本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる部品実装システムを概略的に示している。この部品実装システムは、ローダー(図示省略)、印刷装置1、印刷検査装置2、実装装置3、実装検査装置4、リフロー炉5、およびアンローダー(図示省略)を一列に備え、これらを互いにコンベア7で連結した構成となっている。そして、コンベア7によりプリント基板P(図2〜図4参照)を所定方向に搬送しながら、印刷装置1、実装装置3、およびリフロー炉5により、ハンダの印刷、部品の実装、およびリフローの各処理を順次施すとともに、印刷検査装置2および実装検査装置4により、印刷または実装後の基板Pの状態を検査するように構成されている。
上記各装置1〜5は、それぞれに制御装置を有する自律型の装置であって、各装置1〜5の動作が各自の制御装置1A〜5Aにより個別に制御されるようになっている。ただし、この部品実装システムでは、さらに各装置1〜5に対してオンラインで接続される中央管理装置6が設けられており、この中央管理装置6に記憶された生産プログラム等に基づき上記各装置1〜5の動作が統括的に制御されるようになっている。
図2は、上記印刷装置1の概略構成を示す正面図である。本図に示すように、印刷装置1の基台11上には、印刷ステージ13が設けられているとともに、この印刷ステージ13上に上記プリント基板P(以下、単に基板Pと略す)を搬入および搬出するための一対のコンベア12が、上記部品実装システムにおける実装ラインの方向(図2において紙面と直交する方向)に延びるように配置されている。なお、以下の説明では、このコンベア12による基板Pの搬送方向(すなわち上記各装置1〜5を連結するコンベア7の搬送方向に同じ)をX軸方向、これと水平面上で直交する方向をY軸方向、X軸およびY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明を進めることにする。
上記印刷ステージ13は、基板Pを保持して後述するマスクシート20に対して下側から位置決めするもので、その構成要素として、昇降可能な昇降テーブル15、その上方に位置して基板Pを下から支持する載置テーブル16、および上記基板Pを挟み込んで保持するクランプ機構17等を有している。この印刷ステージ13は、4軸ユニット22に支持されており、同ユニット22の作動に応じてX軸、Y軸、およびZ軸の各方向に移動するとともに、R軸(テーブル中心軸)回りに回転するようになっている。
一方、上記印刷ステージ13の上方には、マスク保持ユニット18や、スキージユニット19等が配置されている。
上記マスク保持ユニット18は、印刷用のマスクシート20を着脱可能に保持するものである。具体的に、このマスク保持ユニット18は、図外のマスククランプによってマスクシート20を印刷ステージ13の上方において水平に張り渡した状態で保持するように構成されている。
上記スキージユニット19は、図外のハンダ供給部から供給されるペースト状のハンダを上記マスクシート20上でローリング(混練)させながら拡張するものである。このスキージユニット19は、一対のスキージ21と、このスキージ21をY軸方向に移動させる図外のスライド駆動機構等を備えている。そして、印刷時には、マスクシート20の表面に沿って上記スキージ21がY軸方向に往復移動することにより、上記マスクシート20上に供給されたハンダが拡張されるように構成されている。
以上のように構成された印刷装置1では、その制御装置1A(図1)による制御に基づき、例えば次のようにしてハンダの印刷作業が進められる。まず、印刷ステージ13に搬入された基板Pが4軸ユニット22の作動に応じてマスクシート20に対し下側から重装されるとともに、このマスクシート20上にペースト状のハンダが供給される。次いで、上記スキージユニット19が作動して上記マスクシート20上に供給されたハンダが拡張されることにより、マスクシート20に形成された印刷用開口(図示省略)を介して上記ハンダが基板P上に印刷される。その後、4軸ユニット20の作動に応じて基板Pがマスクシート20から引き離され、この印刷処理された基板Pがコンベア12により下流側へ(図1における印刷検査装置2側へ)搬出されることになる。
図3は、上記印刷検査装置2の概略構成を示す平面図である。本図に示すように、印刷検査装置2の基台50上には、基板Pを搬送するためのコンベア52がX軸方向に延びるように設置されている。このコンベア52は、その長手方向中央部が他の部分から切り離し可能な切り離し部52aとして構成されており、この切り離し部52aは、Y軸方向に移動可能な後述する可動テーブル56とともにY軸方向に独立して移動可能とされている。
すなわち、基台30上には、Y軸方向(コンベア52の搬送方向と直交する方向)に延びる一対の固定レール53と、サーボモータ54により回転駆動されるボールねじ軸55とが配設され、上記コンベア52の切り離し部52aを下から支持する可動テーブル56が上記固定レール53に沿って移動可能に支持されるとともに、上記テーブル56に備わるナット部分(図示省略)が上記ボールねじ軸55と螺合している。そして、上記サーボモータ54の作動によりボールねじ軸55が回転駆動されると、これに伴い上記テーブル56が切り離し部52aと一体にY軸方向に移動するようになっている。
また、上記基台50上には、門型の支持台60が立設されている。この支持台60は、基台50上においてX軸方向に延びるように設置されており、基台50の両端部からそれぞれ起立する脚柱部61と、この脚柱部61の上端部同士を橋渡す梁部62とを有している。また、このような支持台60は、基台50の上面部のうち、上記可動テーブル56の可動範囲内であってかつ上記コンベア52に対しY方向一方側にオフセットした位置に設けられている。
上記支持台60の梁部62には、上記可動テーブル56上に載置された基板Pを撮像するための撮像ユニット57(本発明にかかる撮像手段に相当)が設けられ、この撮像ユニット57が梁部62に沿ってX軸方向に移動するようになっている。すなわち、梁部62の上面部には、X軸方向に延びる一対の固定レール69と、サーボモータ67により回転駆動されるボールねじ軸68とが配設され、上記撮像ユニット57を支持するための支持部材66が上記固定レール69に沿ってX軸方向に移動可能に支持されるとともに、この支持部材66に備わるナット部分(図示省略)が上記ボールねじ軸68と螺合している。そして、上記サーボモータ67の作動によりボールねじ軸68が回転駆動されると、これに伴い上記支持部材66が撮像ユニット57と一体にY軸方向に移動するようになっている。
上記撮像ユニット45は、CCDエリアセンサ等の固体撮像素子を内蔵したカメラおよび照明装置等を一体に備え、可動テーブル56上の基板Pを上側から撮像してその画像データを印刷検査装置2の制御装置2A(図1)に出力するように構成されている。
以上のように構成された印刷検査装置2では、例えば次のようにして基板Pの検査が進められる。まず、コンベア52の作動により基板Pが装置中央へと搬送される。このとき、可動テーブル56は、ホームポジション、すなわち、コンベア52の切り離し部52aが他の部分と横並びとなる位置(図3に示される位置)にセットされており、これにより、上記搬送されてきた基板Pが上記可動テーブル56上に搬入されて位置決めされる。
そして、このように基板Pが可動テーブル56上に位置決めされた状態で、上記サーボモータ54,67が作動することにより、上記可動テーブル56がY軸方向に移動するとともに、上記撮像ユニット57がX軸方向に移動しながら撮像を行う。これにより、基板P上に印刷されたハンダの状態が撮像され、その撮像画像に基づいた基板Pの印刷状態の検査が行われる。そして、検査が完了すると、可動テーブル56がホームポジションに復帰し、基板Pが次工程(実装装置3)へと搬出されることになる。
図4は、実装装置3の概略構成を示す平面図である。本図に示すように、実装装置3の基台30上には、基板Pを搬送するためのコンベア31が配置され、基板Pがこのコンベア31により搬送されて所定の実装作業位置(図4に示される基板Pの位置)で停止するようになっている。また、上記コンベア31の設置部の外側に位置する基台30のY方向両側部には、部品供給部32が配置されており、この部品供給部32は、IC、トランジスタ、コンデンサ等の小片状のチップ部品を供給可能な多数列のテープフィーダー33が横並びに配置されることにより構成されている。
上記基台30の上方には、部品装着用のヘッドユニット35が装備されている。このヘッドユニット35は、X軸方向(コンベア31の搬送方向と平行な方向)およびY軸方向(コンベア31の搬送方向と直交する方向)に移動可能に支持され、上記実装作業位置に位置決めされた基板Pと上記部品供給部32とにわたって自在に移動し得るように構成されている。
すなわち、上記基台10上には、Y軸方向に延びる一対の固定レール37と、Y軸サーボモータ38により回転駆動されるボールねじ軸39とが配設され、上記ヘッドユニット35を支持するための支持部材40が上記固定レール37に沿ってY軸方向に移動可能に支持されるとともに、この支持部材40に備わるナット部分41が上記ボールねじ軸39と螺合している。また、上記支持部材40には、X軸サーボモータ42により回転駆動されるボールねじ軸43が配設され、このボールねじ軸43と螺合するナット部分(図示省略)を備えた上記ヘッドユニット35が上記支持部材40に沿ってX軸方向に移動可能に支持されている。そして、Y軸サーボモータ38が作動してボールねじ軸39が回転駆動されることにより、上記支持部材40がヘッドユニット35と一体にY軸方向に移動するとともに、X軸サーボモータ42が作動してボールねじ軸43が回転駆動されることにより、ヘッドユニット35が支持部材40に対してX軸方向に移動するように構成されている。
また、上記ヘッドユニット35には部品装着用の複数の実装用ヘッド36が搭載されており、当実施形態では3本の実装用ヘッド36がX軸方向に等間隔で一列に並べて配置されている。
実装用ヘッド36は、それぞれヘッドユニット35の本体部に対しZ軸方向の移動およびR軸(ノズル中心軸)回りの回転が可能なように支持され、図外のサーボモータを駆動源とする昇降駆動機構および回転駆動機構によりそれぞれ上記各方向に駆動されるようになっている。また、各実装用ヘッド36は、その先端(下端)に部品吸着用の吸着ノズルを有しており、図外の負圧供給手段から上記吸着ノズルの先端に供給される負圧により部品を吸着保持するように構成されている。
上記基台30上には、ヘッドユニット35による部品の吸着状態を画像認識するための部品認識カメラ44が設けられている。この部品認識カメラ44は、ヘッドユニット35の各実装用ヘッド36に吸着された部品を下側から撮像してその画像データを実装装置3の制御装置3A(図1)に出力するように構成されている。
以上のように構成された実装装置3では、例えば次のようにして部品の実装処理が進められる。上記印刷装置1でハンダの印刷処理が施された基板Pが印刷検査装置2を経て実装装置3に搬入されると、まず、コンベア31により基板Pが図示の実装作業位置まで搬送されて位置決めされる。すると、これに合わせてヘッドユニット35が部品供給部32に移動し、各実装用ヘッド36による部品の吸着が行われる。具体的には、実装用ヘッド36が、吸着すべき部品が収納されたテープフィーダー33の上方に移動してこのテープフィーダー33上で昇降移動することにより、上記実装用ヘッド36先端の吸着ノズルによりテープ内の部品が吸着されて取り出される。この際、可能な場合には複数の実装用ヘッド36によって同時に複数のテープフィーダー33から部品が取り出される。
部品の吸着が完了すると、ヘッドユニット35が部品供給部32からプリント基板P上へ移動する。この移動途中、ヘッドユニット35が部品認識カメラ44上を通過し、各実装用ヘッド36に吸着保持された部品が上記部品認識カメラ44により撮像される。そして、その撮像画像に基づいて各実装用ヘッド36による部品の吸着状態(吸着ずれ)が調べられるとともに、この吸着ずれに基づいて部品を基板Pに実装する際の目標位置の再設定が行われる。そして、上記実装作業位置に位置決めされた基板P上に上記ヘッドユニット35が到達すると、実装用ヘッド36の昇降移動に伴い最初の部品が基板P上に実装され、以後、ヘッドユニット35が順次他の実装ポイントに移動しながら残りの部品を基板P上に実装することとなる。
次に、実装検査装置4について説明する。この実装検査装置4は、上記印刷検査装置2とほぼ同様の機能構成を有しているため、ここでは図3中に括弧書きで符号を記載することにより同図を流用して実装検査装置4について説明することにする。
上記実装検査装置4は、上記印刷検査装置2と同様に、基板Pを搬送するためのコンベア72、基板Pを保持しつつY軸方向に移動する可動テーブル76、X軸方向に移動しつつ基板Pを撮像する撮像ユニット77等を主な構成要素として備えており、上流側の実装装置3において部品の実装処理が施された基板Pに対し上記撮像ユニット77による撮像を行うことにより、この基板P上に実装された部品の状態(実装状態)を検査するように構成されている。
上記実装検査装置4で部品の実装状態の検査を受けた基板Pは、その後リフロー炉5に送られ、このリフロー炉5において、ハンダを硬化させるための所定の熱処理を受ける。そして、上記リフロー炉5でハンダの硬化処理を受けた基板Pが下流側のアンローダ(図示省略)に搬出されることにより、当実施形態の部品実装システムによる一連の処理が終了する。
次に、上記部品実装システムの制御系について説明する。図5は、部品実装システムを構成する各装置のうち、印刷検査装置2、実装装置3、実装検査装置4、および中央管理装置6の制御系を具体的に示すブロック図である。なお本図では、印刷装置1およびリフロー炉5の制御系については詳細な図示を省略しているが、その構成は他の装置2〜4と同様である。
図5に示すように、上記印刷検査装置2、実装装置3、および実装検査装置4の各制御装置2A,3A,4Aは、それぞれ、主制御部80,84,88、記憶部81,85,89、および通信部82,86,90を有している。
上記主制御部80,84,88は、上記印刷検査装置2、実装装置3、および実装検査装置4の動作をそれぞれ制御するもので、各種演算処理を実行する周知のCPU等により構成されている。なお、当実施形態では、上記主制御部80,84,88のうち、印刷検査装置2および実装検査装置4における各主制御部80,88が、本発明にかかる制御手段に相当する。
また、上記記憶部81,85,89は、各種プログラムやデータ等を記憶するものであり、上記通信部82,86,90は、上記中央管理装置6との間で必要なプログラムやデータ等の送受信を行うものである。なお、当実施形態では、上記記憶部81,85,89のうち、印刷検査装置2および実装検査装置4における各記憶部81,89が、本発明にかかる記憶手段に相当する。
上記中央管理装置6は、制御部92(本発明にかかる中央制御手段に相当)、記憶部93(本発明にかかる中央記憶手段に相当)、I/Oコントローラ(IOC)97等を有しており、上記記憶部93に記憶された生産プログラム等に基づき制御部92による演算制御が行われることにより、上記各装置1〜5(印刷装置1、印刷検査装置2、実装装置3、実装検査装置4、およびリフロー炉5)の動作が統括的に制御されるようになっている。なお、このとき、上記中央管理装置6の制御部92等と上記各装置1〜5との間では、IOC97を介して各種データ等のやりとりが行われる。
また、上記中央管理装置6は、オペレータによる各種入力操作を受け付けるキーボード等からなる入力部95と、生産中の各種情報等を表示する液晶モニタまたはCRT等からなる表示部96とを有しており、これら入力部95および表示部96は、IOC97を介して上記制御部92等と電気的に接続されている。
次に、上記印刷検査装置2、実装装置3、および実装検査装置4の制御動作について説明する。図6は、これら各装置2〜4に用いられる制御用プログラムに含まれる情報、および装置の動作中に得られる各種結果データに含まれる情報を示す図である。
まず、実装装置3について説明する。図6において符号101は、実装装置3の制御動作の内容を規定する実装プログラムを示しており、この実装プログラム101には、実装すべき部品の名称(部品名)やその部品の形状等の各種データ(部品データ)、上記部品供給部32の各テープフィーダー33が部品を供給する位置(部品供給位置)、各部品が実装されるべき基板P上の実装ポイントの座標(実装座標)、各実装ポイントに対応して付与される回路番号等が含まれる。この実装プログラム101は、実装装置3の記憶部85に記憶されており、必要時にこの記憶部85から主制御部84により読み出されて利用される。なお、実装プログラム101は、通常時において中央管理装置6の記憶部93に記憶されているものであってもよく、この場合、実装プログラム101は、実装動作時にのみ上記記憶部93から一時的に読み出されて上記実装装置3の記憶部85に記憶されることになる。このことは、後述する印刷検査装置2および実装検査装置4用の各検査プログラム100,102についても同様である。
ここで、回路番号について詳しく説明する。図8は、複数の部品(p1,p2,p3…)が実装された状態の基板Pを一部拡大して示す図である。本図に示すように、基板Pの上面には、各部品(p1,p2,p3…)が実装されるポイント(実装ポイント)ごとに、図中の「R1,R2,C1…」等の記号で示される回路番号が付されている。この回路番号は、基板P上の各実装ポイントと1対1で対応しており、1つの回路番号を指定すれば1つの実装ポイントを特定できるようになっている。
上記実装装置3の主制御部84は、以上のような実装プログラム101に基づいて、ヘッドユニット35による部品の取り出し動作や、その部品を基板P上の所定の実装ポイントへ実装する動作等を順次制御するように構成されている。そして、上記主制御部84は、その制御動作中、部品の実装に関する各種情報を抽出して実装結果データ106として記憶部85に記憶させる。
さらに、上記主制御部84は、各基板Pの生産ごとにその基板Pを特定するための基板ID番号を取得し、この基板ID番号についても上記実装結果データ106の一部として上記記憶部85に記憶させる。なお、基板ID番号とは、例えば基板Pの生産日や同一日付内での生産順序等を用いたコード番号からなるもので、次々に生産される複数の基板Pのうちの1つがこの基板ID番号により特定されるようになっている。このような基板ID番号は、例えば中央管理装置6で生成・管理されており、1枚の基板Pの生産を開始するごとに中央管理装置6から上記実装装置3や各検査装置2,4に送信されるようになっている。
上記実装結果データ106の構成についてより具体的に説明する。上記主制御部84は、ヘッドユニット35が部品を実装する際の負圧値、ずれ補正値、およびリトライ回数等の実装動作に関する各種情報に、上記基板ID番号および回路番号を付加したものを、実装結果データ106として記憶部85に記憶させる。すなわち、主制御部84は、基板P上の各実装ポイントに各部品を実装する際に、その実装ポイントに対応した回路番号および上記基板PのID番号を認識しながら実装を行うとともに、これら基板ID番号および回路番号ごとに、部品実装時の負圧値等からなる上記各種情報を抽出して記憶部85に記憶させる。
なお、上記において負圧値とは、ヘッドユニット35の各実装用ヘッド36が部品供給部32から部品を吸着する際に当該ヘッド36の吸着ノズルに供給される負圧の値であり、ずれ補正値とは、上記各実装用ヘッド36が部品を吸着した際の吸着ずれ量に応じて部品実装時に実装用ヘッド36の移動量が補正される値である。また、リトライ回数とは、実装用ヘッド36による部品実装動作(基板P上の所定の実装ポイントに部品を実装する動作)が失敗したときに、成功するまで再試行される実装動作の回数である。
次に、実装検査装置4の制御動作について説明する。図6において符号102は、実装検査装置4の制御動作の内容を規定する実装検査プログラムを示しており、この実装検査プログラム102には、基板P上における検査対象位置や、この検査対象位置を上記撮像ユニット77で撮像する際の撮像視野、この撮像ユニット77で撮像された画像データに基づき基板P上の部品実装状態の良否を判定する際の基準となるデータ(良否判定用データ)等の他、上記実装プログラム101と共通に使用される上記回路番号が含まれる。この実装検査プログラム102は、実装検査装置4の記憶部89に記憶されており、必要時にこの記憶部89から主制御部88により読み出されて利用される。
図7は、実装検査プログラム102の作成手順を説明するための図である。なお、本図において符号110は、部品名とこれに対応した検査ライブラリとの対照表である。なお、ここでいう検査ライブラリとは、各部品の撮像や良否判定等の検査処理に必要な各種データからなるものであって、例えば上述したような撮像視野、良否判定基準、その他各種データ(例えば照明強度等)により構成される。
上記実装検査プログラム102は、先に述べた実装プログラム101を利用して容易に作成することが可能である。すなわち、実装プログラム101に含まれる部品名、実装座標、および回路番号等を上記実装検査プログラム102の作成時に流用することにより、上記部品名に対応した検査ライブラリ、実装座標、回路番号等からなる情報を含んだ上記実装検査プログラム102を容易に作成することができる。なお、上記検査ライブラリの抽出は、上記実装プログラム101に含まれる各部品名に対応した検査ライブラリを、上記対照表110を参照して特定することにより行われる。
上記実装検査装置4の主制御部88は、以上のような実装検査プログラム102に基づいて、撮像ユニット77による基板Pの撮像動作の制御や、その撮像画像に基づいた基板Pの良否判定(つまり基板P上の部品実装状態の良否判定)等の制御動作を順次行うように構成されている。そして、上記主制御部88は、その制御動作中、基板Pの検査に関する各種データを抽出して実装検査結果データ107として記憶部89に記憶させる。
具体的に、上記主制御部88は、基板P上に実装された各部品の画像データや当該画像から判断される部品の位置ずれ量、およびそれに基づく各部品の実装状態の良否判定結果等の検査結果に関する各種情報(検査結果情報)に、上記基板ID番号および回路番号を付加したものを、実装検査結果データ107として記憶部89に記憶させる。
上記実装検査結果データ107の作成手順を実装検査装置4の検査動作と合わせて具体的に説明する。上記主制御部88は、実装検査装置4に基板Pが搬入されると、この基板Pに対応した固有のID番号を取得した上で、撮像ユニット77による基板Pの撮像を実行するとともに、その撮像画像に基づく各部品の位置ずれ量の算出、および実装状態の良否判定等の処理を実行する。このとき、撮像視野(つまり1回の撮像により取得される画像の範囲)に複数の実装ポイントが含まれる場合、主制御部88は、例えば、中央管理装置6の記憶部93等にあらかじめ記憶されている基板PのCADデータ等を利用して、上記撮像視野内に含まれる複数の部品を回路番号と対応付けて個別に認識することにより、各部品の画像データや位置ずれ量、およびその良否判定結果等からなる上記検査結果情報を、回路番号ごとに区別して記憶部89に記憶させる。そして、このような処理が他のID番号の基板Pに対しても同様に実行されてそのデータが記憶部89に記憶されることにより、上記基板ID番号および回路番号と、これらにより区別された各種検査結果情報からなる上記実装検査結果データ107が得られることになる。
次に、印刷検査装置2の制御動作について説明する。図6において符号100は、印刷検査装置2の制御動作の内容を規定する印刷検査プログラムを示しており、この印刷検査プログラム100には、基板P上における検査対象位置や、この検査対象位置を上記撮像ユニット57で撮像する際の撮像視野、この撮像ユニット57で撮像された画像データに基づき基板P上の印刷状態の良否を判定する際の基準となるデータ(良否判定用データ)等の他、上記実装プログラム101および実装検査プログラム102と共通に使用される上記回路番号が含まれる。この印刷検査プログラム100は、印刷検査装置2の記憶部81に記憶されており、必要時にこの記憶部81から主制御部80により読み出されて利用される。なお、印刷検査プログラム100は、図7に示した実装検査プログラム102の作成手順と同様に、実装プログラム101から容易に作成することができる。
上記印刷検査装置2の主制御部80は、以上のような実装検査プログラム102に基づいて、撮像ユニット57による基板Pの撮像動作の制御や、その撮像画像に基づいた基板Pの良否判定(つまり基板P上のハンダ印刷状態の良否判定)等の制御動作を順次行うように構成されている。そして、上記主制御部80は、その制御動作中、基板Pの検査に関する各種データを抽出して印刷検査結果データ105として記憶部81に記憶させる。
具体的に、上記主制御部80は、基板P上に印刷されたハンダの画像データや当該画像から判断されるハンダの位置ずれ量、およびそれに基づく各部品の実装状態の良否判定結果等の検査結果に関する各種情報(検査結果情報)に、上記基板ID番号および回路番号を付加したものを、印刷検査結果データ105として記憶部81に記憶させる。なお、この印刷検査結果データ105を作成する際の具体的手法は、上述した実装検査結果データ107の場合のそれと同様である。
以上の図6等を用いた説明から分かるように、印刷検査装置2および実装検査装置4では、その制御動作の内容を規定する検査プログラム100,102に、基板P上の実装すべき場所を特定するための情報(以後、このような情報をロケーション情報という)として上記実装装置3の実装プログラム101と共用される回路番号が含まれるとともに、上記各検査装置2,4の撮像ユニット57,77により撮像された画像データやそれに基づく良否判定の結果等からなる検査結果情報が、これと対応付けられる上記回路番号からなるロケーション情報と、基板Pを特定するための基板ID番号とともに記憶部81,89に記憶されることにより、これら各種情報からなる印刷検査結果データ105および実装検査結果データ107が作成されるようになっている。そして、このような構成によれば、上記印刷検査結果データ105および実装検査結果データ107と、実装装置3に記憶されている上記実装結果データ106とが、共通の基板ID番号や回路番号を介して相互に紐付けされるため、上記印刷検査装置2、実装装置3、および実装検査装置4でそれぞれ作成される上記各結果データ105〜107の間に関連性が生まれ、これら各データの2次利用等を容易に行うことが可能である。
さらに、当実施形態では、上記各装置2〜4の記憶部81,85,89に記憶された上記各結果データ105〜107が、上記中央管理装置6の制御部92によって抽出されて図9に示すようなデータ形式に再構築された後、中央管理装置6の記憶部93に記憶されるようになっている。すなわち、この図9の例では、基板Pを特定するための基板ID番号、上記ロケーション情報としての回路番号、および上記各装置2〜4で取得される実装または検査に関する各種情報が、この順に階層化されたツリー状のデータ形式に再構築され、上記中央管理装置6の記憶部93に記憶されるようになっている。
より具体的には、基板PのID番号の下層に、その基板P上に存在する複数の回路番号の情報がぶら下げられ、さらに各回路番号の下層に、その回路番号に関して上記各装置2〜4で取得された情報(つまりその回路番号に対応する実装ポイントに実装装置3が部品を実装する際に取得された負圧値等の情報や、印刷検査装置2および実装検査装置4で取得された上記実装ポイントの画像データ等からなる情報)がぶら下げられてツリー状のデータ構造が構築されるようになっている。これにより、実装装置3で取得された実装動作に関する情報と、上記印刷検査装置2および実装検査装置4で取得された検査結果に関する情報(検査結果情報)とが、上記基板ID番号および回路番号ごとに分類されて上記記憶部93に記憶されるようになっている。
以上説明したように、上記実施形態では、印刷装置1によりハンダの印刷処理が施された基板P、もしくは上記印刷装置1の下流側に設けられた実装装置3により部品の実装処理がさらに施された基板Pに対し、その良否を判定するための所定の検査処理を行う印刷検査装置2および実装検査装置4が、基板Pを撮像する撮像ユニット57,77と、あらかじめ作成された検査プログラム100,102が記憶された記憶部81,89と、この検査プログラム100,102に基づき各部の動作を制御する主制御部80,88とをそれぞれ有するとともに、上記検査プログラム100,102に、基板P上の実装すべき場所を特定するための情報として上記実装装置3と共用される特定のロケーション情報(当実施形態では回路番号)が含まれ、上記主制御部80,88が、上記撮像ユニット57,77により撮像された画像データやそれに基づく良否判定の結果等からなる検査結果情報を、これと対応付けられる上記ロケーション情報ととともに上記記憶部81,89に記憶させるように構成されているため、基板Pの検査結果に関する情報と実装装置3で取得された情報とを関連付けて有効に利用できるという利点がある。
まず実装検査装置4について具体的に説明すると、上記実施形態では、実装装置3と共用される回路番号からなるロケーション情報が実装検査装置4の検査プログラム102に含まれ、撮像ユニット77により撮像された画像データ等からなる検査結果情報が、これと対応付けされる上記ロケーション情報とともに記憶部89に記憶されるように構成されているため、上記実装装置3で取得された実装動作に関する各種情報と、上記検査結果情報とを、共通のロケーション情報をキーとして相互に関連付けすることができ、ユーザは、これら関連付けられた情報を利用することにより、部品の実装等に関するより有意義な技術的検討を行える等の利点がある。
例えば、ある特定の実装ポイントに部品の実装不良が発生した場合において、仮に、上記のような回路番号からなるロケーション情報が上記実装装置3と実装検査装置4との間で共用されていなければ、特定の実装ポイントに関して上記各装置3,4中のデータを比較しようとしても、容易にこれを行うことができない。これに対し、上記構成では、実装検査装置4で取得された検査結果情報(つまり画像データや部品ずれ量等の情報)と、実装装置3で取得された実装動作に関する情報(つまり負圧値やずれ補正値等の情報)とからなる多数の情報のうち、上記実装不良が発生した基板P上の実装ポイントに対応する特定の情報を、上記回路番号をキーとして容易に抽出することができ、ユーザは、これら両情報を比較してその相関を調べる等により、部品の実装不良の原因やその対策等についての検討を比較的容易に行えるという利点がある。
また、上記実施形態では、印刷検査装置2が上記実装検査装置4と同様の構成を有しているため、印刷検査結果に関する情報を実装装置3で取得された情報と関連付けてより有効に利用できる等の利点がある。
なお、上記実施形態では、基板P上の実装すべき場所を特定するための情報として回路番号を用いたが、このような回路番号に代えて、例えば基板Pの上面を複数の領域に仮想的に分割し、それら分割された各領域に付与されるエリア番号を用いることも考えられる。しかしながら、上記実施形態のように、基板P上に実装される各部品の実装ポイントを特定するための回路番号を上記ロケーション情報として用いた方が、実装装置3や各検査装置2,4で取得された実装または検査に関する各種情報を、各部品の実装ポイントに対応した回路番号ごとに抽出して各実装ポイントごとのデータの傾向を調べる等により、不良原因の特定等の検討をより適正かつ効果的に行えるという利点がある。
さらに、上記実施形態では、上記印刷装置2、実装装置3、実装検査装置4等の各装置を統括的に制御する中央管理装置6が設けられ、この中央管理装置6の制御部92が、上記実装装置3で取得された実装動作に関する情報と、上記印刷検査装置2および実装検査装置4で取得された検査結果に関する情報(検査結果情報)とを、基板ID番号や回路番号(ロケーション情報)ごとに分類して階層化したツリー状のデータとして記憶部93に記憶させるように構成されているため、このように系統立てられた情報を利用することにより、ユーザは、部品の実装等に関する技術的な検討をより効果的に行えるという利点がある。
図10および図11は、本発明の第2実施形態を説明するための図である。本図に示すように、当第2実施形態では、基板Pとして、複数の単位基板P1’が分割可能に結合された割り基板P1が用いられ、また、これに対応して、上記印刷検査装置2、実装装置3、および実装検査装置4の間で共用される(各装置用のプログラム100〜102に共通に使用される)上記ロケーション情報としては、ブロック番号および回路番号が用いられる。すなわち、割り基板P1を構成する複数の単位基板P1’のうちの1つが上記ブロック番号により特定され、上記各単位基板P1’上に存在する複数の実装ポイントのうちの1つが上記回路番号により特定されるようになっており、これら各情報が、上記印刷検査装置2、実装装置3、および実装検査装置4の間で共用されるようになっている。また、当実施形態では、1枚の割り基板P1ごとに基板ID番号が付与され、複数の割り基板P1の中の1つが上記基板ID番号により特定されるようになっている。そして、上記実装装置3および各検査装置2,4で取得される実装または検査に関する各種情報に、上記基板ID番号が付加されかつ上記ロケーション情報としてのブロック番号および回路番号が付加されたものが、上記各装置における結果データ105〜107として各記憶部81,85,89(図5)に記憶されるようになっている。
図12は、上記印刷検査装置2、実装装置3、および実装検査装置4で取得される実装または検査に関する各種情報が、中央管理装置6により抽出されて上記基板ID番号やロケーション情報ごとに分類・再構築された際のデータ構造を示すものである。すなわち、当実施形態において、中央管理装置6は、割り基板P1を特定するための基板ID番号と、上記ロケーション情報としてのブロック番号および回路番号と、上記各装置2〜4で取得される各種情報とを、この順に階層化されたツリー状のデータ形式に再構築して記憶部93に記憶させるように構成されている。
以上のように、本発明の第2実施形態では、ブロック番号および回路番号をロケーション情報として用いることにより、基板Pが複数の単位基板P1’によって構成された割り基板P1である場合でも、印刷検査装置2、実装装置3、および実装検査装置4で取得された実装または検査に関する各種情報を、上記ロケーション情報をキーとして適正に関連付けすることができ、上記各種情報のより有効な利用を図れるという利点がある。
なお、上記第2実施形態では、上記ロケーション情報としてブロック番号および回路番号からなる2種類の情報を用いたが、必要に応じてこのうちの一方のみを上記ロケーション情報として用いることも当然に可能である。
また、上記第1および第2実施形態では、印刷検査装置2が印刷装置1と別体に構成された例に基づき本発明の構成を説明したが、印刷検査装置2は、印刷装置1と一体に構成される(つまり印刷装置1の一部に印刷検査装置2の機能が含まれる)ものであってもよい。