JP4871482B2 - 混床イオン交換樹脂 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非アグロメレーション性(non−agglomeration)の、容易に分離可能な混床式イオン交換樹脂系に関する。より詳細には、アニオン性高分子電解質及びカチオン性高分子電解質での処理による、混床系のアニオン交換成分及びカチオン交換成分の両表面電荷を中和する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
水溶液の脱イオン用混床イオン交換樹脂の使用は、広く行き渡っている。混床イオン交換樹脂の有効な再生はそれらの成功裏の使用にとって解決の鍵であり、二成分の分離は決定的な工程である。カチオン及びアニオン樹脂粒子間の表面相互作用は、床内の不良な流動分布及びそれゆえの非効率な操業をもたらす樹脂のクランプ又はアグロメレートを形成させる。更に、逆洗操作の過程で、カチオン及びアニオン樹脂を層に分離することが望ましい場合に、その分離は不良である。当業界では、水不溶性架橋イオン交換エマルション粒子での処理(米国特許第4,347,328号)及び処理樹脂の表面電荷を中和するための水溶性樹脂高分子電解質による処理(米国特許第2,961,417号及び米国特許第3,168,486号)によるこの望ましくないアグロメレーションを克服する方法を見出した。不溶性イオン交換エマルション粒子での処理(米国特許第4,347,328号)は、処理樹脂の高使用量及びエマルション粒子を除去するための大量の洗浄を伴う。更に、タサキによる試み(米国特許第5,902,833号及び米国特許第6,060,526号)を使用して調製された混床樹脂は、アニオン樹脂成分の動態に影響を及ぼすことなく本質的に非凝集性である。
【0003】
当業界では、混床樹脂の体積が各成分の体積の合計に匹敵すると言う点からアグロメレーションの無いことを実証した。しかしながら、アグロメレーションの欠如は、これらの混床樹脂が分離及び再生前に逆洗されるときアニオン及びカチオン樹脂の良好な分離を保証するものではない。混床樹脂の体積に影響を与えないある種の弱アグロメレーションが時々観察される。具体的に、アニオン及びカチオン交換ビーズのゆるい凝集物が形成される。これらのゆるい凝集物は逆洗工程の過程で崩壊せず、床が逆洗の後で沈着したときカチオン樹脂層に存在する傾向にある。外からの目視による観察では、沈着床におけるこれらの凝集物の存在は見られない。むしろ、「カチオン」樹脂層の体積は、始めから充填された相当する樹脂の体積よりも実質的に大きく、アニオン樹脂層の体積は少ない。カチオン樹脂層におけるアニオン樹脂の存在は、極めて劣悪な再生結果及びその後のサイクルでの不良な混床性能をもたらす。1%の相互混在が、引き続きのサイクルで該混床の性能の厳しい劣化を生じさせ、生成される水の純度を許容できなくすることが当業者には知られている。例えば、水の純度は、微細化の程度が超純水に左右される半導体工業において特に重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、非アグロメレーション性の、容易に分離可能な混床イオン交換系のための組成物及び方法を提供することにより先行技術の課題を克服するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)強塩基性第四級アンモニウムアニオン交換樹脂であって、該アニオン交換樹脂はアニオン交換樹脂の1リットル当たり10から800ミリグラムの水溶性スルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質で前処理されており;そのスルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質の数平均分子量は5,000から1,000,000である;及び(b)強酸性スルホン化カチオン交換樹脂であって、該カチオン交換樹脂は10から800ミリグラムの、ポリ(ビニル芳香族)第四級アミン塩、ポリ(ビニル芳香族)第三級アミン酸塩又はポリ(ビニルピリジン)酸塩からなるポリマー群から選択される水溶性カチオン高分子電解質で前処理されており;該ポリマーの数平均分子量は5,000から1,000,000である、を含む非アグロメレーション性の、容易に分離可能な混床イオン交換系に関する。
【0006】
本発明は、(a)強塩基性第四級アンモニウムアニオン交換樹脂であって、該アニオン交換樹脂はアニオン交換樹脂の1リットル当たり10から800ミリグラムの水溶性スルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質で前処理されており;そのスルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質の数平均分子量は5,000から1,000,000である;及び(b)強酸性スルホン化カチオン交換樹脂であって、該カチオン交換樹脂は10から800ミリグラムの、ポリ(ビニル芳香族)第四級アミン塩、ポリ(ビニル芳香族)第三級アミン酸塩又はポリ(ビニルピリジン)酸塩からなるポリマー群から選択される水溶性カチオン高分子電解質で前処理されており;該ポリマーの数平均分子量は5,000から1,000,000である、を含み;但し(c)更に該系がカチオン若しくはアニオン又は両混合物のいずれかの0〜5%が未分離のまま残る程度まで分離可能である非アグロメレーション性の、容易に分離可能な混床イオン交換系に関する。
【0007】
本発明は、また、下記の工程を含む、強塩基性アニオン交換樹脂及び強酸性カチオン交換樹脂を含有する混床イオン交換系における使用のための強塩基性アニオン交換樹脂及び強酸性カチオン交換樹脂を調製する方法に関する:(a)該アニオン交換樹脂を有効量の水溶性スルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質とを接触させ、ここでスルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質の量はアニオン交換樹脂の1リットル当たり10から800ミリグラムであり且つそのスルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質の数平均分子量は5,000から1,000,000である;(b)該カチオン交換樹脂と有効量の、ポリ(ビニル芳香族)第四級アミン塩、ポリ(ビニル芳香族)第三級アミン酸塩又はポリ(ビニルピリジン)酸塩からなるポリマー群から選択される水溶性カチオン高分子電解質とを接触させ、そのポリマー量はカチオン交換樹脂の1リットル当たり10から800ミリグラムの量であり且つ該ポリマーの数平均分子量は5,000から1,000,000であり、更に該方法が非アグロメレーション性、容易分離可能混床イオン交換系を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の態様】
本発明は、(a)強塩基性第四級アンモニウムアニオン交換樹脂であって、該アニオン交換樹脂はアニオン交換樹脂の1リットル当たり10から800ミリグラムの水溶性スルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質で前処理されており;そのスルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質の数平均分子量は5,000から1,000,000である;及び(b)強酸性スルホン化カチオン交換樹脂であって、該カチオン交換樹脂は10から800ミリグラムの、ポリ(ビニル芳香族)第四級アミン塩、ポリ(ビニル芳香族)第三級アミン酸塩又はポリ(ビニルピリジン)酸塩からなるポリマー群から選択される水溶性カチオン高分子電解質で前処理されており;該ポリマーの数平均分子量は5,000から1,000,000であるを含む、非アグロメレーション性の、容易に分離可能な混床イオン交換系に関する。
【0009】
本発明は、(a)強塩基性第四級アンモニウムアニオン交換樹脂であって、該アニオン交換樹脂はアニオン交換樹脂の1リットル当たり10から800ミリグラムの水溶性スルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質で前処理されており;そのスルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質の数平均分子量は5,000から1,000,000である;及び(b)強酸性スルホン化カチオン交換樹脂であって、該カチオン交換樹脂は10から800ミリグラムの、ポリ(ビニル芳香族)第四級アミン塩、ポリ(ビニル芳香族)第三級アミン酸塩又はポリ(ビニルピリジン)酸塩からなるポリマー群から選択される水溶性カチオン高分子電解質で前処理されており;該ポリマーの数平均分子量は5,000から1,000,000である、を含み;但し(c)更に該系がカチオン若しくはアニオン又は両混合物のいずれかの0〜5%が未分離のまま残る程度まで分離可能である非アグロメレーション性の、容易に分離可能な混床イオン交換系に関する。
【0010】
本発明は、また、下記の工程を含む、強塩基性アニオン交換樹脂及び強酸性カチオン交換樹脂を含有する混床イオン交換系における使用のための強塩基性アニオン交換樹脂及び強酸性カチオン交換樹脂を調製する方法であって:(a)該アニオン交換樹脂を有効量の水溶性スルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質とを接触させる工程、ここでスルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質の量はアニオン交換樹脂の1リットル当たり10から800ミリグラムであり且つそのスルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質の数平均分子量は5,000から1,000,000である;(b)該カチオン交換樹脂を有効量の、ポリ(ビニル芳香族)第四級アミン塩、ポリ(ビニル芳香族)第三級アミン酸塩又はポリ(ビニルピリジン)酸塩からなるポリマー群から選択される水溶性カチオン高分子電解質とを接触させる工程を含み、そのポリマー量はカチオン交換樹脂の1リットル当たり10から800ミリグラムの量であり且つ該ポリマーの数平均分子量は5,000から1,000,000であり、非アグロメレーション性、容易に分離可能な混床イオン交換系を提供する方法を提供する。
【0011】
本発明に有用な水溶性アニオン高分子電解質は、水溶性スルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質である。その水溶性スルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質は、遊離酸型又は如何なる水溶性塩型、例えば、ナトリウム、カリウム又はアンモニア塩のいずれかで使用され得る。好ましいスルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質は、スルホン化ポリスチレンである。本発明に有用な高分子電解質は水溶性であり、それ故実質的に架橋剤を含まない。本発明の実施に有用な水溶性アニオン高分子電解質は、5,000から1,000,000、好ましくは10,000から500,000、より好ましくは10,000から100,000及び最も好ましくは15,000から50,000の範囲の数平均分子量(Mn)を有する。数平均分子量は、適当な分子量標準品を使用して水性相ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)に基づいている。
【0012】
本発明に有用な水溶性カチオン高分子電解質は、ポリ(ビニル芳香族)第四級アミン塩、ポリ(ビニル芳香族)第三級アミン酸塩又はポリ(ビニルピリジン)酸塩からなる群から選択される。好ましくは、ポリ(ビニル芳香族)第四級アミン塩は、ポリスチレン第四級アミン塩、より好ましくはポリビニルベンジル第四級アミン塩及び最も好ましくはポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドである。好ましくは、ポリ(ビニル芳香族)第三級アミン酸塩は、ポリスチレン第三級アミン酸塩、より好ましくはポリビニルベンジル第三級アミン酸塩及び最も好ましくはポリビニルベンジルジメチルアミン酸塩であり、ここで、その酸は塩化水素酸又は硫酸をはじめとするが、これらに限定されない、任意の無機酸である。好ましくは、ポリ(ビニルピリジン)酸塩は、塩化水素酸又は硫酸をはじめとするが、これらに限定されない、任意の無機酸を使用する。本発明の実施に有用な水溶性カチオン高分子電解質は、5,000から1,000,000、好ましくは10,000から500,000、より好ましくは10,000から100,000及び最も好ましくは10,000から50,000の範囲の数平均分子量(Mn)を有する。数平均分子量は、適当な分子量標準品を使用して水性相ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)に基づいている。
【0013】
用語「イオン交換樹脂」はここで慣用的に使用されており、一般的に、ゲル又はマクロポーラス型のいずれかの弱及び強酸性カチオン交換樹脂と弱及び強塩基性アニオン交換樹脂を意味する。カチオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂(ここでは以後、一般にカチオン樹脂及びアニオン樹脂と称される)は当業者に公知であり、本発明の目的のためにそれに参照がなされる。
【0014】
典型的には、ここで採用されるイオン交換樹脂は、18から100及び20から50メッシュ(米国標準篩網目寸法)にそれぞれ相当する約0.15から約1.0ミリメートル(mm)及び好ましくは0.3から約0.7mmの体積平均粒径を有する回転楕円形ポリマービーズとして調製される。特に利点があるのは、強酸性カチオン樹脂及び強塩基性アニオン樹脂、好ましくは、例えばスチレン又はビニルトルエン等のモノアルキル置換スチレンのようなモノビニリデン芳香族モノマーと共重合性架橋剤から誘導されるこれらの樹脂である。好ましい架橋剤としては、例えば、ジビニルベンゼン及びジビニルトルエンのようなジ‐、又はポリビニリデン芳香族類、及びエチレングリコールジメタクリレートが挙げられる。特に好ましい強酸性カチオン樹脂は、モノビニリデン芳香族化合物及び共重合性架橋剤とのスルホン化コポリマーである。特に好ましい強塩基アニオン樹脂は、第四級アンモニウム基を有するモノビニリデン芳香族化合物の架橋ポリマーである。好ましいカチオン及びアニオン樹脂においては、モノビニリデン芳香族化合物は、好ましくはスチレンであり、架橋剤は、好ましくはジビニルベンゼンである。本発明の混床系の使用に適する代表的な市販のカチオン交換樹脂は、例えば、アンバーライト(Amberlite、商標)IR120、アンバージェット(Amberjet、商標)1500及びアンバーセップ(Ambersep、商標)200である。本発明の方法による処理に適する代表的な市販のアニオン交換樹脂は、例えば、アンバーライトIRA402、アンバージェット4400及びアンバーセップ900である。アンバーライト、アンバージェット及びアンバーセップは、ロームアンドハース社、米国、ペンシルバニア州、フィラデルフィアの商標である。
【0015】
本発明によれば、処理されるアニオン樹脂は、アニオン樹脂ビーズにより発揮される表面電荷を減少させるのに十分量の、即ち、中和量のアニオン高分子電解質と接触させられる。用語「表面電荷を減少させる」とは、スルホン化ポリ(ビニル芳香族)性高分子電解質で処理されたアニオン樹脂ビーズの表面電荷が、処理されなかったアニオン樹脂の表面電荷と比較したとき減少していることを意味する。処理アニオン樹脂の表面電荷の減少は、処理アニオン樹脂及び処理カチオン樹脂間のアグロメレーション(クランピング)の減少によって示される。
【0016】
本発明によれば、処理されるカチオン樹脂は、カチオン樹脂ビーズにより発揮される表面電荷を減少させるのに十分量の、即ち、中和量のカチオン高分子電解質と接触させられる。用語「表面電荷を減少させる」とは、カチオン性高分子電解質で処理されたカチオン樹脂ビーズの表面電荷が処理されなかったカチオン樹脂の表面電荷と比較したとき減少していることを意味する。処理カチオン樹脂の表面電荷の減少は、処理カチオン樹脂及び処理アニオン樹脂間のアグロメレーション(クランピング)の減少によって示される。
【0017】
アグロメレーションは、当業者に知られた慣用の技術を使用して容易に測定される。例えば、既知体積のカチオン及びアニオン交換樹脂は一緒に混合され、混床樹脂は沈着させられ、混床樹脂の体積が測定される。アグロメレーションは、カチオン及びアニオン樹脂成分の体積の合計と比較した混床樹脂の体積の増加により示される。
【0018】
混床樹脂の分離度は、当業者に知られた慣用の技術を使用して容易に測定される。例えば、既知体積のカチオン及びアニオン交換樹脂は一緒に混合される。混床は、逆洗カラムに導入され、水が、混床樹脂をして典型的には初期の二倍の高さまで拡張せしめるに十分の流量でカラム底部において導入される。典型的には、アニオン交換樹脂が上部において層を形成し、カチオン交換樹脂が下部において層を形成しながら、樹脂成分は分離する。一定時間経過後、水の流量は0まで減少させられ、樹脂は沈着させられる。各層の体積が測定され、各層の初期充填量と比較される。本発明の混床系において、該系はカチオン又はアニオン交換樹脂又は両者の混合物のいずれかが0から5%まで未分離で残る程度まで分離可能である。より好ましくは、0から3%が未分離で残る。最も好ましくは、0から1%が未分離で残る。
【0019】
本発明は、次の非限定的な実施例に従い調製される。
【0020】
実施例1
処理される強塩基性アニオン交換樹脂は、水酸基化型で得られた。この樹脂の400mlが、逆洗カラムに充填され、脱イオン水で覆われた。必要量のポリスチレンスルホン酸ナトリウムは、30分間に亘り窒素ガス流で撹拌、混合しながら逆洗カラムに添加された。追加の60分の混合後に窒素流は止められ、樹脂は2時間の時間に亘り床容積の4倍量の追加の脱イオン水ですすがれた。
【0021】
処理される強酸性カチオン交換樹脂は、水素型で得られた。この樹脂の350mlが、逆洗カラムに充填され、脱イオン水で覆われた。高分子電解質は、14000の数平均分子量を有し、0.01N硫酸に溶解したポリ(4‐ビニルピリジン)であった。必要量のハイドロゲンポリ(4‐ビニルピリジン)スルフェートは、30分間に亘り窒素ガス流で撹拌、混合しながら逆洗カラムに添加された。追加の60分の混合後に窒素流は止められ、樹脂は2時間の時間に亘り床容積の4倍量の追加の脱イオン水ですすがれた。
【0022】
アグロメレーションをチェックするため、次の操作が行われた。25mlの強塩基アニオン樹脂がメスシリンダーを使用して計量され、その体積は、タップされ水面下に沈着した状態で測定された。25mlの強酸性カチオン樹脂がメスシリンダーを使用して計量され、その体積は、タップされ水面下に沈着した状態で測定された。二つの樹脂は、ガラスストッパーを装備した100mlのメスシリンダーに統合された。シリンダーは5回反転され、それから混合樹脂は、沈着させられ、総体積が記録された。メスシリンダーは、更なる沈着が起きなくなるまで叩かれ、総体積が記録された。充填された50mlからの体積増加は、アグロメレーションによるものである。
【0023】
分離度をチェックするために、次の操作が行われた。この操作は、混床イオン交換樹脂の製造、該混合樹脂の超純水施設における初期使用、及びその後の逆洗による樹脂分離をシュミレーションするものである。192mlの強塩基性アニオン樹脂がメスシリンダーを使用して計量され、その体積は、タップされ水面下に沈着した状態で測定された。128mlの強塩基性アニオン樹脂がメスシリンダーを使用して計量され、その体積は、タップされ水面下に沈着した状態で測定された。その二つの樹脂は、2インチの直径を有するガラスカラムに充填された。樹脂は、30分の間、4リットル/分の流速で窒素ガスで混合された。混床樹脂は、その後2.4cm直径のガラスカラムに充填された。超純水(電気抵抗18.2MΩ・cm、2ppbの全有機炭素)が7時間、樹脂にポンプで送られた。樹脂は、カラム内で一晩(16時間)静置された。混床樹脂は、その後、2インチ直径のガラス逆洗カラムに移された。混床樹脂は、10分間、床の高さを倍にするに十分な速度で室温の脱イオン水で逆洗した。流速は、1分間で徐々に0に減少させた。水は、水の水準が丁度樹脂床の上になるまで約100ml/分の速度でカラムの底から排水された。カチオン及びアニオン樹脂層間の境界のカラム底部からの高さ並びに床の合計長さが記録された。アニオン及びカチオン層の体積パーセンテージが、それから計算された。完全な分離は、この試験による60%のアニオン層体積パーセンテージを与える。
【0024】
この最初の実施例については、四つの樹脂対が評価された:未処理アニオン樹脂と未処理カチオン樹脂、処理済アニオン樹脂と未処理カチオン樹脂、未処理アニオン樹脂と処理済カチオン樹脂及び処理済アニオン樹脂と処理済カチオン樹脂である。次の結果がアグロメレーション及び分離度試験により得られた。アニオン樹脂に付いての処理投与量は樹脂1リットル当たりアニオン高分子電解質66mgであった。カチオン樹脂に付いての処理投与量は樹脂1リットル当たりカチオン高分子電解質100mgであった。
【0025】
【表1】
【0026】
表1において、実験No.2,3及び4の結果の比較は、樹脂アグロメレーションでは相違がないことを示し;しかし、分離度試験では相違が観察されたことを示している。したがって、アグロメレーションの無いことは、完全分離を確実にするには十分でない。実験No.1、2及び3からの結果の比較は、アニオン樹脂又はカチオン樹脂のいずれかを処理することは、混床分離度を改善することはできるが;しかしながら、実験No.4で見られるようにアニオン樹脂及びカチオン樹脂の双方を処理することだけが完全な分離度を得ることを可能にすることを示している。
【0027】
実施例2
この実施例にいては、アニオン交換樹脂は、実施例1と同一に調製された。カチオン交換樹脂は、数平均分子量8600を有し、0.01N塩酸に溶解したポリ(2‐ビニルピリジン)で処理された。
【0028】
【表2】
【0029】
表2においては、実験No.1,2及び3からの結果の比較は、アニオン樹脂又はカチオン樹脂のいずれかを処理することは、混床分離度を改善することはできるが;しかしながら、実験No.4で見られるようにアニオン樹脂及びカチオン樹脂の双方を処理することだけが完全な分離度を得ることを可能にすることを示している。
Claims (5)
- (a)強塩基性第四級アンモニウムアニオン交換樹脂であって、該アニオン交換樹脂はアニオン交換樹脂の1リットル当たり10から800ミリグラムの水溶性スルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質で前処理されており;そのスルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質の数平均分子量は5,000から1,000,000である;及び(b)強酸性スルホン化カチオン交換樹脂であって、該カチオン交換樹脂は10から800ミリグラムの、ポリ(ビニル芳香族)第四級アミン塩、ポリ(ビニル芳香族)第三級アミン酸塩又はポリ(ビニルピリジン)酸塩からなるポリマー群から選択される水溶性カチオン高分子電解質で前処理されており;該ポリマーの数平均分子量は5,000から1,000,000である、を含む非アグロメレーション性の、容易に分離可能な混床イオン交換系。
- (a)強塩基性第四級アンモニウムアニオン交換樹脂であって、該アニオン交換樹脂はアニオン交換樹脂の1リットル当たり10から800ミリグラムの水溶性スルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質で前処理されており;そのスルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質の数平均分子量は5,000から1,000,000である;及び(b)強酸性スルホン化カチオン交換樹脂であって、該カチオン交換樹脂は10から800ミリグラムの、ポリ(ビニル芳香族)第四級アミン塩、ポリ(ビニル芳香族)第三級アミン酸塩又はポリ(ビニルピリジン)酸塩からなるポリマー群から選択される水溶性カチオン高分子電解質で前処理されており;該ポリマーの数平均分子量は5,000から1,000,000である、を含み、但し(c)更に該系がカチオン交換樹脂若しくはアニオン交換樹脂又は両者の混合物のいずれかの0〜5%が未分離のまま残る程度まで分離可能である、非アグロメレーション性の、容易に分離可能な混床イオン交換系。
- 下記の工程を含む、強塩基性アニオン交換樹脂及び強酸性カチオン交換樹脂を含有する混床イオン交換系における使用のための強塩基性アニオン交換樹脂及び強酸性カチオン交換樹脂を調製する方法:
(a)強塩基性第四級アンモニウムアニオン交換樹脂であって、該アニオン交換樹脂はアニオン交換樹脂の1リットル当たり10から800ミリグラムの水溶性スルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質で前処理されており;そのスルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質の数平均分子量は5,000から1,000,000である;及び
(b)強酸性スルホン化カチオン交換樹脂であって、該カチオン交換樹脂は10から800ミリグラムの、ポリ(ビニル芳香族)第四級アミン塩、ポリ(ビニル芳香族)第三級アミン酸塩又はポリ(ビニルピリジン)酸塩からなるポリマー群から選択される水溶性カチオン高分子電解質で前処理されており;該ポリマーの数平均分子量は5,000から1,000,000であり、該方法は非アグロメレーション性の、容易に分離可能な混床イオン交換系を提供する。 - 該水溶性カチオン高分子電解質がポリ(ビニルピリジン)酸塩である請求項1に記載の混床イオン交換系。
- 該水溶性カチオン高分子電解質がポリ(ビニルピリジン)酸塩である請求項2に記載の混床イオン交換系。
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