JP4863682B2 - 光半導体素子封止用シート - Google Patents
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Description
〔1〕 複数の樹脂層が積層されてなる光半導体素子封止用シートであって、各樹脂層の界面のうち1以上が5μm以上50μm以下のピッチをもつ凹凸形状を有し、前記各樹脂層の屈折率が、光半導体素子と接する側の最外樹脂層から、反対側の最外樹脂層に向けて順に小さくなっていることを特徴とする光半導体素子封止用シート、
〔2〕 前記凹凸形状が三角柱、半円柱、四角錘、または半球形状であることを特徴とする前記〔1〕記載の光半導体素子封止用シート、
〔3〕 凹凸形状を有する界面の両側の樹脂層の屈折率差が0.1〜0.5であることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕記載の光半導体素子封止用シート、並びに
〔4〕 光半導体素子と接する側の最外樹脂層が、ポリカルボジイミドであることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕いずれか記載の光半導体素子封止用シート
に関する。
本発明の光半導体素子封止用シートは、複数の樹脂層が積層されてなるものである。複数の樹脂層が積層されていることにより、複数の機能、たとえば光拡散効果や屈折率の緩和効果を持たせることができることから、本発明の光半導体素子封止用シートを用いて製造された光半導体装置は、高い光取出し効率を得ることができる。
本発明の光半導体素子封止用シートを構成する各樹脂層の屈折率としては、光半導体素子表面の屈折率から空気層の屈折率へ向けて光が出ていくため、内部反射を減らすという観点から、光半導体素子と接する側の最外樹脂層から反対側の最外樹脂層に向けて、順に小さくなっていることが好ましい。
本発明の光半導体素子封止用シートの樹脂層を構成する樹脂として使用されるポリカルボジイミドとしては、例えば、以下の一般式(1):
また、本発明の光半導体素子封止用シートの樹脂層を構成する樹脂として使用されるエポキシ樹脂としては、従来、半導体素子封止用樹脂として使用されているエポキシ樹脂を用いればよく、特に限定はされない。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノキシビフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂等を用いることができる。
本発明の光半導体素子封止用シートを構成する複数の樹脂層において、各樹脂層と、それに隣接する樹脂層との境界のことを、本明細書において「樹脂層の界面」または単に「界面」という。すなわち、本発明の光半導体素子封止用シートには、該シートを構成する樹脂層の数より1つ少ない数の界面が存在する。従って、本発明の好ましい態様の1つである2層の樹脂層からなる光半導体素子封止用シートにおいては、樹脂層の界面の数は1面である。
本発明の光半導体素子封止用シートは、前記界面のうち1以上が凹凸形状を有することを1つの大きな特徴とする。該特徴を有するために、本発明の光半導体素子封止用シートは、赤、青、緑の3色の光半導体素子から発せられた3色の光を混色して、より均一な白色光を得ることができるという優れた効果を奏する。
3〜50μmが好ましく、5〜30μmがより好ましく、5〜20μmが更に好ましい。また、各凹凸形状の底辺の長さ(図1(I)〜(IV)のbに示す)としては、5〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好ましく、10〜20μmが更に好ましい。なお、ここでいう底辺の長さとは、凹凸形状が四角錘である場合は、底辺の一辺をいい、半球である場合は、底面の直径をいう。
以下に、本発明の光半導体素子封止用シートの作製方法を説明する。以下に作製方法を説明する本発明の光半導体素子封止用シートは、樹脂層の数が2層であり、光半導体素子と接する側の最外樹脂層はポリカルボジイミド、反対側の最外樹脂層はエポキシ樹脂からなり、該ポリカルボジイミド層とエポキシ樹脂層間に凹凸形状を有する、本発明の好ましい1態様である。なお、本態様においては、ポリカルボジイミド層は1枚のポリカルボジイミドシートからなり、エポキシ樹脂層は、8枚のエポキシ樹脂シートからなる。
ポリカルボジイミドシートは、例えば、以下のように作製することができる。前述したようなポリカルボジイミドを溶媒中に溶解させる。得られた溶液を、キャスティング、スピンコーティング、ロールコーティングなどの公知の方法を用い、離型処理を施した剥離フィルム(例えば、PETセパレータ)上に所望の厚さに製膜する。製膜された膜を、溶媒の除去に必要な温度で、かつ、硬化反応をあまり進行させない温度で乾燥させる。乾燥温度としては、溶媒の種類などによっても異なるため一概には決定できないが、20〜350℃が好ましく、50〜250℃がより好ましく、70〜200℃が更に好ましい。乾燥温度がかかる範囲内であれば、該シート中に溶剤が残存することが無いために質の良いシートを得ることができ、また、該シートの過度の熱硬化を防ぐことができるため、好ましい。また、乾燥後のポリカルボジイミドシートの厚さとしては、光半導体素子への追従性を考慮すると、2〜50μmが好ましく、5〜30μmがより好ましい。前記のように作製されたポリカルボジイミドシートは、使用の際は離型フィルムから剥離して使用する。本態様においては、該ポリカルボジイミドシート1枚をポリカルボジイミド層として用いる。
凹凸形状を有さないエポキシ樹脂シートは、例えば以下のように作製することができる。エポキシ樹脂を溶媒中に溶解させる。得られた溶液を、キャスティング、スピンコーティング、ロールコーティングなどの公知の方法を用い、離型処理を施した剥離フィルム(例えば、PETセパレータ)上に所望の厚さに製膜する。製膜された膜を、溶媒の除去に必要な温度で、かつ、硬化反応をあまり進行させない温度で乾燥する。乾燥温度としては、好ましくは20〜180℃、より好ましくは50〜150℃、更に好ましくは70〜120℃である。乾燥温度がかかる範囲内であれば、該シート中に溶剤が残存することが無いために質の良いシートを得ることができ、また、該シートの過度の熱硬化を防ぐことができるため、好ましい。乾燥後のエポキシ樹脂シートの厚さとしては、光半導体素子を完全に封止しなければならないことを考慮すると、50〜150μmが好ましい。なお、該エポキシ樹脂には、柔軟性を向上させる目的で、可視光透過性を阻害しない透明なゴム・エラストマーを混合させてもよい。本態様においては、このような凹凸形状を有さないエポキシ樹脂シートを7枚使用する。
凹凸形状を有するエポキシ樹脂シートは、例えば以下のようにして作製することができる。PI(ポリイミド)シートに、前述のような所望の凹凸形状をレーザー加工し、更に離型処理を施したものを、凹凸形状シート作製用の型として用いる。前述のようにして得られた凹凸形状を有さないエポキシ樹脂シートを、該型の上に設置し、加熱・加圧ラミネート、真空ラミネート、真空プレスなどの公知の方法を用い、該エポキシ樹脂シートに凹凸形状を転写形成する(図2(1))。凹凸形状転写形成後のエポキシ樹脂シートを、加熱により硬化させる(図2(2))。ここで、該シートを硬化させる際の加熱温度としては、130〜180℃が好ましく、140〜160℃がより好ましく、140〜150℃が更に好ましい。硬化時間としては、1分〜20分が好ましく、3分〜15分がより好ましく、5分〜10分が更に好ましい。なお、他の態様において、凹凸形状を有するポリカルボジイミドシートを作製する場合も、上記のエポキシ樹脂シートの場合と同様に作製することができる。また、その他の樹脂を用いた場合も同様である。
それぞれ前記のような方法により得られたポリカルボジイミドシート、7枚の凹凸形状を有さないエポキシ樹脂シート、凹凸形状を有するエポキシ樹脂シートを貼り合わせる(図2(3))ことによって、本態様の光半導体素子封止用シートを作製することができる。具体的には、本態様の光半導体素子封止用シートは、7枚の凹凸形状を有さないエポキシ樹脂シートとポリカルボジイミドシートとの間に、硬化した凹凸形状を有するエポキシ樹脂シートを、凹凸形状がポリカルボジイミド層に対するような方向で設置し、次いで加熱・加圧ラミネート、真空ラミネート、真空プレスなどの公知の方法によって、7枚の凹凸形状を有さないエポキシ樹脂シート、凹凸形状を有するエポキシ樹脂シート、およびポリカルボジイミドシートを貼り合わせることによって作製することができる(図2(3))。これらの各シートを貼り合わせる順番としては特に限定されるものではなく、まず、7枚の凹凸形状を有さないエポキシ樹脂シートを貼り合わせ、次いで該凹凸形状を有さないエポキシシートと凹凸形状を有するエポキシ樹脂シートを貼り合わせた後、更にポリカルボキシシートを貼り合わせてもよいし、これらを全て同時に貼り合わせてもよい。
次に、前記のようにして得られた光半導体素子封止用シートを用いた光半導体装置の製造方法について説明する。本発明の光半導体素子封止用シートを用いれば、光半導体素子が搭載された配線回路基板上に、該光半導体素子封止用シートを積層し、積層したシートを加圧成型することによって、1回の封止工程で効率的に光半導体装置を製造することができる。また、更なる導光部材などを必要としないため、薄型の光半導体装置を製造することができる。
(ポリカルボジイミドシートの作製)
MDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート)98.85g(395mmol)とシクロヘキサノン191.18gを混合した。これを40℃で攪拌しながら1時間保持した。赤外分光法により反応の経過を確認してから、1−Naphtylisocyanate10.02g(59.25mmol)を添加してから反応混合物の温度を100℃に昇温した。反応の進行は赤外分光法により確認した。具体的には、イソシアナートのN−C−O伸縮運動(2270cm−1)の現象とカルボジイミドのN−C−N伸縮運動(2135cm−1)の増加を観測した。IRにて反応の終点を確認し、反応液を室温まで冷却することによって300.43gのポリカルボジイミド溶液を得た。
このようにして得られたワニスを剥離剤で処理したポリエチレンテレフタレートからなるセパレータ(厚さ50μm)の上にコーターを用いて(塗工速度1m/min、乾燥温度110℃×1min→130℃×1min)塗工し、厚み15μmのポリカルボジイミドを作製した。このシートの熱硬化後の、波長589nm、温度25℃における屈折率は、1.715であった。
エポキシ樹脂(日東電工製 NT−8528)の粉体200gを、200gのメチルエチルケトン(MEK)に50℃条件下で攪拌しながら徐々に加えていき、完全に溶解させ、固形分濃度50wt%の溶液を得た。このようにして得られた溶液を剥離剤で処理したポリエチレンテレフタレートフィルムからなるセパレータ(厚さ50μm)の上に塗布した。これを、100℃にて2分間加熱した後120℃で2分間加熱してフィルム状サンプル(フィルム厚20μm)を得た。このエポキシ樹脂シートの熱硬化後の、波長589nm、温度25℃における屈折率は、1.560であった。
レーザー加工によって10μmピッチ、高さ約5μmで5cm×5cmの領域にマトリックス状に四角錘(ピラミッド)形状を形成したポリイミドシート(125um)に離型処理を行なったものを転写型として、上記のエポキシ樹脂シートを真空ラミネータ(ニチゴーモートンV130、ニチゴーモートン社製)を用いて150℃、真空引き60秒、プレス180秒、0.3MPaで加圧成形し、型から剥離した後、150℃で2時間のアフターキュアを行なうことによって凹凸形状を維持したエポキシフィルムを得た。
まず、上記で得たエポキシ樹脂シート(凹凸形状のないもの)7枚を熱ラミネータ(日東精機 NLE−550ST)を用いて100℃1500rpmで、ラミネートして厚さ140μmのエポキシ樹脂シートを得た。次に、そのエポキシ樹脂シートと上記の凹凸形状層を100℃1500rpmで貼り合わせ、さらに、その凹凸形状層と上記のポリカルボジイミドシートを100℃1500rpmで貼り合わせ、光半導体素子封止用シートを得た。
3色(赤、緑、青)の光半導体素子が実装された基板を用意し、光半導体素子の上に上記で得た光半導体素子封止用シートを載せて、温度:150℃、真空減圧時間:30℃、プレス時間:60秒、プレス圧力:0.2MPaの条件下で、加圧成型した。
凹凸形状層を積層しない以外は、実施例1と同様にして光半導体素子封止用シートを得た。すなわち、凹凸形状を有さない上記エポキシ樹脂8枚と上記ポリカルボジイミドシート1枚を使用して、光半導体素子封止用シートを作製した。次いで、該シートを用い、実施例1と同様にし光半導体装置を作製した。
2 凹凸形状を有するエポキシ樹脂シート
3 凹凸形状を有さないエポキシ樹脂シート(7枚)
4 ポリカルボジイミドシート
5 凹凸形状を有する界面
6 エポキシ樹脂層
7 ポリカルボジイミド層
8 3色(赤、緑、青)の光半導体素子
9 配線基板
Claims (4)
- 複数の樹脂層が積層されてなる光半導体素子封止用シートであって、各樹脂層の界面のうち1以上が5μm以上50μm以下のピッチをもつ凹凸形状を有し、前記各樹脂層の屈折率が、光半導体素子と接する側の最外樹脂層から、反対側の最外樹脂層に向けて順に小さくなっていることを特徴とする光半導体素子封止用シート。
- 前記凹凸形状が三角柱、半円柱、四角錘、または半球形状であることを特徴とする請求項1記載の光半導体素子封止用シート。
- 凹凸形状を有する界面の両側の樹脂層の屈折率差が0.1〜0.5であることを特徴とする請求項1又は2記載の光半導体素子封止用シート。
- 光半導体素子と接する側の最外樹脂層が、ポリカルボジイミドであることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の光半導体素子封止用シート。
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