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JP4896256B2 - 水中打設工法 - Google Patents
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Description

本発明は埋立地において、浚渫土砂などにセメント系等の固化材を添加した埋立て材を、浚渫土砂と固化材が分離することなく水中打設するようにした水中打設工に関する。
浚渫土砂などにセメント系等の固化材を添加し、固化していない状態のものは、埋立て材として使用可能であり、このような埋立て材を水中に打設して埋立てる工法として、(1)トレミー管またはシュートを介して埋立て材を水中に打設する方法、(2)垂直に吊ったケーシングの下端の打設口を、常に一定の深さで既埋立て土中に埋め込んで埋立て材を水中打設する工法が一般的である。
特開平4−55514号公報 特開昭64−58716号公報
しかしながら、上述した従来の工法で埋立て材を水中打設する場合、次のような不具合がある。
上記(1)のトレミー管やシュートを用いる工法では、トレミー管やシュート内に水が充満しており、埋立て材が水底に到達する途中で浚渫土砂と固化材が分離し、埋立て材の品質を確保することができず、また、水質汚濁が生じる不具合があった。
上記(2)の垂直に吊ったケーシングの下端の打設口を常に一定の深さで既埋立て土中に埋め込む工法では、ケーシングを上下鉛直方向に移動することによりケーシングの下端の打設口の高さを常に管理する必要があり、この管理は面倒で、また、干満潮時などのように、水深が変化する場合には、例えば、埋立て材の供給口が高くなるなどしてケーシングへの埋立て材の供給に難がある。また、船を移動させながら埋立て材を連続的に打設することができない。また、砂分が多い場合などのように、埋立て材によってはケーシング内に圧力上昇が発生するなど、施工管理が難しい。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、埋立て材の品質を確保でき、また、水質汚濁を最小限に抑制でき、また、水深が変化しても埋立て材の供給を支障なく行なえ、さらには、船を移動させながら埋立て材を連続的に打設することができる水中打設工を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明の水中打設工法は、管体の一方の端部側に、該管体の長さ方向に沿って延在するフレーム部材を設け、前記管体を、前記一方の端部が常に水面上に位置するように、前記フレーム部材を介して船体で上下に揺動可能に支持し、前記管体に挿入されるスクリュー羽根の回転用のモータを前記スクリュー羽根の端部に連結すると共に前記モータを前記フレーム部材上に前記管体の長手方向に移動可能に配設し、前記フレーム部材に、前記モータおよびスクリュー羽根を前記管体の延在方向に沿ってスライドさせる油圧シリンダを設け、水底の深さの変化に対応させ、前記管体の他方の端部が常に水底から所定の距離だけ離れた箇所に臨むように前記管体を上下に揺動させ、前記管体の一方の端部から埋立て材を供給し、前記管体の内部でスクリュー羽根を回転させ埋立て材を密着した状態で管体内を押し進め、水底上に打設するようにし、メンテナンス時に、前記油圧シリンダにより前記モータおよびスクリュー羽根を前記管体の延在方向に沿ってスライドさせ、前記埋立て材の打設は、水底の深さの変化に対応させて前記管体を上下に揺動させ、船体を移動させつつ連続して行われることを特徴とする。
本発明によれば、埋立て材が、管体の内部を密着した状態で押し進められるので、埋立て材が分離する虞は少なく、したがって、埋立て材の品質を確保でき、また、水質汚濁を最小限に抑制できる。
また、管体を揺動させることで、干満潮時などのように水深が変化しても簡単に対応できる。
また、高さが不均一な海底上に埋立て材を連続して打設して行くことも可能となる。
水中打設船の平面図である。 埋立て材を水中打設している状態の水中打設船の正面図である。 水中打設装置の正面図である。 水中打設装置の平面図である。 水中打設船の移動時の正面図である。 水中打設船と固化処理船と固化材プラント船と土運搬船との位置関係の説明図である。
以下、本発明の水中打設工法を添付図面にしたがって説明する。
図6は水中打設船と固化処理船と固化材プラント船と土運搬船との位置関係の説明図を示す。
図6に示すように、例えば、海上に、水中打設船12と固化処理船14と固化材プラント船16とがそれぞれアンカーを介して配置され、図6において符号Rはアンカロープを示す。
固化処理船14に土運船18から浚渫土砂が運ばれ、固化材プラント船16で作られたセメントミルクが固化処理船14に供給され、固化処理船14で浚渫土砂とセメントミルクが攪拌混合され埋立て材とされる。そして、この埋立て材は海上配管Hを介してエアーにより水中打設船12に圧送され、水中打設船12により海底に打設される。
図1は水中打設船の平面図、図2は埋立て材を水中打設している状態の水中打設船の正面図、図3は水中打設装置の正面図、図4は水中打設装置の平面図、図5は水中打設船の移動時の正面図を示す。
図1に示すように、水中打設船12は船体20を備え、船体20には、海上配管Hを介して圧送されてくる埋立て材から空気を分離するサイクロン22と、空気が分離された埋立て材を貯溜する貯泥槽24と、貯泥槽24から供給される埋立て材を水中打設する水中打設装置26と、水中打設装置26を上下に揺動させる揺動駆動手段28を備えている。
船体20は前後方向の長さが左右方向の幅よりも大きい平面視長方形に形成され、図1において、符号2002はアンカロープRの巻き上げ繰り出しを行なう送船ウィンチ、2004は操作室、2006は制御室を示す。
水中打設装置26は、船体20の左右方向の端部に位置する船体20の側部に配設されている。
水中打設装置26は、直線状に延在し船体20の前後長さに対応した長い長さを有する管体30と、管体30の一端に設けられ埋立て材が投入されるホッパー32と、管体30の内部に回転可能に配設され回転することで埋立て材を密着した状態で管体30内を押し進めるスクリュー羽根34と、管体30の一端側に設けられスクリュー羽根34を回転駆動する駆動部36とで構成されている。
管体30は、船体20の前後長さに対応した長い長さを有し、その長さ方向を船体20の前後方向に向けて配設されている。この場合、管体30の長さは、船体20の前後長さよりも長くてもよく、あるいは、短くてもよく、あるいは、ほぼ同じでもよいが、要するに、管体30の長さは、船体20の前後長さと比べる程度に十分に長い長さを有している。
本実施の形態では、管体30は互いに平行に延在するように2本併設して設けられ、各管体30にそれぞれスクリュー羽根34が配設され、各管体30の先端までスクリュー羽根34が延在している。
また、本実施の形態では、管体30の他端に、ゴムなどのような可撓可能な材料からなる可撓管38が管体30と同軸状に延在するように取着されている。スクリュー羽根34は、各管体30の先端まで延在しているが、この可撓管38の内部には延在していない。このように可撓管38を管体30の先端に設けることで、管体30が海底に接触することにより生じる水中打設装置26の損傷を最小限に抑えるように構成されている。
また、2本の管体30の一端の上面には前記ホッパー32が設けられている。
ホッパー32は単一で、このホッパー32に貯泥槽24から埋立て材が投入され、ホッパー32から2本の管体30に埋立て材が投入される。
本実施の形態では、埋立て材がホッパー32から管体30に均等に投入されるように、図3に示すように、ホッパー32の底部に攪拌機3202が配設されている。また、管体30の傾斜の如何に拘わらず埋立て材が貯泥槽24からホッパー32に円滑に投入されるように、ホッパー32の開口3204は前後に長く形成され、この開口3204の中央に貯泥槽24の投入口2402が臨んでいる。
2本の管体30の一端の下面には、管体30の延長上を延在するようにフレーム部材40が設けられ、このフレーム部材40は、船体20に固定されたブラケット2010、ブラケット2010とフレーム部材40に挿通されたピン2012を介して船体20で支持され、ピン2012は船体20の前部寄りの部分に位置している。これにより管体30は、ホッパー32が常に水面上に位置するように、ピン2012を支点として船体20の前部寄り箇所で揺動可能に支持されている。
前記駆動部36は油圧式あるいは電動式のモータで構成され、スクリュー羽根34に対応して2つ設けられている。そして、各スクリュー羽根34の上端はそれぞれモータに連結され、各モータはフレーム部材40上に管体30の長手方向に沿って移動可能に配設されている。
また、前記フレーム部材40の端部には油圧シリンダ42が2つ設けられ、各油圧シリンダ42のピストンロッドは対応するモータに連結され、油圧シリンダ42の伸縮作動により、スクリュー羽根34およびモータは管体30の延在方向に沿ってスライドするように構成されている。このように管体30に対してスクリュー羽根34をスライドさせることにより、目詰まりなどを除去するメンテナンス時に大変便利となる。
揺動駆動手段28は、船体20上に配設されたウィンチ2802と、ウィンチ2802に巻回されたワイヤ2804と、船体20の後部で幅方向の外縁に設けられたワイヤ案内部2806とを備えている。
ウィンチ2802から引き出されたワイヤ2804は、ワイヤ案内部2806を経て端部が管体30の先端寄り箇所に連結され、ウィンチ2802の駆動により水中打設装置26がピン2012を支点として上下に揺動するように構成されている。そして、管体30を船体20の側部で水平に吊り上げられるように、前記ワイヤ案内部2806は、所定の高さの支柱2806Aと、この支柱2806Aの上端に配設されワイヤ2804を案内する滑車2806Bから構成されている。
次に、水中打設船12により埋立て材を海底に打設する場合について説明する。
水中打設船12では、管体30の先端、すなわち、可撓管38が海底から所定の距離だけ離れた箇所に臨むように、ウィンチ2802、ワイヤ2804を介して管体30の揺動角度、すなわち水中打設装置26の揺動角度が調節される。
埋立て材は海上配管Hを介して固化処理船14から水中打設船12のサイクロン22に供給され、サイクロン22で空気が分離された後、埋立て材は貯泥槽24に貯溜され、貯泥槽24からホッパー32に供給され、攪拌機3202を経てスクリュー羽根34上に埋立て材が供給される。分離された空気は空気排出管Jを通じ安全に放出される。
そして、駆動部36によりスクリュー羽根34が回転駆動され、管体30の内部に海水が充満しているものの、埋立て材は、管体30の内部をスクリュー羽根34により密着した状態で押し進められ、可撓管38から海底に打設される。
この場合、埋立て材は、管体30の内部を密着した状態で押し進められるので、海底に至る前に管体30の内部で浚渫土砂と固化材が分離することがない。
また、可撓管38が海底から所定の距離だけ離れた箇所に臨むように、揺動駆動手段28により管体30の揺動角度が調節されるので、可撓管38から押し出された埋立て材が海底上で浚渫土砂と固化材に分離する虞は少なく、また、海水を汚濁する虞も少ない。すなわち、埋立て材の品質を確保でき、また、水質汚濁を最小限に抑制できる。本実施の形態では、ホッパー32から可撓管38までの長さが約30m程度であり、可撓管38と海底との間に2m程度の距離を開けるので、30m程度の海底まで埋立て材を打設することができる。
また、揺動駆動手段28により管体30を揺動させることで、管体30の先端の深さ(海底からの高さ)すなわち可撓管38の深さ(海底からの高さ)を変えることができるので、干満潮時などのように水深が変化しても簡単に対応できる。
また、海底の深さに応じて揺動駆動手段28により管体30を揺動させつつ船体20を移動させれば、高さが不均一な海底上に埋立て材を連続して打設して行くことも可能となる。なお、この場合の船体20の移動は、例えば、船体20を前方に移動させる場合には、船体20の後部に配置された送船ウィンチ2002においてアンカロープRを繰り出し、また、船体20の前部に配置された送船ウィンチ2002においてアンカロープRを巻き上げることで行われる。
また、管体30を、その長さ方向を船体20の前後方向に向けて配設し、管体30の一端側を船体20の前部寄り部分でピン2012を介して上下に揺動可能に支持し、かつ、管体30の他端側に連結されたワイヤ2804の荷重を受けるワイヤ案内部2806を船体20の後部に配設したので、長尺で重量大なる水中打設装置26の重量を船体20の前後部全体で受けることができ、図2で示すように、打設作業中の船体20の安定性を高め、また、図5で示すように、管体30を海面上で水平状態として移動する際の船体20の走行安定性を高める上でも極めて有利となる。
なお、前記の実施の形態では、船体20の幅方向の側部に水中打設装置26を配設した場合について説明したが、船体の前端または後端を除く部分で船体を幅方向に分割し、これら分割した船体間に水中打設装置を配設することも可能である。
以上の説明で明らかなように本発明の水中打設工法によれば、埋立て材の品質を確保でき、また、水質汚濁を最小限に抑制でき、また、水深が変化しても埋立て材の供給を支障なく行なえ、さらには、船を移動させながら埋立て材を連続的に打設することも可能となる。
また、メンテナンス時に、油圧シリンダ42の伸縮作動により、スクリュー羽根34およびモータを管体30の延在方向に沿ってスライドできるので、目詰まりなどを除去でき大変便利となる。
12 水中打設船
20 船体
22 サイクロン
24 貯泥槽
26 水中打設装置
28 揺動駆動手段
30 管体
32 ホッパー
34 スクリュー羽根
36 駆動部

Claims (3)

  1. 管体の一方の端部側に、該管体の長さ方向に沿って延在するフレーム部材を設け、
    前記管体を、前記一方の端部が常に水面上に位置するように、前記フレーム部材を介して船体で上下に揺動可能に支持し、
    前記管体に挿入されるスクリュー羽根の回転用のモータを前記スクリュー羽根の端部に連結すると共に前記モータを前記フレーム部材上に前記管体の長手方向に移動可能に配設し、
    前記フレーム部材に、前記モータおよびスクリュー羽根を前記管体の延在方向に沿ってスライドさせる油圧シリンダを設け、
    水底の深さの変化に対応させ、前記管体の他方の端部が常に水底から所定の距離だけ離れた箇所に臨むように前記管体を上下に揺動させ、
    前記管体の一方の端部から埋立て材を供給し、前記管体の内部でスクリュー羽根を回転させ埋立て材を密着した状態で管体内を押し進め、水底上に打設するようにし、
    メンテナンス時に、前記油圧シリンダにより前記モータおよびスクリュー羽根を前記管体の延在方向に沿ってスライドさせ、
    前記埋立て材の打設は、水底の深さの変化に対応させて前記管体を上下に揺動させ、船体を移動させつつ連続して行われる、
    ことを特徴とする水中打設工法。
  2. 前記管体は、前記船体の前後長さに対応した長い長さを有し、前記管体は、その長さ方向を船体の前後方向に向けて配設されると共に、前記フレーム部材が船体の前部または後部のうちの一方寄りの部分に揺動可能に結合され、前記管体の上下揺動はこの結合部分を支点として船体の前部または後部のうちの他方の部分から吊り下げたワイヤを介して行われることを特徴とする請求項記載の水中打設工法。
  3. 前記埋立て材は、浚渫土砂にセメント系等の固化材を添加したものであることを特徴とする請求項1または2記載の水中打設工法。
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