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JP4866016B2 - 剣道等の面防具インナー及び面防具 - Google Patents
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JP4866016B2 - 剣道等の面防具インナー及び面防具 - Google Patents

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Description

この発明は、剣道、薙刀、銃剣道、逮捕術等において竹刀等の打具から競技者の頭部を保護する剣道等の面防具に取り付けて用いられる面防具インナー及びこの面防具インナーが取り付けられた面防具に関する。
剣道等で用いられる面防具は、基本的には、使用時に着用者の顔面前面に位置する面金と、この面金に取り付けられ、使用時に着用者(競技者)の頭部を覆って保護する面蒲団と、上記面金及び/又は面蒲団の内側に取り付けられ、使用時に着用者の顔面周縁全体に当接して顔面と面金及び面蒲団との間を固定する内輪とで構成されており、また通常は、面金の下部に取り付けられ、使用時に着用者の喉部を保護する突き当てを備えている。
そして、この面防具を構成する面蒲団は、竹刀等の打撃による衝撃を緩和するために、通常、毛氈、毛布、フェルト、不織布等の緩衝材を芯材として綿布で包み、それを手刺し又は機械刺し(ミシン刺し)等の手段で細かく縫製した一枚物で形成されており、また、その形状及び大きさは、長さ寸法が1〜1.2m程度で幅寸法が18〜22cm程度の略長方形状であって着用者の頭頂部から頭側部を通って両肩を覆うことができるように形成され、更に、その厚さ寸法は、頭頂部及び頭側部を覆う部分が10〜12mm程度に、また、肩部を覆う部分が6〜9mm程度に形成されている。また、面防具を構成する内輪についても、面蒲団と同様に、竹刀等の打撃による衝撃を緩和するために、通常、毛氈、毛布、フェルト、不織布等の緩衝材を芯材として綿布で包み込んで形成されている。
このように、緩衝性能を重視する面蒲団や内輪は分厚く形成されているのが通常であり、これを着用して体育館等の屋内で激しく動き回る競技者や稽古をする者等の着用者は一般にその頭部に大量の汗をかくが、この大量の汗はその多くがこれら面蒲団や内輪に吸収される。そして、この大量の汗を吸収した面蒲団や内輪は乾燥し難く、また、分厚い面蒲団や面金等が装着されて嵩張るために一般の洗濯機には入らず、実質的に洗浄することは困難であり、結果として、いわゆる面防具特有の悪臭を放つようになり、また、不衛生になりがちである。しかも、特に女性の着用者の中には、剣道等の試合や稽古の際にも、種々の理由で顔面に日常使用している化粧品や医薬品等を使用したいという希望もあり、このような場合には化粧品や医薬品等が汗と共に付着して面蒲団や内輪を汚すという問題もある。このため、例えば学校の授業等で使用する場合等の、多くの人が面防具を共用する必要がある場合には、生徒等に嫌われる要因になり、この発汗等による汚れや悪臭等の問題が剣道発展の阻害要因の一つになっていることも否定し得ない事実である。
また、一方では、面蒲団や内輪は、汗を吸収してその内部に汗の成分が沈着すると、度々繰り返し加えられる竹刀等の打具による大きな衝撃と相俟って、徐々に緩衝材としての弾力性が失われ、また、含まれている空気量も減少し、次第に緩衝性能が低下する。
このような剣道等の面防具において、着用者の汗等の問題に対する対策としては、一般的には、面防具の使用時にいわゆる面下手拭と称される手拭を頭部に巻き付け、この頭部における衝撃吸収と頭部から生じる汗を吸収する汗取りとが行われている。しかしながら、この面下手拭のみでは、吸収できる汗の量に限界があり、着用者の大量の汗には到底対処することができず、また、内輪に関する汗の問題や、化粧品や医薬品等が付着して汚染するという問題等については全く解決されない。
そこで、従来においても、剣道等の面防具におけるこのような問題、特に着用者の汗の問題に対する対策として、幾つかの提案がなされている。
例えば、実開昭49-86,166号公報においては、上部に額当片をまた下部に顎当片をそれぞれ有する顔面被い体(内輪に相当)を、マジックテープ(登録商標)(面ファスナー)等の止着具により、顔帽体(内輪を除く面防具)の内面に着脱可能に取り付けるようにした剣道の面(面防具)が提案されている。しかしながら、この剣道の面においては、内輪に関する着用者の汗の問題に対しては着脱可能な顔面被い体(内輪)により対応できるものの、着用者の特に頭部や頬部からの発汗や汚染等に対しては対応できず、着用者の頭部や頬部に近い面蒲団が汗を吸収し、また、汚染してしまう。
また、実公昭59-29,751号公報には、面金を囲んで取り付けた面蒲団の上部裏面に上記面金に近接して断面円弧状の金属製保護板を設け、面蒲団の内側に面金を囲んで取り付けた内輪の上部には金属製保護板及び面蒲団に接すると共に内輪当布を有する補助面蒲団を着脱自在に係止し、この補助面蒲団を取り外して乾燥させたり選択することができるようにした剣道用面防具が提案されている。しかしながら、この剣道用面防具の補助面蒲団は、内輪の上部に取り付けられてこの内輪及び面蒲団の上部のみを覆うようになっているので、着用者の顔面や頭側部を滴り落ちる汗や汚染等の問題については解決することができない。
更に、実公昭64-4,377号公報においては、面下手拭に代わるものとして、キャップ体の内側後頭面部にポケット部を設け、このポケット部に衝撃吸収性や吸湿性を有するパット部材を着脱可能に収納し、パット部材を取り外して洗濯できるようにした剣道用頭部保護キャップが提案されている。しかしながら、この剣道用頭部保護キャップは、頭頂部のみを覆う形状に形成されており、パット部材が位置する部分からの発汗に対しては対処できるものの、それ以外の顔面や頭側部を滴り落ちる汗や汚染等の問題については解決することができない。
更には、実開平5-78,272号公報には、剣道用面(面防具)における保護外布(面蒲団)と内輪との間の隙間に面ファスナーを備えた略U字状の保持体を差し込み、この内輪の内側には顎当て部を備えた略U字状の吸汗パッドを配設し、この吸汗パッドを上記保持体の面ファスナーにより固定し、顔面を伝って滴り落ちる汗を吸汗パッドで吸収できるようにした剣道用面における吸汗具が提案されている。しかしながら、この剣道用面における吸汗具においては、着用者の顔面下部における発汗に対しては対応できるものの、着用者の顔面上部から内輪に直接吸収される汗や頭頂部や頭側部から面蒲団に吸収される汗に対しては対応できず、また、着用者の頬部等からの汚染の問題についても解決することができない。
更にまた、実公平7-36,692号公報には、全体が吸汗性、拡散性及び速乾性を有するポリエステル系布地で形成され、半球状の頭部覆い部と、前額覆い部と、頭囲調節部と、左・右顎覆い調節帯と、帯状の顎覆い部とで構成され、面下に供せられる剣道防具用下着が提案されている。しかしながら、このように面防具と一体化されていない剣道防具用下着をこの面防具の下に着用すると、剣道等の競技においては着用者が極めて激しい動きをするので、相当きつく締め付けても、比較的重量のある面防具がその慣性によって着用者の頭部との間で動いたりずれたりし、一体感を持って着用することが難しく、また、着用者の頭部全体が剣道防具用下着で覆われて暑苦しくなり、面防具の機能や着用感が著しく損なわれるという問題がある。
実開昭49-86,166号公報 実公昭59-29,751号公報 実公昭64-4,377号公報 実開平05-78,272号公報 実公平07-36,692号公報
何れにしても、上記の面防具に対する従来の発汗対策では、着用者の発汗に十分に対処できないか、あるいは、対処できたとしても着用時の一体感が不足したり暑苦しくなってその機能や着用感が損なわれるという問題があり、また、これら従来の発汗対策では、面金、面蒲団及び内輪といった面防具本来の構成部材に対して発汗対策用の部材を位置決めよく正確に、かつ、強固に、しかも、着脱可能に取り付けることが難しく、結局は、着用者の発汗に基づく汚れや悪臭と衛生上の問題が依然として未解決であり、剣道普及の大きな妨げとなっている。
そこで、本発明者らは、面蒲団及び内輪の内面側には内輪の内面略全面に対応する内輪内面被覆部と面蒲団内面の少なくとも頭頂部から頭側部に亘って対応する面蒲団内面被覆部とを有する面防具インナーを配設し、この面防具インナーの面蒲団内面被覆部と面蒲団との間には面防具インナーを着脱可能に取り付けるための取着手段を設けることにより、面金、面蒲団及び内輪といった面防具本来の構成部材に対して位置決めよく正確に、かつ、強固に取り付けることができ、従来の種々の問題を解決することができる剣道等の面防具及びこの面防具に使用する面防具インナーを提案した(特願2004-374,447号出願)。
しかしながら、この本発明者らの提案に係る面防具及び面防具インナーにおいては、その後の検討により、汗取り機能や面防具本来の構成部材に対する取付操作性には優れているものの、使用時に面防具インナーが着用者の頭部、特にその側頭部、頬部、顎部あるいは頭頂部に比較的広い範囲で直接的に接触し、着用者の頭部周辺での微妙な通気性(放熱性)が損なわれ、特に面防具インナーが着用者の汗を吸収しきれなくなると、面防具内に熱気が籠もり易くなり、着用者によっては使用時に暑苦しさを感じ、着用感において必ずしも十分であるとは言えないことが判明した。
本発明者らは、更にこのような新たな問題を解決することにより、単に汗取り機能や面防具本来の構成部材に対する取付操作性に優れているだけでなく、面防具に対するインナー本体の一体性を確保し、また、着用者の頭部周辺に微妙な空間を維持して通気性(放熱性)を確保することができ、これによって着用感にも優れた面防具インナーを開発すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
従って、本発明の目的は、ただ単に汗取り機能や面防具本来の構成部材に対する取付操作性に優れているだけでなく、面防具に対するインナー本体の一体性を確保し、また、着用者の頭部周辺に微妙な空間を維持して通気性(放熱性)を確保することができ、着用感にも優れた剣道等の面防具インナーを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、汗取り機能や面防具本来の構成部材に対する取付操作性に加えて、面防具に対するインナー本体の一体性や着用者の頭部周辺の通気性(放熱性)に基づく優れた着用感を有する面防具インナーを備えた剣道等の面防具を提供することにある。
すなわち、本発明は、使用時に着用者の顔面前面に位置する面金と、この面金に取り付けられて使用時に着用者の頭部を被覆して保護する面蒲団と、上記面金及び/又は面蒲団の内側に取り付けられ、使用時に着用者の顔面周縁部全体に当接して顔面と面金及び面蒲団との間を固定する内輪とを備えた面防具において、上記面蒲団及び内輪の内面側に着脱可能に取り付けて使用される面防具インナーであり、全体として吸湿性に優れた布地で形成され、着用者の側頭部が対応する面蒲団の左右の側頭部対応領域の一部又は全部を覆う左右対の面蒲団被覆部と着用者の顔面周縁部が対応する内輪の顔面周縁部対応領域において着用者の略々こめかみ部の高さ位置より下方部分を覆う内輪被覆部とを有するインナー本体と、このインナー本体を上記面蒲団に着脱可能に取り付ける取着手段とを有することを特徴とする剣道等の面防具インナーである。
また、本発明は、使用時に着用者の顔面前面に位置する面金と、この面金に取り付けられて使用時に着用者の頭部を被覆して保護する面蒲団と、上記面金及び/又は面蒲団の内側に取り付けられ、使用時に着用者の顔面周縁部全体に当接して顔面と面金及び面蒲団との間を固定する内輪とを備え、上記の面防具インナーが上記面蒲団及び内輪の内面側に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする剣道等の面防具である。
本発明において、面防具インナーのインナー本体は、基本的には、左右対の面蒲団被覆部と内輪被覆部とを有し、各面蒲団被覆部が面蒲団の左右の側頭部対応領域の一部又は全部を覆う大きさ及び形状であって、内輪被覆部が着用者の顔面周縁部においてその略々こめかみ部の高さ位置より下方部分を覆うことができる大きさ及び形状であるのがよい。そして、上記各面蒲団被覆部は、好ましくは、その上端が頭部に巻き付けられる面下手拭の下端部近傍に位置し、及び/又は、その後端が着用者の耳の後端近傍に位置し、また、その下端が着用者の頬部の下部に位置する大きさ及び形状であるのがよく、これによって着用者の側頭部(特に耳部から頬部にかけて)及び顎部の略全体を覆うことができ、着用者の側頭部、頬部及び顎部からの汗を確実に吸収できると共に、面下手拭では吸収しきれずに側頭部に流れ落ちる汗等を確実に吸収することができる。
また、上記インナー本体の内輪被覆部には、好ましくは着用者の顎部に相対応する部分に、内輪に形成された顎止部の裏面側を覆う顎止裏面被覆部と、内輪に形成された顎下部の上面側を覆う顎下上面被覆部と、この顎下上面被覆部から延設されて顎下部の後端縁部下面側に達する顎下後端被覆部とを形成するのがよく、これによって最も汗が溜まり易く、また、化粧等により汚れ易い内輪の顎止部や顎下部をインナー本体の内輪被覆部で略完全に覆うことができ、内輪を清潔に保つことができる。また、上記内輪被覆部の顎止裏面被覆部には、好ましくは、この顎止裏面被覆部の形状を維持できるように、顎止裏面被覆部の形状と略々同様の形状に形成された薄板製の芯材プレートを設けるのがよく、これによって面防具インナーを面防具に取り付ける際に、その位置決めが極めて容易になり、また、面防具インナーの取付操作性が向上する。なお、上記芯材プレートについては、顎止裏面被覆部の形状を維持できればよく、合成樹脂薄板製でも金属薄板製でもよいほか、ある程度の可撓性を有するものでも可撓性を有さないものでもよい。
更に、上記インナー本体については、各面蒲団被覆部の後端縁が面蒲団の後端縁を超えないように、これら各面蒲団被覆部の形状や大きさを設計することが好ましく、着用時に外部から面防具インナーが容易には見えないようにし、剣道等の歴史文化性を損なわないようにするのがよい。また、インナー本体の内輪被覆部についても、その前端縁部の形状を、着用時に着用者の顔面輪郭形状に沿うように、内輪が着用者の顔面周縁部に当接する曲線に近似した曲線形状に形成するのがよく、これによって、内輪被覆部の前端縁部において着用者の顔面周縁部に当接しない余剰部分の発生を可及的に低減せしめることができ、着用時にこの余剰部分が着用者の顔面周縁部に密着することに起因する暑苦しさを軽減でき、また、面金越しに面防具インナーが見えることの違和感をなくすことができる。
また、上記インナー本体には、好ましくはその左右の面蒲団被覆部において着用者の耳部が位置する部分に、着用者の耳部が完全に塞がれるのを防止する耳対応部が設けられる。この耳対応部は、基本的には、着用者の耳に外部の音が可能な限り自然な状態で入るように設計されていればよく、例えば、面蒲団被覆部の一般領域よりも薄肉に形成したり、音波の通り易い素材で形成したり、面蒲団被覆部の耳部を覆う部分を刳り貫いたり、面蒲団被覆部の耳部を覆う部分に複数の透孔を形成したり、あるいは、その耳部を覆う部分が存在しない形状に設計する等、適宜の方法を採用することができる。
本発明において、インナー本体の材質については、吸湿性及び柔軟性を有して汗を吸収できるものであればよく、使用時には着用者の肌の一部が直接に触れるので、好ましくは肌触りのよいものであるのがよく、肌触り、速乾性、通気性等において優れたものであるのがよい。このような観点から、インナー本体については、着用者の汗が面防具の面蒲団や内輪に染み込むのを可及的に防止するために汗をできるだけ吸収して保持するという保水性と、使用時に着用者の肌の一部が直接に触れることから汗によるべた付き感を防止するという速乾性という互いに相反する性能が要求されるので、好ましくは例えば少なくとも着用者の頭部側に位置する速乾性に優れた表布地と面蒲団及び/又は内輪側、特に面蒲団側に位置する保水性に優れた裏布地とを有する2枚重ね等の複数枚重ねに形成するのがよい。このようにインナー本体を複数枚重ねに形成することにより、1枚の場合と比較して素材の剛性が高まり、面蒲団被覆部及び/又は内輪被覆部に皺ができ難くなり、面蒲団及び/又は内輪の対応領域に実質的に隙間なく取り付けるのが容易になり、それだけ取着手段による取着箇所を少なくすることも可能になる。
ここで、上記インナー本体を形成するための表布地として好適な布地としては、例えば、発汗を素早く吸収すると共に速乾性に優れて感触がよいことから、ポリエステルを主たる構成繊維とする吸汗性や速乾性に富むニット素材やガーゼ布、不織布等の繊維素材を例示することができ、また、上記裏布地として好適な布地としては、例えば、吸収した汗の保持性能に優れていることから、綿素材の比較的厚い織布、ニット製品やメリヤス等を例示することができる。また、これらの素材に抗菌性の繊維を使用したり、後加工により抗菌加工を施す等して、更にその衛生性を向上させてもよい。
また、このインナー本体を形成する素材の厚さについては、厚ければそれだけ汗取り効果が向上するが、反面、面防具本体をそれだけ大きくする必要が生じたり、標準的な面防具には狭くなって頭部が入らなくなることもあり、この標準的な面防具に対応するためには、概ね0.2〜5.0mmの厚さ、好ましくは0.5〜3.0mmの厚さで構成するのがよい。特に、内輪の顔面周縁下方対応領域を覆う内輪被覆部については、汗の溜まり易い顎部を覆う部分については1.0〜3.0mmと比較的厚めに形成し、その他の部分については顔面周縁部を確保する必要から0.5〜2.0mmと比較的薄めに形成するのがよく、また、面蒲団の側頭部対応領域の略全部又は一部を覆う面蒲団被覆部については、より好ましくは1.0〜3.0mmと比較的厚めに形成するのがよい。これによって汗取り効果と標準的な面防具への適用が可能になる。なお、面防具インナーを形成する素材については複数の素材を重ね合わせたり組み合わせて構成してもよく、また、ここにいう素材の厚さは、面防具インナーが複数の素材を重ね合わせて構成されている場合には、その重ね合せ後の厚さを意味する。
更に、このインナー本体については、少なくともその内輪被覆部が空間を仕切る周縁輪郭部に、内輪の色と同じ又は近い色、例えば内輪が藍色であれば同じ藍色や黒色等の縁取りを設けるのがよく、これによって、使用時に面防具の面金越しに対戦相手や稽古相手から僅かに見える面防具インナーの周縁輪郭部が内輪から際立って違和感を生じることがなくなり、インナー本体における着色や模様等に選択の自由度が増し、例えば、赤色、黄色、青色、緑色等着色や好きな剣豪の絵模様等、希望に応じて様々な色や模様の面防具インナーを製作することができる。
ここで、上記インナー本体の面蒲団被覆部及び内輪被覆部は、好ましくは、取着手段により、相対応する面蒲団の側頭部対応領域及び内輪の顔面周縁部対応領域の表面形状に沿って実質的に隙間なく取り付けられるのがよく、これによって、面防具インナーを着用していない状態に近い微妙な空間を着用者の頭部周辺に維持して通気性(放熱性)を確保することができ、着用感を向上させることができる。ここで、面防具インナーの面蒲団被覆部及び内輪被覆部を、面蒲団の側頭部対応領域及び内輪の顔面周縁下方対応領域の表面形状に沿って、「実質的に隙間なく」取り付けるということは、面防具インナーをこの面防具インナーが取り付けられる面蒲団や内輪の内面側にその表面形状に沿って実質的に隙間のない状態で取り付けるということであり、言い換えれば、面蒲団や内輪の内面側に面防具インナーを取り付けた際に、固定部分の間に位置する面防具インナーの一部が面蒲団や内輪の表面から離れて着用者の頭部に比較的広い範囲で接触し、本来なら使用時に着用者の頭部周辺に形成される微妙な空間がこの面防具インナーによって完全に閉塞されることがない状態で取り付けるということであって、使用時に面防具インナーが着用者の頭部に接触したり離れたりする場合を許容するものである。
本発明において、面蒲団及び内輪の内面側にインナー本体を着脱可能に取り付ける取着手段については、特に制限されるものではないが、好ましくは、インナー本体側に取り付けられたフック側部材と、面蒲団側に設けられて上記フック側部材が着脱可能に係止するループ機能を有する係着部材とからなる面ファスナーであるのがよい。面蒲団側にループ機能を有する面ファスナーの係着部材を設けることにより、仮に面防具インナーを取り付けることなく面防具を使用しても、着用者の頭部を傷つけることがなく、面防具の着用感が損なわれることがない。なお、取着手段として用いる面ファスナーについては、フック機能とループ機能とを兼ね備えてフック側部材とループ側部材とを区別なく使用できるタイプの面ファスナーを用いてもよい。
ここで、インナー本体の面蒲団被覆部をそれが取り付けられる面蒲団の側頭部対応領域の表面形状に沿って、また、インナー本体の内輪被覆部をそれが取り付けられる内輪の顔面周縁下方対応領域の表面形状に沿って取り付けるために、好ましくは、面ファスナーのフック側部材を少なくとも面蒲団被覆部の内輪後端縁隣接部に、好ましくは内輪後端縁隣接部及び後端縁部に取り付け、内輪被覆部については使用時に対応する着用者の顔面周縁部と内輪との間でこの内輪被覆部を挟み込んで固定し、また、面蒲団被覆部についてはその内輪後端縁隣接部に取り付けられたフック側部材により、好ましくはこの内輪後端縁隣接部のフック側部材と後端縁部のフック側部材と間で面蒲団被覆部に皺ができないように面蒲団の側頭部対応領域に取着するのがよい。インナー本体の面蒲団被覆部は、少なくともその内輪後端縁隣接部が面蒲団と内輪との段差部分の面蒲団側に固定されるので、この面蒲団被覆部は面蒲団の側頭部対応領域に実質的に隙間なく取り付けられ、面蒲団と内輪との間の段差部分に、面蒲団インナーを着用しないときに近い隙間を維持することができ、これによつて着用者の頭部周辺に微妙な空間を維持して通気性(放熱性)を確保し、着用感を向上させることができる。
そして、面蒲団被覆部の内輪後端縁隣接部及び後端縁部にそれぞれフック側部材が取り付けられる場合、これら各フック側部材は、好ましくは互いに略平行な位置関係で取り付けられているのがよく、これによって面蒲団被覆部に皺ができないように、かつ、面蒲団被覆部を面蒲団の側頭部対応領域の表面形状に沿ってより確実にかつ容易に実質的に隙間なく取り付けることができる。
また、上記取着手段については、好ましくは、インナー本体の面蒲団被覆部の内輪後端隣接部に取り付けられ、面蒲団と内輪との間に差し込まれて固定される板状の取付プレートと、インナー本体の面蒲団被覆部の後端縁部に取り付けられたフック側部材と、面蒲団側に設けられて上記フック側部材が着脱可能に係止するループ機能を有する係着部材とからなる面ファスナーとで構成するのがよい。面蒲団被覆部の内輪後端隣接部に上記の取付プレートを設けることにより、面防具インナーを面防具に取り付ける際に、面防具の内側でインナー本体の各面蒲団被覆部及び内輪後端隣接部の形状を整える操作やインナー本体の位置決めが極めて容易になり、この面防具インナーの取付操作性が顕著に向上する。なお、上記取付プレートについては、面蒲団と内輪との間に差し込まれてインナー本体の面蒲団被覆部の内輪後端隣接部を固定できるものであればよく、合成樹脂製でも金属製でもよいほか、ある程度の可撓性を有するものでも、また、可撓性を有さずに差し込まれる面蒲団と内輪との間の隙間の形状に近い形状を有するものでもよい。
また、面蒲団側に設けられる面ファスナーの係着部材については、それが上記フック側部材が着脱可能に係止するループ機能を有するものであればよく、例えば、面蒲団の所定の位置に縫着等の手段で取り付けられるこれら面蒲団とは別体のループ側部材であってもよく、また、面蒲団の内面側を形成する布地(ループ機能を有する布地)であってもよいが、新たに製造される面防具に限らず、既存の面防具にも容易に取り付けられることから、好ましくは、面蒲団とは別体に形成されてその取付面の略全面に感圧型接着剤層(粘着剤等)や感熱型接着剤層(熱可塑性樹脂フィルム等)等の接着剤層が設けられており、押圧及び/又はアイロン等による加熱等の手段によりこの接着剤層を介して面蒲団の所定の位置に取り付けられる接着式係着部材であるのがよく、更に、この接着式係着部材については、接着式係着部材を面蒲団側により強固にかつより確実に固着するという観点から、好ましくは、その取付面がこの接着式係着部材に係止するフック側部材の係止面より大きく形成される。この接着式係着部材としては、ループ側部材からなる接着式ループ側部材や、ループ機能を有する布地からなる接着式係着布地部材を例示することができる。更に、上記の接着式係着布地部材や面蒲団それ自体の内面側を形成するループ機能を有する係着布地としては、例えば、化学繊維を用いたループパイル織り素材、パイル編み素材、起毛状編み素材、撚りの少ない繊維の織物、編み物、起毛布等を例示することができる。
更に、インナー本体の内輪被覆部に顎下後端被覆部が形成されている場合、好ましくは、この顎下後端被覆部の先端部を顎下部の下面側に設けられた用心垂れに着脱可能に係着させて固定するのがよく、その係着手段としては上記の如き面ファスナーを例示できるほか、例えば顎下後端被覆部の先端部に伸縮可能なループ状の止め紐具を設け、この止め紐具を顎下部の下面側に設けられた用心垂れに引っ掛けて係着させてもよい。
本発明においては、必要により、上記面防具インナーを補完するものとして、この面防具インナーのインナー本体と同様の材質で形成され、着用者の頭頂部に対応する面蒲団の頭頂部対応領域を覆う頭頂部被覆部とインナー本体の内輪被覆部と相俟って内輪の顔面周縁部対応領域の略々全面を被覆する内輪上部被覆部とを有する頭頂部インナー本体と、この頭頂部インナー本体を面蒲団の頭頂部対応領域及び内輪の顔面周縁部対応領域に、好ましくはその表面形状に沿って実質的に隙間なく、かつ、着脱可能に取り付ける面ファスナーを有する頭頂部汗取り用の頭頂部インナーを用意し、上記面防具インナーとこの頭頂部インナーとで着用者の頭部の略全体を被覆し、着用者の頭頂部からの汗も直接に吸汗できるようにしてもよい。
また、本発明においては、必要により、上記面防具インナーを補完するものとして、この面防具インナーのインナー本体と同様の材質で形成され、着用者の頭頂部に対応する面蒲団の頭頂部対応領域を覆う頭頂部被覆部を有する頭頂部インナー本体と、この頭頂部インナー本体を面蒲団の頭頂部対応領域に、好ましくはその表面形状に沿って実質的に隙間なく、かつ、着脱可能に取り付ける面ファスナーを有する衝撃緩衝用の頭頂部インナーを用意し、この頭頂部インナーにより着用者の頭頂部に対する竹刀等の打具による衝撃をより確実にかつ十分に緩衝できるようにしてもよい。
本発明の面防具インナーは、その構成により、面防具本来の構成部材側に何らかの加工を必要とする場合と、このような加工を全く必要としない場合とがあるが、いずれにしても、使用者は、使用後に面防具インナーを取り外して洗濯し、乾燥させて再使用するか、あるいは、必要により複数の面防具インナーを用意し、使用後には取り外して容易に洗濯することができ、また、この洗濯の間、別の面防具インナーを用意して面防具側に取着して使用することもできる。
本発明の剣道等の面防具及び面防具インナーは、ただ単に汗取り機能や面防具本来の構成部材に対する取付操作性に優れているだけでなく、面防具に対するインナー本体の一体性を確保し、また、着用者の頭部周辺に微妙な空間を維持して通気性(放熱性)を確保することができ、着用感にも優れており、着用者の発汗に基づく悪臭や衛生上の問題を確実に解決することができるほか、剣道等の普及にも極めて有用なものである。
以下、添付図面に示す実施例に基づいて、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
〔実施例1〕
図1〜図6において、本発明の実施例1に係る面防具インナーが着脱可能に取着された剣道用面防具が示されている。
この実施例1において、上記面防具インナーが取着される剣道用面防具の面防具本体1は、使用時に着用者の顔面前面に位置する面金2と、この面金2に取り付けられて使用時に着用者の頭部を被覆して保護する面蒲団3と、上記面金2及び/又は面蒲団3の内側に取り付けられ、使用時に着用者の顔面周縁部全体に当接して顔面と面金2及び面蒲団3との間を固定する内輪4とを備えていると共に、使用時に着用者の首部前面に位置して首部を保護する突き当て5を備えている。
また、この面防具本体1に着脱可能に取着された面防具インナーについては、図2〜図6に示されているように、そのインナー本体6が、全体として吸湿性に優れた布地で形成されており、また、着用者の側頭部が対応する面蒲団3の左右の側頭部対応領域の略全部を覆う左右対の面蒲団被覆部7と、着用者の顔面周縁部が対応する内輪4の顔面周縁部対応領域において着用者の略々こめかみ部の高さ位置より下方部分を覆う内輪被覆部8とを有し、更に、このインナー本体6には、インナー本体6を上記面蒲団3に着脱可能に取り付けるための面ファスナー(取着手段)9が取り付けられている。
この実施例1において、インナー本体6は、図6に示されているように、その全体が着用者の頭部側に位置する速乾性及び吸汗性に優れたポリエステルニット製0.7mm厚の表布地6aと、着用時には面蒲団3及び内輪4側に位置する保水性及び吸汗性に優れた天然綿製0.7mm厚の裏布地6bとの2枚重ねに形成され、着用者の汗を確実に吸収できると共に、汗を吸収した後も表面がべとつかずにサラサラして着用感に優れており、また、全体として剛性感が高く、しっかりとした平面維持性を有している。
そして、このインナー本体6において、図4及び図5に示されているように、その各面蒲団被覆部7はその形状が全長に亘って略々同じ大きさの幅寸法を有する略々台形状に形成されており、また、その内輪被覆部8は、上記各面蒲団被覆部7に連続して形成された両側部(こめかみ部側)の幅寸法が若干狭くまたその下部(顎部側)の幅寸法が若干広くなった形状に形成されていると共に、その前端縁部の形状が、着用時に着用者の顔面輪郭形状に沿うように、内輪4が着用者の顔面周縁部に当接する曲線に近似した曲線形状に形成されており、また、上記両側部の間に位置して顎部に対応する中央部には、図2及び図4〜図6に示されているように、内輪4の顎止部10の裏面側を覆う顎止裏面被覆部11と内輪4の顎下部12の上面側を覆う顎下上面被覆部13とが形成され、更に、この顎下上面被覆部13から延設されて顎下部12の後端縁部下面側に達する顎下後端被覆部14が形成されており、着用者の顎部が直接に内輪4の表面に接することが無いようになっている。また、上記顎止裏面被覆部11には、図4及び図5に示されているように、ある程度の可撓性を有する合成樹脂薄板材(例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂発泡体シート等)でこの顎止裏面被覆部11と略々同じ形状に形成された芯材プレート15が顎止裏面被覆部11の表布地6aと裏布地6bとの間に挿入して設けられており、これによって、この顎止裏面被覆部11の形状が保持され、面防具インナーを面防具に取着する際に、内輪4に対する内輪被覆部8の位置決めとして利用できるようになっている。
また、この実施例1において、インナー本体6には、図4〜図6に示されているように、このインナー本体(面蒲団被覆部7及び内輪被覆部8)6が空間を仕切る輪郭部(面蒲団輪郭部及び周縁輪郭部)の略全周に亘って、面蒲団3及び内輪4の色(藍色)に近い黒色の縁取り16が設けられており、これによって、使用時に対戦相手や稽古相手から面防具の面金2越しにインナー本体6の表布地6aや裏布地6bが見えなくなり、インナー本体6の表布地6aや裏布地6bについてその着色や模様等の選択に自由度が増し、希望に応じて様々な色や絵柄の面防具インナーを製作することができる。
更に、この実施例1においては、図2及び図4〜図6に示されているように、インナー本体6の左右の面蒲団被覆部7には、着用者の耳部が相対応する位置に、裏布地6bが切り欠かれて表布地6aのみとされ、面蒲団被覆部7の一般領域より薄肉に形成された耳対応部17が形成されており、これによって着用者の耳部は完全には塞がれることがないようになっている。
そして、この実施例1において、面防具インナーを面防具に着脱可能に取着する面ファスナー(取着手段)9は、図2〜図4に示されているように、インナー本体6の各面蒲団被覆部7の内輪後端隣接部に沿って取り付けられた第一のフック側部材9a及び面蒲団被覆部7の後端縁部に沿って上記第一のフック側部材9aと互いに略平行な位置関係で取り付けられた第二のフック側部材9bと、これら第一及び第二のフック側部材9a,9bが着脱可能に係止するループ機能を有すると共に、上記第一及び第二のフック側部材9a,9bの係止面より大きく形成されたその取付面の略全面に感圧型接着剤層(例えば、ゴム系ホットメルト型粘着剤層等)が設けられている第一及び第二接着式ループ側部材(係着部材)9x,9yとで構成されており、面蒲団3とは別体に形成されたこれら第一及び第二接着式ループ側部材9x,9yは、面防具インナーの使用に当っては、予め上記感圧型接着剤層を介して面蒲団3の所定の位置に取り付けられる。
更に、この実施例1の面防具インナーにおいては、上記インナー本体6の内輪被覆部8に形成された顎下後端被覆部14に、その先端部を内輪4の顎下部12の下面側に設けられた用心垂れ18に固着するための面ファスナー19が設けられており、この面ファスナー19も、上記の面ファスナー9と同様に、インナー本体6側に取り付けられたフック側部材19aと用心垂れ側に取り付けられる接着式ループ側部材19xとで構成されている。このように顎下後端被覆部14に面ファスナー19を設けてその先端部を用心垂れ18に固着することにより、面防具インナーの使用時には前端側の顎止裏面被覆部11が着用者の顎部前面と内輪4の顎止部10との間に挟み込まれて固定されるので、着用者の顎部に対応する内輪被覆部8の中央部が内輪4の対応する部分にしっかりと固定される。
従って、この実施例1の面防具インナーによれば、その使用前に先ず、上記面ファスナー9,19のそれぞれの接着式ループ側部材9x,9y,19xをその取付面に設けられた感圧型接着剤層を介して面蒲団3の所定の位置に取り付けて、使用時には、芯材プレート15が設けられた顎止裏面被覆部11を顎止部10の裏面側に位置合わせし、その状態で顎下後端被覆部14のフック側部材19aを用心垂れ18に取り付けられた接着式ループ側部材19xに係着させて固定し、次いで、インナー本体6の内輪後端隣接部側に設けられた第一のフック側部材9aを面蒲団3に取り付けられた対応する第一の接着式ループ側部材9xに係着させて固定し、また、インナー本体6の後端縁部側に設けられた第二のフック側部材9bを面蒲団3に取り付けられた対応する第二の接着式ループ側部材9yに係着させて固定すればよく、その際に、比較的剛性のあるインナー本体6の面蒲団被覆部7全体に弛みが無いようにすることにより、また、内輪被覆部8を内輪4の表面形状に沿って皺を伸ばしながら押し付けることにより、周縁に沿って容易にかつ確実に、このインナー本体6の対の面蒲団被覆部7及び内輪被覆部8を相対応する面蒲団3の側頭部対応領域及び内輪4の顔面周縁部対応領域の表面形状に沿って実質的に隙間なく取り付けることができる。
また、この実施例1の面防具インナーによれば、インナー本体6の各面蒲団被覆部7はその内輪後端隣接部側及び後端縁部側にそれぞれ設けられた第一及び第二のフック側部材9a,9bにより、面蒲団3の所定の位置に容易にかつ確実に固着され、また、インナー本体6の内輪被覆部8は使用時に着用者の顔面周縁部と内輪4との間に挟み込まれて確実に固定されるので、面蒲団3及び内輪4といった面防具本来の構成部材に対して位置決めよく正確に、かつ、取付操作性良く強固に取り付けることができ、着用時の一体感が不足することがなく、しかも、インナー本体6の各面蒲団被覆部7が面蒲団3の側頭部対応領域の表面形状に沿って実質的に隙間なく取り付けられるので、着用者の側頭部と面蒲団3の側頭部対応領域との間には、特に面蒲団3と内輪4との間の段差部分に、従来とほとんど変わりなく若干の隙間を維持することができ、これによって従来に増して暑苦しくなるようなことはなく、優れた着用感を維持することができる。
しかも、この実施例1においては、面防具本体1の面蒲団3及び内輪4側に取り付けられる面ファスナー9の接着式ループ側部材9x,9yが少なくとも対応する各フック側部材9a,9bの係止面より長さ寸法及び幅寸法共々大きい取付面全面に感圧接着剤層を有するものであるから、着用者の頭部を包み込むように複雑な形状に形成された面防具本体1側の面蒲団3及び内輪4の所定の位置に、これら接着式ループ側部材9x,9yを容易に取り付けることができ、また、インナー本体6を取り外す際に接着式ループ側部材9x,9yの端部がめくり上がって剥れるのを防止でき、単に新たに製造される面防具に限らず、既に市販されている面防具に対しても本発明の面防具インナーを容易に取り付けることができる。
〔実施例2〕
次に、図7及び図8において、本発明の実施例2に係る面防具インナーが着脱可能に取着された剣道用面防具が示されている。
この実施例2の面防具インナーは、上記実施例1の場合とは異なり、その取着手段が、インナー本体6の各面蒲団被覆部7の内輪後端隣接部に取り付けられて面蒲団3と内輪4との間に差し込まれる板状の取付プレート20と、上記実施例1の場合と同様に、インナー本体6の各面蒲団被覆部7の後端縁部に取り付けられた第二のフック側部材9bと面蒲団3側に取り付けられた接着式ループ側部材9yとからなる面ファスナー9とで構成されており、上記取付プレート20は、上記実施例1の芯材プレート15の場合と同様に、ある程度の可撓性を有する合成樹脂薄板材で略々長方形状に形成されている。
従って、この実施例2の面防具インナーによれば、インナー本体6の各面蒲団被覆部7の内輪後端隣接部側を面蒲団3側に取着する際には、各取付プレート20をそれぞれ面蒲団3と内輪4との間に差し込んで固定すればよく、不使用時には面蒲団3と内輪4との間で比較的緩く固定されていても、使用時には締め付けられてこれら面蒲団3と内輪4との間で強固に固定されるので、実施例1の場合と同様に、面防具本来の構成部材に対して位置決めよく正確に、かつ、強固に取り付けることができ、着用時の一体感が不足することがなく、しかも、実施例1の場合と同様に面蒲団3と内輪4との間の段差部分に隙間を維持して暑苦しさのない良好な着用感を維持できるばかりでなく、面防具インナーの取付操作性がより一層向上する。
〔実施例3〕
図9〜図14において、本発明の実施例3に係る面防具インナーが取り付けられた剣道用面防具が示されている。
この実施例3の面防具インナーにおいては、上記実施例1の場合とは異なり、そのインナー本体6の各面蒲団被覆部7が面蒲団3の左右の側頭部対応領域の略全域を覆う大きさの略々長方形状に形成されていると共に、インナー本体6の内輪被覆部8が内輪4の顔面周縁部対応領域においてそのこめかみ部の高さ位置より下方部分の略全域を覆う大きさの略々長方形状に形成されており、また、このインナー本体6においては、その各面蒲団被覆部7は上記実施例1の場合と同様に速乾性及び吸汗性に優れたポリエステルニット製0.7mm厚の表布地6aと保水性及び吸汗性に優れた天然綿製0.7mm厚の裏布地6bとの2枚重ねで形成されているが、その内輪被覆部8はポリエステルニット製0.7mm厚の表布地6aのみで形成されており、内輪4の顔面周縁部対応領域を被覆する内輪被覆部8の厚さを抑えて面防具本体1の着用者の顔面周縁部に対するフット感がより一層高くなるように工夫されている。
また、この実施例3の面防具インナーにおいて、面防具インナーを面防具に着脱可能に取着する面ファスナー(取着手段)9としては、図9〜図11及び図13に示されているように、実施例1の場合と同様にインナー本体6の各面蒲団被覆部7の内輪後端隣接部及び後端縁部にそれぞれ取り付けられた第一及び第二のフック側部材9a,9bと面蒲団3側に設けられた接着式ループ側部材9x,9yとからなる面ファスナー9に加えて、インナー本体6の比較的剛性のない内輪被覆部8には、その両側部(中央部を除く)の各前端縁部に沿って上記第一及び第二のフック側部材9a,9bと略々平行に、それぞれ第三のフック側部材9cが設けられており、また、内輪4の顔面周縁部対応領域にはこの各第三のフック側部材9cに対応する接着式ループ側部材(係着部材)9zが設けられている。
更に、この実施例3の面防具インナーにおいては、上記実施例1の場合とは異なり、上記インナー本体6の内輪被覆部8に形成された顎下後端被覆部14に、その先端部を内輪4の顎下部12の下面側に着脱可能に固着するための面ファスナー21(フック側部材21a及び接着式ループ側部材21x)が設けられていると共に、インナー本体6の内輪被覆部8に形成された顎止裏面被覆部11を顎止部10の裏面に着脱可能に固着するための面ファスナー22(フック側部材22a及び接着式ループ側部材22x)が設けられており、この面ファスナー21,22によってインナー本体6の内輪被覆部8の顎部に対応する部分を内輪4の顎部に対応する部分に緩みなくしっかりと固定できるようになっている。
この実施例3の面防具インナーにおいては、面蒲団被覆部7と面蒲団3とにそれぞれ設けられた第一及び第二のフック側部材9a,9bと第一及び第二の接着式ループ側部材9x,9y(面ファスナー9)とによって面蒲団被覆部7が面蒲団3の側頭部対応領域にその表面形状に沿って実質的に隙間なく固着されると共に、内輪被覆部8と内輪4とにそれぞれ設けられた第三のフック側部材9cと第三の接着式ループ側部材9z(面ファスナー9)とによって内輪被覆部8が内輪4の顔面周縁部対応領域にその表面形状に沿って実質的に隙間なく固着されるので、インナー本体6全体が面防具本体1側の面蒲団3及び内輪4の所定の位置に実質的に隙間なく固着され、これによって面防具本体1とインナー本体6との間の一体性が保たれると共に、実施例1と同様に、着用者の頭部周辺に微妙な空間を維持して通気性(放熱性)を確保することができ、面防具の着用感が著しく向上するものである。
なお、図15は上記実施例3の面防具インナーの変形例を示すものであり、インナー本体6の内輪被覆部8に形成された顎下後端被覆部14を内輪4の顎下部12の下面側に固着するための面ファスナー21に代えて、この顎下後端被覆部14に伸縮可能な止め紐具23を設けたものであり、使用時にはこの止め紐具23を面防具本体1の内輪4に設けられた用心垂れ18に係止することにより、インナー本体6の内輪被覆部8の顎下後端被覆部14を内輪4に固定する。
〔実施例4〕
図16において、本発明の実施例4に係る面防具インナーが示されている。この実施例4の面防具インナーにおいては、上記実施例3の場合と異なり、そのインナー本体6の各面蒲団被覆部7が、着用者の耳より後方かつ上方の部分以外の側頭部に対応する面蒲団3の側頭部対応領域の一部を覆うように、略々L字形状に形成されており、これによって、着用者の頭頂部周辺、特に頭頂後頭部周辺でのより優れた通気性(放熱性)が確保され、面防具の着用感がより一層向上する。
〔実施例5〕
図17において、本発明の実施例5に係る面防具インナーが示されている。この実施例5の面防具インナーにおいては、上記実施例3の場合と異なり、そのインナー本体6の各面蒲団被覆部7が、着用者の耳より上方の部分以外の側頭部に対応する面蒲団3の側頭部対応領域の一部を覆うように、略々横長形状に形成されており、これによって、着用者の頭頂部周辺全体でのより優れた通気性(放熱性)が確保され、面防具の着用感がより一層向上する。
〔実施例6〕
図18において、本発明の実施例6に係る面防具インナーが示されている。この実施例6の面防具インナーにおいては、上記実施例3の場合と異なり、そのインナー本体6の各面蒲団被覆部7が、着用者の耳より後方の部分以外の側頭部に対応する面蒲団3の側頭部対応領域の一部を覆うように、略々縦長形状に形成されており、これによって、着用者の後頭部側でのより優れた通気性(放熱性)が確保され、面防具の着用感がより一層向上する。
〔実施例7〕
図19〜図22において、本発明の実施例7に係る面防具インナーが示されている。この実施例7の面防具インナーは、上記実施例3のインナー本体6に加えて、このインナー本体6と同じ材質で形成され、着用者の頭頂部に対応する面蒲団3の頭頂部対応領域を覆う頭頂被覆部25と、インナー本体6の内輪被覆部8と相俟って内輪4の顔面周縁部対応領域の略全域を覆うようにこの顔面周縁部対応領域の上方部分を覆う内輪上部被覆部26とを有すると共に、これら頭頂被覆部25及び内輪上部被覆部26をそれぞれ面蒲団3の頭頂部対応領域及び内輪4の顔面周縁部対応領域にその表面形状に沿ってかつ着脱可能に固着する面ファスナー27を有する頭頂部汗取り用の頭頂部インナー24を備えている。
この実施例7において、頭頂部インナー24には、その内輪上部被覆部26に、図19、図21及び図22に示されているように、内輪4の額止部28内面側に対応する額止部対応領域を覆う額止被覆部29が設けられており、これら内輪上部被覆部26及び額止被覆部29が着用者の顔面周縁部から額部にかけて対応するようになっている。
そして、この実施例7の頭頂部インナー24においては、上記実施例3及びこの実施例7のインナー本体6の内輪被覆部8と同様に、その内輪上部被覆部26及び額止被覆部29が表布地6aのみで形成されており、また、その頭頂被覆部25が表布地6a及び裏布地6bの2枚重ねに形成されており、更に、この頭頂部インナー24を面蒲団3及び内輪4の所定の位置に着脱可能に取り付けるための面ファスナー27が、頭頂部インナー24側に取り付けられた第一、第二及び第三のフック側部材27a,27b,27cと面蒲団3及び内輪4側に取り付けられた第一、第二及び第三の接着式ループ側部材9x,9y,27zとで構成されている。なお、この実施例7において、面蒲団3側に取り付けられた第一及び第二の接着式ループ側部材9x,9yは、面ファスナー9を構成する第一及び第二の接着式ループ側部材9x,9yと一体に形成されており、面蒲団3において一方の側頭部対応領域から頭頂部対応領域を経て他方の側頭部対応領域まで連続した第一及び第二の接着式ループ側部材9x,9yとして形成されている。
そして、上記面ファスナー27の第一及び第二のフック側部材27a,27bは、図19及び図21に示されているように、頭頂部インナー24の頭頂被覆部25の内輪後端隣接部及び後端縁部に沿って取り付けられ、また、面ファスナー27の第三のフック側部材27cは頭頂部インナー24の内輪上部被覆部26の前端縁部に沿って取り付けられており、インナー本体6の各第一のフック側部材9a、各第二のフック側部材9b及び各第三のフック側部材9cの場合と同様に、上記の第一のフック側部材27a、第二のフック側部材27b及び第三のフック側部材27cも互いに略々平行な位置関係で取り付けられている。更に、上記額止被覆部29と額止部28との間にも額止被覆部29を額止部28の内面に着脱可能に固着するための面ファスナー(フック側部材33a及び接着式フック側部材33x)33が設けられている。
この実施例7の頭頂部インナー24についても、インナー本体6と同様に、頭頂部インナー24の内輪上部被覆部26の前端縁部に沿って取り付けられた第三のフック側部材27cと頭頂被覆部25の内輪後端縁隣接部に沿って取り付けられた第一のフック側部材27aとによって、頭頂部インナー24の内輪上部被覆部26が内輪4の顔面周縁部対応領域の表面形状に沿って実質的に隙間なくかつ着脱可能に固着され、また、頭頂部インナー24の頭頂被覆部25の内輪後端縁隣接部に沿って取り付けられた第一のフック側部材27aと頭頂被覆部25の後端縁部に沿って取り付けられた第二のフック側部材27bとによって、頭頂部インナー24の頭頂被覆部25が面蒲団3の頭頂部対応領域の表面形状に沿って実質的に隙間なくかつ着脱可能に固着されることから、頭頂部インナー24全体が面防具本体1側の面蒲団3及び内輪4の所定の位置に実質的に隙間なく固着され、これによって面防具本体1と頭頂部インナー24との間の一体性が保たれると共に、着用者の頭部周辺に微妙な空間を維持して通気性(放熱性)を確保することができ、面防具の着用感が向上する。
加えて、この実施例7の頭頂部インナー24においては、面ファスナー27の接着式ループ側部材9x,9yが、インナー本体6側の面ファスナー9の各接着式ループ側部材9a,9bと連続するように一体に形成されているので、インナー本体6及び/又は頭頂部インナー24については、これらを必要に応じて取り付けたり取り外したりすることができるほか、例えば、インナー本体6として実施例3のものに代えて、実施例4〜6のものを取り付けて使用することもでき、着用者の幅広いニーズに容易に対応することができる。
〔実施例8〕
図23には、本発明の実施例8に係る面防具インナーが示されている。この実施例8の面防具インナーは、上記実施例7の場合とは異なり、上記実施例3のインナー本体6に加えて、全体が吸湿性、柔軟性及び衝撃吸収性に優れた材料、例えば毛布、フェルト、不織布等で形成され、着用者の頭頂部に対応する面蒲団3の頭頂部対応領域を覆う頭頂被覆部31を有すると共に、その頭頂被覆部31を面蒲団3の頭頂部対応領域にその表面形状に沿ってかつ着脱可能に固着する面ファスナー32を有する衝撃緩衝用の頭頂部インナー30が設けられている。
そして、この実施例8の頭頂部インナー30においては、上記実施例3のインナー本体6や実施例7のインナー本体6及び頭頂部インナー24の場合とは異なり、その頭頂被覆部31が厚さ3mmのフェルトを綿布で被覆縫製した緩衝効果の高い布地で形成されており、また、この頭頂部インナー30を面防具本体1の面蒲団3の頭頂部領域に着脱可能に取り付けるための面ファスナー32が、頭頂部インナー30側に取り付けられる第一及び第二のフック側部材32a,32bと面蒲団3側に取り付けられた第一及び第二接着式ループ側部材32x,32yとで構成されている。
また、この実施例8においては、面ファスナー32を構成する第一及び第二接着式ループ側部材32x,32yが、上記実施例7の場合とは異なって面蒲団3の各側頭部対応領域に取り付けられた接着式ループ側部材9x,9yとは切り離されて別体になっており、必要によりオプションでこの衝撃緩衝用の頭頂部インナー30を取り付けることができるように設計されている。
〔試験例〕
市販の内輪着脱式剣道面(長谷川化学工業社製商品名「矛盾」)に上記実施例1の面防具インナーを取り付け、この剣道面を試験者(身長171cm及び体重73kgの43歳の男性)が、通常剣道面を着用する場合と同様に、面下手拭を使用して着用し、温度21℃及び湿度46%の室内に設置した市販のベルト式ルームランナー上を時速5.5kg/hrの速度で1時間歩行し、その際の歩行前後(使用前後)の面蒲団、内輪、面下手拭及び面防具インナー(インナー)の重量をそれぞれ測定し、上記面蒲団、内輪、面下手拭及びインナーが吸収した汗の量(吸汗量)の合計に対して各面蒲団、内輪、面下手拭及びインナーが吸収した汗の割合(吸汗比率)を求める吸汗試験を行った。結果を表1に示す。
また、インナー本体を実施例1で用いた表布地のみを用いて実施例1と同じ形状及び大きさに形成した以外は実施例1と同様の面防具インナーを用いた場合(参考例)と、面防具インナーを使用しない場合(比較例)とについて、上記と全く同様にして吸汗試験を行った。結果を表1に併せて示す。
Figure 0004866016
本発明の剣道等の面防具インナー及び面防具は、単に汗取り機能や面防具本来の構成部材に対する取付操作性に優れているだけでなく、面防具に対する面防具インナーの一体性に優れているほか、着用者の頭部周辺に微妙な空間を維持して通気性(放熱性)を確保することができるので、その着用感にも優れており、他人との共同使用を余儀なくされる学校授業用の剣道用面防具等として極めて有用であり、また、面防具インナーを個人用として適宜枚数所有したり、既に使用中の面防具にも容易に適用できる等、極めて有用なものである。
図1は、本発明の実施例1に係る面防具インナーが取り付けられた剣道用面防具を示す正面説明図である。 図2は、図1の縦断面説明図である。 図3は、図1の横断面説明図である。
図4は、図1の面防具インナーの裏面側を示す展開平面説明図である。 図5は、図1の面防具インナーの表面側を示す展開平面説明図である。 図6は、図4のa−a線(a)、b−b線(b)及びc−c線(c)に沿って切断された縦断を示す断面説明図である。
図7は、本発明の実施例2に係る面防具インナーが取り付けられた図2と同様の縦断面説明図である。 図8は、図7の面防具インナーの裏面側を示す図4と同様の展開平面説明図である。 図9は、本発明の実施例3に係る面防具インナーを示す斜視説明図である。
図10は、図9の面防具インナーの裏面側を示す図4と同様の展開平面説明図である。 図11は、図9の面防具インナーが取り付けられる面防具の要部を示す縦断面説明図である。 図12は、図11の横断面説明図である
図13は、図11の面防具に図9の面防具インナーが取り付けられた状態を示す縦断面説明図である。 図14は、図13の横断面説明図である。 図15は、実施例3の変形例に係る面防具インナーを示す図10と同様の展開平面説明図である。
図16は、本発明の実施例4に係る面防具インナーが取り付けられた面防具の要部を示す図13と同様の縦断面説明図である。 図17は、本発明の実施例5に係る面防具インナーが取り付けられた面防具の要部を示す図13と同様の縦断面説明図である。 図18は、本発明の実施例6に係る面防具インナーが取り付けられた面防具の要部を示す図13と同様の縦断面説明図である。
図19は、本発明の実施例7に係る面防具インナーを示す図9と同様の斜視説明図である。 図20は、実施例7の面防具インナーが取り付けられる面防具の要部を示す図11と同様の縦断面説明図である。 図21は、図19の面防具インナーが取り付けられた面防具の要部を示す図13と同様の縦断面説明図である。
図22は、実施例7の面防具インナーが取り付けられた面防具を着用した状態を示す縦断面説明図である。 図23は、実施例8の面防具インナーが取り付けられた面防具の要部を示す図13と同様の縦断面説明図である。
符号の説明
1…面防具本体、2…面金、3…面蒲団、4…内輪、5…突き当て、6…インナー本体、6a…表布地、6b…裏布地、7…面蒲団被覆部、8…内輪被覆部、9…面ファスナー(取着手段)、9a…第一のフック側部材、9b…第二のフック側部材、9c…第三のフック側部材、9x…第一の接着式ループ側部材(係着部材)、9y…接着式ループ側部材(係着部材)、9z…接着式ループ側部材(係着部材)、10…顎止部、11…顎止裏面被覆部、12…顎下部、13…顎下上面被覆部、14…顎下後端被覆部、15…芯材プレート、16…縁取り、17…耳対応部、18…用心垂れ、19…面ファスナー、19a…フック側部材、19x…接着式ループ側部材、20…取付プレート、21…面ファスナー、21a…フック側部材、21x…接着式ループ側部材、22…面ファスナー、22a…フック側部材、22x…接着式ループ側部材、23…止め紐具、24…頭頂部汗取り用の頭頂部インナー、25…頭頂被覆部、26…内輪上部被覆部、27…面ファスナー、27a…第一のフック側部材、27b…第二のフック側部材、27c…第三のフック側部材、27z…第三の接着式ループ側部材、28…額止部、29…額止被覆部、30…衝撃緩衝用の頭頂部インナー、31…頭頂被覆部、32…面ファスナー、32a…第一のフック側部材、32b…第二のフック側部材、32x…第一の接着式ループ側部材、32y…第二の接着式ループ側部材、33…面ファスナー、33a…フック側部材、33x…接着式フック側部材。

Claims (10)

  1. 使用時に着用者の顔面前面に位置する面金と、この面金に取り付けられて使用時に着用者の頭部を被覆して保護する面蒲団と、上記面金及び/又は面蒲団の内側に取り付けられ、使用時に着用者の顔面周縁部全体に当接して顔面と面金及び面蒲団との間を固定する内輪とを備え、上記内輪には着用者の顎部に対応する部分に顎止部と顎下部とが形成されていると共に上記顎下部の下面側には用心垂れが設けられている面防具において、上記面蒲団及び内輪の内面側に着脱可能に取り付けて使用される面防具インナーであり、
    全体として吸湿性に優れた布地で形成され、着用者の側頭部が対応する面蒲団の左右の側頭部対応領域の一部又は全部を覆う左右対の面蒲団被覆部と着用者の顔面周縁部が対応する内輪の顔面周縁部対応領域において着用者の略々こめかみ部の高さ位置より下方部分を覆う内輪被覆部とを有するインナー本体と、このインナー本体を上記面蒲団に着脱可能に取り付ける取着手段とを有し、
    上記インナー本体の内輪被覆部には、上記面防具の内輪に形成される顎止部の裏面側を覆う顎止裏面被覆部と、上記面防具の内輪に形成される顎下部の上面側を覆う顎下上面被覆部と、この顎下上面被覆部から延設されて上記顎下部の後端縁部下面側に達するとともに上記顎下部の下面側に着脱可能に固着する手段を備えた顎下後端被覆部とが形成されており、
    上記インナー本体の面蒲団被覆部は、その後端縁が上記面防具の面蒲団の後端縁を越えない形状及び大きさで形成され、
    且つ、上記インナー本体の内輪被覆部は、その着用時に着用者のこめかみ部に対応する上部が狭い幅となり着用者の顎部側に対応する下部が広い幅となる形状で形成され、その前端縁部が着用時に着用者の顔面周縁部が上記内輪に当接する形状にほぼ沿う形状で形成されていることを特徴とする剣道等の面防具インナー。
  2. インナー本体は、少なくとも着用者の頭部側に位置する速乾性に優れた表布地と面蒲団及び/又は内輪側に位置する保水性に優れた裏布地とを有する複数枚重ねに形成されている請求項1に記載の剣道等の面防具インナー。
  3. インナー本体は、表布地と裏布地とを有する2枚重ねに形成されている請求項2に記載の剣道等の面防具インナー。
  4. インナー本体の内輪被覆部に形成された顎止裏面被覆部には、この顎止裏面被覆部の形状を保持するための合成樹脂薄板製の芯材プレートが設けられている請求項1〜3のいずれかに記載の剣道等の面防具インナー。
  5. インナー本体には、少なくともその内輪被覆部が空間を仕切る周縁輪郭部に、内輪の色と同じ又は近い色の縁取りが設けられている請求項1〜4のいずれかに記載の剣道等の面防具インナー。
  6. インナー本体には、その左右の面蒲団被覆部において着用者の耳部が位置する部分に、着用者の耳部が完全に塞がれるのを防止する耳対応部が設けられ、その耳対応部は面蒲団被覆部の一般領域よりも薄肉に形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の剣道等の面防具インナー。
  7. 取着手段が、インナー本体側に取り付けられたフック側部材と、面蒲団側に設けられて上記フック側部材が着脱可能に係止するループ機能を有する係着部材とからなる面ファスナーで構成されている請求項1〜のいずれかに記載の剣道等の面防具インナー。
  8. 取着手段が、インナー本体の面蒲団被覆部の内輪後端隣接部に取り付けられ、面蒲団と内輪との間に差し込まれる板状の取付プレートと、インナー本体の面蒲団被覆部側に取り付けられたフック側部材と面蒲団側に設けられて上記フック側部材が着脱可能に係止するループ機能を有する係着部材とからなる面ファスナーとで構成されている請求項1〜7のいずれかに記載の剣道等の面防具インナー。
  9. インナー本体の内輪被覆部に形成された顎下後端被覆部は、その先端部が顎下部の下面側に設けられた用心垂れに着脱可能に係着される請求項1〜8のいずれかに記載の剣道等の面防具インナー。
  10. 使用時に着用者の顔面前面に位置する面金と、この面金に取り付けられて使用時に着用者の頭部を被覆して保護する面蒲団と、上記面金及び/又は面蒲団の内側に取り付けられ、使用時に着用者の顔面周縁部全体に当接して顔面と面金及び面蒲団との間を固定する内輪とを備え、上記内輪には着用者の顎部に対応する部分に顎止部と顎下部とが形成されていると共に上記顎下部の下面側には用心垂れが設けられている面防具において、
    請求項1〜9のいずれかに記載の面防具インナーが上記面蒲団及び内輪の内面側に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする剣道等の面防具
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