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JP4879041B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description

本発明は基板処理装置に関し、特に処理ガスの供給の切替えを必要とする基板処理装置に関する。
この種の基板処理装置は、複数の処理ガスをノズル等の供給系から交互に処理室に供給してその処理室中の基板に成膜をおこなうような成膜技術分野において使用されており、その成膜技術の一例としてALD(atomic layer deposition)法という手法が好適に使用されている。当該ALD法は単一原子レベルの膜を積層する手法であり、高均質な膜やカバレッジ特性に優れた膜等を形成することができるという理由で、成膜技術分野で特に注目を集めている。
しかしながら、ALD法等を採用する上記基板処理装置では、単に処理ガスを切り替えながら処理室に供給するだけではなく、その切替えに際してその前に使用した処理ガスをノズル等の供給系からパージする必要がある。そのため、成膜に係る複雑な反応処理とあいまってパージ時間が拡大する可能性があり、この場合にはスループット(単位時間当たりの処理量)が低下する。
したがって、本発明の主な目的は、パージ時間を短縮してスループットが低下するのを防止することができる基板処理装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
複数の基板を積層した状態で収容する処理室と、
前記処理室に収容される前記基板の積層方向に沿って設けられ、前記基板表面に所望の膜を形成するための処理ガスを前記処理室に供給するノズルと、
前記処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、
を備え、
前記ノズルは、中心管と外周管とから構成される二重管構造を有し、
前記中心管と前記外周管との間には前記処理ガスが供給され、
前記中心管にはパージガスが供給され、
前記外周管は、前記処理室に収容される前記基板に向けて開口する少なくとも1つの第1のガス供給孔を有し、
前記中心管は、少なくとも2つの第2のガス供給孔を有し、
前記第1のガス供給孔は、前記処理室に収容される前記基板の積層方向において前記第2のガス供給孔の間の位置に配置されていることを特徴とする基板処理装置が提供される。
本発明の一態様によれば、第1のガス供給孔が第2のガス供給孔の間の位置に配置され、第2のガス供給孔が基板の積層方向において第1のガス供給孔を介在させる位置に配置されているから、第2のガス供給孔から流出するパージガスが第1のガス供給孔を挟み込むように第1のガス供給孔に向けて流通し、中心管と外周管との間に残留した処理ガスを漏れのないように短時間で十分にパージすることができる。そのため、パージ時間を短縮することができ、ひいてはスループットが低下するのを防止することができる。
始めに、図面を参照しながら本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
本実施例に係る基板処理装置は、半導体装置集積回路(IC(Integrated Circuits))の製造に使用される半導体製造装置の一例として構成されているものである。下記の説明では、基板処理装置の一例として、基板に対し熱処理等をおこなう縦型の装置を使用した場合について述べる。
図1に示す通り、基板処理装置101では、基板の一例となるウエハ200を収納したカセット110が使用されており、ウエハ200はシリコン等の材料から構成されている。基板処理装置101は筐体111を備えており、筐体111の内部にはカセットステージ114が設置されている。カセット110はカセットステージ114上に工場内搬送装置(図示略)によって搬入されたり、カセットステージ114上から搬出されるようになっている。
カセットステージ114は、工場内搬送装置によって、カセット110内のウエハ200が垂直姿勢を保持しかつカセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように載置される。カセットステージ114は、カセット110を筐体111の後方に右回り縦方向90°回転し、カセット110内のウエハ200が水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が筐体111の後方を向くように動作可能となるよう構成されている。
筐体111内の前後方向の略中央部にはカセット棚105が設置されており、カセット棚105は複数段複数列にて複数個のカセット110を保管するように構成されている。カセット棚105にはウエハ移載機構125の搬送対象となるカセット110が収納される移載棚123が設けられている。
カセットステージ114の上方には予備カセット棚107が設けられ、予備的にカセット110を保管するように構成されている。
カセットステージ114とカセット棚105との間には、カセット搬送装置118が設置されている。カセット搬送装置118は、カセット110を保持したまま昇降可能なカセットエレベータ118aと、搬送機構としてのカセット搬送機構118bとで構成されている。カセット搬送装置118はカセットエレベータ118aとカセット搬送機構118bとの連続動作により、カセットステージ114とカセット棚105と予備カセット棚107との間で、カセット110を搬送するように構成されている。
カセット棚105の後方には、ウエハ移載機構125が設置されている。ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置125aと、ウエハ移載装置125aを昇降させるためのウエハ移載装置エレベータ125bとで構成されている。ウエハ移載装置125aにはウエハ200をピックアップするためのツイーザ125cが設けられている。ウエハ移載装置125はウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連続動作により、ツイーザ125cをウエハ200の載置部として、ウエハ200をボート217に対して装填(チャージング)したり、ボート217から脱装(ディスチャージング)するように構成されている。
筐体111の後部上方には、ウエハ200を熱処理する処理炉202が設けられており、処理炉202の下端部が炉口シャッタ147により開閉されるように構成されている。
処理炉202の下方には処理炉202に対しボート217を昇降させるボートエレベータ115が設けられている。ボートエレベータ115の昇降台にはアーム128が連結されており、アーム128にはシールキャップ219が水平に据え付けられている。シールキャップ219はボート217を垂直に支持するとともに、処理炉202の下端部を閉塞可能なように構成されている。
ボート217は複数の保持部材を備えており、複数枚(例えば50〜150枚程度)のウエハ200をその中心を揃えて垂直方向に整列させた状態で、それぞれ水平に保持するように構成されている。
カセット棚105の上方には、清浄化した雰囲気であるクリーンエアを供給するクリーンユニット134aが設置されている。クリーンユニット134aは供給ファン及び防塵フィルタで構成されており、クリーンエアを筐体111の内部に流通させるように構成されている。
筐体111の左側端部には、クリーンエアを供給するクリーンユニット134bが設置されている。クリーンユニット134bも供給ファン及び防塵フィルタで構成されており、クリーンエアをウエハ移載装置125aやボート217等の近傍を流通させるように構成されている。当該クリーンエアは、ウエハ移載装置125aやボート217等の近傍を流通した後に、筐体111の外部に排気されるようになっている。
次に、基板処理装置101の主な動作について説明する。
工場内搬送装置(図示略)によってカセット110がカセットステージ114上に搬入されると、カセット110は、ウエハ200がカセットステージ114の上で垂直姿勢を保持し、カセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように載置される。その後、カセット110は、カセットステージ114によって、カセット110内のウエハ200が水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が筐体111の後方を向くように、筐体111の後方に右周り縦方向90°回転させられる。
その後、カセット110は、カセット棚105ないし予備カセット棚107の指定された棚位置へカセット搬送装置118によって自動的に搬送され受け渡され、一時的に保管された後、カセット棚105ないし予備カセット棚107からカセット搬送装置118によって移載棚123に移載されるか、もしくは直接移載棚123に搬送される。
カセット110が移載棚123に移載されると、ウエハ200はカセット110からウエハ移載装置125aのツイーザ125cによってウエハ出し入れ口を通じてピックアップされ、ボート217に装填(チャージング)される。ボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載装置125aはカセット110に戻り、後続のウエハ110をボート217に装填する。
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、処理炉202の下端部を閉じていた炉口シャッタが開き、処理炉202の下端部が開放される。その後、ウエハ200群を保持したボート217がボートエレベータ115の上昇動作により処理炉202内に搬入(ローディング)され、処理炉202の下部がシールキャップ219により閉塞される。
ローディング後は、処理炉202にてウエハ200に対し任意の熱処理が実施される。その熱処理後は、上述の逆の手順で、ウエハ200およびカセット110が筐体111の外部に搬出される。
次に、本実施例1に係る処理炉202とそれに付随する部材との概略構成について説明する。
図2に示す通り、処理炉202には加熱手段として機能するヒータ207が設けられている。ヒータ207の内側には、基板の一例となるウエハ200を処理する反応管203が設けられている。反応管203の下端には、気密部材であるOリング220を介してステンレス等で構成されたフランジ209が設けられている。フランジ209の下端開口は、Oリング220を介して蓋体としてのシールキャップ219により気密に閉塞されている。処理炉202では、少なくとも、反応管203、フランジ209及びシールキャップ219により処理室201が形成されている。
シールキャップ219にはボート支持台218を介して複数枚のウエハ200を保持可能なボート217が立設されている。ボート支持台218はボート217を支持する支持体であり、ボート217はボート支持体218により支持されながら処理室201に挿入されるようになっている。ボート217にはバッチ処理される複数枚のウエハ200が空隙層を介在させながら水平姿勢で管軸方向に多段に積層されており(所定の間隔を開けて配列されている)、ウエハ200の積層方向が図2中上下方向と平行な関係を有している。ヒータ207は処理室201に挿入されたウエハ200を所定の温度に加熱するようになっている。
処理炉202では、処理室201に対し、複数種類(本実施例では2種類)の処理ガスを供給する2本のガス供給管232a,232bと、パージガスを供給する2本のパージガス供給管234a,234bとが接続されている。
ガス供給管232aには、上流方向(基端部)から順に液体用のマスフローコントローラ240、気化器242及びバルブ243aが設けられており、ガス供給管232aの先端部がノズル300に接続されている。パージガス供給管234aには、上流方向(基端部)から順にマスフローコントローラ241bとバルブ243cとが設けられており、パージガス供給管234aの先端部もノズル300に接続されている。
図2では、ガス供給管232aとパージガス供給管234aとを紙面の表側と裏側とで重複した状態で描写しており、ガス供給管232aとパージガス供給管234aとの各先端部は別個にノズル300に接続されている。
図2及び図3に示す通り、ノズル300は、反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間中を反応管203の内壁に沿ってウエハ200の積層方向に延在している。
図4及び図5に示す通り、ノズル300は外周管310と中心管320とから構成された2重管構造を有している。
外周管310は断面径が中心管320のそれより大きく(中心管320より太く)、中心管320を被覆した状態で延在している。外周管310の側面には複数のガス供給孔312が形成されている。各ガス供給孔312は同一の開口面積を有した貫通孔であり、所定の間隔を開けながらウエハ200の積層方向に沿って1列に配列されている。ガス供給孔312はボート217に保持されるウエハ200に向けて開口している。
中心管320は断面径が外周管310のそれより小さく(外周管310より細く)、外周管310と交差することなく外周管310の中心軸上に延在している。中心管320の側面には2つのガス供給孔322,324が形成されている。ガス供給孔322,324も同一の開口面積を有した貫通孔であり、ガス供給孔312を間に介在させる位置であって中心管320の図4中上部と下部とにそれぞれ配置されている。
ガス供給孔322は、図4中最も上に配置されたガス供給孔312より上方の位置に配置されている。ガス供給孔322は、ボート217に保持されるウエハ200の積層方向と直交する面内においてガス供給孔312の開口の向きとは反対の向きに開口している。すなわち、ガス供給孔322とガス供給孔312とがウエハ200の積層方向と直交する面内においてノズル300の中心線を基準の軸として互いに逆向きに開口している。
ガス供給孔324は、図4中最も下に配置されたガス供給孔312より下方の位置に配置されている。ガス供給孔324も、ボート217に保持されるウエハ200の積層方向と直交する面内においてガス供給孔312の開口の向きとは反対の向きに開口している。すなわち、ガス供給孔324とガス供給孔312もウエハ200の積層方向と直交する面内においてノズル300の中心線を基準の軸として互いに逆向きに開口している。
以上のノズル300では、外周管310に対しガス供給管232aの先端部が接続されており、処理ガスが外周管310(外周管310と中心管320との間の空間部)中を流通しながらガス供給孔312から処理室201の内部に流出するようになっている。中心管320に対してはパージガス供給管234aの先端部が接続されており、パージガスが中心管320中を流通しながらガス供給管322,324から外周管310と中心管320との間の空間部に流出し、その後外周管310のガス供給孔312から処理室201の内部に流出するようになっている。
なお、外周管310と中心管320とは互いに固定された状態で構成されてもよいし、互いに着脱自在な状態で構成されてもよい。外周管310と中心管320とが互いに着脱自在な構成を有していれば、ノズル300は組立て性やメンテナンス性等に優れ、ノズル300をアッセンブリパーツとして取り扱うことができる。
図2に示す通り、ガス供給管232bには、上流方向(基端部)から順にマスフローコントローラ241aとバルブ243bとが設けられており、ガス供給管232bの先端部がノズル400に接続されている。パージガス供給管234bには、上流方向(基端部)から順にマスフローコントローラ241cとバルブ243dとが設けられており、パージガス供給管234bの先端部もノズル400に接続されている。
図2では、ガス供給管232bとパージガス供給管234bとを紙面の表側と裏側とで重複した状態で描写しており、ガス供給管232bとパージガス供給管234bとの各先端部は別個にノズル400に接続されている。ノズル400についても図2中紙面の表側と裏側とでノズル300と重複した状態で描写している。
ノズル400は図4〜図6に示す通りにノズル300と同様の構成を有しており、外周管410に対しガス供給管232bの先端部が接続され、中心管420に対しパージガス供給管234bの先端部が接続されている。
上記構成に係る一例として、ガス供給管232aには液体原料が処理ガスとして導入されるようになっており、バルブ243aが開いた状態で液体原料がガス供給管232aに流入すると、当該液体原料は液体用のマスフローコントローラ240に流量制御されながら気化器242に至り、気化器242で気化され、その気化ガスがノズル300を介して処理室201内に供給されるようになっている。
他方、ガス供給管232bには気体原料が処理ガスとして導入されるようになっており、バルブ243bが開いた状態で気体原料がガス供給管232bに流入すると、当該気体原料はマスフローコントローラ241aに流量調整されながらガス供給管232bを流通し、その後はノズル400を介して処理室201に供給されるようになっている。
図2に示す通り、処理室201にはバルブ243eを介して処理室201の内部のガスを排気するガス排気管231が接続されている。ガス排気管231には真空ポンプ246が接続されており、真空ポンプ246の作動で処理室201内を真空排気することができるようになっている。
バルブ243eは開閉動作により処理室201の真空排気の起動とその停止とをすることができる開閉弁であり、それに加えて弁開度が調節可能であって処理室201の内部の圧力調整をも可能とする開閉弁である。
反応管203内の中央部には、複数枚のウエハ200を多段に同一間隔で載置したボート217が設けられている。ボート217は、ボートエレベータ機構(図示略)により反応管203に対し昇降(出入り)することができるようになっている。ボート217の下端部には、処理の均一性を向上するために当該ボート217を回転させるボート回転機構267が設けられている。ボート回転機構267を駆動させることにより、ボート支持台218に支持されたボート217を回転させることができるようになっている。
基板処理装置101には上記各部材の動作を制御するコントローラ280が設けられている。コントローラ280は主には、液体用のマスフローコントローラ240と、マスフローコントローラ241a,241b,241cと、バルブ243a,243b,243c,243d,243eと、ヒータ207と、真空ポンプ246と、ボート回転機構267と、ボートエレベータ機構とに接続されている。
コントローラ280は主には、液体マスフローコントローラ240の流量調整と、マスフローコントローラ241a,241b,241cの流量調整と、バルブ243a,243b,243c,243dの開閉動作と、バルブ243eの開閉及び圧力調整動作と、ヒータ207の温度調整と、真空ポンプ246の起動・停止と、ボート回転機構267の回転速度調節と、ボートエレベータ115の昇降動作とを、制御するようになっている。
次に、ALD法を用いた成膜処理例について、半導体装置(半導体デバイス)の製造工程の一つである、TEMAHとOとを用いたHfO膜を形成する例を基に説明する。
CVD(Chemical Vapor Deposition)法の一つであるALD(Atomic Layer Deposition)法は、ある成膜条件(温度、時間等)の下で、成膜に用いる少なくとも2種類の原料となる処理ガスを1種類ずつ交互に基板上に供給し、1原子単位で基板上に吸着させ、表面反応を利用して成膜を行う手法である。このとき、膜厚の制御は、処理ガスを供給するサイクル数で行う(例えば、成膜速度が1Å/サイクルとすると、20Åの膜を形成する場合、20サイクル行う)。
ALD法では、例えばHfO膜を形成する場合、TEMAH(Hf[NCH3C2H5]4:テトラキスメチルエチルアミノハフニウム)とO(オゾン)とを用いて180〜250℃の低温で高品質の成膜が可能である。
HfO膜の形成に際して、始めに、上述したようにウエハ200をボート217に装填し、処理室201に搬入する。ボート217を処理室201に搬入したら、後述する4つのステップを順次実行する。
(ステップ1)
真空ポンプ246を作動させた状態において、ガス供給管232aにTEMAHを流入させ、ガス供給管232bにOを流入させ、パージガス供給管234a,234bにパージガスを流入させる。本実施例では、パージガスの一例として不活性ガスを使用しており、例えばHe,Ar,N等を使用することができる。
この状態で、ガス供給管232aのバルブ243aと、パージガス供給管234aのバルブ243cと、ガス排気管231のバルブ243eとを、開ける。更に、マスフローコントローラ240で液体のTEMAHの流量を調整し、マスフローコントローラ241bでTEMAHの流量を超えない程度(1〜2slm程度)にパージガスの流量を調整する。
ガス供給管232aから流入した液体のTEMAHは、マスフローコントローラ240によって流量調整されながら気化部240に至り気化される。その後、TEMAHの気化ガスは、処理ガスとしてガス供給管232aからノズル300の外周管310と中心管320との間に流入し、ガス供給孔312から処理室201の内部に流出し、最終的にガス排気管231から排気される。
パージガス供給管234aから流入したパージガスは、マスフローコントローラ241bによって(TEMAHの流量を超えない程度に)流量調整されながら、パージガス供給管234aからノズル300の中心管320に流入し、その後、ガス供給孔322,324を介してガス供給孔312から処理室201の内部に流出し、最終的にガス排気管231から排気される。
このとき、バルブ243eを適正に調整して処理室201内の圧力を一定範囲内の最適な値に維持する。液体用のマスフローコントローラ240で制御するTEMAHの供給量は0.01〜0.1g/minとする。TEMAHの気化ガスをウエハ200に晒す時間は30〜180秒間とする。ヒータ207の温度はウエハ200の温度が180〜250℃の範囲内の最適な値になるよう設定する。
以上のステップ1では、上記の通りにTEMAHの気化ガスを処理室201内に供給し、TEMAHをウエハ200上の下地膜等の表面部分と表面反応(化学吸着)させるようになっている。これと同時に、パージガスをノズル300の中心管320に供給し、TEMAHの気化ガスがノズル300の中心管320に逆流するのを防止している。
なお、ステップ1では、パージガス供給管234bのバルブ243dを開けてパージガスをノズル400から処理室201に供給してもよく、この場合にはTEMAHの気化ガスがノズル400に逆流するのを防止することができる。
(ステップ2)
パージガス供給管234aのバルブ243cを開けたまま、ガス供給管232aのバルブ243aを閉めてTEMAHの気化ガスの供給を停止する。
この状態において、マスフローコントローラ241bでパージガスの流量をステップ1より大きくし、ノズル300の外周管310と中心管320との間に残留したTEMAHの気化ガスをパージする。このとき、パージガスは図5に示す通りにノズル300の中心管320のガス供給孔322,324から外周管310と中心管320との間に流入し、そこに残留したTEMAHの気化ガスを背面から押し出すようにパージする。
これと同時に、ガス排気管231のバルブ243eも開いたままとし、真空ポンプ246により処理室201内を20Pa以下となるまで排気し、処理室201等に残留したTEMAHの気化ガスを処理室201内から排除する。
なお、ステップ2では、パージガス供給管234bのバルブ243dを開けてパージガスをノズル400から処理室201に供給してもよく、この場合、処理室201等に残留したTEMAHの気化ガスを処理室201から排除する効果が更に高まる。
(ステップ3)
ガス供給管234aのバルブ243cを閉めてパージガスの供給を停止するとともに、ガス供給管232bのバルブ243bと、パージガス供給管234bのバルブ243dとを、開ける。更に、マスフローコントローラ241aでOの流量を調整し、マスフローコントローラ241cでOの流量を超えない程度(1〜2slm程度)にパージガスの流量を調整する。
ガス供給管232bから流入したOは、マスフローコントローラ241aによって流量調整されながら、処理ガスとしてガス供給管232bからノズル400の外周管410と中心管420との間に流入し、ガス供給孔412から処理室201の内部に流出し、最終的にガス排気管231から排気される。
パージガス供給管234bから流入したパージガスは、マスフローコントローラ241cによって(Oの流量を超えない程度に)流量調整されながら、パージガス供給管234bからノズル400の中心管420に流入し、その後、ガス供給孔422,424を介してガス供給孔412から処理室201の内部に流出し、最終的にガス排気管231から排気される。
このとき、バルブ243eを適正に調整して処理室201内の圧力を一定範囲内の最適な値に維持する。Oをウエハ200に晒す時間は10〜120秒間とする。ヒータ207の温度は、ウエハ200の温度がステップ1のTEMAHの気化ガスの供給時と同じく180〜250℃の範囲内の最適な温度となるように設定する。
以上のステップ3では、上記の通りにOの処理ガスを処理室201に供給し、ウエハ200の表面に化学吸着したTEMAHとOとを反応させ、ウエハ200上にHfO膜を形成するようになっている。これと同時に、パージガスをノズル400の中心管420に供給し、Oがノズル400の中心管420に逆流するのを防止している。
なお、ステップ3では、パージガス供給管234aのバルブ243cを開けてパージガスをノズル300から処理室201に供給してもよく、この場合にはOがノズル300に逆流するのを防止することができる。
(ステップ4)
パージガス供給管234bのバルブ243dを開けたまま、ガス供給管232bのバルブ243bを閉めてOの供給を停止する。
この状態において、マスフローコントローラ241cでパージガスの流量をステップ3より大きくし、ノズル400の外周管410と中心管420との間に残留したOをパージする。このとき、パージガスは図5に示す通りにノズル400の中心管420のガス供給孔422,424から外周管410と中心管420との間に流入し、そこに残留したOを背面から押し出すようにパージする。
これと同時に、ガス排気管231のバルブ243eも開いたままとし、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201等に残留したOであって成膜に寄与した後のガスを排除する。
なお、ステップ4では、パージガス供給管234aのバルブ243cを開けてパージガスをノズル300から処理室201に供給してもよく、この場合、処理室201等に残留したOであって成膜に寄与した後のガスを処理室201から排除する効果が更に高まる。
以後、上述したステップ1〜4を1サイクルとしてこのサイクルを複数回繰り返すことにより、ウエハ200上に所定膜厚のHfO膜を形成することができる。
以上の本実施例1では、ノズル300の構成において、中心管320のガス供給孔322,324がガス供給孔312の上下に配置され(図4参照)、ガス供給孔312がガス供給孔322とガス供給孔324との間の位置に配置されているから、ガス供給孔322,324から流出するパージガスがガス供給孔312を上下から挟み込むようにガス供給孔312に向けて流通し、外周管310と中心管320との間に残留した処理ガスを漏れのないように短時間でパージすることができる。
例えば、本実施例1の比較例として、ノズル300が一重管構造を有し処理ガスの供給とパージガスの供給とを同一の単一管で併用するという構成を想定した場合、ステップ2に相当するパージステップにおいては、パージガスがノズル300の下流(図4中上方)に流通するに従ってその濃度が次第に低減していく(ノズル300中に残留した処理ガスの濃度が大きくなる)と考えられ、ノズル300の下流に残留した処理ガスを十分にパージするのには時間がかかり、パージ時間が拡大する可能性がある。
これに対し、本実施例1では、特に、ノズル300が二重管構造を有し中心管320をパージガスの専用の供給管とし、かつ、ガス供給孔322,324がガス供給孔312より下流と上流(図4中下方)との位置に配置されているから、ガス供給孔312の上方と下方とから濃度が低減していない状態の新鮮なパージガスが外周管310と中心管320との間に流出し、ノズル300の下流と上流との両方からノズル300に残留した処理ガスをパージすることができ、パージ時間を短縮することができる(このことは、ノズル400やステップ4に相当するパージステップにおいても同様である。)。
以上から、本実施例1では、パージ時間を短縮して成膜処理に係るサイクルタイムを短縮することができ、ひいてはスループットが低下するのを防止することができる。
更に本実施例1では、ガス供給孔322,324とガス供給孔312とがウエハ200の積層方向と直交する面内において互いに逆向きに開口しているから、ガス供給孔322,324から流出したパージガスは中心管320を回り込むように外周管310と中心管320との間を流通し、そこに残留した処理ガスを全体的に背面から押し出すように十分にパージすることができる。そのため、ステップ2に相当するパージステップにおいて、パージ時間を更に短縮することができる(このことは、ノズル400やステップ4に相当するパージステップにおいても同様である。)。
なお、本発明は上記実施例1に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良及び設計変更をおこなってもよい。
一の改良・設計変更事項として、外周管310のガス供給孔312の配置や数、孔径等は適宜変更してもよい。例えば、ガス供給孔312をジグザグ状に配置してもよいし、ガス供給孔312同士の間隔を異ならせてもよい。また外周管310には、少なくとも1つのガス供給孔312を設ければよく、ガス供給孔312の数を1つにしてもよい。更に図6に示す通りに、ガス供給孔312をウエハ200の積層方向と直交する面内に2つ配置してウエハ200の積層方向に沿って2列にわたり配列させてもよい。
このような改良・設計変更事項は外周管410においても同様に考えることができ、この場合にはガス供給孔312とガス供給孔412とで互いに異なる態様(配置や数、孔径等)を有していてもよい。
他の改良・設計変更事項として、中心管320のガス供給孔322,324の配置や数、孔径等も適宜変更してよい。例えば、ガス供給孔322,324を、ウエハ200の積層方向において、すべてのガス供給孔312を介在させる位置に配置するのが好ましいが(図4参照)、ガス供給孔322,324の間隔を狭めて少なくとも1つのガス供給孔312を介在させるような位置に配置してもよく、終局的にはウエハ200の積層方向において上下に所定の間隔を開けた位置に配置すればよい。
また中心管320には、ウエハ200の積層方向において少なくとも2つのガス供給孔322,324を設ければよく(図4参照)、これ以外に少なくとも1つの他のガス供給孔を設けてもよい。当該他のガス供給孔は、ガス供給孔322の図4中上方に配置してもよいし、ガス供給孔322とガス供給孔324との間に配置してもよいし、ガス供給孔324の図4中下方に配置してもよい。
更に、例えば、ガス供給孔322,324を、ウエハ200の積層方向と直交する面内においてノズル300の中心線を基準の軸としてガス供給孔312に対し180°反対側の位置に配置するのが好ましいが(図5参照)、図7に示す通りに、その位置より多少ずれた位置に配置してもよい。また、ウエハ200の積層方向と直交する面内において、ガス供給孔322,324以外に少なくとも1つの他のガス供給孔を設けてもよい。
このような改良・設計変更事項は中心管420においても同様に考えることができ、この場合にはガス供給孔322,324とガス供給孔422,424とで互いに異なる態様(配置や数、孔径等)を有していてもよい。
本実施例2に係る基板処理装置101は、主にはノズル300,400の数や長さ等の構成が実施例1と異なっており、それ以外の事項(上記改良・設計変更事項を含む。)は実施例1と同じである。
図8に示す通り、反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間中において、複数のノズル300が設けられている。ノズル300の長さはそれぞれ異なっており、ノズル300同士で段差が形成されている。ガス供給管232aとパージガス供給管234aはノズル300の数に応じて分岐しており、各先端部がノズル300にそれぞれ接続されている。
これと同様に、ノズル400も複数設けられその長さがそれぞれ異なっている。ガス供給管232bとパージガス供給管234bもノズル400の数に応じて分岐しており、各先端部がノズル400にそれぞれ接続されている。
なお、ガス供給管232a,232bとパージガス供給管234a,234bとは上記の通りに分岐してノズル300,400に接続されているが、図8ではこれら供給管を紙面の表側と裏側とで重複した状態で描写している。ノズル300とノズル400とについても、紙面の表側と裏側とで重複した状態で描写している。
以上の本実施例2では、複数のノズル300,400が設けられ、ノズル300,400の長さもそれぞれ異なるから、ウエハ200の積層位置(高さ位置)に応じて処理ガスの供給量を変更することができ、ボート217に保持された複数枚のウエハ200のうち必要な部位のウエハ200に対し特定的に処理ガスを供給することができる。その結果、ウエハ200に対する成膜処理において、ウエハ200同士で膜厚差が生じるのを抑えることができ、成膜処理の均一化を図ることができる。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明の好ましい実施の形態によれば、複数の基板を積層した状態で収容する処理室と、前記処理室に収容される前記基板の積層方向に沿って設けられ、前記基板表面に所望の膜を形成するための処理ガスを前記処理室に供給するノズルと、前記処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、を備え、前記ノズルは、中心管と外周管とから構成される二重管構造を有し、前記中心管と前記外周管との間には前記処理ガスが供給され、前記中心管にはパージガスが供給され、前記外周管は、前記処理室に収容される前記基板に向けて開口する少なくとも1つの第1のガス供給孔を有し、前記中心管は、少なくとも2つの第2のガス供給孔を有し、前記第1のガス供給孔は、前記処理室に収容される前記基板の積層方向において前記第2のガス供給孔の間の位置に配置されていることを特徴とする基板処理装置が提供される。
好ましくは、前記第2のガス供給孔は、前記処理室に収容される前記基板の積層方向と直交する面内において、前記第1のガス供給孔の開口の向きとは反対の向きに開口している。
本発明の好ましい実施例(実施例1)に係る基板処理装置の概略的な構成を示す斜透視図である。 実施例1で使用される縦型の処理炉とそれに付随する部材との概略構成図であり、特に処理炉部分を縦方向に切断した縦断面である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB部分(点線部)の拡大図である。 図4のC−C線断面図である。 図5の変形例を示す図面である。 図5の変形例を示す図面である。 本発明の他の好ましい実施例(実施例2)で使用される縦型の処理炉とそれに付随する部材との概略構成図である。
符号の説明
101 基板処理装置
105 カセット棚
107 予備カセット棚
110 カセット
111 筐体
114 カセットステージ
115 ボートエレベータ
118 カセット搬送装置
118a カセットエレベータ
118b カセット搬送機構
123 移載棚
125 ウエハ移載機構
125a ウエハ移載装置
125b ウエハ移載装置エレベータ
125c ツイーザ
128 アーム
134a,134b クリーンユニット
147 炉口シャッタ
200 ウエハ
202 処理炉
203 反応管
207 ヒータ
209 フランジ
217 ボート
218 ボート支持台
219 シールキャップ
220 Oリング
231 ガス排気管
232a,232b ガス供給管
234a,234b パージガス供給管
240 液体用のマスフローコントローラ
241a,241b,241c マスフローコントローラ
242 気化器
243a,243b,243c,243d,243e バルブ
246 真空ポンプ
267 ボート回転機構
300 ノズル
310 外周管
312 ガス供給孔
320 中心管
322,324 ガス供給孔
400 ノズル
410 外周管
412 ガス供給孔
420 中心管
422,424 ガス供給孔

Claims (1)

  1. 複数の基板を積層した状態で収容する処理室と、
    前記処理室に収容される前記基板の積層方向に沿って設けられ、前記基板表面に所望の膜を形成するための処理ガスを前記処理室に供給するノズルと、
    前記処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、
    を備え、
    前記ノズルは、中心管と外周管とから構成される二重管構造を有し、
    前記中心管と前記外周管との間には前記処理ガスが供給され、
    前記中心管にはパージガスが供給され、
    前記外周管は、前記処理室に収容される前記基板に向けて開口する少なくとも1つの第1のガス供給孔を有し、
    前記中心管は、少なくとも2つの第2のガス供給孔を有し、
    前記第1のガス供給孔は、前記処理室に収容される前記基板の積層方向において前記第2のガス供給孔の間の位置に配置されていることを特徴とする基板処理装置。
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