JP4867900B2 - 反射防止フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
特に好ましい溶媒としては、ヘキサン、トルエン、キシレン、ベンゾトリフルオリド、ジイソプロピルエーテル、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、酢酸ブチル、イソプロピルアルコール、ブタノール、酢酸プロピル、メチルイソブチルケトン等を用いることができる。溶媒の含量は、紫外線硬化性塗膜の塗工液としての性状を損なわない範囲で適宜定めることができるが、好ましくは溶媒に対し固形分濃度が0.1重量%〜99重量%になる範囲内で含められる。
参考例1
図1の模式図に示した構成の紫外線照射式硬化装置を以下の要領で作成した。ステンレス板で囲んだ紫外線照射室4を工作し、接合部分をエポキシ樹脂でシールした。塗工フィルム1が、照射室前のガイドロール2を通り照射室に入れる様に、照射室入り口部分10に5mmのギャップを開けた。照射室内部には、予め照射室入り口部分10と照射室出口部分11及び、照射室内壁面にステンレスパイプを設置し、通気孔を設けて窒素供給部分3とした。これによりステンレスパイプに窒素を通気する事で紫外線照射室4内を窒素雰囲気にし、窒素通気流量を調節することで酸素濃度を制御できる様にした。この照射室4内部には取り込み口9を設け、ここから内部気体を吸引することにより、酸素濃度センサで酸素濃度が測定できる様にした。紫外線照射装置室5内には紫外線照射装置として空冷式超高圧水銀灯(160W/cm、ラインスピードが10m/分の時の照射紫外線量は400mJ/cm2、岩崎電気社製)を設置した。紫外線照射装置室5は照射により加熱されるので、照射装置後方から冷却空気を照射装置室5内に送れるようにした。更にこの照射装置室5から照射室4への冷却空気の流入を防ぐために、間に石英ガラス6を設置した。また紫外線照射室4も照射により加熱されるので、冷却ロール8を設けた。これにより塗工フィルムは冷却ロール8上で紫外線照射されるので加熱の影響を低減できた。紫外線照射後のフィルムは照射室出口部分11から排出され巻き取られる構造にした。
次の手順により硬化塗膜を作成し、耐溶媒性試験、耐擦傷性試験、密着性評価試験を行い性能を評価した。まず塗液として、重合性単量体であるジアクリル酸(ペルフルオロオクチル)メチルエチレングリコール400gと、光重合開始剤「Darocur 1173」(商品名、チバガイギー社製)8gと、トリフルオロメチルベンゼン4600gを混合して固形分濃度8.1重量%の塗工液Aを調整した。次に塗工液Aを用いて、市販のポリエチレンテレフタレートフィルムを支持体にして塗工を行った。塗工はグラビアロール法で行い、グラビアロールコーターとして「マイクログラビアコーター」(商品名、康井精機社製)を用い、グラビアロールとして「マイクログラビアローラー」(商品名、康井精機社製、メッシュ110/inch)を使用した。塗工速度は10m/分に調整し、マイクログラビアロールの回転速度は2.5m/分に調整して塗工方向に対して逆方向に回転させ塗工した。塗工後は100℃に設定した工程長さ5mの乾燥機内を通過させて溶媒を乾燥させ、乾燥膜厚約100nmの紫外線硬化性塗膜を有するフィルムを得た。更に紫外線硬化性塗膜を硬化させるため、窒素通気により紫外線照射室内の酸素濃度を200ppmにした参考例1の紫外線照射式硬化装置を通過させ、硬化塗膜を得た。
1.耐溶媒性試験硬化塗膜表面にメタノール、エタノール、酢酸エチル、トルエン、アセトンから選択される溶媒0.5mlを滴下し、室温で1分間静置後、溶媒をふき取り硬化塗膜の状態を調べた。このとき硬化塗膜に変化がなければ耐溶媒性良好と見なし○とした。硬化塗膜層が溶解して消失する等の異変があれば耐溶媒性不良と見なし×とした。結果を表1に示した。
2.耐擦傷性試験硬化塗膜表面を加重1Kg/cm2かけた「キムテックス」(商品名、クレシア社製)で、長さ2cmにわたり10往復擦った後、硬化塗膜の状態を調べた。このとき全く傷が付かず硬化塗膜に変化がなければ、耐擦傷性良好と見なし○とした。10本未満の傷が付いた場合は△、10本以上の著しい傷が付いたり硬化塗膜層が完全に剥離した場合は、耐擦傷性不良と見なし×とした。結果を表1に示した。
3.密着性試験JIS K5400の試験法に準拠して碁盤目剥離試験を行い、硬化塗膜の密着性を評価した。結果を表1に示した。
紫外線照射室内の酸素濃度を1000ppmにした以外は、実施例1と同様にして硬化塗膜を得た。更に実施例1と同様の評価試験を行い、結果を表1に示した。表1の評価試験結果から、酸素濃度1000ppmで硬化した硬化塗膜は耐溶媒性、耐擦傷性、密着性に関して良好な性能を持つことを確認した。
紫外線照射室内の酸素濃度を2000ppmにした以外は、実施例1と同様にして硬化塗膜を得た。更に実施例1と同様の評価試験を行い、結果を表1に示した。表1の評価試験結果から、酸素濃度2000ppmで硬化した硬化塗膜は酸素濃度1000ppm以下に保って硬化した硬化塗膜に比較し、耐擦傷性、密着性に関して劣ることを確認した。
紫外線照射室内に窒素通気を行わなかった以外は、実施例1と同様にして硬化塗膜を得た。更に実施例1と同様の評価試験を行い、結果を表1に示した。表1の評価試験結果から、窒素通気を行わず硬化した硬化塗膜は、耐溶媒性、耐擦傷性、密着性のいずれにおいても不良であることを確認した。
次の手順により多層の硬化塗膜を作成し、耐溶媒性試験、耐擦傷性試験、密着性評価試験を行い性能を評価した。まず塗液として、塗工液B、C、Dを調整した。塗工液Bは、重合性単量体であるジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日立化成工業社製)1350gと、ポリエチレングリコールジアクリレート(新中村化学社製)900g、光重合開始剤「Irgacur 184」(商品名、チバガイギー社製)45gと、イソプロパノール1000gを混合して固形分濃度70重量%に調整した。塗工液Cは、重合性単量体であるジペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社油脂社製)84gと、「ZS−300」(商品名、住友大阪セメント社製、30%酸化亜鉛微粒子トルエン分散液)720g、光重合開始剤「Darocur 1173」(商品名、チバガイギー社製)6gと、イソプロパノール2940gを混合して固形分濃度8重量%に調整した。塗工液Dは、重合性単量体であるテトラアクリル酸−4,4,5,5,6,6−ヘキサフルオロノナン−1,2,8,9−テトラオール80gと、「XBA−STシリカゾル」(商品名、日産化学社製、コロイダルシリカ30%:キシレン45%:n−ブタノール25%)270g、光重合開始剤「Darocur 1173」(商品名)6gと、イソプロパノール2850gを混合して固形分濃度5重量%に調整した。
1.耐溶媒性試験硬化塗膜表面にメタノール、エタノール、酢酸エチル、トルエン、アセトンから選択される溶媒0.5mlを滴下し、室温で1分間静置後、溶媒をふき取り硬化塗膜の状態を調べた。このとき硬化塗膜に変化がなければ耐溶媒性良好と見なし○とした。硬化塗膜層が溶解して消失する等の異変があれば耐溶媒性不良と見なし×とした。結果を表2に示した。
2.耐擦傷性試験A硬化塗膜表面を加重1Kg/cm2かけた「キムテックス」(商品名、クレシア社製)で、長さ2cmにわたり10往復擦った後、硬化塗膜の状態を調べた。このとき全く傷が付かず硬化塗膜に変化がなければ、耐擦傷性良好と見なし○とした。10本未満の傷が付いた場合は△、10本以上の著しい傷が付いたり硬化塗膜層が完全に剥離した場合は、耐擦傷性不良と見なし×とした。結果を表2に示した。
3.耐擦傷性試験B硬化塗膜表面を50g/cm2、100g/cm2、150g/cm2、250g/cm2、500g/cm2から選択される加重をかけた「キムテックス」(商品名、クレシア社製)で、長さ2cmにわたり10往復擦った後、硬化塗膜の状態を調べた。このとき10本以上の著しい傷が付いたり硬化塗膜層が完全に剥離した場合の加重を調べた。結果を表2に示した。
4.密着性試験JIS K5400の試験法に準拠して碁盤目剥離試験を行い、硬化塗膜の密着性を評価した。結果を表2に示した。
L硬化塗膜層を硬化させる時の紫外線照射室内の酸素濃度を1000ppmにした以外は、実施例3と同様にして硬化塗膜を得た。更に実施例3と同様の評価試験を行い、結果を表2に示した。表2の評価試験結果から硬化塗膜は耐溶媒性、耐擦傷性、密着性に関して良好な性能を持つことを確認した。
H硬化塗膜層を硬化させる時の紫外線照射室内の酸素濃度を1000ppmにした以外は、実施例3と同様にして硬化塗膜を得た。更に実施例3と同様の評価試験を行い、結果を表2に示した。表2の評価試験結果から硬化塗膜は耐溶媒性、耐擦傷性、密着性に関して良好な性能を持つことを確認した。
HC硬化塗膜層を硬化させる時の紫外線照射室内の酸素濃度を1000ppmにした以外は、実施例3と同様にして硬化塗膜を得た。更に実施例3と同様の評価試験を行い、結果を表2に示した。表2の評価試験結果から硬化塗膜は耐溶媒性、耐擦傷性、密着性に関して良好な性能を持つことを確認した。
L硬化塗膜層を硬化させる時に紫外線照射室内に窒素通気を行わなかった以外は、実施例3と同様にして硬化塗膜を得た。更に実施例3と同様の評価試験を行い、結果を表2に示した。表2の評価試験結果から硬化塗膜は耐溶媒性、耐擦傷性、密着性のいずれにおいても不良であることを確認した。
HC硬化塗膜層、H硬化塗膜層、L硬化塗膜層のそれぞれを硬化させる時の紫外線照射室内の酸素濃度を2000ppmにした以外は、実施例3と同様にして硬化塗膜を得た。更に実施例3と同様の評価試験を行い、結果を表2に示した。表2の評価試験結果から硬化塗膜は耐擦傷性に関して劣ることを確認した。
HC硬化塗膜層、H硬化塗膜層、L硬化塗膜層のそれぞれを硬化させる時に紫外線照射室内に窒素通気を行わなかった以外は、実施例3と同様にして硬化塗膜を得た。更に実施例3と同様の評価試験を行い、結果を表2に示した。表2の評価試験結果から硬化塗膜は耐溶媒性、耐擦傷性、密着性のいずれにおいても不良であることを確認した。
2:ガイドロール
3:ステンレスパイプおよび窒素供給口部分
4:紫外線照射室
5:紫外線照射装置室
6:石英ガラス
7:冷却空気入り口
8:水冷式冷却ロール
9:取り込み口および酸素濃度センサ
10:照射室入り口部分
11:照射室出口部分
Claims (2)
- ガイドロール及び冷却ロールに支持された、厚さ10μm以上250μm以下の連続する支持体上に、紫外線硬化の可能な重合性単量体、光重合開始剤及び溶媒を必須成分として含む塗工液を塗布し、続いて溶媒を乾燥させ、膜厚0.005〜1μmの紫外線硬化性塗膜を形成し、該塗膜を有する支持体を、入口部分及び出口部分の開口を有する紫外線照射室に導き、該紫外線照射室内において、冷却ロール上の支持体に形成された紫外線硬化性塗膜に、該紫外線照射室の酸素濃度を1000ppm以下に保って紫外線を照射して硬化させ、紫外線照射室外へ排出する一連の操作を連続的に行い、
且つ、少なくとも前記紫外線照射室内の前記入口部分の開口と出口部分の開口の内壁側において、前記紫外線照射室に導いた紫外線硬化性塗膜の表面の支持体の幅方向に亘って、不活性ガスを紫外線硬化性塗膜の表面に向けて通気することを特徴とする膜厚0.005〜1μmの反射防止フィルムの製造方法。 - 支持体がプラスチックフィルムである請求項1記載の反射防止フィルムの製造方法。
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