装置との間で過硫酸溶液の循環を行うことなく、該洗浄装置において被洗浄材の洗浄を行うステップとを繰り返し行うことを特徴とする請求項1または2に記載の硫酸リサイクル型洗浄システムの運転方法。
- 電解反応装置に備える電極のうち、少なくとも陽極が導電性ダイヤモンド電極であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硫酸リサイクル型洗浄システムの運転方法。
- 電解反応装置に備える導電性ダイヤモンド電極が、基板上に積層させた後に基板を取り去った自立型導電性ダイヤモンド電極であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄システムの運転方法。
- 前記再生は、前記電解反応装置における電解中の過硫酸濃度が、該電解反応装置と循環接続される洗浄装置において洗浄により生成される有機性炭素濃度(TOC)に対し、過硫酸濃度〔g/l〕/TOC濃度〔g/l〕=10〜1000の条件を満たすに至るまで行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の硫酸リサイクル型洗浄システムの運転方法。
- 電解反応により、溶液に含まれる硫酸イオンから過硫酸イオンを生成して過硫酸溶液を再生する電解反応装置と、過硫酸溶液を洗浄液として被洗浄材を洗浄する複数の洗浄装置と、前記電解反応装置と前記複数の洗浄装置とを個々に接続して前記過硫酸溶液をそれぞれ循環可能とする複数の循環ラインと、前記電解反応装置と接続する循環ラインおよび洗浄装置を選択切替する選択切替手段と、前記各洗浄装置側の洗浄液を加熱する加熱手段と、前記洗浄装置から前記電解反応装置に送られる溶液を冷却する冷却手段とを備え、前記加熱手段は、前記選択切替手段で接続される前記洗浄装置側で前記洗浄液の加熱を可能にし、前記冷却手段は、前記選択切替手段で接続されて前記溶液の電解を行う電解反応装置に送られる前記溶液の冷却を可能にすることを特徴とする硫酸リサイクル型洗浄システム。
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