JP4875227B2 - 振動発電器、振動発電装置、及び振動発電装置を搭載した電子機器と通信装置 - Google Patents
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Description
振動発電器10は、複数の導電性表面領域13を備えた第1の基板11と、複数のエレクトレット材料領域15を備えた第2の基板16とで構成される。第1の基板11と、第2の基板16とは、互いに所定の間隔を隔てて配置されている。エレクトレット材料領域15を含む第2の基板16は固定されている。導電性表面領域13を含む第1の基板11は固定構造17にバネ19を介して連結されている。バネ19は第1の基板11の両側面に接続されており、また、固定構造17に接続されている。このバネ19により第1の基板11は定位置に戻る(保持される)ことができ、或いは、第1の基板11は側方運動(例えば図の左右方向の運動)を行い、定位置に戻ることができる。この動きにより、エレクトレット材料領域15と、対向する導電性表面領域13との重なり面積の増減が生じ、導電性表面領域13に電荷の変化が生じる。振動発電器(静電誘導型振動発電器)10は、この電荷の変化を電気エネルギーとして取り出すことにより発電を行う。
そして、発電に用いる振動の周波数に応じて第1の基板11の振動の共振周波数を選択する。
すなわち、共振周波数を低くするためには第1の基板11の質量を増加させる、またはバネ19のバネ定数を小さくする必要がある。バネ19は通常シリコン等から形成されており材料の弾性定数、或いはバネのサイズのため、バネ定数を小さくすることが困難なことから、第1の基板11の質量を増加させる必要がある。
図25は、非特許文献1に記載されている、樹脂バネを用いた従来の振動発電器(静電誘導型振動発電器)20を示す概略斜視図である。
振動発電器20は、エレクトレット(electret)29が形成された第1の基板21と、第1の基板21を固定構造27に接続する、樹脂製のバネ29により構成されている。バネ29は、耐疲労性等の耐久性を有するパリレン樹脂材料を用いて構成されているので、比較的低い周波数で、かつ大きな振幅で第1の基板21を振動させることが可能である。
このため、外部振動に対して所望の方向以外にも振動が発生するなどの課題を有していた。
また、本発明の振動発電器によれば、静電力によるバネ構造を用いることにより弾性変形を伴う機械的なバネを排除することができることから、複雑な構造およびプロセスを要せず、機械的信頼性の向上を図ることが可能である。
さらに、本発明の振動発電装置によれば、蓄電回路を設けることで、出力電圧の安定を図ることが可能である。
さらにまた、本発明の振動発電器、振動発電装置を用いた通信装置および電子機器によれば、電池交換等のメンテナンス回数を低減できるなど利用上の効果は大きい。
図1は、本発明の実施の形態1に係る振動発電器100の断面図であり、図2は図1の振動発電器100の第1の基板102(図2(a))、及び第2の基板103(図2(b))の上面図である。図1が示す断面は、図2のA−A断面に相当する。
第1の電極107a、107b、107cと、第3の電極105a、105bと第4の電極104a、104bとは、電荷を保持した膜を含むエレクトレット電極である。そして、第3の電極と第4の電極との間に反発する静電力(反発力)が作用するように、第3の電極105a、105bの前記膜が保持する電荷の極性と第4の電極104a、104bの前記膜が保持する電荷の極性とは、同じ(すなわち一方が正であれば他方も正であり、一方負であれば他方も負)であることが好ましい。
また、第1の電極107a、107b、107cの前記膜が保持する極性についても第3の電極105a、105bの前記膜が保持する電荷の極性と第4の電極104a、104bの前記膜が保持する電荷の極性と同じであることが好ましい。第1の電極107a、107b、107cと第3の電極105a、105bと第4の電極104a、104bとに同時に電荷を帯電させることができ、プロセスが簡便になるためである。
また、x軸方向またはy軸方向(すなわち、第1の基板102の主面に平行な方向)の少なくとも一方において、(例えば外力が作用して)第1の基板102が第2の基板103に対して移動すると元の位置(所定の位置)に戻ろうとする力(復元力)が、静電力(静電反発力)のx方向成分またはz方向成分の少なくとも一方により生ずるように、第3の電極105a、105bと第4の電極104a、104bとが配置されることが、本実施形態の特徴である。
すなわち、第3の電極105a、105bと第4の電極104a、104bとの間に作用する静電力により、第1の基板はz軸方向の所定の位置に保持されるとともに、外力が作用しない時は、x軸方向および/またはy軸方向(第1の基板102の主面に平行な方向)についても所定の位置に保持される。
図2に示す電極配置の例では、第1の電極107は(図1の107a、107b、107c)、長手方向がy軸と平行に配置された短冊状の複数の電極からなり、この複数の電極は互いに電気的に接続して構成されている。同様に、第2の電極106(図1の106a、106b、106c)もy軸と平行に配置された短冊状の複数の電極からなり、この複数の電極も互いに電気的に接続して構成されている。図2は、簡単のため配線構造については図示していない。第3の電極105(図1の105a、105b)と第4の電極104(図1の104a、104b)は、それぞれ第1の基板102、第2の基板103の周辺部(端部)全周に沿って(外周に沿って)配置されている。第1の基板102と第3の基板103とを対向させた時に第4の電極104の方が第3の電極105よりも外側になるように配置されている。しかし、この配置に限定されるものではなく、第3の電極105の方が第4の電極104よりも外側になるように配置しても同様の効果を得ることができる。
上述のように第3の電極105と第4の電極104とは、同じ極性の電荷を有していることから、その間に静電力による反発力(静電反発力)が作用している。このため第1の基板102に外力が作用しなければ第1の基板102は所定の位置に保持されている。すなわち、z軸方向については、この反発力と第1の基板102に作用する重力とがバランスする位置で基板102は浮遊し留まる。x軸方向については第3の電極105aと第4の電極104aとの間に作用する反発力(図1の右方向に作用する力)と、第3の電極105bと第4の電極104bとの間に作用する反発力(図1の左方向に作用する力)とがバランスする位置で第1の基板102は留まる。y軸方向についても同様に反発力がバランスする位置で第1の基板102は留まる。
(1)低周波数の振動に対しても発電が可能
(2)機械的な信頼性の向上
本実施の形態に示す振動発電器100では、従来構造にあるような機械的な弾性構造体を有していない。そのため、構造での弾性構造体の弾性歪みによる信頼性を確保するために、十分に余裕をもった設計を行うことによる小型化困難などの問題に対して、弾性的な疲労が発生する箇所が無い。その結果、バネ部での機械的な信頼性の確保、小型化及び大振幅での動作を行った場合の信頼性の確保が容易である。また、シリコンおよびガラス等から成る基板と樹脂バネのような、全く異なる材料からなる部材を形成する必要がないことから構造およびプロセスが複雑でないという利点を有する。
上述の第1の基板102では基板の周辺部に沿って全周に亘り第3の電極105が配置されているのに対して、変形例である第1の基板102Mでは、y軸方向に延在する周辺部(端部)に沿ってのみ第3の電極(エレクトレット電極)105Mが配置されている点が異なる。
同様に第2の基板103Mもy軸方向に延在する周辺部(端部)に沿ってのみ第4の電極(エレクトレット電極)104Mが配置されている点が上述の第2の基板103と異なる。
そして、x軸方向において、第4の電極104Mが第3の電極105Mより外側になるよう配置されている。
なお、図3(a)に示す2つの第3の電極105Mは互いに電気的に接続されて接地されており、また図3(b)に示す2つの第4の電極106Mも互いに電気的に接続されて接地されている。
換言すると、第3の電極105Mと第4の電極104Mと間に静電力により、第1の基板102Mは、z軸方向に所定の位置に保持され、外力が作用していない時はx軸方向についても所定の位置に保持される。
また、図3に示す実施形態では、第3の電極105Mおよび第4の電極104Mはそれぞれが配置された基板のy軸方向に延在する周辺部(端部)の全長に亘り配置されているが、例えば基板のコーナー部(四隅)のみに配置する、あるいはコーナー部から離れた部分に配置する等一部分にのみ配置してもよい。
以下に、第1の実施形態に用いる電荷を保持した膜を含む電極(エレクトレット電極)の詳細を説明する。
図4は、第1の電極107a、107b、107c、第3の電極105a、105bのいずれか1つを示す断面図である。
第1の基板102上に導電体117aが形成される。導電体117aの上部には第1の絶縁体117b、電荷を保持した膜であるエレクトレット117cと第2の絶縁体117dが形成される。
また、エレクトレットは導電体117a全体に形成されてもよく、また短冊状の導電体117a上の一部にのみに配置されてもよいが、短冊状の導電体117aの一部に形成される方がプロセス、デバイス特性の安定性から好ましい。
なお、ここでいう高抵抗の基板とは、基板全体が抵抗率の高い基板だけでなく、低抵抗基板(例えば、低抵抗シリコン基板)の表面に酸化膜等の絶縁膜を形成したものも含み、後者を用いても前者と同様の効果が得られることは言うまでもない。
上述のように第1の電極107、第3の電極105と第4の電極104は電荷を保持したエレクトレット膜を有して構成される。エレクトレット膜117cを構成するエレクトレット材料としては、ポリプロピレン、ポリエステルテレフタレート、ポリビニルクロライドなどの高分子材料、或いは酸化シリコンなどの無機材料を利用することができる。これらの中でも絶縁耐圧、耐熱性に優れた酸化シリコンを用いることが好ましい。
(3)重なり面積を一定にすることが可能
第2の電極106を静止した状態の第1の電極107と概ね対向する位置に形成すると、基板102が大振幅(大変位)で振動した場合、第1の電極107(とりわけ端に位置する第1の電極107a、107c)と第2の電極106とが重ならない時間が増加し、重なり面積の増減量が低下するといった問題が発生する。
しかしながら、第2の電極106を第1の電極107の領域に対して大きく形成する(第1の電極の外側にまで形成する)ことで、重なり面積の増減の低下を防止でき、重なり面積の増減を常に一定に維持することができる。すなわち振動発電器100の発電量を安定化することができる。
図5は、本発明の実施の形態2に係る振動発電器200の断面図である。実施の形態1と異なる点は、第1の基板202と第2の基板203との間に第1の突起体209a、209bが形成されている点である。
図5に示す実施形態では、突起体209a、2009bは一端(下方端部)が第2の基板203に固定され、他端(上方端部)が第1の基板202と固定されずに接触している。
以下、この図5の実施形態に基づいて説明する。
振動発電器200は、外部からの振動により第1の基板202が第2の基板203に対して変位することで発電を行う。その際、第1の基板202は外部からの振動により変位し、静電力により所定の位置に戻される。実施の形態1と同様に第1の電極207(207a、207b、207c)、第3の電極205(205a、205b)、第4の電極204(204a、204b)は電荷を保持するエレクトレット電極である。第2の基板203上の第4の電極204と異なり、第1の基板上の第1の電極207と第3の電極205とが接地されていない場合、発電される電力の電位が不安定となり得る。
(4)第1の基板202からの電気取り出しを容易にできる。
(4)について説明を行う。突起体を設け、突起体を介して電気的な取り出しを行うことで、第1の基板202からの電気的な配線(リード線、或いはワイヤ)による不要な応力を排除することが可能となる。
特に、大振幅で動作可能な本実施の形態の振動発電器200では、第1の基板202の変位量に合わせて配線長を確保する必要がある。
例えば、リード線で取り出しを行った場合、リード線が短いと、大振幅時にはリード線と第1の基板との接点に応力がかかるため、リード線を十分に長く設定する必要がある。一方、十分に長くすると配線が絡まる場合がある。しかし、本実施形態ではこのような問題を生ずることがない。
第1の実施形態では第3の電極105と第4の電極104との間の静電力(反発力)は、第1の基板102をz軸方向に浮遊させる機能と第1の基板102x軸方向の元の位置に戻す機能の2つを同時に果たす必要がある。
しかし、本実施形態では、突起体209a、209bが第1の基板202を支持可能なため、第3の電極205と第4の電極204との間の静電力により第1の基板102を浮遊させる必要がない。
すなわち、第3の電極205と第4の電極204との間の静電力は、第1の基板202をx軸方向の元の位置に戻す機能(復元力、および外力がない場合に所定の位置に保持する機能)のみを有すればよい。
このことは、第3の電極205と第4の電極204の大きさ、配置等の設計の自由度が増加するという効果をもたらす。
複数の突起体209a、209bを有することで、第1の電極207および第3の電極205をより安定して電気的に接続できるからである。
また、3個以上の突起体209a、209bが配置されることで、安定して第1の基板202を支持できるからである。
さらに、突起体209a、209bの構造は、電気的な取り出しが可能であれば、例えば三角錐、三角柱、円柱のような、他の構造であってもよい。
図6は、本発明の実施の形態3における振動発電器300の断面図(図6(a))と、第1の基板302の断面図(図6(b))である。
実施の形態2と異なる点は、振動発電器300は第1の基板の上方に配置された第3の基板310と、第3の基板310と第1の基板302との間に配置された第2の突起体309c、309dとを有する点である。
そして、第1の突起体309a、309bと第2の突起体309c、309dとにより電極取り出し(第1の電極307(307a、307b、307c)および第3の電極305(305a、305b)の接地)を行う。
第1の基板302の下面(図6(b)では上面)上に、第3の電極305のエレクトレット315a、315bが第1の基板302の外周に沿って形成され、第1の電極307のエレクトレット317a、317b、317cが短冊状に形成される。さらにエレクトレット315a、315b、317a、317b、317cを覆うように絶縁体312が形成される。
振動発電器300は、外部からの振動により第1の基板302が第2の基板303および第3の基板310に対して変位することで発電を行う。
その際、第1の基板302は外部からの振動により変位し、第3の電極305(305a、305b)と第4の電極304(304a、304b)との間の静電力により所定の位置に戻される。
第2の基板303上に配置した第1の突起体309a、309bと、第3の基板310上に配置した第2の突起体309c、309dとを電気的な配線として利用する。第1の突起体309a、309bおよび第2の突起体309c、309dが基板302と接触した状態で第1の基板302を変位させることで、実施の形態2と比較し、より一層の電気的接続の信頼性向上が可能となる。
(5)安定した電気取り出し
(5)について説明を行う。実施の形態2と比較して、第3の基板310に第2の突起体309c、309dを配置し、第1の基板302の下方向からだけでなく、上方向からの電気取り出し(電気的接続)を可能にしている。これにより、第1の基板302が変位する際に横方向(図6(a)のx軸方向)に安定して変位することが可能となる。
また、厚さ方向(図6(a)のz軸方向)の振動などにより第1の基板302が浮き上がり突起体309a、309bと接触しなくなっても、上部にある第2の突起体309c、309dから電気取り出しが可能となる。
図7は、本発明の実施の形態4に係る第2の基板403の上面図(図7(a))と、第2の基板403のB−Bにおける断面図(図7(b))である。
図7において、第2の基板403は、周辺部に第4の電極404が形成されている。第2の基板403上には、第2の電極406が形成される。より詳細には、図示していないが第1の電極と対向する位置に第2の電極406a、406b、406cが形成され、配線電極406dにより電気的に接続される。このとき、外部との取り出しが第2の基板403の4つの角部のうち少なくとも1つにおいて行われるよう、第4の電極404の一部に切り欠きが設けられている。
ここで、第4の電極404は、図3と同様に導電体404aと、第1の絶縁体404b、電荷を保持したエレクトレット404c、第2の絶縁体404dにより構成される。
第2の基板403を含む振動発電器の動作については他の実施の形態と同様である。
(6)静電力によるバネ力への影響を小さくすることができる。
(6)について説明を行う。本実施の形態では、第2の電極406の取り出しを第2の基板403の端部より行う。
これにより、x軸方向、或いはy軸方向に第1の基板402が変位しても第2の基板403の周辺部に沿って配置された第4の電極404による静電力を損なうことなく元の位置に第1の基板を戻すことが可能となる。
また、斜め方向(例えばx軸とy軸から45°の方向)に第1の基板402が変位した場合においても、第2の基板403の4辺に配置されている第4の電極404により所望の場所に第1の基板を戻すことが可能となる。このように静電力の効果が一番小さい領域で電極取出しを行うことで、バネ力(復元力)を減少させることなく電極取り出しが可能となる。
図8は、本発明の実施の形態5に係る振動発電器500の断面図(図8(a))と、第1の基板502が変位した状態の振動発電器500の断面図(図8(b))である。
また、第1の基体502は図6に示す実施形態と同様に第1の突起体および/または第2の突起体を用いて保持してよい。
ここでは、簡単のため配線、及び突起体についての記載は省略している。
第1の基板502が振動して2つの支持体511の間を変位する際に第3の電極505a、505bは第4の電極504a、504bと重なりが発生しない(x軸方向において第3の電極505a、505bが第4の電極504a、504bより常に内側に位置する)ように形成される。つまり、第1の基板503の端面に設けられた領域の大きさ(x軸方向の長さ)は、第4の電極504a、504bの大きさ(x軸方向の長さ)よりも大きく形成される。
振動発電器500は、外部からの振動により第1の基板502が第2の基板503に対して変位することで発電を行う。その際、第1の基板502は外部からの振動により変位するが、2つの支持体511の間で最大限に変位した場合でも、電荷を保持する膜を含む第3の電極505a、505bと第4の電極504a、504bとの重なりが発生しないため、静電力により第1の基板502は変位とは逆方向の力を受ける。
すなわち、図8(b)に示すように第1の基板502の変位が最大になった場合でも第3の電極の端部と第4の電極の端部(図8(b)では第3の電極505aの端部と第4の電極504aの端)のx方向の距離ΔdがΔd>0である。
(7)低周波数領域における大振幅動作が可能
(7)について説明を行う。
第3の電極505a、505bは第1の基板502の端面から一定の領域を介して形成されており、実施の形態1から実施の形態4とは電極配置が異なる。前述の実施の形態では、静電力を確保するために、バネ力(静電力)は大きめに設定することで、第1の基板が空間の端面まで変位することを防ぐ必要があり、その結果、バネ力をある程度強くする必要がある。
なお、図8に示す実施の形態では、第1の基板502の周辺部に静電力を発生する領域を設けたが、図9に示すように、第3の電極555と第4の電極554a、554bをそれぞれ第1の基板502Aと第2の基板503Aの中央部(x軸方向の中央部)に設けた実施形態も本実施の形態に含まれる。
さらに図9の実施形態では第3の電極555の個数を1個にすることが可能であるという利点を有する。
図8および図9に示した実施形態では、第1の基板502のz軸方向上方への変位を制限することを1つの目的として第3の基板510を配置してあるが、第3の基板510を有しない実施の形態5に含まれる。
図10は、本発明の実施の形態6に係る振動発電器100Aの断面図であり、図11は図10の振動発電器100Aの第1の基板102A(図11(a))、及び第2の基板103L(図11(b))の上面図である。図10が示す断面は、図11のA−A断面に相当する。
以下に振動発電器100Aの詳細を説明する。
第1の基板102Aの一方の面(図10では下面)には第1の電極107La、107Lb、107Lcが形成され、他方の面(図10では上面)には第5の電極107Ua、107Ub、107Ucが形成されている。
そして、第1の基板102Aの他方の面に対向する第3の基板103Uの主面(図10では下面)上には第6の電極106Ua、106Ub、106Ucが、それぞれ第5の電極107Ua、107Ub、107Ucに対向する位置に形成されている。
また、第1の基板102Aの一方の面に対向する第2の基板103Lの主面上には第4の電極104La、104Lbがそれぞれ形成され、第1の基板102Aの他方の面に対向する第3の基板103Uの主面上には第8の電極104Ua、104Ubが形成される。
また、第1の電極107L(107La、107Lb、107Lc)の前記膜が保持する電荷の極性についても第3の電極105Lの前記膜が保持する電荷の極性と同じであることが好ましい。第1の電極107Lと第3の電極105Lとに同時に電荷を帯電させることができ、プロセスが簡便になるためである。
さらに同様に、第5の電極107U(107Ua、107Ub、107Uc)の前記膜が保持する電荷の極性についても第7の電極105Uおよび第8の電極104Uの前記膜が保持する電荷の極性と同じであることが好ましい。第5の電極107Uと第7の電極105Uと第8の電極104Uとに同時に電荷を帯電させることができ、プロセスが簡便になるためである。
すなわち、第3の電極105La、105Lbと第4の電極104La、104Lbとの間に作用する静電力及び第7の電極105Ua、105Ubと第8の電極104Ua、104Ubとの間に作用する静電力により、第1の基板102はz軸方向の所定の位置に保持されるとともに、外力が作用しない時は、x軸方向および/またはy軸方向(第1の基板102Aの主面に平行な方向)についても所定の位置に保持される。
この結果、第1の電極107L(107La、107Lb、107Lc)と第2の電極106L(106La、106Lb、106Lc)との重なり面積および第5の電極107U(107Ua、107Ub、107Uc)と第6の電極106U(106Ua、106Ub、106Uc)との重なり面積が変化することで振動発電器100Aは発電を行う。
図11(a)は第1の基板102Aの下面を示し、図11(b)は第2の基板103Lの上面を示す。
図11(a)に示すように第1の電極107L(図10の107La、107Lb、107Lcに対応)は、長手方向がy軸と平行に配置された短冊状の複数の電極からなり、この複数の電極は互いに電気的に接続して構成されている。図11(b)に示すように、同様に第2の電極106L(図10の106La、106Lb、106Lcに対応)もy軸と平行に配置された短冊状の複数の電極からなり、この複数の電極も互いに電気的に接続して構成されている。すなわち、図3と同様の配置を有している。図11(a)、(b)では、簡単のため配線構造を図示していない。
同様に第2の基板103Lのy軸方向に延在する周辺部(端部)に沿って、2つの第4の電極104L(図10の104La、104Lbに対応)が配置されている。
そして、x軸方向において、第4の電極104Lが第3の電極105Lより外側になるよう配置されている。
同様に、以上に説明した第2の電極106Lの配置および第4の電極104Lの配置を、第3の基板103Uの下面における第6の電極106Uの配置および第8の電極104Uの配置にそれぞれ適用してもよい。
このため、第1の基板102Aのy軸方向への変位を所定の範囲内に制限するために例えば第2の基板103Lのy軸方向の端部に突起を設ける等、拘束手段を設けるのが好ましい。
上述のように第3の電極105Lと第4の電極104Lとは、同じ極性の電荷を有していることから、その間に静電力による反発力(静電反発力)が作用している。同様に第7の電極105Uと第8の電極104Uとは、同じ極性の電荷を有していることから、その間に静電力による反発力が作用している。
x軸方向については第3の電極105Laと第4の電極104Laとの間および第7の電極105Uaと第8の電極104Uaとの間に作用する反発力(第1の基板102Aを図10の右方向に動かそうとする力)と、第3の電極105Lbと第4の電極104Lbとの間および第7の電極105Ubと第8の電極104Ubとの間に作用する反発力(第1の基板102Aを図10の左方向に動かそうとする力)とがバランスする位置で第1の基板102Aは留まる。
この復元力を利用して第1の基板102Aを第2の基板103Lおよび第3の基板103Uに対して相対的に変位させることで、第1の電極107La、107Lb、107Lcと第2の電極106La、106Lb、106Lcとの重なり面積および第5の電極107Ua、107Ub、107Ucと第6の電極106Ua、106Ub、106Ucとの重なり面積が増減する。
(8)低周波数の振動に対しても発電が可能
(9)機械的な信頼性の向上、及び機械的な損失が小さい
(10)出力電力が大きい
本実施の形態に示す振動発電器100Aでは、従来構造にあるような機械的な弾性構造体を有していない。そのため、構造での弾性構造体の弾性歪みによる信頼性を確保するために、十分に余裕をもった設計を行うことによる小型化困難などの問題に対して、弾性的な疲労が発生する箇所が無い。その結果、バネ部での機械的な信頼性の確保、小型化及び大振幅での動作を行った場合の信頼性の確保が容易である。
また、シリコンおよびガラス等から成る基板と樹脂バネのような、全く異なる材料からなる部材を形成する必要がないことから構造およびプロセスが複雑でないという利点を有する。
このため、第5の電極107Uと第1の電極107Lとのうち、一方の電極の電位に対して他方の電極は、逆の電位を持つこととなる。このため、第1の基板102A内において擬似GND面が存在することとなる。
本実施の形態に示す振動発電器では、上述のように2組の対向する電極を用いて(第1の電極107Lと第2の電極106L及び第5の電極107Uと第6の電極106U)、逆相の電圧として電気エネルギーを取り出すことができる。すなわち、第1の基板の片側のみに電極が形成された実施形態1〜5に示す振動発電器と比較して、同じように第1の基板が1回振動する際に2倍の電力を得ることができる。
以下に、本実施形態に用いる電荷を保持した膜を含む電極(エレクトレット電極)の詳細を説明する。
図12は、第1の電極107La、107Lb、107Lc、第3の電極105La、105Lb、第4の電極104La、104Lb、第5の電極107Ua、107Ub、107Uc、第7の電極105Ua、105Ubおよび第8の電極104Ua、104Ubのいずれとしても用いることができるエレクトレット電極を示す断面図である。図12に示すエレクトレット電極は図4に示したエレクトレット電極と同様の構造を有している。
第1の基板102A上に導電体117aが形成される。導電体117aの上部には第1の絶縁体117b、電荷を保持した膜であるエレクトレット117cと第2の絶縁体117dが形成される。
また、エレクトレット117cは導電体117a全体に形成されてもよく、また短冊状の導電体117a上の一部にのみに配置されてもよいが、短冊状の導電体117aの一部に形成される方がプロセス、デバイス特性の安定性から好ましい。
なお、ここでいう高抵抗の基板とは、基板全体が抵抗率の高い基板だけでなく、低抵抗基板(例えば、低抵抗シリコン基板)の表面に酸化膜等の絶縁膜を形成したものも含み、後者を用いても前者と同様の効果が得られることは言うまでもない。
上述のように第1の電極107L、第3の電極105L、第4の電極104L、第5の電極107U、第7の電極105Uおよび第8の電極104Uは電荷を保持したエレクトレット膜を有したエレクトレット電極として構成される。
エレクトレット膜117cを構成するエレクトレット材料としては、ポリプロピレン、ポリエステルテレフタレート、ポリビニルクロライドなどの高分子材料、或いは酸化シリコンなどの無機材料を利用することができる。これらの中でも絶縁耐圧、耐熱性に優れた酸化シリコンを用いることが好ましい。
このように、第1の電極107Lと第5の電極107Uとを同じ極性にすることで、エレクトレット電極である第1の電極107L、第3の電極105L、第4の電極104L、第5の電極107U、第7の電極105Uおよび第8の電極104Uの全てが保持する電荷を同じ極性とすることができる。製造時に同時に電荷を帯電させることができ、プロセスを簡便にできるという利点がある。
(11)重なり面積の増減を一定にすることが可能
第2の電極106Lを静止した状態の第1の電極107Lに概ね対向する位置にのみ形成すると、第1の基板102が大振幅(大変位)で振動した場合、第1の電極107L(とりわけ端に位置する第1の電極107La、107Lc)と第2の電極106Lとが重ならない時間が増加し、重なり面積の増減量が低下するといった問題が発生する。
これは、第6の電極106Uを静止した状態の第5の電極107Uに概ね対向する位置にのみ形成し、第1の基板102が大振幅(大変位)で振動した場合も同じである。
第6の電極106Uを第5の電極107Uの領域よりも大きく形成(第5の電極107Uの外側にまで形成)した場合も、同様の効果が得られる。
そして、このように復元力を生ずる電極を第1の基板102Aの一方の側にだけ設けた実施形態も当然に本実施の形態に含まれる。
図13は、本実施の形態の変形例に係る第1の基板122A(図13(a))の下面および第2の基板123L(図13(b))を示す上面図である。
図11に示す第1の基板102Aでは基板の周辺のうちy軸方向に延在する部分にのみ第3の電極105Lが配置されているのに対して、変形例である第1の基板122Aでは、基板の端部(外周)に沿って全周に第3の電極(エレクトレット電極)125Lが配置されている点が異なる。
同様に第2の基板123Lもその端部(外周)に沿っての全周に第4の電極(エレクトレット電極)104Lが配置されている点が図11の第2の基板103Lと異なる。
すなわち、図13に示す変形例で図2に示したのと同様の電極構造を有する。
図14は、本発明の実施の形態7に係る振動発電器200Aの断面図である。実施の形態6と異なる点は、第1の基板202Aと第2の基板203Lとの間および第1の基板202Aと第3の基板203Uとの間に突起体209La、209Lb、209Ua、209Ubが形成されている点である。
突起体209La、209Lb、b209Ua、209Ubにより、より確実にスティクションを回避することができる。
振動発電器200Aは、外部からの振動により第1の基板202Aが第2の基板203Lおよび第3の基板203Uに対して変位(図14中の矢印208方向)することで発電を行う。その際、第1の基板202Aは外部からの振動により変位した後、静電力により所定の位置に戻される。
第1の基板202Aが例えば図14の右方向に変位した場合、第3の電極205Lbと第4の電極204Lbとの間および第7の電極205Ubと第8の電極204Ubとの間に生ずる静電反発力の方が、第3の電極205Laと第4の電極204Laとの間および第7の電極205Uaと第8の電極204Uaとの間に生ずる静電反発力より強くなる。
一方、静電反発力のz軸方向の成分について考えれば、基板202Aをz軸方向に保持しようとする静電反発力が基板202Aの右側と左側で異なること意味する。すなわち、z軸方向の変位が不安定になる場合があることを示している。
すなわち、このように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
(12)第1の基板をより安定に動作することができる。
本実施の形態の動作の説明でも示したように、第1の基板202Aを保持できるように突起体209La、209Lb、209Ua、209Ubを構成することにより、第1の基板202Aが変位した際に変位方向と変位と逆方向と間の静電力のアンバランスが生じても第1の基板202Aをより安定して動作させることが可能となる。
そして、この静電力のアンバランスにより第1の基板に傾きが生じると、上下方向の力のかかり方にもアンバランスが生じるため、アンバランスの補正が必要な場合がある。しかしながら、アンバランスを補正するために静電力を大きくすると、x軸方向の復元力が大きくなり過ぎて第1の基板が外部振動により十分に変位しないという問題が生じ得る。
また、突起体209La、209Lb、209Ua、209Ubは導電体を含んで形成されてもよく、この場合、第1の基板202上の電極と電気的に接続して電極取り出しに用いてもよい。
図15は、本発明の実施の形態3における振動発電器300Aの断面図である。実施の形態6と異なる点は、第1の電極307La、307Lb、307Lcと第5の電極307Ua、307Ub、307Ucとの大きさが異なり、また第3の電極305La、305Ubおよび第4の電極304La、504Lbと第7の電極305Ua、305Ubおよび第8の電極304Ua、504Ubとの大きさが異なることである。
その他の構成は実施の形態6と同様である。
第1の電極307La、307Lb、307Lcと第3の電極305La、305Lbと第4の電極304La、304Lbはそれぞれ同じ極性の電荷を保持している。また、第5の電極307Ua、307Ub、307Ucと第7の電極305Ua、305Ubと第8の電極304Ua、304Ubとはそれぞれ同じ極性の電荷を保持している。一方、第1の電極307La、307Lb、307Lcと第3の電極305La、305Ubと第4の電極304La、304Lbが保持する電荷と、第5の電極307Ua、307Ub、307Ucと第7の電極305Ua、305Ubと第8の電極304Ua、304Ubが保持する電荷とは極性が異なる。
そこで、本実施の形態に示すように、第1の基板302Aに生じる静電力を同基板の上下の電極で実質的に等しくするように電極サイズ(電荷を保持するエレクトレットの体積)を変えることで、着電量のアンバランスの補正を行うことができ、また発電量のアンバランスも生じない。
図16は、本発明の実施の形態9に係る第3の基板403Uの上面図(図16(a))と、第3の基板403UのB−Bにおける断面図(図16(b))である。
図16において、第3の基板403Uは、周辺部に第8の電極404Uが形成されている。第3の基板403U上には、第6の電極406Uが形成される。より詳細には、図示していないが第5の電極と対向する位置に第6の電極406Ua、406Ub、406Ucが形成され、配線電極406Udにより電気的に接続される。このとき、外部との取り出しが第3の基板403Uの4つの角部のうち少なくとも1つにおいて行われるよう、第8の電極404Uの一部に切り欠きが設けられている。
ここで、第8の電極404Uは、図3と同様に導電体404aと、第1の絶縁体404b、電荷を保持したエレクトレット404c、第2の絶縁体404dにより構成される。
第3の基板403Uを含む振動発電器の動作については他の実施の形態と同様である。
(14)静電力によるバネ力への影響を小さくすることができる。
これにより、x軸方向、或いはy軸方向に第1の基板が変位しても第3の基板403Uの周辺部に沿って配置された第8の電極404Uによる静電力を損なうことなく元の位置に第1の基板を戻すことが可能となる。
図17は、本発明の実施の形態10に係る振動発電器500Aの断面図(図17(a))と、第1の基板502Aが変位した状態の振動発電器500Aの断面図(図17(b))である。
ここでは、簡単のため配線、及び突起体についての記載は省略している。
第1の基板502Aが振動して2つの支持体511の間を変位する際に第3の電極505La、505Lbは第4の電極504La、504Lbと重なりが発生しない(x軸方向において第3の電極505La、505Lbが第4の電極504La、504Lbより常に内側に位置する)ように形成される。つまり、第1の基板502Aの端面に設けられた領域の大きさ(x軸方向の長さ)は、第4の電極504La、504Lbの大きさ(x軸方向の長さ)よりも大きく形成される。
第1の基板502Aが振動して2つの支持体511の間を変位する際に第7の電極505Ua、505Ubは第8の電極504Ua、504Ubと重なりが発生しない(x軸方向において第7の電極505Ua、505Ubが第8の電極504Ua、504Ubより常に内側に位置する)ように形成される。つまり、第1の基板502Aの端面に設けられた領域の大きさ(x軸方向の長さ)は、第8の電極504Ua、504Ubの大きさ(x軸方向の長さ)よりも大きく形成される。
振動発電器500Aは、外部からの振動により第1の基板502Aが第2の基板503Lおよび第3の基板503Uに対して変位することで発電を行う。その際、第1の基板502Aは外部からの振動により変位するが、2つの支持体511の間で最大限に変位した場合でも、電荷を保持する膜を含む第3の電極505La、505Lbと第4の電極504La、504Lbとの重なり、及び第7の電極505Ua、505Ubと第8の電極504Ua、504Ubとの重なりが発生しないため、静電力により第1の基板502Aは変位とは逆方向の力を受ける。
すなわち、図17(b)に示すように第1の基板502の変位が最大になった場合でも第3の電極の端部と第4の電極の端部(図17(b)では第3の電極505Laの端部と第4の電極504Laの端部)のx方向の距離ΔdがΔd>0である。
同様に、第7の電極の端部と第8の電極の端部のx方向の距離ΔdもΔd>0である。
(15)低周波数領域における大振幅動作が可能
第3の電極505La、505Lbおよび第7の電極505Ua、505Ubは第1の基板502Aの端面から一定の領域を介して(一定の距離で)形成されており、実施の形態6から実施の形態10とは電極配置が異なる。前述の実施の形態では、静電力を確保するために、バネ力(静電力)を大きめに設定することで、第1の基板が空間の端面まで変位することを防ぐ必要があり、その結果、バネ力をある程度強くする必要がある。
そして、このように復元力を生ずる電極を第1の基板502Aの一方の側にだけ設けた実施形態も当然に本実施の形態に含まれる。
図17に示す実施の形態では、第1の基板502Aの周辺部(端部近傍)に静電力を発生する領域を設けた。一方、図18に示す実施形態では、第3の電極555Lと第4の電極554La、554Lbをそれぞれ第1の基板502Bの下面の中央部(x軸方向の中央部)と第2の基板503LA上面の中央部に設け、さらに第7の電極555Uと第8の電極554Ua、554Ubをそれぞれ第1の基板502Bの上面の中央部(x軸方向の中央部)と第3の基板503UA下面の中央部に設けている。
このような実施形態も本実施の形態に含まれる。
さらに図18の実施形態では第3の電極555Lおよび第7の電極555Uの個数をそれぞれ1個にすることが可能であるという利点を有する。
なお、必要に応じて複数個の第3の電極555Lおよび/または第7の電極555Uを基板502Aの中央部に配置してもよい。
そして、このように復元力を生ずる電極を第1の基板502Bの一方の側にだけ設けた実施形態も当然に本実施形態に含まれる。
本発明の実施の形態11として、振動発電装置を説明する。図19は、本実施の形態に係る振動発電装置600のブロック図である。図19に示す振動発電器601は、実施の形態1〜実施の形態10で示された振動発電器のいずれか1つである。
図20は振動発電装置600の各部の電圧波形を示しており、図20(a)は、振動発電器601の出力電圧波形である。本実施の形態では簡単のため、第1の基板の変位方向が変わるところでも発電は効率よく行われていると仮定し、振動による重なり面積の増減により正弦波電圧が出力されるとしている。ここで、振動発電器601の出力電圧は、第1の基板の振動振幅、第1の基板、第2の基板間のギャップ、エレクトレット膜の保持電荷量、及び振動発電器601から見た外部インピーダンスの大きさなどにより電圧振幅Vgは異なる。振動発電器601から出力された交流電圧は、整流回路602により直流電圧VDC1に変換される(図20(b))。VDC1は、振動発電装置600の出力電圧レベルVDC2まで電圧変換回路603で電圧変換される。出力切替回路604の動作は、振動発電装置600からの電圧出力が必要ないときは、電圧制御回路606には出力を行わず、蓄電回路605に発電された電力を蓄える、また、振動発電装置600からの電圧出力が必要であり、発電量が小さい時、蓄電回路605に蓄えられた電力を出力するように切替を行う。出力切替回路604からの出力は、電圧制御回路606により所望の出力電圧VOUTに制御されて出力が行われる(図20(c))。
図21において、振動発電器610は、実施の形態1〜実施の形態10のいずれかに示された振動発電器である。
振動発電装置610は、振動発電器611、整流回路612、電圧変換回路613、出力切替回路614、蓄電回路615および電圧制御回路616からなる。振動発電器611から出力された交流電圧は、整流回路612により直流電圧に変換される。直流電圧は、電圧変換回路613に入力され、振動発電装置610の電圧制御可能な電圧レベルに電圧変換し、変換された電圧は、電圧制御回路606で所望の電圧となるよう制御され蓄電回路615に入力される。出力制御回路614では、蓄電回路615に蓄えられた電力を負荷の状態に合わせて出力制御を行う。
振動発電装置610の動作は、振動発電装置600のそれと概略同様であるが、電圧制御回路616の出力電圧は、蓄電回路615への最適な電圧に制御するように設定を行う。また、出力制御回路614は、負荷の状態に合わせて振動発電装置610からの出力を制御する。
図22は、自動車に搭載されるタイヤ空気圧モニタリングシステムで使用される通信装置700のブロック図である。図22において、発電装置701は実施の形態11で示された振動発電装置を示す。
圧力センサ704、処理部705、通信部706が動作するために必要な電力を、電源制御部703により発電装置701、或いは電池702から供給を行う。圧力センサ704は、タイヤの空気圧を測定し、測定結果を電圧信号に変換して処理部705へ入力する。処理部705で処理された信号は、通信部706へ入力され高周波信号としてアンテナ707から伝搬される。
図23は、おもちゃなどに搭載される音の出る電子機器800のブロック図である。図23において、発電装置801は実施の形態11で示された振動発電装置を示す。
図23において、電子機器800は、振動により発電を行う発電装置801、通信機器の主電源、或いは発電装置801のサブ電源としての電池802、発電装置801からの出力と電池802からの出力を切り替えて回路部に供給する電源制御部803と、外部からの応答(例えば、ボタンプッシュ、傾きなど)を検出するセンサ804、センサからの出力を処理し、通信部に伝える処理部805、処理部805からの入力信号によりスピーカー807へ伝える制御部806と、スピーカー807からなる。
センサ804、処理部805、制御部806が動作するために必要な電力を、電源制御部803により発電装置801、或いは電池802から供給を行う。センサ804は、外部からの応答を検出し、検出結果を処理部805へ入力する。処理部805で処理された信号が所望の値を超えると、制御部806へ入力されスピーカー807から音を出力する。
また、本実施の形態では、振動発電装置と電池との併用を行う例を示したが、振動発電装置からの出力電力が圧力センサ、処理部、通信部等の回路で消費する電力、通信に必要な電力を十分にまかなうことができれば振動発電装置のみでもかまわない。その場合、電池、及び電源制御部が不要となり機器の小型化といった点で有効である。
101 発電領域
102、102A 第1の基板
103、103L 第2の基板
103U 第3の基板
104a、104b エレクトレット電極
105a、105b エレクトレット電極
106a、106b、106c、106La、106Lb、106Lc 第2の電極
107a、107b、107c、107La、107Lb、107Lc 第1の電極
108 振動方向
209a、209b、209Ua、209La、209Ub、209Lb 突起体
600 振動発電装置
700 通信装置
800 電子機器
Claims (20)
- 第1の基板と、
前記第1の基板上に配置された第1の電極と、
前記第1の基板から離間し、かつ対向して配置された第2の基板と、
前記第2の基板に配置された第2の電極と、
を含み、前記第1の基板が前記第2の基板に対して振動可能でかつ、前記第1の電極と前記第2の電極の一方が電荷を保持した膜を含む振動発電器であって、
前記第1の基板上に配置された、電荷を保持した膜を含む第3の電極と、
前記第2の基板上に配置された、電荷を保持した膜を含む第4の電極と、
を更に含み、
前記第3の電極と前記第4の電極は、前記第1の基板に外力が作用しないときは前記第1の基板を所定の位置に保持し、前記第1の基板に外力が作用して前記第1の基板が前記第2の基板に対して移動したときは前記第1の基板を前記所定の位置に戻す静電力が作用するように配置されていることを特徴とする振動発電器。 - 前記第1の電極または前記第2の電極の一方が有する前記電荷を保持する膜と、前記第3の電極が有する前記電荷保持する膜と、前記第4の電極が有する前記電荷保持する膜とが、同じ極性の電荷を保持することを特徴とする請求項1に記載の振動発電器。
- 前記第1の基板の前記振動の振幅を規定する規制部材を有し、
前記第3の電極が前記第1の基板の端面近傍に配置され、
前記第4の電極が前記第2の基板の端面近傍で、かつ前記第1の基板が前記振動をしても前記第3の電極と前記第4の電極とが重ならない位置に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の振動発電器。 - 前記第1の基板の前記振動の振幅を規定する規制部材を有し、
前記第3の電極が前記第1の基板の中央部に配置され、
前記第4の電極が前記第2の基板の中央部で、かつ前記第1の基板が前記振動をしても前記第3の電極と前記第4の電極とが重ならない位置に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の振動発電器。 - 一端が前記第2の基板上に固定され、他端が前記第1の基板と接触して前記第1の基板と電気的に接続されている突起体を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の振動発電器。
- 前記第1の基板の前記第2の基板に対向する面と反対側の面に対向し、前記第1の基板から離間した第3の基板と、
一端が前記第3の基板上に固定され、他端が前記第1の基板と接触して前記第1の基板と電気的に接続されている第2の突起体と
を含むことを特徴とする請求項5に記載の振動発電器。 - 前記第3の基板が前記第2の基板上に形成した支持体により支持され、前記支持体は前記第1の基板の前記振動の振幅を規定することを特徴とする請求項6に記載の振動発電器。
- 前記第1の電極と前記第3の電極とが、前記第1の基板上に形成された電荷を保持した第1の膜と、該第1の膜を覆うように形成された絶縁体とにより構成されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の振動発電器。
- 前記第1の基板から離間し、かつ前記第1の基板の一方の面と対向して配置された第3の基板と、
前記第1の基板の前記一方の面に配置された第5の電極と、
前記第5の電極と対向するように前記第3の基板上に配置された第6の電極と、
を更に含み、
前記第1の基板が前記第3の基板に対して振動可能で、前記第2の基板が前記第1の基板の他方の面と対向し、
前記第1の電極と前記第3の電極が前記第1の基板の前記他方の面に配置され、
前記第5の電極および前記第6の電極の一方が電荷を保持した膜を含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の振動発電器。 - 前記第1の基板の前記一方の面に配置され、かつ電荷を保持した膜を含む第7の電極と、
前記第3の基板に配置され、電荷を保持した膜を含む第8の電極と、
を更に含み、
前記第7の電極と前記第8の電極は、前記第1の基板に外力が作用しないときは前記第1の基板を所定の位置に保持し、前記第1の基板に外力が作用して前記第1の基板が前記第3の基板に対して移動したときは前記第1の基板を前記所定の位置に戻す静電力が作用するように配置されていることを特徴とする請求項9に記載の振動発電器。 - 前記第5の電極または前記第6の電極の一方が有する前記電荷を保持する膜と、前記第7の電極が有する前記電荷保持する膜と、前記第8の電極が有する前記電荷保持する膜とが、同じ極性の電荷を保持することを特徴とする請求項10に記載の振動発電器。
- 前記第3の電極と前記第4の電極とを2組有し、前記第3の電極と前記第4の電極の一方の組の電極間に作用する静電力の前記第1の基板に平行な成分と、前記第3の電極と前記第4の電極の他方の組の電極間に作用する静電力の前記第1の基板に平行な成分とが、反対方向を向くように前記2組の第3の電極と前記第4の電極とが配置され、
前記第7の電極と前記第8の電極とを2組有し、前記第7の電極と前記第8の電極の一方の組の電極間に作用する静電力の前記第1の基板に平行な成分と、前記第7の電極と前記第8の電極の他方の組の電極間に作用する静電力の前記第1の基板に平行な成分とが、反対方向を向くように前記2組の第7の電極と前記第8の電極とが配置されていることを特徴とする請求項10または11に記載の振動発電器。 - 一端が前記第2の基板または前記第3の基板に固定され、他端が前記第1の基板と接触可能な突起体を含むことを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の振動発電器。
- 前記第1の電極が前記電荷を保持した膜を含み、
前記第2の電極が前記電荷を保持した膜を含み、
前記第1の電極と前記第2の電極と前記第3の電極と前記第7の電極とが、前記第1の基板上に形成した電荷を保持した膜と、該電荷を保持した膜を覆う絶縁体とを含むことを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の振動発電器。 - 請求項1〜14のいずれか1項に記載の振動発電器と、
前記振動発電器からの交流出力電圧を整流して直流電圧に変換する整流回路と、
を含むことを特徴とする振動発電装置。 - 前記整流回路から出力された直流電圧を所望の電圧レベルに変換を行う電圧変換回路と、
前記振動発電装置からの出力が不要な場合、振動発電器により発電された電力を蓄える蓄電回路と、
前記電圧変換回路、或いは前記蓄電回路からの出力電圧を所定の電圧に制御する電圧制御回路と、
前記電圧変換回路の出力を蓄電回路、或いは電圧制御回路に切り替える出力切替回路と、
を更に含むことを特徴とする請求項15に記載の振動発電装置。 - 請求項15または16に記載の振動発電装置を用いた通信装置。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の振動発電器と電池とを有することを特徴とする通信装置。
- 請求項15または16に記載の発電装置を用いた電子機器。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の振動発電器と電池とを有することを特徴とする電子機器。
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