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JP4867326B2 - プラズマディスプレイパネル - Google Patents
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JP4867326B2 - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Description

本発明は、表示品位が高く、かつ表示電力が小さく、放電異常の少ないプラズマディスプレイパネルに関するものである。
薄型・大型テレビに使用できるディスプレイとして、プラズマディスプレイが注目されている。プラズマディスプレイは、図5に模式図を示すように、例えば、表示面となる前面板側のガラス基板には、対をなす複数のサステイン電極とスキャン電極が、銀やクロム、アルミニウム、ニッケル等の材料で、表示領域の短辺の方向を行方向、長辺の方向を列方向としたときに、列方向を長手方向とするストライプ状に形成されている。対をなすサステイン電極とスキャン電極の中心位置が行方向のセルの中心線に相当し、隣り合うセルの中心線の中間位置が行方向のセルの境界線に相当する。行方向に隣り合うセルとセルの境界線上には、画像表示時のコントラストを維持するために、図5に示すようにブラックストライプパターンが形成されていることが一般的である。
さらにサステイン電極を被覆してガラスを主成分とする誘電体層が20〜50μm厚みで形成され、誘電体層を被覆してMgOからなる保護層が形成されている。
一方、背面板側のガラス基板には、複数のアドレス電極が、行方向を長手方向とするストライプ状に形成され、アドレス電極を被覆してガラスを主成分とする誘電体層が形成されている。前記誘電体層上に放電セルを仕切るための隔壁が形成され、隔壁と誘電体層で形成された放電空間内に蛍光体層が形成されてなる。フルカラー表示が可能なプラズマディスプレイにおいては、蛍光体層は、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色に発光するものにより構成される。列方向に隣り合う隔壁の中心線を列方向のセルの境界線とすると、R、G、Bに対応するセルがひとまとめで1画素となる。前面板側のガラス基板のサステイン電極と背面板側のアドレス電極が互いに直交するように、前面板と背面板が封着され、それらの基板の間隙内にヘリウム、ネオン、キセノンなどから構成される希ガスが封入されプラズマディスプレイが形成される。プラズマディスプレイは複数の画素を有し、画像の表示が可能になる。
プラズマディスプレイにおいて表示を行う際、選択されたセルにおいて、発光していない状態からサステイン電極とアドレス電極との間に放電開始電圧以上の電圧を印加すると電離によって生じた陽イオンや電子は、画素セルが容量性負荷であるために放電空間内を反対極性の電極へと向けて移動してMgO層の内壁に帯電し、内壁の電荷はMgO層の抵抗が高いために減衰せずに壁電荷として残留する。
次に、スキャン電極とサステイン電極の間に放電維持電圧を印加する。壁電荷のあるところでは、放電開始電圧より低い電圧でも放電することができる。放電により放電空間内のキセノンガスが励起され、波長147nmの紫外線が発生し、紫外線が蛍光体を励起することにより、発光表示が可能になる。
このようなプラズマディスプレイにおいては、基板上に形成するアドレス電極パターンは、通常、均一な太さの帯状電極であるが、近年、放電効率を向上させるために帯状電極の一部を太帯状にした電極パターンが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。アドレス電極に太帯状パターンを形成すると、アドレス電極の総面積が大きくなるために無効電力が大きくなり、消費電力が増大してしまうことから、不灯などの放電異常が発生しやすい部分のみに大きな太帯状パターンを形成し、それ以外の部分は、太帯状パターンを形成しないか、もしくはパターンの大きさを出来るだけ小さくするなどの工夫がなされている。しかし、この方法だと、太帯状パターンの大きさが変わる部分で、パネルの発光輝度が急激に変化し表示品位を落としたり、アドレス電極を形成する製造工程で、アドレス電極の欠陥検査を行った場合、パターンの大きさが変わる部分を欠陥として誤検出してしまうという問題があった。
特開2001−126629号公報 特開2005−85754号公報
本発明が解決しようとする課題は、プラズマディスプレイの輝度が位置によって急激に変化するためにディスプレイの表示品位が悪くなったり、部材の製造工程で検査の際、誤検出が多発し生産効率を落としたりすることもなく、表示電力が小さく、放電異常の少ないプラズマディスプレイパネルを提供することにある。
すなわち、本発明は、基板上に複数のアドレス電極、該アドレス電極を覆う誘電体層、および該誘電体層上に少なくとも前記アドレス電極間に存在し、放電空間を少なくとも単位ごとに区画する複数の隔壁とを有する背面板と、基板上に前記アドレス電極とは実質的に直交する方向に設けられた複数のサステイン電極とスキャン電極の対、該サステイン電極とスキャン電極の対を覆う誘電体層、ならびに該誘電体層上に存在する保護層を有する前面板、を有するプラズマディスプレイパネルであって、各セル内におけるアドレス電極の幅の最大値をセル内最大電極幅としたときに、それぞれのアドレス電極においては異なる2種類以上のセル内最大電極幅が存在し、行方向に隣接するセルにおけるセル内最大電極幅の差が、表示領域内で全て10μm以下であることを特徴とするプラズマディスプレイパネルを要旨とするものである。
本発明によれば、プラズマディスプレイの輝度が位置によって急激に変化し、ディスプレイの表示品位を落としたり、部材の製造工程で検査の際誤検出が多発し、生産効率を落としたりすることもなく、表示電力が少なく異常放電の少ないプラズマディスプレイを得ることが出来るプラズマディスプレイパネルを提供することができる。
以下、本発明のプラズマディスプレイパネルの構成と、本発明のプラズマディスプレイパネルに用いられる背面板の構成および製造方法について説明する。
本発明において、セルとは、背面板が後述の補助隔壁を有する場合は隔壁と補助隔壁の中心線で囲まれた領域を言う。
また、背面板が後述の補助隔壁を有しない場合は、対をなすサステイン電極とスキャン電極の中心位置セルの中心線に相当し、隣り合うセルの中心線の中間位置がアドレス電極の長手方向のセルの境界線に相当し、隔壁の中心線がアドレス電極の長手方向に直交する方向のセルの境界線に相当し、これら境界線で囲まれた領域を指す。
前面板側のガラス基板には、対をなす複数のサステイン電極とスキャン電極が、銀やクロム、アルミニウム、ニッケル等の材料で、表示領域の短辺の方向を行方向、長辺の方向を列方向としたときに、列方向を長手方向とするストライプ状に形成されている。図1に模式図を示すように対をなすサステイン電極とスキャン電極の中心位置を行方向のセルの中心線とし、隣り合うセルの中心線の中間位置を行方向のセルの境界線とすると、行方向に隣り合うセルとセルの境界線上には、画像表示時のコントラストを維持するためにブラックストライプパターンが形成されていてもよい。
さらにサステイン電極を被覆してガラスを主成分とする誘電体層が20〜50μm厚みで形成され、誘電体層を被覆してMgO層が形成されている。一方、背面板側のガラス基板には、複数のアドレス電極が、行方向を長手方向とする直線状に形成され、アドレス電極を被覆してガラスを主成分とする誘電体層が形成されている。前記誘電体層上にセルを仕切るための隔壁が形成され、隔壁と誘電体層で形成された放電空間内に蛍光体層が形成されてなる。フルカラー表示が可能なプラズマディスプレイにおいては、蛍光体層は、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色に発光するものにより構成される。図1に模式図を示すように列方向に隣り合う隔壁の中心線を列方向のセルの境界線とすると、R、G、Bに対応する3セルがひとまとめで1画素となる。
次に、本発明のプラズマディスプレイパネルに用いられる背面板の構成および製造方法について説明する。本発明のプラズマディスプレイパネルに使用するプラズマディスプレイ用背面板の基板としては、ソーダガラスなどを用いることができ、具体的にはプラズマディスプレイ用の耐熱ガラスである旭硝子(株)製のPD200や日本電気硝子(株)製のPP8などが挙げられる。
基板上には、銀やアルミニウム、クロム、ニッケルなどの金属によりアドレス電極が形成される。形成する方法としては、これらの金属の粉末と有機バインダーを主成分とする金属ペーストをスクリーン印刷でパターン印刷し、400〜600℃に加熱・焼成して金属パターンを形成する方法や、ガラス基板上にクロムやアルミニウム等の金属をスパッタリングした後にレジストを塗布し、レジストをパターン露光・現像した後にエッチングにより不要な部分の金属を取り除くエッチング法などがある。なかでも、金属粉末と感光性有機成分を含む感光性金属ペーストを塗布した後に、フォトマスクを用いてパターン露光後、不要な部分を現像工程で溶解除去し、さらに400〜600℃に加熱・焼成して金属パターンを形成する感光性ペースト法が、製造工程が簡便であるために歩留まりよくアドレス電極を形成できることから好ましい。
アドレス電極はセルに応じたピッチで形成される。通常のプラズマディスプレイでは100〜500μm、高精細プラズマディスプレイにおいては100〜400μmのピッチで形成するのが好ましい。
電極厚みは1〜10μmが好ましく、1.5〜8μmがより好ましい。電極厚みが薄すぎると抵抗値が大きくなり正確な駆動が困難となる傾向にあり、厚すぎると材料が多く必要とされ、コスト的に不利な傾向にある。
本発明のプラズマディスプレイパネルにおいては、図2に示すように、各セル内におけるアドレス電極幅の最大値をセル内最大電極幅と定義すると、表示領域内でセル内最大電極幅最大値は好ましくは50〜200μm、より好ましくは80〜180μmであることが好ましい。アドレス電極幅の最大値セル内最大電極幅が細すぎるとセル内に電荷を蓄積する効果が小さくなり、正常な放電が困難となる傾向にあり、太すぎると無効電力が大きくなり、消費電力が増大してしまう傾向にある。また、本発明のプラズマディスプレイパネルにおいては、表示領域内で各アドレス電極が行方向に異なる2以上のセル内最大電極幅を有する必要がある。ここで、異なる2以上のセル内電極幅を有するとは、各アドレス電極の表示領域内のセル内最大電極幅の最大値と最小値との差が10μm以上であることを指す。不灯などの放電異常が発生しやすい部分でのみセル内最大電極幅を太くし、その他の部分で細く形成することで放電異常抑制と消費電力の増大抑制を両立させることが出来る。各アドレス電極のセル内最大電極幅の最大値と最小値との差が10μmより小さい場合、不灯などの放電異常が発生するという問題が発生するか、異常放電を抑制するためにアドレス電極幅を太くすると、消費電力が増大してしまうという問題が生じる。
表示領域内で全ての行方向に隣接するセルにおけるセル内最大電極幅の差が10μm以下であることが必要であり、より好ましくは7μm以下である。行方向に隣接するセルにおけるセル内最大電極幅の差が10μmを越えると、セル内最大電極幅が変化する場所でパネルの発光輝度が急激に変化し、表示品位が低くなってしまうという問題を生じる。
また、全てのアドレス電極において、行方向に連続する10セルのセル内最大電極幅の最大値と最小値の差が50μm以下であることが好ましい。行方向に連続する10セルのセル内最大電極幅の最大値と最小値の差が大きすぎると、アドレス電極幅の最大値が変化する場所でパネルの発光輝度が急激に変化し、表示品位が低くなってしまったり、アドレス電極を形成する製造工程で欠陥検査を行った場合、欠陥として誤検出してしまい、生産効率を落としてしまう傾向がある。なお、ある行方向に隣接するセルにおけるセル内最大電極幅の差が0μmである部分があってもよいし、行方向に連続するある10セルのセル内最大電極幅の最大値と最小値の差が0μmとなる部分があってもよい。
列方向中央部のアドレス電極の表示領域内の行方向のいずれかの端部におけるセル内最大電極幅は、該アドレス電極の行方向中央部のセルにおけるセル内最大電極幅よりも大きいことが好ましい。つまり、表示領域の行方向端部付近で不灯などの放電異常が発生しやすいために、この部分でアドレス電極を太く形成し、放電異常の発生しにくい表示領域中央部では消費電力の増大を抑制するために細く形成することが好ましい。
表示領域内でセル内最大電極幅の最大値と最小値との差は11〜150μmであることが好ましく、より好ましくは11〜100μmである。差が小さすぎると放電異常抑制効果が十分でなく、差が大きすぎると消費電力が増大してしまう傾向がある。
アドレス電極は表示領域内のセルで、細帯状電極の一部を太帯状に形成した形状であ留ことが好ましい。一部を太帯状に形成することで不灯などの放電異常を抑制することができ、また細帯状の部分を残すことで無駄に無効電力を上げ、消費電力を増大させてしまうことを抑制することができる。
セル内でアドレス電極幅の最小値をセル内最小電極幅とすると、表示領域内で、同一セル内のセル内最大電極幅とセル内最小電極幅との差の最大値は30〜150μmであることが好ましく、より好ましくは40〜120μmである。セル内最大電極幅とセル内最小電極幅の差の最大値が小さすぎると放電異常抑制効果が十分でなく、差の最大値が大きすぎると消費電力が増大してしまう傾向がある。
前記アドレス電極を被覆して、誘電体層が形成される。誘電体層はガラス粉末と有機バインダーを主成分とするガラスペーストをアドレス電極を覆う形で塗布した後に、400〜600℃で焼成することにより形成することができる。誘電体層に用いるガラスペーストには、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化リンの少なくとも1種類以上を含有し、これらを合計で10〜80重量%含有する低融点ガラス粉末を好ましく用いることができる。該配合物を10重量%以上とすることで、600℃以下での焼成が容易になり、80重量%以下とすることで、結晶化を防ぎ透過率の低下を防止する。
これらの低融点ガラス粉末と有機バインダーと混練してペーストを作成する。用いる有機バインダーとしては、エチルセルロース、メチルセルロース等に代表されるセルロース系化合物、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソブチルアクリレート等のアクリル系化合物等を用いることができる。また、ガラスペースト中に、溶媒、可塑剤等の添加剤を加えても良い。溶媒としては、テルピネオール、ブチロラクトン、トルエン、メチルセルソルブ等の汎用溶媒を用いることができる。また、可塑剤としてはジブチルフタレート、ジエチルフタレート等を用いることができる。低融点ガラス粉末以外に軟化温度が高く焼成時に軟化しないフィラー成分を添加することにより、反射率が高く、輝度の高いPDPを得ることができる。フィラーとしては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等が好ましく、粒子径0.05〜3μmの酸化チタンを用いることが特に好ましい。フィラーの含有量はガラス粉末:フィラーの質量比で、1:1〜10:1が好ましい。フィラーの含有量をガラス粉末含有量の10分の1以上とすることで、輝度向上の実効を得ることができる。また、ガラス粉末の含有量と同量以下とすることで、焼結性を保つことができる。
また、誘電体層に用いるガラスペーストに導電性微粒子を添加することにより駆動時の信頼性の高いプラズマディスプレイを作成することができる。導電性微粒子は、ニッケル、クロムなどの金属粉末が好ましく、体積平均粒子径は1〜10μmであることが好ましい。1μm以上とすることで十分な効果を発揮でき、10μm以下とすることで誘電体上の凹凸を抑えることができ、誘電体層上での後述の隔壁の形成を容易にすることができる。これらの導電性微粒子が誘電体層に含まれる含有量としては、0.1〜10質量%が好ましい。0.1質量%以上とすることで導電性を得ることができ、10質量%以下とすることで、横方向の隣り合うアドレス電極間でのショートを防ぐことができる。誘電体層の厚みは好ましくは3〜30μm、より好ましくは3〜15μmである。誘電体層の厚みが薄すぎるとピンホールが多発する傾向にあり、厚すぎると放電電圧が高くなり、消費電力が大きくなる傾向にある。
本発明のプラズマディスプレイ用部材は誘電体層上に、列方向の画素を仕切る隔壁が形成される。また、行方向の画素を仕切るように隔壁と垂直方向に補助隔壁が形成されてもよい。
隔壁および補助隔壁は低融点ガラスを主成分とすることが好ましい。本発明でいう主成分とは、隔壁を構成する全成分のうち70重量%以上、好ましくは80重量%以上を構成する成分のことをいう。
補助隔壁が形成される場合、隔壁および補助隔壁はそれぞれが直交する形で形成される。補助隔壁を形成することにより、電圧を印加した際に、縦方向に隣接した画素への電荷の抜けを抑制することができ、前面板の発光に寄与するサステイン電極間距離(メインギャップ)を広くすることができる。メインギャップを広くすることによって、紫外線が効率よく蛍光面に作用するため輝度を高めることが可能である。
隔壁及び補助隔壁の断面形状は台形や矩形とすることができる。隔壁の頂部幅は25〜80μmであることが好ましく、30〜75μmであることがより好ましい。隔壁の頂部幅が25μm未満では、強度が低くなり、前面板との封着時に隔壁が倒れる等の問題が生じやすくなる。また80μmを超えると、蛍光体層の形成面積が小さくなるため輝度が低くなる傾向にある。なお、隔壁の底部幅は頂部幅の1〜2.3倍であることが好ましく、1.1〜2倍であることがより好ましい。
隔壁の高さは80〜180μmとすることが好ましく、90〜150μmであることがより好ましい。80μm以上とすることで蛍光体とスキャン電極が近づきすぎるのを防ぎ、放電による蛍光体の劣化を防ぐことができる。また、180μm以下とすることで、スキャン電極での放電と蛍光体の距離を近づけ、充分な輝度を得ることができる。
隔壁の高さは補助隔壁の高さより高いことが好ましく、隔壁の高さと補助隔壁の高さの差が2〜40μm、さらには3〜30μmであることがより好ましい。隔壁の高さと補助隔壁の高さの差が2μm未満であると、パネル封着・排気の際、前面板、背面板、隔壁および補助隔壁に囲まれたセル内に残存するガス成分の排気経路が狭くなるために、不純ガスが残存しやすくなり、その結果パネル特性に悪影響を及ぼす場合がある。また、40μmを超えると電圧印加によりセル内に蓄積した電荷が、縦方向に隣接するセルに抜けやすくなり、補助隔壁としての機能を果たさなくなる傾向にある。
補助隔壁を形成する位置とピッチは、前面板と合わせてプラズマディスプレイとした際に画素を区切る位置に形成することが、ガス放電と蛍光体層の発光の効率の点から好ましい。
次に、本発明における隔壁および補助隔壁の形成方法について説明する。隔壁および補助隔壁は、基板上に絶縁性の無機成分と有機成分からなるペーストを用いて、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、感光性ペースト法(フォトリソグラフィー法)、金型転写法、リフトオフ法等公知の技術によりパターンを形成し、焼成することで形成されるが、高度な形状制御、均一性が得られるという理由から、中でも感光性ペーストを基板上に塗布、乾燥し感光性ペースト膜を形成し、フォトマスクを介して露光・現像するいわゆる感光性ペースト法(フォトリソグラフィー法)が本発明では好ましく適用される。
以下に本発明で好ましく適用する感光性ペースト法による隔壁形成について、詳述する。
本発明で用いる感光性ペーストは、無機微粒子と感光性有機成分を主成分とし、必要に応じて光重合開始剤、光吸収剤、増感剤、有機溶媒、増感助剤、重合禁止剤を含有する。
感光性ペーストの無機微粒子としては、ガラス、セラミック(アルミナ、コーディライトなど)などを用いることができる。特に、ケイ素酸化物、ホウ素酸化物、または、アルミニウム酸化物を必須成分とするガラスやセラミックスが好ましい。
無機微粒子の粒子径は、作製しようとする隔壁パターンの形状を考慮して選ばれるが、体積平均粒子径が、1〜10μmであることが好ましく、より好ましくは、1〜5μmである。体積平均粒子径を10μm以下とすることで、表面凸凹が生じるのを防ぐことができる。また、1μm以上とすることで、ペーストの粘度調整を容易にすることができる。さらに、比表面積0.2〜3m/gのガラス微粒子を用いることが、パターン形成において特に好ましい。
隔壁および補助隔壁は、好ましくは熱軟化点の低いガラス基板上にパターン形成されるため、無機微粒子として、熱軟化温度が350〜600℃の低融点ガラス微粒子を60質量%以上含む無機微粒子を用いることが好ましい。また、熱軟化温度が600℃以上の高融点ガラス微粒子やセラミック微粒子からなるフィラー成分を添加することによって、焼成時の収縮率を抑制することができるが、その量は、無機微粒子の合計量に対して40質量%以下が好ましい。低融点ガラス微粒子としては、焼成時にガラス基板にそりを生じさせないためには線膨脹係数が50×10−7−1〜90×10−7−1、さらには、60×10−7−1〜90×10−7−1の低融点ガラス微粒子を用いることが好ましい。
低融点ガラス微粒子としては、ケイ素および/またはホウ素の酸化物を含有したガラスが好ましく用いられる。
酸化ケイ素は、3〜60質量%の範囲で配合されていることが好ましい。3質量%以上とすることで、ガラス層の緻密性、強度や安定性が向上し、また、熱膨脹係数を所望の範囲内とし、ガラス基板との熱膨張係数の差によるそり発生の問題を防ぐことができる。また、60質量%以下にすることによって、熱軟化点が低くなり、ガラス基板への焼き付けが可能になるなどの利点がある。
酸化ホウ素は、5〜50質量%の範囲で配合することによって、電気絶縁性、強度、熱膨脹係数、絶縁層の緻密性などの電気、機械および熱的特性を向上することができる。50質量%以下とすることでガラスの安定性を保つことができる。
さらに、酸化ビスマス、酸化鉛、酸化亜鉛のうちの少なくとも1種類を合計で5〜50質量%含有させることによって、ガラス基板上にパターン加工するのに適した温度特性を有するガラスペーストを得ることができる。特に、酸化ビスマスを5〜50質量%含有するガラス微粒子を用いると、ペーストのポットライフが長いなどの利点が得られる。ビスマス系ガラス微粒子としては、次の組成を含むガラス粉末を用いることが好ましい。
酸化ビスマス:10〜40質量%
酸化ケイ素:3〜50質量%
酸化ホウ素:10〜40質量%
酸化バリウム:8〜20質量%
酸化アルミニウム:10〜30質量%
また、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムのうち、少なくとも1種類を3〜20質量%含むガラス微粒子を用いてもよい。アルカリ金属酸化物の添加量は、20質量%以下、好ましくは、15質量%以下にすることによって、ペーストの安定性を向上することができる。上記3種のアルカリ金属酸化物の内、酸化リチウムがペーストの安定性の点で、特に好ましい。リチウム系ガラス微粒子としては、例えば次に示す組成を含むガラス粉末を用いることが好ましい。
酸化リチウム:2〜15質量%
酸化ケイ素:15〜50質量%
酸化ホウ素:15〜40質量%
酸化バリウム:2〜15質量%
酸化アルミニウム:6〜25質量%
また、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛のような金属酸化物と酸化リチウム,酸化ナトリウム、酸化カリウムのようなアルカリ金属酸化物の両方を含有するガラス微粒子を用いれば、より低いアルカリ含有量で、熱軟化温度や線膨脹係数を容易にコントロールすることができる。
また、ガラス微粒子中に、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなど、特に、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化亜鉛を添加することにより、加工性を改良することができるが、熱軟化点、熱膨脹係数の点からは、その含有量は、40質量%以下が好ましく、より好ましくは25質量%以下である。
感光性有機成分としては、感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポリマーのうちの少なくとも1種類を含有することが好ましい。
感光性モノマーとしては、炭素−炭素不飽和結合を含有する化合物で、その具体的な例として、単官能および多官能性の(メタ)アクリレート類、ビニル系化合物類、アリル系化合物類などのアクリル系モノマーを用いることが好ましい。これらは1種または2種以上使用することができる。
感光性オリゴマー、感光性ポリマーとしては、炭素−炭素2重結合を有するモノマーのうちの少なくとも1種類を重合して得られるオリゴマーやポリマーを用いることができる。好ましくは上記アクリル系モノマーのうち少なくとも1種類を重合して得られるオリゴマーやポリマーを用いることができる。重合する際に、前記モノマーの含有率が、10質量%以上、さらに好ましくは35質量%以上になるように、他の感光性のモノマーと共重合することができる。ポリマーやオリゴマーに不飽和カルボン酸などの不飽和酸を共重合することによって、感光後の現像性を向上することができる。不飽和カルボン酸の具体的な例として、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、または、これらの酸無水物などが挙げられる。こうして得られた側鎖にカルボキシル基などの酸性基を有するポリマ、もしくは、オリゴマーの酸価(AV)は、50〜180の範囲が好ましく、70〜140の範囲がより好ましい。以上に示したポリマーもしくはオリゴマーに対して、光反応性基を側鎖または分子末端に付加させることによって、感光性をもつ感光性ポリマや感光性オリゴマーとして用いることができる。好ましい光反応性基は、エチレン性不飽和基を有するものである。エチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などが挙げられる。
光重合開始剤の具体的な例として、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,3−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノンなどが挙げられる。これらを1種または2種以上使用することができる。光重合開始剤は、感光性成分に対し、好ましくは0.05〜10質量%の範囲で添加され、より好ましくは、0.1〜5質量%の範囲で添加される。重合開始剤の量が少な過ぎると、光感度が低下する傾向にあり、光重合開始剤の量が多すぎると、露光部の残存率が小さくなり過ぎる傾向にある。
光吸収剤を添加することも有効である。紫外光や可視光の吸収効果が高い化合物を添加することによって、高アスペクト比、高精細、高解像度が得られる。光吸収剤としては、有機系染料からなるものが好ましく用いられる、具体的には、アゾ系染料、アミノケトン系染料、キサンテン系染料、キノリン系染料、アントラキノン系染料、ベンゾフェノン系染料、ジフェニルシアノアクリレート系染料、トリアジン系染料、p−アミノ安息香酸系染料などが使用できる。有機系染料は、焼成後の絶縁膜中に残存しないので、光吸収剤による絶縁膜特性の低下を少なくできるので好ましい。これらの中でも、アゾ系およびベンゾフェノン系染料が好ましい。有機染料の添加量は、0.05〜5質量%が好ましく、より好ましくは、0.05〜1質量%である。添加量が前記範囲より少ないと、光吸収剤の添加効果が減少する傾向にあり、前記範囲より多いと、焼成後の絶縁膜特性が低下する傾向にある。
増感剤は、感度を向上させるために添加される。増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノンなどが挙げられる。これらを1種または2種以上使用することができる。増感剤を感光性ペーストに添加する場合、その添加量は、感光性成分に対して通常0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜10質量%である。増感剤の量が前記範囲より少ないと光感度を向上させる効果が発揮されない傾向にあり、増感剤の量が前記範囲より多いと、露光部の残存率が小さくなる傾向にある。
有機溶媒としては、例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチルラクトン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸などやこれらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
感光性ペーストは、通常、上記の無機微粒子や有機成分を所定の組成になるように調合した後、3本ローラーや混練機で均質に混合分散し作製する。次いで感光性ペーストの塗布、乾燥、露光、現像等を行う。
これらの一連の形成工程において、感光性ペーストを塗布する方法としては、スクリーン印刷法、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、ブレードコーターなどを用いることができる。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペーストの粘度を選ぶことによって調整できる。
また、塗布後の乾燥は、通風オーブン、ホットプレート、IR炉などを用いることができる。
露光で使用される活性光源は、例えば、可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、レーザ光などが挙げられる。これらの中で紫外線が最も好ましく、その光源として、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用できる。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は、塗布厚みによって異なるが、1〜100mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いて0.1〜10分間露光を行う。
ここで、フォトマスクと感光性ペーストの塗布膜表面との距離(以下ギャップ量という)は50〜500μm、さらには70〜400μmに調整することが好ましい。ギャップ量を50μm以上、さらに好ましくは70μm以上とすることにより、感光性ペースト塗布膜とフォトマスクの接触を防ぎ、双方の破壊や汚染を防ぐことができる。また500μm以下、さらに好ましくは400μm以下とすることにより、シャープなパターニングが可能となる。
現像は、露光部分と非露光部分の現像液に対する溶解度差を利用して、現像を行う。現像は、浸漬法やスプレー法、ブラシ法等で行うことができる。
現像液は、感光性ペースト中の溶解させたい有機成分、すなわち、ネガ型感光性ペーストの場合は露光前の感光性有機成分が、ポジ型感光性ペーストの場合は露光後の有機成分が溶解可能である溶液を用いる。感光性ペースト中にカルボキシル基などの酸性基をもつ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液などの無機アルカリ水溶液を使用することもできるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。有機アルカリとしては、一般的なアミン化合物を用いることができる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は、通常、0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。アルカリ濃度が低過ぎれば可溶部が除去されない傾向にあり、アルカリ濃度が高過ぎれば、パターン部を剥離したり、また、非可溶部を腐食させる傾向にある。また、現像時の現像温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。
次に、現像により得られた隔壁・補助隔壁のパターンは焼成炉にて焼成される。焼成雰囲気や温度は、ペーストや基板の種類によって異なるが、空気中、窒素、水素などの雰囲気中で焼成する。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やローラーハース式の連続型焼成炉を用いることができる。焼成温度は、400〜800℃で行うと良い。ガラス基板上に直接隔壁を形成する場合は、450〜620℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行うと良い。
次いで所定のアドレス電極と平行方向に形成された隔壁間に、赤(R)、緑(G)、青(B)各色に発光する蛍光体層を形成する。蛍光体層は、蛍光体粉末、有機バインダーおよび有機溶媒を主成分とする蛍光体ペーストを所定の隔壁間に塗着させ、乾燥し、必要に応じて焼成することにより形成することができる。
蛍光体ペーストを所定の隔壁間に塗着させる方法としては、スクリーン印刷版を用いてパターン印刷するスクリーン印刷法、吐出ノズルの先端から蛍光体ペーストをパターン吐出するディスペンサー法、また、蛍光体ペーストに前述の感光性有機成分を用いた感光性ペースト法により各色の蛍光体ペーストを所定の場所に塗着させることができるが、コストの理由からスクリーン印刷法、ディスペンサー法が本発明では好ましく適用される。
赤色蛍光体層の厚みをTr(μm)、緑色蛍光体層の厚みをTg(μm)、および青色蛍光体層の厚みをTb(μm)としたとき、式(2)および(3)を満たすことが好ましい。
10≦Tr≦Tb≦50 (2)、
10≦Tg≦Tb≦50 (3)
つまり、発光輝度の低い青色について、厚みを緑色、赤色よりも厚くすることにより、より色バランスに優れた(色温度の高い)プラズマディスプレイを作製できる。蛍光体層の厚みとしては、10μm以上とすることで充分な輝度を得ることができる。また、50μm以下とすることで放電空間を広くとり高い輝度を得ることができる。この場合の蛍光体層の厚みは、隣り合う隔壁の中間点での焼成後の厚みとして測定する。つまり、放電空間(隔壁、補助隔壁によって囲まれた画素セル内)の底部に形成された蛍光体層の厚みとして測定する。
塗着させた蛍光体層を必要に応じて、400〜550℃で焼成することにより、本発明のプラズマディスプレイ用背面板を作製することができる。
このプラズマディスプレイ用背面板を用いて、前面板と封着後、前背面の基板間隔に形成された空間に、ヘリウム、ネオン、キセノンなどから構成される放電ガスを封入後、駆動回路を装着してプラズマディスプレイを作製できる。前面板は、基板上に所定のパターンで透明電極、バス電極、誘電体、保護膜(MgO)を形成した部材である。背面板上に形成されたRGB各色蛍光体層に一致する部分にカラーフィルター層を形成しても良い。また、コントラストを向上するために、ブラックストライプを形成しても良い。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
評価方法について説明する。
<欠陥検査評価>
アドレス電極を形成した基板を画像検査機(ブイ・テクノロジー社製、Neptune9000)を用いて欠陥検査を行った。欠陥の誤検出のなかったものを◎、誤検出が発生したものを×とした。
<表示ムラ評価>
作製した前面板と背面板を封着ガラスを用いて封着して、Xe12%含有のNeガスを内部ガス圧66500Paになるように封入した。さらに、駆動回路を実装してプラズマディスプレイパネルを作製した。得られたプラズマディスプレイパネルのスキャン電極、サステイン電極、アドレス電極に、スキャン電圧120V、サステイン電圧180V、データ電圧70Vをそれぞれ印加して全面白色の静止画を点灯させ、輝度ばらつきを輝度測定装置(大塚電子社製 MCPD-7000)により測定した。以下の評価基準により表示ムラを評価した。
面内の輝度ばらつきが±5%より小さい:◎
面内の輝度ばらつきが±5〜±10%:○
面内の輝度ばらつきが±10%より大きい:×
<消費電力評価>
表示ムラ評価に用いたプラズマディスプレイパネルに、スキャン電圧120V、サステイン電圧180V、データ電圧70Vをそれぞれ印加して全面白色の静止画を点灯させ、消費電力を測定し、実施例1のプラズマディスプレイパネルの消費電力を1として相対比較を行った。
<放電異常評価>
表示ムラ評価に用いたプラズマディスプレイパネルに、スキャン電圧120V、サステイン電圧170V、データ電圧60Vをそれぞれ印加して全面白色の静止画を点灯させ、不灯セルの数を数えた。以下の評価基準により放電異常を評価した。
不灯セル0個:◎
不灯セル1〜3個:○
不灯セル4個以上:×
(実施例1〜4、比較例1〜3)
42インチサイズのAC(交流)型プラズマディスプレイパネルを作製し、評価を実施した。作製方法を順に説明する。
(実施例1)
ガラス基板として、590×964×2.8mmの42インチサイズのPD−200(旭硝子(株)製)を使用した。この基板上に、アドレス電極として、平均粒径2.0μmの銀粉末を70重量部、Bi/SiO/Al/B=69/24/4/3(質量%)からなり、平均粒径2.2μmのガラス粉末2重量部、アクリル酸、メチルメタクリレート、スチレンの共重合ポリマー8重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート7重量部、ベンゾフェノン3重量部、ブチルカルビトールアクリレート7重量部、ベンジルアルコール3重量部からなる感光性銀ペーストをスクリーン印刷機を用いて10μmの厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて120℃、10分の乾燥を行い塗布膜を形成した。形成塗布膜に対し、所定のパターンを有するフォトマスクとのギャップを150μmとり、露光を露光量500mJで実施した。上記のようにして形成した露光済み基板を0.5質量%のエタノールアミン水溶液で現像し、アドレス電極パターンを形成した。アドレス電極は以下の値を満足するように形成した。模式図を図3、4に示す。
ピッチ:240μm
A部
行方向セル数:650
セル内最大電極幅:90μm
セル内最小電極幅:70μm
B部
行方向セル数:29
セル内最大電極幅:93〜180μm(最もA部に近いセルで93μm、C部方向に向けて3μmずつ太く、最もC部に近いセルで180μmとした。)
セル内最小電極幅:70μm
C部
行方向セル数:30
セル内最大電極幅:180μm
セル内最小電極幅:70μm
作製したアドレス電極基板を画像検査機(ブイ・テクノロジー社製、Neptune9000)を用いて欠陥検査を行った。
この基板に、Bi/SiO/Al/ZnO/B=78/14/3/3/2(質量%)からなり、体積平均粒子径2μmの低融点ガラス微粒子を60重量部、平均粒子径0.3μmの酸化チタン粉末を10重量部、エチルセルロース15重量部、テルピネオール15重量部からなる誘電体ペーストを塗布した後、580℃で焼成して、厚み10μmの誘電体層を形成した。
隔壁形成用の感光性ペーストは以下の組成のものを用いた。
下記成分を配合、分散して用いた。
ガラス粉末:Bi/SiO/Al/ZnO/B=82/5/3/5/3/2(質量%)からなり、平均粒径2μmのガラス粉末 67重量部
フィラー:平均粒径0.2μmの酸化チタン 3重量部
ポリマー:”サイクロマー”P(ACA250、ダイセル化学工業社製) 10重量部
有機溶剤(1):ベンジルアルコール 4重量部
有機溶剤(2):ブチルカルビトールアセテート 3重量部
モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 8重量部
光重合開始剤:ベンゾフェノン 3重量部
酸化防止剤:1,6−ヘキサンジオール−ビス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート] 1重量部
有機染料:ベージックブルー26 0.01重量部
チキソトロピー付与剤:N,N’−12−ヒドロキシステアリン酸ブチレンジアミン:0.5重量部
界面活性剤:ポリオキシエチレンセチルエーテル:0.49重量部。
隔壁形成用感光性ペーストをダイコーターを用いて250μmの厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、40分の乾燥を行い塗布膜を形成した。さらに、隔壁形成用感光性ペーストをダイコーターを用いて50μmの厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、30分の乾燥を行い塗布膜を形成した。形成塗布膜に対し、形成塗布膜に対し、所定のフォトマスクとのギャップを150μmとり、隔壁および補助隔壁の露光を露光量300mJで実施した。隔壁の幅は50μm、ピッチは240μm、補助隔壁の幅は50μm、ピッチは700μmとした。
上記のようにして形成した露光済み基板を0.5質量%のエタノールアミン水溶液で現像し、隔壁パターンを形成した。パターン形成終了済み基板を560℃で15分間焼成を行った。
形成された隔壁に各色蛍光体ペーストをスクリーン印刷法を用いて塗布、焼成(500℃、30分)して隔壁の側面および底部に蛍光体層を形成した。
次に、前面板を以下の工程によって作製した。まず、ガラス基板として590×964×2.8mmの42インチサイズのPD−200(旭硝子(株)製)を用い、このガラス基板上にITOをスパッタ法で形成後、レジスト塗布し、露光・現像処理、エッチング処理によって厚み0.1μm、線幅200μmの透明電極を形成した。また、黒色銀粉末からなる感光性銀ペーストを用いてフォトリソグラフィー法により、焼成後厚み5μmのバス電極を形成した。電極はピッチ375μm、線幅100μmのものを作製した。
次に、酸化鉛を75質量%含有する低融点ガラスの粉末を70重量部、エチルセルロース20重量部、テルピネオール10重量部を混練して得られたガラスペーストをスクリーン印刷により、表示部分のバス電極が覆われるように50μmの厚みで塗布した後に、570℃15分間の焼成を行って前面誘電体を形成した。
誘電体を形成した基板上に電子ビーム蒸着により保護膜として、厚み0.5μmの酸化マグネシウム層を形成して前面板を作製した。
得られた前面ガラス基板を、前記の背面ガラス基板と貼り合わせ封着した後、放電用ガスを封入し、駆動回路を接合してプラズマディスプレイを作製した。
(実施例2)
実施例1と同様にしてプラズマディスプレイパネルを作製した。ただし、アドレス電極は以下の通りに形成した。
ピッチ:240μm
A部
行方向セル数:680
セル内最大電極幅:90μm
セル内最小電極幅:70μm
B部
行方向セル数:14
セル内最大電極幅:96〜174μm(もっともA部に近いセルで96μm、C部方向に向けて6μmずつ太く、もっともC部に近いセルで174μm)
セル内最小電極幅:70μm
C部
行方向セル数:30
セル内最大電極幅:180μm
セル内最小電極幅:70μm
(実施例3)
実施例1と同様にしてプラズマディスプレイパネルを作製した。ただし、アドレス電極は以下の通りに形成した。
ピッチ:240μm
A部
行方向セル数:700
セル内最大電極幅:75μm
セル内最小電極幅:70μm
B部
行方向セル数:4
セル内最大電極幅:78〜87μm(もっともA部に近いセルで78μm、C部方向に向けて3μmずつ太く、もっともC部に近いセルで87μm)
セル内最小電極幅:70μm
C部
行方向セル数:30
セル内最大電極幅:90μm
セル内最小電極幅:70μm
(実施例4)
実施例1と同様にしてプラズマディスプレイパネルを作製した。ただし、アドレス電極は以下の通りに形成した。
ピッチ:240μm
A部
行方向セル数:608
セル内最大電極幅:75μm
セル内最小電極幅:70μm
B部
行方向セル数:50
セル内最大電極幅:78〜225μm(もっともA部に近いセルで78μm、C部方向に向けて3μmずつ太く、もっともC部に近いセルで225μm)
セル内最小電極幅:70μm
C部
行方向セル数:30
セル内最大電極幅:230μm
セル内最小電極幅:70μm
(比較例1)
実施例1と同様にしてプラズマディスプレイパネルを作製した。ただし、アドレス電極は表示領域内で、ピッチ240μm、幅80μm一定のストライプ形状とした。
(比較例2)
実施例1と同様にしてプラズマディスプレイパネルを作製した。ただし、アドレス電極は表示領域内で、ピッチ240μm、幅200μm一定のストライプ形状とした。
(比較例3)
実施例1と同様にしてプラズマディスプレイパネルを作製した。ただし、アドレス電極は以下の通りに形成した。
ピッチ:240μm
A部
行方向セル数:708
セル内最大電極幅:75μm
セル内最小電極幅:70μm
B部
行方向セル数:0
C部
行方向セル数:30
セル内最大電極幅:230μm
セル内最小電極幅:70μm
Figure 0004867326
実施例1〜4、比較例1〜3の評価結果を表1に示す。実施例1〜4ではいずれも欠陥検査で誤検出することもなく、表示品位が良好で、かつ消費電力も大きく増大することのないプラズマディスプレイパネルが得られた。これに対し、比較例1では表示品位が良好でなく、比較例2では消費電力が増大している。比較例3では表示品位が良好でないばかりか、欠陥の誤検出も発生した。
本発明のプラズマディスプレイパネルの模式図である。 本発明のプラズマディスプレイパネルに用いる背面板の模式図である。 本発明のプラズマディスプレイパネルに用いる背面板の模式図である。 本発明のプラズマディスプレイパネルに用いる背面板の模式図である。 プラズマディスプレイパネルの模式図である。
符号の説明
1 隔壁
2 補助隔壁
3 アドレス電極
4 スキャン電極
5 サステイン電極
6 セル
7 画素
8 セル内最大電極幅
9 セルの境界線
10 表示領域
11 セル内最小電極幅
12 ガラス基板
13 ブラックストライプ
14 誘電体層
15 保護層(MgO層)
16 ガラス基板
17 誘電体層
18 蛍光体(R)
19 蛍光体(G)
20 蛍光体(B)

Claims (3)

  1. 表示電極と、誘電体層を有した前面板と、アドレス電極、誘電体層、および隔壁を有した背面板とを対向配置し、
    前記隔壁は放電セルを区画し、
    前記アドレス電極の幅は、前記放電セルの領域内で異なり、かつ前記放電セルの中央部において、前記アドレス電極の幅が最大(セル内最大電極幅)となり、
    前記背面板面内において、前記セル内最大電極幅は異なり、
    前記背面板中央部よりも前記背面板の端部において、前記セル内最大電極幅が大きく、
    隣接する前記放電セルにおける前記セル内最大電極幅の差が10μm以下である、
    プラズマディスプレイパネル。
  2. 隣接し、連続する10の前記放電セルにおける、前記セル内最大電極幅の最大値と最小値の差が50μm以下である、請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 前記放電セル領域内の、前記アドレス電極の幅の最大値と、幅の最小値との差が、11〜150μmである、請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
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