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JP4866881B2 - インクジェットプリンタのヘッドカバー装置 - Google Patents
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JP4866881B2 - インクジェットプリンタのヘッドカバー装置 - Google Patents

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本発明は、相対移動する被印刷物の表面にインク滴を噴きつけて印刷するインクジェットプリンタのプリントヘッドを被うヘッドカバー装置に関するものである。
従来、この種のインクジェットプリンタとしては、例えば下記の特許文献1に記載されたものが知られている。かかる文献記載のインクジェットプリンタは、被印刷物を搬送するコンベアの側方位置にプリントヘッドが配置されており、プリントヘッドの前面に複数のノズルが並べて設けられている。このインクジェットプリンタでは、搬送される被印刷物の表面にノズルからインク滴を噴きつけてドット印刷を行なうようになっている。
特開2002−86807号公報
ところで、被印刷物としてダンボール箱を扱う現場では、ダンボール箱から発生した紙粉を主とする塵埃が多量に飛散している。また、インクジェットプリンタのプリントヘッドのノズル配置面にはノズルから垂れたインクが残存している場合が多く、この残存インクに紙粉などの塵埃が付着して固まりやすい。このようなインクと塵埃の固化物はノズルの前方位置まで成長してインクの飛行を邪魔したりノズルそのものを閉塞させたりすることがある。このようにインクの噴射が邪魔されると、印刷品位が低下して正確な印刷がなされない。例えば、QRコードを印刷する場合に、印刷の一部にドット抜けが発生し、目的とするQRコードとして読み取れないという重大な問題を生じていたのである。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、プリントヘッドのノズル配置面への塵埃の付着を防止することにより、印刷品位の低下を防ぐことのできるインクジェットプリンタのヘッドカバー装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るインクジェットプリンタのヘッドカバー装置は、相対移動する被印刷物の表面にインク滴を噴きつけるノズルが縦列に複数配置されたプリントヘッドを備えるインクジェットプリンタの、プリントヘッドのノズル配置面の前方を密閉状に被うカバー体と、カバー体で被われたノズル配置面の前方空間に気体を送り込む気体ポンプとを備えていて、ノズルから噴き出されたインク滴を通過させるインク通過穴がカバー体に形成され、気体ポンプの駆動により気体を送り込んでノズル配置面の前方空間内を正圧に保持するように構成されていて、カバー体がプリントヘッド全体を収容する箱状に形成され、更にカバー体が、プリントヘッドのノズルを囲んで配備される周枠部材と、周枠部材に上下スライド自在に設けられてノズル配置面の前方を被うとともに前記インク通過穴を有する蓋部材とを備えて成り、プリントヘッドのメンテナンスの際に周枠部材に対し蓋部材が上方にスライドされることにより、ノズル配置面の前方が開かれるように構成され、インク通過穴における被印刷物移動方向下流側の開口縁が、被印刷物移動方向上流側の開口縁よりも被印刷物から離れる位置に配置されているものである。
本発明に係るインクジェットプリンタのヘッドカバー装置によれば、プリントヘッドのノズル配置面の前方を密閉状に被うカバー体内に、気体が送り込まれてノズル配置面の前方空間内が正圧に保持されるので、前方空間内の気体はインク通過穴からカバー体外へ流出する。従って、外部の塵埃などがインク通過穴から前方空間に流入しない。これにより、ノズル配置面への塵埃の付着を防止できる。その結果、インクジェットプリンタの印刷品位の低下を防ぐことができる。
また、カバー体が、プリントヘッド全体を収容する箱状に形成されているので、ノズル配置面のみならずプリントヘッド全体に塵埃が付着することを防止でき、プリントヘッド全体を機械的に保護することができる。
そして、インク通過穴における被印刷物移動方向下流側の開口縁が、被印刷物移動方向上流側の開口縁よりも被印刷物から離れる位置に配置されているので、被印刷物がカバー体に当接したとしても、インク通過穴における被印刷物移動方向下流側の開口縁には接触しない。従って、被印刷物から発生した紙粉や被印刷物に付着していた塵埃がインク通過穴内に侵入することを防止できる。
更に、カバー体が周枠部材と蓋部材とを備えているので、ノズル載置面の前方を被っている蓋部材を上方にスライドさせてノズル配置面の前方を開くことができる。これにより、プリントヘッドのメンテナンスを行なうことができる。
本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。図1は本発明の一実施形態に係るヘッドカバー装置を備えるインクジェットプリンタの外観図、図2は前記インクジェットプリンタの一部断面を含む概略構成図である。
各図において、この実施形態に係るインクジェットプリンタは、多数のノズル9,9,9,・・・がノズル配置面5Aに縦列に配置されたプリントヘッド5を備えている。このプリントヘッド5は、コンベアC上に載せられて矢印E方向に移動するダンボール箱(被印刷物の例)Dの被印刷面(表面の例)DAにインク滴J(図7参照)を噴きつけるようになっている。更に、インクジェットプリンタは、プリントヘッド5に連結された駆動部6と、プリントヘッド5および駆動部6の全体を収容するヘッドカバー装置1とを備えている。駆動部6はインク噴射駆動源であるピエゾ素子などを搭載している。プリントヘッド5のノズル配置面5Aに設けられるノズル9の数は、要求される印字フォントの大きさに依存するものであって、例えば32〜500個程度である。プリントヘッド5は、そのインク噴き出し方向(図2中の矢印F方向)がコンベアCの搬送方向(矢印E方向)とほぼ直角の方向(矢印E方向)を向くように配置されている。
ヘッドカバー装置1は、プリントヘッド5および駆動部6を収容して密閉状に被うカバー体4と、カバー体4で被われたプリントヘッド5のノズル配置面5A前方の空間Kに空気(気体の例)を送り込む気体ポンプ14を備えている。カバー体4は、前面開口を有する矩形箱状に形成されたケーシング部2と、ケーシング部2の前面開口に封着される前面カバー部3とから成っている。
前面カバー部3は、図3〜図6に示すように、プリントヘッド5のノズル9の周囲を囲むように配置される周枠部材17と、周枠部材17に装着されて、ノズル配置面5Aの前方を開閉可能に被う蓋部材19とを備えている。周枠部材17と蓋部材19との間には、蓋部材19を背面から支持する支持部材18が介設されている。
周枠部材17は、ヘッド装着用開口38を有して矩形枠状に形成された基台部40を備えている。基台部40におけるヘッド装着用開口38の周囲には、複数の雌ネジ穴39が形成されている。また、基台部40の左右側辺部には、それぞれ左右外向きに突出した突条部36,37が形成されている。周枠部材17の背面には、背方に延在する固定用板部材16が取り付けられる。
蓋部材19は、正面視矩形状に形成されたステンレス鋼製の板体として例示される。但し、蓋部材19の材質および形状は特に限定されるものでない。蓋部材19には、ノズル9から噴き出されたインク滴Jを通過させるインク通過穴20が縦長スリット状に形成されている。蓋部材19の前面は、インク通過穴20を通って上下に沿う段差部29を境に、ダンボール箱移動方向(矢印E方向)上流側の上流面21と、ダンボール箱移動方向下流側の下流面22とに分かれている。上流面21は下流面22よりも前方(矢印F方向)に突出した面である。結果として、インク通過穴20におけるダンボール箱移動方向下流側の開口縁24は、移動方向上流側の開口縁23よりもダンボール箱Dの通過位置から遠い位置に配置される。蓋部材19前面におけるダンボール箱移動方向最上流側の角隅部は、テーパ状に切り欠かれた傾斜面部27となっている。また、蓋部材19の両側辺部はそれぞれ後方から内向きに折り曲げられた、折り曲げ部25,26となっている。折り曲げ部25の上端には、更に内向きに突出した係止突起30が形成されており、折り曲げ部26の上端にも内向きに突出した係止突起31が形成されている。この実施形態に示す蓋部材19(図5他)の横幅は、例えば55mmである。但し、本発明に係る蓋部材の横幅は55mmの寸法に限定されない。
支持部材18も、ヘッド装着用開口34を有する矩形枠状に形成され、ヘッド装着用開口34の周囲に複数のビス穴35が設けられている。支持部材18の前面は、蓋部材19の上流面21の背部を支持する上流面32と、上流面32よりも後退位置にあって、蓋部材19の下流面22の背部を支持する下流面33とに分かれている。上記した周枠部材17および支持部材18の材質および形状は特に限定されないが、ここでは例えばポリアセタールコポリマー製の成型体が例示される。
前面カバー部3の組立てにあたっては、周枠部材17前面の装着面41に支持部材18が装着され、ビス穴35,35,35,・・・を通されたビス42,42,42,・・・(図8参照)が雌ネジ穴39,39,39,・・・に螺止されることにより、支持部材18が周枠部材17に固定される。そして、周枠部材17の固定用板部材16がケーシング部2の内側面に沿って装入され、支持部材18および周枠部材17がケーシング部2の前面開口を封止する状態に配置される。そして、固定用板部材16がケーシング部2にビス止めなどされることにより、周枠部材17がケーシング部2に固定される。このとき、プリントヘッド5は周枠部材17および支持部材18のヘッド装着用開口34,38内に位置している。続いて、周枠部材17の上方に蓋部材19を手で配置し、蓋部材19の折り曲げ部25,26を周枠部材17の突条部36,37の背面にあてがい、蓋部材19を下向きにスライドさせる。そのうち、係止突起30,31が突条部36,37の上端部に当接して、蓋部材19が係止される。これにより、周枠部材17および支持部材18の前面が蓋部材19によって被われる。このとき、プリントヘッド5のノズル9,9,9,・・・は蓋部材19のインク通過穴20に対面していて、インク滴Jをインク通過穴20から噴き出し得る配置となっている。また、プリントヘッド5のノズル配置面5Aの前方、すなわち蓋部材19の背面とノズル配置面5Aとの間には、空間(前方空間の例)Kが形成される。
そして、ヘッドカバー装置1のケーシング部2は支持杆28,28を介して支柱11に固定されている。ケーシング部2には、動力線や信号線を収容した配線用チューブ10が連結されている。また、ケーシング部2には、例えばフレキシブル継ぎ手7を介して空気用配管8が接続されている。空気用配管8には流量計12、流量調整弁13、気体ポンプ14、およびフィルタ15がそれぞれ配備されている。
上記のように構成されたインクジェットプリンタのヘッドカバー装置1においては、気体ポンプ14の駆動により空気がフィルタ15から吸込まれてろ過される。ろ過された空気は流量調整弁13で減圧されて所定流量に調整され、フレキシブル継ぎ手7からカバー体4内に送り込まれる。流量計12により検出される風量は50L/分程度であり正圧である。そうして、カバー体4内の空気は、図7に示すように、駆動部6の側方を通ってプリントヘッド5の前方に回り込み、空間Kを経てインク通過穴20を緩やかに通り、カバー体4の前方へ流出する。これにより、インクジェットプリンタの周囲に漂う紙粉などの塵埃Mは、インク通過穴20からカバー体4内に侵入できないのである。従って、ノズル配置面5Aの前方の空間Kに塵埃Mが到達せず、当然に塵埃Mがノズル配置面5Aに付着することはない。その結果、ノズル9からのインク滴Jの噴射が塵埃Mによって邪魔されるといったことがないので、このインクジェットプリンタは高い印刷品位を維持することができる。
一方で、印刷に際しては、コンベアC上に載置されたダンボール箱Dが移動し、プリントヘッド5の前方を通過する。この場合、移動するダンボール箱Dの被印刷面DAとプリントヘッド5のノズル9との間の距離は、好ましい印刷品位を考慮して、例えば5mm以下と、比較的短い距離に設定されている。そして、ダンボール箱Dの被印刷面DAの目標印刷位置にノズル9,9,9,・・・からインク滴Jが噴きつけられて、所定フォントの文字や図形(例えばQRコード)が印刷される。この場合のインク滴Jの速度は例えば初速で10m/秒である。この場合、インク通過穴20から流出する空気の流速は、ダンボール箱Dに印刷された印刷品位を確認しながら、流量調整弁13を操作することにより調整されている。すなわち、インク通過穴20から噴き出される空気の流速は、インク飛行方向に影響を及ぼさない、すなわち印刷品位を損なわない速度であればよい。
そして、ノズル配置面5Aはカバー体4の蓋部材19により覆われているので、ノズル配置面5Aへのダンボール箱Dの当接を防止できることは言うまでもない。また、インク通過穴20の開口縁24が、ダンボール箱移動方向上流側の開口縁23よりもダンボール箱Dから離れる後方位置に配置されているので、たとえダンボール箱Dが蓋部材19の上流面21に摺接したとしても、ダンボール箱Dはインク通過穴20の開口縁24に当接しない。従って、ダンボール箱Dの当接により紙粉などがインク通過穴20から空間K内に入り込むといった事態を回避することができる。更に、蓋部材19前面のダンボール箱移動方向最上流側の角隅部はテーパ状に切り欠かれた傾斜面部27となっているので、蓋部材19にダンボール箱Dが衝突した場合でもダンボール箱Dに傷がつきにくい。
そして、蓋部材19は、その折り曲げ部25,26が周枠部材17の突条部36,37に上下スライド自在に装着されてノズル配置面5Aの前方を開閉可能とするので、図8に示すように、蓋部材19を上方にスライドさせることによりノズル配置面5Aの前方を開くことができる。これにより、プリントヘッド5のメンテナンスを容易に行なうことができて便利である。因みに、図8はインクジェットプリンタおよびヘッドカバー装置1を1月間使用したときの外観を示しているが、それぞれの表面には無数の塵埃M,M,M,・・・が付着している。それに対し、蓋部材19で被われていたプリントヘッド5のノズル配置面5Aには塵埃Mが付着せず、インク通過穴20近傍の蓋部材19の前面も塵埃Mの付着が極めて少なかった。また、印刷品位の低下も見られなかった。
尚、上記の実施形態では、ピエゾ素子駆動型以外のインクジェットプリンタにヘッドカバー装置を適用した例を示したが、本発明のヘッドカバー装置はそれに限定されるものでなく、ピエゾ素子駆動型以外のインクジェットプリンタに対しても適用可能である。
また、上記では、インクジェットプリンタのプリントヘッドを固定配置し被印刷物を移動させる例を示したが、被印刷物を固定配置しプリントヘッドを移動させるようにしたものや、プリントヘッドと被印刷物の双方を移動させるものにも適用できることは言うまでもない。
そして、インク通過穴20は、上記した縦長スリットの形状に限定されるものでなく、ノズルの数および配置に応じて、ノズルからのインク滴の噴出を阻害しない形状および大きさに形成すればよい。
また、カバー体4はプリントヘッド5および駆動部6の全体を収容する箱状に構成したが、それに限らず、プリントヘッドの前方空間のみを密閉状に被う形状および構造のカバー体を用いることも可能である。
また、周枠部材に対して蓋部材を開閉する態様として、上記では折り曲げ部25,26が突条部36,37を摺動するスライド式を例示したが、これに替えて、ヒンジを用いた蓋揺動式や、蓋着脱式でも構わない。
そして、カバー体内に送り込まれる気体としては作業環境や装置を損なうものでなければ特に限定されない。上記した空気以外に例えば窒素などが挙げられる。
本発明の一実施形態に係るヘッドカバー装置を備えるインクジェットプリンタの外観図である。 前記インクジェットプリンタの一部断面を含む概略構成図である。 前記ヘッドカバー装置の前面カバー部の正面分解図である。 前記ヘッドカバー装置の前面カバー部の平面分解図である。 前記前面カバー部の蓋部材の背面図である。 前記前面カバー部の平面図である。 前記インクジェットプリンタの動作説明図である。 前記ヘッドカバー装置の蓋部材を開けた状態を示す外観図である。
1 ヘッドカバー装置
2 ケーシング部
3 前面カバー部
4 カバー体
5 プリントヘッド
5A ノズル配置面
9 ノズル
14 エアポンプ
17 周枠部材
19 蓋部材
20 インク通過穴
23 開口縁
24 開口縁
D ダンボール箱(被印刷物)
DA 被印刷面(表面)
E 矢印
J インク滴
K 空間(前方空間)

Claims (1)

  1. 相対移動する被印刷物の表面にインク滴を噴きつけるノズルが縦列に複数配置されたプリントヘッドを備えるインクジェットプリンタの、プリントヘッドのノズル配置面の前方を密閉状に被うカバー体と、カバー体で被われたノズル配置面の前方空間に気体を送り込む気体ポンプとを備えていて、ノズルから噴き出されたインク滴を通過させるインク通過穴がカバー体に形成され、気体ポンプの駆動により気体を送り込んでノズル配置面の前方空間内を正圧に保持するように構成されていて、カバー体がプリントヘッド全体を収容する箱状に形成され、更にカバー体が、プリントヘッドのノズルを囲んで配備される周枠部材と、周枠部材に上下スライド自在に設けられてノズル配置面の前方を被うとともに前記インク通過穴を有する蓋部材とを備えて成り、プリントヘッドのメンテナンスの際に周枠部材に対し蓋部材が上方にスライドされることにより、ノズル配置面の前方が開かれるように構成され、インク通過穴における被印刷物移動方向下流側の開口縁が、被印刷物移動方向上流側の開口縁よりも被印刷物から離れる位置に配置されていることを特徴とするインクジェットプリンタのヘッドカバー装置。
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