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JP4876859B2 - 波形発生装置、液滴吐出装置、及び波形発生制御方法 - Google Patents
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JP4876859B2 - 波形発生装置、液滴吐出装置、及び波形発生制御方法 - Google Patents

波形発生装置、液滴吐出装置、及び波形発生制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、波形発生装置、液滴吐出装置、及び波形発生制御方法に関する。
従来、インクを充填した圧力発生室と圧電アクチュエータとを有するインクジェットヘッドの前記圧電アクチュエータに台形波または三角波の集合からなる電圧波形を印加して、前記圧電アクチュエータの体積および前記圧力発生室の圧力を変化させることでインク滴を吐出するインクジェットヘッドが提案されている。
そして、このようなインクジェットヘッドの電圧波形発生装置として、記憶手段から読み出した波形情報からデジタル信号によるデジタル駆動波形を生成し、生成されたデジタル駆動波形を変調し、変調出力を復調して実際の駆動波形と相似のアナログ波形を生成し、復調出力をもとにインクジェットヘッドを駆動可能な電圧、電流を供給する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
上記特許文献1に開示の装置では単一の駆動波形を処理しているが、複数の波形生成回路により複数の波形を生成して駆動するインクジェット記録装置も知られている(例えば、特許文献2参照。)。このインクジェット記録装置は、波形生成回路毎にメモリを備え、波形生成回路は対応するメモリから波形情報を読み出して駆動波形を生成する。
しかしながら、波形発生回路毎に波形情報を格納する記憶手段を設けると、波形発生回路の増加と共に記憶手段も必要となり、コストアップにつながる。そこで、1つの記憶手段に全ての波形情報を格納することも考えられるが、複数の波形発生回路から記憶手段への同時アクセスが発生し、記憶手段からのデジタル駆動波形の読出しに遅延が生じ、この結果、波形生成に遅延が生じてしまう。アービタを設けることによりアクセス制御はできるが、波形生成の遅延の問題は解消されない。また、構成も複雑化する。
特開2003−237068号公報 特開2005−035085号公報
本発明は、上記事実に鑑み成されたもので、簡易な構成で遅延なく波形生成を行うことができる波形発生装置、液滴吐出装置、及び波形発生制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明の波形発生装置は、同時に発生させる複数種類の電圧波形において単位時間当たりの電圧の変化量である傾きが変化する変化点の全てを抽出し、前記複数種類の電圧波形の各々が前記抽出された各変化点で分割されたときの部分波形の傾きを示す予め定められたビット数の波形情報を生成する生成手段と、前記複数種類の電圧波形の同一期間の各部分波形の波形情報を一括して読み出し可能なように、前記生成された前記複数種類の電圧波形の同一期間の各部分波形の波形情報が連続した記憶領域に記憶される記憶手段と、前記複数種類の電圧波形の各々に対応して設けられ、入力された部分波形の波形情報を、該部分波形の時間長分累算することによって、対応する電圧波形を発生する複数の波形発生手段と、前記記憶手段から同一期間の部分波形の波形情報の各々が一括して読み出され、該読み出された前記同一期間の各部分波形の波形情報のデータが、先頭ビットから前記予め定められたビット数毎に切り出され、該切り出された波形情報の各々が同一タイミングで前記複数の波形発生手段の対応する波形発生手段の各々に入力されるように制御する制御手段と、を含んで構成されている。
請求項2の発明において、前記制御手段は、前記記憶手段から波形情報が読み出されて前記複数の波形発生手段に入力されてから該波形情報に対応する部分波形の時間長が経過したときに、次の期間の部分波形の波形情報が一括して読み出され、該読み出された前記同一期間の各部分波形の波形情報のデータが、先頭ビットから前記予め定められたビット数毎に切り出され、該切り出された波形情報の各々が同一タイミングで前記複数の波形発生手段の対応する波形発生手段の各々に入力されるように制御し、前記複数の波形発生手段の各々は、入力された波形情報を次に波形情報が入力されるまで累積的に加算して電圧波形を生成することができる。
請求項3の発明において、前記記憶手段には、前記部分波形の各々の時間長を示す時間情報が記憶され、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された時間情報に基づいて、前記記憶手段からの波形情報の読み出し及び前記波形発生手段への波形情報の入力を制御することができる。
請求項4の発明において、前記生成手段は、同時に発生させる複数種類の波形において前記変化点の全てを抽出し、該抽出した変化点を時系列順に配列し、前記複数種類の電圧波形の各々について該配列した各変化点の前後において傾きが変化しているか否かを判定し、傾きが変化していると判定した変化点から該変化点の次の変化点までの期間の部分波形については該変化後の傾きを示す波形情報を生成し、傾きが変化していないと判定した変化点から次の変化点までの期間の部分波形については直前の期間と同じ傾きを示す波形情報を生成することができる。
請求項5の発明の液滴吐出装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の波形発生装置と、前記波形発生装置で発生した電圧波形に基づいて液滴を吐出する吐出手段と、を備えている。
請求項6の発明の波形発生制御方法は、同時に発生させる複数種類の電圧波形において単位時間当たりの電圧の変化量である傾きが変化する変化点の全てを抽出するステップと、前記複数種類の電圧波形の各々が前記抽出された各変化点で分割されたときの部分波形の傾きを示す予め定められたビット数の波形情報を生成するステップと、前記複数種類の電圧波形の同一期間の各部分波形の波形情報を一括して読み出し可能なように、前記生成された前記複数種類の電圧波形の同一期間の各部分波形の波形情報を記憶手段の連続した記憶領域に記憶するステップと、前記記憶手段から同一期間の部分波形の波形情報の各々を一括して読み出し、該読み出した前記同一期間の各部分波形の波形情報のデータを、先頭ビットから前記予め定められたビット数毎に切り出し、前記複数種類の電圧波形の各々に対応して設けられ、入力された部分波形の波形情報を該部分波形の時間長分累算することによって電圧波形を発生する複数の波形発生手段の対応する波形発生手段の各々に前記切り出した波形情報の各々を同一タイミングで入力するステップと、を含んでいる。
以上説明したように請求項1及び6記載の発明によれば、簡易な構成で遅延なく波形生成を行うことができる。また、複数の波形発生手段に対して記憶手段が1つですみ、制御線やアドレス線も共通化でき、ハード量の増加を抑えられる。
請求項2及び3記載の発明によれば、容易に電圧波形を生成することができる。
請求項4記載の発明によれば、容易に部分波形の波形情報を生成することができる。
請求項5記載の発明によれば、簡易な構成で遅延なく波形生成を行うことができる。従って、遅延することなく液滴を吐出することができる。また、複数の波形発生手段に対して記憶手段が1つですみ、制御線やアドレス線も共通化でき、ハード量の増加を抑えられる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態の波形生成装置10は、液滴吐出装置100に備えられている。
液滴吐出装置100には、給紙トレイ86に収納された用紙を排紙トレイ88に搬送するための搬送経路80が設けられている。搬送経路80は、複数のローラ対82及び駆動ローラ84などにより形成され、給紙トレイ86から用紙を1枚ずつ供給し最終的に排紙トレイ88に排出する。
搬送経路80の途中には、上記波形生成装置10に接続されると共に、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色について複数の記録ヘッド26で構成された記録ヘッドアレイ126が用紙の搬送方向に沿って配設されており、後述するように制御されてインクが吐出されて用紙に画像が形成される。なお、記録ヘッドとしてはサーマル方式、圧電方式等の方式を適用することができるが、ここでは、圧電方式を用いる。
圧電方式の記録ヘッド26は、インクを充填した圧力発生室と圧電素子とを有する。この圧電素子に電圧波形を印加すると圧電素子の体積が変化し圧力発生室の圧力が変化するため、これにより圧力発生室に連通するノズルからインク滴を吐出することができる。なお、圧電素子に印加する電圧波形は、記録ヘッド26を駆動するための波形であるため、以下では、駆動波形と呼称する。
上記各色の記録ヘッド26には、各色のインクを収納したインクタンク90C、90M、90Y、90Kが配管(不図示)を介して接続され、各色のインクが供給される。なお、インクとしては公知の各種インクを使用することができる。例えば、水性インク、油性インク、溶剤系インク等である。
記録ヘッドアレイ126近傍には用紙検出センサ92が設けられ、用紙検出センサ92が用紙の先端を検出すると、記録ヘッドアレイ126によるインク滴の吐出が開始される。また、記録ヘッドアレイ126の直近下にはパルスエンコーダ85が設けられ、記録ヘッドアレイ126近傍のローラ対82等の回転を検出してパルスエンコーダ85から出力されたパルス信号により、インク滴の吐出タイミングを制御するクロック信号が生成される。
波形生成装置10には、液滴吐出装置100全体を制御するCPU12が接続されている。CPU12は不図示のROM等に記憶されたプログラムを実行し、ROM等に記憶されたデータに基づいて記録ヘッド26を駆動する駆動波形を生成するための制御信号を波形生成装置10に出力し、印刷処理を行う。
波形生成装置10は、CPU12からの制御信号に応じて、記録ヘッド26を駆動するための駆動波形を生成して、記録ヘッド26に出力する。波形生成装置10は複数種類の駆動波形を生成することができ、使用する駆動波形に応じて、吐出するインク滴の滴量が調整される。
図2は、波形生成装置10の構成図である。
波形生成装置10は、波形データ生成部14、波形データ調整部16、波形データ記憶部18、制御部20、複数の波形発生部22、及び波形選択部24を備えている。
波形データ生成部14は、CPU12からの制御信号を元に波形データを生成する。制御信号には、記録ヘッド26を駆動する駆動波形の形状を特定する情報が含まれている。波形データ生成部14は、この情報から、単位時間当たりの電圧の変化量である傾きが変化する変化点を駆動波形毎に抽出し、駆動波形が該抽出された各変化点で分割されたときの部分波形の傾きを示す波形データを生成する。また、このときの部分波形の時間長を示す波形データも生成する。波形データ生成部14は、各部分波形の傾きを示す波形データ及び部分波形の時間長を示す波形データを、複数の波形発生部22によって同時に発生させる複数種類の駆動波形の各々について生成する。
波形データ調整部16は、波形データ生成部14で生成された波形データを調整する。ここでは、波形データ生成部14で生成された波形データに基づいて、同時に発生させる複数種類の駆動波形において上記抽出された変化点の全てを時系列順に配列し、複数種類の駆動波形の各々が、該全ての変化点で分割されたときの部分波形の傾きを示す波形データを生成する。また、各部分波形の時間長を示す波形データも生成する。これにより、複数種類の駆動波形を各駆動波形間で共通の変化点で分割したときの波形データを生成することができ、時間長を示す波形データを共通化できる。
波形データ記憶部18は、波形データ調整部16により調整された波形データを記憶する。
制御部20は、波形データ記憶部18に対して波形データの読出信号及びアドレス情報を送出する。これにより、波形データ記憶部18から波形データが読み出され、複数の波形発生部22のデジタル演算部30(後述)及び制御部20に対して出力される。
複数の波形発生部22は、各々同一の構成であり、波形データを累算することでデジタル駆動波形を生成するデジタル演算部30、デジタル駆動波形をアナログ駆動波形に変換するD/A変換部32、及び変換されたアナログ駆動波形をヘッド駆動に必要な電力となるように増幅する電力増幅部34を備えている。
そして、波形発生部22は、各波形発生部22が生成する駆動波形から所望の駆動波形を選択して、インクを吐出する液適吐出手段としての記録ヘッド26に出力する波形選択部24に接続されている。
なお、本実施の形態では、説明を簡単にするため、波形発生部22が3つの場合を例に上げて説明する。
図3は、波形データ記憶部18及び制御部20の構成を示す図である。
制御部20は、加算回数カウンタ40と制御信号生成部42とを備えている。
加算回数カウンタ40には、波形データ記憶部18から出力された時間長を示す波形データ(加算回数)がデータ線44を介して入力されると、該波形データ(加算回数)をダウンカウントする。
制御信号生成部42は、加算回数カウンタ40でのカウント値をもとに、波形データ記憶部18から波形データを読み出すための読出信号及びアドレス情報を生成する。生成した読出信号は、制御線46を介して波形データ記憶部18に出力し、アドレス情報はアドレス線48を介して波形データ記憶部18に出力する。例えば、加算回数カウンタ40のカウント値が1になったときに、アドレスをインクリメントし、読出信号を有効にする。
波形データ記憶部18は、記憶部36およびセレクタ38を備えている。
記憶部36は、実際にデータを記憶する記憶領域であって、波形データ調整部16で調整された波形データが記憶される。
セレクタ38は、データ線44を介して各波形発生部22のデジタル演算部30及び制御部20の加算回数カウンタ40に接続されている。また、セレクタ38は、制御線46およびアドレス線48を介して制御部20の制御信号生成部42に接続されている。セレクタ38は、制御線46およびアドレス線48を介して制御信号生成部42から入力された読出信号及びアドレス情報に応じて、記憶部36に記憶された波形データを読み出し、読み出した波形データをデータ線44を介してデジタル演算部30及び制御部20の加算回数カウンタ40に出力する。
図4は、波形発生部22のデジタル演算部30の構成を示す構成図である。
デジタル演算部30は、傾きレジスタ50、加算器52、及び加算レジスタ54を備えている。
傾きレジスタ50には、データ線44を介して傾きを示す波形データが入力され、入力された波形データを格納する。加算器52は、傾きレジスタ50の値と加算レジスタ54の値とを加算する。加算レジスタ54は、加算器42の加算結果を格納する。加算レジスタ54に格納された値は、デジタル駆動波形としてD/A変換部32に出力されると共に、加算器52に戻される。これにより、デジタル演算部30は、傾きレジスタ50の値を累算して出力することができる。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
まず、波形データ生成部14は、複数の波形発生部22で同時に発生させる複数種類の駆動波形(本実施の形態では3種類の駆動波形)について、波形データを生成する。ここでは、3種類の駆動波形を便宜上、波形1、波形2、波形3と呼称して区別する。
図5(A)は、縦軸を駆動電圧値、横軸を時間として、各波形1、2、3の波形を表したグラフであり、図5(B)は、各波形1,2,3を変化点で分割したときの部分波長の傾き及び時間長を示す波形データである。なお、図5(C)に、傾き及び時間長の波形データを算出する算出式を列挙した。また、図5(A)に示す電圧値及び時刻は一例であって、これに限定されるものではない。
まず、CPU12から3つの駆動波形についての情報が入力されると、波形データ生成部14は、この情報から、各駆動波形毎に単位時間当たりの電圧の変化量である傾きが変化する変化点を抽出する。図5(A)に示すように、波形1では、時刻t0、t2、t6、t8、t11、t12において傾きが変化しているため、この6つの変化点が抽出される。また、波形2では、時刻t1、t4、t5、t7、t18、t10、t13において傾きが変化しているため、この7つの変化点が抽出される。また、波形3では、時刻t3、t5、t6、t9、t10、t12において傾きが変化しているため、この6つの変化点が抽出される。
次に、波形データ生成部14は、各駆動波形が各駆動波形毎に抽出した変化点で分割されたときの部分波形の傾きを示す波形データを駆動波形の各々について生成する。また、各部分波形の時間長を示す波形データも生成する。なお、本実施の形態では、部分波形の時間長を基準クロックの周期で除算し、基準クロックの数で表すこととする。以下では、部分波形の時間長を表した基準クロックの数を加算回数と呼称する。基準クロックは、例えば、10MHzとすることができる。
より具体的には、図5(C)に示すように、波形1において、時刻t0とt2との変化点間の期間を示す加算回数W1c2は、以下の式により算出される。
加算回数W1c2=(t2−t0)/基準クロック
また、波形1における時刻t0とt2との変化点間の部分波形の傾きW1g2は、以下の式により算出される。
傾きW1g2=(V(t2)−V(t0))/W1c2
なお、ここで、V(tn)は、時刻tnにおける電圧値を示す。
他の部分波形の時間長及び傾きも同様に算出する。
これにより、波形データ生成部14は、各波形1、2、3の各々について、図5(B)に示すように各変化点で分割したときの部分波形の各々の傾きを示す波形データと、時間長(加算回数)を示す波形データとを生成する。このとき、各波形データは時系列順に配列しておく。
波形データ調整部16は、波形データ生成部14で生成された各波形の波形データを調整する。
図6は、波形データ調整部16が実行する調整処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ100では、n及びNに0をセットし、xに1をセットする。ここで、nは、変化点の時刻を識別するためのパラメータ、Nは、波形データ記憶部18に記憶するときの記憶領域を指定するアドレス番号として用いられる。また、xは駆動波形を識別するためのパラメータとして用いられる。
ステップ102では、各駆動波形の波形データに基づいて、全ての変化点を時系列順に配列する。
図7は、図5(A)に示す3種類の駆動波形を拡大して示した図である。図7に示すように、波形1の変化点は、時刻t0、t2、t6、t8、t11、t12の6つであり、波形2の変化点は、時刻t1、t4、t5、t7、t18、t10、t13の7つであり、波形3の変化点は、時刻t3、t5、t6、t9、t10、t12の6つである。従って、3種類の駆動波形における全ての変化点を時系列順に抽出して配列すると、時刻t0〜t13の14個となる。なお、この変化点の抽出・配列処理は、例えば、各駆動波形について、時間長を示す波形データ(加算回数)を時刻0からの時間を示す累積加算回数に換算し、これを値の小さなものから配列する。
ステップ104では、時刻0から最初の変化点(時刻t0)までの期間の傾きを示す波形データ及び時間長を示す波形データを、波形データ記憶部18の記憶部36のアドレスN(ステップ100でNには0がセットされているため、ここではアドレス0)で示される記憶領域に記憶する。
具体的には、図8(A)に示すように、波形1、2、3についての最初の傾きを示す波形データW1g1、W2g1、W2g1の全てを、図8(B)に示すように、時刻0から最初の変化点t0までの期間の傾きを示す波形データとして、波形データ記憶部18の記憶部36のアドレス0で示される記憶領域にまとめて記憶する。
また、同アドレス領域には、傾きを示す波形データに続いて、時刻0から最初の変化点t0までの期間の時間長を示す波形データ(すなわち、時刻0及びt0の変化点で分割された部分波形の時間長を示すデータ)も記憶する。ここでは、同一期間の各波形データを同一タイミングで一括して読み出すことができるように、異なるアドレスの記憶領域(不連続な記憶領域)に記憶するのではなく同じアドレスの記憶領域(連続した記憶領域)内に記憶する。
これによりセレクタ38は同一期間の各波形データを一括して読み出すことができ、読み出したデータを先頭ビットから波形データの予め定められたビット数毎に分配して各データ線44に出力することで、同一期間の波形データを同一タイミングでデータ線44に出力することができる。
ステップ106では、Nを1インクリメントする。
ステップ108では、駆動波形xについて時刻tnの前後において傾きは変化しているか否かを判定する。ここでは、時刻tnにおける累積加算回数が、駆動波形xの各変化点における累積加算回数のいずれかに一致していれば、傾きは変化していると判定し、一致していなければ、変化していないと判定する。
例えば、n=1、x=1(時刻t1、波形1)のときを例に挙げて説明する。波形1では、図7に示されるように、時刻t1において傾きは変化していない。これは、時刻t1における累積加算回数が、波形1の加算回数の波形データW1c1より大きく、W1c1+W1c2より小さいことから判定できる。この場合、ステップ108では否定判定され、ステップ112に移行する。
また、n=2、x=1(時刻t2、波形1)の場合には、波形1では、図7に示されるように、時刻t2において傾きが変化している。これは、時刻t2における累積加算回数が、波形1の加算回数の波形データのW1c1+W1c2に一致していることから判定できる。この場合、ステップ108では肯定判定され、ステップ110に移行する。
ステップ110では、時刻tnからtn+1までの期間について、変化後の傾きを示す波形データを、波形データ記憶部18の記憶部36のアドレスNの記憶領域に記憶する。例えば、n=2、x=1の場合には、変化後の傾き(時刻t2〜t3の傾き)を示す波形データWlg3を記憶する。
ステップ112では、時刻tnからtn+1までの期間について、直前の期間と同じ傾きを示す波形データを、波形データ記憶部18の記憶部36のアドレスNの記憶領域に記憶する。例えば、n=1、x=1の場合には、直前の期間と同じ傾き(時刻t0〜t1の傾き)を示す波形データWlg2を記憶する。
ステップ110または112の後、ステップ114で、xを1インクリメントする。
ステップ116では、xが駆動波形の総数(ここでは3)を超えたか否かを判定する。
ステップ116で、xが駆動波形の総数を超えていないと判定した場合には、ステップ108に戻り、駆動波形xについて上記処理を繰り返す。なお、ここで波形データを記憶するときには、異なる駆動波形の同じ期間の波形データが同じアドレスの記憶領域内に記憶されるようにし、同じ期間の波形データ全てを一括して読み出し可能にする。
また、ステップ116で、xが駆動波形の総数を超えたと判定した場合には、ステップ118に移行し、時刻tnからtn+1までの期間の時間長(すなわち、時刻tn及びtn+1の変化点で分割された部分波形の時間長である加算回数)を示す波形データを、アドレスNの記憶領域内に記憶する。ここでは、時間長を示す波形データを、時刻0からtn+1までの累積加算回数から時刻0からtnまでの累積加算回数を減算して算出する。これにより、例えば、時刻t0からt1までの時間長を示す波形データC2として、以下の式で算出される加算回数と等価な加算回数が得られる。
加算回数C2=(t1−t0)/基準クロック
これにより、図8(B)に示すように各駆動波形に共通の加算回数C1〜C15が得られる。
ステップ120では、nが変化点の総数(本実施の形態では14個)を超えているか否かを判定する。
ステップ120で、nが変化点の総数を超えていないと判定した場合には、全ての変化点で分割した部分波形の全てについて、波形データを生成していないと判定して、ステップ122に移行し、n及びNを1インクリメントすると共に、xに1をセットする。そして、ステップ108に戻る。
これにより、次の期間の各駆動波形の部分波形について、傾きを示す波形データ及び時間長を示す波形データを生成して記憶することができる。
一方、ステップ120で、nが変化点の総数を超えたと判定した場合には、全ての変化点で分割した部分波形の全てについて、波形データの生成が完了したと判定して、波形データ調整部16は、波形データの調整処理を終了する。
すなわち、波形データ調整部16は、図8(A)に示す波形データから、各駆動波形における全ての変化点で各駆動波形を分割したときの部分波形について波形データを生成し、同一期間の傾きを示す波形データ及び時間長を示す波形データをまとめて同じアドレス領域に記憶部36に記憶する。ここでは時間長を示す波形データは各駆動波形間で共通となるため、駆動波形毎に時間長を示す波形データを記憶する必要はない。
これにより、図8(A)に示すように各駆動波形を各駆動波形毎の変化点で分割したときの部分波形の波形データは、全駆動波形における全ての変化点で分割したときの部分波形の波形データに調整され、図8(B)に示すような状態で、波形データ記憶部18の記憶部36の各アドレスの記憶領域(本実施の形態では、アドレス0から14まで15個の記憶領域の各々)に記憶される。
以上のように調整された波形データ(加算回数と傾き)が波形データ記憶部18に記憶されると、以下のように複数の駆動波形が同時に生成される。
まず、波形生成動作開始時に、制御部20の制御信号生成部42は、波形データ記憶部18に対して制御線46を介して読出信号出力すると共にアドレス線48を介してアドレス情報を出力する。
波形データ記憶部18のセレクタ38は、読出信号が入力されると、アドレス情報で指定された記憶部36のアドレスに記憶された波形データを一括して読み出し、データ線44を介して、該読み出した波形データのうち傾きを示す波形データを対応するデジタル演算部30の傾きレジスタ50に出力すると共に、時間長を示す波形データ(加算回数)を制御部20の加算回数カウンタ40に出力する。
なお、ここでは、一括して読み出したデータを先頭ビットから波形データの予め定められたビット数毎に切り出して各データ線44に出力することで、同一タイミングで各波形データを傾きレジスタ50及び加算回数カウンタ40に出力して格納する。
制御部20の加算回数カウンタ40は、格納された波形データ(加算回数)を基準クロックに応じてダウンカウントする。
一方、デジタル演算部30では、傾きレジスタ50に波形データ(傾き)が格納されると、基準クロックに応じて加算器52が加算レジスタ54の値と傾きレジスタ50に格納された波形データとを加算して加算レジスタ54に出力する。このように、デジタル演算部30は、波形データの累算処理を行う。デジタル演算部30では、傾きレジスタ50に新たに波形データが格納されるまで、同じ波形データが累算される。
デジタル演算部30で累算された累算値は、デジタル駆動波形としてD/A変換部32に出力され、D/A変換部32は、デジタル駆動波形をアナログの駆動波形に変換し、電力増幅部34は、アナログの駆動波形をヘッド駆動に必要な電力に増幅して、波形選択部24を介して記録ヘッド26に供給する。
制御部20の加算回数カウンタ40が1となったときに、制御部20の制御信号生成部42は、読出信号及び1インクリメントしたアドレスを指定するアドレス情報を波形データ記憶部18に出力する。これにより、デジタル演算部30の傾きレジスタ50に新たな波形データ(傾き)が格納され、以後この波形データが累算される。同時に、制御部20の加算回数カウンタ40に新たな波形データ(加算回数)が格納され、基準クロックに応じてダウンカウントされる。
以上の処理を繰り返すことにより、複数の波形発生部22で同時に異なる複数種類の駆動波形を生成して出力することができる。
以上説明した駆動波形生成処理を、図9を参照して説明する。図9は、制御部20及びデジタル演算部30におけるタイミングチャートである。なお、ここでは3つのデジタル演算部30のうち、波形1及び波形2に対応する2つのデジタル演算部30のタイミングチャートを例示して説明する。
図9(C)及び(D)に示されるように、制御部20の制御信号生成部42から読出信号およびアドレス情報が出力されると、図9(A)、(E)、(I)に示すように、部分波形の時間長を示す波形データ(加算回数)及び傾きを示す波形データが、波形データ記憶部18の記憶部36の指定されたアドレスから一括して読み出される。
これにより、図9(B)に示すように、波形データ(加算回数)が加算回数カウンタ40に格納され、加算回数カウンタ40は該格納された加算回数を基準クロックに応じてダウンカウントする。同時に、図9(F)及び(J)に示すように、波形1用及び波形2用のデジタル演算部30の傾きレジスタ50に波形データ(傾き)が格納され、各々の加算器52は、図9(G)、(K)に示すように該格納された波形データ(傾き)を加算レジスタ54の値に加算することで累算し、図9(H)、(L)に示すように、累算した値を各々の加算レジスタ54に出力する。
制御部20の加算回数カウンタが1となった時点で、次のアドレスの波形データが一括して読み出され、加算回数カウンタ40に波形データ(加算回数)が格納されると共に、デジタル演算部30の傾きレジスタ50の各々に波形データ(傾き)が格納される。これが印刷終了まで繰り返される。
なお、従来のように、各駆動波形の波形データを、図8(A)に示すように、各駆動波形毎の変化点で分割したときの部分波形の波形データを各駆動波形毎に記憶すると、複数の波形発生部22で駆動波形を発生させるときに波形データ記憶部18から各波形データ(傾き)を読み出すタイミングは、
波形1:t0,t2,t6,t8,t11,t12
波形2:t1,t4,t5,t7,t8,t10,t13
波形3:t3,t5,t6,t9,t10,t12
となる。全ての読み出しタイミングがずれていれば問題ないが、同一タイミングで1つの波形データ記憶部18に対する読み出しが発生すると、読み出しに遅延が生じてしまう。
これに対して、上記説明したように波形データ調整部16で図8(B)に示すように全駆動波形における全ての変化点で各駆動波形を分割したときの部分波形の波形データを生成して、同一期間の波形データはまとめて記憶するようにすれば、記憶手段は1つですみ、常に一括して波形データを読み出すことができるため、読み出し遅延も無くなる。
すなわち、波形1を生成するために波形データ(傾き)を波形1の変化点(例えば時刻t0)で読み出すときに、波形2及び波形3についても同時に波形データ(傾き)を読み出すことができるように、波形1以外の他の波形2,3についても該変化点で分割して、波形データを生成する。
同様に、波形データを波形2の変化点で読み出すときに、同時に波形1及び波形3の波形データを読み出すことができるように、また、波形データを波形3の変化点で読み出すときに、同時に波形1及び波形2の波形データを読み出すことができるように、全ての駆動波形を該変化点で分割して波形データを生成する。
このように波形データを生成すると、図8(A)、(B)に示すように、各駆動波形の波形データを読み出す回数は、
波形1:6回 → 14回
波形2:7回 → 14回
波形3:6回 → 14回
と増加するが、加算回数を共通化できるのでメモリ容量を削減できる。
また、1回の読み出しで複数の駆動波形の波形データを同時に得られるため、読み出し調停のためのアービタも必要なく、簡易な構成で波形データの読み出しが可能となる。これにより、波形生成に遅延が生じなくなる。また、波形データ記憶部に対するアドレス線及び制御線も共通化できる。
なお、波形生成部は、温度に応じて波形データを変化させるようにしてもよい。
前述した実施の形態では、液滴としてインクを用いる場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、インクに代えて、例えば、画像濃度の向上や色間滲み等防止のための反応液を吐出させる場合にも本発明を適用することもできる。その他、インクジェット方法により、液晶表示素子の配向膜形成材料の塗布、フラックスの塗布、接着剤の塗布などにも本発明を上記と同様に適用することができる。
また、本実施の形態では、波形発生装置を液滴を吐出する液滴吐出装置に設けた例について説明したが、これに限定されず、例えば、音声などを出力するための装置に設けることもできる。
本実施の形態の波形生成装置を含む液滴吐出装置の構成図である。 波形生成装置の構成図である。 波形データ記憶部及び制御部の構成図である。 波形発生部のデータ演算部の構成図である。 波形データ生成部が波形データを生成するときの処理を説明する説明図である。 波形データ調整部が実行する調整処理の流れを示すフローチャートである。 図5(A)に示す3種類の駆動波形を拡大して示した図である。 波形データ調整部が波形データを調整するときの処理を説明する説明図である。 制御部及びデジタル演算部におけるタイミングチャートである。
符号の説明
10 波形生成装置
14 波形データ生成部
16 波形データ調整部
18 波形データ記憶部
20 制御部
22 波形発生部
24 波形選択部
26 記録ヘッド
30 デジタル演算部
36 記憶部
38 セレクタ
40 加算回数カウンタ
42 加算器
42 制御信号生成部
44 データ線
46 制御線
48 アドレス線
50 傾きレジスタ
52 加算器
54 加算レジスタ
100 液滴吐出装置

Claims (6)

  1. 同時に発生させる複数種類の電圧波形において単位時間当たりの電圧の変化量である傾きが変化する変化点の全てを抽出し、前記複数種類の電圧波形の各々が前記抽出された各変化点で分割されたときの部分波形の傾きを示す予め定められたビット数の波形情報を生成する生成手段と、
    前記複数種類の電圧波形の同一期間の各部分波形の波形情報を一括して読み出し可能なように、前記生成された前記複数種類の電圧波形の同一期間の各部分波形の波形情報が連続した記憶領域に記憶される記憶手段と、
    前記複数種類の電圧波形の各々に対応して設けられ、入力された部分波形の波形情報を、該部分波形の時間長分累算することによって、対応する電圧波形を発生する複数の波形発生手段と、
    前記記憶手段から同一期間の部分波形の波形情報の各々が一括して読み出され、該読み出された前記同一期間の各部分波形の波形情報のデータが、先頭ビットから前記予め定められたビット数毎に切り出され、該切り出された波形情報の各々が同一タイミングで前記複数の波形発生手段の対応する波形発生手段の各々に入力されるように制御する制御手段と、
    を含む波形発生装置。
  2. 前記制御手段は、前記記憶手段から波形情報が読み出されて前記複数の波形発生手段に入力されてから該波形情報に対応する部分波形の時間長が経過したときに、次の期間の部分波形の波形情報が一括して読み出され、該読み出された前記同一期間の各部分波形の波形情報のデータが、先頭ビットから前記予め定められたビット数毎に切り出され、該切り出された波形情報の各々が同一タイミングで前記複数の波形発生手段の対応する波形発生手段の各々に入力されるように制御し、
    前記複数の波形発生手段の各々は、入力された波形情報を次に波形情報が入力されるまで累積的に加算して電圧波形を生成する請求項1記載の波形発生装置。
  3. 前記記憶手段には、前記部分波形の各々の時間長を示す時間情報が記憶され、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された時間情報に基づいて、前記記憶手段からの波形情報の読み出し及び前記波形発生手段への波形情報の入力を制御する請求項2記載の波形発生装置。
  4. 前記生成手段は、同時に発生させる複数種類の波形において前記変化点の全てを抽出し、該抽出した変化点を時系列順に配列し、前記複数種類の電圧波形の各々について該配列した各変化点の前後において傾きが変化しているか否かを判定し、傾きが変化していると判定した変化点から該変化点の次の変化点までの期間の部分波形については該変化後の傾きを示す波形情報を生成し、傾きが変化していないと判定した変化点から次の変化点までの期間の部分波形については直前の期間と同じ傾きを示す波形情報を生成する請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の波形発生装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の波形発生装置と、
    前記波形発生装置で発生した電圧波形に基づいて液滴を吐出する吐出手段と、
    を備えた液滴吐出装置。
  6. 同時に発生させる複数種類の電圧波形において単位時間当たりの電圧の変化量である傾きが変化する変化点の全てを抽出するステップと、
    前記複数種類の電圧波形の各々が前記抽出された各変化点で分割されたときの部分波形の傾きを示す予め定められたビット数の波形情報を生成するステップと、
    前記複数種類の電圧波形の同一期間の各部分波形の波形情報を一括して読み出し可能なように、前記生成された前記複数種類の電圧波形の同一期間の各部分波形の波形情報を記憶手段の連続した記憶領域に記憶するステップと、
    前記記憶手段から同一期間の部分波形の波形情報の各々を一括して読み出し、該読み出した前記同一期間の各部分波形の波形情報のデータを、先頭ビットから前記予め定められたビット数毎に切り出し、前記複数種類の電圧波形の各々に対応して設けられ、入力された部分波形の波形情報を該部分波形の時間長分累算することによって電圧波形を発生する複数の波形発生手段の対応する波形発生手段の各々に前記切り出した波形情報の各々を同一タイミングで入力するステップと、
    を含む波形発生制御方法。
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