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JP4893762B2 - インクジェットヘッド - Google Patents
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JP4893762B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、印刷媒体に対して複数色のインクを噴射するインクジェットヘッドに関する。
従来から、所定の搬送方向に搬送される印刷媒体に対して、搬送方向に交差する走査方向に沿って往復移動しながら、複数色のインクを噴射してカラー画像を印刷するシリアル型のインクジェットヘッドが知られている。このようなカラー画像を記録するインクジェットヘッドには、それぞれの色に対応した複数のノズル群が走査方向に並んで配置されている。各ノズル群は、走査方向に交差する搬送方向に沿って配列された複数のノズルを走査方向に複数配置した複数のノズル列から構成されている。そして、複数色のインクを重ねて着弾させて印刷媒体にドットを形成している。
一般的に、同じ1色のインクを噴射する複数のノズル列は、互いに走査方向に隣接して集まって配置されていることが多いが、これだと往路における印刷と復路における印刷で印刷媒体への各色のインクの着弾順序が逆になってしまう。すると、たとえ往路と復路における印刷で複数色のインクを重ねて着弾させて同じ色のドットをそれぞれ形成しようとしても、往路と復路における印刷で印刷媒体にそれぞれ形成されたドットの色合いは若干異なってしまう。これにより、印刷媒体に記録されたカラー画像にノズル列の長さごとに縞状模様が形成される、いわゆるカラーバンディングが生じてしまい、印字品質が低下してしまう。
そこで、特許文献1に記載のインクジェットヘッドは、各色ごとに2列のノズル列が配置されており、ある色のインクを噴射する2列のノズル列を走査方向に関する中央として、他のノズル列が中央に配置された2列のノズル列を挟むように走査方向両側に1列ずつ分かれて配置されている。このように、中央に配置された2列のノズル列を挟むように、走査方向両側に搬送方向に関して連続したドットを形成するノズルを分けて配置することで、カラーバンディングの生じる幅を小さくして、印刷媒体に記録されたカラー画像全体を見たときに、カラーバンディングを目立ちにくくして、印字品質の低下を抑制している。
特開2006−347155号公報(図6)
ところで、近年、カラー画像の高画質化のニーズに応えるために、各色のインクを噴射するノズル列を複数備えており、噴射するドットの数を増やしたインクジェットヘッドが知られている。特許文献1に記載のインクジェットヘッドにおいて、ノズル列の数を増やして構成する場合、それぞれのノズル列に1つずつ共通インク室が必要となり、共通インク室の数が増えて、走査方向に関してインクジェットヘッドが大型化してしまう。このように、インクジェットヘッドの走査方向に関する大型化と、カラーバンディングによる印字品質の低下を考慮しながらノズル列を配置することは、ノズル列の数が増え、ノズル列を走査方向両側に均等に分けて配置できない場合には、非常に困難となってしまう。
そこで、本発明の目的は、走査方向に関するインクジェットヘッドの大型化を抑制しつつ、カラーバンディングの生じる搬送方向に関する幅を小さくして、印字品質の低下を抑制することができるインクジェットヘッドを提供することである。
本発明のインクジェットヘッドは、所定の走査方向に移動しながら、前記走査方向と交差する所定の搬送方向に搬送される印刷媒体に対して複数色のインクを噴射するインクジェットヘッドであって、複数色のインクをそれぞれ噴射する複数のノズル群と、前記走査方向に並んで配置された複数の共通インク室と、を備えており、各ノズル群は、前記搬送方向に沿って等間隔に配列された複数のノズルからなるノズル列を6以上の2×奇数の偶数列含み、これらの前記ノズル列は、前記走査方向に並べて配置されるとともに、前記走査方向に関して互いに隣接する2列のノズル列ごとに、1つの前記共通インク室に共通に連通しており、各ノズル群に属する複数の前記ノズルは、前記搬送方向に関してずれて配置され、前記走査方向から見たときに、前記搬送方向に沿って等間隔に配置されており、前記複数のノズル群のうち、1つのノズル群を除く、他のノズル群は、1つの前記共通インク室に連通する2列のノズル列単位で、前記1つのノズル群を挟むように前記走査方向両側に分かれて配置されており、前記他のノズル群に属する複数のノズル列のうち、前記1つのノズル群を挟んで前記走査方向一方側に配置された前記ノズル列の列数と前記走査方向他方側に配置された前記ノズル列の列数は異なっている。なお、複数色のインクとは、1つのドットを重ねて形成する複数のカラーインクである。
本発明のインクジェットヘッドによると、他のノズル群に属する複数のノズル列を1つの共通インク室に連通する2列のノズル列単位で1つのノズル群を挟むように、走査方向両側に分けて配置している。複数の共通インク室は、それぞれが区分けして配置されるように、走査方向において互いに間隔を空けて配置されるため、共通インク室の数が増えると、隣接する共通インク室間の隙間が増えてしまう。そこで、1つの共通インク室に1列のノズル列が連通するよりも、1つの共通インク室に2列のノズル列が連通するように、2列のノズル列を配置する方が、ノズル列の総数に対して共通インク室の総数が少なくなる。これにより、走査方向に関するインクジェットヘッドの大型化を抑制しつつ、カラーバンディングの生じる搬送方向に関する幅を小さくして、印字品質の低下を抑制することができる。
また、前記他のノズル群に属する複数のノズル列は、前記1つのノズル群に対して前記走査方向一方側に配置された前記ノズル列の列数と前記走査方向他方側に配置された前記ノズル列の列数の差が最小になるように、分かれて配置されていることが好ましい。これによると、カラーバンディングの生じる搬送方向に関する幅をより小さくほぼ均等にして、より印字品質の低下を抑制することができる。
さらに、各ノズル群に属する複数の前記ノズル列の総数は、6であり、前記他のノズル群に属する複数のノズル列は、前記1つのノズル群を挟んで前記走査方向一方側に2列配置され、前記走査方向他方側に4列配置されており、前記他のノズル群に属する6列の前記ノズル列間における前記搬送方向のノズル間隔よりも、前記走査方向一方側の2列のみに分かれた前記ノズル列間における前記搬送方向のノズル間隔の方が大きいことが好ましい。これによると、各ノズル群に属する複数の前記ノズル列の総数が6の場合において、カラーバンディングの生じる搬送方向に関する幅を小さくして、印字品質の低下を抑制することができる。
加えて、前記複数のノズル群の数は、3以上であり、前記1つのノズル群に対する前記走査方向一方側においては、噴射するインクが異なる2以上の前記他のノズル群に属する複数の前記ノズル列が、前記1つのノズル群に近い側から2列、4列と交互に並んで配置されており、前記1つのノズル群に対する前記走査方向他方側においては、互いに異なる前記他のノズル群に属する複数の前記ノズル列が、前記1つのノズル群に近い側から4列、2列と交互に並んで配置されており、前記1つのノズル群に対する前記走査方向一方側と前記走査方向他方側とにおいて、前記2以上の他のノズル群は、前記1つのノズル群から前記走査方向に関して離れる方向へ同じ順番で並んで配置されており、3以上の前記ノズル群にそれぞれ属し、前記搬送方向の位置が等しい3以上のノズルについて前記走査方向における間隔が等しいことが好ましい。これによると、インクの着弾タイミングの違いに起因した印刷媒体へのインクの浸透度合いの違いによる色ムラを低減することができる。
また、各共通インク室を画定する複数の内面のうち少なくとも1面は、ダンパーで構成されていることが好ましい。これにより、共通インク室内のインクに伝播した圧力波は、ダンパーの弾性変形により吸収され、クロストークを防止することができる。
走査方向に関するインクジェットヘッドの大型化を抑制しつつ、カラーバンディングの生じる搬送方向に関する幅を小さくして、印字品質の低下を抑制することができる。
本実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成図である。 インクジェットヘッドの上面図である。 図2の部分拡大図である。 図3のIV−IV線断面図である。 記録用紙へのインクの着弾順序を説明する図である。 変形例1におけるインクジェットヘッドの上面図である。 変形例2におけるインクジェットヘッドの上面図である。 変形例におけるインクジェットヘッドの縦断面図である。
次に、本発明の好適な実施形態について説明する。この実施形態は、インクジェットヘッドに設けられたノズルから記録用紙(印刷媒体)に対して4種類(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)のインクを噴射することにより、記録用紙に所望の文字やカラー画像などを印刷するインクジェットプリンタに、本発明を適用したものである。
まず、インクジェットプリンタについて説明する。図1は、本実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、図1の左右方向(走査方向)に移動可能なキャリッジ2と、このキャリッジ2に設けられ、記録用紙Pに対してインクを噴射するノズル40(図2〜4参照)を有するシリアル型のインクジェットヘッド3と、記録用紙Pを図1の前方(紙送り方向:搬送方向)へ搬送する搬送ローラ5と、を有している。
キャリッジ2は、本体フレーム4の2つの側壁に亘って配設されたガイド軸8に沿って、走査方向に往復移動可能に設けられている。また、このキャリッジ2には、インクジェットヘッド3が搭載されている。インクジェットヘッド3は、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動しつつ、その下面に設けられたノズル40から、搬送ローラ5によって搬送される記録用紙Pにインクを噴射する。
搬送ローラ5は、本体フレーム4の2つの側壁に亘って配設された回転軸7に固定されている。回転軸7が軸を中心として回転することにより、回転軸7とともに搬送ローラ5が回転し、記録用紙Pが紙送り方向に搬送される。
次に、インクジェットヘッド3について詳細に説明する。図2は、インクジェットヘッドの上面図である。図3は、図2の部分拡大図である。図4は、図3のIV−IV線断面図である。ただし、図面をわかりやすくするため、図2においては図3で示されている圧力室34及び貫通孔35、36、39の図示を省略するとともに、ノズル40を実際よりも大きく図示している。また、説明の便宜上、図2においては、走査方向から見たときの紙送り方向に沿ったノズル40の並んだ順番に上方から(1)〜(6)の符号を付している。つまり、記録用紙Pに紙送り方向に沿った1本の線を記録しようとすると、記録用紙Pには、数字の順に紙送り方向に並んでインクが着弾していることとなる。
図2〜図4に示すように、インクジェットヘッド3は、ノズル40及び圧力室34を含むインク流路が形成された流路ユニット22と、圧力室34内のインクに圧力を付与することにより、流路ユニット22のノズル40からインクを噴射させる圧電アクチュエータ23と、を有している。
まず、流路ユニット22について説明する。流路ユニット22は、ステンレス鋼などの金属材料で形成された、キャビティプレート30、ベースプレート31及びマニホールドプレート32、並びに、ポリイミドなどの高分子合成樹脂材料で形成されたノズルプレート33を有しており、これら4枚のプレート30〜33が積層状態で接合されている。
ノズルプレート33には、複数の貫通状のノズル40が形成されている。複数のノズル40は、紙送り方向(図2の上下方向)に沿って配列されてノズル列41を形成しており、このようなノズル列41が走査方向に複数並べて配置されている。複数のノズル列41は、6列の偶数列ごとにそれぞれ異なる色のインクを噴射する4つのノズル群42a〜42dを構成している。
各ノズル群42に属する複数のノズル40は、紙送り方向に関してずれて配置されており、走査方向から見たときに、紙送り方向に沿って等間隔に配置されている。また、各ノズル列41には、2つのノズル40が形成されており、この同じノズル列41に属する2つのノズル40の間隔は、全てのノズル列41において等しくなっている。
また、ノズル群42aに属する複数のノズル40からはブラック、ノズル群42bに属する複数のノズル40からはイエロー、ノズル群42cに属する複数のノズル40からはシアン、ノズル群42dに属する複数のノズル40からはマゼンタのインクをそれぞれ噴射する。
図2の最左方から6列のノズル列41はノズル群42aに属している。この6列のノズル列41を除く、残り18列のノズル列41のうち、走査方向に関する中央に位置する6列のノズル列41はノズル群42dに属している。また、ノズル群42dのすぐ左方に位置し、互いに隣接する2列のノズル列41、及び、すぐ右方に位置し、互いに隣接する4列のノズル列41はノズル群42cに属している。また、ノズル群42cに属し互いに隣接する2列のノズル列41のすぐ左方に位置し、互いに隣接する4列のノズル列41、及び、ノズル群42cに属し互いに隣接する4列のノズル列41のすぐ右方に位置し、互いに隣接する2列のノズル列41はノズル群42bに属している。
つまり、ブラックを噴射する6列のノズル列41を除いて、カラーインク(イエロー、シアン、マゼンタ)を噴射する複数のノズル列41だけに着目すると、マゼンタを噴射するノズル群42dを走査方向に関する中央として、その走査方向両側にシアンを噴射するノズル群42cに属する6列のノズル列41が、左方に2列と、右方に4列に分かれて配置されている。また、走査方向両側に分かれたシアンを噴射するノズル列41のさらに走査方向両側にイエローを噴射するノズル群42bに属する6列のノズル列41が、左方に4列と、右方に2列に分かれて配置されている。
また、換言すると、ブラックを噴射する6列のノズル列41を除いて、カラーインク(イエロー、シアン、マゼンタ)を噴射する複数のノズル列41だけに着目すると、マゼンタを噴射するノズル群42dを走査方向に関する中央として、ノズル群42dの左方には、ノズル群42dに近い側から順にシアンを噴射する2列のノズル列41、イエローを噴射する4列のノズル列41が順に配置されている。また、ノズル群42dの右方には、ノズル群42dに近い側から順に左方側と同じ色順で、ノズル群42dに近い側から順にシアンを噴射する4列のノズル列41、イエローを噴射する2列のノズル列41が順に配置されている。
また、走査方向一方側の2列のみに分かれた同色インクを噴射するノズル列41間における紙送り方向のノズル間隔は、同色インクを噴射する6列のノズル列41間における紙送り方向のノズル間隔よりも大きくなっている。具体的には、マゼンタを噴射するノズル群42dの左方に位置するシアンを噴射する2列のノズル列41に属する複数のノズル40は、3番目と5番目のノズル40となっており、この2つのノズル40の紙送り方向のノズル間隔は、シアンを噴射する全てのノズル40における紙送り方向のノズル間隔よりも大きくなっている。また、それぞれ異なる色のインクを噴射し、紙送り方向の位置が等しい3つのノズル40は走査方向における間隔が等しくなっている。
また、後述する走査方向に関して互いに隣接する2つのマニホールド流路37の間に位置する2つのノズル列41に属する複数のノズル40は、紙送り方向に関して隣接せずに離れている。したがって、この2つのマニホールド流路37の間に位置する2つのノズル列41同士を走査方向に関して近接させて、インクジェットヘッド3を走査方向に関して小型化することができる。
図3、図4に示すように、キャビティプレート30には、複数のノズル40に対応して複数の圧力室34が形成されている。各圧力室34は、走査方向を長手方向とする略楕円形状を有し、平面視で圧力室34の右端部がノズル40と重なるように配置されている。また、ベースプレート31には、平面視で圧力室34の長手方向の両端部に重なる位置に、それぞれ貫通孔35、36が形成されている。
マニホールドプレート32には、図2〜4に示すように、紙送り方向に沿って延在し、走査方向に並んだ複数のマニホールド流路37(共通インク室)が形成されている。各マニホールド流路37は、その走査方向両側に位置し、互いに隣接する2列のノズル列41ごとに共通に連通している。複数のマニホールド流路37は、それぞれが区分けして配置されるように、走査方向において互いに間隔を空けて配置されるため、マニホールド流路37の数が増えると、隣接するマニホールド37間の隙間が増えてしまう。そこで、1つのマニホールド流路37に1列のノズル列41が連通するよりも、1つのマニホールド流路37に2列のノズル列41が連通するように、2列のノズル列41を配置する方が、ノズル列41の総数に対してマニホールド流路37の総数が少なくなり、インクジェットヘッド3を走査方向に関して小型化することができる。そこで、本実施形態においては、マゼンタのインクを噴射するノズル群42dを挟んで走査方向両側に分かれて配置された複数のノズル列41は、インクジェットヘッド3が走査方向に関して大型化しないように、1列のノズル列ごとではなく、2列のノズル列ごとに分かれて配置されている。
また、各マニホールド流路37は、平面視で、対応する圧力室34の略半分と重なっている。また、図2に示すように、同じ色のインクを貯留し、走査方向に関して互いに隣接するマニホールド流路37の一端部(紙送り方向上流側の端部:図2における上端部)は連通しており、最上層のキャビティプレート30に形成された図示しないインク供給口にそれぞれ連通している。インク供給口は、図示しないインクタンクと接続されており、インクタンク内のインクがインク供給口からマニホールド流路37に供給される。また、マニホールドプレート32には、平面視で、ベースプレート31の貫通孔36とノズルプレート33のノズル40の両方と重なる位置に貫通孔39が形成されている。
そして、図4に示すように、流路ユニット22において、インク供給口38に連なるマニホールド流路37が貫通孔35を介して圧力室34に連通し、圧力室34はさらに貫通孔36、39を介してノズル40に連通している。つまり、流路ユニット22には、マニホールド流路37の出口から圧力室34を経てノズル40に至る複数の個別インク流路が形成されている。
次に、圧電アクチュエータ23について説明する。圧電アクチュエータ23は、振動板50、圧電層51及び複数の個別電極52を有している。振動板50は、金属材料などの導電性材料からなり、複数の圧力室34を覆うようにキャビティプレート30の上面に接合されている。また、導電性を有する振動板50は、後述するように圧電層51の複数の個別電極52との間に配置された部分に電界を作用させるための共通電極を兼ねており、図示しないドライバICのグランド配線に接続されて常にグランド電位に保持されている。
圧電層51は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶であり、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電材料からなり、振動板50の上面に複数の圧力室34に跨って連続的に配置されている。また、圧電層51は、あらかじめその厚み方向に分極されている。
複数の個別電極52は、圧電層51の上面に複数の圧力室34に対応して設けられている。個別電極52は、圧力室34よりも一回り小さい略楕円の平面形状を有しており、平面視で、圧力室34の略中央部に重なる位置に配置されている。また、個別電極52の長手方向における一端部(図3の左端部)は、平面視で圧力室34と重ならない位置まで延びており、その先端部が接点52aとなっており、図示しないフレキシブルプリント基板(FPC)などの配線部材に接続される接続端子となっている。そして、図示しないドライバICによりFPCを介して駆動電位が付与される。
ここで、圧電アクチュエータ23のインク噴射時における作用について説明する。あるノズル40からインクを噴射させる場合には、このノズル40に連通する圧力室34に対応する個別電極52に、ドライバICから駆動電位が付与される。すると、駆動電位が付与された個別電極52とグランド電位に保持されている振動板50との間に電位差が生じ、両者に挟まれた圧電層51に厚み方向に平行な電界が発生する。この電界の方向は、圧電層51の分極方向と一致するので、厚み方向に分極された圧電層51は、電界の方向と直交する水平方向に収縮する(圧電横効果)。これによって、振動板50の圧力室34と対向する部分が圧力室34側に凸となるように変形する(ユニモルフ変形)。このとき、圧力室34の容積が減少することになり、その内部のインクの圧力が上昇し、圧力室34に連通するノズル40からインクが噴射される。
次に、インクジェットプリンタ1による印刷動作について説明する。図5は、記録用紙へのインクの着弾順序を説明する図である。なお、本実施形態においては、キャリッジ2の図1の左方から右方への移動を往路、右方から左方への移動を復路とする。また、ブラックインクの印刷動作については省略し、カラーインクの噴射動作についてのみ説明する。
インクジェットプリンタ1は、キャリッジ2とともに走査方向へ往復移動するインクジェットヘッド3の複数のノズル40から、搬送ローラ5によって搬送される記録用紙Pにインクを噴射して画像を記録している。また、インクジェットプリンタ1は、紙送り方向の位置が等しい3つのノズル40から噴射した3色のカラーインクを記録用紙Pに重ねて着弾して1つのドットを形成している。
ここで、仮に、カラーインクを噴射する複数のノズル列41が各色ごとに集まっているとする。例えば、図2の左方から、イエローを噴射する6列のノズル列41、シアンを噴射する6列のノズル列41、マゼンタを噴射する6列のノズル列41の順に配置されているとする。
このノズル列配置で印刷動作を行って、記録用紙Pに3色のカラーインクが混ざった特定の色のドットを形成しようとすると、往路においては、マゼンタ、シアン、イエローの順にインクが重なって着弾し、復路においては、イエロー、シアン、マゼンタの順にインクが重なって着弾する。このように、キャリッジ2の移動方向が切り換わるたびに、インクの着弾順序が変わってしまうと、往路と復路における印刷で各色のノズル40から噴射されるインクの量を変えずに同じ特定の色のドットをそれぞれ形成しようとしても、記録用紙Pにそれぞれ形成されるドットの色合いは若干異なってしまう。これにより、記録用紙Pに記録されたカラー画像にノズル列41の長さごとに縞状模様が形成される、いわゆるカラーバンディングが生じてしまい、印字品質が低下してしまう。
そこで、本実施形態においては、図2に示すように、マゼンタを噴射する6列のノズル列41を走査方向に関する中央として、その走査方向両側にシアンを噴射する6列のノズル列41が、図2の左方に2列と、右方に4列に分かれて配置されている。さらに、その走査方向両側にイエローを噴射する6列のノズル列41が、図2の左方に4列と、右方に2列に分かれて配置されている。
このノズル列配置で印刷動作を行って、記録用紙Pに3色のカラーインクが混ざった特定の色のドットを形成しようとすると、図5に示すように、往路において、紙送り方向に沿った1、2、4、6番目の位置では、シアン、マゼンタ、イエローの順にそれぞれのインクが重なって着弾し、3、5番目の位置では、イエロー、マゼンタ、シアンの順にそれぞれのインクが重なって着弾する。また、復路において、紙送り方向に沿った1、2、4、6番目の位置では、イエロー、マゼンタ、シアンの順にインクが重なって着弾し、3、5番目の位置では、シアン、マゼンタ、イエローの順にインクが重なって着弾する。つまり、特定の色のドットを形成しようとしたときに、紙送り方向に沿った1、2、4、6番目の位置と3、5番目の位置では、それぞれ形成されるドットの色合いは若干異なっている。つまり、往路または復路の片道の印刷においてもカラーバンディングを生じさせている。具体的には、本実施形態のノズル配置では、最大で6番目から2番目までの3つのドットが連続した長さのカラーバンディングが生じている。
このように、中央に配置されたマゼンタのノズル群42dを挟んで走査方向両側に紙送り方向に関して連続したドットを形成するノズル40を分けて配置することで、カラーバンディングの生じる幅はノズル列41の長さよりも小さいため、記録用紙Pに記録されたカラー画像全体を見たときに、縞状模様が目立ちにくくなり、印字品質の低下を抑制することができる。また、このノズル列配置だと、同色インクを噴射する互いに隣接する2列のノズル列41ごとに走査方向に関して分けて配置しているため、マニホールド流路37の数が増えることがなく、インクジェットヘッド3の走査方向に関する大型化を抑制することができる。
また、シアン及びイエローを噴射するノズル群42b、42cに属する複数のノズル列41は、マゼンタを噴射するノズル群42dを挟んで走査方向一方側に配置されたノズル列41の列数と走査方向他方側に配置されたノズル列41の列数の差が最小になるように、分かれて配置されている。したがって、カラーバンディングの生じる搬送方向に関する幅をより小さくほぼ均等にして、より印字品質の低下を抑制することができる。
また、走査方向一方側の2列のみに分かれた同色インクを噴射するノズル列41間における紙送り方向のノズル間隔が、同色インクを噴射する6列のノズル列41間における紙送り方向のノズル間隔よりも大きくなっていると、2列のみに分かれた同色インクを噴射するノズル列に属する複数のノズル40では、連続したドットが形成されないため、カラーバンディングの生じる搬送方向に関する幅をより小さくして、より印字品質の低下を抑制することができる。
さらに、それぞれ異なる色のインクを噴射し、紙送り方向の位置が等しい3つのノズル40は走査方向における間隔が等しいため、インクの着弾タイミングの違いに起因した記録用紙Pへのインクの浸透度合いの違いによる色ムラを低減することができる。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
本実施形態においては、マゼンタを噴射するノズル群42dを走査方向に関する中央として、その走査方向両側にシアンを噴射する6列のノズル列41が、図2の左方に2列と、右方に4列に分かれて配置されている。さらに、その走査方向両側にイエローを噴射する6列のノズル列41が、図2の左方に4列と、右方に2列に分かれて配置されていたが、走査方向に関して中央となるノズル群を挟んで、他のノズル群は、2列のノズル列ごとであれば走査方向両側のどちらの側に分かれて配置されてもよい。例えば、図6に示すように、マゼンタを噴射するノズル群42dを走査方向に関する中央として、図6の左方にシアンとイエローを噴射するノズル列41が4列ずつそれぞれ配置され、図6の右方にシアンとイエローを噴射するノズル列41が2列ずつそれぞれ配置されてもよい(変形例1)。
また、本実施形態においては、マゼンタを噴射するノズル群42dを挟んでイエロー、シアンを噴射するノズル群に属する複数のノズル列41は、マゼンタを噴射するノズル群42dから走査方向に関して離れる方向へ同じ順番で並んで配置されていたが、走査方向一方側と他方側で異なる順番で並んで配置されていてもよい。例えば、図7に示すように、マゼンタを噴射するノズル群42dを走査方向に関する中央として、図7の右方にノズル群42dに近い側からシアン、イエローの順にノズル列41が並んで配置され、図7の左方にノズル群42dに近い側からイエロー、シアンの順にノズル列41が並んで配置されてもよい(変形例2)。
また、本実施形態においては、イエロー、シアン、マゼンタの3色のカラーインクを噴射する複数のノズル40の配置におけるカラーバンディングによる印字品質の低下の抑制について説明したが、4色以上であっても本発明は適用可能である。例えば、4色のカラーインクを噴射する複数のノズル40の場合には、図2に示すような複数のノズル列41の配置に加えて、追加された同色インクを噴射する6列のノズル列41のうち、2列のノズル列41を、マゼンタを噴射するノズル群42dの左方に位置するイエローを噴射する4列のノズル列41のさらに左方に配置し、残り4列のノズル列41を、右方に位置するイエローを噴射する2列のノズル列41のさらに右に配置すればよい。つまり、1つのノズル群を挟むように分かれた走査方向一方側において、互いに異なる色のインクを噴射する複数のノズル列41が、この1つのノズル群に近い側から順に2列、4列と交互に並んで配置されており、且つ、走査方向他方側において、互いに異なる色のインクを噴射する複数のノズル列41が、走査方向一方側と同じ色の並び順で、1つのノズル群に近い側から順に4列、2列と交互に並んで配置されていればよい。
さらに、走査方向に関する中央に位置するノズル群42は、マゼンタを噴射するノズル群42dに限らず、イエローを噴射するノズル群42bであってもよいし、シアンを噴射するノズル群42cであってもよい。
また、本実施形態においては、走査方向一方側の2列のみに分かれた同色インクを噴射するノズル列41間における紙送り方向のノズル間隔は、同色インクを噴射する6列のノズル列41間における紙送り方向のノズル間隔よりも大きくなっていたが、等しくてもよい。つまり、紙送り方向に連続したドットを形成する2つのノズルが2列のみに分かれた2つのノズル列41に形成されていてもよい。具体的には、例えば、2列のみに分かれた2つのノズル列41に1、2番目の位置のノズル40が形成されていてもよい。ただし、この場合、最大で3番目から6番目までの4つのドットが連続した長さのカラーバンディングが生じることとなるため、カラーバンディングの幅を小さくした方が、印字品質の低下を抑制できることを考えれば、2列のみに分かれた2つのノズル列41に形成されたノズル40は、連続したドットを形成しないノズル40であることが好ましい。
さらに、図8に示すように、マニホールド流路37がダンパー効果を奏するように、マニホードプレート32とノズルプレート33との間に、ダンパープレート81とカバープレート82が積層されていてもよい。ダンパープレート81は、マニホールドプレート32の下面に積層されており、平面視でマニホールド流路37と重なる位置に、ハーフエッチングにより凹部83が形成されている。つまり、ダンパープレート81は、凹部83が形成された部分において厚みが局所的に薄くなっており、この薄肉部分が、マニホールド流路37内のインクの圧力変動を減衰させるダンパー部として働く。また、ダンパープレート81には、マニホールドプレート32の貫通孔39に連なる貫通孔84も形成されている。カバープレート82には、ダンパープレート81の貫通孔84に連通する貫通孔85が形成されている。そして、カバープレート82に形成された貫通孔85は、ノズル40と連通している。マニホールド流路37は、特開2008−213157号公報に一例として開示されるマニホールドと同様、圧力波の減衰性能は、マニホールド流路37の走査方向に関する幅の5乗に比例する。マニホールド流路37の幅は、2列のノズル列分の減衰性能を確保する為に、1列のノズル列分の前記幅に対して2倍の大きさを必要としない。そのため、2列のノズル列41がマニホールド流路37に共通に連通している場合には、減衰性能を確保しつつ、走査方向への小型化を抑制することができる。
また、本実施形態においては、各ノズル群に属するノズル列41の列数は、6列であったが、10列や14列などの6列以上の2×奇数列であってもよい。このような2つのノズル列41ごとに1つの共通インクに共通に連通可能であり、且つ、走査方向中央に配置された1つのノズル群を挟んで走査方向両側に分けて配置するときに、偶数列ずつ均等に分けることができない場合に本発明が効果的である。
1 インクジェットプリンタ
3 インクジェットヘッド
37 マニホールド流路
40 ノズル
41 ノズル列
42a〜42d ノズル群

Claims (5)

  1. 所定の走査方向に移動しながら、前記走査方向と交差する所定の搬送方向に搬送される印刷媒体に対して複数色のインクを噴射するインクジェットヘッドであって、
    複数色のインクをそれぞれ噴射する複数のノズル群と、
    前記走査方向に並んで配置された複数の共通インク室と、を備えており、
    各ノズル群は、前記搬送方向に沿って等間隔に配列された複数のノズルからなるノズル列を6以上の2×奇数の偶数列含み、これらの前記ノズル列は、前記走査方向に並べて配置されるとともに、前記走査方向に関して互いに隣接する2列のノズル列ごとに、1つの前記共通インク室に共通に連通しており、
    各ノズル群に属する複数の前記ノズルは、前記搬送方向に関してずれて配置され、前記走査方向から見たときに、前記搬送方向に沿って等間隔に配置されており、
    前記複数のノズル群のうち、1つのノズル群を除く、他のノズル群は、1つの前記共通インク室に連通する2列のノズル列単位で、前記1つのノズル群を挟むように前記走査方向両側に分かれて配置されており、
    前記他のノズル群に属する複数のノズル列のうち、前記1つのノズル群を挟んで前記走査方向一方側に配置された前記ノズル列の列数と前記走査方向他方側に配置された前記ノズル列の列数は異なっていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記他のノズル群に属する複数のノズル列は、前記1つのノズル群に対して前記走査方向一方側に配置された前記ノズル列の列数と前記走査方向他方側に配置された前記ノズル列の列数の差が最小になるように、分かれて配置されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 各ノズル群に属する複数の前記ノズル列の総数は、6であり、
    前記他のノズル群に属する複数のノズル列は、前記1つのノズル群を挟んで前記走査方向一方側に2列配置され、前記走査方向他方側に4列配置されており、
    前記他のノズル群に属する6列の前記ノズル列間における前記搬送方向のノズル間隔よりも、前記走査方向一方側の2列のみに分かれた前記ノズル列間における前記搬送方向のノズル間隔の方が大きいことを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記複数のノズル群の数は、3以上であり、
    前記1つのノズル群に対する前記走査方向一方側においては、噴射するインクが異なる2以上の前記他のノズル群に属する複数の前記ノズル列が、前記1つのノズル群に近い側から2列、4列と交互に並んで配置されており、
    前記1つのノズル群に対する前記走査方向他方側においては、互いに異なる前記他のノズル群に属する複数の前記ノズル列が、前記1つのノズル群に近い側から4列、2列と交互に並んで配置されており、
    前記1つのノズル群に対する前記走査方向一方側と前記走査方向他方側とにおいて、前記2以上の他のノズル群は、前記1つのノズル群から前記走査方向に関して離れる方向へ同じ順番で並んで配置されており、
    3以上の前記ノズル群にそれぞれ属し、前記搬送方向の位置が等しい3以上のノズルについて前記走査方向における間隔が等しいことを特徴とする請求項3に記載のインクジェットヘッド。
  5. 各共通インク室を画定する複数の内面のうち少なくとも1面は、ダンパーで構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
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