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JP4879927B2 - エンジンのアイドル吸気制御装置 - Google Patents
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Description

本発明は,エンジンの吸気ポートに連なる吸気道及びそれを開閉するスロットル弁を備えるスロットルボディに,スロットル弁を迂回して吸気道に接続されるバイパスと,このバイパスを調節可能に絞るバイパス弁とを設け,前記バイパスに,吸気道からバイパス弁へのダストの侵入を防ぐダストトラップを設けた,エンジンのアイドル吸気制御装置の改良に関する。
従来,かゝるエンジンのアイドル吸気制御装置において,ダストトラップを,クランク状に接続する複数の通路で構成して,バイパスを流れる吸入空気の方向を直角に変えて,その吸入空気からダストを分離するもの(特許文献1参照)や,吸入空気に旋回流を与え,吸入空気からダストを遠心分離する旋回室でダストトラップを構成したもの(特許文献2)が知られている。
特開2001−115931号公報 特開平3−264769号公報
ところで,特許文献1記載のトラップでは,バイパスにおける吸入空気の方向を直角に変えるだけでは,吸入空気からのダストの分離効果が弱く,また特許文献2のトラップでは,吸入空気に旋回流を効果的に与えるには,スロットルボディに大径の旋回室を形成する必要があり,自動二輪車など用の小型なスロットルボディにそれを形成する余裕は殆どない。
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,ダストの分離効果が良好で,しかもコンパクトなダストトラップを備える,エンジンのアイドル吸気制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,エンジンの吸気ポートに連なる吸気道及びそれを開閉するスロットル弁を備えるスロットルボディに,スロットル弁を迂回して吸気道に接続されるバイパスと,このバイパスを調節可能に絞るバイパス弁とを設け,前記バイパスに,吸気道からバイパス弁へのダストの侵入を防ぐダストトラップを設けた,エンジンのアイドル吸気制御装置において,前記ダストトラップを,吸気道側のバイパスのトラップ入口孔が開口する第1トラップ室と,この第1トラップ室に隔壁を挟んで隣接し,バイパス弁側のバイパスのトラップ出口孔が開口する第2トラップ室と,これら第1及び第2トラップ室間を,前記隔壁の一端を回り込むようにして連通する反転室とで断面U字状に形成したことを第1の特徴とする。
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記反転室及び第2トラップ室間に,反転室の底面より第2トラップ室の底面を高くする段部を形成したことを第2の特徴とする。
さらに本発明は,第1又は第2の特徴に加えて,前記第1トラップ室,第2トラップ室及び反転室を,スロットルボディの一側面側から型成形により形成し,スロットルボディの一側面に残留する型抜き孔を閉じ栓で閉鎖したことを第3の特徴とする。
さらにまた本発明は,第3の特徴に加えて,前記第1トラップ室の底面に前記トラップ入口孔を開口したことを第4の特徴とする。
さらにまた本発明は,第4の特徴に加えて,前記第2トラップ室の内側面に前記トラップ出口孔を開口し,このトラップ出口孔の軸線をスロットル弁の弁軸の軸線と平行にし,前記トラップ出口孔と同軸線上に,前記バイパス弁を装着する弁孔を配置したことを第5の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば,バイパスを通る空気もしくはガスが,トラップをバイパス弁に向かって流れるとき,先ず,トラップ入口孔から第1トラップ室に流入すると,隔壁に沿って反転室に向かい,この反転室で略180°反転して第2トラップ室に向かい,トラップ出口孔へと流出していくので,上記空気もしくはガスに含まれるダストは,上記略180°の反転時に効果的に遠心分離され,その結果,トラップ出口孔に到達するダストは激減する。したがってバイパス弁周りにダストが堆積することを防ぎ,そのバイパス弁の調整機能を常に安定させることができる。しかも第1トラップ室,第2トラップ室及び反転室よりなるU字状のダストトラップはコンパクトであり,自動二輪車など用の小型なスロットルボディに容易に形成することができる。
本発明の第2の特徴によれば,第2トラップ室の底面は,反転室の底面より段部を介して一段高くなっているので,反転室で略180°反転した空気もしくはガスは,上記段部に衝突して上方へ進路を変えてから第2トラップ室に移行し,トラップ出口孔へと流出していくことになる。したがって,上記の空気もしくはガスに含まれるダストは,反転室から第2トラップ室に移行する直前,段部に衝突して進路を変えるとき,比重差による分離を行うことができ,トラップのダスト分離機能を高めることができる。
本発明の第3の特徴によれば,トラップを,スロットルボディの一側面側から型成形により形成し,スロットルボディの一側面に残留する型抜き孔を閉じ栓で閉鎖するので,スロットルボディの成形と同時にダストトラップの形成を行うことができ,ダストトラップに特別な加工を施す必要がなく,製作コストの低減に寄与し得る。
本発明の第4の特徴によれば,第1トラップ室の底面にトラップ入口孔を開口したので,このトラップ入口孔を,前記型抜き孔からの型成形もしくはドリル加工により容易に形成することができ,しかも第1トラップ室に流入した空気もしくはガスを第1トラップ室の下部を這わせ,反転室で反転させた後,段部に効果的に衝突させることになるから,この空気もしくはガスからのダストの分離作用を高めることができる。
本発明の第5の特徴によれば,トラップ出口孔及び弁孔と,スロットル弁の弁軸孔とをスロットルボディに平行同軸加工することができ,スロットルボディの生産能率の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて説明する。
図1は本発明のエンジンのアイドル吸気制御装置を備えるスロットルボディの縦断側面図,図2は図1の2−2線拡大断面図,図3は図2の3−3線断面図,図4は図2の4−4線断面図である。
先ず,図1において,スロットルボディTは,図示しない自動二輪車用エンジンに取り付けられるもので,エンジンの吸気ポートに連なる水平方向の吸気道1が中心に形成されており,この吸気道1を開閉するバタフライ型のスロットル弁2の弁軸2aがスロットルボディTに支持される。スロットルボディTの上側壁には,スロットル弁2より下流側の吸気道1に向けて燃料を噴射し得る電磁式の燃料噴射弁4が装着される。
図1及び図2に示すように,スロットルボディTには,スロットル弁2の上側を迂回して吸気道1に接続されるバイパス5が形成され,このバイパス5の途中に,バイパス5を調節可能に絞るバイパス弁6と,吸気道1の上流側からバイパス弁6にダストが侵入するのを防ぐダストトラップ7とが設けられる。上記ダストには,吸気道1に吸入される大気中の埃や,エンジンのバックファイヤ時,吸気道1に逆流する燃焼滓等が含まれる。
バイパス5は,吸気道1の上流側に下端を開口させて上方に延び,ダストトラップ7に達するトラップ入口孔10と,ダストトラップ7の一側からスロットル弁2の弁軸2aと平行に延びるトラップ出口孔11と,このトラップ出口孔11に直交しながら連通して吸気道1の軸線Xと平行に延びる計量孔12と,この計量孔12を吸気道1の下流側に連通するクランク状に屈曲した屈曲路13とで構成される。
図2に明示するように,スロットルボディTには,計量孔12を挟んでトラップ出口孔11と同軸上に配置される弁孔15が設けられ,この弁孔15にバイパス弁6が装着される。弁孔15は,計量孔12に開口する小径ガイド孔16と,この小径ガイド孔16に連なる,それより大径のねじ孔17と,このねじ孔17に連なる,それより大径の大径ガイド孔18とよりなっている。一方,バイパス弁6は,小径ガイド孔16に回転及び摺動自在に嵌合する弁部20と,ねじ孔17に螺合するねじ軸部21と,大径ガイド孔18に回転及び摺動自在に嵌合する,工具溝23付きの頭部22とを一体に連ねてなるもので,頭部22の外周溝22aでは,大径ガイド孔18の内周面に密接するシール部材24が保持される。また大径ガイド孔18には,バイパス弁6の回り止めのためのコイルばね25が縮設される。
而して,スロットル弁2を全閉にしたエンジンのアイドリング時,工具溝23に係合した工具によりバイパス弁6を正逆転して,弁部20の計量孔12への突出量を調節することにより,バイパス5を流れるエンジンのアイドル吸気量を調整することができる。
さて,図2〜図4によりダストトラップ7について説明する。
ダストトラップ7は,第1トラップ室30と,スロットルボディTと一体の上下方向に延びる隔壁32を挟んで第1トラップ室30と隣接する第2トラップ室31と,これら第1及び第2トラップ室31間を,隔壁32の一端を回り込むようにして連通する略半円状の反転室33とで断面U字状に形成される。その際,反転室33及び第2トラップ室31間には,反転室33の底面より第2トラップ室31の底面を高くする段部34が形成される。そして第1トラップ室30の底面に前記トラップ入口孔10が開口し,第2トラップ室31の,隔壁32と対向する内側面に前記トラップ出口孔11が開口する。
上記ダストトラップ7と,トラップ入口孔10とは,スロットルボディTの鋳造時,スロットルボディTの上面側から型成形により形成されるもので,スロットルボディTの上面に残留する円形の型抜き孔35は閉じ栓36で閉鎖される。
尚,図2中,符号37は,スロットル弁2の開度を検出すべく,その弁軸2aに連結するスロットルセンサである。
次に,この実施例の作用について説明する。
エンジンのアイドリング時,エンジンのアイドル吸入空気が,吸気道1の上流側からバイパス5を経て吸気道1の下流側へ流れるとき,ダストトラップ7では,トラップ入口孔10から第1トラップ室30の底面側に流入した空気は,先ず,第1トラップ室30の下部から隔壁32に沿って反転室33に向かい,この反転室33で略180°反転して第2トラップ室31に向かう。第2トラップ室31の底面は,反転室33の底面より段部34を介して一段高くなっているから,反転室33の下部で略180°反転した空気は,上記段部34に衝突して上方へ進路を変えてから第2トラップ室31に移行し,トラップ出口孔11へと流出していく。したがって,上記の空気中にダストが混入していれば,最初に空気が反転室33の下部で略180°反転するとき,ダストは空気から効果的に遠心分離される。次いで,空気が反転室33から第2トラップ室31に移行する直前,段部34に衝突して進路を変えるとき,比重差によりダストは空気から分離される。
こうして,ダストトラップ7でダストを除去された空気は,トラップ出口孔11から計量孔12に向い,バイパス弁6の弁部20により流量を調整された後,屈曲路13を経て,吸気道1の下流側へ流れ,エンジンに吸入されていく。したがって計量孔12には,常にきれいな空気が流れ,バイパス弁6の弁部20周りにダストが堆積することを防ぐので,そのバイパス弁6の調整機能を常に安定させることができる。
ところで,第1トラップ室30,第2トラップ室31及び反転室33よりなるU字状のダストトラップ7はコンパクトであり,自動二輪車など用の小型なスロットルボディTに容易に形成することができる。特に,これをスロットルボディTの上側面側から型成形により形成し,スロットルボディTの上側面に残留する型抜き孔35を閉じ栓36で閉鎖するので,スロットルボディTの成形と同時にダストトラップ7の形成を行うことができ,ダストトラップ7に特別な加工を施す必要がなく,製作コストの低減に寄与し得る。
また第1トラップ室30の底面にトラップ入口孔10を開口したので,このトラップ入口孔10を,前記型抜き孔35からの型成形もしくはドリル加工により容易に形成することができ,しかも第1トラップ室30に流入した空気を第1トラップ室30の下部を這わせ,反転室33で反転させた後,段部34に効果的に衝突させることになるから,この空気からのダストの分離作用を高めることができる。
さらに第2トラップ室31の内側面に開口するトラップ出口孔11の軸線Y2をスロットル弁2の弁軸2aの軸線Y1と平行にし,トラップ出口孔11と同軸線Y2上に,バイパス弁6を装着する弁孔15を配置したので,トラップ出口孔11及び弁孔15と,スロットル弁2の弁軸孔とをスロットルボディTに平行同軸加工することができ,スロットルボディTの生産能率の向上を図ることができる。
この実施例では,エンジンのバックファイヤ時,燃焼ガスが燃焼滓等のダストと共にバイパス5を逆流した場合,そのダストは屈曲路13で分離される。このように,バイパス5を逆流するガスからダストを分離するために,上記屈曲路13に代えて,本発明のダストトラップ7を,バイパス弁6より下流のバイパス5に設けることは有効である。
本発明のエンジンのアイドル吸気制御装置を備えるスロットルボディの縦断側面図。 図1の2−2線拡大断面図 図2の3−3線断面図。 図2の4−4線断面図
符号の説明
T・・・・・スロットルボディ
1・・・・・吸気道
2・・・・・スロットル弁
2a・・・・弁軸
5・・・・・バイパス
6・・・・・バイパス弁
7・・・・・ダストトラップ
10・・・・トラップ入口孔
11・・・・トラップ出口孔
15・・・・弁孔
30・・・・第1トラップ室
31・・・・第2トラップ室
32・・・・隔壁
33・・・・反転室
34・・・・段部
35・・・・型抜き孔
36・・・・閉じ栓

Claims (5)

  1. エンジンの吸気ポートに連なる吸気道(1)及びそれを開閉するスロットル弁(2)を備えるスロットルボディ(T)に,スロットル弁(2)を迂回して吸気道(1)に接続されるバイパス(5)と,このバイパス(5)を調節可能に絞るバイパス弁(6)とを設け,前記バイパス(5)に,吸気道(1)からバイパス弁(6)へのダストの侵入を防ぐダストトラップ(7)を設けた,エンジンのアイドル吸気制御装置において,
    前記ダストトラップ(7)を,吸気道(1)側のバイパス(5)のトラップ入口孔(10)が開口する第1トラップ室(30)と,この第1トラップ室(30)に隔壁(32)を挟んで隣接し,バイパス弁(6)側のバイパス(5)のトラップ出口孔(11)が開口する第2トラップ室(31)と,これら第1及び第2トラップ室(31)間を,前記隔壁(32)の一端を回り込むようにして連通する反転室(33)とで断面U字状に形成したことを特徴とする,エンジンのアイドル吸気制御装置。
  2. 請求項1記載のエンジンのアイドル吸気制御装置において,
    前記反転室(33)及び第2トラップ室(31)間に,反転室(33)の底面より第2トラップ室(31)の底面を高くする段部(34)を形成したことを特徴とする,エンジンのアイドル吸気制御装置。
  3. 請求項1又は2記載のエンジンのアイドル吸気制御装置において,
    前記第1トラップ室(30),第2トラップ室(31)及び反転室(33)を,スロットルボディ(T)の一側面側から型成形により形成し,スロットルボディ(T)の一側面に残留する型抜き孔(35)を閉じ栓(36)で閉鎖したことを特徴とする,エンジンのアイドル吸気制御装置。
  4. 請求項3記載のエンジンのアイドル吸気制御装置において,
    前記第1トラップ室(30)の底面に前記トラップ入口孔(10)を開口したことを特徴とする,エンジンのアイドル吸気制御装置。
  5. 請求項4記載のエンジンのアイドル吸気制御装置において,
    前記第2トラップ室(31)の内側面に前記トラップ出口孔(11)を開口し,このトラップ出口孔(11)の軸線(Y2)をスロットル弁(2)の弁軸(2a)の軸線(Y1)と平行にし,前記トラップ出口孔(11)と同軸線(Y2)上に,前記バイパス弁(6)を装着する弁孔(15)を配置したことを特徴とする,エンジンのアイドル吸気制御装置。
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