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JP4886579B2 - 振れ止めワイヤー連結部材 - Google Patents
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JP4886579B2 - 振れ止めワイヤー連結部材 - Google Patents

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Description

本発明は、壁や天井などの構造体の吊設される空調機等の機器類や配管ダクト或いは構造部材などの振れ止め対象部材に振れ止めワイヤーによる振れ止め措置を施すために使用される振れ止めワイヤー連結部材に関し、
詳しくは、構造体の吊設部位に吊設される振れ止め対象部材に対する部材取り付け部と、構造体における吊設部位とは異なる部位に一端側が接続された振れ止めワイヤーの他端側に対するワイヤー取り付け部とが設けられている振れ止めワイヤー連結部材に関する。
この種の振れ止めワイヤー連結部材は、構造体の吊設部位に吊設された前記振れ止め対象部材と構造体における吊設部位とは異なる部位と亘って前記振れ止めワイヤーを緊張状態で接続することで、振れ止めワイヤーによる引張作用により振れ止め対象部材に振れ止め措置を施すものである。
そして、従来、この種の振れ止めワイヤー連結部材としては、振れ止め対象部材の一例である吊りボルトがボルト軸芯方向に移動自在な状態で挿入装着されるボルト装着凹部(前記部材取り付け部の一例)と、振れ止めワイヤーが挿通されるワイヤー挿通孔(ワイヤー取り付け部の一例)とを有するベース部材に、ボルト装着凹部に挿入装着された吊りボルトの外周面をボルト装着凹部の側に押し付け操作する固定ボルトが設けられたものが知られている(下記特許文献1参照)。
つまり、この振れ止めワイヤー連結部材は、以下(1)〜(3)に示す各操作を順番に行うことで、振れ止めワイヤーと吊りボルトとを連結する。
(1)振れ止めワイヤーをベース部材のワイヤー挿通孔に結束して振れ止めワイヤーを取り付ける(振れ止めワイヤー取り付け操作)。
(2)本体部材のボルト装着凹部に吊りボルトを挿入装着した状態で、本体部材を吊りボルトの軸芯方向下方側に移動させて振れ止めワイヤーを引張する(振れ止めワイヤー引張操作)。
(3)振れ止めワイヤーが所定の緊張状態になったのち、固定ボルトを操作して本体部材のボルト装着凹部に吊りボルトを取り付ける(振れ止め対象部材取り付け操作)。
特開2005−127362号公報
ところが、上記の如き従来の振れ止めワイヤー連結部材では、振れ止め対象部材取り付け操作の際、すなわち、振れ止めワイヤーと振れ止め対象部材とを連結する際に、せっかく緊張状態にした振れ止めワイヤーが不測に緩んでしまい、そのことで、振れ止めワイヤーによる所期の振れ止め効果が得られない虞がある。
本発明は、上述の実情に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、振れ止めワイヤーによる所期の振れ止め効果を安定的に得ることのできる振れ止めワイヤー連結部材を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は連結部材に係り、その特徴は、
構造体の吊設部位に吊設される振れ止め対象部材に対する部材取り付け部と、構造体における吊設部位とは異なる部位に一端側が接続された振れ止めワイヤーの他端側に対するワイヤー取り付け部とが設けられている振れ止めワイヤー連結部材であって、
前記部材取り付け部に前記振れ止め対象部材を取り付けた状態において、緊張状態にした前記振れ止めワイヤーの他端側をワイヤー引張側に変位させながら前記ワイヤー取り付け部に取り付ける引張取付手段が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、引張取付手段によって、部材取り付け部に振れ止め対象部材を取り付けた状態で、緊張状態にした振れ止めワイヤーの他端側をワイヤー引張側に変位させながらワイヤー取り付け部に取り付けるから、振れ止めワイヤーと振れ止め対象部材を連結する際に振れ止めワイヤーが緩んでしまうのを効果的に抑止することができ、これにより、振れ止めワイヤーによる所期の振れ止め効果を安定的に得ることができる。
しかも、振れ止めワイヤーと振れ止め対象部材を連結する際に、振れ止め対象部材の被引張部位(つまり、振れ止め対象部材に対するワイヤー取り付け部の位置)が変化することがないから、振れ止めワイヤーによる引張力を振れ止め対象部材の所定部位に確実に作用させることができて、振れ止めワイヤーによる所期の振れ止め効果を効果的且つ確実に得ることができる。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記引張取付手段を構成するのに、前記ワイヤー取り付け部に装着される一対の筒部材の間に、筒部材それぞれに挿通状態で亘らせた前記振れ止めワイヤーを係止する係止部材が介装されているとともに、前記筒部材どうしの相対近接移動操作によって、少なくとも前記係止部材の一部を前記振れ止めワイヤーの側に突出させて振れ止めワイヤーをワイヤー引張側に引き込みながら徐々に係止する係止部材突出手段が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、係止部材突出手段によって、振れ止めワイヤーに対する係止力を徐々に高める形態で振れ止めワイヤーをワイヤー引張側に効果的に引き込みながら、振れ止めワイヤーと振れ止め対象部材とを連結することができて、振れ止めワイヤーによる所期の振れ止め効果を一層効果的に得ることができる。
本発明の第3特徴構成は、第2特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記係止部材突出手段には、前記筒部材どうしの相対近接移動操作の進行に伴い、少なくとも前記係止部材の一部を前記振れ止めワイヤーの側に徐々に突出させる突出案内手段が備えられている点にある。
上記特徴構成によれば、突出案内手段によって、筒部材どうしの相対近接移動操作の進行に伴い少なくとも係止部材の一部を振れ止めワイヤーの側に徐々に突出させる形態で振れ止めワイヤーに対する係止力を効果的に得ることができる。
本発明の第4特徴構成は、第3特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記突出案内手段には、前記筒部材どうしの相対近接移動で生じる挟圧力によって、ワイヤー引張方向下手側の筒部材の内部への前記係止部材の進入動作を許しながら、その進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を前記振れ止めワイヤーの側に徐々に突出させる主案内部が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、主案内部によって、前記筒部材どうしの相対近接移動で生じる挟圧力から振れ止めワイヤーに対する係止力を効果的に得ることができる。
本発明の第5特徴構成は、第4特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記主案内部を構成するのに、前記係止部材と前記下手側筒部材との対向部位には、下手側筒部材の内部への係止部材の進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を上手側ほど前記振れ止めワイヤーの側に位置する傾斜方向に徐々に傾倒させる主テーパー面が形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、主テーパー面により、下手側筒部材の内部への係止部材の進入動作の進行に伴い、係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を上手側ほど前記振れ止めワイヤーの側に位置する傾斜方向に徐々に傾倒させるから、係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位の傾倒軸芯周りでの傾倒過程において、振れ止めワイヤーにワイヤー引張方向の引張力を作用させることができ、振れ止めワイヤーに対する係止力をさらに効果的に得ることができる。
本発明の第6特徴構成は、第4又は第5特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記突出案内手段には、前記筒部材どうしの相対近接移動で生じる挟圧力によって、ワイヤー引張方向上手側の筒部材の内部への前記係止部材の進入動作を許しながら、その進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を前記振れ止めワイヤーの側に徐々に突出させる副案内部が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、主案内部に加え、副案内部によっても係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を前記振れ止めワイヤーの側に徐々に突出させるから、振れ止めワイヤーに対する係止力をさらに効果的に得ることができる。
本発明の第7特徴構成は、第6特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記副案内部を構成するのに、前記係止部材と前記上手側筒部材との対向部位には、上手側筒部材の内部への係止部材の進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を上手側ほど前記振れ止めワイヤーの側に位置する傾斜方向に徐々に傾倒させる副テーパー面が形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、副テーパー面により、上手側筒部材の内部への係止部材の進入動作の進行に伴い、係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を上手側ほど振れ止めワイヤーの側に位置する傾斜方向に徐々に傾倒させるから、係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位の傾倒軸芯周りでの傾倒過程において、振れ止めワイヤーにワイヤー引張方向の引張力を効果的に作用させることができ、振れ止めワイヤーに対する係止力をさらに一層効果的に得ることができる。
本発明の第8特徴構成は、第6特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記下手側筒部材の内部への前記係止部材の進入抵抗が前記上流側筒部材の内部への係止部材の進入抵抗よりも大きくなるように、前記主案内部と前記副案内部の相対進入抵抗が設定されている点にある。
上記特徴構成によれば、前記筒部材どうしの相対近接移動の初期に、副案内部によって上手側筒部材の内部への係止部材の進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を振れ止めワイヤーの側に徐々に突出させるとともに、筒部材どうしの相対近接移動の後期に、主案内部により下手側筒部材の内部への係止部材の進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を振れ止めワイヤーの側に徐々に突出させることができる。
すなわち、筒部材どうしの相対近接移動の初期に副案内部による係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位の突出によりある程度振れ止めワイヤーを係止したのち、筒部材どうしの相対移動の後期に主案内部による下手側筒部材の内部への係止部材の進入動作の進行で振れ止めワイヤーを効果的にワイヤー引張側に変位させながら、係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を振れ止めワイヤーの側に徐々に突出させる形態で、振れ止めワイヤーを効果的に係止することができる。
本発明の第9特徴構成は、第8特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記主案内部を構成するのに、前記係止部材と前記下手側筒部材との対向部位には、下手側筒部材の内部への係止部材の進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を上手側ほど前記振れ止めワイヤーの側に位置する傾斜方向に徐々に傾倒させる主テーパー面が形成され、
前記副案内部を構成するのに、前記係止部材と前記上流側筒部材との対向部位には、上手側筒部材の内部への係止部材の進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を上手側ほど前記振れ止めワイヤーの側に位置する傾斜方向に徐々に傾倒させる副テーパー面が形成されているとともに、
前記主テーパー面における前記下手側筒部材の筒軸芯からの傾斜角度が、前記副テーパー面における前記上流側筒部材の筒軸芯からの傾斜角度よりも大きく構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、簡素な構造でありながらも前記主案内部と前記副案内部の相対進入抵抗を効果的に設定することができる。
本発明の第10特徴構成は、第2〜第7特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記振れ止めワイヤーを係止した係止姿勢に前記係止部材を接当保持する姿勢保持手段が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、係止部材による振れ止めワイヤーの係止効果を係止部材の素材特性に係らず安定的に得ることができる。
本発明の第11特徴構成は、振れ止めワイヤー連結部材に係り、その特徴は、
構造体の吊設部位に吊設される振れ止め対象部材に対する部材取り付け部と、構造体における吊設部位とは異なる部位に一端側が接続された振れ止めワイヤーの他端側に対するワイヤー取り付け部とが設けられている振れ止めワイヤー連結部材であって、
前記振れ止めワイヤーの他端側を緊張状態で取り付けた前記ワイヤー取り付け部をワイヤー引張側に変位させながら前記振れ止め対象部材を前記部材取り付け部に取り付ける引張取付手段が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、引張取付手段によって、振れ止めワイヤーの他端側を緊張状態で取り付けた前記ワイヤー取り付け部をワイヤー引張側に変位させながら振れ止め対象部材を部材取り付け部に取り付けるから、振れ止めワイヤーと振れ止め対象部材とを連結する際に振れ止めワイヤーが緩んでしまうのを効果的に抑止することができ、これにより、振れ止めワイヤーによる所期の振れ止め効果を安定的に得ることができる。
〔第1実施形態〕
図1は、構造体の一例であるコンクリート製のスラブSに吊設された吊りボルト1(振れ止め対象部材の一例)に対し、本発明に係る振れ止めワイヤー連結部材4を用いて振れ止めワイヤーWによる振れ止め措置を施した状態を示す。
前記吊りボルト1は、ボルト全長に亘って外周面にネジ溝が形成されており、ボルト上端部が、スラブSに埋設された第1パイプナットs1(構造体の吊設部位の一例)に螺設されている。そして、この吊りボルト1の下方部位には、空調機2の付属金具2aが吊りボルト1に取り付けた受け止めナット1aと押さえナット1bとにより固定される形態で、空調機2が取り付けられている。
なお、1cは、吊りボルト1の上端部の揺動や吊りボルト1の回転によるスラブSからの脱落を抑止するために、スラブSの下面を押圧する状態で吊りボルト1の上端部に取り付けられた固定ナットである。
前記振れ止めワイヤーWの上端側は、第2パイプナットs2に螺設されたワイヤー固定ボルト3に係止保持される形態でスラブSに固定されている。一方、振れ止めワイヤーWの下端側は、前記振れ止めワイヤー連結部材4を介して吊りボルト1の下方部位に接続されている。
前記ワイヤー固定ボルト3は、振れ止めワイヤーWの上端部に取り付けた係止部材w1をボルト内部に係止保持する状態でボルト頭部のワイヤー挿通孔3aを通じて振れ止めワイヤーWを下方に導出するものである。
前記振れ止めワイヤー連結部材4は、図1〜図4に示すように、吊りボルト1に対するボルト取り付け部5A(部材取り付け部の一例)と振れ止めワイヤーWに対するワイヤー取り付け部5Bとを有する平板状のベース部材5と、ボルト取り付け部5Aに吊りボルト1を取り付けた状態において、緊張状態にした振れ止めワイヤーWの下端側をワイヤー引張側に変位させながらワイヤー取り付け部5Bに取り付ける引張取付機構6(引張取付手段の一例)とから構成されている。
前記ボルト取り付け部5Aには、吊りボルト1が挿通されるボルト挿通孔5a(部材挿通孔の一例)が貫通形成されており、吊りボルト1を挿通した状態での前記受け止めナット1aと前記押さえナット1bとにより固定される形態で吊りボルト1を取り付け可能に構成されている。
また、前記ワイヤー取り付け部5Bには、振れ止めワイヤーWが挿通される(正確には、引張取付機構6を介して挿通される)ワイヤー挿通孔5bが貫通形成されている。
前記引張取付機構6は、ワイヤー取り付け部5Bに締結状態で装着される筒状ボルト7(ワイヤー引張方向下手側の筒部材の一例)と筒状袋ナット8(ワイヤー引張方向上手側の筒部材の一例)との間に、筒状ボルト7の筒孔7Aと筒状袋ナット8の筒孔8Aのそれぞれに対する挿通状態で筒状ボルト7と筒状袋ナット8とに亘らせた振れ止めワイヤーWを係止する略円筒状のカシメ部材9(係止部材の一例)を介装して構成されている。
前記筒状ボルト7の筒孔7Aは、カシメ部材9の先端側に形成された係止筒部9Aを収納する筒孔上端側の大径孔部7aと、カシメ部材9の基端側に形成された収納筒部9Bを振れ止めワイヤーWとともに収納する筒孔下方側の小径孔部7bとから構成されており、大径孔部7aと小径孔部7bとの間には、カシメ部材9における収納筒部9Bの小径孔部7aへの収納状態において、カシメ部材9の係止筒部9Aを大径孔部7aに係合保持する係合段部7cが形成されている。
また、前記筒状袋ナット8の筒孔8Aは、筒状ボルト7が螺合するネジ溝が形成された筒孔下方側の大径孔部8aと、カシメ部材9の係止筒部9Aの先端側が収納される筒孔上方側の小径孔部8bとから構成されている。
前記カシメ部材9は、比較的圧縮変形し難い金属から成形されおり、筒状ボルト7の小径孔部7aに収納される収納筒部9Bが基端側に形成されているとともに、筒状ボルト7の大径孔部7aに収納される係止筒部9Aが径方向に膨出する形態で先端側に形成されている。
また、カシメ部材9の係止筒部9Aから収納筒部9Bの中間部に至る部位には、係止筒部9Aを縮径変形させるための細帯状の複数個(本例では4個)の切欠き9aが周方向等間隔に形成されている。
前記係止筒部9Aの下端側には、筒状ボルト7と筒状袋ナット8の相対近接移動で生じる挟圧力によって、筒状袋ボルト7の小径孔部7bに対する係止筒部9Aの進入動作を許しながら、その進入動作の進行に伴い係止筒部9Aを上方側ほど振れ止めワイヤーWの側に位置する傾斜方向に徐々に傾倒させる状態で、係止筒部9Aを振れ止めワイヤーWの側に徐々に突出させる環状の主テーパー面9b(主案内部の一例、突出案内手段の一例)が形成されている。
一方、係止筒部9Aの上端側には、筒状ボルト7と筒状袋ナット8の相対近接移動で生じる挟圧力によって、筒状ナット8の小径孔部8bへの係止筒部9Aの進入動作を許しながら、その進入動作の進行に伴い係止筒部9Aを前記傾斜方向に徐々に傾倒させる状態で、係止筒部9Aを振れ止めワイヤーWの側に徐々に突出させる環状の副テーパー面9c(副案内部の一例)が形成されている。
前記主テーパー面9bと前記副テーパー面9cの相対進入抵抗は、筒状ボルト7の内部へのカシメ部材9の進入抵抗が筒状袋ナット8の内部へのカシメ部材9の進入抵抗よりも大きくなるように設定されており、具体的には、主テーパー面9bにおける筒状袋ナット8の軸芯P1からの傾斜角度α1が、副テーパー面9cにおける筒状ボルト7の軸芯P1からの傾斜角度α2よりも大きく構成されている。
なお、前記筒状袋ナット8の小径孔部8bの下端部には、これに対抗するカシメ部材9の副テーパー面9cと同等の傾斜角度α2の環状の受けテーパー面8cが形成されている。
つまり、この振れ止めワイヤー連結部材4は、筒状ボルト7に対して筒状袋ナット8をある程度螺合させた初期状態(図4(イ)に示す状態)から筒状袋ナット8を締め込み操作することで、操作初期段階において、カシメ部材9の係止筒部9Aを筒状袋ナット8の小径孔部8bに進入させる形態で係止筒部9Aを上方側ほど振れ止めワイヤーWの側に位置する傾斜方向に徐々に傾倒させて、振れ止めワイヤーWをカシメ部材9にある程度係止保持させる(図4(ロ)に示す状態)。
そして、操作後期段階において、筒状ボルト7と筒状袋ナット8との間での挟圧力によって、カシメ部材9の係止筒部9Aを筒状ナット8の小径孔部8bに加えて筒状ボルト7の小径孔部7bにも進入させる形態(つまり、ある程度係止保持した振れ止めワイヤーWを筒状ボルト7の小径孔部7bに引き込む形態)で、係止筒部9Aを前記傾斜方向にさらに傾倒させながら、係止筒部9Aを振れ止めワイヤーの側に若干圧縮変形させ、そして、係止筒部9Aをワイヤー引張側(つまり、下方側)にも圧縮変形させて、カシメ部材9に振れ止めワイヤーWを確実に係止させる(図4(ハ)に示す状態)。
なお、10はベース部材5の下端面と筒状ボルト7の頭部との間に介装された平ワッシャ、11はベース部材5の上端面と筒状袋ナット8との間に介装されたスプリングワッシャである。
本実施形態において、筒状ボルト7の筒孔7A、筒状袋ナット8の筒孔8B、カシメ部材9の主テーパー面9b、副テーパー面9cは、筒部材どうしの相対近接移動操作によって、少なくとも係止部材の一部を振れ止めワイヤーWの側に突出させて振れ止めワイヤーWをワイヤー引張側に引き込みながら徐々に係止する係止部材突出手段に構成する。
また、筒状ボルト7の筒孔7A、筒状袋ナット8の筒孔8Bは、振れ止めワイヤーWを係止した係止姿勢に係止部材を接当保持する姿勢保持手段を構成する。
次に、上述の如く構成された振れ止めワイヤー連結部材4の使用方法について説明する。
まず、吊りボルト1の所定部位に対してベース部材5の部材取り付け部5Aを取り付けるとともに、ベース部材5のワイヤー取り付け部5Bに対し引張操作機構6を前述の初期状態で装着する。
次に、一端側が固定された振れ止めワイヤーWの他端側を、引張操作機構6に対して上方側(つまり、筒状袋ナット8の筒孔8Aの側)から挿入して下方側(つまり、筒状ボルト7の筒孔7Aの側)から引き出す形態で、引張操作機構6に挿通したのち、振れ止めワイヤーWの引張操作機構通過部分をワイヤー引張側(つまり、下方側)に引張操作して振れ止めワイヤーWを緊張状態に保持する。
そして、振れ止めワイヤーWに対する前述の引張操作を行いながら引張操作機構6の筒状袋ナット8を手作業などで軽く締め付け操作して、振れ止めワイヤーWを引張操作機構6に仮係止させたのち、振れ止めワイヤーWの他端側に対する引張操作を解除する。
最後に、締め付け具などで筒状袋ナット8をスプリングワッシャ11のクリアランスがなくなるまで締め付け操作して、振れ止めワイヤーWの他端側をワイヤー引張側(つまり、下方側)に変位させながら引張操作機構6に完全に係止させる。これにより、振れ止めワイヤーWの他端側が引張操作機構6を介してワイヤー取り付け部5Bに取り付けられ、振れ止めワイヤー連結部材4の取り付けが完了する。
以上、要するに、この振れ止めワイヤ−連結部材4は、引張取付機構6によって、ボルト取り付け部5Aに吊りボルト1を取り付けた状態で、緊張状態にした振れ止めワイヤーWの他端側をワイヤー引張側に変位させながらワイヤー取り付け部5Bに取り付けるから、振れ止めワイヤーWと吊りボルト1を連結する際に振れ止めワイヤーWが緩んでしまうのを効果的に抑止することができる。
〔第2実施形態〕
前述の第1実施形態では、筒状ボルト7と筒状袋ナット8との間に介装されるカシメ部材9が比較的圧縮変形し難い金属から構成されていたが、この第2実施形態では、カシメ部材9が比較的圧縮変形し易い金属から構成されている。
つまり、この振れ止めワイヤー連結部材4は、筒状ボルト7に対して筒状袋ナット8をある程度螺合させた初期状態(図5(イ)に示す状態)から筒状袋ナット8を締め込み操作することで、操作初期段階において、カシメ部材9の係止筒部9Aを筒状袋ナット8の小径孔部8bに進入させる形態で、係止筒部9Aを上方側ほど振れ止めワイヤーWの側に位置する傾斜方向に徐々に傾倒させて、振れ止めワイヤーWをカシメ部材9にある程度係止保持させる(図5(ロ)に示す状態)。
そして、操作後期段階において、筒状ボルト7と筒状袋ナット8との間での挟圧力によって、カシメ部材9の係止筒部9Aをワイヤー引張側(つまり、下方側)に圧縮変形させる形態(つまり、ある程度係止保持させた振れ止めワイヤーWを筒状ボルト7の小径孔部7bに引き込む形態)で、係止筒部9Aを振れ止めワイヤーの側にも圧縮変形させて、カシメ部材9に振れ止めワイヤーWを確実に係止させる(図5(ハ)に示す状態)。
本実施形態において、筒状袋ナット8の筒孔8B、カシメ部材9の副テーパー面9cは、筒部材どうしの相対近接移動操作によって、少なくとも係止部材の一部を振れ止めワイヤーWの側に突出させて振れ止めワイヤーWをワイヤー引張側に引き込みながら徐々に係止する係止部材突出手段を構成する。
なお、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
〔その他の実施形態〕
(1)前述の各実施形態では、振れ止め対象部材として吊りボルト1を例に示したが、例えば、空調機2などの機器類、木材や鋼材などの構造部材などであってもよい。その場合、部材取り付け部5Aの形状を振れ止め対象部材に応じて適宜に変更すればよい。
(2)前述の各実施形態では、引張取付手段6が、部材取り付け部5Aに振れ止め対象部材を取り付けた状態において緊張状態にした振れ止めワイヤーWの他端側をワイヤー引張側に変位させながらワイヤー取り付け部5Bに取り付ける構成である場合を例に示したが、振れ止めワイヤーWの他端側を緊張状態で取り付けたワイヤー取り付け部5Bをワイヤー引張側に変位させながら振れ止め対象部材を部材取り付け部5Aに取り付ける構成であってもよい。
(3)前述の第1実施形態では、係止部材9が、比較的圧縮変形し難い金属から構成されている場合を例に示したが、圧縮変形しない金属から構成されていてもよい。その場合、前述した操作後期段階(図4(ハ)を参照)において、筒状ボルト7と筒状袋ナット8との間での挟圧力によって、係止部材9の係止筒部9Aを筒状ナット8の小径孔部8bに加えて筒状ボルト7の小径孔部7bにも進入させる形態(つまり、ある程度係止保持した振れ止めワイヤーWを筒状ボルト7の小径孔部7bに引き込む形態)で、係止筒部9Aを前記傾斜方向にさらに傾倒させて、係止部材9に振れ止めワイヤーWを確実に係止させることができる。
(4)ワイヤー取り付け部5Bの具体的構成は、前述の実施形態で示したワイヤー挿通孔5bを有する構成に限らず、例えば、筒状ボルト7が螺設可能なネジ孔などを有する構成などであってもよい。
(5)部材取り付け部5Aの具体的構成は、前述の実施形態で示した部材挿通孔5aを有する構成に限らず、例えば、吊りボルト7をボルト径方向から挿入装着可能なUの字状の切欠き部(部材挿入装着凹部の一例)を有する構成であってもよい。
(6)前述の第2実施形態では、係止筒部9Aの下端側に環状の主テーパー面9bを形成するのに代えて、筒状ボルト7の係止段部7cに面当接可能な段部を形成するなどであってもよい。
(7)前述の実施形態では、一対の筒部材が、締結可能な筒状ボルト7と筒状袋ナット8とから構成されている場合を例に示したが、例えば、締結手段や拘束手段により相対近接移動可能な状態で保持された同形状の筒体から構成されていてもよい。
(8)前記主案内部9bと前記副案内部9cの相対進入抵抗を、筒状ボルト7の内部への係止部材の進入抵抗が筒状袋ナット8の内部への係止部材の進入抵抗よりも大きくなるように設定するための具体的構成は、前述の第1実施形態で示した如き、傾斜角度を変える構成に限らず、例えば、主案内部9bと副案内部9cに対する押圧手段を設け、その押圧手段の押圧力を機械的又は電気的に設定する構成にしたり、或いは、主案内部9bと副案内9cの表面仕上(例えば、粗さなど)を変更する構成などであってもよい。
(9)引張取付手段、係止部材突出手段、突出案内手段、姿勢保持手段の具体的構成は、前述の各実施形態に示した如き構成に限らず、種々の構成変更が可能である。
本発明の第1実施形態における振れ止めワイヤー連結部材の使用状態説明図 本発明の第1実施形態における振れ止めワイヤー連結部材の分解説明図 本発明の第1実施形態における要部の分解断面図 本発明の第1実施形態における引張操作機構の動作説明図 本発明の第2実施形態における引張操作機構の動作説明図
符号の説明
S スラブ(構造体)
s1 第1パイプナット(吊設部位)
W 振れ止めワイヤー
1 吊りボルト(振れ止め対象部材)
4 振れ止めワイヤー連結部材
5A 部材取り付け部
5B ワイヤー取り付け部
6 引張取付機構(引張取付手段)
7 筒状ボルト(下手側筒部材)
8 筒状袋ナット(上手側筒部材)
9 カシメ部材(係止部材)
9b 主テーパー面(主案内部、突出案内手段)
9c 副テーパー面(副案内部)
α1、α2 傾斜角度
7A、8B、9b、9c
係止部材突出手段
7A、8B 姿勢保持手段

Claims (11)

  1. 構造体の吊設部位に吊設される振れ止め対象部材に対する部材取り付け部と、構造体における吊設部位とは異なる部位に一端側が接続された振れ止めワイヤーの他端側に対するワイヤー取り付け部とが設けられている振れ止めワイヤー連結部材であって、
    前記部材取り付け部に前記振れ止め対象部材を取り付けた状態において、緊張状態にした前記振れ止めワイヤーの他端側をワイヤー引張側に変位させながら前記ワイヤー取り付け部に取り付ける引張取付手段が設けられている振れ止めワイヤー連結部材。
  2. 前記引張取付手段を構成するのに、前記ワイヤー取り付け部に装着される一対の筒部材の間に、筒部材それぞれに挿通状態で亘らせた前記振れ止めワイヤーを係止する係止部材が介装されているとともに、前記筒部材どうしの相対近接移動操作によって、少なくとも前記係止部材の一部を前記振れ止めワイヤーの側に突出させて振れ止めワイヤーをワイヤー引張側に引き込みながら徐々に係止する係止部材突出手段が設けられている請求項1記載の振れ止めワイヤー連結部材。
  3. 前記係止部材突出手段には、前記筒部材どうしの相対近接移動操作の進行に伴い、少なくとも前記係止部材の一部を前記振れ止めワイヤーの側に徐々に突出させる突出案内手段が備えられている請求項2記載の振れ止めワイヤー連結部材。
  4. 前記突出案内手段には、前記筒部材どうしの相対近接移動で生じる挟圧力によって、ワイヤー引張方向下手側の筒部材の内部への前記係止部材の進入動作を許しながら、その進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を前記振れ止めワイヤーの側に徐々に突出させる主案内部が設けられている請求項3記載の振れ止めワイヤー連結部材。
  5. 前記主案内部を構成するのに、前記係止部材と前記下手側筒部材との対向部位には、下手側筒部材の内部への係止部材の進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を上手側ほど前記振れ止めワイヤーの側に位置する傾斜方向に徐々に傾倒させる主テーパー面が形成されている請求項4記載の振れ止めワイヤー連結部材。
  6. 前記突出案内手段には、前記筒部材どうしの相対近接移動で生じる挟圧力によって、ワイヤー引張方向上手側の筒部材の内部への前記係止部材の進入動作を許しながら、その進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を前記振れ止めワイヤーの側に徐々に突出させる副案内部が設けられている請求項4又は5記載の振れ止めワイヤー連結部材。
  7. 前記副案内部を構成するのに、前記係止部材と前記上手側筒部材との対向部位には、上手側筒部材の内部への係止部材の進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を上手側ほど前記振れ止めワイヤーの側に位置する傾斜方向に徐々に傾倒させる副テーパー面が形成されている請求項6記載の振れ止めワイヤー連結部材。
  8. 前記下手側筒部材の内部への前記係止部材の進入抵抗が前記上流側筒部材の内部への係止部材の進入抵抗よりも大きくなるように、前記主案内部と前記副案内部の相対進入抵抗が設定されている請求項6記載の振れ止めワイヤー連結部材。
  9. 前記主案内部を構成するのに、前記係止部材と前記下手側筒部材との対向部位には、下手側筒部材の内部への係止部材の進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を上手側ほど前記振れ止めワイヤーの側に位置する傾斜方向に徐々に傾倒させる主テーパー面が形成され、
    前記副案内部を構成するのに、前記係止部材と前記上流側筒部材との対向部位には、上手側筒部材の内部への係止部材の進入動作の進行に伴い係止部材又は係止部材のワイヤー引張方向上手側部位を上手側ほど前記振れ止めワイヤーの側に位置する傾斜方向に徐々に傾倒させる副テーパー面が形成されているとともに、
    前記主テーパー面における前記下手側筒部材の筒軸芯からの傾斜角度が、前記副テーパー面における前記上流側筒部材の筒軸芯からの傾斜角度よりも大きく構成されている請求項8記載の振れ止めワイヤー連結部材。
  10. 前記振れ止めワイヤーを係止した係止姿勢に前記係止部材を接当保持する姿勢保持手段が設けられている請求項2〜7のいずれか1項に記載の振れ止めワイヤー連結部材。
  11. 構造体の吊設部位に吊設される振れ止め対象部材に対する部材取り付け部と、構造体における吊設部位とは異なる部位に一端側が接続された振れ止めワイヤーの他端側に対するワイヤー取り付け部とが設けられている振れ止めワイヤー連結部材であって、
    前記振れ止めワイヤーの他端側を緊張状態で取り付けた前記ワイヤー取り付け部をワイヤー引張側に変位させながら前記振れ止め対象部材を前記部材取り付け部に取り付ける引張取付手段が設けられている振れ止めワイヤー連結部材。
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