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JP4866586B2 - 電解コンデンサ及び電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
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電解コンデンサ及び電解コンデンサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電解コンデンサ、及び電解コンデンサの製造方法に関し、特にコンデンサ素子を形成した後、電解液を含浸させる前に、コンデンサ素子の修復化成を行う工程を含む方法及びそれにより製造した電解コンデンサに関する。
電解コンデンサは、小型でありながら大きな静電容量を有する点に特徴があり、低周波のフィルターやバイパス用に多用されている。電解コンデンサは、一般的には図1及び2に示すような構造からなる。すなわち、帯状の高純度のアルミニウム箔に、化学的あるいは電気化学的にエッチング処理を施して、アルミニウム箔表面積を拡大させる(拡面処理)とともに、このアルミニウム箔をホウ酸アンモニウム水溶液等の化成液中にて化成処理して表面に酸化皮膜層を形成させた陽極電極箔2と、エッチング処理のみを施した高純度のアルミニウム箔からなる陰極電極箔3とを、マニラ紙等からなるセパレータ11を介して巻回してコンデンサ素子1を形成する。そして、このコンデンサ素子1に、電解コンデンサ駆動用の電解液を含浸した後、アルミニウム等からなる有底筒状の外装ケース10に収納する。外装ケース10の開口部には弾性ゴムからなる封口体9を装着し、絞り加工により外装ケース10を密封している。
陽極電極箔2、陰極電極箔3には、図2に示すように、それぞれ陽極・陰極の電極を外部に引き出すための電極引出し手段であるリード線4、5がステッチ、超音波溶接等の手段により接続されている。リード線4、5は、アルミニウムからなる丸棒部6と、丸棒部の先端に設けられた両極電極箔2、3に当接する接続部7からなり、さらに丸棒部6の他方の先端には、半田付け可能な金属からなる外部接続部8が溶接等の手段で固着されている。
電解コンデンサにおいて、電解液、陰極、陽極は、いずれもその特性に大きな影響を与える重要な構成物であるが、従来は、電解液と陰極の改良を中心に電解コンデンサの特性向上の研究がなされてきた。
具体的には、電解液については、テトラフルオロアルミン酸イオンを含有する電解液が、電解コンデンサのインピーダンスの低下、熱安定性や耐熱性を改善するのに有効であることが見出されている(例えば、特許文献1参照)。
また、陰極については、陰極電極箔と陰極引出し手段の自然浸漬電位に起因する液漏れの問題が指摘されていたが、これを解決するために種々の改良技術が提案されている(例えば、特許文献2及び3参照)。
なお、陽極には、電解コンデンサの製造工程において、リード線接続時に陽極電極箔表面の酸化皮膜が損傷を受けたり、巻回工程における電極箔への機械的ストレスにより酸化皮膜に亀裂が発生するといった、特有の問題がある。この酸化皮膜の損傷は、電解コンデンサにおける特性悪化にもつながりうるものである。
しかしながら、通常の電解コンデンサにおいては、電解液そのものに酸化皮膜の損傷部分等を化成する作用があるため、外装ケースを密封して、電解コンデンサを組み立てた後、電解液に再化成すれば、損傷は修復し、このような問題は解決されるとされていた。そのため、陽極は、従来のもので性能が十分とされ、あまり着目されることがなかった。
特開2003−142346号公報 特開2004−165206号公報 特開2004−165207号公報
本発明者らは、上記のテトラフルオロアルミン酸イオンを含有する電解液との組み合わせにおいて電解コンデンサの研究を進める中で、従来、電解コンデンサを組み立てた後に再化成すれば十分とされてきた陽極電極箔表面の酸化皮膜の修復が必ずしも十分ではなく、陽極からの液漏れ発生といった問題にもつながりうるものであり、この問題を解決することが一層の電解コンデンサの特性向上に有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、(1)陽極電極引出し手段を備えた陽極電極箔と、陰極電極引出し手段を備えた陰極電極箔とを、セパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成する工程;(2)コンデンサ素子を化成液に浸漬し、修復化成する工程;(3)場合により、コンデンサ素子を洗浄し、乾燥させる工程;(4)コンデンサ素子に電解液を含浸させる工程;及び(5)コンデンサ素子を外装ケースに封入し、外装ケースの開口部を封口体で封口する工程を含む電解コンデンサの製造方法に関し、またこの製造方法により得られた電解コンデンサに関する。
本発明の製造方法によれば、陽極からの液漏れが著しく抑制された電解コンデンサが得られる。なお、本発明の製造方法は、テトラフルオロアルミン酸イオンを含有する電解液を使用した電解コンデンサに特に効果的であるが、これに限定されない。
本発明に係る電解コンデンサは、図3に示すように、(1)コンデンサ素子形成→(2)修復化成→(3)場合により、洗浄・乾燥→(4)電解液含浸→(5)外装ケースへの挿入・封口という製造工程によって製造することができる。以下、この製造工程を例にとって説明する。
(1)コンデンサ素子形成
コンデンサ素子の形成方法は、特に限定されず、例えば陽極電極箔と陰極電極箔とを、セパレータを介して巻回して形成することができる。陽極電極箔、陰極電極箔は、それぞれ陽極電極引出し手段、陰極電極引出し手段を備えている。
〔陽極電極箔〕
陽極電極箔は、特に限定されず、例えば純度99.9%以上のアルミニウム箔を酸性溶液中で化学的又は電気化学的なエッチングにより拡面処理した後、電解質として、リン酸二水素アンモニウム又はリン酸水素二アンモニウム等を含むリン酸系の化成液、ホウ酸アンモニウム等を含むホウ酸系の化成液、アジピン酸アンモニウム等を含むアジピン酸系の化成液等の中で化成処理を行い、その表面に酸化アルミニウム皮膜層を形成したものを用いることができる。
〔陰極電極箔〕
陰極電極箔は、特に限定されず、例えば陽極電極箔と同様に純度99.9%以上のアルミニウム箔をエッチングしたものを用いることができる。また、陰極電極箔の表面の一部又は全部に、金属窒化物又は金属の1種又は2種以上からなる皮膜を形成した陰極電極箔も用いることができる。このような陰極電極箔は、例えば特開2004−165203号公報に記載されている。具体的には、金属窒化物としては、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化タンタル、窒化ニオブ等が、金属としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、ニオブ等が挙げられ、皮膜の厚みとしては、0.02〜0.1μmが挙げられる。さらに、銅、鉄、マンガン、スズ、チタンのうち1種又は2種以上を含む純度99.9%未満のアルミニウムからなる陰極電極箔も用いることができ、とりわけ純度99.9%以上の陰極引出し手段との組み合わせにおいて好ましい。このような陰極電極箔は、例えば特開2004−165204号公報に記載されている。
〔セパレータ〕
セパレータは、特に限定されず、例えばマニラ紙、クラフト紙等の紙を用いることができる。また、セパレータには、ガラス繊維、ポリプロピレン、ポリエチレン等の不織布を用いることもできる。
〔電極引出し手段〕
電極引出し手段は、特に制限されず、例えばリード線を、ステッチ、超音波溶接等の公知の手段により接続することにより設けることができる。より具体的には、まず、断続的にプレス加工したアルミニウム線材を、所定の寸法に裁断して形成した第1の部分及び第2の部分を含むアルミニウム導体を作成し、その後に化成処理を行って、表面に陽極酸化皮膜を形成する。通常、第1の部分は丸棒部であり、第2の部分は接続部である。その後に、このアルミニウム導体の端面に、銅メッキ鉄鋼線(CP線)からなる外部接続部を溶接して、リード線を構成し、リード線の第2の部分を、電極箔にステッチ法や超音波溶接等により機械的に接続することができる。電極引出し手段には、純度99.9%以上のアルミニウムを使用することができ、液漏れ防止の観点からは、電極箔と純度が同等であるか、又はより高いことが好ましい。
なお、電解コンデンサの液漏れ特性向上の点から、陰極電極引出し手段は、コンデンサ素子が外装ケースに挿入・封口されたときに、封口体との接触部分にセラミックコーティング層及び/又は絶縁性合成樹脂層が存在するよう、加工されていることが好ましい。このような陰極電極引出し手段は、例えば特開2004−165206号公報及び特開2004−165207号公報に記載されている。
陰極電極引出し手段へのセラミックコーティング層は、例えば上記のように表面に陽極酸化皮膜を形成したアルミニウム導体の第1の部分に、金属アルコキシド系セラミックスからなるコーティング剤を吐出、コートし、その後熱処理し、次いで再度前記コーティング剤を吐出、コートした後、再び熱処理することにより形成することができる。
金属アルコキシド系セラミックスに用いるセラミックスとしては、Al、SiO、ZrO、TiO、MgO、HBO、Cr、BaTiO、PbTiO、KTaO等が挙げられる。なお、ここで用いられるセラミックスとしては、コーティング特性を考慮すると、Al、SiO、ZrOの中から選ばれた1種又は2種以上であることが好ましく、さらに、強度を考慮すると、Al、SiOからなる混合物を用いることが好ましい。
また、陰極引出し手段への絶縁性合成樹脂層の形成にあたっては、絶縁性の合成樹脂材料として、例えば、エポキシ、フェノール、フラン、メラミン、キシレン、グアナミン樹脂等の熱硬化性樹脂、フッ素、ブタジエン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリビニルホルマール、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ケトン、クマロン、MBS樹脂等の熱可塑性樹脂等を使用することができる。そしてこれらのものには、10重量%以下の割合で、例えばシラン系、チタネート系等のカップリング剤を配合して使用してもよい。
絶縁性合成樹脂層層は、例えば上記のように表面に陽極酸化皮膜を形成したアルミニウム導体の第1の部分に、カップリング剤を塗布乾燥してカップリング剤層を形成した後、あるいはカップリング剤を適用せず、加熱もしくは適当な溶剤によって調整された絶縁性合成樹脂の液状溶融物からなるコーティング剤を吐出、コートし、その後乾燥処理することにより形成することができる。あるいは、熱溶融性の合成樹脂フィルムを成形したもので第1の部分を被覆した後、加熱処理して形成してもよい。
なお、本発明においては、陰極引出し手段のみならず、陽極引出し手段にも同様の処理を行い、セラミックコーティング層又は絶縁性合成樹脂層を形成することが、液漏れの防止の点から、好ましい。これらの層は、厚み5〜30μmとすることができ、好ましくは10〜20μmである。
(2)修復化成
次いで、コンデンサ素子に化成液を含浸し、修復化成を行う。これにより、酸化皮膜層の亀裂や損傷部分を修復することができる。
〔修復化成の化成液〕
修復化成の化成液としては、特に限定されず、従来、陽極電極箔の化成に用いられる化成液を用いることができる。具体的には、電解質として、リン酸二水素アンモニウム又はリン酸水素二アンモニウム等を含むリン酸系の化成液、ホウ酸アンモニウム等を含むホウ酸系の化成液、アジピン酸アンモニウム等を含むアジピン酸系の化成液が挙げられる。なかでも、耐水性の点から、リン酸系化成液を用いることが好ましい。化成液の濃度もまた、従来、陽極電極箔の化成に用いられる化成液の濃度をとすることができ、例えば、電解質を0.01〜1重量%含む水溶液とすることができる。なお、修復化成の化成液は、コンデンサ素子の陽極電解箔の化成に用いた化成液と同じであっても、異なっていてもよい。
〔修復化成の手段〕
修復化成は、例えばコンデンサ素子に化成液を含浸させた後、陽極に電圧印加して行うことができる。電圧は、定格電圧以上、陽極電極箔化成電圧以下が好ましい。また、化成時間は、例えば、5〜120分とすることができる。
(3)洗浄、乾燥
修復化成したコンデンサ素子を、場合により、洗浄し、乾燥させる。洗浄、乾燥の手段は、特に限定されない。
(4)電解液含浸
次いで、コンデンサ素子に電解液を含浸させる。
〔電解液〕
電解液は、特に限定されず、アルミニウム電解コンデンサに使用される電解液を用いることができるが、とりわけ、本発明は、テトラフルオロアルミン酸イオンを含む電解液との組み合わせにおいて効果的である。これは、テトラフルオロアルミン酸イオンを含む電解液を用いた従来の電解コンデンサでは、従来の電解コンデンサを組み立てた後の再化成で、皮膜が修復しにくく、陽極からも液漏れがみられるからである。酸化皮膜が修復しにくいことの理由は明らかではないが、電解液の電解質由来の成分が陽極電極箔の損傷部分に入り込むためと推定される。陽極からの液漏れは、陽極電極箔に損傷があるためアルミニウム部分が露出し、その結果、電解液中における陽極電極箔の電極電位が陽極引出し手段よりも卑な電位になることに起因すると考えられる。本発明においては、コンデンサ素子にテトラフルオロアルミン酸イオンを含有する電解液を含浸させる前に、コンデンサ素子をテトラフルオロアルミン酸イオンを含む化成液以外の化成液に浸漬し、陽極電極箔の損傷を修復化成により修復することによって、陽極電極箔の電極電位が陽極引出し手段よりも卑な電位になることを防止し、そのために液漏れが抑制されると推定される。
テトラフルオロアルミン酸塩を含む電解液は、例えば特開2003−142346号公報に記載されている。具体的には、電解液のアニオン成分の全部又はその一部にテトラフルオロアルミン酸イオン(AlF )を使用した電解液であり、なかでもアニオン成分のうちテトラフルオロアルミン酸イオンが5〜100モル%である電解液が好ましく、より好ましくは30〜100モル%、特に好ましくは、50〜100モル%、最も好ましくは100モル%である電解液である。
上記電解液は、テトラフルオロアルミン酸イオンを、塩の形態で電解液中に含有することができ、テトラフルオロアルミン酸塩は、好適には第四級オニウム塩、アミン塩、アンモニウム塩及びアルカリ金属塩からなる群より選択される1種以上である。
第四級オニウム塩の好適な例としては、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、第四級イミダゾリウム塩及び第四級アミジニウム塩が挙げられる。
第四級アンモニウム塩の第四級アンモニウムイオンの好適な例としては、以下が挙げられる。
(i)テトラアルキルアンモニウム
例えば、テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリメチル−n−プロピルアンモニウム、トリメチルイソプロピルアンモニウム、トリメチル−n−ブチルアンモニウム、トリメチルイソブチルアンモニウム、トリメチル−t−ブチルアンモニウム、トリメチル−n−ヘキシルアンモニウム、ジメチルジ−n−プロピルアンモニウム、ジメチルジイソプロピルアンモニウム、ジメチル−n−プロピルイソプロピルアンモニウム、メチルトリ−n−プロピルアンモニウム、メチルトリイソプロピルアンモニウム、メチルジ−n−プロピルイソプロピルアンモニウム、メチル−n−プロピルジイソプロピルアンモニウム、トリエチル−n−プロピルアンモニウム、トリエチルイソプロピルアンモニウム、トリエチル−n−ブチルアンモニウム、トリエチルイソブチルアンモニウム、トリエチル−t−ブチルアンモニウム、ジメチルジ−n−ブチルアンモニウム、ジメチルジイソブチルアンモニウム、ジメチルジ−t−ブチルアンモニウム、ジメチル−n−ブチルエチルアンモニウム、ジメチルイソブチルエチルアンモニウム、ジメチル−t−ブチルエチルアンモニウム、ジメチル−n−ブチルイソブチルアンモニウム、ジメチル−n−ブチル−t−ブチルアンモニウム、ジメチルイソブチル−t−ブチルアンモニウム、ジエチルジ−n−プロピルアンモニウム、ジエチルジイソプロピルアンモニウム、ジエチル−n−プロピルイソプロピルアンモニウム、エチルトリ−n−プロピルアンモニウム、エチルトリイソプロピルアンモニウム、エチルジ−n−プロピルイソプロピルアンモニウム、エチル−n−プロピルジイソプロピルアンモニウム、ジエチルメチル−n−プロピルアンモニウム、エチルジメチル−n−プロピルアンモニウム、エチルメチルジ−n−プロピルアンモニウム、ジエチルメチルイソプロピルアンモニウム、エチルジメチルイソプロピルアンモニウム、エチルメチルジイソプロピルアンモニウム、エチルメチル−n−プロピルイソプロピルアンモニウム、テトラ−n−プロピルアンモニウム、テトライソプロピルアンモニウム、n−プロピルトリイソプロピルアンモニウム、ジ−n−プロピルジイソプロピルアンモニウム、トリ−n−プロピルイソプロピルアンモニウム、トリメチルペンチルアンモニウム、トリメチルヘキシルアンモニウム、トリメチルヘプチルアンモニウム、トリメチルオクチルアンモニウム、トリメチルノニルアンモニウム等が挙げられる。これらはいずれも炭素数の和が4〜12であるが、電解液には、炭素数の和が13以上のものも使用することができ、例えばトリメチルデシルアンモニウム、トリメチルウンデシルアンモニウム、トリメチルドデシルアンモニウム等が挙げられる。
(ii)芳香族置換アンモニウム
例えば、トリメチルフェニルアンモニウム等の炭素数の和が4〜12のもの、及び、テトラフェニルアンモニウム等の炭素数の和が13以上のものが挙げられる。
(iii)脂肪族環状アンモニウム
例えば、N,N−ジメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、N,N−ジエチルピロリジニウム、N,N−テトラメチレンピロリジニウム等のピロリジニウム;N,N−ジメチルピペリジニウム、N−エチル−N−メチルピペリジニウム、N,N−ジエチルピペリジニウム、N,N−テトラメチレンピペリジニウム、N,N−ペンタメチレンピペリジニウム等のピペリジニウム;N,N−ジメチルモルホリニウム、N−エチル−N−メチルモルホリニウム、N,N−ジエチルモルホリニウム等のモルホリニウムが挙げられる。これらはいずれも炭素数の和が4〜12であるが、電解液には、炭素数の和が13以上のものも使用することができる。
(iv)含窒素ヘテロ環芳香族化合物のイオン
例えば、N−メチルピリジニウム、N−エチルピリジニウム、N−n−プロピルピリジニウム、N−イソプロピルピリジニウム、N−n−ブチルピリジニウム等のピリジニウムを挙げることができる。これらはいずれも炭素数の和が4〜12であるが、電解液には、炭素数の和が13以上のものも使用することができる。
第四級ホスホニウム塩の第四級ホスホニウムイオンの好適な例としては、テトラメチルホスホニウム、トリエチルメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム等を挙げることができる。これらはいずれも炭素数の和が4〜12であるが、電解液には、炭素数の和が13以上のものも使用することができる。
第四級イミダゾリウム塩の第四級イミダゾリウムイオンの好適な例としては、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1,2−ジエチル−3−メチルイミダゾリウム、1,3−ジエチル−2−メチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾリウム、1−n−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,4−トリメチル−3−n−プロピルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,2,3,4,5−ペンタメチルイミダゾリウム、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−n−プロピルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−n−ペンチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−n−ヘプチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチルベンゾイミダゾリウム、1−フェニル−3−メチルイミダゾリウム、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリウム、1−フェニル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、2−フェニル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ベンジル−1,3−ジメチルイミダゾリウム等を挙げることができる。これらは、いずれも炭素数の和が4〜12の第四級イミダゾリウムである。
なお、電解液には、炭素数の和が13以上の第四級イミダゾリウムも使用することができ、好適な例としては、1,3−ジメチル−2−n−ウンデシルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−n−ヘプタデシルイミダゾリウム等を挙げることができる。また、電解液には、ヒドロキシル基、エーテル基を含有する第四級イミダゾリウムも使用することができ、好適な例としては、2−(2’−ヒドロキシ)エチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(2’−ヒドロキシ)エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、2−エトキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エトキシメチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム等を挙げることができる。
第四級アミジニウムの好適な例としては、1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジエチル−3−メチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチル−2−メチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾリニウム、1−n−ブチル−3−メチルイミダゾリニウム、1,2,4−トリメチル−3−n−プロピルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−プロピルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ペンチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ヘプチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、1−フェニル−3−メチルイミダゾリニウム、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリニウム、1−フェニル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−フェニル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ベンジル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム等のイミダゾリニウム;1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、1,3−ジエチルテトラヒドロピリミジニウム、1−エチル−3−メチルテトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリエチルテトラヒドロピリミジニウム、1−エチル−2,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−エチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、1,2−ジエチル−3−メチルテトラヒドロピリミジニウム、1,3−ジエチル−2−メチルテトラヒドロピリミジニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノネニウム−5、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセニウム−7等のテトラヒドロピリミジニウムを挙げることができる。これらは、いずれも炭素数の和が4〜12の第四級アミジニウムである。
なお、電解液には、炭素数の和が13以上の第四級アミジニウムも使用することができ、好適な例としては、1,3−ジメチル−2−n−ウンデシルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ヘプタデシルイミダゾリニウム等を挙げることができる。また、電解液には、ヒドロキシル基、エーテル基を含有する第四級アミジニウムも使用することができ、好適な例としては、2−(2’−ヒドロキシ)エチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−(2’−ヒドロキシ)エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−エトキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−エトキシメチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム等を挙げることができる。
電解液は、第四級オニウム塩以外にもアミン塩、アンモニウム塩(NH4 +AlF4 -)、アルカリ金属塩としてテトラフルオロアルミン酸イオンを含有することができる。
アミン塩のアミンの好適な例としては、トリメチルアミン、エチルジメチルアミン、ジエチルメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルイミダゾール、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノネン−5、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデン−7等の第三級アミンが挙げられる。また、上記の第三級アミン以外にも、第一級アミン、第二級アミンを使用することができ、例えば、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、イソブチルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ヘキサメチレンイミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、t−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン等を挙げることができる。アルカリ金属の好適な例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等を挙げることができる。
これらのカチオン成分の中でも、高い電気伝導率の電解液を得るという観点から、炭素数の和が4〜12である第四級オニウムが好ましく、なかでもテトラエチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、N,N−ジメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−n−プロピルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−n−ペンチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−n−ヘプチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチルベンゾイミダゾリウム、1−フェニル−3−メチルイミダゾリウム、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリウム、1−フェニル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、2−フェニル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ベンジル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−プロピルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ペンチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ヘプチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、1−フェニル−3−メチルイミダゾリニウム、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリニウム、1−フェニル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−フェニル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム及び2−ベンジル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムからなる群より選択される1種以上の化合物であることが好ましく、更に好ましくは、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムであることが好ましい。
なお、電解液は、テトラフルオロアルミン酸イオン以外のアニオン成分を含むことができ、これらの具体的な例としては、例えば含フッ素無機イオンテトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ヘキサフルオロニオブ酸イオン、ヘキサフルオロタンタル酸イオン等の含フッ素無機イオン;フタル酸イオン、マレイン酸イオン、サリチル酸イオン、安息香酸イオン、アジピン酸イオン等のカルボン酸イオン;ベンゼンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、パーフルオロブタンスルホン酸等のスルホン酸イオン;ホウ酸イオン、リン酸イオン等の無機オキソ酸イオン;ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドイオン、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドイオン、パーフルオロアルキルボレートイオン、パーフルオロアルキルホスフェートイオン等を挙げることができる。塩としては、フタル酸水素塩、マレイン酸水素塩等を併用することができる。例えば、テトラフルオロアルミン酸塩とフタル酸水素塩、マレイン酸水素塩等を併用する場合、テトラフルオロアルミン酸塩が主体となることが好ましく、塩の総重量に対して、テトラフルオロアルミン酸塩が50重量%以上であることが好ましく、より好ましくは60重量%以上、更に好ましくは70重量%以上であり、比率は高い程、好ましい。
テトラフルオロアルミン酸塩を電解コンデンサに用いる場合には、高純度である必要があるため、塩は必要により再結晶や溶媒抽出等により所望の純度にまで精製して使用される。
電解液においてテトラフルオロアルミン酸塩の濃度は、好ましくは5〜40重量%であり、更に好ましくは10〜35重量%である。これは濃度が低すぎる場合に電気伝導率が低いこと、また濃度が高すぎる場合には電解液の粘性の増加、低温での塩が析出等が起こりやすくなる等の理由による。一般に、低濃度になるほど電解コンデンサ用電解液の耐電圧は増加する傾向にあるので、所望のコンデンサの定格電圧によって最適な濃度を決定することができる。ただし、電解液は、塩を50%以上含有する濃厚溶液であってもよく、常温溶融塩であってもよい。
電解液は、さらに優れた電気伝導率、熱安定性、耐電圧性を有する電解液を得る観点から、溶媒を50重量%以上含有することが好ましい。溶媒は、炭酸エステル、カルボン酸エステル、リン酸エステル、ニトリル、アミド、スルホン、アルコール及び水からなる群より選択される1種以上が挙げられるが、電解液に使用した場合に、経時的に安定した特性を示す傾向がある、炭酸エステル、カルボン酸エステル、リン酸エステル、ニトリル、アミド、スルホン及びアルコールから選択することが好ましい。溶媒として、水を用いる場合は、他の溶媒と組合せて、溶媒の一部として用いることが好ましい。
そのような溶媒の具体的な例としては、以下が挙げられる。鎖状炭酸エステル(例えば、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニル、炭酸メチルフェニル等の鎖状炭酸エステル)、環状炭酸エステル(例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、2,3−ジメチル炭酸エチレン、炭酸ブチレン、炭酸ビニレン、2−ビニル炭酸エチレン等の環状炭酸エステル)等の炭酸エステル;脂肪族カルボン酸エステル(例えば、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル等)、芳香族カルボン酸エステル(例えば、安息香酸メチル、安息香酸エチル等の芳香族カルボン酸エステル等)、ラクトン(例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等)等のカルボン酸エステル;リン酸トリメチル、リン酸エチルジメチル、リン酸ジエチルメチル、リン酸トリエチル等のリン酸エステル;アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、2−メチルグルタロニトリル等のニトリル;N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン等のアミド;ジメチルスルホン、エチルメチルスルホン、ジエチルスルホン、スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン等のスルホン;エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のアルコール;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、2,6−ジメチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル;ジメチルスルホキシド、メチルエチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン等を挙げることができる。
なお、導電性により優れる電解液を得る点からは、溶媒として25以上の比誘電率(ε、25℃)を有する非水系溶媒を好ましく用いることができ、また、安全性の観点から、溶媒として70℃以上の引火点を有する非水系溶媒を好ましく用いることもできる。
熱安定性により優れる電解液を得る点からは、沸点250℃以上、融点−60〜40℃、及び誘電率(ε、25℃)25以上である溶媒を、溶媒の総重量に対して、25重量%以上含むことが好ましく、より好ましくは40重量%以上、特に好ましくは50重量%以上含む。このような溶媒の例としては、スルホンを挙げることができ、特にスルホラン、3−メチルスルホランが好ましい。このような溶媒を電解液に組合せて用いることにより、環境温度110〜150℃での動作を1000時間以上保証する、低インピーダンスで高耐電圧な電解コンデンサが得られる。
また、より低インピーダンスの電解コンデンサを得る点からは、沸点190℃以上、250℃未満、融点−60〜40℃、及び誘電率(ε、25℃)25以上である溶媒を、溶媒の総重量に対して、25重量%以上含むことが好ましく、より好ましくは40重量%以上、特に好ましくは50重量%以上含む。このような溶媒の例としては、炭酸エステル、カルボン酸エステル、リン酸エステル、ニトリル、アミド及びアルコールを挙げることができ、特にγ−ブチロラクトン、エチレングリコールが好ましい。このような溶媒を電解液に組合せて用いることにより、極めて低インピーダンスで高電圧な電解コンデンサが得られる。
特に好ましい電解液として、熱安定性の点から、溶媒がスルホランであり、テトラフルオロアルミン酸1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム又はテトラフルオロアルミン酸1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムを、電解液の総重量に対して、5〜40重量%で添加した電解コンデンサ用電解液が挙げられ、低インピーダンスの電解コンデンサを得ることができる点から、溶媒がγ−ブチロラクトンであり、テトラフルオロアルミン酸1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム又はテトラフルオロアルミン酸1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムを、電解液の総重量に対して、5〜40重量%で添加した電解コンデンサ用電解液が挙げられる。ただし、スルホランとγ−ブチロラクトンを併用した溶媒も好ましい。
電解液には、塩及び溶媒の他にも種々の添加剤を用いてもよい。電解液に添加物を加える目的は多岐に渡り、電気伝導率の向上、熱安定性の向上、水和や溶解による電極劣化の抑制、ガス発生の抑制、耐電圧の向上、濡れ性の改善等を挙げることができる。添加物の含有量は特に限定されないが、0.1〜20重量%の範囲であることが好ましく、0.5〜10重量%の範囲であることがより好ましい。
なお、電解液には、陽極からの液漏れ防止を一層改善させるために、種々の添加剤を配合することが好ましい。
添加剤としては、フタルイミド類、キノリン類、ジオキシム類、ニトロフェノール類及びアミノ基含有芳香族カルボン酸類からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物を用いることができる。また、アルミニウム錯体、ホウ酸エステル及びケイ酸エステルからなる群より選択される1種又は2種以上の化合物も用いることができる。さらには、単環キノン化合物及び二環キノン化合物からなる群より選択される1種又は2種以上を用いることもできる。また、三環以上のキノン化合物の1種又は2種も用いることができる。これらは、電解液総重量中、0.1〜5重量%であることが好ましい。
(5)外装ケースへの挿入・封口
電解液を含浸させたコンデンサ素子を、外装ケースに挿入し、ケースの開口部を封口する。例えば、有底筒状のアルミニウムよりなる外装ケースに収納し、外装ケースの開口端部にブチルゴム製の封口体を挿入し、更に外装ケースの端部を絞り加工して電解コンデンサの封口を行うことによりアルミニウム電解コンデンサを得ることができる。封口体の表面をフッ素樹脂等の樹脂でコーティングしたり、フェノール樹脂等の板を貼り付けると溶媒蒸気の透過性が低減するので更に好ましい。このようにし得られた電解コンデンサは、その後、必要に応じて、再化成に付すことができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。本発明の範囲は、これらの実施例により限定されるものではなく、実施例中の材料、使用量、割合、操作等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。
〔実施例1〕
以下のようにして実施例の電解コンデンサを製造した。
陽極電極箔と陰極電極箔とをセパレータを介して巻回して、定格6.3V−220μF、素子形状(φ6.3×6L)のコンデンサ素子を形成した。
陰極電極引出し手段及び陽極電極引出し手段として、電極箔に当接する接続部と、この接続部と一体に形成した丸棒部、及び丸棒部の先端に固着した外部接続部からなる、リード線を準備した。リード線の接続部及び丸棒部は99.9%のアルミニウム、外部接続部はCP線からなる。これらのリード線を、接続部において両極電極箔に接続した。
陽極電極箔は、純度99.9%のアルミニウム箔をエッチングして拡面処理した後、化成処理を行い、その表面に陽極酸化皮膜層を形成したものを用い、陰極電極箔は、純度99.9%のアルミニウム箔を、陽極電極箔と同様にエッチングしたものを用いた。
次いで、コンデンサ素子を、化成液であるリン酸二水素アンモニウム水溶液(0.5重量%)に浸漬し、9Vの電圧を60分間印加して、修復化成を行った。
修復化成後のコンデンサ素子を、純水で、90℃にて30分間で洗浄した後、100℃、2時間の条件下で乾燥させた。
その後、コンデンサ素子に電解液(γ−ブチロラクトンに、テトラフルオロアルミン酸1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムを溶解した、濃度25重量%の電解液)を含浸させ、有底筒状のアルミニウムよりなる外装ケースに収納し、外装ケースの開口部に過酸化物加硫ブチルゴムからなる封口体を装着するとともに、外装ケースの端部に絞り加工を施して外装ケースを密封し、再化成した後、実施例1の電解コンデンサを得た。
〔比較例1〕
実施例1と同様にしてコンデンサ素子を形成した後、修復化成を行わずに、電解液を含浸させ、外装ケースに挿入し、封口し、再化成した後、比較例1の電解コンデンサを得た。
〔液漏れの測定〕
また、実施例1及び比較例1の電解コンデンサについて、液漏れ状況を測定した。測定方法は、以下のとおりである。電解コンデンサを、85℃/85%RHで500時間、750時間放置した後に、EIAJ RC−2372 付属書2「判定基準」に基づき液漏れを判定した。液漏れは、同判定基準のC、Dの判定に対応する。
Figure 0004866586
これらの結果より、本発明の電解液によれば、電解コンデンサの陰極側及び陽極側のいずれにおいても、液漏れが抑制されていることがわかる。
電解コンデンサの構造を示す内部断面図である。 コンデンサ素子の構造を示す分解斜視図である。 本発明による電解コンデンサの製造工程を示す図である。
符号の説明
1 コンデンサ素子
2 陽極電極箔
3 陰極電極箔
4 陽極引出し用のリード線
5 陰極引出し用のリード線
6 丸棒部
7 接続部
8 外部接続部
9 封口体
10 外装ケース
11 セパレータ

Claims (8)

  1. (1)陽極電極引出し手段を備えた、その表面に酸化皮膜層を形成した陽極電極箔と、陰極電極引出し手段を備えた陰極電極箔とを、セパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成する工程;
    (2)コンデンサ素子をテトラフルオロアルミン酸イオンを含む化成液以外の化成液に浸漬し、その表面に酸化皮膜層を形成した陽極電極箔を修復化成する工程;
    (3)コンデンサ素子を洗浄し、乾燥させる工程;
    (4)コンデンサ素子にテトラフルオロアルミン酸イオンを含有する電解液を含浸させる工程;及び
    (5)コンデンサ素子を外装ケースに封入し、外装ケースの開口部を封口体で封口する工程
    を含む電解コンデンサの製造方法。
  2. 化成液が、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、ホウ酸アンモニウム又はアジピン酸アンモニウムを電解質として含む、請求項1記載の電解コンデンサの製造方法。
  3. 陰極電極箔が、アルミニウム箔の表面に、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化タンタル、窒化ニオブからなる群より選択される金属窒化物の1種以上、及び/又はチタン、ジルコニウム、タンタル及びニッケルからなる群より選択される金属の1種以上を含む0.02〜0.1μmの層を設けてなる、請求項1又は2記載の電解コンデンサの製造方法。
  4. 陰極電極箔が、銅、鉄、マンガン、スズ及びチタンからなる群より選択される1種以上を含む純度99.9%未満のアルミニウムであり、陰極引出し手段が純度99.9%以上のアルミニウムである、請求項1又は2記載の電解コンデンサの製造方法。
  5. 陰極電極引出し手段が、封口体との接触部分にセラミックコーティング層及び/又は絶縁性合成樹脂層を形成してなる、請求項1〜4のいずれか1項記載の電解コンデンサの製造方法。
  6. 陽極電極引出し手段が、封口体との接触部分にセラミックコーティング層及び/又は絶縁性合成樹脂層を形成してなる、請求項1〜5のいずれか1項記載の電解コンデンサの製造方法。
  7. 電解液が、テトラフルオロアルミン酸イオンを、テトラフルオロアルミン酸の第4級オニウム塩、アミン塩、アンモニウム塩及びアルカリ金属塩からなる群より選択される1種以上の塩の形態で含有する、請求項1〜6のいずれか1項記載の電解コンデンサの製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項記載の製造方法により、得られた電解コンデンサ。
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