JP4886121B2 - 帯電部材、帯電装置、画像形成装置及びカートリッジ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、帯電部材、帯電装置、画像形成装置及びカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
静電写真(電子写真)プロセスが利用されている画像形成装置では、光導電性を有する感光ドラムとトナーを含む現像剤とを用い、所定の電位に帯電された感光ドラムに画像に対応する光を提供することで得られる静電潜像をトナーにより現像することで、画像が形成される。
【0003】
一般に、被帯電体としての感光ドラムには、コロトロンあるいはスコロトロンなどのコロナ帯電装置によるコロナ帯電により、所定の電位が提供される。コロナ帯電では、帯電装置本体の構造が簡単にできること、及び、これまでの実績に基づいて安定な帯電が可能であることなどが知られている。反面、帯電装置本体に、4〜8キロボルトの高電圧を提供する必要があることから、電源装置が高価で大型になることが知られている。また、コロナ帯電では、コロナ放電の際にオゾンが発生すること、及び、コロナ放電に伴う不所望な生成物が発生されることが知られている。このため、オゾンフィルタおよび触媒装置などの周辺装置および機構を必要となることにより、帯電装置全体の大きさおよびコストが増大されることが知られている。
【0004】
このことから、近年、コロナ帯電に変わる帯電方法として、接触帯電が注目を集めている。接触帯電は、0.5〜2キロボルトの電圧が与えられた接触帯電部材を感光ドラムに接触させることにより感光ドラムを所定の電位に帯電させるもので、接触帯電部材の形状によりローラ帯電、ブラシ帯電およびブレード帯電などに分類される。
【0005】
ローラ帯電としては、たとえば、特公平3−52058号公報に見られるように、導電性シャフトに導電性ゴムをローラ状に巻きつけたのち、さらに高抵抗な表面層を付加したローラを、感光ドラムに接触させる例がある。
【0006】
ブラシ帯電としては、たとえば、特公昭64−6459号公報に見られるように、カーボンなどの導電性材料を分散させることにより形成された導電性繊維をパイル織り状に植毛したブラシあるいは同様の繊維を刷毛状に成形して得られるブラシを、感光ドラムに接触させる例がある。
【0007】
ブレード帯電としては、たとえば、特開平3−217873号公報あるいは特開平1−93762号公報に見られるように、厚さ1〜2mmで、電気抵抗値が所定値に制限されたEPDM(エチレン−プロピレン三量体を含む弾性体)あるいはウレタンゴムなどの薄板すなわち帯電ブレードに直流電界(電圧)を印加するとともに、帯電ブレードを、帯電ブレードの自由端が感光ドラムの回転方向の上流側に向かうよう感光ドラムに接触させる方法(以下、カウンタ方式とする)がある。なお、特開平3−217873号公報には、自由長が5〜15mmで厚さが1〜2mm、当接角が8〜25°および当接圧が4〜40g/cmに規定された帯電ブレードが感光ドラムに当接される例が示されている。また、特開平1−93762号公報には、当接圧が5〜20g/cmに規定された帯電ブレードの例が示されている。また、特開平4−249270号公報には、可撓性のフィルム状のブレードが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ローラ帯電のための帯電ローラは、ローラの構造が複雑で、ローラを被帯電体としての感光ドラムに密着させるための加圧機構およびローラに電位を印加するための給電機構が複雑かつ大掛かりになることから、近年コストが問題とされるようになってきた。
【0009】
一方、ブラシ帯電のための帯電ブラシは、その構造上、感光ドラムに提供される電位にスジ状の帯電ムラを生じ易く、中間調画像に対して画像濃度のムラあるいはかすれもしくはスジなどを生じさせる問題がある。また、ブラシの形状、特に穂先を一定形状に維持することが困難であるばかりでなく、帯電ローラと同様に、コストを低減したいと言う要求が出てきている。
【0010】
更に、ブレード帯電のための帯電ブレードは、現在のところ最も低コストかつコンパクトな帯電装置として、特に、低価格で画像形成速度が比較的低いローエンドの画像形成装置に広く利用されている。しかしながら、他の接触帯電と同様に、以下に示すような多くの問題点を抱えている。
【0011】
特開平3−217873号公報に開示されている方法では、感光ドラムとの接触面が狭く、たとえば、ニップ幅が1mm以下、しかも、同様のブレードであるクリーニングブレードに比較して硬度が高い(硬い、たとえば、65度、JIS−A)ために、クリーニングブレードと感光ドラムとの接触部をすり抜けたトナーの微粉や感光ドラムを介して搬送される転写紙からの紙粉などの汚れが接触部すなわち帯電ブレードと感光ドラムとが当接されている帯電位置にはさまることがある。このことは、結果的に、部分的な帯電不良を招く。この部分的な帯電不良は、画像に、白スジあるいは黒スジを発生させる。
【0012】
この様子を図を用いて説明する。図15は帯電ブレード10による帯電を示している。2は被帯電体としての感光ドラム、100はその回転方向をしめす矢印、Nは帯電ブレード10と感光ドラム2の当接部(ニップ当接位置)、1−300は暗部電位(Vd)を作成する帯電ブレード10と感光ドラム2との表面電位作成放電領域を示している。
【0013】
図16には、図15にトナー3−1や紙粉3−2が帯電ブレード10に付着した状態を示す。この図からも明らかなように、トナー3−1や紙粉3−2が、図15に於ける表面電位作成放電領域1−300を占拠しており、その結果、接触帯電に必要なギャップ間距離が確保できなくなるか、または、それらの抵抗値が印加バイアスを分圧してしまい、パッシェンの条件を越えることが出来なくなるのである。そしてその部分では、放電できなくなってしまうのである。
【0014】
図17は帯電ブレード10のニップ当接位置を上から見た図である。帯電ブレード10のニップ当接面の上流又は下流のいずれかの表面電位作成放電領域1−300がトナー3−1または紙粉3−2で占拠されていなければ感光ドラム2は暗部電位Vdに帯電する事ができるのである。その結果、Vd帯電面4−2が感光ドラム2上に形成されるのである。4−1は感光ドラム2上の帯電不良部分である。4は感光ドラム表面電位を示す。
【0015】
これに対して、帯電ブレード10と感光ドラム2の間に、汚れが入らないように帯電ブレード10の感光ドラム2に対する圧接力を強くする方法が提案されている。しかしながら、硬度の高い(硬い)帯電ブレード10をカウンタ方式に配置することは、帯電ブレード10のめくれを発生し易くする。この帯電ブレード10のめくれは、同様の構造を有するクリーニングブレードに比較してより顕著であって、しかも、クリーニングブレードでは、未使用の状態であってもカイナなどの潤滑剤により回避可能であるが、帯電ブレード10の場合には、帯電特性への影響によりカイナも利用できないことが知られている。
【0016】
なお、帯電ブレード10の感光ドラム2に対する圧接力を強くする方法は、帯電ブレード10のめくれを引き起こすばかりでなく、感光ドラム2の駆動力として大きな力を必要とすることから、トルクの強い大きなモータの使用が要求され、結果的に、モータの大型化およびコストの増大を招く。
【0017】
また、圧接力を強くすることにより、帯電ブレード10と感光ドラム2との接触抵抗が増大され、感光ドラム2の回転ムラに伴う画像のブレが誘発されている。さらに、圧接力を強くすることにより、感光ドラム2の摩耗による感光ドラム2表面の削れすなわち画像形成能力の減少および帯電ブレード10の部分的な磨耗に伴う部分的な帯電条件の変化に起因して、同様に、白スジあるいは黒スジが発生される。
【0018】
また、帯電ブレード10を、帯電ブレード10の自由端が感光ドラム2の回転方向の下流側に向かうよう感光ドラム2に接触させる例では、帯電ブレード10が振動し易いと言う問題点もある。
【0019】
また、特開平4−249270号公報に示されている可撓性のシート状の帯電部材では、感光ドラムへの圧接力を小さくできるものの、トナーあるいは紙粉などの感光ドラム上の汚れが帯電シートと感光ドラムとの間に挟まりやすく、既に説明した白スジおよび黒スジが発生しやすい問題がある。その上、単にシート状の帯電部材を感光ドラムに接触させるだけでは、両者のギャップが帯電を開始するのに必要な距離より近くなりすぎる場合があり、これも帯電不良の一因になっていた。
【0020】
本発明の目的は、被帯電体に均一かつ安定な電位を供給可能であって、しかも、簡単な構造で、直流バイアスで帯電が行え、製造コストの低い帯電部材および帯電装置を提供することを目的とする。
【0021】
また、該帯電部材もしくは帯電装置により長期に亘ってかつ安定に濃度ムラのない画像を得ることができる画像形成装置及びカートリッジを提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記の構成を特徴とする、帯電部材、帯電装置、画像形成装置及びカートリッジである。
【0023】
(1)被帯電体に当接され電圧が印加されて前記被帯電体を帯電する柔軟なシート状の帯電部材であり、前記被帯電体に対向する帯電面に互いに間隔をあけて独立に配置された複数のスペーサであって、前記帯電部材が前記被帯電体に当接され電圧が印加された状態において個々のスペーサの周囲に前記帯電面と前記被帯電体との間にギャップを形成する、高さが表面電位作成ギャップより大きい複数のスペーサと、高さが表面電位作成ギャップより小さい複数の補助スペーサを持ち、形成されるギャップの最大値が表面電位作成ギャップ以上で、形成されるギャップの最小値が表面電位作成ギャップ以下であることを特徴とする帯電部材。
【0024】
(2)導電部と、前記導電部に積層され前記導電部より抵抗の高い抵抗部を有し、前記抵抗部が前記被帯電体に対向する帯電面であることを特徴とする(1)に記載の帯電部材。
【0026】
(3)前記スペーサと前記帯電面とが接触する面積が、前記スペーサと被帯電体とが接触する面積より大きいこと特徴とする(1)又は(2)に記載の帯電部材。
【0027】
(4)前記スペーサが前記被帯電体進行方向に対し斜めに配置されていることを特徴とする(1)から(3)の何れか1つに記載の帯電部材。
(5)前記スペーサの周囲に形成される前記帯電面と前記被帯電体との間で放電が発生する領域を表面電位作成放電領域として、前記表面電位作成放電領域を前記被帯電体進行方向に対して交差する方向に投影した時に、前記表面電位作成放電領域を投影した線が前記被帯電体進行方向に対して交差する方向で一本の線になるように前記スペーサが配置されることを特徴とする(1)から(4)の何れか1つに記載の帯電部材。
【0028】
(6)前記(1)から(5)の何れか1つに記載の帯電部材と、その帯電部材に電圧を印加する電源部を有することを特徴とする帯電装置。
【0029】
(7)像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電装置と、帯電された像担持体に静電潜像を形成する情報書き込み手段と、前記静電潜像を現像剤像として現像する現像装置と、前記現像剤像を記録媒体に転写する転写装置を有する画像形成装置において、前記帯電装置が(6)に記載の帯電装置であることを特徴とする画像形成装置。
【0030】
(8)画像形成装置の装置本体に対し着脱可能としたカートリッジであり、像担持体と、前記像担持体を帯電するための帯電部材を有し、前記帯電部材が(1)から(5)の何れか1つに記載の帯電部材であることを特徴とするカートリッジ。
【0031】
〈作 用〉
帯電面と、該帯電面と被帯電体との間に介在して帯電面と被帯電体との間にギャップを形成する複数のスペーサを有する帯電部材は、より具体的には、帯電部材としての導電性シートの表面(帯電面)に多数の独立なスペーサを配したものである。
【0032】
帯電部材表面の帯電面に複数のスペーサを配することで、被帯電体との間に微小ギャップを保証することが出来、その結果、安定な接触帯電を確保するものである。また、スペーサにより被帯電体と帯電部材の間にギャップが形成されるので、画像形成装置にあっては大半のトナーや紙粉はその隙間をすり抜け帯電部材に融着することを防止することも可能である。さらにはスペーサに引っかかったトナーや紙粉は表面電位作成放電領域から離れているので均一な帯電形成に悪影響を及ぼさないのである。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施例について説明する。
【0034】
〈参考例1〉
〔I〕画像形成装置
図1は本例の画像形成装置の概略構成模型図である。この画像形成装置は、転写式電子写真プロセス、帯電シートを用いた接触帯電方式のレーザービームプリンタである。
【0035】
2は像担持体(被帯電体)としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)である。本例での感光ドラム2は、アルミニウム製のドラム基体2Bの外周面を、感光層として有機光導電体(OPC)層2Aによって覆うことによって形成され、その表面は被帯電面になる。被帯電面は、なだらかな凸状の曲面に形成されている。感光ドラム2は、外径が30mm(半径rdが15mm)に設定され、矢印100方向に所定のプロセススピード(周速度)をもって回転駆動される。
【0036】
300は帯電装置であり、この帯電装置により回転する感光ドラム2の外周面が所定の極性電位に一様に接触帯電処理される。
【0037】
この帯電装置300は帯電部材として帯電シート1を用いた接触帯電装置であり、その詳細は次の〔II〕項以降で述べる。
【0038】
5は情報書き込み手段としての露光装置であり、本例ではレーザースキャナーである。レーザースキャナー5は、図には省略したけれども、画像情報に基づいてレーザ光を発光するレーザ発振器、このレーザ光を感光ドラム2の表面に導くポリゴンミラー、レンズ、反射ミラー等を有し、レーザ光5−1のライン走査によって感光ドラム2上に画像情報に応じた静電潜像を形成する。
【0039】
6は現像装置であり、図では現像スリーブを代表させて表した。上記のように回転感光ドラム2の面に形成された静電潜像はこの現像装置6によってトナー画像(現像剤像)として現像される。
【0040】
7は転写装置であり、図では転写ローラを代表させて表した。上記のように回転感光ドラム2の面に形成されたトナー画像は、感光ドラム2と転写ローラ7との当接部である転写ニップ部において、該転写ニップ部に給紙カセット11から所定の制御タイミングにて給紙された記録媒体としての転写材Pに静電転写される。
【0041】
給紙カセット11には転写材Pが積載収納してあり、その転写材Pがピックアップローラ12により1枚分離給送され、レジストローラ等を含むシートパス13を通って転写ニップ部に給紙される。
【0042】
転写ニップ部を通った転写材は感光ドラム2の表面から分離されて像定着装置14へ導入され、トナー画像の定着処理を受け、画像形成物(プリント、コピー)として排紙口15から装置本体外部に排出される。
【0043】
8は感光ドラムクリーニング装置であり、図ではクリーニングブレードを代表させて表した。転写材分離後の感光ドラム2面はこのクリーニング装置8により転写残トナーや紙粉等の付着残留物が除去され、次の画像形成に供される。
【0044】
図2は上記のプリンタにおいて、感光ドラム2、帯電シート1、現像装置6、クリーニング装置8の4つのプロセス機器を一括してプリンタ本体に着脱交換自在なプロセスカートリッジ16としたものである。16−1は露光用スリット窓部であり、この窓部を通してレーザースキャナー5の出力レーザ光5−1がプロセスカートリッジ16内に入光して感光ドラム2面を走査露光する。16−2はドラムシャッタであり、プロセスカートリッジ16がプリンタから外されているときは2点鎖線示の閉じ状態に保持されて、感光ドラム2の転写装置7に対する対向面部分を隠蔽して保護する。またプリンタ本体内に装着されているときは実線示の開き状態に保持されて、露出した感光ドラム面部分(転写部位)に転写装置7が所定に対向位置する。
【0045】
ここで、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。及び帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。更に、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものをいう。
【0046】
〔II〕帯電装置300
帯電装置300は、被帯電体である感光ドラム2に対して当接させて固定配置した帯電部材であるところの帯電シート1、及びこの帯電シート1に帯電電圧を印加する電源(電源部)200を備えている。
【0047】
図3は帯電シート1の帯電面側を見上げた斜視模型図である。この帯電シート1はPET(ポリエチレンテレフタレート)などの柔軟な絶縁シート1−2(以下、PET層と記す)の上に、帯電面であるところの導電層1−3を積層したものであり、導電層1−3はアルミ蒸着層、導電プラスチック層、導電ゴム層等から成る。また導電層1−3の感光ドラム2当接面には多数のスペーサ1−1が被帯電体である感光ドラム2の面の進行方向に対し斜めに配置されている。
【0048】
図4は感光ドラム2に帯電シート1が当接した状態を示す図である。矢印100は感光ドラム2の回転方向であり、101は帯電シート1をプリンタや複写機またはそれらのカートリッジの筐体に固定するための導電性支持体である。絶縁シートであるPET層1−2が支持する導電層1−3は導電性テープ1−4を介して導電性支持台101に導通しており、その先は電源200に接続されている。
【0049】
導電層1−3の感光ドラム2当接面には多数のスペーサ1−1が配置されており、スペーサ1−1の近傍では導電層1−3は確実に感光ドラム2の表面から一定距離、離間した状態に保たれている。また電源200から直流バイアスが印加されると、帯電シート1はクーロン力で確実に感光ドラム2に対し、一定の距離を保った部分を形成しながら、図4に示すように安定して感光ドラム2へ押し付けられることになる。
【0050】
〔III〕接触帯電の帯電メカニズム
ここで、接触帯電の帯電メカニズムを帯電ローラの場合を例にとって説明する。
【0051】
(1)ギャップ間距離[z(x)]とドラム上位置[x]
図18に示すように、感光ドラム2と帯電ローラ9の接点を0(0,0)とし、感光ドラム2上、下流にxmmの地点に一番近い帯電ローラ9表面との距離をz[x]とする。rdは感光ドラム2の半径である。
【0052】
但し、帯電ローラ9の軸方向断面形状は、中心が、帯電ローラ9と感光ドラム2の接点0と感光ドラム2の中心点を結ぶ線の延長線上にある半径rr(本例ではrr=7mm)の円とする。
【0053】
すると、z(x)とxの間には次の関係が成り立ち、その結果を図19のグラフに示す。縦軸はz[x]、横軸はxを示し、これらの単位は(mm)である。
【0054】
z(x)=|rd×exp{xi/rd}−(rd+rr)|−rr・・・(1)
rd:感光ドラム2の半径(15mm)
rr:帯電ローラの半径(7mm)
(2)印加電圧[vq(t,n)]
印加電圧[vq(t,n)](V)が交流の場合帯電ローラ9に印加される交流バイアスは以下の様に表される。
【0055】
vq(t,n)=1/2×vppsin(2πft(n−1))+dc ・・・(2)
vpp:印加バイアスのピーク間電圧(1700v)
f:印加バイアスの周波数(350hz)
t:1/4f…一周期の四分の一
n:サンプリングの回数
dc:直流成分(600v)
(3)ギャップ間電圧[vgap(x,n)](V)
感光ドラム2上の点xに於ける、帯電ローラ9とのギャップ間電圧[vgap(x,n)]は以下の様に表すことが出来る。
【0056】
vgap(x,n)={vq(t,n)−vs(x−vps×t,n−1)}/{L/(ez(x))+1}・・・(3)
vs:感光ドラム2の表面電位
vps:プロセススピード
L:感光層の厚み
t:サンプリングの間隔1/4f(1周期の1/4)
e:比誘電率
n:サンプリングの回数
ここで、ギャップ間電圧は、代表的なものをいくつか選んで(サンプリングして)プロットしている。ここでは、ギャップ間電圧の1周期の1/4ごとにサンプリングしているがプロセススピードに対して一次帯電バイアスの周波数は十分に大きいためこのサンプリング間隔で感光ドラム2の表面電位の変化を十分に追随できる。ここでVps=12πmm/s、L=20μm、e=3.0とした。
【0057】
vs(x−vps×t,n−1)に於いて、n=1の場合vs=0、つまり初期に於いて感光ドラム2の表面電位はゼロとする。ギャップ間電圧を図20のグラフに示す。
【0058】
(4)補正パッシェンカーブ[vp(x)]
感光ドラム2上の点xに於ける補正パッシェンカーブを図21のグラフに示す。
縦軸は放電開始電圧vp(x)、横軸はxを表す。
【0059】
vp(x)=312+6200z(x)・・・(4)
(5)放電後ギャップ間電圧[vh(x,n)]
図22のグラフにギャップ間電圧[vgap(x,n)]と補正パッシェンカーブ[vp(x)]を重ね合わせた後、放電した結果を示す。
【0060】
縦軸は放電後のギャップ間電圧vh(x,n)、横軸はxを示す。
【0061】
図22において、ギャップ間電圧[vgap(x,n)]の絶対値が補正パッシェンカーブ[vp(x)]の絶対値よりも大きい場合には、その部分で放電が行われる。そして、ギャップ間電圧[vgap(x,n)]は補正パッシェンカーブ[vp(x)]の電圧にまで低下する。これを放電後ギャップ間電圧[vh(x,n)]と呼ぶ。
【0062】
1)|vg(x,n)|≦vp(x)
→vgp(x,n)=vg(x,n)…(5)
2)vg(x,n)>0
vg(x,n)>vp(x)
→vgp(x,n)=vp(x)…(6)
3)vg(x,n)≦0
vg(x,n)<−vp(x)
→vgp(x,n)=vp(x)…(7)
(6)感光ドラム2上表面電位[vs(x,n)]
放電後ギャップ間電圧[vh(x,n)]が求められると、感光ドラム2上表面電位[vs(x,n)]は、ギャップ間電圧[vgap(x,n)]の式を利用して求めることが出来る。
【0063】
vs(x,n)=vq(t,n)−vgp(x,n)/{1/(L/ez(x)+1)}…(8)
感光ドラム2上表面電位[vs(x,n)]を図23に示す。縦軸はvs(x,n)、横軸はxを示す。
【0064】
(7)t秒後の感光ドラム2上表面電位
[vs(x−vps×t,n)](V)
感光ドラム2上に出来た表面電位はグラフ(7)の状態からt秒後には感光ドラム2の回転によりグラフの右側に移動する。その時の感光ドラム2上表面電位
[vs(x−vps×t,n)]
を図24に示す。縦軸は感光ドラム2上表面電位vs(x−vps×t,n)、横軸はxを示す。x方向の移動距離はvps×tとなる。
【0065】
印加バイアスを1/4f毎のパルスバイアスで代用したのは、プロセススピードに対し一次バイアスの周波数が十分に速いため、感光ドラム2の表面電位の変化を十分に追随できるからである。
【0066】
(8)n=7のシミュレーション結果
図24の(1)から(7)はnを1から7まで変化させたときの感光ドラム2上表面電位[vs(x,n)]のシミュレーション結果である。図中横線は帯電ローラ9への印加電圧を示している。
【0067】
グラフの縦軸は感光ドラム2上表面電位[vs(x,n)](V)、横軸はx(mm)を表している。今回vppは2000v、dcは600vで計算した。
【0068】
図24の(1)…n=1の場合、帯電ローラ9から感光ドラム2表面に印加される電圧は1000v0―p+600v=1600vになり、感光ドラム2上を帯電する。
【0069】
図24の(2)…n=2の場合、印加バイアスはパッシェンの条件を越えないので放電は行われない。ただプロセススピードに応じて右側に移動するだけである。
【0070】
図24の(3)…n=3の場合、さらにt秒後、印加電圧はー500vになる。このとき、印加電圧とドラム表面電位の作るギャップ間電圧は、一部で放電開始電圧を越える。その結果、感光ドラム2上表面電位は変化し、更に、プロセススピードに応じて右側に移動する。
【0071】
図24の(4)…n=4の場合、印加バイアスはパッシェンの条件を越えないので放電は行われない。ただプロセススピードに応じて右側に移動するだけである。
【0072】
図24の(5)…n=5の場合、さらにt秒後、印加電圧は再び1600vになる。このとき、印加電圧とドラム表面電位の作るギャップ間電圧は、一部で放電開始電圧を越える。その結果、感光ドラム2上表面電位は変化する。このとき感光ドラム2はプロセススピードで回転しているので、のこぎり状の電位の斑が発生する。更に、プロセススピードに応じて右側に移動する。
【0073】
図24の(6)…n=6の場合、さらにt秒後、印加バイアスはパッシェンの条件を越えないので放電は行われない。ただプロセススピードに応じて右側に移動するだけである。
【0074】
図24の(7)…n=7の場合、さらにt秒後、印加電圧は再びー400vになる。このとき、印加電圧とドラム表面電位の作るギャップ間電圧は、一部で放電開始電圧を越える。その結果、感光ドラム2上表面電位は変化する。このとき感光ドラム2はプロセススピードで回転しているので、のこぎり状の電位の斑が発生する。更に、プロセススピードに応じて右側に移動する。
【0075】
以上の繰り返しで感光ドラム2上に暗部電位が形成されるのである。
【0076】
直流帯電の場合は印加バイアスのvppをゼロとし、dc電圧印加のみの場合と考えればよい。直流帯電の場合は、図23のドラム表面電位のピーク電位がそのまま、暗部電位になるのである。
【0077】
ここでピーク電位について詳細に説明する。
【0078】
図25の(1)の下のグラフは、直径1kmの帯電(ほぼ平板と考えてよい)とローラ直径1mmの感光ドラム2に1450vの直流電圧を印加したときの感光ドラム2上の表面電位をプロットとしたものである。グラフの縦軸は表面電位、横軸は帯電ローラが感光ドラム2に当接する位置を0μmとした時の当接位置からの距離である。このグラフから、感光ドラム2の暗部電位Vdとなる帯電最高値は約870vで、そのときの感光ドラム2上の位置は当接位置から約135μm離れた所である事がわかる。
【0079】
図25の(1)の上のグラフは、ドラム上の距離と帯電ローラと感光ドラム2のギャップ間距離を示すグラフである。
【0080】
縦軸は、ギャップ間距離、横軸は図25の(1)の下のグラフと同じくドラム上当接位置からの距離を示す。このグラフから、暗部電位を作成するドラム上の点(約135μm)におけるギャップ間距離は約20μmである事がわかる。同様にこれ以上近寄りすぎると放電できなくなるギャップ間距離は約3μm、これ以上離れすぎると放電できなくなるギャップ間距離は約180μmである事がわかる。
【0081】
図において、これ以上広がると放電できなくなるギャップを、放電可能ギャップ上限1−101、これ以上狭くなると放電できなるギャップを放電可能ギャップ下限1−102、直流バイアスを印加したときに最大電位になるギャップを表面電位作成ギャップ1−100と定義する。
【0082】
図25の(2)は、直径14mmの帯電ローラと直径30mmの感光ドラム2に1450vの直流電圧を印加したときの感光ドラム2上の表面電位をプロットとしたものである。グラフの縦軸は表面電位、横軸は帯電ローラが感光ドラム2に当接する位置を0μmとした時の当接位置からの距離である。このグラフから、感光ドラム2の暗部電位Vdとなる帯電最高値は約870vで、そのときの感光ドラム2上の位置は当接位置から約420μm離れた所である事がわかる。
【0083】
図25の(2)の上のグラフは、ドラム上の距離と帯電ローラと感光ドラム2のギャップ間距離を示すグラフである。
【0084】
縦軸は、ギャップ間距離、横軸は図25の(2)の下のグラフと同じくドラム上当接位置からの距離を示す。このグラフから、暗部電位を作成するドラム上の点(約420μm)における表面電位作成ギャップも約20μmである事がわかる。同様に放電可能ギャップ下限も約3μm、放電可能ギャップ上限も約180μmである事がわかる。
【0085】
図25の(3)の下のグラフは、直径4mmの帯電とローラ直径1kmの感光ドラム2(ほぼ平板と考えてよい)に1450vの直流電圧を印加したときの感光ドラム2上の表面電位をプロットとしたものである。グラフの縦軸は表面電位、横軸は帯電ローラが感光ドラム2に当接する位置を0μmとした時の当接位置からの距離である。このグラフから、感光ドラム2の暗部電位Vdとなる帯電最高値は約870vで、そのときの感光ドラム2上の位置は当接位置から約135μm離れた所である事がわかる。
【0086】
図25の(3)の上のグラフはドラム上の距離と帯電ローラと感光ドラム2のギャップ間距離を示すグラフである。
【0087】
縦軸は、ギャップ間距離、横軸は図25の(3)の下のグラフと同じくドラム上当接位置からの距離を示す。このグラフから、暗部電位を作成するドラム上の点(約135μm)における表面電位作成ギャップも約20μmである事がわかる。同様に放電可能ギャップ下限も約3μm、放電可能ギャップ上限も約180μmである事がわかる。
【0088】
以上の事から、接触帯電においては帯電部材帯電面を表面電位作成ギャップ1−100に位置(約20μm)に設定してやれば、一番効率よく帯電が出来る。ただしこれはギャップ精度を保証するのが大変なので、帯電部材帯電面を放電可能ギャップ上限と放電可能ギャップ下限を横切るように配置すれば、帯電は可能であり、効率よく暗部電位に帯電することが可能である。
【0089】
〔IV〕帯電部材1の詳細説明
図3・図4において、1−1は前述したようにスペーサであり、被帯電体である感光ドラム2の面の進行方向(被帯電体進行方向)に対し斜めに多数配置されていて、導電層1−3と感光ドラム2のギャップを一定に保つためのものである。これは絶縁性のインクを用い、インクジェットプリンターを用い印刷にて作成したものである。導電層1−3はPET等の厚さ25μmの絶縁体シート1−2の上に、アルミを2000Å蒸着して作成したものである。
【0090】
図4では、この帯電部材(帯電シート)1を感光ドラム2に当接させた様子を示す。感光ドラム2は矢印100の方向に回転している。また帯電部材1の導電層1−3は導電性テープ1−4を介して保持部101で支持されている。保持部101はアルミで出来ており、電源200に接続される。
【0091】
図5では、帯電部材1が感光ドラム2に当接している部分の拡大図を示している。上記の構成において電源から直流バイアスが導電層1−3に印加されると、感光ドラム2の基板は接地されているので、クーロン力に依って、帯電部材1は感光ドラム2に引き寄せられる。その結果、導電層1−3は感光ドラム2の表面に接触するが、スペーサ1−1の高さは、表面電位作成ギャップの約20μmより高い50μm、直径は30μmに設定してあるので、スペーサ1−1の周りには確実に表面電位作成ギャップ1−100が確実に形成される。即ち、スペーサ1−1で形成されるギャップの最大値が表面電位作成ギャップ以上で、最小値が表面電位作成ギャップ以下である。仮にスペーサ1−1が無いと、導電層1−3は感光ドラム2に密着してしまい、放電可能ギャップ下限1−102を下回る部分が発生し、その部分が帯電不良の原因となるのである。
【0092】
このときの帯電の様子を図6を用いて説明する。3はクリーナー8をすり抜けてきてスペーサ1−1に引っかかる塵を示している。3−1はトナー、3−2は紙粉を示している。ドラムの回転方向に対し、スペーサ1−1の上流と下流側には上記の塵3が纏わりつき、それが表面電位作成放電領域1−300を遮ると、その部分では帯電不良が発生する。しかし、スペーサ1−1の両サイドや後方には塵3が付着しにくく、また表面電位作成放電領域1−300がスペーサ1−1から離れたところにあるので、塵3で遮られることは無い。仮に、耐久で一つのスペーサ1−1周りの表面電位作成放電領域1−300が塵3で遮られても、その下流又は上流のスペーサ1−1の表面電位作成放電領域1−300が機能を果たしていれば、感光ドラム2の表面電位は正常に帯電されるのである。ちなみに放電領域は表面電位作成放電領域1−300より広いが、ここの表面電位は暗部電位(Vd)に達しないので、均一な暗部電位(Vd)を帯電するには表面電位作成放電領域1−300を塵3で遮らないようにする事が肝要である。
【0093】
ちなみに、本例では帯電部材1の幅は10mmであり、感光ドラム2は帯電部材1の下を通過することで帯電されるのであるが、この帯電部材1の帯電幅の中に一箇所でも、表面電位作成放電領域1−300が塵3で遮られていない場所があれば、そこを通る感光ドラム2上の表面は、正規の暗部電位に帯電されるのである。言い換えれば、帯電部材1はその長手方向の表面電位作成放電領域1−300をすべて片方に寄せて、それが一本の線につながれば、帯電部材1のほかの部分(上流下流を含めて)がどんなに汚れていても、暗部電位に帯電出来るのである。
【0094】
その様子を図7に示す。感光ドラム2は図の左から右側に向かって移動している。4は感光ドラム表面電位を示し、4−1は帯電不良部分、4−2はVd帯電部分を示す。この図からも明らかなように、いくら上流又は下流に塵3があっても、一旦暗部電位に帯電されればその電位は変化しないため、図右側では一面Vd帯電部分4−2が形成されるのである。
【0095】
このメリットは、図5からも明らかなように、メインに帯電する部分がスペーサ1−1から少し離れた場所であり、そこには塵3が滞留するきっかけが無く、安定な表面電位作成放電領域1−300が保証されることにある。仮に、一部のスペーサ1−1の周りが塵3で完全に遮られて帯電不良を起こしたとしても、その他圧倒的多数のスペーサ1−1周りの表面電位作成放電領域1−300は、他のブレードやブラシ帯電方式に対し広く、そのスペーサ1−1が多数存在することで安定な帯電が保証されるのである。
【0096】
このことは、一箇所でも放電ワイヤに塵が付着すると帯電不良を起こすコロナ帯電や、表面電位作成放電領域1−300が狭く、耐久すれば必然的に表面電位作成放電領域1−300に塵3が付着する構成になっているブレード帯電、ブラシ帯電、ギャップ間距離が不安定なシート帯電と根本的に異なる点である。
【0097】
上記の本例構成において耐久を行ったが、5万枚(A4サイズ紙)の耐久の後も、帯電不良の無い安定した画像を出力する事が確認された。
【0098】
ここで、ブラシ帯電との差を、図8を用いて更に詳細に説明する。図中、17は帯電ブラシの先端部分を示している。この図からも明らかなように、ブラシ帯電の場合は、帯電面であるブラシの先端が必ず感光ドラム2と接することになる。その結果、クリーニングブレードをすり抜けてきた、トナー3−1等の塵3が帯電面の表面電位作成ギャップ1−100に入り込んでしまい帯電不良を発生しているのである。
【0099】
これに対し、感光ドラム2に当接するスペーサ1−1は抵抗が低ければ多少帯電をするかもしれないが、基本的には帯電面と感光ドラム2間のギャップ出しの機能のために存在し、帯電面はスペーサ1−1とは離れたところに存在するのである。その結果、耐久を重ねても、本発明の帯電部材1は帯電能力が低下する事が無いのである。
【0100】
〈参考例2〉
図9にその他の例を示す。本例は、帯電面は導電部より抵抗の高い抵抗部からなることを特徴とする帯電部材である。即ち図中、1−5は体積低効率が10の10乗Ωcm、厚み20μmの帯電面であるところの高抵抗層である。この層1−5の体積抵抗率は10の6乗から10の11乗Ωcmであれば感光ドラム2にピンホールがあってもリークしなかった。
【0101】
このときスペーサ1−1は絶縁性のものに限ることは無く、10の10乗Ωcm程度以上の抵抗があれば良い。
【0102】
このような構成にすれば、感光ドラム2にピンホールがあってもスペーサ1−1部分で放電する危険を防止する事が可能である。また、高抵抗層1−5の抵抗をある程度高く設定でき、ピンホール放電を防止できれば、スペーサ1−1は導電性のものであっても良い。
【0103】
〈実施例1〉
本実施例は、高さが表面電位作成ギャップより大きいスペーサに加え、高さが表面電位作成ギャップより小さい複数の補助スペーサを持つことを特徴とする帯電部材である。
【0104】
図10は高さが表面電位作成ギャップより大きいスペーサ1−1とスペーサ1−1の間に、高さが表面電位作成ギャップより小さい補助スペーサ1−1−1を設置した場合を示す。この補助スペーサ1−1−1を設置することで、帯電面の傾きが緩やかになり、表面電位作成放電領域1−300を広げる事が可能になるのである。その結果、より広範な領域を暗部電位に帯電する事が可能になり、耐久による塵3などによる帯電不良にも強くなった。
【0105】
〈実施例2〉
図11はその他の実施例を示す。本実施例は、スペーサと帯電面との成す面積(スペーサと帯電面とが接触する面積)が、スペーサと被帯電体との成す面積(スペーサと被帯電体とが接触する面積)より大きいこと特徴とする帯電部材である。1−1−2はスペーサの感光ドラム2当接部が丸みを帯びた半球状のスペーサである。
【0106】
図12はそれを感光ドラム2に当接した場合の断面図である。このような形状にすることで、トナー3−1や紙粉3−2などの塵3がスペーサ1−1−2をすり抜けやすくなり、表面電位作成放電領域1−300を遮る事が少なくなった。その結果、耐久においても塵に起因する帯電不良に対し更に効果が認められた。
【0107】
〈実施例3〉
図13と図14はそれぞれその他の形状のスペーサ1−1―3、スペーサ1−1−4の例を示す図である。
【0108】
図13のスペーサ1−1−3は三角柱の一辺で感光ドラム2に当接する構成になっている。スペーサと帯電面との成す面積が、スペーサと被帯電体との成す面積より大きい。スペーサとしては円錐形でも良いが、円錐形では、耐久によって感光ドラム2当接部が削れ易い。その結果、ギャップ間距離を一定に保つ事が難しくなるので、図のように三角柱の一辺で感光ドラム2に当接するようにする。その結果、耐久後でもスペーサ1−1−3の削れに依るギャップ間変動が少なかった。
【0109】
図14において、スペーサ1−1−4は回転方向上流に向かって山形になっている。スペーサと帯電面との成す面積が、スペーサと被帯電体との成す面積より大きい。この場合、スペーサ1−1−4に滞留した塵3が、耐久によりスペーサ1−1−4に沿って次第に移動し、最後にはスペーサ1−1−4から振り落とされると言うメリットがある。
【0110】
〈実施例4〉
本発明においては、印加電圧は、交流であっても良い。感光ドラム2に対するクーロン力が一番強まるのは交流電界が上側ピークと下側ピークの時であり、このときに帯電部材はクーロン力で一番強く感光ドラム2に引き寄せられる。この時、導電層1−3はスペーサ1−1によって支えられ、表面電位作成ギャップ1−100が確実に作成されるのであり、これは、直流バイアス印加の場合と同じである。また、塵3がスペーサ1−1周りに滞留しても振り落とすことが出来るというメリットもある。
【0111】
本発明に係る帯電部材及び帯電装置は、実施例の画像形成装置の像担持体の帯電処理に限られず、広く被帯電体の接触帯電手段として有効であることは勿論である。
【0112】
【発明の効果】
本発明に依れば、塵3に影響されない表面電位作成放電領域1−300を、スペーサ1−1により多数確保することで、耐久後においても安定な帯電能力を保持する帯電部材1を提供する事が出来た。以下に効果をまとめると、
1;帯電部材1に塵が付着しても安定な帯電能が得られる。
【0113】
2;塵がすり抜けやすい構造で、耐久性に優れる
3;ドラム(被帯電体)にピンホールがあってもリーク放電しない。
【0114】
4;帯電部材1の構造が簡単で製造コストが小さい。
【0115】
5;帯電周りの省スペースが図れ、よりコンパクトなカートリッジを設計できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1における画像形成装置の概略構成模型図
【図2】 プロセスカートリッジの構成模型図
【図3】 帯電シートの斜視模型図
【図4】 感光ドラム面に当接配設した状態の帯電シートの模型図
【図5】 帯電シートの機能説明図(その1)
【図6】 帯電シートの機能説明図(その2)
【図7】 帯電シートの機能説明図(その3)
【図8】 帯電ブラシと帯電シートの機能説明図
【図9】 参考例2における帯電シートの構成模型図
【図10】 実施例1における帯電シートの構成模型図
【図11】 実施例2における帯電シートの構成模型図(その1)
【図12】 実施例2における帯電シートの構成模型図(その2)
【図13】 実施例3における帯電シートの構成模型図(その1)
【図14】 実施例3における帯電シートの構成模型図(その2)
【図15】 従来例の説明図(その1)
【図16】 従来例の説明図(その2)
【図17】 従来例の説明図(その3)
【図18】 接触帯電のメカニズムの説明図(その1)
【図19】 接触帯電のメカニズムの説明図(その2)
【図20】 接触帯電のメカニズムの説明図(その3)
【図21】 接触帯電のメカニズムの説明図(その4)
【図22】 接触帯電のメカニズムの説明図(その5)
【図23】 接触帯電のメカニズムの説明図(その6)
【図24】 接触帯電のメカニズムの説明図(その7)
【図25】 接触帯電のメカニズムの説明図(その8)
【符号の説明】
1 帯電部材
1−1 スペーサ
1−2 絶縁シート
1−3 導電層
1−100 表面電位作成ギャップ
1−101 放電可能ギャップ上限
1−102 放電可能ギャップ下限
1−200 放電領域
2 感光ドラム
3 塵
3−1 トナー
3−2 紙粉
4 感光ドラム表面電位
5 露光手段
6 現像スリーブ
7 転写ローラ
8 クリーニングブレード
9 帯電ローラ
10 帯電ブレード
N ニップ当接位置
Claims (8)
- 被帯電体に当接され電圧が印加されて前記被帯電体を帯電する柔軟なシート状の帯電部材であり、前記被帯電体に対向する帯電面に互いに間隔をあけて独立に配置された複数のスペーサであって、前記帯電部材が前記被帯電体に当接され電圧が印加された状態において個々のスペーサの周囲に前記帯電面と前記被帯電体との間にギャップを形成する、高さが表面電位作成ギャップより大きい複数のスペーサと、高さが表面電位作成ギャップより小さい複数の補助スペーサを持ち、形成されるギャップの最大値が表面電位作成ギャップ以上で、形成されるギャップの最小値が表面電位作成ギャップ以下であることを特徴とする帯電部材。
- 導電部と、前記導電部に積層され前記導電部より抵抗の高い抵抗部を有し、前記抵抗部が前記被帯電体に対向する帯電面であることを特徴とする請求項1に記載の帯電部材。
- 前記スペーサと前記帯電面とが接触する面積が、前記スペーサと被帯電体とが接触する面積より大きいこと特徴とする請求項1又は2に記載の帯電部材。
- 前記スペーサが前記被帯電体進行方向に対し斜めに配置されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1つに記載の帯電部材。
- 前記スペーサの周囲に形成される前記帯電面と前記被帯電体との間で放電が発生する領域を表面電位作成放電領域として、前記表面電位作成放電領域を前記被帯電体進行方向に対して交差する方向に投影した時に、前記表面電位作成放電領域を投影した線が前記被帯電体進行方向に対して交差する方向で一本の線になるように前記スペーサが配置されることを特徴とする請求項1から4の何れか1つに記載の帯電部材。
- 請求項1から5の何れか1つに記載の帯電部材と、その帯電部材に電圧を印加する電源部を有することを特徴とする帯電装置。
- 像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電装置と、帯電された像担持体に静電潜像を形成する情報書き込み手段と、前記静電潜像を現像剤像として現像する現像装置と、前記現像剤像を記録媒体に転写する転写装置を有する画像形成装置において、前記帯電装置が請求項6に記載の帯電装置であることを特徴とする画像形成装置。
- 画像形成装置の装置本体に対し着脱可能としたカートリッジであり、像担持体と、前記像担持体を帯電するための帯電部材を有し、前記帯電部材が請求項1から5の何れか1つに記載の帯電部材であることを特徴とするカートリッジ。
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