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JP4897593B2 - 複眼撮影装置及びその調節方法 - Google Patents
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JP4897593B2 - 複眼撮影装置及びその調節方法 - Google Patents

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Description

本発明は、輝度レベル及びホワイトバランスの調節機能を備えた複眼撮影装置及びその調節方法に関するものである。
CCD等のイメージセンサを用いた撮影装置では、被写体の明るさに応じて輝度レベルを調節する機能や、光源の種類や色温度に応じて色合いが適切となるようにする、いわゆるホワイトバランスの調節機能等を有している。
また、2組の撮影装置を所定の間隔で並べて配置し、視差のある2つの画像をイメージセンサ等で撮影する複眼撮影装置が知られている。このような複眼撮影装置を用いて、立体画像として観察できる視差のある画像を撮影することができる。また、三角測距の原理により被写体の各部分の距離情報を取得して凹凸等を考慮した精度の高い画像認識等にも利用することができる。
上記のような複数の撮影装置からなる複眼撮影装置では、各撮影装置で撮影される画像の輝度レベルが可能な限り合致していることが好ましい。そこで、特許文献1では、メインカメラとサブカメラで撮影される各画像の輝度レベルの差が最小となるようにしている。具体的には、メインカメラで撮影された基準画像中の評価ウインドウと、サブカメラで撮影される比較画像中の評価ウインドウとを各画像の重なり合う部分に設定し、これら各評価ウインドウの平均輝度の差の正負に応じてサブカメラから出力される画像信号を増幅するゲインを増減するようにしている。
また、特許文献2では、特許文献1と同様に設定された各評価ウインドウの全体的な輝度を1組とする一対のサンプル対を複数求め、これらサンプル対を構成する各評価値の差が最小となるように、画像信号を増幅するゲインと黒レベルの値を調節することにより各撮影装置の相互の輝度レベルを合致させている。
特許第3587506号公報 特許第3833930号公報
ところで、複眼撮影装置で撮影する場合でも、輝度レベル等を一般的な撮影装置と同様に光源や被写体の変化に高速に追従させる必要があった。しかし、上記の特許文献1に記載されるような手法では、各評価ウインドウの平均輝度が等しくなるまで1ステップずつゲインを変化させていくため、メインカメラが光源や被写体の変化に高速に応答して輝度レベルを調節しても、サブカメラの輝度レベルがそれに追従したレベルとなるにはかなりの遅延が生じてしまう。また、それまでに撮影された複数の画像の輝度から算出した平均輝度を評価に使用しているため、急激な被写体輝度の変化に対してゆっくりと輝度レベルが調節されることになるため、輝度レベルが合致していない状態が長く続くという問題があった。他方、特許文献2では、輝度レベル,黒レベルを調節するために複数組のサンプル対が必要であり、やはり高速な追従性を期待できない。さらには、輝度レベル以外にもホワイトバランスを合致させておく必要がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、各撮影装置相互の輝度レベル及びホワイトバランスの調節を好ましく行うことができる複眼撮影装置及びその調節方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の複眼撮影装置では、予め測定された前記複数の色のうちの1色についての各撮影装置の感度の相対値及び各撮影装置における前記1色に対する他の色の感度の相対値の比を記憶した記憶手段と、主撮影装置で撮影されたカラー画像に基づいて輝度レベル及びホワイトバランスを適正とするための前記複数の色のゲインを決定し、決定した各色のゲインを主撮影装置の調節手段に設定する主撮影装置用ゲイン設定手段と、主撮影装置用ゲイン設定手段で決定された各色のゲインと記憶手段に記憶されている前記相対値及び前記相対値の比とに基づいて、主撮影装置の輝度レベル及びホワイトバランスの調節と等価となる副撮影装置の前記複数の色のゲインを算出し、算出した各色のゲインを副撮影装置の調節手段に設定する副撮影装置用ゲイン設定手段とを備えたものである。
撮影装置用ゲイン設定手段による各色のゲインの設定に同期して、副撮影装置用ゲイン設定手段による各色のゲインの設定を行うのがよい
また、前記相対値及び前記相対値の比は、同一の照明の下で同一の被写体を、各撮影装置を同じ位置に設定して撮影することにより測定された値から算出するのがよい。
本発明の複眼撮影装置の調節方法では、主撮影装置で撮影されたカラー画像に基づいて、主撮影装置の輝度レベル及びホワイトバランスを適正とするために前記複数の色のゲインを決定して設定する第1のゲイン設定ステップと、主撮影装置に設定される各色のゲインと、予め測定された前記複数の色のうちの1色についての各撮影装置の感度の相対値及び各撮影装置における前記1色に対する他の色の感度の相対値の比とに基づいて、主撮影装置の輝度レベル及びホワイトバランスの調節と等価となるように副撮影装置の前記複数の色のゲインを算出して設定する第2のゲイン設定ステップとを有することを特徴とする複眼撮影装置の調節方法。
前記主撮影装置への各色のゲインの設定に同期して、副撮影装置の各色のゲインの設定を行うのがよい。
また、前記相対値及び前記相対値の比は、同一の照明の下で同一の被写体を、各撮影装置を同じ位置に設定して撮影することにより測定された値から算出するのがよい。
本発明によれば、主撮影装置と副撮影装置の輝度レベル及びホワイトバランスとが等価となるように、主撮影装置で撮影されたカラー画像に基づいて主撮影装置の輝度レベル及びホワイトバランスを適正とするために分解された各色のゲインを決定して設定し、その設定される各色のゲインと各撮影装置の分解される各色の感度の相対値とに基づいて副撮影装置の各色のゲインを算出して設定するようにしたから、撮影シーンの変化に高速に追従させて主撮影装置と副撮影装置の輝度レベル及びホワイトバランスを調節することができる。
本発明を実施した複眼撮影装置としてのステレオカメラの構成を図1に示す。このステレオカメラ2は、主撮影装置としてのマスターカメラ3と、副撮影装置としてのスレーブカメラ4とからなり、視差のある動画を撮影する。各カメラ3,4は、互いにその撮影光軸を平行としてあり、撮影範囲が重なるようにしてある。
マスターカメラ3は、撮影レンズ5によって被写体像をイメージセンサ6に結像する。撮影レンズ5としては、単焦点タイプやズームタイプのものを用いることができる。また、撮影レンズ5は、ピント位置が固定されているもの、ピント位置を調節できるもの、あるいは自動的にピント位置を被写体に合致させるいわゆるオートフォーカスタイプのもの等を採用することができる。
イメージセンサ6は、その受光面に多数の受光素子を設けてあり、各受光素子には所定の分光特性を持つカラーフィルタ、この例ではR(赤),G(緑),B(青)の原色カラーフィルタを配してあり、この1枚のイメージセンサ6でカラー画像を複数の色に分解して撮影する。イメージセンサ6としては、CCDタイプのものを用いているが、MOSタイプ等であってもよい。また、カラー画像を分解する色は、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)の補色カラーフィルタを用いてもよく、各色のそれぞれについてイメージセンサを設けた構成であってもよい。
イメージセンサ6は、ドライバ7によって駆動され、撮影レンズ5によって結像された被写体像を光電変換してアナログ画像信号を出力する。このイメージセンサ6は、電荷蓄積時間を調節するいわゆる電子シャッタ機能を有しており、この電子シャッタ機能を用いて露光時間すなわち電子シャッタ速度を調節する。電子シャッタ速度の調節は、ドライバ7に対してパラメータを設定することにより行う。
イメージセンサ6からのアナログ画像信号は、アナログフロントエンド回路(AFE)8に入力される。このAFE8は、相関二重サンプリング回路(CDS)11,オートゲインコントロール回路(AGC)12,A/D変換器(A/D)13から構成してある。CDS11は、アナログ画像信号に対して相関二重サンプリングを行うことにより、電荷をアナログ画像信号に変換する際に生じるリセットノイズ成分の除去を行なう。
AGC12は、アナログ画像信号を増幅するアンプとなっている。このAGC12には、後述するようにアナログゲインAmが設定される。このAGC12に設定するアナログゲインAmによってアナログ画像信号に対する輝度レベルの調節を行う。アナログ画像信号は、画素ごとにRGBのいずれかの色信号であるから、このAGC12の段階では各色について一律にアナログゲインAmで増幅することになる。A/D変換器13は、AGC12から出力されるアナログ画像信号をデジタル画像データに変換して出力する。
タイミングジェネレータ14は、イメージセンサ6を駆動するための駆動信号を発生して、これをドライバ7を介してイメージセンサ6に供給する。また、このタイミングジェネレータ14は、CDS11,A/D変換器12が使用するタイミングパルス、後述するDSP15が使用する画素クロックやV/Hスタートタイミング等のイメージセンサ6を含む各部を駆動するためのタイミングパルスを生成して供給する。
A/D変換器13からの画像データは、DSP15に送られる。図1にはDSP15の機能を機能ブロックで示してある。このDSP15は、輝度レベル,ホワイトバランスの調節や、これら調節のための各種パラメータの算出、γ補正等の画像処理等を行う。
RGB乗算手段17は、色ごとに設定される所定の係数(以下、デジタルゲインという)を対応する色の画像データに乗じることにより、輝度レベルの微調節とホワイトバランスの調節とを行う。このRGB乗算手段17は、ホワイトバランスの調節手段であるとともに、AGC12とともに輝度レベルを調節手段となっている。RGB乗算手段17は、赤色の画像データにはデジタルゲインDmrを、緑色の画像データにはデジタルゲインDmgを、青色の画像データにはデジタルゲインDmbをそれぞれ乗算する。したがって、各色の画像データは、アナログゲインAmと対応する色のデジタルゲインで増幅したものとなる。
デジタル画像処理手段18は、RGB乗算手段17で処理された画像データに対し、γ補正処理,輪郭強調処理,YC変換処理等を施す。YC変換処理では、RGBの三色の画像データを輝度信号Yと色差信号Cr、Cbの画像データに変換する。また、イメージセンサ6の画素配列によっては、デジタル画像処理手段18で配列に応じた必要な補間処理を行う。デジタル画像処理手段18で処理された画像データは、マスターカメラ3から出力されて、マスターカメラ3からの画像として例えば記録媒体に順次に記録される。
評価値算出手段21は、輝度レベル,ホワイトバランスを評価するための評価値を求める。この評価値算出手段21は、撮影画像中に設定した評価領域内の画像データを色ごとに分類して集計することにより、赤色の信号レベルを集計した赤色評価値Ir,緑色の信号レベルを集計した緑色評価値Ig,青色の信号レベルを集計した青色評価値Ibをそれぞれ求める。
アナログゲイン算出手段22は、緑色の評価値Igを評価することによって、アナログゲインAmを決定し、これをAGC12に設定する。このアナログゲイン算出手段22は、アナログゲインAmを決定する上での評価値Igの目標とすべき値として予め設定してある緑色の目標値Tgと、実際の緑色の評価値Igとの差を最小とすることができるアナログゲインAmを選択し、これをAGC12に設定する。
電子シャッタ速度設定手段23は、所定の電子シャッタ速度をドライバ7に設定する。なお、電子シャッタ速度を固定とする代わりに、アナログゲインAm等ともに、被写体の輝度に応じて決定するようにしてもよい。また、絞りを設け、この絞りの絞り値をアナログゲインAm,電子シャッタ速度とともに調節してもよい。
RGBゲイン算出手段24は、各評価値Ir,Ig,Ibを評価して、輝度レベル,ホワイトバランスを調節するためのデジタルゲインDmr,Dmg,Dmbを算出し、これらをRGB乗算手段17に設定する。
このRGBゲイン算出手段24は、デジタルゲインDmgを決定する上での評価値Igの目標とすべき値として予め設定してある緑色の目標値Tgと緑色の評価値Igとを同じにすることができるデジタルゲインDmgを算出する。また、評価値Ir,Ig,Ibの相互の比率が、予め設定されている各色の相互の比率の目標であるバランス目標値とすることができる赤色と青色のデジタルゲインDmr,Dmbを算出する。すなわち、輝度レベルが適正となるように決められた緑色のデジタルゲインDmgを基準にして、適正なホワイトバランスとするための赤色と青色のデジタルゲインDmr,Dmbを算出する。バランス目標値としては、例えば評価領域内の全画素の色を加算したときに無彩色(グレー)となるように決めることができるが、これに限られるものではない。
なお、マスターカメラ3における輝度レベル,ホワイトバランスの調節のための各ゲインや電子シャッタ速度の決定の方法は、従来と同様な手法を用いることができる。
上記の評価値算出手段21,アナログゲイン算出手段22,RGBゲイン算出手段24は、マスターカメラ3で撮影されたカラー画像に基づいて、輝度レベル及びホワイトバランスを適正とするための各色のゲインを決定・設定する主撮影装置用ゲイン設定手段となっており、ゲインは各色に共通なアナログゲインAmと色毎のデジタルゲインDmr,Dmg,Dmbとなる。
スレーブカメラ4は、マスターカメラ3と同様に撮影レンズ35,イメージセンサ36ドライバ37,AFE38,タイミングジェネレータ44,DSP45を備えており、AFE38は、CDS41,AGC42,A/D変換器43からなる。これら各部は、後述するようにDSP45の機能が異なる他はマスターカメラ3のものと同じであるので説明は省略する。
タイミングジェネレータ44は、マスターカメラ3のタイミングジェネレータ14と同期して動作するようにしてある。DSP45は、スレーブカメラ4の輝度レベルやホワイトバランスの調節、電子シャッタ速度がマスターカメラ3のそれと同じになるようにする。RGB乗算手段47は、スレーブカメラ4用に算出されるデジタルゲインDsr,Dsg,Dsbと画像データとを対応する色同士で乗じることによって、輝度レベル,ホワイトバランスを調節する。すなわち、赤色の画像データにデジタルゲインDsrを、緑色の画像データにデジタルゲインDsgを、青色の画像データにデジタルゲインDsbをそれぞれ乗算する。このRGB乗算手段47は、スレーブカメラ4のホワイトバランス調節手段であり、またAGC42ともにスレーブカメラ4の輝度レベル調節手段となっている。
デジタル画像処理手段48は、マスターカメラ3のものと同じく、RGB乗算手段47で処理された画像データに対し、γ補正処理,輪郭強調処理,YC変換処理等を施す。このデジタル画像処理手段48から出力される画像データが、スレーブカメラ4からの画像として記録媒体に順次に記録される。
アナログゲイン算出手段52は、マスターカメラ3のアナログゲイン算出手段22で算出されたアナログゲインAmと、予め設定されている感度定数αとを用いて、次のアナログゲイン算出式(1)により、スレーブカメラ4のAGC42に設定すべきアナログゲインAsを算出し、AGC42に設定する。
As=α・Am・・・(1)
感度定数αは、スレーブカメラ4のマスターカメラ3に対する感度差を補正するためのものであり、主としてイメージセンサ6,36の感度差によって生じるものである。感度定数αは、マスターカメラ3の感度に対するスレーブカメラ4の感度の大きさを測定する等して予め決めてある。
電子シャッタ速度設定手段53は、マスターカメラ3の電子シャッタ速度設定手段23から電子シャッタ速度を取得し、この電子シャッタ速度をドライバ37に設定する。これにより、マスターカメラ3とスレーブカメラ4のシャッタ速度を同じにする。なお、マスターカメラ3の電子シャッタ速度を固定する場合には、電子シャッタ速度設定手段53に、同じ電子シャッタ速度を予め設定しておいてもよい。
RGBゲイン算出手段24は、スレーブカメラ4用のデジタルゲインDsr,Dsg,Dsbを算出して、これらをRGB乗算手段47に設定する。このRGBゲイン算出手段54は、マスターカメラ3のRGBゲイン算出手段24で算出されるデジタルゲインDmr,Dmg,Dmbと、予め設定されているマスターカメラ3に特有の色毎の感度の相対値(以下、相対感度値という)Rm,Gm,Bmと、スレーブカメラ4に特有の相対感度値Rs,Gs,Bsと、感度定数αとを用いて次のデジタルゲイン算出式(2)〜(4)によって、デジタルゲインDsr,Dsg,Dsbを算出する。
Dsr=Rm/Rs・Dmr/α・・・(2)
Dsg=Gm/Gs・Dmg/α・・・(3)
Dsb=Bm/Bs・Dmb/α・・・(4)
上記のように算出されるデジタルゲインDsr,Dsg,DsbをRGB乗算手段47に設定することによって、スレーブカメラ4の感度の特性等を考慮して、マスターカメラ3と同じ輝度レベル及びホワイトバランスとする。アナログゲイン算出手段52,RGBゲイン算出手段54は、マスターカメラ3側で決定された各色のゲインと各色の相対感度値Rm,Gm,Bm,Rs,Gs,Bsとに基づいて、マスターカメラ3の輝度レベル及びホワイトバランスの調節と等価となる各色のゲインを算出・設定する副撮影装置用ゲイン設定手段となっている。この場合の各色のゲインは、やはり各色に共通のアナログゲインAsと、色毎のデジタルゲインDsr,Dsg,Dsbである。
メモリ61は、例えばデータの保持動作が不要なEEPROM等で構成してあり、上述の目標値Tgやバランス目標値、マスターカメラ3の赤色,緑色,青色の相対感度値Rm,Gm,Bm、スレーブカメラ4の相対感度値Rs,Gs,Bs、マスターカメラ3に対するスレーブカメラ4の感度定数αを例えば製造時に測定して記録してある。
相対感度値Rm,Gm,Bmは、マスターカメラ3に用いられているイメージセンサ6の、また相対感度値Rs,Gs,Bsは、スレーブカメラ4に用いられているイメージセンサ36のそれぞれ対応する色の感受性の程度、すなわち感度を直接または間接的に表している。各色の相対感度値としては、相互の感度の差異ないし比率がわかるものであればどのような内容の数値であってもよく、もちろん各色に対する感度そのものであってもよい。この例では、後述するように無彩色の被写体を測定したときの画像データの平均値としてある。
また、各カメラ3,4の各色の相対感度値に代えて、各カメラ3,4の緑色の相対感度値Gm,Gsと、各カメラ3,4の緑色に対する赤色、青色の各相対感度値の比である色相対値「Rm/Gm」,「Bm/Gm」,「Rs/Gs」,「Bs/Gs」をメモリ61に記録しておいてもよい。相対感度値Gm,Gsと、色相対値「Rm/Gm」,「Bm/Gm」,「Rs/Gs」,「Bs/Gs」をメモリ61に記録している場合には、次のデジタルゲイン算出式(5)〜(7)によって、デジタルゲインDsg,Dsr,Dsbを算出する。
Dsg=Gm/Gs・Dmg/α・・・・・(5)
Dsr=(Rm/Gm)/(Rs/Gs)・Dmr/Dmg・Dsg・・・(6)
Dsb=(Bm/Gm)/(Bs/Gs)・Dmb/Dmg・Dsg・・・(7)
なお、上記式(2)〜(4)による場合にも、(5)〜(7)による場合にも、ゲインが調節された状態、すなわちホワイトバランスが調節された状態で、1色(この例では緑色)に対するスレーブカメラ4の総合的な感度をマスターカメラ3のそれと同じにするとともに、スレーブカメラ4の総合的な感度における3色の相互の比率をマスターカメラ3のそれと同じにすることで、スレーブカメラ4の輝度レベル、ホワイトバランスをマスターカメラ3のものと同じになるようにしている。
また、この例では、マスターカメラ3とスレーブカメラ4とに共通のメモリ61を設けているが、マスターカメラ3には、それ固有の相対感度値と、目標値Tg,バランス目標値を記憶させたメモリを設け、スレーブカメラにはそれ固有の相対感度値と、感度定数αを記憶させたメモリを設けてもよい。
スレーブカメラ4のDSP45の動作は、マスターカメラ3のDSP15の動作に同期させてあり、マスターカメラ3側で新たなアナログゲインAm,あるいは各デジタルゲインDmr,Dmg,Dmbを算出したときには、それらに対応して算出されたアナログゲインAs,あるいは各デジタルゲインDsr,Dsg,Dsbを同一のフレーム期間(1露光期間)内にスレーブカメラ4側でも設定されるようにしてある。演算内容等によってフレーム期間の終了近くにアナログゲインAm,あるいは各デジタルゲインDmr,Dmg,Dmbが算出される場合であっても、スレーブカメラ4側では次の1フレーム期間内で設定することができるので、1フレーム程度の遅延でマスターカメラ3の設定内容をスレーブカメラ4に追従させることができる。
図2に相対感度値Rm,Gm,Bm,Rs,Gs,Bsの測定の手順の一例を示す。相対感度値の測定では、同一の被写体を同一の照明で照明した状態でマスターカメラ3及びスレーブカメラ4を用いて撮影することにより測定された値から算出する。例えば被写体として適当な反射率を有するグレーの反射板を用いこれを適当な色温度の照明で照明するが、被写体の反射率や色、照明の色温度等は任意に決めることができる。
各カメラ3,4で撮影する場合には、同じ条件での撮影となるようにするため、例えばマスターカメラ3での撮影後に、そのマスターカメラ3の位置にスレーブカメラ4をセットしてから撮影を行う。なお、撮影時の各カメラ3,4は、アナログゲインAm,Asを同じにし、またデジタルゲインRm,Gm,Bm,Rs,Gs,Bsをいずれも同じに設定しておく。なお、この時、各イメージセンサ6,36の各画素の最大出力が飽和レベル2/3程度あるいはそれ以下となるように電子シャッタ速度を調整しておく。
撮影後では、マスターカメラ3で撮影して得られる画像の赤色,緑色,青色の各画像データの平均値をそれぞれ求め、それらを赤色,緑色,青色の相対感度値Rm,Gm,Bmとする。同様にスレーブカメラ4で撮影して得られる画像の赤色,緑色,青色の各画像データの平均値をそれぞれ求め、それらを赤色,緑色,青色の相対感度値Rs,Gs,Bsとする。そして、求めたマスターカメラ3の相対感度値Rm,Gm,Bmと、スレーブカメラ4の相対感度値Rs,Gs,Bsをメモリ61に記録する。なお、例えばマスタカメラ3の相対感度値Gmを基準(「1」)として、他の相対感度値Rm,Bm,Rs,Gs,Bsを相対感度値Gmの倍率として表した値であってもよい。
次に上記構成の作用について説明する。例えばステレオカメラ2の製造時に上述の図2の手順に従ってマスターカメラ3の相対感度値Rm,Gm,Bmとスレーブカメラ4の相対感度値Rs,Gs,Bsとの測定が行われ、これらとともに、目標値Tg、バランス目標値、スレーブカメラ4の感度定数αとがメモリ61に書き込まれる。
ステレオカメラ2で撮影を行っている間では、マスターカメラ3とスレーブカメラ4とは、同じフレームレートで相互に同期して撮影を行う。マスターカメラ3のイメージセンサ6で1フレーム期間に1回の露光が行われるように繰り返し露光が行われる。1回の露光による1フレームの被写体像は、次の1フレーム期間中にイメージセンサ6からアナログ画像信号として出力され、そのアナログ画像信号がCDS11を経てAGC12に入力される。AGC12にはアナログゲインAmが設定されており、この設定されているアナログゲインAmでアナログ画像信号が増幅され、増幅されたアナログ画像信号が続くA/D変換器13によってデジタル画像データに変換される。
A/D変換器13からのデジタル画像データは、RGB乗算手段17に送られ、それに設定されているデジタルゲインDmr,Dmg,Dmbが乗じられる。すなわち赤色の画像データにはデジタルゲインDmrが、緑色の画像データにはデジタルゲインDmgが、青色の画像データにはデジタルゲインDmbがそれぞれ乗算される。そして、この乗算後の各色の画像データがデジタル画像処理手段18によってγ補正処理,輪郭強調処理,YC変換処理等が施されてマスターカメラ3から出力される。
スレーブカメラ4についても同様であり、イメージセンサ36で1回の露光が行われるごとにアナログ画像信号が出力され、そのアナログ画像信号がCDS41を経てAGC42に入力される。AGC42に設定されているアナログゲインAsでアナログ画像信号が増幅されてからA/D変換器43によって3色の画像データに変換される。そして、デジタル画像データは、RGB乗算手段47によって、それぞれ対応するデジタルゲインDsr,Dsg,Dsbが乗算されてから、デジタル画像処理手段48で各種の画像処理が施されてから出力される。
上記のようにしてA/D変換器13,43からの3色の画像データに対するRGB乗算手段17,47,デジタル画像処理手段18,48での処理と並行して、マスターカメラ3ではRGB3色の画像データに基づいてアナログゲインAm,デジタルゲインDmr,Dmg,Dmbを算出・設定する処理が行われ、スレーブカメラ4ではアナログゲインAm,デジタルゲインDmr,Dmg,Dmbに基づいてアナログゲインAs,デジタルゲインDsr,Dsg,Dsbを算出・設定する処理が行われる。
図3に示すように、N−1番目のフレーム期間の露光結果であるアナログ画像信号がN番目のフレーム期間にイメージセンサ6から出力されると(ステップM1)、そのアナログ画像信号から得られた画像データがRGB乗算手段17の他に評価値算出手段21にも送られる。そして、ステップM2で、この評価値算出手段21により赤色の評価値Irと、緑色の評価値Igと、青色の評価値Ibとが求められるが、このN番目のフレーム期間では、それらのうちの評価値Igだけがアナログゲイン算出手段22に送られる。
アナログゲイン算出手段22は、メモリ61から例えば予め目標値Tgを読み出して保持している。そして、評価値Igが入力されると、アナログゲイン算出手段22は、入力された評価値Igと目標値Tgとを比較評価し、新たなアナログゲインAmを算出し(ステップM3)、そのアナログゲインAmをAGC12に設定する(ステップM4)。このとき、新たなアナログゲインAmとしては、それを用いたときに得られる緑色の評価値Igと目標値Tgの差を最小とすることができるような値として算出される。
ステップM3で新たなアナログゲインAmが算出されると、そのアナログゲインAmがスレーブカメラ4のアナログゲイン算出手段42によって取得される(ステップS1)。新たなアナログゲインAmを取得すると、ステップS2により、取得したアナログゲインAmと、予めメモリ61から読み出して取得している感度定数αとを用いて、前述のアナログゲイン算出式(1)により、スレーブカメラ4のアナログゲインAsがアナログゲイン算出手段42によって算出される。そして、この算出されたアナログゲインAsがAGC42に設定される(ステップS3)。
上記のようにN番目のフレーム期間中に設定されたアナログゲインAm,Asは、N+1番目のフレーム期間にそれぞれ有効となる。そして、N+1番目のフレーム期間では、N番目のフレーム期間の露光結果であるアナログ画像信号がイメージセンサ6から出力される(ステップM5)。AGC12には、N番目のフレーム期間中に算出されたアナログゲインAmが設定されているから、アナログ画像信号は、そのアナログゲインAmによって増幅されてからA/D変換器13によって画像データとされる。
ステップM6により、評価値算出手段21がA/D変換器13からの画像データに基づいて各色の評価値Irと、緑色の評価値Igと、青色の評価値Ibとを求め、RGBゲイン算出手段24に送る。
RGBゲイン算出手段24によって、メモリ61から読み出した目標値Tgと評価値Igとに基づいて、次に得られる評価値Igが緑色の目標値TgとなるようなデジタルゲインDmgを算出し(ステップM7)、このデジタルゲインDmgをRGB乗算手段17に設定する(ステップM8)。これにより、アナログゲインAmと協同して輝度レベルを適正とすることができるデジタルゲインDmgが設定される。
また、デジタルゲインDmgの算出後には、RGBゲイン算出手段24によって、やはりメモリ61から予め読み出したバランス目標値と、各評価値Ir,Ig,Ibとに基づいて適正なホワイトバランスとするための赤色と青色のデジタルゲインDmr,Dmbが算出され(ステップM9)、これらがRGB乗算手段17に設定される(ステップM10)。
上記のようにマスターカメラ3でデジタルゲインDmgが算出されると、ステップS4で、そのデジタルゲインDmgがスレーブカメラ4のRGBゲイン算出手段54によって取得される。そして、ステップS5で、RGBゲイン算出手段54が取得したデジタルゲインDmgと、メモリ61から読み出したマスターカメラ3の相対感度値Gmとスレーブカメラ4の相対感度値Gsと感度定数αとをデジタルゲイン算出式(3)に適用してデジタルゲインDsgが算出され、ステップS6で、このデジタルゲインDsgがRGB乗算手段47に設定される。
また、マスターカメラ3でデジタルゲインDmr,Dmbが算出されると、ステップS7で、それらデジタルゲインDmr,Dmbがスレーブカメラ4のRGBゲイン算出手段54によって取得される。そして、ステップS8で、デジタルゲイン算出式(2),(4)によりスレーブカメラ4用のデジタルゲインDsr,Dsbが算出され、ステップS9で、これらがRGB乗算手段47に設定される。このデジタルゲイン算出式(2),(4)によってデジタルゲインDsr,Dsbを算出する際には、マスターカメラ3から取得したデジタルゲインDmr,Dmbと、メモリ61から読み出したマスターカメラ3の相対感度値Rm,Bm、スレーブカメラ4の相対感度値Rs,Bsと感度定数αとが用いられる。
上記のようにN+1番目のフレーム期間中に各カメラ3,4に設定されたデジタルゲインは、それぞれN+2番目のフレーム期間に有効となる。そして、N+2番目フレーム期間では、N+1番目のフレーム期間の露光結果であるアナログ画像信号がイメージセンサ6から出力される。このアナログ画像信号は、AGC12でN番目のフレーム期間中に算出されたアナログゲインAmで増幅されてから、A/D変換器13によってデジタル画像データとされ、このデジタル画像データにN+1番目のフレーム期間中に設定されたデジタルゲインDmr,Dmg,DmbがRGB乗算手段17で乗算されてからデジタル画像処理手段18に送られる。
同様にスレーブカメラ4では、N+1番目のフレーム期間の露光結果であるアナログ画像信号がイメージセンサ36から出力され、このアナログ画像信号がAGC42でN番目のフレーム期間中に算出されたアナログゲインAsで増幅される。そして、A/D変換器43によって変換されたデジタル画像データにN+1番目のフレーム期間中に設定されたデジタルゲインDsr,Dsg,DsbがRGB乗算手段47で乗算されてからデジタル画像処理手段48に送られる。
N+2番目のフレーム期間では、N番目のフレーム期間と同様の処理が行われて、マスターカメラ3では、アナログゲインAmが算出・設定され、スレーブカメラ4ではそのアナログゲインAmからアナログゲインAsを算出・設定する。続くN+3番目のフレーム期間では、N+1番目のフレーム期間と同様にマスターカメラ3でデジタルゲインDmr,Dmg,Dmbを算出・設定し、スレーブカメラ4ではそれらのデジタルゲインDmr,Dmg,Dmbに基づいてデジタルゲインDsr,Dsg,Dsbを算出・設定する。以降、同様にして各アナログゲイン・デジタルゲインを算出し、設定して、撮影を継続する。
なお、図3に破線で示すように、マスターカメラ3でのステップM10の処理を行った後、ステップM5からのデジタルゲインを調節する処理を1回以上行ってから、ステップM1に戻ってアナログゲインAmの調節を行う処理を行うようにしてもよい。なお、このようにデジタルゲインの調節の処理を連続して複数回行う場合には、スレーブカメラ4についても同様に、デジタルゲインの調節の処理を連続して複数回行う。
以上により、マスターカメラ3は、被写体輝度の変化、光源の変化があると、それに追従して輝度レベル、ホワイトバランスを適正に維持し、また同時にスレーブカメラ4は、そのマスターカメラ3と同じ輝度レベル、ホワイトバランスを維持するように調節される。このため、撮影シーンの変化に対して、常に各カメラ3,4で撮影される画像の輝度レベル,色合い(ホワイトバランス)が揃っており、立体画像を観察時に違和感を与えることがない。また、2台の各カメラ3,4を用いて距離を撮影範囲の測定使用する場合においては、各カメラ3,4で撮影される画像の輝度レベル,色合い(ホワイトバランス)が揃っているため、各画像中の被写体の相関演算で破綻が生じにくく、途切れることなく連続的に距離測定を行うことができる。
複眼撮影装置は、複数箇所の撮影を行う多視点カメラであってもよく、このような多視点カメラに用いた場合には、各カメラで撮影される画像の輝度レベル,色合いを同じようにすることができるので、異なるカメラの撮影範囲間を移動する被写体を容易に認識し移動の追跡を自動で行うことができる。
上記実施形態では、1台の副撮影装置を用いた例について説明したが、副撮影装置は、1台に限るものではなく、複眼撮影装置の用途によって2台以上の副撮影装置を設けることができる。また、いずれの撮影装置を主撮影装置,副撮影装置とするかは任意であり、また副撮影装置を主撮影装置に、主撮影装置を副撮影装置に切替えられるようにしたりすることもできる。
また、アナログゲイン,デジタルゲインの設定変更は、マスターカメラ3とスレーブカメラ4とが1〜2フレーム以内のズレでできることは重要であるが、全てのカメラにおいて、シーン変換に対してのアナログゲイン,デジタルゲインの変更に時定数をもたせて、急峻に変化しないように例えば5〜10フレームの遅れをもたせてもよい。
本発明を実施した複眼撮影装置の要部構成を示すブロック図である。 マスターカメラ,スレーブカメラの各感度を測定する手順を示したフローチャートである。 マスターカメラ,スレーブカメラでの輝度レベル,ホワイトレベルの調節手順を示すフローチャートである。
符号の説明
2 複眼撮影装置
3 マスターカメラ
4 スレーブカメラ
6,36 イメージセンサ
12,42 AGC
17,47 RGB乗算手段
21 評価値算出手段
22,52 アナログゲイン算出手段
24,54 RGBゲイン算出手段

Claims (6)

  1. カラー画像を複数の色に分解して撮影するイメージセンサと、分解された各色に対するゲインを調節することにより輝度レベル及びホワイトバランスを補正する調節手段とをそれぞれ備えた主撮影装置と1個以上の副撮影装置とからなる複眼撮影装置において、
    予め測定された前記複数の色のうちの1色についての各撮影装置の感度の相対値及び各撮影装置における前記1色に対する他の色の感度の相対値の比を記憶した記憶手段と、
    主撮影装置で撮影されたカラー画像に基づいて輝度レベル及びホワイトバランスを適正とするため前記複数の色のゲインを決定し、決定した各色のゲインを前記主撮影装置の調節手段に設定する主撮影装置用ゲイン設定手段と、
    前記主撮影装置用ゲイン設定手段で決定された各色のゲインと前記記憶手段に記憶されている前記相対値及び前記相対値の比とに基づいて、主撮影装置の輝度レベル及びホワイトバランスの調節と等価となる副撮影装置の前記複数の色のゲインを算出し、算出した各色のゲインを前記副撮影装置の調節手段に設定する副撮影装置用ゲイン設定定手段とを備えたことを特徴とする複眼撮影装置。
  2. 前記主撮影装置用ゲイン設定手段による各色のゲインの設定に同期して、副撮影装置用ゲイン設定手段による各色のゲインの設定を行うことを特徴とする請求項1記載の複眼撮影装置。
  3. 前記相対値及び前記相対値の比は、同一の照明の下で同一の被写体を、各撮影装置を同じ位置に設定して撮影することにより測定された値から算出したものであることを特徴とする請求項1または2記載の複眼撮影装置。
  4. カラー画像を複数の色に分解して撮影する主撮影装置と1個以上の副撮影装置とを備え、各撮影装置の輝度レベルとホワイトバランスを調節する複眼撮影装置の調節方法において、
    主撮影装置で撮影されたカラー画像に基づいて、主撮影装置の輝度レベル及びホワイトバランスを適正とするために前記複数の色のゲインを決定して設定する第1のゲイン設定ステップと、
    主撮影装置に設定される各色のゲインと、予め測定された前記複数の色のうちの1色についての各撮影装置の感度の相対値及び各撮影装置における前記1色に対する他の色の感度の相対値の比とに基づいて、主撮影装置の輝度レベル及びホワイトバランスの調節と等価となるように副撮影装置の前記複数の色のゲインを算出して設定する第2のゲイン設定ステップとを有することを特徴とする複眼撮影装置の調節方法。
  5. 前記主撮影装置への各色のゲインの設定に同期して、副撮影装置の各色のゲインの設定を行うことを特徴とする請求項記載の複眼撮影装置の調節方法。
  6. 前記相対値及び前記相対値の比は、同一の照明の下で同一の被写体を、各撮影装置を同じ位置に設定して撮影することにより測定された値から算出したものであることを特徴とする請求項4または5記載の複眼撮影装置の調節方法。
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