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JP4873992B2 - 車両用グラスラン - Google Patents
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Description

本発明は、例えば自動車の車体開口部を開閉するドアのドアフレーム(サッシュ部)の内周部に取り付けられて、ドアガラスを摺動案内する車両用グラスランの改良に関する。
周知のように、自動車のプレスドアなどでは、ドアサッシュ部の内周側の間口は広く形成され、これに嵌着されるグラスランの両側壁間の隙間幅も大きく取っていることから、閉じ時におけるドアガラスの車内外側への移動量が大きくなってしまい、例えばドアガラスの急な閉じ時などにドアガラスのガタツキ音が大きくなってしまうおそれがある。そこで、従来からかかるドアガラスのガタツキを抑制するために、種々のグラスランが提供されており、その一つとして以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
概略を説明すれば、この車両用グラスラン1は、図4及び図5に示すように、自動車のフロントドア2のドアフレーム(サッシュ部)2aの内周部に取り付けられる断面ほぼコ字形状の本体3と、該車内側及び車外側の両側壁4,5の先端から底壁6方向へ延出してドアガラス7の外周側両側面を挟むように摺接案内する第1、第2シールリップ8,9と、を備えている。
前記第1シールリップ8は、根元部に全体を車内方向へ容易に屈曲可能とするノッチ部8aが形成されていると共に、先端部に車内側へ突出した突起部8bが形成されている。
また、前記車内側一側壁4の内面には、前記第1シールリップ8とほぼ平行に伸びるサブリップ10が設けられている。
そして、上昇移動して閉じられた前記ドアガラス7が振れた際に、前記第1シールリップ8が車内方向へノッチ部8aを介して撓み変形すると前記突起部8bが前記サブリップ10に当接して、両リップ8、10によってドアガラス5を支持すると共に、該両リップ8,10の撓み変形によってドアガラス5の振れを吸収するようになっている。これによって、ドアフレーム2aやドアガラス7の建て付けにばらつきがあっても、ドアガラス7の昇降が円滑に行われると共に、ドアガラス7の昇降時のなどにおいて該ドアガラス7のガタツキを防止するようになっている。
特開2000−280755号公報
しかしながら、前記従来の車両用グラスラン1にあっては、第1シールリップ8の突起部8bとサブリップ10とは、通常は一定のクリアランスCをもって対峙しており、ドアガラス7が両シールリップ8,9の間に摺動位置した場合にも両者8、10は接触することはなく、例えば、フロントドア2を強く閉じた場合などで、ドアガラス7が車内側へ振れた際に第1シールリップ8がノッチ部8aから車内側へ大きく折曲変形してはじめて突起部8bがサブリップ10の先端側に当接するようになっている。
このため、前記フロントドア2の閉じ時や、車両走行時などのドアガラス7の振れによって両第1シールリップ8とサブリップ10の当接と離間が繰り返されて、かかる離着音が発生して、乗員に違和感を与えるおそれがある。
特に、前記ドアガラス7の振れは、該ドアガラス7を最大閉位置から僅かに下降させて半開き状態にした際に、大きくなることから、両リップ8、10の離着音が顕著になる。
本発明は、支持リップとシールリップとを常時当接させて、ドアガラスの振れを防止しつつ該支持リップとシールリップとの離着音の発生を確実に抑制し得る車両用グラスランを提供することを目的としている。
本発明は、前記従来のドアウェザーストリップの実状に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明は、車両用ドアのサッシュ部の内周縁に沿って配設され、底壁の両端縁から立ち上がった対向両側壁と、該両側壁の車内外側の対向する内面にそれぞれ設けられて、前記底壁方向へ延出したシールリップと、を備え、ドアガラスの昇降時に、該ドアガラスの外周側の両側面を前記各シールリップが摺動案内する車両用グラスランであって、前記車内側の一側壁の内面に、前記ドアガラスの上昇時の押圧力によって前記車内側のシールリップが前記一側壁方向へ撓み変形した際に、該シールリップの背面を常時当接支持する支持リップを設ける共に、前記支持リップは、厚肉な基端部が前記一側壁の内面に結合されて、前記底壁方向へ突出した基部と、該基部の先端側から折曲部を介してさらに前記底壁方向へ折曲して延出した支持部とから構成され、前記支持部は、前記折曲部から先端部に渡ってほぼ均一な薄肉幅の直線状に形成されていることを特徴としている。
この発明によれば、ドアガラスを上昇させると、その押圧力によって各シールリップが互いに車内外側に撓み変形しつつドアガラスの外周側側面を摺動案内するが、このとき、車内側のシールリップが、車内方向へ所定量だけ撓み変形すると、この背面に支持リップの先端部が当接して、ドアガラスが位置する間は常時当接することになる。したがって、この状態で例えばドアを強く閉じたりすると、ドアガラスが車内外へ振れるが、この振れを、車内側シールリップを介して支持リップの弾性力で受けることから、ドアガラスの大きな振れを十分に吸収できると共に、前記支持リップとシールリップとの離着音などの発生を十分に抑制できる。
しかも、ドアガラスの上昇移動に伴って車内側のシールリップが撓み変形して、この背面が支持リップの先端部、つまり支持部の先端縁に常に当接した状態になる。その後、ドアガラスが振れて車内側に移動すると、シールリップを介して支持部の先端縁およびその周囲がシールリップの背面に当接しつつ折曲部を中心に変形しつつシールリップの変形を吸収支持する。
さらにドアガラス振れが大きくなって通常の移動量以上に移動した場合には、支持リップが折曲部を支点として車内側へ大きく変形して、今度はシールリップの背面を、折曲部を介して比較的支持剛性の高い基部の先端側で支持する。このため、ドアガラスは、基部の高い支持反力が作用して確実に支持される。
このように、前記シールリップは、車内側への折曲変形量に応じて支持部と基部とによって段階的に支持され、支持部で支持されている間は前記ドアガラスのグラスランにおける摺動抵抗を十分に低減しつつドアガラスの振れを確実に防止することができる。
また、大きな振れに対しては、支持剛性の高い基部によって弾性的に支持できるため、ドアガラスの振れを効果的に抑制することが可能になる。
請求項2に記載の発明にあっては、前記基部は、前記厚肉に形成された基端部から先端部に渡って漸次狭幅状に形成されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、前記車内側のシールリップを湾曲状に折曲形成したことを特徴としている。
この発明によれば、前記シールリップが車内側への折曲変形時に、この湾曲状背面に支持リップの先端部の対向面が漸次変形してなだらかに当接することから、シールリップの折曲変形をなだらかにすることが可能になり、これによってドアガラスの摺動抵抗を小さくすることができる。
請求項1に記載の発明によれば、支持リップがシールリップの背面に常時当接していることから、ドアガラスの振れを防止すると共に、両リップ間の離着音の発生を十分に抑制することが可能になる。
また、本発明は、特に、ドアガラスの摺動抵抗を低減しつつ振れを防止すると共に、通常移動量以上の振れを支持剛性の高い基部によって支持するため、ドアガラスの過度な移動を効果的に抑制することが可能になる。
請求項2に記載の発明によれば、前記折曲部から基端部側に受けたドアガラスの強い押圧力に対して緩衝機能を発揮する。
請求項3に記載の発明によれば、シールリップを支持リップによってなだらかに折曲変形することができることから、ドアガラスの摺動抵抗を十分に小さくすることができる。
以下、本発明にかかる車両用グラスランの実施形態を図面に基づいて詳述する。なお、本実施形態は、前記従来技術と同じく図4に示す自動車のプレスドアのフロントドアのドアサッシュ部に取り付けられたものに適用したものを示している。
自動車のフロントドアのドア本体の上端部には、図1〜図3に示すように、サッシュ部20を有し、このサッシュ部20は、アウトドアパネル20aとインナドアパネル20b及び該両者20a、20b間に配置されて、内周部が前記インナドアパネル20bに結合されたレインフォースブラケット(リテーナ)20cとから構成され、このサッシュ部20の内周側に、長尺な横断面ほぼコ字形状のグラスラン21が嵌着状態に取り付けられている。
このグラスラン21は、ゴム材を押出成形によって連続一体に形成され、図1〜図3に示すように、前記リテーナ20cの折曲平坦部に当接配置される底壁22と、該底壁22の両端縁から立ち上がった車内外側の対向両側壁23,24と、該両側壁23,24の各端縁に折り返し状に折曲されて、両側壁23,24と共同して前記インナドアパネル20bとリテーナ20cの結合フランジ部とアウタドアパネル20aのフランジ部にそれぞれ挟持状態に嵌着する一対の保持片25,25と、前記両側壁23,24の端縁から前記底壁22の内底面方向へ伸びて、ドアガラス26の外周部両側面を挟持状態に摺動案内する車内側の第1シールリップ27及び車外側の第2シールリップ28と、前記車内側の一側壁23の内面に結合されて、前記第1シールリップ27とほぼ平行に前記底壁22の内底面方向へ伸びる支持リップ29とを備えている。
前記底壁22は、外面の車内外側に前記リテーナ20cの内面に当接する保持リップ30,31が設けられている。
また、前記両側壁23,24は、前記保持片25,25を介してサッシュ部20に嵌着固定されていると共に、対向内面間の距離Lがドアガラス26の車内外側への移動が可能なように比較的大きく設定されている。
前記第1シールリップ27は、先端部27aが第2シールリップ28の先端部28aよりも底壁22側へ若干長く形成されていると共に、全体が車内方向へ湾曲状に折曲形成されて、背面27bが円弧状に形成されている。また、この第1シールリップ27は、根元部に車内方向へ容易に折曲変形可能にするノッチ部27cが形成されている。
一方、前記第2シールリップ28は、第1シールリップ27と同じく根元部に車外方向へ容易に折曲変形可能にするノッチ部28bが形成されている。
そして、前記支持リップ29は、全体が断面ほぼく字形状に折曲形成されておおり、前記一側壁23の端縁付近に一体に結合された基部32と、該基部32の先端部に有する折曲部33を介して一体に有する支持部34とから構成されている。
前記基部32は、一側壁23に結合した基端部32aから前記折曲部33まで底壁22方向へ所定角度で傾斜状に立ち上がり形成され、その幅寸法が最も肉厚な前記基端部33aから折曲部33まで漸次薄肉テーパ状に形成されている。
前記支持部34は、過度な反力を抑制するために、折曲部33から先端部34aまで比較的薄肉でかつ均一な肉厚に設定されていると共に、底壁22側へ所定角度で直線状に立ち上がり形成されている。
また、この支持部34は、図2に示すように、前記ドアガラス26が両シールリップ27,28の間に摺動配置されずに該ドアガラス26からの押圧力が作用しない自然状態では、図2の実線で示すように先端部34aが第1シールリップ27の背面27bから所定の隙間をもって対峙している。しかし、両シールリップ27,28間にドアガラス26が摺動配置された状態では、図1の実線で示すように、ドアガラス26の押圧力によって第1シールリップ27の車内方向への折曲変形によってこの背面27bが先端部34aに常時当接する状態になる。
また、前記ドアガラス26は、通常の昇降時における車内側への移動量Xが図1及び図2に示すように、該ドアガラス26の車内側一側面から前記支持リップ29の折曲部33より前記第1シールリップ27のほぼ肉厚分だけ車外側の位置までになっている。
したがって、この実施形態によれば、例えばドアガラス26を閉じるために、上昇移動させて、図1の実線で示すように、両シールリップ27,28の対向内面間に摺動位置させると、該ドアガラス26の押圧力によって両シールリップ27,28が各ノッチ部27c、28bを介して互いに車内外方向へ折曲変形する。すると、前記第1シールリップ27は、その背面27bが支持部34の先端部34aに当接してその状態を維持する。
ここで、前記ドアガラス26は、上昇移動時などに前記移動量Xの範囲内において車内方向へ移動するが、この移動中は第1シールリップ27の背面27bには反力の小さな支持部34が当接しているだけであるから、ドアガラス26の摺動抵抗が十分に小さく、したがって、ドアガラス26の円滑な上昇(下降も含む)作用が得られる。
しかも、この状態において、例えばドアを強く閉めた場合や、前記ドアガラス26を完全に閉め切らずに上端部を僅かに開いた状態において車両を走行した場合などでは、ドアガラス26が車内外へ振れるが、その車内側への振れによるその押圧力を、まず支持リップ29の支持剛性の低い支持部34が折曲部33を中心に撓み変形して弾性的に受けることから、ドアガラス26の大きな振れを十分に吸収できる。
特に、かかる場合でも支持部34は、その先端部34aが第1シールリップ27の背面27bに常時当接していることから、支持リップ29と第1シールリップ27との離着音などの発生を十分に抑制できる。
また、前記ドアガラス26の大きな振れによってドアガラス26が車内方向へ前記移動量X以上に移動すると、図1の2点鎖線で示すように、今度は第1シールリップ27の背面27bが前記支持部34を介して折曲部33に当接する。つまり、基部32の先端部に当接して該基部32によって支持することになる。このため、ドアガラス26は、第1シールリップ27を介してかかる支持剛性の比較的高い基部32の弾性反力を受けて押し戻される。したがって、ドアガラス26の振れを吸収して確実に支持することができる。
図3は前記ドアガラス26が両シールリップ27,28間に位置している際における第1シールリップ27と支持リップ29との合成反力特性(P)を示し、前記ドアガラス26の車内方向への通常移動量(X)の範囲では、前記第1シールリップ27と支持部34との合成反力Pがドアガラス26に作用する。この合成反力Pは、移動量Xが大きくなるにつれて漸次所定角度で大きくなるが、その立ち上がりは比較的なだらかであり、したがって、ドアガラス26の第1、第2シールリップ27、28との摺動摩擦抵抗が小さくなることが明らかである。
また、前述したように、ドアを強く閉めた場合などで、ドアガラス26が車内方向へ通常移動量Xを超える移動があった場合は、第1シールリップ27の背面27bが前記折曲部33を介して基部32の大きな反力を受けるため、合成反力Pは、図3の折れ点Yから比較的急激に立ち上がって大きな反力特性P1を示す。これによって、ドアガラス26の振れを吸収して確実に支持できることが明らかである。
なお、図3中、破線Zは支持リップ29を有さない場合の第1シールリップ27のみ反力特性を示している。
以上のように、前記第1シールリップ27は、車内側への折曲変形量に応じて支持部34の他に基部32によって段階的に支持され、支持部34で支持されている間は前記ドアガラス26のグラスランにおける摺動抵抗を十分に低減しつつ打音などの発生を確実に防止することができる。
しかも、大きな振れに対しては、支持剛性の高い基部32によって弾性的に支持できるため、ドアガラス26の振れを効果的に抑制することが可能になる。
また、この実施形態によれば、前記第1シールリップ27が車内側への折曲変形時に、この湾曲状背面27bが支持部34の先端部34aの対向面に漸次変形してなだらかに当接することから、第1シールリップ27の折曲変形をなだらかにすることが可能になり、これによってドアガラス26の摺動抵抗を小さくすることができる。
さらに、前記支持部34は、傾斜状に直線状に立ち上り形成されていることから、第1シールリップ27の背面27bからの押圧力を、まず先端部34aにおいて線接触状態で受けてその力を折曲部33側へほぼ直線状に伝達しつつ車内方向へ撓み変形するため、かかる支持部34の支持力もドアガラス26の良好な摺動性に影響を与えることなく、反力を上げることが可能になる。この結果、ドアガラス26の振幅量を減らすことができ、ドアガラス26の振れによるガタツキを効果的に抑制することが可能になる。
また、基部32は、その断面形状が先端先細り状に形成されていることから、折曲部33から基端部32a側に受けたドアガラス26の強い押圧力に対して緩衝機能を発揮する。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、前記支持リップ29の基部32や支持部34のゴム材料をその位置に応じて硬軟な材料に変更させることにより、その反力を自由に設定することも可能である。
また、本発明のグラスランをフロントドアの他にリアドアに適用できることはいうまでもない。
本発明にかかる車両用グラスランの実施形態を示す図4のA−A線断面図である。 本実施形態のグラスランにおける自然状態を示す図4のA−A線断面図である。 本実施形態のグラスランにおける第1シールリップと支持リップとの合成反力を示す特性図である。 本実施形態のグラスラン及び従来のグラスランが適用されるフロントドアの側面図である。 従来のグラスランを示す図4のA−A線断面図である。
符号の説明
20…サッシュ部
21…グラスラン
22…底壁
23・24…両側壁
26…ドアガラス
27…第1シールリップ
28…第2シールリップ
29…支持リップ
32…基部
32a…基端部
33…折曲部
34…支持部
34a…先端部

Claims (3)

  1. 車両用ドアのサッシュ部の内周縁に沿って配設され、
    底壁の両端縁から立ち上がった対向両側壁と、該両側壁の車内外側の対向する内面にそれぞれ設けられて、前記底壁方向へ延出したシールリップと、を備え、
    ドアガラスの昇降時に、該ドアガラスの外周側の両側面を前記各シールリップが摺動案内する車両用グラスランであって、
    前記車内側の一側壁の内面に、前記ドアガラスの上昇時の押圧力によって前記車内側のシールリップが前記一側壁方向へ撓み変形した際に、該シールリップの背面を常時当接支持する支持リップを設ける共に、
    前記支持リップは、厚肉な基端部が前記一側壁の内面に結合されて、前記底壁方向へ突出した基部と、該基部の先端側から折曲部を介してさらに前記底壁方向へ折曲して延出した支持部とから構成され、
    前記支持部は、前記折曲部から先端部に渡ってほぼ均一な薄肉幅の直線状に形成されていることを特徴とする車両用グラスラン。
  2. 前記基部は、前記厚肉に形成された基端部から先端部に渡って漸次狭幅状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用グラスラン。
  3. 前記車内側のシールリップを湾曲状に折曲形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用グラスラン。
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