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JP4894466B2 - 建設機械のホースクランプ装置 - Google Patents
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Description

本発明は油圧ショベル等の建設機械において複数本のホースを束ね固定するクランプ装置に関するものである。
本発明の好適例である油圧ショベルを例にとって背景技術を説明する。
油圧ショベルは、図7に示すようにクローラ式の下部走行体1上に上部旋回体2を旋回自在に搭載し、この上部旋回体2に作業アタッチメント3を装着して構成される。
この作業アタッチメント3は、起伏自在なブーム4と、このブーム4の先端に取付けられたアーム5と、このアーム5の先端に取付けられたバケット6と、これらを駆動する油圧アクチュエータであるブーム、アーム、バケット各シリンダ7,8,9とによって構成される。
この油圧ショベルにおいて、上部旋回体2に設けられたコントロールバルブと上記各油圧アクチュエータとを結ぶ油圧ホース等の各ホースを適所で固定するためにクランプ装置が用いられる。
このクランプ装置は、図8,9に示すように、一つのゴム製のグロメット10に複数本(図例では二本)のホースH,Hを平行に束ね、これを一組として複数組(同四組)、一対のクランプ体(第1、第2両クランプ体)11,12で一括してクランプする構成となっている。なお、両クランプ体11,12の一方(たとえば第1クランプ体11)が上部旋回体2を構成する旋回フレームに固定される。
グロメット10は、間隔を置いてホース穴13,13が設けられた正面視長円形(長方形の両側が半円形になった形状)に形成され、このホース穴13,13にホースH,Hを嵌め込んだ状態で両クランプ体11,12の凹溝14に嵌め込まれる。
なお、グロメット10には、ホース嵌め込み時にホース穴13,13を開くためのスリット15,15、及び凹溝14からの抜け止め用の両側フランジ(片側のみ図示)16が設けられている。
クランプ体11,12は、複数の凹溝14…(同四つ)が一定間隔を置いて設けられた櫛形に形成され、互いの凹溝14…にグロメット10…を収容した状態で突き合わされ、ねじ17,17によって締結される。
図9中、18,18は第1クランプ体11に設けられたねじ穴、19,19は第2クランプ体12に設けられたねじ通し穴である。
従来のクランプ装置においては、特許文献1にも示されているように、両クランプ体11,12を対称形状(半割り形状)とし、それぞれの凹溝14…の深さXを、グロメット10の正面視における長手方向の全寸法(フランジ16を除いた長円形の縦寸法)Yのほぼ1/2に設定している。
従って、クランプ操作を行うときは、通常、固定側の第1クランプ体11にグロメット10の半部を嵌め込み、はみ出た半部に第2クランプ体12を被せて締結する手順がとられる。
特開平11−200408号公報
グロメット10は、クランプ状態でがたついたり抜けたりしないように、両クランプ体11,12の凹溝14(突合せ状態で長円形の穴となる)よりもやや大きめに設定され、弾性を利用して凹溝14に圧嵌される。
この場合、通常は、機械側に固定された第1クランプ体11にグロメット10を押し込み、このグロメット10のはみ出し部分に第2クランプ体12を被せて押し込む手順がとられる。
ところが、第1クランプ体11へのグロメット10の押し込みは、グロメット10の向きや傾き、弾性変形等による融通を利かせながら比較的簡単にできるものの、この後、グロメット10のはみ出し部分に第2クランプ体12を押し込む際には、グロメット10の抵抗をもろに受けつつ同クランプ体12をひたすら押し込み、終盤でねじ16,16の締め込み力を利用するというかなり無理な操作を行わなければならない。
つまり、クランプ操作に大きな押し込み力と押し込み代が必要となり、クランプ作業が非常に面倒となっていた。
一方、両クランプ体11,12を対称形状としているため、一つのグロメット10に束ねられるホース本数(グロメットサイズ)に応じて両者の凹溝深さを変える必要がある。つまり、両クランプ体11,12のそれぞれについて、グロメットサイズに応じて凹溝深さが異なる複数対を用意し、使い分けなければならないため、部品点数が多くなり、コスト及び取扱いに不利となっていた。
そこで本発明は、クランプ作業を簡単に能率よく行うことができ、しかも束ねられるホース本数に関係なく一方のクランプ体を共用することができる建設機械のホースクランプ装置を提供するものである。
請求項1の発明は、長方形の両端が半円形となった正面視長円形に形成され、複数のホース穴が平行に設けられたグロメットと、凹溝を備えた一対のクランプ体とを備え、複数本のホースを上記グロメットのホース穴に嵌め込んで平行に束ね、このグロメットを上記両クランプ体の凹溝に嵌め込んだ状態で、締結手段により両クランプ体を対向姿勢で締結して各ホースを固定する建設機械のホースクランプ装置において、
(i) 上記両クランプ体を、凹溝の深さが異なる非対称形状とし、
(ii) グロメットの正面視における長手方向の全寸法をA、グロメットの長手方向両端の半円形部分の半径をB、上記A−BをC、凹溝の深さが大きい第1クランプ体の凹溝深さをD、凹溝の深さが小さい第2クランプ体の凹溝深さをEとして、C≒D、B≒Eに設定したものである。
請求項2の発明は、請求項1の構成において、第1及び第2両クランプ体にそれぞれ複数の凹溝を設け、複数本のホースを一組として複数組を両クランプ体間に固定するように構成したものである。
請求項3の発明は、請求項1または2の構成において、第1クランプ体を機械の固定部分に固定し、第2クランプ体を締結手段によってこの第1クランプ体に締結するように構成したものである。
本発明によると、両クランプ体を、凹溝深さが異なる非対称形状とし、かつ、凹溝深さをグロメット寸法との関係において上記の寸法に設定したから、第2クランプ体をグロメットのはみ出し端部(半円形部分)にほぼ無抵抗で被せ、最小限の押し込み代で第1クランプ体に締結することができる。すなわち、クランプ作業を簡単に能率良く行うことができる。
この点の効果は、とくに請求項2の発明のように複数組のホースを同時にクランプする場合、及び請求項3の発明のように機械側に固定された第1クランプ体にグロメットをはめ込んだ後、このグロメットのはみ出し部分に第2クランプ体を締結する手順をとらざるを得ない場合に顕著となる。
また、上記寸法設定により、束ねられるホース本数(グロメットサイズ)に応じて凹溝深さが変わる第1クランプ体に対して、第2クランプ体を共用することができる。このため、部品点数が少なくてすみ、コスト及びクランプ装置の取扱いに有利となる。
本発明の実施形態を図1〜図6によって説明する。
第1実施形態(図1〜図4参照)
第1実施形態では、図1に示すように、コントロールバルブCVと油圧アクチュエータとを結ぶ油圧ホース用のクランプ装置について、油圧ショベルの上部旋回体2(図7参照)を構成する旋回フレーム23の一方のブーム取付ブラケット24にクランプ取付部材25及びクランプ座26を介して第1クランプ体21を固定した場合を例にとっている。
また、第1実施形態では、一つのゴム製グロメット20で二本のホースH,Hを束ね、これを一組として四組、第1、第2両クランプ体21,22で一括してクランプする構成がとられている。
グロメット20は、図8,9に示す従来のクランプ装置のグロメット10と同様に、ホース穴27,27と、スリット28,28と、抜け止め用の両側フランジ29,29を備えた正面視長円形に形成され、ホース穴27,27にホースH,Hを嵌め込んだ状態で両クランプ体21,22の凹溝30,31に嵌め込まれる。
両クランプ体21,22は、それぞれ凹溝30…,31…が一定間隔を置いて設けられた櫛形に形成され、互いの凹溝30…,31…にグロメット20…を収容した状態で突き合わされ、二本のねじ32,32によって締結される。これにより、ホース群がクランプされた状態でブーム取付ブラケット24に固定される。
図3,4中、33,33は第1クランプ体21に設けられたねじ穴、34,34は第2クランプ体22に設けられたねじ通し穴である。
両クランプ体21,22は、それぞれの凹溝30,31の深さが異なる非対称形状とされ、かつ、グロメット20との関係において凹溝深さが次のように設定されている。
図4に示すように、グロメット20の正面視における長手方向の全寸法(フランジ29を除いた長円形の縦寸法)をA、グロメット20のホース穴27に嵌め込まれたホースHの外側半周を覆うグロメット端部(半円形部分)の半径をB、上記A−BをC、凹溝30の深さが大きい第1クランプ体21の凹溝深さをD、凹溝31の深さが小さい第2クランプ体22の凹溝深さをEとして、
C≒D、B≒E
に設定されている。
この構成によると、グロメット20は、第1クランプ体21に嵌め込んだ状態で、一端側の半円部分(半径B)のみが同クランプ体21からはみ出すため、このはみ出し部分に対して第2クランプ体22をほぼ無抵抗、かつ、最小限の押し込み代(ほぼ0)で嵌め込み、第1クランプ体21に締結することができる。
つまり、図8,9に示す従来のクランプ装置のように第2クランプ体12をグロメット全長Yの1/2の寸法Xに亘って押し込むのではなく、第2クランプ体22をグロメットはみ出し部分にただ被せるだけでよい。
このため、クランプ作業を簡単、迅速に行うことができる。とくにこの実施形態のように複数組のホースを同時にクランプする場合(合計の押し込み抵抗が大きくなる場合)にこの効果が顕著となる。
第2実施形態(図5参照)
第1実施形態では、一つのグロメット20で二本のホースH,Hを束ねる構成をとったのに対し、第2実施形態では一つのグロメット20で三本のホースH…を束ねる構成がとられている。グロメット20及び凹溝深さの寸法設定を含む他の構成は第1実施形態と同じである。
このクランプ装置によると、第2クランプ体22の凹溝深さEは、グロメット端部の半円部分の半径Bとほぼ同じであるため、第1実施形態のようにホース二本を束ねる場合と、第2実施形態のようにホース三本を束ねる場合とで第2クランプ体22を使い分ける必要がない。つまり、束ねるホース本数(グロメットサイズ)に応じて凹溝深さが変わる第1クランプ体21に対して第2クランプ体22を共用することができる。
このため、部品点数が少なくてすみ、コストを安くできるとともに、保管その他の取扱いに有利となる。
第3実施形態(図6参照)
第1及び第2両実施形態では、同径ホースを複数組に分けてクランプすることを前提として、両クランプ体21,22について全凹溝30…,31…のサイズを同一としたのに対し、第3実施形態では径の異なる複数組のホースをクランプする構成がとられている。
また、図では、径が異なる二種類のホースを、それぞれに適応するサイズのグロメット20,20に二本ずつ束ねてクランプする場合を例示しており、両クランプ体21,22の凹溝30,31もグロメットサイズに合わせて大小二種類が設けられている。
この第3実施形態においても、対応するグロメット20と凹溝30,31の寸法関係、すなわち、C≒D、B≒Eの関係は同じであり、第1、第2両実施形態と同じ効果を得ることができる。
本発明の第1実施形態にかかるクランプ装置と同装置が設置された上部旋回体の一部の斜視図である。 図1中のクランプ装置の拡大図である。 クランプ装置の分解斜視図である。 同装置の拡大平面図である。 本発明の第2実施形態にかかるクランプ装置の図4相当図である。 本発明の第3実施形態にかかるクランプ装置の締結前の平面図である。 本発明が適用される機械の例としての油圧ショベルの概略側面図である。 従来のクランプ装置の図2相当図である。 同装置の締結前の拡大平面図である。
20 グロメット
21 第1クランプ体
22 第2クランプ体
H ホース
23 機械の固定部分としての旋回フレーム
24 ブーム取付ブラケット
25 クランプ取付部材
26 クランプ座
27 グロメットのホース穴
30 第1クランプ体の凹溝
31 第2クランプ体の凹溝
32 締結手段としてのねじ

Claims (3)

  1. 長方形の両端が半円形となった正面視長円形に形成され、複数のホース穴が平行に設けられたグロメットと、凹溝を備えた一対のクランプ体とを備え、複数本のホースを上記グロメットのホース穴に嵌め込んで平行に束ね、このグロメットを上記両クランプ体の凹溝に嵌め込んだ状態で、締結手段により両クランプ体を対向姿勢で締結して各ホースを固定する建設機械のホースクランプ装置において、
    (i) 上記両クランプ体を、凹溝の深さが異なる非対称形状とし、
    (ii) グロメットの正面視における長手方向の全寸法をA、グロメットの長手方向両端の半円形部分の半径をB、上記A−BをC、凹溝の深さが大きい第1クランプ体の凹溝深さをD、凹溝の深さが小さい第2クランプ体の凹溝深さをEとして、C≒D、B≒Eに設定した
    ことを特徴とする建設機械のホースクランプ装置。
  2. 第1及び第2両クランプ体にそれぞれ複数の凹溝を設け、複数本のホースを一組として複数組を両クランプ体間に固定するように構成したことを特徴とする請求項1記載の建設機械のホースクランプ装置。
  3. 第1クランプ体を機械の固定部分に固定し、第2クランプ体を締結手段によってこの第1クランプ体に締結するように構成したことを特徴とする請求項1または2記載の建設機械のホースクランプ装置。
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