JP4875469B2 - 光電変換素子およびその素子を用いた太陽電池 - Google Patents
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Description
有機材料を用いた光電変換素子を含む太陽電池としては、色素増感型太陽電池や有機薄膜型太陽電池と呼ばれている有機半導体材料を用いた太陽電池などがある。しかし、代表的な色素増感型太陽電池で用いられる電解質は主に液体(電解液)なので、その電解液が作用電極と対極のすき間等から漏れ出したり、揮発してしまうという問題が生じ得る。このように、有機材料を用いた光電変換素子は無機材料を用いた光電変換素子に比べて、耐久性に問題があった。
1対の電極間に、少なくとも、下記式(1)または下記式(2)
で表される電子受容体のフラーレン誘導体と、電子供与体の化合物とが設けられた、光電変換素子。
[2] 1対の電極、および
1対の電極間に設けられた、下記式(1)または下記式(2)
で表される電子受容体のフラーレン誘導体と、電子供与体の化合物とを含む混合物からなる混合物層を含む、光電変換素子。
[3] 式(1)または式(2)中、R1はそれぞれ独立して水素原子、置換基を有してもよいC1〜C20炭化水素基、置換基を有してもよいC1〜C20アルコキシ基、置換基を有してもよいC6〜C20アリールオキシ基、置換基を有してもよいアミノ基、置換基を有してもよいシリル基、置換基を有してもよいアルキルチオ基(−SY1、式中、Y1は置換基を有してもよいC1〜C20アルキル基を示す。)、置換基を有してもよいアリールチオ基(−SY2、式中、Y2は置換基を有してもよいC6〜C18アリール基を示す。)、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基(−SO2Y3、式中、Y3は置換基を有してもよいC1〜C20アルキル基を示す。)、置換基を有してもよいアリールスルホニル基(−SO2Y4、式中、Y4は置換基を有してもよいC6〜C18アリール基を示す。)を示し;R2は水素原子またはC1〜C20炭化水素基を示す、[1]または[2]に記載の光電変換素子。
[4] 式(1)または式(2)中、R1はそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基または炭素数1〜20のアルキニル基または下記式(3)
で表される基である、[1]または[2]に記載の光電変換素子。
[6] 式(2)中、Mが8〜10族の遷移金属である、[1]〜[4]のいずれかに記載の光電変換素子。
[7] 式(2)中、MがFeまたはRuであり、nが0〜5の整数であり、Lが水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、アルキン基、アルケン基、アリール基、アルキリデン基、ビニリデン基、アレニリデン基、チオラート基、アミド基、ホスフィン基、カルボニル基、ニトリル基、イソニトリル基、イミノ基、アミノ基、ケトン基またはシクロペンタジエニル基である、[1]〜[4]のいずれかに記載の光電変換素子。
[9] 電子供与体の化合物が複素環高分子化合物である、[1]〜[7]のいずれかに記載の光電変換素子。
[10] 電子供与体の化合物がポルフィリン化合物またはフタロシアニン化合物である、[1]〜[7]のいずれかに記載の光電変換素子。
[11] 電子供与体の化合物がポリチオフェンまたは銅フタロシアニン錯体である、[1]〜[7]のいずれかに記載の光電変換素子。
[13] 式(1)または式(2)中、R1はそれぞれ独立して下記式(3)
で表される基であり、
式(2)中、MがFeまたはRuであり、nが0〜5の整数であり、Lが水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、アルキン基、アルケン基、アリール基、アルキリデン基、ビニリデン基、アレニリデン基、チオラート基、アミド基、ホスフィン基、カルボニル基、ニトリル基、イソニトリル基、イミノ基、アミノ基、ケトン基またはシクロペンタジエニル基である、[12]に記載の光電変換素子。
[14] 電子受容体のフラーレン誘導体と電子供与体の化合物とを蒸着させることによって混合物層が形成される、[2]〜[11]のいずれかに記載の光電変換素子。
[15] 式(1)または式(2)中、R1はそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基または下記式(3)
で表される基であり、
式(2)中、MがFeまたはRuであり、nが0〜5の整数であり、Lが水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、アルキン基、アルケン基、アリール基、アルキリデン基、ビニリデン基、アレニリデン基、チオラート基、アミド基、ホスフィン基、カルボニル基、ニトリル基、イソニトリル基、イミノ基、アミノ基、ケトン基またはシクロペンタジエニル基である、[14]に記載の光電変換素子。
[16] [1]〜[15]のいずれかに記載の光電変換素子を含む太陽電池
本発明の好ましい態様によれば、簡単で安価に製造できる光電変換素子を提供できる。
本発明の光電変換素子を構成する1対の電極の間には、電子供与体と電子受容体が設けられる。本発明の光電変換素子は、たとえば、電子供与体と電子受容体のそれぞれを層状にして重ね合わした積層構造を有してもよいし、両者を含む混合物からなる混合物層を有してもよい。
1.1 光電変換素子に用いられる電子受容体
本発明の光電変換素子に電子受容体として用いられる化合物は、上記式(1)または(2)で表されるフラーレン誘導体である。
なお、フラーレン誘導体は一種のフラーレン誘導体でも複数種のフラーレン誘導体の混合物でもよい。
式(1)中、R1はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜50の有機基であり、R2は水素原子または炭素数1〜20の有機基である。
また、式(1)中、R1はそれぞれ独立して水素原子、置換基を有してもよいC1〜C20炭化水素基、置換基を有してもよいC1〜C20アルコキシ基、置換基を有してもよいC6〜C20アリールオキシ基、置換基を有してもよいアミノ基、置換基を有してもよいシリル基、置換基を有してもよいアルキルチオ基(−SY1、式中、Y1は置換基を有してもよいC1〜C20アルキル基を示す。)、置換基を有してもよいアリールチオ基(−SY2、式中、Y2は置換基を有してもよいC6〜C18アリール基を示す。)、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基(−SO2Y3、式中、Y3は置換基を有してもよいC1〜C20アルキル基を示す。)、置換基を有してもよいアリールスルホニル基(−SO2Y4、式中、Y4は置換基を有してもよいC6〜C18アリール基を示す。)を示すことが好ましく、R2は水素原子またはC1〜C20炭化水素基を示すことが好ましい。
本明細書において、「複素環基」の例としては、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、ビピリジル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ターチエニル基等がある。
本明細書において、「縮合多環芳香族基」の例としては、フルオレニル基、ナフチル基、フルオランテニル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基等がある。
本明細書において、「縮合多環複素環基」の例としては、カルバゾリル基、アクリジニル基、フェナントロリル基等がある。
式(2)中のR1は、式(1)中のR1と同様である。
また、式(2)中のMは金属原子であり、LはMの配位子であり、nはLの数である。MがFeまたはRuであり、nが0〜5の整数であり、Lが、水素原子、アルコキシ基、アルキル基、アルキン基、アルケン基、アリール基、アルキリデン基、ビニリデン基、アレニリデン基、チオラート基、アミド基、ホスフィン基、カルボニル基、ニトリル基、イソニトリル基、イミノ基、アミノ基、ケトン基またはシクロペンタジエニル基(Cp)であることが好ましい。
本発明の光電変換素子に用いられる電子供与体の化合物は、電子供与体として機能すれば特に限定されない。
なお、光電変換素子に用いられる電子供与体の化合物は一種の化合物でも複数種の化合物の混合物でもよい。
電子供与体として用いられる高分子化合物としては、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリフラン、ポリピリジン、ポリカルバゾールなどの複素環高分子を用いることができる。これらの中でも、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフランは、種々の置換基が結合しているものが存在し、種々の構造が存在するために、多種多様なポリマーを合成できることで好ましい。
これらの中でも、銅フタロシアニン錯体が好ましい。
混合物層の製造方法は特に限定されないが、例えば、フラーレン誘導体と電子供与体の化合物とを共に溶解した溶液を、基板や基板上に設けられた層にスピンコート等を用いて塗布することによって製造できる(塗布型の混合物層)。また、フラーレン誘導体と電子供与体の化合物とを、基板や基板上に設けられた層に蒸着させることによっても製造できる(蒸着型の混合物層)。
で表される基であれば、塗布するときの溶媒に対する溶解性が向上し、さらに得られる光電変換素子の開放電圧も向上するため好ましい。
で表される基であれば、フラーレン誘導体を蒸着させやすく、さらに得られる光電変換素子の開放電圧も向上するため好ましい。
本発明の光電変換素子は、1対の電極と、1対の電極間に配設された電子受容体のフラーレン誘導体と、電子供与体の化合物とを有する。
電子取り出し層の材料は、電子受容体と電子供与体を含む層から電極へ電子の取り出し効率を向上させることが可能な材料であれば特に限定されない。具体的には、バソキュプロイン(BCP)または、バソフェナントレン(Bphen)、及びこれらにアルカリ金属あるいはアルカリ金属土類をドープした層が挙げられる。また、電子取り出し層の材料にフラーレン類やシロール類などを用いることも可能であり、たとえば、上記のバソキュプロイン(BCP)、バソフェナントレン(Bphen)、または、バソキュプロイン(BCP)とバソフェナントレン(Bphen)にアルカリ金属もしくはアルカリ金属土類をドープした層を組み合わせたものも用いることができる。
[合成例1]C60(nBuC6H4)5Hの合成
なお、本明細書中、Phはフェニルを表す。
実施例1の太陽電池の模式図である図1に基づいて、実施例1の太陽電池の構成を示す。
ポリ(3−ヘキシルチオフェン−2,5−ジイル)(アルドリッチ社製 商品名「レジオレギュラー」)(以下、「P3HT」という)とフラーレン誘導体2とのモル比が1:0.15の比率となり、かつ、固形分濃度が1.6wt% になるようにモノクロロベンゼンに溶解させることにより、P3HTとフラーレン誘導体2とが溶解したモノクロロベンゼン溶液を調整した。
フラーレン誘導体2の代わりにフラーレン誘導体3を用いた以外は、実施例1と同様の条件で太陽電池を作成した。
作成した電池について、実施例1と同様に電流−電圧特性を測定し、開放電圧および光電変換効率を算出した。結果は、表1のとおりであった。
フラーレン誘導体2の代わりにフラーレン誘導体4を用いた以外は、実施例1と同様の条件で太陽電池を作成した。
作成した電池について、実施例1と同様に電流−電圧特性を測定し、開放電圧および光電変換効率を算出した。結果は、表1のとおりであった。
フラーレン誘導体2の代わりに下記式(4)
作成した電池について、実施例1と同様に電流−電圧特性を測定し、開放電圧および光電変換効率を算出した。結果は、表1のとおりであった。
実施例4の太陽電池の模式図である図2に基づいて、実施例4の太陽電池の構成を示す。
ガラス基板1上にITO2が設けられたITOガラス基板上に、正孔取り出し層3としてポリ(3,4)−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォネート水分散液 (スタルクヴィテック社製 商品名「Baytron PH」)をスピンコートによって塗布した後、ホットプレート上でその基板に加熱処理を施した。その膜厚は40nmであった。次に真空蒸着機の中において、この基板上に電子受容体としてのフラーレン誘導体6と、電子供与体としての銅フタロシアニンとが同じ蒸着速度になるように調整し、両者の混合物層4である共蒸着膜を成膜した。当該膜の上に、フラーレンC60を、蒸着によって厚さが30nmとなるように成膜し(C60蒸着膜)、さらにバソキュプロインを蒸着によって厚さが6nmとなるように成膜し、電子取り出し層6を設けた。その後、厚さが80nmとなるように銀を蒸着させて成膜し、電極5を設けた。
フラーレン誘導体6の代わりにフラーレン誘導体7を用いた以外は、実施例4と同様の条件で太陽電池を作成した。
作成した電池について、実施例4と同様に電流−電圧特性を測定し、開放電圧および光電変換効率を算出した。結果は、表2のとおりであった。
フラーレン誘導体6の代わりにフラーレン誘導体9を用いた以外は、実施例4と同様の条件で太陽電池を作成した。
作成した電池について、実施例4と同様に電流−電圧特性を測定し、開放電圧および光電変換効率を算出した。結果は、表2のとおりであった。
フラーレン誘導体6の代わりにフラーレンC60を用いた以外は、実施例4と同様の条件で太陽電池を作成した。
作成した電池について、実施例4と同様に電流−電圧特性を測定し、開放電圧および光電変換効率を算出した。結果は、表2のとおりであった。
2 ITO
3 正孔取り出し層
4 混合物層
5 電極
6 電子取り出し層
Claims (15)
- 1対の電極、および
1対の電極間に、少なくとも、下記式(1)または下記式(2)
(式中、R1はそれぞれ独立して置換基を有してもよいC 1 〜C 20 炭化水素基または置換基を有してもよいシリル基であり、R2は水素原子または炭素数1〜20の有機基であり、Mは金属原子であり、LはMの配位子であり、nはLの数である。)
で表される電子受容体のフラーレン誘導体と、電子供与体の化合物とが設けられた、光電変換素子。 - 1対の電極、および
1対の電極間に設けられた、下記式(1)または下記式(2)
(式中、R1はそれぞれ独立して置換基を有してもよいC 1 〜C 20 炭化水素基または置換基を有してもよいシリル基であり、R2は水素原子または炭素数1〜20の有機基であり、Mは金属原子であり、LはMの配位子であり、nはLの数である。)
で表される電子受容体のフラーレン誘導体と、電子供与体の化合物とを含む混合物からなる混合物層を含む、光電変換素子。 - 式(1)または式(2)中、R1はそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基または炭素数1〜20のアルキニル基または下記式(3)
(式中、R3は炭素数1〜15のアルキル、炭素数2〜15のアルケニルまたは炭素数1〜15のアルキニルである。)
で表される基である、請求項1または2に記載の光電変換素子。 - 式(2)中、Mが遷移金属である、請求項1〜3のいずれかに記載の光電変換素子。
- 式(2)中、Mが8〜10族の遷移金属である、請求項1〜3のいずれかに記載の光電変換素子。
- 式(2)中、MがFeまたはRuであり、nが0〜5の整数であり、Lが水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、アルキン基、アルケン基、アリール基、アルキリデン基、ビニリデン基、アレニリデン基、チオラート基、アミド基、ホスフィン基、カルボニル基、ニトリル基、イソニトリル基、イミノ基、アミノ基、ケトン基またはシクロペンタジエニル基である、請求項1〜3のいずれかに記載の光電変換素子。
- 電子供与体の化合物が高分子化合物である、請求項1〜6のいずれかに記載の光電変換素子。
- 電子供与体の化合物が複素環高分子化合物である、請求項1〜6のいずれかに記載の光電変換素子。
- 電子供与体の化合物がポルフィリン化合物またはフタロシアニン化合物である、請求項1〜6のいずれかに記載の光電変換素子。
- 電子供与体の化合物がポリチオフェンまたは銅フタロシアニン錯体である、請求項1〜6のいずれかに記載の光電変換素子。
- 電子受容体のフラーレン誘導体と電子供与体の化合物とを含む混合物が溶解した溶液を塗布することによって混合物層が形成される、請求項2〜10のいずれかに記載の光電変換素子。
- 式(1)または式(2)中、R1はそれぞれ独立して下記式(3)
(式中、R3は炭素数1〜10のアルキル、炭素数2〜10のアルケニルまたは炭素数2〜10のアルキニルである。)
で表される基であり、
式(2)中、MがFeまたはRuであり、nが0〜5の整数であり、Lが水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、アルキン基、アルケン基、アリール基、アルキリデン基、ビニリデン基、アレニリデン基、チオラート基、アミド基、ホスフィン基、カルボニル基、ニトリル基、イソニトリル基、イミノ基、アミノ基、ケトン基またはシクロペンタジエニル基である、請求項11に記載の光電変換素子。 - 電子受容体のフラーレン誘導体と電子供与体の化合物とを蒸着させることによって混合物層が形成される、請求項2〜10のいずれかに記載の光電変換素子。
- 式(1)または式(2)中、R1はそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基または下記式(3)
(式中、R3は炭素数1〜5のアルキル、炭素数2〜5のアルケニルまたは炭素数1〜5のアルキニルである。)
で表される基であり、
式(2)中、MがFeまたはRuであり、nが0〜5の整数であり、Lが水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、アルキン基、アルケン基、アリール基、アルキリデン基、ビニリデン基、アレニリデン基、チオラート基、アミド基、ホスフィン基、カルボニル基、ニトリル基、イソニトリル基、イミノ基、アミノ基、ケトン基またはシクロペンタジエニル基である、請求項13に記載の光電変換素子。 - 請求項1〜14のいずれかに記載の光電変換素子を含む太陽電池。
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