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JP4864059B2 - ヒートポンプ給湯機 - Google Patents
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本発明は、可燃性冷媒を用いた冷媒回路を備えたヒートポンプ給湯機に関するものである。
空調機、冷蔵庫などの冷凍機器に備えられた冷媒回路に用いる冷媒として、地球温暖化係数の小さな二酸化炭素、炭化水素などの自然冷媒が使用されている。
冷媒回路を有する冷凍機器のなかで、家庭用のヒートポンプ給湯機は、冷媒として二酸化炭素を用いているものが多い。また、可燃性である炭化水素系冷媒も二酸化炭素と同様に、地球温暖化係数が小さいことから、今後、冷媒として用いられることが考えられる。
炭化水素系冷媒は地球温暖化係数が小さいという利点を有するが、一方で可燃性という性質を持つため、冷媒として用いた場合、冷媒回路外に漏洩したときに、何らかの着火源により引火して燃焼するという危険性を伴う。
そのため、炭化水素などの可燃性冷媒を用いた場合は、冷媒が漏洩したときに、冷媒の燃焼により冷凍機器が燃焼するおそれをなくすための安全策を備える必要がある。
そこで、可燃性冷媒を用いた冷媒回路を備える冷凍機器において、冷媒回路内の冷媒を放出方向を変えながら大気中に拡散放出可能なリリーフ拡散弁を設置し、漏洩した冷媒が燃焼するおそれがないようにした冷凍機器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、冷媒を冷媒回路外に排出する排出手段を備え、排出部近傍に冷媒を拡散するファンを備えた冷凍機器もある(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−145075号公報(第3頁−第4頁、図1) 特開2000−97505号公報(第3頁−第5頁、図1、図2)
冷媒が漏洩した場合、特許文献1記載の冷凍機器は、拡散放出可能なリリーフ弁の設置により漏洩した冷媒を拡散させたり、また、特許文献2記載の冷凍機器は、漏洩した冷媒を拡散するファンにより拡散させたりするが、いずれの場合も、排出部より漏洩した冷媒が燃焼した場合に、冷凍機器に延焼して、冷凍機器が燃焼することを防ぐことができない。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、排出部より漏洩した冷媒が燃焼した場合に、冷凍機器に延焼して、冷凍機器が燃焼することのない安全性の高い冷媒回路を備えたヒートポンプ給湯機を提供することを目的とする。
本発明に係るヒートポンプ給湯機は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、圧縮機から吐出した冷媒と負荷媒体との間で熱交換する凝縮器と、凝縮器の下流側の冷媒を減圧する膨張弁と、膨張弁より減圧された冷媒を蒸発する空気熱交換器とが環状に接続され、冷媒として可燃性の冷媒を用いた冷媒回路を備え、膨張弁の出口と圧縮機の入口との間に設けられ、冷媒回路の設計圧力以上で作動するように設定され、冷媒回路内の冷媒圧力が設計圧力以上になると冷媒を放出する保護装置と、保護装置を覆う延焼防止用の覆いと、冷媒が放出されたことを検知する検知手段と、放出された冷媒を拡散する送風機と、を備え、保護装置は、冷媒回路内の冷媒温度が設計圧力における冷媒の飽和温度より所定温度高くなると溶解する可溶合金で形成された可溶栓であり、検出手段は、常時通電している可溶栓の可溶合金が溶解により非通電状態となることを検出することで、冷媒が放出されたことを検知する
本発明に係るヒートポンプ式給湯機は、冷媒回路に炭化水素などの可燃性冷媒を使用したもので、冷媒回路上に保護装置を備えることで冷媒が漏洩する箇所をあらかじめ特定しておき、保護装置の延焼防止用の覆いを設けることにより、漏洩した冷媒が燃焼した場合に、冷凍機器全体に引火することを防ぐことができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ給湯機の冷媒回路構成図、図2は図1の要部を拡大した構成図である。
図1において、ヒートポンプ給湯機は、炭化水素などの可燃性冷媒を使用した冷媒回路を備えている。この冷媒回路は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機1と、圧縮機1から吐出した冷媒と給湯回路を循環する負荷媒体である水とを熱交換する凝縮器2と、凝縮器2の下流側の冷媒を減圧する膨張弁3と、減圧された冷媒を蒸発する空気熱交換器4とを備え、これらが環状に接続されている。なお、空気熱交換器4の吹出側には送風機5が設置されている。
この冷媒回路において、膨張弁3の出口と圧縮機1の入り口との間の冷媒配管3aには分岐管を介して保護装置6が設けられている。この保護装置6は、冷媒回路の設計圧力より大きく保障耐圧力より小さい範囲で作動するように設定されており、冷媒回路内の冷媒圧力が設計圧力より大きくなると冷媒が漏洩するようになっている。7は保護装置6に設けた延焼防止用の覆いであり、漏洩した冷媒が燃焼したときに、冷凍機器全体に延焼しないようにしてある。
保護装置6は冷媒回路内の圧力が設計圧力より大きくなると作動して冷媒が漏洩するようになっているため、冷媒は冷媒回路内で最も漏洩されやすい保護装置6から放出されることになる。このため、あらかじめ冷媒が漏洩する箇所を特定することができ、また、保護装置6には延焼防止用の覆い7が設置されているため、冷媒が燃焼したときに、冷凍機器全体に延焼することを防止することができる。
保護装置6には、例えば可溶栓や破裂板を用いる。可溶栓とは、通常、ガスが封入された容器を封止する、ある温度で融解する可溶合金であって、容器の温度が過度に上昇したときは、可溶合金が融解してガスを放出し、容器の破裂事故等を防ぐようにしたものである。また、破裂板とは、同様に容器内のガスが所定の圧力に達すると破裂してガスが放出され、容器を保護するようにしたものである。
本実施の形態における保護装置6は、上記のような可溶栓又は破裂板を冷媒配管3aに分岐管を介して設けたものである。
そこで、可溶合金が融解して可溶栓が作動する温度域を、ヒートポンプ給湯機の設計圧力における冷媒の飽和温度より高く、保障耐圧力に対応する冷媒の飽和温度より低くする。こうすると、冷媒が漏洩する場合に、最も放出されやすい可溶栓より放出されるため、冷媒回路内で冷媒が漏洩する位置を固定することができる。また、破裂板が破裂する圧力も、同様に、ヒートポンプ給湯機の設計圧力での冷媒の飽和温度より高く、保障耐圧力に対応する冷媒の飽和温度より低くする。
可溶栓と破裂板を同時に用いれば、可溶栓が設置された部分の温度が局所的に上昇して、可溶合金が融解しても、冷媒が放出されることを防ぐことができる。すなわち、局所的に温度が上昇した場合は、ヒートポンプ給湯機の冷媒回路内の圧力は設計圧力以上とはなりにくいため、破裂板によって、冷媒回路からの冷媒の放出を防ぐことができる。そのため、可燃性冷媒がヒートポンプ給湯機外に放出されることがなくなり、燃焼事故の発生を防止することができる。
上記の設計圧力とは、ヒートポンプ給湯機に備わる冷媒回路の内容積と充填された冷媒の種類、冷媒の量、冷媒回路運転時の最高圧力などから決まる、製品の耐圧を決める際の規準となる圧力である。また、保障耐圧力とは、製品の耐圧試験を行う際の圧力であり、製品に漏れ、変形、破壊などがないことで、被試験品は耐圧試験に合格となる。
ヒートポンプ給湯機の運転時は、冷媒回路の膨張弁3の出口から圧縮機1の入口までの区間が低圧部となり、圧縮機1の出口から膨張弁3の入口までの区間が高圧部となる。そのため、設計圧力も高圧部に比べ、低圧部の方が低く、設計圧力の低い低圧部より冷媒が漏洩する可能性が高いため、保護装置6を高圧部より低圧部に設置することが好ましい。例えば、運転時には圧縮機1の吸入ラインが確実に低圧部となるため、この部分に保護装置6を設置すれば、冷媒が漏洩する場所を特定することができる。
延焼防止用の覆い7としては、鉄板製の覆いを用いる。さらに、覆い内部に耐火塗料を塗布してもよい。また、覆い7の材料として、難燃性の延焼防止剤を用いても良い。
次に、上記のように構成した本実施の形態の作用を説明する。
ヒートポンプ給湯機の冷媒回路において、圧縮機1により高温、高圧になった加熱ガス冷媒は、凝縮器2も冷媒配管2aに流入し、給湯タンク(図示せず)の水が凝縮器2の水配管2bを通過する際に熱交換されて水が加熱され、給湯タンクに至る。また、水へ熱を伝えた冷媒は、凝縮器2より膨張弁3に至り、ここで膨張弁3により減圧されて空気熱交換器4に流入し、送風機5により送風された外気から吸熱し、蒸発ガス化されて、圧縮機1に戻る。
ヒートポンプ給湯機が外部より何らかの影響を受けたとき、例えば周囲の温度が過度に上昇したときは、冷媒回路内の冷媒圧力が上昇し、冷媒回路を構成する銅管などに亀裂が生じるおそれがある。亀裂が生じた場合は、冷媒回路内の可燃性冷媒は外部に漏洩してしまう。
本実施の形態においては、冷媒回路内の冷媒圧力が上昇して、冷媒回路を構成する銅管などに亀裂が生じるおそれが生じると、すなわち、冷媒回路内の圧力が設計圧力より大きくなると、保護装置6が作動し、冷媒は冷媒回路内で最も放出されやすい保護装置6から放出される。
保護装置6から放出された冷媒が燃焼や爆発した場合でも、保護装置6には延焼防止用の覆い7が設置されているため、冷凍機器全体に引火することを防止することができる。
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2に係るヒートポンプ給湯機の冷媒路構成図である。なお、実施の形態1と同一の構成部分には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態2では、保護装置6の近傍に水配管2bより給水する消火装置8を備える。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
消火装置8の散水口は、可溶金属により止水されている。消火装置8の散水口に取り付けた可溶金属は冷媒の燃焼温度で作動するようにしてある。保護装置6より放出された冷媒が燃焼した場合、保護装置周囲の温度が上昇するため、可溶金属が作動し、消火装置8より水が散水される。これにより、ヒートポンプ給湯機全体に引火する危険性をさらに低減することができる。
実施の形態3.
図4は、本発明の実施の形態3に係るヒートポンプ給湯機の冷媒路構成図である。なお、実施の形態1と同一の構成部分には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態3においては、保護装置6の近傍に、漏洩した冷媒を検知する検知手段9、保護装置6の周辺に、漏洩した冷媒を拡散する送風機10が設置されている。
次に本実施の形態の作用を説明する。
検知手段9によって漏洩した冷媒を検知した場合、その検知信号は制御部(図示せず)へ送られる。保護装置6から冷媒が漏洩すると検知手段9がこれを検知し、制御部の指令により、ヒートポンプ給湯機運転時はこの運転を停止させる。次に、保護装置6の周辺に設置された漏洩冷媒拡散用の送風機10を動作させ、漏洩した冷媒を大気中に拡散し、大気中において可燃性冷媒が燃焼しない濃度にまで低下させる。このとき、ヒートポンプ給湯機に通電中であれば、空気熱交換器用送風機5を作動させ、これによってより短時間で漏洩した冷媒を大気中に拡散することができる。よって、ヒートポンプ給湯機全体に引火する危険性を低減させるだけでなく、漏洩した冷媒が燃焼する危険性も低減することができる。
検知手段9としては、可燃性冷媒である炭化水素ガスに反応するガスセンサを用いる。冷媒が漏洩すると蒸発し、この際の蒸発熱によって保護装置6付近の配管温度が低下するため、配管の温度低下を検知する温度センサを用いてもよい。また、保護装置6に可溶栓を用いる場合は、可溶合金部分に常時通電している構造とし、可溶合金が溶解した場合に、非通電状態となるようにしてもよい。さらに、冷媒が漏洩したとき、冷媒回路内には保護装置6を出口とする冷媒の流れが生じるため、冷媒配管3aと保護装置6との間に設置してこの流れを検知する流量計を用いても良い。
実施の形態4.
図5は、本発明の実施の形態4に係るヒートポンプ給湯機の冷媒路構成図である。なお、実施の形態1と同一の構成部分には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態4では、保護装置6の近傍に、漏洩した冷媒を検知する検知手段9、保護装置6の周辺に、漏洩した冷媒を拡散する送風機10、圧縮機1の出口と膨張弁3の入口の近傍に、検知手段9から漏洩した冷媒が検知されたときに作動する第1、第2の流路切替弁11、12を設けたものである。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
保護装置6から冷媒が漏洩すると検知手段9がこれを検知し、制御部の指令により、漏洩冷媒拡散用の送風機10を動作させ、漏洩した冷媒を大気中に拡散する。同時に、第1、第2の流路切替弁11、12が作動して、圧縮機1の出口から膨張弁3の入口までの流路を閉じて閉回路とする。こうして、可燃性である冷媒は膨張弁3の出口から圧縮機1の入口までに充満していた量のみが大気に放出されるため、燃焼する濃度となる危険性を低減することができる。
膨張弁3の出口から圧縮機1の入口までの低圧部に比べ、圧縮機1の出口から膨張弁3の入口までの高圧部の設計圧力が高いため、冷媒回路内の冷媒圧力の上昇により冷媒が漏洩する場合に、第1、第2の流路切替弁11、12を低圧部に設置するよりも本実施の形態4のように高圧部に設置する方が、流路を閉回路とした場合に、再度冷媒が漏洩することはない。
実施の形態5.
図6は、本発明の実施の形態5に係るヒートポンプ給湯機の冷媒路構成図である。なお、実施の形態1と同一の構成部分には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態5では、保護装置6の近傍に、漏洩した冷媒を検知する検知手段9、保護装置6の周辺に、漏洩した冷媒を拡散する送風機10、検知手段9と冷媒拡散用の送風機10とに電力を供給するバッテリーや乾電池などの独立電源13を備えたもので、ヒートポンプ給湯機に供給する電力とは異なる電源により電力が供給されるようになっている。
この独立電源によって、保護装置6から冷媒が漏洩したとき、その漏洩が検知手段9によって検知され、送風機10を作動させて漏洩冷媒を拡散するようにしてある。
本実施の形態においては、停電状態や搬送時など、ヒートポンプ給湯機に対して電力が供給されていないとき、検知手段9と送風機10には、ヒートポンプ給湯機に供給する電力とは異なる独立電源13により電力が供給されており、保護装置6より冷媒が漏洩したときに、検知手段9によって検知され、送風機10を作動させて漏洩冷媒を拡散する。
こうして、漏洩した可燃性冷媒に対しての燃焼の発生を常に防止することができ、より安全性の高い製品とすることができる。
なお、本実施の形態1〜5では、冷媒回路をヒートポンプ給湯機に適用した場合について説明したが、本発明はこれのみに限定するものではなく、可燃性冷媒を用いた冷凍機器、例えば空調機や冷蔵庫に対しても適用することができる。
この発明の実施の形態1に係るヒートポンプ給湯機の回路構成図である。 図1の延焼防止用の覆い部分の拡大図である。 この発明の実施の形態2に係るヒートポンプ給湯機の回路構成図である。 この発明の実施の形態3に係るヒートポンプ給湯機の回路構成図である。 この発明の実施の形態4に係るヒートポンプ給湯機の回路構成図である。 この発明の実施の形態5に係るヒートポンプ給湯機の回路構成図である。
符号の説明
1 圧縮機、2 凝縮器、3 膨張弁、4 空気熱交換器、5 空気熱交換器用送風機、6 保護装置、7 延焼防止用の覆い、8 消火装置、9 検知手段、10 送風機、11、12 第1、第2の流路切替弁、13 独立電源

Claims (3)

  1. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、前記圧縮機から吐出した冷媒と給湯回路を循環する負荷媒体である水とを熱交換する凝縮器と、前記凝縮器の下流側の冷媒を減圧する膨張弁と、前記膨張弁により減圧された冷媒を蒸発する空気熱交換器とを環状に接続され、前記冷媒として可燃性の冷媒を用いた冷媒回路を備えたヒートポンプ給湯機であって、
    記膨張弁の出口と前記圧縮機の入口との間に設けられ、冷媒回路の設計圧力で作動するように設定され、前記冷媒回路内の冷媒圧力が設計圧力以上になると前記冷媒を放出する保護装置と、
    記保護装置を覆う延焼防止用の覆いと、
    前記冷媒が放出されたことを検知する検知手段と、
    放出された冷媒を拡散する送風機と、
    を備え、
    前記保護装置は、
    前記冷媒回路内の冷媒温度が設計圧力における冷媒の飽和温度より所定温度高くなると溶解する可溶合金で形成された可溶栓であり、
    前記検出手段は、
    常時通電している前記可溶栓の可溶合金が溶解により非通電状態となることを検出することで、前記冷媒が放出されたことを検知することを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  2. 前記圧縮機の出口と前記膨張弁の入口の近傍に、放出された冷媒が検知されたときに作動して前記圧縮機の出口から前記膨張弁の入口までを閉回路とする流路切替弁を配設したことを特徴とする請求項記載のヒートポンプ給湯機。
  3. 前記検知手段と前記冷媒を拡散する送風機とに独立して電力を供給する独立電源を備えたことを特徴とする請求項または記載のヒートポンプ給湯機。
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